JP2002500876A - ウスチリピド、その製法およびその使用 - Google Patents

ウスチリピド、その製法およびその使用

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JP2002500876A JP2000528579A JP2000528579A JP2002500876A JP 2002500876 A JP2002500876 A JP 2002500876A JP 2000528579 A JP2000528579 A JP 2000528579A JP 2000528579 A JP2000528579 A JP 2000528579A JP 2002500876 A JP2002500876 A JP 2002500876A
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ラースロウ・フェルテシ
ミヒャエル・クルツ
ゲーアハルト・ノエルケン
ヨーアヒム・ヴィンク
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アベンティス・ファーマ・ドイチユラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、発酵中に微生物Ustilago maydis, FH 2634、DSM 11494によって形成された新規な活性剤(ウスチリピド)に関するものである。本発明はまた、ウスチリピドを製造する方法および精神分裂病またはドーパミン代謝機能障害によって起こる疾患を治療する医薬としてのウスチリピドの使用に関するものである。さらに本発明は、ウスチリピドを含有する医薬および微生物Ustilago maydis,FH 2634、DSM 11494に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、発酵の間中に微生物Ustilago maydis FH 2634、DSM 11494によって
形成される新規な活性物質(ウスチリピド)(Ustilipides)、それらの製法、薬剤
としてのそれらの使用、ウスチリピド−含有薬剤および微生物Ustilago maydis
FH 2634、DSM 11494に関するものである。
【0002】 精神分裂病(早発性痴呆)は、人格の構成的結合の喪失および思考、感情およ
び知覚の連絡切断を伴う内因性の心身症である。それは、心理学的および体性因
子の相互作用に基づいている。精神分裂病は、思考のきびしい障害、欲動の障害
、妄想幻覚および知覚の障害と関係がある。現在、精神分裂病の治療は、主に神
経遮断薬の投与および精神療法による。それは、現在まだ治癒することができな
いかまたはそれは限定された程度治癒することができるにすぎない。この重い障
害を治療する可能性は完全に十分なものではないので、精神分裂病を治療するの
に適した新規な医薬が緊急に要求されている。
【0003】 菌株Ustilago maydis FH 2634、DSM 11494は、精神分裂病またはドーパミン代
謝の機能障害によって起こる他の疾患を治療するのに適した、そして十分な耐性
を有する新規な高度に活性な物質を形成することができるということが見出され
た。 したがって、本発明は、菌株Ustilago maydis DSM 11494によって形成された 活性物質(ウスチリピド)およびそれらの生理学的に許容し得る塩、エステルお
よび明らかな化学均等物に関するものである。
【0004】 すなわち、本発明は、式I
【化5】 (式中、 R2、R3およびR4は、相互に独立して、置換されていないかまたは相互に独 立して1、2または3個の(C6〜C12)−アリール基により置換された2〜25 個の炭素原子、好ましくは2〜20個の炭素原子を有するアシル基であり;そし
て Rは、水素またはR2、R3およびR4において定義された基であり; Rが水素である場合においては、R2は、置換されていないかまたは1、2ま たは3個の(C6〜C12)−アリール基により置換された3〜25個の炭素原子、 好ましくは3〜20個の炭素原子を有するアシル基である)の化合物およびそれ
らの生理学的に許容し得る塩に関するものである。
【0005】 Rが、水素または2〜25個の炭素原子、好ましくは2〜20個の炭素原子を
有するアシル基であり; R2が、4〜25個の炭素原子、好ましくは4〜20個の炭素原子を有するア シル基であり; R3が10〜25個の炭素原子、好ましくは15〜20個の炭素原子を有する アシル基であり;そして R4が、2〜25個の炭素原子、好ましくは2〜20個の炭素原子を有するア シル基である式Iの化合物およびそれらの生理学的に許容し得る塩が好ましい。
【0006】 また、R3が10〜20個の炭素原子、好ましくは15〜18個の炭素原子を 有するアシル基でありそしてR、R1、R2およびR4が、それぞれ相互に独立し て、2〜10個の炭素原子、特に好ましくは2〜6個の炭素原子を有するアシル
である式Iの化合物およびそれらの生理学的に許容し得る塩が好ましい。
【0007】 式Iの化合物におけるアシル基は、直鎖状または分枝鎖状の、飽和または1、
2、3、4または5個の不飽和のアシル基であることができる。 2個の炭素原子を有するアシル基は、例えばアセチル基を意味する。 飽和の非分枝鎖状のアシル基の例は、酢酸残基(C=2)、プロピオン酸残基( C=3)、酪酸残基(C=4)、吉草酸残基(C=5)、カプロン酸残基(C=6)、 エナント酸残基(C=7)、カプリル酸残基(C=8)、ペラルゴン酸残基(C=9)
、カプリン酸残基(C=10)、ウンデカン酸残基(C=11)、ラウリン酸残基( C=12)、トリデカン酸残基(C=13)、ミリスチン酸残基(C=14)、ペン タデカン酸残基(C=15)、パルミチン酸残基(C=16)、マルガリン酸残基( C=17)、ステアリン酸残基(C=18)、ノナデカン酸残基(C=19)、アラ キジン酸残基(C=20)、ベヘン酸残基(C=22)、リグノセリン酸残基(C= 24)である。飽和の分枝鎖状のアシル基の例は、イソ酪酸残基(C=4)、イソ 吉草酸残基(C=5)、ツベルクロステアリン酸残基(C=19)である。
【0008】 1個の不飽和を有する非分枝鎖状のアシル基の例は、アクリル酸残基(C=3)
、クロトン酸残基(C=4)、パルミトレイン酸残基(C=16)、オレイン酸残基
(C=18)、エルカ酸残基(C=22)である。 2個の不飽和を有する非分枝鎖状のアシル基の例は、ソルビン酸残基(C=6)
およびリノール酸残基(C=18)である。 3個の不飽和を有する非分枝鎖状のアシル基の例は、リノレン酸残基(C=1 8)またはエレオステアリン酸残基(C=18)である。
【0009】 4個の不飽和を有する非分枝鎖状のアシル基の例は、アラキドン酸残基(C= 20)である。 5個の不飽和を有する非分枝鎖状のアシル基の例は、いわし酸残基(C=22)
である。 (C6〜C12)−アリールは、例えばフェニル、ナフチルまたはビフェニリルを 意味する。フェニルが好ましい。
【0010】 さらに、本発明は、 (a) 式(II)
【化6】 (式中、nは11である)の化合物(=ウスチリピドA、分子式:C366413 、MW:704)およびその生理学的に許容し得る塩;
【0011】 (b) 式(III)
【化7】 (式中、nは11である)の化合物(=ウスチリピドB、分子式:C346013 、MW:676)およびその生理学的に許容し得る塩;および
【0012】 (c) 式(IV)
【化8】 (式中、nは11である)の化合物(ウスチリピドC、分子式:C325812
MW:634)およびその生理学的に許容し得る塩に関するものである。
【0013】 式I〜IVの化合物におけるキラリティーの中心は、とくにことわらない限り、
RまたはS配置で存在することができる。本発明は、光学的に純粋な化合物およ
びエナンチオマーの混合物およびジアステレオマーの混合物のような立体異性体
の混合物の両方に関するものである。
【0014】 式I〜IVの本発明による化合物のうち、これらの化合物はすべて糖類骨格を有
している。好ましい化合物は、糖類骨格の配置が1−O−β−D−マンノ−ピラ
ノシル−(2R,3S)−エリトリトール(式V):
【化9】 の配置に相当する化合物である。
【0015】 マンノピラノシル−エリトリトール骨格を有するある種の糖脂質は、文献に記
載されている(G. Deml等、Phytochemistry, 19, 83-87, 1980)。式(I)〜(IV) の本発明による化合物とは構造が異なっている該文献に記載されているシゾネリ
ンAおよびBは、弱い抗菌活性および強力な溶血作用を有している。 本発明はまた、微生物Ustilago maydis FH 2634(DSM 11494)またはその突然
変異菌および変異菌を水性栄養培地中で培養しそしてそれから、標的の化合物を
単離および精製することからなる式I〜IVの化合物を製造する方法に関するもの
である。
【0016】 微生物Ustilago maydis FH 2634(DSM 11494)は、土壌試料から単離された。
該微生物は、1997年4月14日にブダペスト条約の条件下において、Deutsc
he Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen, Mascheroder Weg 1b, D-
38124 BraunschweigにDSM 11494として寄託された。 Ustilago maydis DSM 11494は、白色の気菌糸および灰色の胞子鎖を有してい る。それは、特有の胞子鎖を形成する。炭素源および窒素源および普通の無機塩
を含有する栄養溶液中において、Ustilago maydis DSM 11494はウスチリピドを 産生する。
【0017】 菌株DSM 11494の代りに、本発明による化合物を合成する限り、その突然変異 菌および変異菌を使用することもできる。このような突然変異菌は、それ自体既
知の方法で、物理的手段、例えば紫外線またはX線によるような照射または例え
ばメタンスルホン酸エチル(EMS)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン(MOB)またはN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(MN NG)のような化学的突然変異誘発物質によって産生することができる。本発明 による化合物を産生する突然変異菌および変異菌のスクリーニングは、例えば以
下に記載した方法によりドーパミン−拮抗作用を試験することにより、培養ブロ
ス中に蓄積された活性物質の生物学的活性を測定することによって行うことがで
きる。
【0018】 好気的発酵に対する炭素源として適当なそして好ましいものは、同化性の炭水
化物および糖アルコール、例えばグルコース、ラクトースまたはD−マンニトー
ル、および炭水化物−含有天然生成物、例えば麦芽エキスである。適当な窒素−
含有栄養素はアミノ酸、ペプチドおよびタンパク質、およびその分解生成物、例
えばペプトンまたはトリプトン、そしてまた肉エキス、例えばとうもろこし、小
麦、豆、大豆または綿植物の粉砕種子、アルコールの製造からの蒸溜残留物、肉
粉または酵母エキス、そしてまたアンモニウム塩および硝酸塩である。栄養溶液
が含有することのできる無機塩は、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属
、鉄、亜鉛、コバルトおよびマンガンの塩化物、炭酸塩、硫酸塩またはリン酸塩
である。
【0019】 ウスチリピドは、特に、例えば、それぞれの場合において完全な栄養溶液の重
量を基にして、グルコース約0.5〜5%、好ましくは1〜2%、大豆粉0.5〜
5%、好ましくは1〜2%、コーンスティープリカー好ましくは0.2〜1%、 CaCO3 0.05〜1.0%、好ましくは0.1〜0.5%およびNaCl 0.1
〜2%、好ましくは0.2〜1%を含有する栄養溶液中でよく形成される。
【0020】 培養は、好気的に、すなわち、例えば適当である場合は空気または酸素を導入
しながら振盪フラスコまたは発酵器中で振盪または撹拌して深部培養することに
よって行われる。発酵は、例えば種々の容量の広口びんまたは丸底フラスコ、ガ
ラス発酵器またはステンレススチールタンク中で実施することができる。それは
、約20〜35℃の温度範囲、好ましくは約25〜30℃で実施することができ
る。pHは、3〜10の間、有利には4.5〜8.5の間にあらねばならない。微生
物は、これらの条件下で一般に20〜300時間、好ましくは24〜140時間
培養される。培養は、有利にはいくつの段階において実施される。すなわち、は
じめに1回または2回以上の前培養菌(preculture)を液状栄養培地中で製造し
そしてそれから、例えば1:10の容量比で実際の生産培地に移す。例えば、胞
子形成した菌糸を栄養溶液に移しそしてそれを約20〜120時間、好ましくは
24〜72時間増殖させることによって、前培養菌を得る。胞子形成した菌糸は
、例えば菌株を固体または液状の栄養培地、例えば酵母−麦芽寒天またはジャガ
イモ−デキストロース寒天上で約1〜40日、好ましくは3〜10日増殖させる
ことによって得ることができる。
【0021】 発酵の進行およびウスチリピドの形成は、当業者に知られている方法によって
、例えば生物学的検定法で生物学的活性を試験することによるかまたは薄層クロ
マトグラフィー(TLC)または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)のよ
うなクロマトグラフィー法によって、追跡することができる。 ウスチリピドは、菌糸および培養濾液の両方に存在することができるが、主た
る量は普通バイオマス(菌糸)中に見出される。それ故に、後者を、濾過または
遠心分離によって濾液から分離することが有利である。濾液は、例えば1−ブタ
ノール、酢酸エチル、クロロホルムのような水−不混和性溶剤で抽出される。菌
糸は、メタノールまたはアセトンで有利に抽出されるが、上述した水−不混和性
溶剤を使用することもできる。
【0022】 抽出は、広いpH範囲において実施することができるが、好ましくはpH4〜pH8
の間の中性媒質中で操作することが有利である。有機抽出液は、例えば濃縮しそ
して乾燥することができる。 ウスチリピドを単離する一つの方法は、それ自体既知の方法における溶液分配
である。 他の精製方法は、吸着樹脂、例えばDiaion(R)HP-20(三菱化成、東京)、Ambe
rlite(R)XAD-7(Rohm and Haas, USA)、Amberchrom(R)CG(Toso Haas, Philade
lphia, USA)など上のクロマトグラフィーである。また、例えば高圧液体クロマ
トグラフィー(HPLC)のわく内において一般に知られている多数の逆相支持
体、例えばRP18も適当である。
【0023】 本発明による化合物を精製する他の可能な方法は、それ自体既知の方法で例え
ばシリカゲルまたはAl23などのようないわゆる順相クロマトグラフィー支持
体を使用することからなる。この目的に対して、多くの溶液およびその混合物、
例えば酢酸のような酸性溶離剤を加えたクロロホルム/石油エーテル/アルコー
ル混合物が適している。 他の単離方法は、それ自体既知の方法で分子ふるい、例えばFractogel(R)TSK
HW-40、Sephadex(R)LH-20などを使用することからなる。
【0024】 式II、IIIおよびIVの化合物のほかに、菌株Ustilago maydis DSM-11494は、ま
た、脂肪酸組成だけそしてその結果分子式および分子量だけ式II、IIIおよびIV の化合物と異なっている式Iの他の非常に活性な化合物をも形成する。飽和およ
び不飽和の、分枝鎖状および非分枝鎖状のカルボン酸、例えばステアリン酸、リ
ノール酸、オレイン酸またはC−20酸を包含するC2−C20の脂肪酸を検出す ることができる。すなわち、ウスチリピドA、BおよびCのほかに、菌株Ustila
go maydis DSM 11494は、また、648、660、674、690、700、7 02、704、716、718、728、730、746および748の分子量
を有する活性なグリコシドエステルを産生する。Ustilago maydisの培養物から 単離されたウスチリピドのグリコシド骨格は、上述した1−O−β−マンノピラ
ノシル−(2R,3S)−エリトリトール(式Vの化合物)である。
【0025】 式Iの化合物は、上述した方法と同様にして、単離および精製することができ
る。 本発明の化合物は、ドーパミンD2受容体そして特にドーパミンD3受容体に
有効に拮抗することが見出された。
【0026】 ドーパミン(3,4−ジヒドロキシフェニルエチルアミン)は、脳内における 代謝プロセスを調節するそしてその結果、脳機能を調節する神経伝達物質である
。その作用は、ドーパミン受容体に対するドッキングを通して行われる。中枢神
経系の異なる機能を調節する種々なドーパミン受容体が現在まで記載されている
。ドーパミンD3受容体機能の障害は、精神分裂病の本質的な原因として認識さ
れている(P. Sokoloff, J.-C. Schwartz等、Nature, 347, 146-151, 1990)。そ
の機能亢進は、病理学的プロセスをもたらしそしてそれ故に、ドーパミンD3ア
ンタゴニストは非常に医薬的に重要なものである。しかしながら、病理学的機能
亢進を減少するばかりでなくそしてまた生命に対して必要であるプロセスをも減
少する広い作用を有するドーパミン受容体アンタゴニストは、有害であり、これ
らのアンタゴニストは、望ましくない副作用の原因となる(O.S. Kreiss等、Eur
. J. Pharmacol. 277, 209-214, 1995)。D3ドーパミン受容体に選択的に拮抗 する本発明による化合物は、特に精神分裂病を治療するのに適している。
【0027】 本発明によるウスチリピドは、ある場合においては、ドーパミンD2受容体ま
たは他の受容体よりもかなり強力にドーパミンD3受容体を阻害しそしてそれ故
に、精神分裂病を治療する価値ある新規な剤である。 また、驚くべきことには、本発明によるウスチリピドは、僅かな溶血作用のみ
を有していることが見出された。特に、高級カルボン酸(C≧10)の脂肪酸エス
テルである化合物は、1L当り100mgの濃度まで無視し得る溶血作用を示す。
【0028】 したがって、本発明はまた、薬剤としての本発明による化合物の使用、および
精神分裂病を治療および/または予防するかまたはドーパミンD3受容体の機能
の障害に関連した疾患を治療する薬剤を製造するための関連化合物の使用に関す
るものである。 本発明による化合物の明らかな化学均等物は、僅かな化学的相違点を示す、す
なわち同じ作用を有しているかまたはおだやかな条件下で本発明による化合物に
変換される化合物である。このような均等物は、例えば本発明による化合物のエ
ステル、アミノ誘導体、複合体または付加体を包含する。
【0029】 式I、II、IIIまたはIVの化合物の生理学的に許容し得る塩は、Demington's P
harmaceutical Sciences(17版、1418頁(1985))に記載されているようなその有
機および無機塩の両方を意味する。物理的および化学的安定性および溶解性のた
めに、酸性基に対しては、とりわけナトリウム、カリウム、カルシウムおよびア
ンモニウム塩が好ましい。塩基性基に対しては、とりわけ、塩酸、硫酸、リン酸
の塩またはカルボン酸またはスルホン酸、例えば酢酸、クエン酸、安息香酸、マ
レイン酸、フマール酸、酒石酸およびp−トルエンスルホン酸の塩が好ましい。
【0030】 本発明はまた、本発明による少なくとも1種の化合物を含有する薬剤に関する
ものである。 本発明による薬剤は、経腸(経口)、非経口(静脈内)、直腸にまたは局部に
(局所に)使用することができる。これらは、溶液、粉末、錠剤、カプセル(ミ
クロカプセルを包含する)、リポソーム処方物、脂質複合体、コロイド分散液ま
たは坐剤の形態で投与することができる。このような処方に適した賦形剤は、製
薬的に慣用の液体または固体の増量剤、溶剤、乳化剤、滑沢剤、マスキング風味
料、色素および/または緩衝物質である。体重1kg当り0.1〜100mgの投与 量を投与することが有利である。これらの化合物は、有利には、本発明による化
合物の少なくとも有効な一日量、例えば30〜3000mgを含有する投与単位に
おいて投与される。
【0031】 さらに、本発明は、1種または2種以上の本発明による化合物を含有する医薬
製剤に関するものである。薬剤は、例えば経口で投与することのできる医薬組成
物の形態、例えば錠剤、被覆錠剤、硬または軟ゼラチンカプセル、溶液、乳濁液
または懸濁液の形態で使用することができる。適当である場合はさらにタンパク
質のような成分を含有するリポソーム中の薬剤の含有物が、同様に適当である投
与形態である。薬剤はまた、例えば坐剤の形態で直腸に、または例えば注射溶液
の形態で非経口で投与することができる。医薬組成物は、これらの化合物を治療
的に不活性な有機および無機担体中で加工することによって製造することができ
る。錠剤、被覆錠剤および硬ゼラチンカプセルに対するこのような担体の例は、
ラクトース、とうもろこし澱粉またはその誘導体、タルクおよびステアリン酸ま
たはその塩である。溶液を製造するのに適した担体は、水、ポリオール、スクロ
ース、転化糖およびグルコースである。注射溶液に適した担体は、水、アルコー
ル、ポリオール、グリセロールおよび植物油である。坐剤に適した担体は、植物
油および硬化油、ワックス、脂肪および半液状ポリオールである。医薬組成物は
また、防腐剤、溶剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、色素、風味剤、浸透圧
を変化する塩、緩衝剤、被覆剤、酸化防止剤および適当である場合は他の治療的
に活性な物質を含有することができる。
【0032】 本発明はまた、本発明による化合物の少なくとも1種の化合物を、医薬的に適
当なそして生理学的に許容し得る担体および適当である場合は、さらに他の適当
な活性物質、添加剤または賦形剤と一緒に、適当な投与形態に変換することから
なる本発明による薬剤を製造する方法に関するものである。 好ましい投与の型は、経口および局所投与、例えばカテーテルさもなければ注
射を使用するような局部投与である。
【0033】 医薬組成物は、好ましくは、それぞれの単位が活性成分として本発明による化
合物またはそれから誘導された化学的誘導体の特定の服用量を含有する投与単位
において製造しそして投与される。この服用量は、錠剤、カプセルおよび坐剤の
ような固体の投与単位の場合においては、一日当り約200mgまで、好ましくは
約0.1〜100mgそしてアンプル形態中の注射溶液の場合においては、一日当 り約200mgまで、好ましくは約0.5〜100mgであることができる。
【0034】 投与される一日量は、哺乳動物の体重、年令、性別および状態に依存する。し
かしながら、ある状況においては、より高いまたはより低い一日当りの服用量が
適当である。一日量の投与は、1個の投与単位さもなければ数個のより小さな投
与単位の形態における単一の投与によっておよび特定の間隔における分割した服
用量の多数回投与によって行うことができる。 以下の実施例は、本発明の範囲を如何なる点においても限定することなしに、
本発明をより詳細に説明することを意図するものである。
【0035】 実施例 1 生産菌株Ustilago maydis FH 2634、DSM 11494の胞子懸濁液の製造 500mlの滅菌した三角フラスコ中の栄養溶液(水道水1L中麦芽エキス20
g、酵母エキス2g、グルコース10g、(NH4)2HPO4 0.5g、滅菌前のp
H6.0)100mlに、菌株Ustilago maydis FH 2634、DSM 11494を接種しそして
回転振盪器上で25℃および140rpmで72時間培養した。それから、培養液 体120mlを、固化のために寒天15g/Lを追加的に加えた栄養培地オートミ
ール浸出液2.0g/Lを含有する滅菌した500mlの三角フラスコに一様に分 散しそして傾瀉分離する。培養菌を25℃で10〜14日間培養する。この時間
後フラスコ中で形成された胞子を、商業的に入手し得る非イオン性界面活性剤(
例えばTriton(R)×100、Servaから)1滴を含有する脱イオン化500mlですす ぎそして直ちに使用するかまたは50%グリセロール中で−22℃で貯蔵するか
または10%ジメチルスルホキシド中で−140℃で貯蔵する。
【0036】 実施例 2 三角フラスコ中における生産菌株の培養菌または前培養菌の製造 実施例1において記載した栄養溶液100mlを含有する滅菌した500mlの三
角フラスコに、斜面培養管中で増殖させた培養菌または胞子懸濁液0.2mlを接 種しそして暗所において振盪機上で140rpmおよび25℃で培養する。式I〜I
Vの化合物の最高の生産は、約72時間後に達する。同じ栄養溶液からの72時 間の深部培養菌は、10および100Lの培養タンク(接種体約5%)に接種す
るのに十分である。
【0037】 実施例 3 ウスチリピドの生産 10Lの発酵器を、以下の条件下で操作する。 栄養培地:麦芽エキス 20g/L 酵母エキス 2g/L グルコース 10g/L (NH4)2HPO4 2g/L pH 6.0(滅菌前) 培養時間:48または72時間 培養温度:25℃ 撹拌速度:200rpm 通気:空気5L/分 起泡は、エタノール性ポリオール溶液数滴の反復添加によって抑圧することが
できる。最高の生産は、48時間後に達する。
【0038】 実施例 4 ウスチリピド複合体の単離 実施例3において得られた培養溶液9Lを、遠心分離しそしてバイオマス(1
.3L)を、毎回メタノール3Lを使用して2回撹拌することにより抽出する。 合した抽出液を真空中で濃縮しそして乾燥しそして乾燥した物質(48g)を2
5%イソプロパノール/75%水で溶解しそして吸着樹脂MClゲル(R)CHP 20Pを充填した3Lの容積を有するカラムに装てんする。カラム寸法:幅×高
さ:11.3cm×30cm。水中の25%イソプロパノール〜100%イソプロパ ノールの溶剤勾配を使用して溶離しそしてカラムからの流出液をそれぞれ2Lの
フラクションで集める。 ウスチリピド−含有フラクションを集めそして真空中で濃縮しそして凍結乾燥
する(8g)。
【0039】 実施例 5 ウスチリピド成分の濃縮 実施例4において得られた生成物5gを、Fractogel(R)TSK HW-40を充填した 3Lの容積を有するカラム(幅×高さ=10cm×50cm)に装てんする。移動相
メタノールを、カラムを通して1分当り50mlの流速でポンプ輸送しそしてカラ
ムからの流出液を、フラクション(65ml)として集める。ウスチリピド複合体
(1.8g)が主にフラクション18〜32に見出される。これらを合しそして 溶剤を真空中で除去する。
【0040】 実施例 6 ウスチリピド成分の分離 実施例5において得られたウスチリピド複合体1.8gを、クロロホルムに溶 解しそしてシリカゲルを充填した290mlの容積を有するカラムに装てんする。
はじめに純粋なクロロホルムでそしてそれから、0〜5%のアルコールの増加し
たメタノール含量を有するクロロホルム混合物で溶離する。50mlずつのフラク
ションを集める。フラクションを、ドーパミンD3/D2阻害試験およびα−ナ
フトール/硫酸試薬を使用した薄層クロマトグラフィーによって分析する。主に
ウスチリピドAまたはBまたはCを含有するフラクションをそれぞれ合しそして
真空中で濃縮する。これは、>50%純度のウスチリピドA 105mg、ウスチ リピドB 230mgおよびウスチリピドC 170mgを与える。
【0041】 実施例 7 ウスチリピド成分の最終精製 実施例6において得られた濃縮されたウスチリピドA(104mg)、B(21
0mg)およびC(165mg)を、それぞれ0.05%トリフルオロ酢酸中の50 %〜80%アセトニトリルを使用する勾配法でNucleosil(R)12C18AB-HPLCカラム
(幅×高さ=3.2cm×25cm)上で分別する。フラクションを、薄層クロマト グラフィーによって純度に対して試験し、合し、真空中で濃縮しそして凍結乾燥
する。それによって、96%純度のウスチリピドA 63mg、94%純度のウス チリピドB 162mgおよび95%純度のウスチリピドC 112mgを得た。
【0042】 ウスチリピドの物理化学的および分光的性質は、次の通り要約することができ
る。 ウスチリピドA(式IIの化合物): 外観:アルコールおよび他の有機溶剤に可溶性である無色の油。中性および弱
酸性の媒質中で安定であるがアルカリ性溶液中で不安定。 分子式:C366413 分子量:704 1H−および13C−NMR:表1参照 UV吸収:端吸収 〔α〕D=−34°(クロロホルム中c=0.5)
【0043】 ウスチリピドB(式IIIの化合物): 外観:アルコールおよび他の有機溶剤に可溶性である無色の油。中性および弱
酸性の媒質中で安定であるが、アルカリ性溶液中で不安定。 分子式:C366013 分子量:676 1H−および13C−NMR:表2参照 UV吸収:端吸収 〔α〕D=−33°(クロロホルム中c=0.5)
【0044】 ウスチリピドC(式IVの化合物): 外観:アルコールおよび他の有機溶剤に可溶性である無色の油。中性および弱
酸性の媒質中で安定であるが、アルカリ性溶液中で不安定。 分子式:C325812 分子量:634 1H−および13C−NMR:表3参照 UV吸収:端吸収 〔α〕D=−38°(クロロホルム中c=0.5)
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】 実施例 8 生物学的活性の測定 ウスチリピドは、有効にドーパミンD2およびD3受容体に拮抗する。これら
の活性の一つの測定は、正常な酵素反応の速度(または受容体拮抗作用)が50
%まで減少される阻害剤の濃度を示すIC50である。 ウスチリピドA、BおよびCに対して測定した阻害定数は、次の通りである。
【0049】
【表4】
【0050】 IC50値を測定する方法 D3およびD2長遺伝子を、ヒトのcDNAライブラリーから単離しそしてC
HO細胞(CHO=チャイニズハムスター卵巣細胞)にしっかりトランスフェク
トした。高レベル発現を有する単一のクローンから、膜フラクションを得る。結
合測定法は、室温で60分96−ウエルプレート中で実施する。反応混合物は、
〔N−メチル−3H〕スピロペリドール50μL、試験物質または非特異的結合 のためのS(−)−エチクロプリド50μLおよび膜100μLを含有する。アッ
セイは、Skatron 96セルハーベスターへのGF/Bフィルターを通した急速な濾
過によって中止する。フィルターを切断しそして容器(T皿、Wallac)に入れそ
して放射能をシンチレーションカウンターで測定する。
【0051】 特異的結合は、全体の結合と10μM S(−)−エチクロプリドの存在下にお ける結合との差と定義される。全体の結合は、全体で使用したリガンドのカウン
トの約10%に相当する。 試験物質による結合の阻害は、対照反応との相関によって計算される。データ
の分析は、McPherson Munson & Rodbard, Elsevier-BIOSOFTのLIGANDソフトウエ
アーパッケージを使用して行われた。
【0052】 実施例 9 本発明による化合物に類似した構造を有するシゾネリンAおよびBが非常に強
力な溶血作用を有していることは知られている(G. Deml等、Phytochemistry 19
, 83-87, 1980)。これは、これらの化合物を非経口投与に対して不適当なものに
する。シゾネリンを使用する場合、それぞれ10および30μg/mlのような低 い濃度において、致命的な100%溶血が起こる。ウスチリピドA、BおよびC
の溶血作用の測定は、次の結果を与えた。溶血は、破壊された細胞の%として測
定された。
【0053】
【表5】 溶血実験は、ヒトの赤血球を使用して実施した。
【0054】 試験管内溶血の測定 ヒト、アカゲザルまたはビーグル犬から新しく採取した静脈血液を使用して、
溶血活性を測定する。血液をヘパリン添加管中に集めそして12本のポリエチレ
ン管に200μLのアリコートずつ分配する。一つのアリコートは蒸溜水200
μLと混合しそして100%標準として使用しそしてもう一つのアリコートは生
理食塩水(NaCl 0.9%)200μLと混合する(0%標準)。他の管には
、1600、800、400、200、100、50、25、12.5、6.25
および2.125μLまでの生理食塩水中の物質稀釈溶液200μLずつを分配 する。すべての管を、注意深く撹拌しそして37℃で3時間インキュベートする
。それから、100%標準の管は蒸溜水5mlで満たしそして他の管は、それぞれ
生理食塩水5mlで満たしそして700gで5分間遠心分離する。 溶血は、540nmの波長で分光光度計中で上澄液の吸収を測定することによっ
て測定した。完全な溶血を有する標準の吸収を100%とする。試験物質の稀釈
溶液および0%標準の吸収を測定しそして最高の誘発溶血の%として記載した。
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/14 C12N 1/14 E //(C12P 19/02 (C12P 19/02 C12R 1:645) C12R 1:645) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CN,CU,CZ,EE,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,RO,RU,SD,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US, UZ,VN,YU (72)発明者 ゲーアハルト・ノエルケン ドイツ連邦共和国デー−65843ズルツバハ. シュタルカーラートヴェーク15 (72)発明者 ヨーアヒム・ヴィンク ドイツ連邦共和国デー−63322レーダーマ ルク.マクデブルガーシュトラーセ14 Fターム(参考) 4B064 AF02 BA07 BA08 BE08 BG01 BH04 BH05 BH06 CA05 DA01 4B065 AA58X CA20 CA44 4C057 AA03 BB02 DD03 JJ05 JJ07 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 EA03 EA05 MA01 MA04 NA14 ZA03 ZA18 ZC42

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 (式中、 R2、R3およびR4は、相互に独立して、置換されていないかまたは相互に独 立して、1、2または3個の(C6〜C12)−アリール基により置換されている2 〜25個の炭素原子を有するアシル基であり;そして Rは、水素またはR2、R3およびR4において定義された基であり; Rが水素である場合においては、R2は、置換されていないかまたは1、2ま たは3個の(C6〜C12)−アリール基により置換されている3〜25個の炭素原 子を有するアシル基である)の化合物およびその生理学的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 Rが水素または2〜25個の炭素原子を有するアシル基であ
    り; R2が4〜25個の炭素原子を有するアシル基であり; R3が10〜25個の炭素原子を有するアシル基であり;そして R4が2〜25個の炭素原子を有するアシル基である請求項1記載の式Iの化 合物およびその生理学的に許容し得る塩。
  3. 【請求項3】 式(II) 【化2】 (式中、nは11である)の化合物およびその生理学的に許容し得る塩。
  4. 【請求項4】 式(III) 【化3】 (式中、nは11である)の化合物およびその生理学的に許容し得る塩。
  5. 【請求項5】 式(IV) 【化4】 (式中、nは11である)の化合物およびその生理学的に許容し得る塩。
  6. 【請求項6】 微生物Ustilago maydis DSM 11494またはその変異菌または 突然変異菌の1種を適当な条件下で発酵し、1種または2種以上のウスチリピド
    を単離しそして適当である場合は、後者をその生理学的に許容し得る塩に変換す
    ることによって製造することのできる請求項1〜5のいずれかに記載の式I、II
    、IIIまたはIVの化合物またはその生理学的に許容し得る塩。
  7. 【請求項7】 微生物Ustilago maydis DSM 11494またはその変異菌または 突然変異菌の1種を適当な条件下で発酵し、1種または2種以上のウスチリピド
    を単離しそして適当である場合は後者をその生理学的に許容し得る塩に変換する
    ことからなる請求項1〜5のいずれかに記載の式I、II、IIIまたはIVの化合物 またはその生理学的に許容し得る塩の製法。
  8. 【請求項8】 発酵を、20〜35℃の間の温度および3〜10の間のpHで
    、好気条件下で実施する請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 薬剤として使用される請求項1〜5のいずれかに記載の式I
    、II、IIIまたはIVの化合物またはその生理学的に許容し得る塩。
  10. 【請求項10】 ドーパミンD2および/またはドーパミンD3受容体アン
    タゴニストとして使用される請求項1〜5のいずれかに記載の式I、II、IIIま たはIVの化合物またはその生理学的に許容し得る塩。
  11. 【請求項11】 精神分裂病またはドーパミン代謝の機能障害によって起こ
    る疾患を治療する薬剤を製造するための請求項1〜5のいずれかに記載の式I、
    II、IIIまたはIVの化合物またはその生理学的に許容し得る塩の使用。
  12. 【請求項12】 請求項1〜5のいずれかに記載の式I、II、IIIまたはIV の化合物またはその生理学的に許容し得る塩の少なくとも1種の化合物を含有す
    る薬剤。
  13. 【請求項13】 請求項1〜5のいずれかに記載の式I、II、IIIまたはIV の化合物またはその生理学的に許容し得る塩の少なくとも1種の化合物を、適当
    な賦形剤および/または担体と一緒に、適当な投与形態に変換することからなる
    請求項12記載の薬剤を製造する方法。
  14. 【請求項14】 微生物Ustilago maydis DSM 11494。
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