JP3379169B2 - 厨芥処理機 - Google Patents

厨芥処理機

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JP3379169B2
JP3379169B2 JP27198293A JP27198293A JP3379169B2 JP 3379169 B2 JP3379169 B2 JP 3379169B2 JP 27198293 A JP27198293 A JP 27198293A JP 27198293 A JP27198293 A JP 27198293A JP 3379169 B2 JP3379169 B2 JP 3379169B2
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洋一 黒木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品、生ごみ等の、厨芥
物を処理する厨芥処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】厨芥処理装置は加熱源により、燃焼熱を
用いる方式、マイクロ波を用いる方式、電気ヒータを用
いる方式等が挙げられる。燃焼熱を用いる厨芥処理機は
ガス燃料、液体燃料等を用いるため、装置全体が複雑で
大型になり、安全性にも難点がある。また、マイクロ波
を用いる厨芥処理機はマイクロ波が厨芥物中の水分に選
択的に吸収されるため、含水率の高い厨芥物の乾燥処理
には適しているが、安全性、制御性にやや難点がある。
これらに対し、電気ヒータを用いる厨芥処理機は安全
性、制御性が優れており、装置としても小型、低コスト
化を図りやすい。
【0003】発明者らは、この点に着目して、電気ヒー
タを用いた厨芥処理機を種々検討した結果、図17に示
すような厨芥処理機を提案している。以下、その構成に
ついて説明する。
【0004】図に示すように、断熱容器1は、内部に厨
芥収納容器2を取り出し自在に設置している。厨芥処理
容器2の内壁には固定刃3を設けている。回転刃4は、
モータ5に連結されて回転される。庫内温度検知器6
は、厨芥収納容器2内の雰囲気温度を検知するように厨
芥収納容器2内に位置している。水蒸気温度検知器7
は、厨芥収納容器2より凝縮手段8へ流出する水蒸気の
温度を検知するもので、凝縮手段8の外壁面に設置して
いる。断熱容器1の外周部には凝縮手段8と、凝縮手段
8の外面を空冷するための冷却ファン9を設置してい
る。
【0005】凝縮手段8の下部には凝縮水流出部10を
設けており、凝縮水流出部10の一部から厨芥から発生
する水蒸気(臭気を含むガス)を放出させるガス放出管
11を接続し、このガス放出管11に脱臭装置12を設
けている。凝縮水流出部10の下側には凝縮水容器13
を設けている。凝縮手段8の上部には蓋14を設けてお
り、蓋14内面には加熱手段として撹拌ファン15とヒ
ータ16を設置している。
【0006】また、蓋14はヒンジ17により厨芥処理
機本体18に対して開閉可能にし、かつ、蓋14には厨
芥から発生する水蒸気が洩れないように蓋パッキン19
を設けている。断熱容器1および厨芥収納容器2の上端
部と蓋14の下面とは間隙のある状態で配置され、厨芥
から発生する水蒸気の通路となる。フード20は、撹拌
ファン15とヒータ16による熱風が厨芥収納容器2と
蓋14の下面との間隙よりショートパスして逃げるのを
防ぎ、厨芥に有効に供給されるために設けてある。
【0007】制御手段21は、庫内温度検知器6の出力
と水蒸気温度検知器7の出力とを入力手段22を介して
入力し、出力手段23を介してヒータ16の出力を制御
し、撹拌ファン15と冷却ファン9などの制御をしなが
ら乾燥処理を行い、水蒸気温度検知器7の温度変化量が
最高値から所定量以上変化したときに乾燥処理を終了さ
せるようにしている。
【0007】上記構成において動作を説明すると、厨芥
処理容器2に投入された厨芥24は、回転刃4により撹
拌されるとともに回転刃4と固定刃3により粉砕され
る。撹拌ファン15とヒータ16による熱風は蓋14の
下面とフード20と厨芥収納容器2で形成される空間内
を循環し、この空間内の空気を撹拌しながら厨芥24を
加熱する。厨芥収納容器2内の雰囲気温度が所定温度に
なるように、庫内温度検知器6の出力によって、ヒータ
16の出力を制御し、厨芥21の焦げを防止しながら乾
燥処理を継続する。
【0008】加熱された厨芥24からは水蒸気が発生し
凝縮手段8に溢れ出る。断熱容器1の働きで、厨芥収納
容器2内部に比べ凝縮手段8の温度は低いため、水蒸気
は凝縮し凝縮水容器13に集められる。乾燥終了時に近
づくと水蒸気の発生量が減少するため、凝縮手段8の外
壁側面に設けた水蒸気温度検知器7の温度が変化(低
下)する。したがって、水蒸気温度検知器7の温度変化
量が所定量以上になったときに乾燥処理を終了させるこ
とにより、焦げを発生させることなく、乾燥終了時を的
確に検知することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような厨芥処理機
では、乾燥処理中の臭気を脱臭するために脱臭装置12
が所定温度になるのを待ち、その後厨芥収納容器2内の
雰囲気温度が所定温度になって乾燥が始まるために、外
気温度が低い場合には冷却ファン9で空冷されてなかな
か乾燥が開始しないという問題を有していた。
【0010】また、冷却ファン9が働かないと凝縮手段
8の凝縮効率が下がり水蒸気が脱臭装置12に入り劣化
させるという問題を有していた。
【0011】また、乾燥終了後急に厨芥収納容器2の温
度を下げると蓋14などで結露し開けた時に露だれがあ
るという問題を有していた。
【0012】また、外気温度が極低温(氷点以下)にな
ると凝縮水容器13の凝縮水が凍結するという問題を有
していた。
【0013】また、乾燥終了後に脱臭装置12を停止し
てすぐに冷却ファン9も停止すると余熱で脱臭装置12
または厨芥処理機本体18の温度が上昇するという問題
を有していた。
【0014】また、厨芥を加熱するヒータ16の他に脱
臭装置12内にもヒータを設けており、ヒータ制御がで
きずに厨芥処理機が高温になるという問題を有してい
た。
【0015】本発明は上記課題を解決するもので、外気
温度が低い場合にも速やかに乾燥を開始できるようにす
ることを第1の目的としている。
【0016】また、冷却ファンが働かないのを検知でき
るようにすることを第2の目的としている。
【0017】また、乾燥終了後に蓋を開けた時の露だれ
を防止することができるようにすることを第3の目的と
している。
【0018】また、外気温度が低い場合にも凝縮水が凍
結しないようにすることができるようにすること第4の
目的としている。
【0019】また、脱臭装置停止後の余熱による温度上
昇を防止することができるようにすることを第5の目的
としている。
【0020】また、ヒータ制御が働かないのを検知でき
るようにすることを第6の目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するために、厨芥を収納する厨芥収納容器と、前
記厨芥収納容器内の厨芥を加熱する加熱手段と、前記厨
芥から発生する水蒸気を凝縮させる凝縮手段と、前記厨
芥収納容器より前記凝縮手段へ流出する水蒸気の温度を
検出する水蒸気温度検知手段と、前記凝縮手段の外面を
冷却する冷却手段と、前記水蒸気温度検知手段からの出
力に応じて前記冷却手段の運転と前記加熱手段の運転を
制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記水蒸
気の温度と所定温度との差に応じて前記冷却手段の運転
開始時期を設定するようにしたことを第1の課題解決手
段としている。
【0022】また、上記第2の目的を達成するために、
制御手段は、冷却手段の所定時間連続運転中と停止中の
水蒸気温度の差が所定値以下のとき、乾燥処理を停止す
るようにしたことを第2の課題解決手段としている。
【0023】また、上記第1の目的を達成するために、
外気温度を測定する外気温度測定手段を備え、制御手段
は、前記外気温度測定手段の出力を入力し外気温度と所
定温度との差に応じて冷却手段の運転開始時期を設定す
るようにしたことを第3の課題解決手段としている。
【0024】また、上記第2の目的を達成するために、
制御手段は、外気温度と所定温度との差に応じて所定の
温度差を変えて冷却手段の所定時間連続運転中と停止中
の水蒸気温度の差と比較するようにしたことを第4の課
題解決手段としている。
【0025】また、上記第3の目的を達成するために、
制御手段は、厨芥収納容器の雰囲気温度が所定温度にな
るように加熱手段の出力を制御し、水蒸気温度の変化が
所定量以上になると加熱手段の制御温度を下げて所定時
間運転するようにしたことを第5の課題解決手段として
いる。
【0026】また、上記第1の目的を達成するために、
冷却手段の冷却能力を変える冷却可変手段を備え、制御
手段は、冷却可変手段の出力を制御し、外気温度と所定
温度との差に応じて冷却能力を変えるようにしたことを
第6の課題解決手段としている。
【0027】また、上記第4の目的を達成するために、
冷却手段の冷却ファンモータと直列に加熱負荷を接続
し、制御手段は、外気温度が所定温度より低いと加熱負
荷と冷却ファンモータの両方に通電して冷却ファンモー
タに印加される電圧を小さくするようにしたことを第7
の課題解決手段としている。
【0028】また、上記第5の目的を達成するために、
厨芥から発生する臭気を脱臭する脱臭手段を備え、制御
手段は、脱臭手段の運転を制御し、脱臭手段の停止後も
所定時間冷却手段を運転するようにしたことを第8の課
題解決手段としている。
【0029】また、上記第5の目的を達成するために、
制御手段は、外気温度と所定温度との差に応じて脱臭手
段の停止後にも冷却手段を運転する所定時間を変えるよ
うにしたことを第9の課題解決手段としている。
【0030】また、上記第5の目的を達成するために、
脱臭手段の温度を測定する脱臭温度測定手段を備え、制
御手段は、脱臭温度測定手段の出力を入力し、脱臭手段
の停止後も脱臭手段が所定温度になるまで冷却手段を運
転するようにしたことを第10の課題解決手段としてい
る。
【0031】また、上記第6の目的を達成するために、
制御手段は、厨芥処理容器の雰囲気温度または脱臭手段
の温度が所定温度より所定量所定時間連続で越えると乾
燥処理を停止するようにしたことを第11の課題解決手
段としている。
【0032】また、上記第6の目的を達成するために、
上記第5または第10の課題解決手段の制御手段は、加
熱手段の停止時に厨芥処理容器の雰囲気温度が所定温度
より所定量所定時間連続で越えるまたは脱臭手段の停止
時に脱臭手段の温度が所定量所定時間連続で越えると乾
燥処理を停止するようにしたことを第12の課題解決手
段としている。
【0033】
【作用】本発明は上記した第1の課題解決手段により、
厨芥を厨芥収納容器に投入した後、加熱手段を作動させ
ると、加熱された加熱手段周囲の空気が厨芥を加熱し始
め、厨芥の温度が上昇し、やがて水蒸気を発生し厨芥は
乾燥していく。発生する水蒸気量の変化により、凝縮手
段の外壁面の温度が変化する。したがって、発生する水
蒸気量が少ない運転開始時は外気温度の影響をうけるの
で凝縮手段に設けた水蒸気温度検知手段の温度も変化
し、凝縮手段の温度と所定温度との差に応じて冷却手段
の運転開始時期を設定することにより、外気温度の変化
により低温の場合にも水蒸気が所定量発生するまで冷却
手段で冷却されることがなく速やかに乾燥を開始できる
ようにすることができる。
【0034】また、第2の課題解決手段により、冷却手
段の所定時間連続運転中と停止中の凝縮手段の温度に所
定の温度差が無いと乾燥処理を停止することにより、冷
却手段が働かないのを検知することができる。
【0035】また、第3の課題解決手段により、外気温
度測定手段の出力を入力し外気温度と所定温度との差に
応じて冷却手段の運転開始時期を設定すことにより、外
気温度が低温の場合には所定時間経過するまで冷却手段
で冷却されることがなく速やかに乾燥を開始できるよう
にすることができる。
【0036】また、第4の課題解決手段により、外気温
度と所定温度との差に応じて所定の温度差を変えて冷却
ファンの所定時間連続運転中と停止中の水蒸気温度差と
比較することにより、外気温度が変化しても冷却手段が
働かないのを検知することができる。
【0037】また、第5の課題解決手段により、厨芥収
納容器の雰囲気温度が所定温度になるように加熱手段の
出力を制御し、水蒸気温度変化量が所定量以上になると
加熱手段の制御温度を下げて所定時間運転するようにす
ることにより、乾燥終了後急に厨芥収納容器の温度を下
げることがなく蒸気の発生量が小さくなって温度が上昇
した厨芥を焦がさずに蓋などに結露した露を乾かすこと
ができる。
【0038】また、第6の課題解決手段により、外気温
度と所定温度との差に応じて冷却能力を変えることによ
り、外気温度の変化により低温の場合には冷却能力を小
さくして冷却手段で過度に冷却されることがなく速やか
に乾燥を開始できるようにすることができる。
【0039】また、第7の課題解決手段により、外気温
度が所定温度より低いと加熱負荷と冷却ファンモータの
両方に通電して冷却ファンモータに印加される電圧を小
さくすることにより、外気温度の変化による低温の場合
には凝縮水が凍結しないよう加熱することができる。
【0040】また、第8の課題解決手段により、脱臭手
段の停止後も所定時間冷却手段を運転することにより、
脱臭装置停止後の余熱による温度上昇を防止することが
できる。
【0041】また、第9の課題解決手段により、外気温
度と所定温度との差に応じて脱臭手段の停止後にも冷却
手段を運転することにより、外気温度が高い場合には所
定時間を長く変えて脱臭装置停止後の余熱による温度上
昇を防止することができる。
【0042】また、第10の課題解決手段により、脱臭
手段の停止後も脱臭手段が所定温度になるまで冷却手段
を運転することにより、脱臭装置停止後の余熱による温
度上昇を防止することができる。
【0043】また、第11の課題解決手段により、厨芥
処理容器の雰囲気温度または脱臭手段の温度が所定温度
より所定量所定時間連続で越えると乾燥処理を停止する
ことにより、ヒータ制御が働かないのを検知できる。
【0044】また、第12の課題解決手段により、加熱
手段の停止時に厨芥処理容器の雰囲気温度が所定温度よ
り所定量所定時間連続で越えるまたは脱臭手段の停止時
に脱臭手段の温度が所定量所定時間連続で越えると乾燥
処理を停止することにより、ヒータ制御が働かないのを
検知できる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1を参照し
ながら説明する。なお、上記した発明者らが提案したも
のと同じものは同一符号を付して説明を省略する。
【0046】図に示すように、制御手段25は、庫内温
度検出器6の出力と水蒸気温度検出器(水蒸気温度検知
手段)7の出力とを入力手段22を介して入力し、出力
手段23を介して冷却ファン(冷却手段)9を制御し、
撹拌ファン15とヒータ16などの制御をしながら乾燥
処理を行い、水蒸気温度検知器7と所定温度の差に応じ
て冷却ファン9の運転開始時期を設定するようにしてい
る。
【0047】上記構成において図2を参照しながら動作
を説明する。なお、乾燥処理中の動作は、上記した発明
者らが提案したものと同じであるので説明を省略する。
【0048】図2に示すように、制御手段25は、乾燥
開始時に、水蒸気温度検知器7の温度Ta、Tbと所定
温度Toの差△Ta、△Tbにより演算し、その結果冷
却ファン9の運転開始までの時間ta、tbを得る。運
転開始時には、厨芥24の温度が低いので水蒸気検知器
7の温度は、外気温度の影響をうけ、曲線aは曲線bよ
り外気温度が高い例で、外気温度が低い方(b)の冷却
ファン9の運転開始時期を遅く設定している。このこと
により、外気温度の変化により低温の場合にも水蒸気が
所定量発生するまで冷却ファン9で冷却されることがな
く速やかに乾燥を開始できる。
【0049】なお、上記実施例では、厨芥収納容器2の
温度調整のために庫内温度検知器6を使用しているが、
庫内温度検知器6を使わずに、バイメタルなどの温度調
節器を使ってヒータ16を制御してもよい。
【0050】次に、本発明の第2の実施例についてせつ
めいする。図1における制御手段25は、冷却ファン9
の所定時間連続運転中と停止中の水蒸気温度の差が所定
値以下のとき、乾燥処理を停止するようにしている。他
の構成は上記第1の実施例と同じである。
【0051】上記構成において図3を参照にしながら説
明すると、ステップ31とステップ32で冷却ファン9
を停止し所定時間経過するとステップ33へ進み、温度
測定を行い、ステップ34とステップ35で冷却ファン
9を運転し、所定時間経過するとステップ36へ進み、
温度測定を行い、ステップ37で温度測定結果の差と所
定量を比較し、所定値以下なら乾燥処理を停止しさせ
る。このことにより、冷却ファン9が働かないのを検知
することができる。
【0052】次に、本発明の第3の実施例を図4を参照
にしながら説明する。なお、上記第1の実施例と同じ構
成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0053】図4に示すように、外気温度測定手段26
は、厨芥処理機本体18に取付、外気温度を測定するも
ので、その出力を制御手段27に入力している。制御手
段27は、外気温度測定手段27の出力を入力し外気温
度と所定温度との差に応じて冷却ファン9の運転開始時
期を設定するようにしている。
【0054】上記構成において図5を参照しながら動作
を説明する。なお、乾燥処理中の動作は、上記した発明
者らが提案したものと同じであるので説明を省略する。
【0055】図5に示すように、制御手段27は、乾燥
開始時に、外気温度測定手段26の温度Tgと所定温度
Toの差△Tcにより演算し、その結果冷却ファン9の
運転開始までの時間tcを得る。運転開始時に、外気温
度測定手段26の温度が低いと所定温度Toとの差が大
きくなり冷却ファン9の運転開始時期はおそくなる。
【0056】このことにより、外気温度の変化により低
温の場合にも水蒸気が所定量発生するまで冷却ファン9
で冷却されることがなく速やかに乾燥を開始できる。
【0057】次に、本発明の第4の実施例についてせつ
めいする。図における制御手段27は、外気温度と所定
温度との差に応じて所定の温度差を変えて冷却手段の所
定時間連続運転中と停止中の水蒸気温度の差と比較する
ようにしている。他の構成は上記第3の実施例と同じで
ある。
【0058】上記構成において図6を参照にしながら説
明すると、ステップ39とステップ40で外気温度測定
を行い所定量△Tを設定し、ステップ41とステップ4
2で冷却ファン9を停止し所定時間経過するとステップ
43へ進み、水蒸気温度測定を行い、ステップ44とス
テップ45で冷却ファン9を運転し、所定時間経過する
とステップ46へ進み、水蒸気温度測定を行い、ステッ
プ47で蒸気温度測定結果の差と所定量△Tを比較し、
所定値以下なら乾燥処理を停止しさせる。このことによ
り、冷却ファン9が働かないのを検知することができ
る。
【0059】次に、本発明の第5の実施例を図1を参照
にしながら説明する。なお、上記第1の実施例と同じ構
成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0060】図1における制御手段25は、厨芥収納容
器2の雰囲気温度が所定温度になるようにヒータ16
(加熱手段)の出力を制御し、水蒸気温度の変化が所定
量以上になると厨芥収納容器2の雰囲気温度を下げて所
定時間運転するようにしている。
【0061】上記構成において図7を参照しながら動作
を説明する。なお、乾燥処理中の動作は、上記した発明
者らが提案したものと同じであるので説明を省略する。
【0062】図7に示すように、ステップ49で水蒸気
温度検知器7の温度変化量を監視し、水蒸気温度検知器
7の温度が最高値から所定量低下するとステップ50へ
進み、ヒータ16を停止し、ステップ51とステップ5
2で庫内温度検知器6の温度が設定温度に低下すると、
ステップ53でヒータ16を運転し、ステップ54で所
定時間経過するまではトテップ51へ戻り設定温度を維
持し、所定時間けいかするとステップ55へ進み乾燥処
理を終了させる。このことにより、乾燥終了後、急に厨
芥収納容器の温度を下げることがなく蒸気の発生量が小
さくなって温度が上昇した厨芥を焦がさずに蓋などに結
露した露を乾かすことができる。
【0063】次に、本発明の第6の実施例を図8を参照
にしながら説明する。なお、上記第3の実施例と同じ構
成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0064】図8に示すように、冷却可変手段28は、
冷却ファン9の駆動部に取付け、冷却ファン9の冷却能
力を変えるもので、制御手段29は、冷却可変手段28
の出力を制御し、外気温度と所定温度との差に応じて冷
却能力を変えるようにしている。
【0065】上記構成において図9を参照しながら動作
を説明する。なお、乾燥処理中の動作は、上記した発明
者らが提案したものと同じであるので説明を省略する。
【0066】図9に示すように、外気温度と所定温度と
の差が△Taであるとき必要な冷却能力はPaとなる。
運転開始時または運転中に、外気温度測定手段26の温
度が低いと所定温度との差△Taが小さくなり冷却ファ
ン9の冷却能力Paは小さくなる。
【0067】このことにより、外気温度の変化により低
温の場合には冷却ファン9で過度に冷却されることがな
く速やかに乾燥を開始できる。
【0068】次に、本発明の第7の実施例を図10を参
照にしながら説明する。なお、上記第3の実施例と同じ
構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0069】図10に示すように、冷却ファン9のモー
タ102と直列に加熱負荷103を接続し、制御手段1
05は、外気温度測定手段26が所定温度より低いとス
イッチ素子104を開放し、加熱負荷103と冷却ファ
ン9のモータ102の両方に通電して電源101から冷
却ファン9のモータ102に印加される電圧を小さくす
るようにしている。このことにより、外気温度の変化に
よる低温の場合には冷却ファン9の冷却能力を下げると
ともに凝縮水が凍結しないように加熱負荷103で加熱
することができる。
【0070】なお、上記実施例では、加熱負荷103の
通電のために外気温度測定手段26を使用しているが、
外気温度測定手段26を使わずに、バイメタルなどの温
度調節器を使ってスイッチ素子104を制御してもよ
い。
【0071】次に、本発明の第8の実施例を図11を参
照にしながら説明する。なお、上記第1の実施例と同じ
構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0072】図11に示すように、脱臭装置(脱臭手
段)12は、厨芥24から発生する臭気を脱臭するもの
で、制御手段106は、脱臭装置12の運転を制御し、
脱臭装置12の停止後も所定時間冷却ファン9を運転す
るようにしている。脱臭装置12には脱臭能力を保つた
めに温度調節用のヒータを有し、このことにより、脱臭
装置12停止後の温度調節用ヒータの余熱による温度上
昇を防止することができる。
【0073】次に、本発明の第9の実施例を図12を参
照にしながら説明する。なお、上記第3の実施例と同じ
構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0074】図12に示すように、制御手段107は、
外気温度と所定温度との差に応じて脱臭装置12の停止
後にも冷却ファン9を運転する所定時間を変えるように
している。
【0075】上記構成において図13を参照しながら動
作を説明する。なお、乾燥処理中の動作は、上記した発
明者らが提案したものと同じであるので説明を省略す
る。
【0076】図13に示すように、ステップ56とステ
ップ57で外気温度測定手段26の出力を入力して外気
温度を測定し、所定温度との差を演算して所定時間をせ
っていし、ステップ58とステップ59で脱臭装置12
を停止し所定時間経過するのを待ち、ステップ60で冷
却ファン9を停止するようにしている。このことによ
り、外気温度が高い場合には所定時間を長く変えて脱臭
装置停止後の余熱による温度上昇を防止することができ
る。
【0077】次に、本発明の第10の実施例を図14を
参照にしながら説明する。なお、上記第8の実施例と同
じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0078】図14に示すように、脱臭温度測定手段1
08は、脱臭装置12内部に取付け、脱臭装置温度を測
定するもので、その出力を制御手段109に入力してい
る。制御手段109は、脱臭装置12の停止後も脱臭装
置12が所定温度になるまで冷却ファン9を運転するよ
うにしている。このことにより、脱臭装置12停止後の
余熱による温度上昇を防止することができる。
【0079】次に、本発明の第11の実施例を説明す
る。図14における制御手段109は、庫内温度検知器
6または脱臭温度測定手段108の出力を入力し、厨芥
処理容器2の雰囲気温度または脱臭装置12の温度が所
定温度より所定量所定時間連続で越えると乾燥処理を停
止するようにしている。他の構成は上記第10の実施例
と同じである。
【0080】上記構成において図15を参照しながら動
作を説明する。なお、乾燥処理中の動作は、上記した発
明者らが提案したものと同じであるので説明を省略す
る。
【0081】図15に示すように、ステップ61とステ
ップ62で厨芥処理容器2の雰囲気温度または脱臭装置
12の温度を測定して所定温度との差が所定量を越えて
いるとステップ63へ進み、ステップ63とステップ6
4で測定温度が連続して所定時間越えていると乾燥処理
を停止するようにしている。このことにより、ヒータ制
御が働かないのを検知できる。
【0082】次に、本発明の第12の実施例を説明す
る。図14における制御手段109は、ヒータ16(加
熱手段)の停止時に厨芥処理容器2の雰囲気温度が所定
温度より所定量所定時間連続で越えるまたは脱臭装置1
2内のヒータの停止時に脱臭装置12の温度が所定量所
定時間連続で越えると乾燥処理を停止するようにしてい
る。他の構成は上記第10の実施例と同じである。
【0083】上記構成において図16を参照しながら動
作を説明する。なお、乾燥処理中の動作は、上記した発
明者らが提案したものと同じであるので説明を省略す
る。
【0084】図16に示すように、ステップ65でヒー
タ16または脱臭装置12内のヒータが停止していると
ステップ66へ進み、ステップ66とステップ67で厨
芥処理容器2の雰囲気温度または脱臭装置12の温度を
測定して所定温度との差が所定量を越えているとステッ
プ68へ進み、ステップ68とステップ69で測定温度
がヒータ16または脱臭装置12内のヒータ停止時に連
続して所定時間越えていると乾燥処理を停止するように
している。このことにより、ヒータ制御が働かないのを
検知できる。
【0085】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、説明したように、厨芥を収納する厨芥収納容
器と、前記厨芥収納容器内の厨芥を加熱する加熱手段
と、前記厨芥から発生する水蒸気を凝縮させる凝縮手段
と、前記厨芥収納容器より前記凝縮手段へ流出する水蒸
気の温度を検出する水蒸気温度検知手段と、前記凝縮手
段の外面を冷却する冷却手段と、前記水蒸気温度検知手
段からの出力に応じて前記冷却手段の運転と前記加熱手
段の運転を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
は、前記水蒸気の温度と所定温度との差に応じて前記冷
却手段の運転開始時期を設定するようにしたから、外気
温度の変化により低温の場合にも水蒸気が所定量発生す
るまで冷却手段で冷却されることがなく速やかに乾燥を
開始できるようにすることができる。
【0086】また、制御手段は、冷却手段の所定時間連
続運転中と停止中の水蒸気温度の差が所定値以下のと
き、乾燥処理を停止するようにしたから、冷却手段が働
かないのを検知することができる。
【0087】また、外気温度を測定する外気温度測定手
段を備え、制御手段は、前記外気温度測定手段の出力を
入力し外気温度と所定温度との差に応じて冷却手段の運
転開始時期を設定するようにしたから、外気温度の変化
により低温の場合には所定時間経過するまで冷却手段で
冷却されることがなく速やかに乾燥を開始できるように
することができる。
【0088】また、制御手段は、外気温度と所定温度と
の差に応じて所定の温度差を変えて冷却手段の所定時間
連続運転中と停止中の水蒸気温度の差と比較するように
したから、外気温度が変化しても冷却手段が働かないの
を検知することができる。
【0089】また、制御手段は、厨芥収納容器の雰囲気
温度が所定温度になるように加熱手段の出力を制御し、
水蒸気温度の変化が所定量以上になると加熱手段の制御
温度を下げて所定時間運転するようにしたから、乾燥終
了後急に厨芥収納容器の温度を下げることがなく蒸気の
発生量が小さくなって温度が上昇した厨芥を焦がさずに
蓋などに結露した露を乾かすことができる。
【0090】また、冷却手段の冷却能力を変える冷却可
変手段を備え、制御手段は、冷却可変手段の出力を制御
し、外気温度と所定温度との差に応じて冷却能力を変え
るようにしたから、外気温度の変化により低温の場合に
は冷却能力を小さくして冷却手段で過度に冷却されるこ
とがなく速やかに乾燥を開始できるようにすることがで
きる。
【0091】また、冷却手段の冷却ファンモータと直列
に加熱負荷を接続し、制御手段は、外気温度が所定温度
より低いと加熱負荷と冷却ファンモータの両方に通電し
て冷却ファンモータに印加される電圧を小さくするよう
にしたから、外気温度の変化による低温の場合には凝縮
水が凍結しないよう加熱することができる。
【0092】また、厨芥から発生する臭気を脱臭する脱
臭手段を備え、制御手段は、脱臭手段の運転を制御し、
脱臭手段の停止後も所定時間冷却手段を運転するように
したから、脱臭装置停止後の余熱による温度上昇を防止
することができる。
【0093】また、制御手段は、外気温度と所定温度と
の差に応じて脱臭手段の停止後にも冷却手段を運転する
所定時間を変えるようにしたから、外気温度が高い場合
には所定時間を長く変えて脱臭装置停止後の余熱による
温度上昇を防止することができる。
【0094】また、脱臭手段の温度を測定する脱臭温度
測定手段を備え、制御手段は、脱臭温度測定手段の出力
を入力し、脱臭手段の停止後も脱臭手段が所定温度にな
るまで冷却手段を運転するようにしたから、脱臭装置停
止後の余熱による温度上昇を防止することができる。
【0095】また、制御手段は、厨芥処理容器の雰囲気
温度または脱臭手段の温度が所定温度より所定量所定時
間連続で越えると乾燥処理を停止するようにしたから、
ヒータ制御が働かないのを検知できる。
【0096】また、制御手段は、加熱手段の停止時に厨
芥処理容器の雰囲気温度が所定温度より所定量所定時間
連続で越えるまたは脱臭手段の停止時に脱臭手段の温度
が所定量所定時間連続で越えると乾燥処理を停止するよ
うにしたから、ヒータ制御が働かないのを検知できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の厨芥処理機のシステム
構成図
【図2】同厨芥処理機の冷却ファンの運転開始時期を示
す図
【図3】本発明の第2の実施例の厨芥処理機の要部動作
フローチャート
【図4】本発明の第3の実施例の厨芥処理機のシステム
構成図
【図5】同厨芥処理機の冷却ファンの運転開始時期を示
す図
【図6】本発明の第4の実施例の厨芥処理機の要部動作
フローチャート
【図7】本発明の第5の実施例の厨芥処理機の要部動作
フローチャート
【図8】本発明の第6の実施例の厨芥処理機のシステム
構成図
【図9】同厨芥処理機の冷却ファンの冷却能力と外気温
度の関係を示す図
【図10】本発明の第7の実施例の厨芥処理機のシステ
ム構成図
【図11】本発明の第8の実施例の厨芥処理機のシステ
ム構成図
【図12】本発明の第9の実施例の厨芥処理機のシステ
ム構成図
【図13】同発明の第9の実施例の厨芥処理機の要部動
作フローチャート
【図14】本発明の第10の実施例の厨芥処理機のシス
テム構成図
【図15】 本発明の第11の実施例の厨芥処理機の要
部動作フローチャート
【図16】本発明の第12の実施例の厨芥処理機の要部
動作フローチャート
【図17】本発明者らが先に提案した厨芥処理機のシス
テム構成図
【符号の説明】
2 厨芥収納容器 7 水蒸気温度検知器(水蒸気温度検知手段) 8 凝縮手段 9 冷却ファン(冷却手段) 15 撹拌ファン(加熱手段) 16 ヒータ(加熱手段) 24 厨芥 25 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−118752(JP,A) 特開 平7−96272(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 - 5/00 F26B 9/00 - 25/22

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厨芥を収納する厨芥収納容器と、前記厨
    芥収納容器内の厨芥を加熱する加熱手段と、前記厨芥か
    ら発生する水蒸気を凝縮させる凝縮手段と、前記厨芥収
    納容器より前記凝縮手段へ流出する水蒸気の温度を検出
    する水蒸気温度検知手段と、前記凝縮手段の外面を冷却
    する冷却手段と、前記水蒸気温度検知手段からの出力に
    応じて前記冷却手段の運転と前記加熱手段の運転を制御
    する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記水蒸気の
    温度と所定温度との差に応じて前記冷却手段の運転開始
    時期を設定する厨芥処理機。
  2. 【請求項2】 制御手段は、冷却手段の所定時間連続運
    転中と停止中の水蒸気温度の差が所定値以下のとき、乾
    燥処理を停止する請求項1に記載の厨芥処理機。
  3. 【請求項3】 外気温度を測定する外気温度測定手段を
    備え、制御手段は、前記外気温度測定手段の出力を入力
    し外気温度と所定温度との差に応じて冷却手段の運転開
    始時期を設定する請求項1または2に記載の厨芥処理
    機。
  4. 【請求項4】 制御手段は、外気温度と所定温度との差
    に応じて所定の温度差を変えて冷却手段の所定時間連続
    運転中と停止中の水蒸気温度の差と比較する請求項3に
    記載の厨芥処理機。
  5. 【請求項5】 制御手段は、厨芥収納容器の雰囲気温度
    が所定温度になるように加熱手段の出力を制御し、水蒸
    気温度の変化が所定量以上になると加熱手段の制御温度
    を下げて所定時間運転する請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の厨芥処理機。
  6. 【請求項6】 冷却手段の冷却能力を変える冷却可変手
    段を備え、制御手段は、前記冷却可変手段の出力を制御
    し、外気温度と所定温度との差に応じて冷却能力を変え
    る請求項3〜5のいずれか一項に記載の厨芥処理機。
  7. 【請求項7】 冷却手段の冷却ファンモータと直列に加
    熱負荷を接続し、制御手段は、外気温度が所定温度より
    低いと加熱負荷と冷却ファンモータの両方に通電して冷
    却ファンモータに印加される電圧を小さくする請求項3
    〜6のいずれか一項に記載の厨芥処理機。
  8. 【請求項8】 厨芥から発生する臭気を脱臭する脱臭手
    段を備え、制御手段は、脱臭手段の運転を制御し、脱臭
    手段の停止後も所定時間冷却手段を運転する請求項1〜
    7のいずれか一項に記載の厨芥処理機。
  9. 【請求項9】 制御手段は、外気温度と所定温度との差
    に応じて脱臭手段の停止後にも冷却手段を運転する所定
    時間を変える請求項3〜8のいずれか一項に記載の厨芥
    処理機。
  10. 【請求項10】 脱臭手段の温度を測定する脱臭温度測
    定手段を備え、制御手段は、脱臭温度測定手段の出力を
    入力し、脱臭手段の停止後も脱臭手段が所定温度になる
    まで冷却手段を運転する請求項1〜9のいずれか一項に
    記載の厨芥処理機。
  11. 【請求項11】 制御手段は、厨芥処理容器の雰囲気温
    度または脱臭手段の温度が所定温度より所定量所定時間
    連続で越えると乾燥処理を停止する請求項1〜10のい
    ずれか一項に記載の厨芥処理機。
  12. 【請求項12】 制御手段は、加熱手段の停止時に厨芥
    処理容器の雰囲気温度が所定温度より所定量所定時間連
    続で越えるまたは脱臭手段の停止時に脱臭手段の温度が
    所定量所定時間連続で越えると乾燥処理を停止する請求
    項1〜11のいずれか一項に記載の厨芥処理機。
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