JP3380510B2 - 新規ペースト状食品 - Google Patents
新規ペースト状食品Info
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Description
リング・トッピング材などとして使用し得る、焼成して
も保形性に優れた口どけのよい新規ペースト食品に関す
る。
パンなどが広く普及している。またパンも消費者の嗜好
の多様化に合わせて種々のパンが販売されている。そし
て今日においても、甘味系を主体とする菓子パンは根強
い需要を維持している。例えば、あんこを包みこんだあ
んパンは日本古来の嗜好品として親しまれ、またフルー
テイーな香りのジャムパン、そしてバタークリームある
いはフラワーペーストなどの甘味系のフィリング・トッ
ピング材を使用した菓子パン類は消費者に特に好まれて
いる。
年、嗜好の変化にともなって、この甘味系のフィリング
・トッピング材を使用した菓子パン類において、甘味を
抑えかつ極めて口どけの良いものが求められる傾向にあ
る。これら製品を提供するメーカーとしては、口どけが
良いだけではなく、取り扱い易くかつ焼成しても保形性
に優れた物性の商品を提供することが課題となる。この
発明は、前記の新しい嗜好の変化に応えるべく原料特性
と配合バランスなどを鋭意研究して、前記課題を解決し
た。
グ・トッピング材のうち、特にあんを原料とする新規ペ
ースト状食品に注目し、従来のあん独特の食感を生かし
ながら、口溶けが良くかつ焼成後の保形性に優れた新規
なペースト状食品を提供するものである。
生あんに、甘さと日持ち向上の目的で糖類を大量に加え
て加熱・練り上げたペースト状の食品である。この昔、
好まれていたあんは保形性維持のために生あんを多く配
合することによりあんの口溶けを悪くしている。しかし
生あんの配合量を減らすことは、口溶けは良くなるが保
形性は劣る結果になる。一方、あん素材以外で保形性を
保つために、澱粉を加えることが考えられるが、やはり
口溶けに影響するので極力抑えねばならない。そこで、
本発明は生あんを減らすことで生じる保形性の劣化を乳
化物によって、その抑制を図ることに着目し、また油脂
を多く配合することで口当たりを改善して完成した。
たんぱく素材、油脂、澱粉および水を混合・加熱した乳
化物に生あんおよび副原料を加え混合・加熱することを
特徴とする新規ペースト状食品にあり、特に生あん量を
10〜20質量%と配合量を抑え併せて油脂量を10〜
20質量%と高含量に含むことを特徴とする新規ペース
ト状食品にある。
たいわゆる生あんを指し、あずき、うずら豆、白いんげ
ん、金時豆などが挙げられる。そして本発明品を得るた
めには、生あんの配合比率は10〜20質量%の範囲が
好ましく、10質量%以下ではあん独特の食感が弱くな
り、また20質量%以上では従来のあんとさほど変わら
なく口どけが悪くなってしまう傾向にある。
物性油脂、またはそれらの硬化油脂、分別油脂、エステ
ル交換油脂などであって任意に選択して使用できる。そ
して本発明品を得るには、油脂の配合比率は10〜20
質量%の範囲が好ましく、10質量%以下では口溶け改
善および耐熱保形性の維持に至らず、また、20質量%
以上では、油っぽく、食感が悪くなり好ましくない。
本発明の乳化物を構成するに必須の成分であり、乳たん
ぱくとしてカゼインナトリウム、ホエイ、脱脂および全
脂粉乳などが、大豆たんぱくとして分離大豆たんぱく、
濃縮大豆たんぱくなどが例示できる。この様なことか
ら、本発明は予め混合・加熱した乳化物に生あんを混合
・加熱することで本発明の目的を達成した。
水を、予備乳化の攪拌をおこない、次いで均質乳化のた
め、この攪拌物をホモジナイザーまたはコロイドミルの
ような物理的乳化装置で乳化処理したのち、これを熱交
換器または釜で混合・加熱して乳化物を得た。次に該乳
化物に、配合例(B)の生あん、マロンペースト、砂
糖、バターなどを加え、密閉式の加熱装置(レオニーダ
ー、カジワラ製)で充分に混合・加熱して本発明の新規
ペースト状食品を得た。
の副原料にあたっては、(A)の乳化処理の工程時に添
加することでもよく、作業の段取りで任意に選択でき、
実施例に限定されるものではない。 3)分析 上記方法で得た本発明の新規ペースト状食品の物性(混
練の繰り返しによる硬さの変化)を測定した。本発明の
新規ペースト状食品を、直径55mm、深さ70mmのカップに
入れ、品温20℃の条件下にて、測定装置としてレオメ
ーターCR200D(サン科学製)、直径15mmの球形のアダプ
ターを使用し測定した。測定時に、該カップを適度に移
動させて、アダプターが試料の中を上下する際の応力を
記録した。上下する距離は20mm、上下の1往復を1回と
して5回測定した。なお、比較試験として、本発明の新
規ペースト状食品の代わりに、市販のフラワーペースト
(当社製品名:ソフティカスタード)および、従来の練
りあんを使用した以外は、上述と同じ方法で物性測定を
行った。ここで、従来の練りあんとは、上記比較例のも
のを常套手段で加熱し練り上げたものである。
g、2回目 136g、3回目 130g、4回目 1
26g、5回目 120gであった。因みに、市販のフ
ラワーペースト(当社製品名:ソフティカスタード)お
よび、従来の練りあんは以下のとおりであった。市販の
フラワーペーストは、1回目 134g、2回目 93
g、3回目 91g、4回目 88g、5回目 88gで
あった。練りあんについては、1回目 207g、2回
目 183g、3回目 172g、4回目 168g、5
回目 166gであった。
あんとの中間の硬さに位置し、また硬さの変化の傾向か
ら、物性的には練りあんに近いものであった。
の物性(粘度)を測定した。本発明の新規ペースト状食品
を、直径55mm、深さ70mmのカップに入れ、品温20℃の
条件下にて、測定装置としてB型粘度計(トキメッ
ク)、ローター7番で10rpmのスピードで回転さ
せ、30秒後の数値を測定した。なお、比較試験とし
て、本発明の新規ペースト状食品の代わりに、市販のフ
ラワーペースト(当社製品名:ソフティカスタード)お
よび、従来の練りあんを使用した以外は、上述と同じ方
法で物性測定を行った。この結果、本発明の新規ペース
ト状食品の測定値は、20.5Pa・sであった。これに対
し、比較例の練りあんは24.8Pa・s、フラワーペース
トは20.4Pa・sであった。本発明の新規ペースト状食
品は硬さがある割には粘度はフラワーペーストにほぼな
どしいことから、比較的サクイ物性であった。
は練りあんのよさを持ちながら、口溶け、耐熱保形性と
もに良好であり、社内パネラー15人全員が認めるとお
り、より好ましい食感とおいしさを生み出すことが出来
た新規ペースト状食品であった。
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも、主原料のたんぱく素材、澱
粉、水および最終質量に対して10〜20質量%の油脂
を混合・加熱した乳化物に、最終質量に対して10〜2
0質量%の生あん、及び副原料を加え混合・加熱して製
造することを特徴とする新規ペースト状食品。 - 【請求項2】少なくとも、主原料のたんぱく素材、澱
粉、水および最終質量に対して10〜20質量%の油脂
を混合・加熱した乳化物に、最終質量に対して10〜2
0質量%の生あん、及び副原料を加え混合・加熱するこ
とを特徴とする新規ペースト状食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022626A JP3380510B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 新規ペースト状食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000022626A JP3380510B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 新規ペースト状食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001204390A JP2001204390A (ja) | 2001-07-31 |
JP3380510B2 true JP3380510B2 (ja) | 2003-02-24 |
Family
ID=18548902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000022626A Expired - Fee Related JP3380510B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 新規ペースト状食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
JP2004000041A (ja) * | 2002-05-31 | 2004-01-08 | Isyokudougensya Co Ltd | 豆類ペースト及びその製造方法、並びに当該豆類ペーストを用いた加工食品 |
JPWO2005051099A1 (ja) * | 2003-11-28 | 2007-12-06 | 株式会社医食同源社 | 豆類食材及びその製造方法、並びに当該豆類食材を用いた加工食品 |
-
2000
- 2000-01-31 JP JP2000022626A patent/JP3380510B2/ja not_active Expired - Fee Related
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