JP3380667B2 - 新規生理活性物質pf1092a物質、pf1092b物質及びpf1092c物質,それらの製造法並びにそれらを有効成分とする避妊剤及び制癌剤 - Google Patents

新規生理活性物質pf1092a物質、pf1092b物質及びpf1092c物質,それらの製造法並びにそれらを有効成分とする避妊剤及び制癌剤

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JP3380667B2 JP1707496A JP1707496A JP3380667B2 JP 3380667 B2 JP3380667 B2 JP 3380667B2 JP 1707496 A JP1707496 A JP 1707496A JP 1707496 A JP1707496 A JP 1707496A JP 3380667 B2 JP3380667 B2 JP 3380667B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、避妊剤あるいはある種
の癌に対する治療剤として有用な新規生理活性物質PF10
92A物質、PF1092B物質及びPF1092C物質又はそれらの
塩、並びにその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロゲステロンは性ホルモンの一種であ
り、内分泌器官で生合成される有効なゲスターゲンであ
る。コレステロールから生合成される各種のステロイド
ホルモンの中間体であり、おもな分泌源は黄体と胎盤で
ある。子宮や乳腺においては、エストロゲンの前処理に
よりプロゲステロン受容体が誘導され、プロゲステロン
は、排卵後現れる黄体から分泌され、子宮での受精卵着
床を可能にする。この作用からプロゲステロン−プロゲ
ステロン受容体結合の阻害物質は避妊剤として使用され
ている。
【0003】一方、乳ガンの治療において、卵巣摘出
術、副腎摘出術等の外科的内分泌療法が19世紀終わり
頃より盛んに行われてきた。その後、エストロゲン、プ
ロゲステロン等の性ホルモンの構造、生理的機能及びそ
れらのレセプターの研究の進歩とともに、エストロゲン
拮抗剤であるタモキシフェン(Wiseman氏、タモ
キシフェン(Tamoxifen),ジョン・ウィレイ
・アンド・サンズ(John Wiley&Sons)
出版,England 1994年)の発見により、乳
ガンの内分泌療法は大きく変貌し、外科的内分泌療法か
ら内科的内分泌療法へと移行していった。さらに、合成
ゲスターゲンであるMPA(Medroxyproge
steroneacetate)(飯野祐一等、乳癌の
臨床、第1巻、201〜213頁、1986年)が使用
されるようになり、 LH−RH(Luteinizi
ng hormone releasing horm
one)アゴニストやアロマターゼ阻害物質など作用機
作の異なる薬剤が開発され始めており、乳ガンに対する
内分泌療法は新たな展開を示しつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】経口避妊薬あるいは乳
ガンの治療薬を目的とした、プロゲステロン-プロゲス
テロン受容体の結合阻害物質としては、RU38486[キャ
ンサー・リサーチ(CancerRes.)、49巻、2851-2856
頁、1989年]、ZK98299, ZK112993[ジャーナル・オブ
・ステロイド・バイオケミストリー・アンド・モレキュ
ラ・バイオロジー(J.Steroid Biochem. Molec. Bio
l.)、41巻、339-348頁、1992年]が開発されつつあ
る。しかし、副作用あるいは生産コスト等の問題があ
り、また、その効果は充分なものとは言えず、新たなプ
ロゲステロン-プロゲステロン受容体の結合阻害物質の
発見は、薬剤耐性乳ガンの増加とともに期待されてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の期
待にこたえるべくプロゲステロンのプロゲステロン受容
体に対する結合を阻害する物質の探索を続けていたとこ
ろ、ペニシリウム属に属する1菌株の培養物中にプロゲ
ステロンのプロゲステロン受容体に対する結合を阻害す
る物質が生産されていることを見いだし、有効物質PF10
92A物質、PF1092B物質及びPF1092C物質を単離し、本発
明を完成させた。さらに本発明の目的は、新規生理活性
物質PF1092A物質、PF1092B物質及びPF1092C物質又はそ
れらの塩、並びにその製造法を提供することにある。
【0006】第1の本発明の要旨とするところは、下記
の物理化学的性状を有するPF1092A物質を提供するもの
であり、 (1) 色及び形状:無色針状結晶 (2) 分子式:C17205 (3) マススペクトル (FD-MS): m/z 304 (M)+ (4) 比旋光度:[α]D 24= -10.86°(c 0.5, CHCl3) (5) 紫外部吸収スペクトル λmax : 322(17,500) nm(ε)(メタノール中) (6) 赤外部吸収スペクトル KBr錠剤で測定したスペクトルを図1に示す。 (7) 1HNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図2に示す通りである。 δ(ppm):5.97(1H), 5.66(1H), 5.28(1H), 4.53(1H), 2.
83(1H),2.19(3H), 2.18(1H), 2.05(OH), 1.97(1H), 1.9
1(3H),1.15(3H), 1.10(3H) (8) 13CNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図3に示す通りである。 δ(ppm):171.8(s), 170.9(s), 149.3(s), 146.3(s), 14
0.4(s),128.7(d), 122.3(s), 107.7(d), 73.6(d), 68.2
(d), 40.2(d),37.8(s), 35.6(t), 21.0(q), 20.9(q), 1
2.7(q), 8.6(q) (9) 溶解性:クロロホルム、アセトン、酢酸エチ
ル、メタノール、ジメチルスルホキシドに可溶で、水及
びヘキサンに不溶である。 (10) 塩基性、酸性、中性の区別:中性物質 (11) シリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)
によるRf値:ヘキサン-酢酸エチル(1:1)の展開溶
媒で0.25を示す。
【0007】第2の本発明の要旨とするところは、下記
の物理化学的性状を有するPF1092B物質を提供するもの
であり、 (1) 色及び形状:無色針状結晶 (2) 分子式:C17205 (3) マススペクトル (FD-MS): m/z 304 (M)+ (4) 比旋光度:[α]D 24= -110.22°(c 0.5, CHCl3) (5) 紫外部吸収スペクトル λmax : 320(15,100) nm(ε)(メタノール中) (6) 赤外部吸収スペクトル KBr錠剤で測定したスペクトルを図4に示す。 (7) 1HNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図5に示す通りである。 δ(ppm):5.95(1H), 5.57(1H), 5.46(1H), 4.05(1H), 2.
84(1H),2.18(1H), 2.15(3H), 1.97(OH), 1.91(3H), 1.8
3(1H),1.23(3H), 1.22(3H) (8) 13CNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図6に示す通りである。 δ(ppm):170.9(s), 170.2(s), 149.5(s), 146.7(s), 14
2.4(s),124.5(d), 122.4(s), 107.4(d), 72.5(d), 70.5
(d), 41.0(d),38.1(s), 35.8(t), 21.4(q), 21.2(q), 1
2.8(q), 8.6(q) (9) 溶解性:クロロホルム、アセトン、酢酸エチ
ル、メタノール、ジメチルスルホキシドに可溶で、水及
びヘキサンに不溶である。 (10) 塩基性、酸性、中性の区別:中性物質 (11) シリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)
によるRf値:ヘキサン-酢酸エチル(1:1)の展開溶
媒で0.42を示す。
【0008】第3の本発明の要旨とするところは、下記
の物理化学的性状を有するPF1092C物質を提供するもの
であり、 (1) 色及び形状:無色針状結晶 (2) 分子式:C15184 (3) マススペクトル (FD-MS): m/z 262 (M)+ (4) 比旋光度:[α]D 24= -96.36°(c 0.5, CHCl3) (5) 紫外部吸収スペクトル λmax : 324(14,900) nm(ε)(メタノール中) (6) 赤外部吸収スペクトル KBr錠剤で測定したスペクトルを図7に示す。 (7) 1HNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図8に示す通りである。 δ(ppm):5.96(1H), 5.64(1H), 4.37(1H), 3.93(1H), 2.
83(1H),2.22(OH), 2.20(OH), 2.17(1H), 1.91(3H), 1.2
4(3H),1.20(3H) (8) 13CNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図9に示す通りである。 δ(ppm):171.0(s), 149.3(s), 146.7(s), 141.0(s), 12
9.1(d),122.1(s), 107.8(d), 72.4(d), 69.0(d), 40.3
(d), 37.9(s),35.8(t), 21.5(q), 13.0(q), 8.5(q) (9) 溶解性:クロロホルム、アセトン、酢酸エチ
ル、メタノール、ジメチルスルホキシドに可溶で、水及
びヘキサンに不溶である。 (10) 塩基性、酸性、中性の区別:中性物質 (11) シリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)
によるRf値:ヘキサン-酢酸エチル(1:1)の展開溶
媒で0.20を示す。
【0009】さらに第4の発明は、糸状菌に属する生理
活性物質PF1092物質生産菌を培養し、その培養物から生
理活性物質PF1092物質を採取する生理活性物質PF1092物
質の製造法にある。本発明に使用されるPF1092株は、19
91年に採集された土壌より分離された糸状菌である。
【0010】1.PF1092株の菌学的性状 (1)培養の特徴 ツァペック酵母エキス寒天培地上では、25℃、7日間
の培養で、直径30〜40mmのコロニーとなる。白
色、なわ状で、分生子をまばらに形成する。裏面はうす
茶色となる。麦芽エキス寒天培地上で生育良く、25
℃、7日間の培養で、直径40〜45mmに達する。白
色、なわ状で、分生子をわずかに形成し、うす茶色の抽
出液を生成する。裏面は淡黄土色となる。37℃の培養
では25℃の培養よりどの培地においても生育が良く、
分生子の形成も良好であった。 (2)形態学的特徴 分生子柄は気菌糸よりほぼ垂直に直立し、粗面、大きさ
30〜70x2.5〜3.5μmである。ペニシリは単
輪生となる。フィアライドは、針状、滑面からわずかに
面、分生子柄より4〜8本形成し、大きさは8〜10
x 2.5〜3.0μmである。分生子は球形〜亜球
形、両端がややくぼみ偏平状となり、滑面、大きさは
2.0〜2.5μmである。以上の菌学的性状より、本
菌株を、Penicillium属と同定した。尚、本
菌株は工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM
BP−5350として寄託 されている。PF1092
株は、他のカビに見られるようにその性状が変化し易
い。例えば、PF1092株の、又はこの株に由来する
突然変異株(自然発生又は誘発性)、形質接合体又は遺
伝子組換え体であっても、PF1092物質を生産する
ものは全て本発明に使用できる。
【0011】2.PF1092物質生産菌の培養法 PF1092物質生産菌を通常の微生物が利用しうる栄養物を
含有する培地で培養する。栄養源としては、従来カビの
培養に利用されている公知のものが使用できる。例え
ば、炭素源としては、グルコース、シュクロース、水
飴、デキストリン、澱粉、グリセロール、糖蜜、動・植
物油等を使用しうる。また、窒素源としては、大豆粉、
小麦胚芽、コーン・スティープ・リカー、綿実粕、肉エ
キス、ペプトン、酵母エキス、硫酸アンモニウム、硝酸
ナトリウム、尿素等を使用しうる。その他必要に応じ、
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、コ
バルト、塩素、燐酸、硫酸及びその他のイオンを生成す
ることができる無機塩類を添加することは有効である。
また、菌の発育を助け、PF1092物質の生産を促進するよ
うな有機及び無機物を適当に添加することができる。培
養法としては、好気的条件での培養法、特に米培地での
静置培養及び深部培養法が適している。培養に適当な温
度は15〜40℃であるが、多くの場合26〜37℃付近で培養
する。PF1092物質の生産は培地や培養条件により異なる
が、米培地での静置培養の場合通常10〜20日間で、また
振盪培養、タンク培養のいずれにおいても通常2〜10日
間でその蓄積が最高に達する。培養中のPF1092物質の蓄
積量が最高になった時に培養を停止し、培養液から目的
物質を単離精製する。
【0012】3.PF1092物質の精製法 本発明によって得られるPF1092物質の培養物からの採取
に当たっては、その性状を利用した通常の分離手段、例
えば、溶剤抽出法、イオン交換樹脂法、吸着又は分配カ
ラムクロマト法、ゲルろ過法、透析法、沈澱法等を単独
で又は適宜組み合わせて抽出精製することができる。例
えば、PF1092物質は、米培地での培養後、アセトン−水
又は酢酸エチル等で抽出される。PF1092物質を更に精製
するには、シリカゲル(ワコーゲル C-200、和光純薬工
業社製等)、アルミナ等の吸着剤やセファデックス LH-
20(ファルマシア社製)、トヨパールHW-40SF(株式会
社東ソー社製)等を用いるクロマトグラフィーを行うと
よい。以上のような方法により、あるいはこれらを適宜
組み合わせることにより、高純度のPF1092A物質, B物質
及びC物質が得られる。得られたPF1092A物質, B物質及
びC物質の物理化学的性状と化学構造は次の通りであ
る。
【0013】1.PF1092A物質の物理化学的性状と化学
構造 (1) 色及び形状:無色針状結晶 (2) 分子式:C17205 (3) マススペクトル (FD-MS): m/z 304 (M)+ (4) 比旋光度:[α]D 24= -10.86°(c 0.5, CHCl3) (5) 紫外部吸収スペクトル λmax : 322(17,500) nm(ε)(メタノール中) (6) 赤外部吸収スペクトル KBr錠剤で測定したスペクトルを図1に示す。 (7) 1HNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図2に示す通りである。 δ(ppm):5.97(1H), 5.66(1H), 5.28(1H), 4.53(1H), 2.
83(1H),2.19(3H), 2.18(1H), 2.05(OH), 1.97(1H), 1.9
1(3H),1.15(3H), 1.10(3H) (8) 13CNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図3に示す通りである。 δ(ppm):171.8(s), 170.9(s), 149.3(s), 146.3(s), 14
0.4(s),128.7(d), 122.3(s), 107.7(d), 73.6(d), 68.2
(d), 40.2(d),37.8(s), 35.6(t), 21.0(q), 20.9(q), 1
2.7(q), 8.6(q) (9) 溶解性:クロロホルム、アセトン、酢酸エチ
ル、メタノール、ジメチルスルホキシドに可溶で、水及
びヘキサンに不溶である。 (10) 塩基性、酸性、中性の区別:中性物質 (11) シリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)
によるRf値:ヘキサン-酢酸エチル(1:1)の展開溶
媒で0.25を示す。
【0014】以上の物理化学的性状とX線結晶解析によ
り下記の化学構造と決定した。
【化4】
【0015】2.PF1092B物質の物理化学的性状と化学
構造 (1) 色及び形状:無色針状結晶 (2) 分子式:C17205 (3) マススペクトル (FD-MS): m/z 304 (M)+ (4) 比旋光度:[α]D 24= -110.22°(c 0.5, CHCl3) (5) 紫外部吸収スペクトル λmax : 320(15,100) nm(ε)(メタノール中) (6) 赤外部吸収スペクトル KBr錠剤で測定したスペクトルを図4に示す。 (7) 1HNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図5に示す通りである。 δ(ppm):5.95(1H), 5.57(1H), 5.46(1H), 4.05(1H), 2.
84(1H),2.18(1H), 2.15(3H), 1.97(OH), 1.91(3H), 1.8
3(1H),1.23(3H), 1.22(3H) (8) 13CNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図6に示す通りである。 δ(ppm):170.9(s), 170.2(s), 149.5(s), 146.7(s), 14
2.4(s),124.5(d), 122.4(s), 107.4(d), 72.5(d), 70.5
(d), 41.0(d),38.1(s), 35.8(t), 21.4(q), 21.2(q), 1
2.8(q), 8.6(q) (9) 溶解性:クロロホルム、アセトン、酢酸エチ
ル、メタノール、ジメチルスルホキシドに可溶で、水及
びヘキサンに不溶である。 (10) 塩基性、酸性、中性の区別:中性物質 (11) シリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)
によるRf値:ヘキサン-酢酸エチル(1:1)の展開溶
媒で0.42を示す。
【0016】以上の物理化学的性状とX線結晶解析によ
り下記の化学構造と決定した。
【化5】
【0017】3.PF1092C物質の物理化学的性状と化学
構造 (1) 色及び形状:無色針状結晶 (2) 分子式:C15184 (3) マススペクトル (FD-MS): m/z 262 (M)+ (4) 比旋光度:[α]D 24= -96.36°(c 0.5, CHCl3) (5) 紫外部吸収スペクトル λmax : 324(14,900) nm(ε)(メタノール中) (6) 赤外部吸収スペクトル KBr錠剤で測定したスペクトルを図7に示す。 (7) 1HNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図8に示す通りである。 δ(ppm):5.96(1H), 5.64(1H), 4.37(1H), 3.93(1H), 2.
83(1H),2.22(OH), 2.20(OH), 2.17(1H), 1.91(3H), 1.2
4(3H),1.20(3H) (8) 13CNMRスペクトル:重クロロホルム溶液中
で測定したスペクトルは図9に示す通りである。 δ(ppm):171.0(s), 149.3(s), 146.7(s), 141.0(s), 12
9.1(d),122.1(s), 107.8(d), 72.4(d), 69.0(d), 40.3
(d), 37.9(s),35.8(t), 21.5(q), 13.0(q), 8.5(q) (9) 溶解性:クロロホルム、アセトン、酢酸エチ
ル、メタノール、ジメチルスルホキシドに可溶で、水及
びヘキサンに不溶である。 (10) 塩基性、酸性、中性の区別:中性物質 (11) シリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)
によるRf値:ヘキサン-酢酸エチル(1:1)の展開溶
媒で0.20を示す。
【0018】以上の物理化学的性状とX線結晶解析によ
り下記の化学構造と決定した。
【化6】
【0019】PF1092物質の種々の塩としては、金属塩、
特にナトリウム塩の如きアルカリ金属塩、カルシウム塩
の如きアルカリ土類金属塩があり、また製薬学的に許容
できる無機酸あるいは有機酸との酸付加塩等がある。
【0020】本発明のPF1092A物質, PF1092B物質及びPF
1092C物質又はそれらの塩は後記の如く、避妊剤あるい
は制癌剤として期待されるものである。医薬品として使
用する場合の製剤化及び投与方法は従来公知の種々の方
法が適用できる。本発明に係わる薬剤組成物は、PF1092
A物質, PF1092B物質及びPF1092C物質又はそれらの塩を
有効成分としてこれに常用される無機又は有機の担体を
加えて、固体、半固体又は液体の形で、経口投与剤のほ
か、外用剤等の非経口投与剤に製剤化する。
【0021】経口投与のための製剤としては、錠剤、丸
剤、顆粒剤、軟・硬カプセル剤、散剤、細粒剤、粉剤、
乳濁剤、懸濁剤、シロップ剤、ペレット剤、エレキシル
剤等が挙げられる。非経口投与のための製剤としては、
注射剤、点滴剤、輸液、軟膏、ローション、トニック、
スプレー、懸濁剤、油剤、乳剤、坐剤等が挙げられる。
本発明の有効成分を製剤化するには、常法にしたがえば
よく、界面活性剤、賦形剤、着色料、着香料、保存料、
安定剤、緩衝剤、懸濁剤、等張剤その他常用される佐薬
を適宜使用する。
【0022】本発明に係わる薬剤組成物の投与量は、そ
の種類、治療ないし予防対象疾病の種類、投与方法、患
者の年齢、患者の症状、処理時間等により相違するが、
静脈投与の場合は成人ひとり当り1日に有効成分を0.01
〜1000 mg/kg、好ましくは0.1〜100 mg/kg投与し、筋肉
投与の場合は同じく0.01〜1000 mg/kg、好ましくは0.1
〜100 mg/kg投与し、経口投与の場合も同じく0.5〜2000
mg/kg、好ましくは1〜1000 mg/kgの範囲内で投与す
る。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、PF1092物質
の性状が本発明によって明らかにされたので、それらの
性状にもとずきPF1092物質の製造法を種々考案すること
ができる。従って本発明は実施例に限定されるものでは
なく、実施例の修飾手段は勿論、本発明によって明らか
にされたPF1092物質の性状にもとずいて公知の手段を施
してPF1092物質を生産、濃縮、抽出、精製する方法をす
べて包括する。
【0024】実施例1 種培地として、澱粉 2.0%、グルコース 1.0%、ポリペ
プトン 0.5%、小麦胚芽 0.6%、酵母エキス 0.3%、大
豆粕 0.2%、炭酸カルシウム 0.2%の組成からなる培地
(殺菌前pHは 7.0)を用いた。また生産培地として、十
分に水を吸収させた米に0.3 %大豆粕を加えた培地を用
いた。前記の種培地(20 ml)を分注した100 ml容三角
フラスコを120℃で15分間殺菌し、これにPenicillium s
p. PF1092株(FERM BP-5350)の斜面寒天培養の1白金
耳を接種し、25℃で3日間振盪培養して種培養とした。
次いで、前記の生産培地(100 g)を分注した500 ml容
三角フラスコを120℃で15分間殺菌し、これに前記種培
養(5 ml)を接種して、よく撹拌後、28℃で 10日間静
置培養した。
【0025】実施例2 こうして得られた培養物 6 kgを酢酸エチル(12 L)に
より活性成分を抽出し、酢酸エチル層を濃縮乾固し油状
物質 15.3 gを得た。この油状物をシリカゲル(和光純
薬工業社製、Wakogel C-200)カラム(400 g)の上部に
載せ、クロロホルムで洗浄したのち、クロロホルム-メ
タノール(100:1〜100:3)を展開溶媒とするクロマトグ
ラフィーを行い、活性画分を濃縮乾固することにより粗
粉末4.6gを得た。次いで、この粗粉末をシリカゲル(和
光純薬工業社製、Wakogel C-200)カラム(150 g)の上
部に載せ、ヘキサン-酢酸エチル(8:1〜5:1)で洗浄し
たのち、ヘキサン-酢酸エチル(4:1〜3:1)を展開溶媒
としてPF1092B物質を溶出し、濃縮乾固することによりP
F1092B物質を含む粗粉末を282 mgを得た。さらに、ヘキ
サン-酢酸エチル(2:1〜1:1)を展開溶媒としてPF1092A
物質及びPF1092C物質を溶出し、濃縮乾固することによ
りPF1092A物質及びPF1092C物質を含む粗粉末を763 mg得
た。次に、PF1092B物質を含む粉末をクロロホルム−メ
タノール(1:1)を展開溶媒とするセファデックス LH-2
0(700 ml、ファルマシア社製)カラムクロマトグラフ
ィーで精製し、PF1092B物質を含む画分を濃縮乾固し、
無色粉末としてPF1092B物質を157.0 mg得た。更に、PF1
092B物質の無色粉末をクロロホルム-メタノールの混合
液に溶解し、静置することにより、PF1092B物質を無色
針状結晶として49.1 mg得た。一方、シリカゲルカラム
クロマトのヘキサン-酢酸エチル(2:1〜1:1)を展開溶
媒として得られたPF1092A物質及びPF1092C物質を含む粗
粉末をクロロホルム−メタノール(1:1)を展開溶媒と
するセファデックス LH-20(700 ml)カラムクロマトグ
ラフィーで精製し、PF1092A物質を無色粉末として298 m
g、さらに、PF1092C物質を無色粉末として159 mg得た。
次に、PF1092A物質の無色粉末をクロロホルム-メタノー
ルの混合液に溶解し、静置することにより、PF1092A物
質を無色針状結晶として60.0 mg得た。更に、PF1092C物
質の無色粉末を酢酸エチルに溶解し、静置することによ
り、PF1092C物質を無色針状結晶として 30.1 mg得た。
本物質は前記の物理化学的性状を有する。
【0026】試験例 本発明のPF1092A物質、PF1092B物質及びPF1092C物質の
プロゲステロン受容体結合活性についてはH.Kondoらの
方法[ジャーナル・オブ・アンチバイオチクス(J. Anti
biotics)、43巻、1533-1542頁、 1990年]に従い、次
のようにして測定した:豚の子宮細胞を5mMリン酸緩衝
液中においてポリトロンホモジナイザーにて粉砕した
後、この溶液を遠心分離(100,000 x g、30分間)処理し
て上清を分離した。この上清をプロゲステロン受容体を
含む細胞質画分液とした。
【0027】プロゲステロン受容体結合活性は本受容体
のリガンドであるH−プロゲステロン溶液(3.84
TBq/mmol,18.5kBq/ml)40μl)
細胞質画分溶液(2−3mg蛋白/ml)50μl及び
PF1092A物質、PF1092B物質及びPF10
92C物質を30μM、及びメドロキシプロゲステロン
アセテート(MPA)30μMを入れた試験管中で60
分間、4℃で反応後、0.5%活性炭溶液を100μl
添加した。10分間静置した後、遠心分離(2,000
xg、10分間)処理して得た上清の放射活性を、液体
シンチレーションカウンターによって測定した。被験薬
無添加での放射活性を細胞質画分に対する全結合量、M
PA添加での放射活性を非特異的結合量とし、以下の式
にて阻害率を算出した。 阻害率=[1−〔(被験薬添加時の全結合量−非特異的結合量)/(被験薬無 添加時の全結合量−非特異的結合量)〕] ×100 その結果、PF1092A物質及びPF1092B物質
は30μMでH−プロゲステロンのプロゲステロン受
容体に対する結合を90%以上阻害した。また、本濃度
におけるPF1092C物質の阻害率は約70%であっ
た。以上の結果よりPF1092A物質、PF1092
B物質及びPF1092C物質はプロゲステロン受容体
に対して結合能を有する事が判明した。
【0028】
【発明の効果】本発明のPF1092A物質、PF1092B物質及び
PF1092C物質は、プロゲステロンのプロゲステロン受容
体に対する結合を阻害した。この性質に基づき本発明の
PF1092A物質、PF1092B物質及びPF1092C物質を避妊剤あ
るいは制癌剤、あるいはそれへの変換素材として用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 PF1092A物質のKBr錠中での赤外吸収スペクト
【図2】 PF1092A物質の重クロロホルム溶液中での400
MHz 1H NMRスペクトル
【図3】 PF1092A物質の重クロロホルム溶液中での100
MHz 13C NMRスペクトル
【図4】 PF1092B物質のKBr錠中での赤外吸収スペクト
【図5】 PF1092B物質の重クロロホルム溶液中での400
MHz 1H NMRスペクトル
【図6】 PF1092B物質の重クロロホルム溶液中での100
MHz 13C NMRスペクトル
【図7】 PF1092C物質のKBr錠中での赤外吸収スペクト
【図8】 PF1092C物質の重クロロホルム溶液中での400
MHz 1H NMRスペクトル
【図9】 PF1092C物質の重クロロホルム溶液中での100
MHz 13C NMRスペクトル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12P 17/04 C12R 1:80 C12R 1:80) (72)発明者 染谷 文子 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明治製菓株式会社薬品総合研究所内 (72)発明者 倉田 靖 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明治製菓株式会社薬品総合研究所内 (56)参考文献 Phytochemistry,Vo l.34,No.3(1993),p.859− 860 Cancer Res.,Vol. 49,No.11(1989),p.2851−2856 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 17/00 - 17/18 A61K 31/365 C07D 307/92 CA/REGISTRY(STN) JICSTファイル(JOIS) BIOSIS/WPI(DIALOG) PubMed

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 で表されるPF1092A物質又はその塩。
  2. 【請求項2】 式(II) 【化2】 で表されるPF1092B物質又はその塩。
  3. 【請求項3】 式(III) 【化3】 で表されるPF1092C物質又はその塩。
  4. 【請求項4】 ペニシリウム属(Penicillium属)に属
    する、生理活性物質PF1092A物質、PF1092B物質及びPF10
    92C物質生産菌を培養し、その培養物から生理活性物質P
    F1092A物質、PF1092B物質及びPF1092C物質を採取するこ
    とを特徴とする生理活性物質PF1092A物質、PF1092B物質
    及びPF1092C物質又はそれらの塩の製造法。
  5. 【請求項5】 生理活性物質PF1092A物質、PF1092B物質
    及びPF1092C物質又はそれらの塩の少なくとも1種を含
    有してなる避妊剤。
  6. 【請求項6】 生理活性物質PF1092A物質、PF1092B物質
    及びPF1092C物質又はそれらの塩の少なくとも1種を含
    有してなる制癌剤。
JP1707496A 1995-01-17 1996-01-08 新規生理活性物質pf1092a物質、pf1092b物質及びpf1092c物質,それらの製造法並びにそれらを有効成分とする避妊剤及び制癌剤 Expired - Fee Related JP3380667B2 (ja)

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