JP3378935B2 - 電子部品収納用トレー - Google Patents
電子部品収納用トレーInfo
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Description
ICカード,基盤などの電子部品の保管,運搬に用いる
電子部品収納用トレーに関する。
ICという)の保管,運搬に用いるトレーは、一般に皿
型の容器であり、ICの静電破壊を防止するため、導電
材料をもって加工され、容器の底に収納すべきICを保
持させる凹部を形成し、あるいは隔壁で区画したものが
知られている。実公平3−33670号公報では、導電
性トレーとして、同じ形状の複数個の格子状に区画され
た凹部を設け、該凹部はICの金属リードが凹部側面に
接触しないで収納できる十分な空間を有し、しかも凹部
底面にICの外周面を嵌着,保持できる突起物で囲まれ
た凹部を設けることにより、運搬時にICを安定した状
態で保持できるIC収納用トレーを提案している。
導電性トレーの材料としては、ポリ塩化ビニル,ポリス
チレン,ポリプロピレン等の樹脂に導電性カーボン微粉
末や金属微粉末などの導電性フィラーを混ぜて分散させ
た導電性材料からなるもの、導電性カーボンや金属微粉
末をバインダー樹脂溶液に分散させ、これを樹脂シート
表面にコーティングしたもの、あるいはイオン性を有す
る界面活性剤を混入させた材料からなるものがあり、I
C収納用トレーは、これら材料を成形体に成形加工し、
あるいはこれら材料のシート状物を賦型して皿型容器に
加工される。IC収納用トレーにICを収納して保管,
運搬するときには通常、ICを収容したトレーを上下多
段に積み重ねられるが、シート状物を皿型容器に賦型し
たトレーでは、トレー内のIC上に支えて上段トレーの
段積みを行うものであるために、上段のすべてのICの
重量が下段のICに掛かり、下段のICに大きな重量が
加えられるという問題がある。
に示すようにトレーTの一部にスタックSと称する突縁
を付し、段積みの際には上下段のトレーTを各段のスタ
ックSで支え、上下のトレー間に一定の間隔を確保する
ようにしている。トレー内にICを収納する作業は、図
6に示すように作業者の正面に4個のトレーTを2行,
2列に並べ、ICを収納した後、これを上下に重ね合わ
せて搬出するのが通例である。ところが、トレーは一般
に型加工,真空成形法によって加工されるものであるた
め、型の抜き勾配が付されており、図6のように、各ト
レーTについてスタックSが同じ位置に形成されている
ものは、前列のトレーT1と、後列のトレーT2とを重ね
るときに例えば後列のトレーを180°回転させてT1
とT2とを交互に積み重ねて行かなければならない。も
っとも、図7のようにスタックの位置がそれぞれ異なる
トレーT1〜T4を用いるときには段積みの際、トレーを
180°反転させる手数は不要となるが、それぞれのト
レー毎に別の成形型が必要であり、作業台上にトレーを
整列させるときにそれぞれのトレーTについてスタック
Sの位置を確認しなければならない。このため、いずれ
にしてもICの収納作業に人為的なミスが起こりやす
く、また、ロボットによる作業の自動化が困難であっ
た。この問題はIC収納用トレーに限らず、一般の電子
部品の収納用トレーについても同じである。
トレーの方向とは無関係に段積みを可能とした電子部品
収納用トレーを提供することにある。
子部品収納用トレーにおいては、トレー本体にスタック
部を有する電子部品収納用トレーであって、トレー本体
は、収納部と額縁部とを有する皿型の容器であり、収納
部は、電子部品を保持させる凹部であり、容器に形成さ
れ、額縁部は容器の縁であり、鍔を有し、鍔は、段積み
される下段のトレー本体を受入れる嵌合縁を形成し、容
器の底から上方に立上げて形成された平坦面と、さらに
平坦面から下向きに折返され、下傾方向に拡開した外壁
とを有し、外壁の高さは、収納部の賦形形状の高さより
も高く、スタック部は、鍔の外壁一部を鍔の内側に突出
させ、かつ鍔の上面から外壁のほぼ中央部位にかけて一
定の幅で膨らませた突縁であり、下段のトレー本体を着
座させる着座面を下縁に有し、段積みされた下段のトレ
ー本体を着座面に着座させて上下段のトレー本体間に一
定の間隙を確保し、突縁の突出量は高さ方向で異なり、
下段のトレー本体上に着座させる突縁の下縁の突出量
は、上縁の突出量より大きく、且つ突縁の下縁の位置
は、突縁の上縁の位置より内側にあるものである。
されたものである。
状を保型する補強用のリブを兼ねるものである。
C収納用トレーに適用した場合の実施形態を図によって
説明する。
は、図1,2に示すようにトレー本体1に段積み用のス
タック部2を設けたものである。トレー本体1は、真空
成形法を用い、導電性プラスチックシートを皿型の容器
に賦型して収納部3と、額縁部4とを一体形成したもの
である。導電性プラスチックシートには、好ましくは、
厚み0.3〜2.0mm程度のシートが用いられる。
えばCCDセンサ)を嵌合保持させる凹部であり、容器
の上底にICの形状を象って賦型され、容器の下底に
は、凹部の賦型形状がそのまま突部となって下向きに張
り出している。
し、鍔6は、図3に示すように容器の上底の縁から上方
に立上げて形成された一定の幅の平坦面7と平坦面7か
ら下向きに折返され、下傾方向に拡開した外壁8とを有
するものである。
るが、下面側は、段積みの際に下段のトレー本体1Aを
受入れる嵌合縁9となっている。なお、鍔6を形成する
外壁8の立上り高さは、収納部3の凹部の賦型形状の高
さよりも高く、外壁8の下縁は台脚として外側に水平に
折返している。
に、下段のトレー本体1Aの鍔6A上に着座させるもの
であり、鍔6の外壁一部を鍔6の内側すなわち、嵌合縁
9内に突出させ、且つ鍔6の上面から外壁8のほぼ中央
部位にかけて一定の幅で膨らませた突縁6aであり、突
縁6aの下縁が着座面10である。この突縁6aは、高
さ方向で突出量が異なり、着座面10となる下縁の突出
量l2は、上縁の突出量l1よりも突出量が大きく(l2
>l1)形成され、且つ突縁の下縁の位置は、突縁の上
縁の位置より内側となり、上段のトレーのスタック部の
着座面10は下段のトレーのスタック部の平坦面上に支
持される。下縁と上縁との突出量の差を大きく取れば、
上段に段積みされたトレーの重量を支持する上で好都合
であるが、大きすぎると成形に際して脱型し難くなる。
厚み0.3〜2.0mm程度のシートを真空成形法によ
り成形したトレーでは、トレー内容物の重量が200〜
500g程度で10段程度の通常使用の段積みであれ
ば、突縁6aの下縁と上縁との突出量の差(l2−l1)
が1〜3mm程度の範囲で充分な支持強度が得られる。
は、スタック部2の高さによって決定される。スタック
部2は、額縁部4の各辺の鍔6の部分に設けるが、特に
額縁部4の隅部の各辺に形成することによってトレー本
体1の容器形状を保型する補強用のリブにもなり、JI
Sで規定された試験(JISZ−0202,JISZ−
0209,JISZ−0232)に合格するトレーが得
られる。なお、本実施形態において、額縁部4の各隅部
は曲線を形成しているが、一隅を直線状縁14として段
積みの際のトレーの方向を規定している。
では、額縁部4の長辺側の鍔6の中央部にもスタック部
2を形成することによって鍔部分が補強される。
の一例を図4に示す。図4において、真空成形法にした
がい、導電処理が施されたプラスチックシート11の両
縁をクランプし、350℃〜400℃に加熱されたヒー
タ12内を通過させてシート11を軟化させ、次いで下
方から真空成形型13をシート11に押し付け、型中の
真空孔(図示略)を通して大気圧と真空との差圧で真空
吸引し、冷却,脱型後切断してトレー本体1の成形品を
得る。
形型13の型面にしたがって賦型され、スタック部2
は、鍔6の外壁8の面の一部が嵌合縁9側にθ°の逆テ
ーパーをなして突出する突縁6aとして形成され、この
突縁6aの突出量は、高さ方向で異なり、着座面10と
なる下縁の突出量l2は上縁の突出量l1よりも大きく、
したがって、脱型時にはアンダーカットとなるが、シー
トが弾性を有するために、θが約5°の逆テーパーであ
っても、脱型は可能である。また、真空成形法によると
きに、脱型は、未だシートが高温中に行われるが、スタ
ック部2の位置を額縁部4の近くの各辺に設けることに
よって脱型時に型崩れは生ぜず、一定形態を保型でき
る。
レーについて説明したが、本発明はICカード,基盤そ
の他一般の電子部品の収納用トレーにも適用できる。
空成形型)を用い、厚さ0.3〜2.0mmの導電性プ
ラスチックシートを用い、トレーの段積用としてスタッ
ク部を一体に有するトレー本体に加工するものであり、
トレーは、鍔の外壁一部を鍔の内側に突出させた突縁で
あり、下傾方向に拡開した外壁面に形成され、突縁の突
出量は、高さ方向で異なり、下段のトレー本体上に着座
させる突縁の下縁の突出量は、上縁の突出量より大きく
設定されるが、その突出量の差は、1〜3mmの範囲内
で十分な支持強度が得られる。本発明によれば、トレー
は同じ成形型(真空成形型)を用いて成形するため、同
型であり、スタック部の突縁の上縁と下縁の突出量に差
があるため、各トレー内に電子部品を収容し、それぞれ
電子部品を収納したトレーを2段以上に段積みする場合
に、予め同じ向きにそろえてトレーを行列方向に配列し
ておけば、段積みの際に、各列,各行のトレーについて
スタック部の位置をずらせて段積を行なう必要はなく、
任意に積み重ねても、上下段のトレー間には一定の間隔
を確保でき、各トレーに収納した電子部品に重量の負担
をかけずに段積みを行うことができる。もっとも、電子
部品がCCDセンサのように重量が加えられると不都合
な部分と、重量が加えられても差支えのない部分を有す
るものでは、収納部の形状を適切に設定して重量が加え
られても差支えない部分を上下のトレー間で抑えて定位
置に緊締することもできる効果を有する。
る。
す図である。
す他の例を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 トレー本体にスタック部を有する電子部
品収納用トレーであって、 トレー本体は、収納部と額縁部とを有する皿型の容器で
あり、 収納部は、電子部品を保持させる凹部であり、容器に形
成され、 額縁部は容器の縁であり、鍔を有し、 鍔は、段積みされる下段のトレー本体を受入れる嵌合縁
を形成し、容器の底から上方に立上げて形成された平坦
面と、さらに平坦面から下向きに折返され、下傾方向に
拡開した外壁とを有し、 外壁の高さは、収納部の賦形形状の高さよりも高く、 スタック部は、鍔の外壁一部を鍔の内側に突出させ、か
つ鍔の上面から外壁のほぼ中央部位にかけて一定の幅で
膨らませた突縁であり、下段のトレー本体を着座させる
着座面を下縁に有し、段積みされた下段のトレー本体を
着座面に着座させて上下段のトレー本体間に一定の間隙
を確保し、 突縁の突出量は高さ方向で異なり、下段のトレー本体上
に着座させる突縁の下縁の突出量は、上縁の突出量より
大きく、且つ突縁の下縁の位置は、突縁の上縁の位置よ
り内側にあることを特徴とする電子部品収納用トレー。 - 【請求項2】 スタック部は、額縁部の各辺に形成され
たものであることを特徴とする請求項1に記載の電子部
品収納用トレー。 - 【請求項3】 スタック部は、トレー本体の容器形状を
保型する補強用のリブを兼ねるものであることを特徴と
する請求項1に記載の電子部品収納用トレー。
Priority Applications (1)
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JPH10329886A JPH10329886A (ja) | 1998-12-15 |
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ID=15316168
Family Applications (1)
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JP14247497A Expired - Lifetime JP3378935B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 電子部品収納用トレー |
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Cited By (1)
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JP2010269853A (ja) * | 2010-09-02 | 2010-12-02 | Morioka Seiko Instruments Inc | 収納トレー及び収納体 |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP14247497A patent/JP3378935B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN102320406B (zh) * | 2011-08-26 | 2013-03-20 | 友达光电(苏州)有限公司 | 一种托盘组合 |
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