JP3378715B2 - 軌陸作業車の自動制動装置 - Google Patents

軌陸作業車の自動制動装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、軌道走行用車輪(鉄
輪)と道路走行用車輪(タイヤ車輪)とを備えた軌陸作
業車に係わり、詳しくは、軌道走行用車輪の自動制動装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】鉄道用レールに沿って上方へ配設された
トロリ線、各種設備等の保守、点検等を行うために、作
業現場へのアクセスが容易な軌陸作業車が用いられる。
軌陸作業車は、道路走行用タイヤ車輪に加えて鉄道用レ
ール上を走行するための鉄輪を有し、車体上には、各種
作業を行うための作業装置が備えられている。 【0003】軌陸作業車を用いれば、タイヤ車輪により
道路上を走行し作業現場近くまで移動し待機すれば、通
過列車の合間に、あるいは終列車の後に速やかに作業現
場へ移動し作業が行える。列車通過後、レール上に車体
を位置させ鉄輪をレール上に張り出し、この鉄輪で車体
を支持してレール上を走行し所望の作業位置へ移動し作
業が始められる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、傾斜がある
土地にレールが敷設された所では、鉄輪がレール上に張
り出され軌陸作業車の車体がこの鉄輪によりレール上に
支持されるときに、軌陸作業車が傾斜方向下方へ逸走
(自由に動き出す)してしまうという問題がある。 【0005】これは、張り出された鉄輪によって車体が
支持されるときに、タイヤ車輪を介して地面に作用して
いた車体からの垂直抗力が減りタイヤ車輪と地面との摩
擦力が減少する、さらにはタイヤ車輪が地面から離れた
のに鉄輪が未だ鉄輪駆動機構へ連結され無い状態に在
り、車体に傾斜があるために車体重量から鉄輪が回動さ
れるために起こるものである。このように、鉄輪が張り
出されるときに軌陸作業車がレールの傾斜方向下方へ多
少なりとも逸走してしまうことは安全性の面において好
ましくない。 【0006】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、少なくとも鉄輪が張出あるいは格納作動
されているときに、鉄輪を制動する軌陸作業車の自動制
動装置を提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の軌陸作業車の自
動制動装置は、道路走行用車輪と、軌道走行用車輪と、
この軌道走行用車輪を鉄道用レール上へ張り出し、また
元の位置へ格納することが可能な張出機構とを車体に有
し、レール上に張り出された軌道走行用車輪により車体
を支持して走行する軌陸作業車に備えられるものであ
る。上記目的を達成するために、本発明の軌陸作業車の
自動制動装置は、軌道走行用車輪を制動する制動手段
と、この制動手段を作動させる制動制御手段とから構成
される。 【0008】 【作用】本発明に係わる自動制動装置が配設された軌陸
作業車は、道路走行から軌道走行へ移るとき、鉄道用レ
ール上に車体を位置した後、張出機構を張出作動し軌道
走行用車輪を張り出すことにより、道路走行用車輪によ
る車体の支持から軌道走行用車輪による車体の支持へと
切り換える。また、逆に軌道走行から道路走行へ移ると
きには、張出機構を格納作動し軌道走行用車輪を格納す
ることにより、軌道走行用車輪による車体の支持から道
路走行用車輪による車体の支持へと切り換える。 【0009】本発明の軌陸作業車の自動制動装置によれ
ば、少なくとも、張出機構の張出作動によって軌道走行
用車輪が張り出されている間、あるいは張出機構の格納
作動によって軌道走行用車輪が格納されている間、制動
制御手段によって制動手段が作動され、軌道走行用車輪
は制動される。 【0010】このように、軌道走行用車輪が少なくとも
張出作動あるいは格納作動される間は軌道走行用車輪が
制動されるため、本発明の自動制動装置を備えた軌陸作
業車は、車体停止位置のレール前後方向へ傾斜があった
としても、道路走行から軌道走行へ、あるいは軌道走行
から道路走行への走行切換中に車体が逸走することは無
く、安全性に優れている。 【0011】 【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について図面
を参照して説明する。本発明の自動制動装置を備えた軌
陸作業車30が図2に示されている。この軌陸作業車3
0は、概略、道路上を走行するトラックをベースとする
車体部と、鉄道用レール上を走行可能にする鉄輪張出機
構と、鉄道用レールに沿って配設されたトロリ線、各種
設備等の保守、点検等の高所作業を行うためのブーム部
とから構成される。 【0012】車体部は、主に、前後左右に各々タイヤ車
輪(道路走行用車輪)32を有し道路走行可能な車体3
1と、この車体31上に載置された電動モータ、油圧ポ
ンプ等(図示せず)のブーム駆動源及びブーム作動制御
のためのコントローラ等(図示せず)からなり、ブーム
部は、車体31の荷台上に旋回自在に配設された旋回台
33と、この旋回台33の上部に枢着された、起伏、伸
縮作動が自在なブーム34とからなる。さらに、このブ
ーム34の先端には、作業者が搭乗する作業台35が配
設されている。 【0013】車体31の下部中央には、レール上で軌陸
作業車30の方向転換を可能にするために軌陸作業車3
0自体を持ち上げるセンタジャッキ38が旋回自在に下
方へ向けて設けられている。また、車体31の前後左右
には、ブーム34が作動され作業者が搭乗した作業台3
5が高所へ移動されるときに車体31を安定支持するア
ウトリガジャッキ装置20が配設されている。さらに、
車体31の下部、前後左右、タイヤ車輪32の後方に
は、各々張出機構10が配設されている。 【0014】各張出機構10は、車軸保持アーム12と
鉄輪昇降シリンダ13と支持フレーム14または15と
鉄輪16と摩擦ローラ17と鉄輪車軸18とから構成さ
れる。車体31の前部、タイヤ車輪32の後方には支持
フレーム14が、車体31の後部には支持フレーム15
が左右に固設される。各支持フレームの下端部には、枢
支ピン12aによって揺動自在に車軸保持アーム12の
一端部が枢支され、この車軸保持アーム12の他端部に
は鉄輪車軸18が固設される。 【0015】この鉄輪車軸18には、車体31下部に基
端部が枢支された鉄輪昇降シリンダ13の先端部が枢支
される。このため、鉄輪昇降シリンダ13が伸縮作動さ
れるとき、車軸保持アーム12に保持された鉄輪車軸1
8は、車軸保持アーム12が枢支ピン12aを支点とし
て揺動するために、レールR上方で昇降される。 【0016】車体31の下部、前後タイヤ車輪32の後
方に配設されたこの昇降自在な鉄輪車軸18には、各々
鉄輪(軌道走行用車輪)16が、鉄道用レール(軌道)
Rの敷設幅と横方向に同ピッチを有して回動自在に取り
付けられる。さらに、この回動自在な各鉄輪16の外側
へ、タイヤ車輪32との接触によって鉄輪16へ駆動力
を伝達する摩擦ローラ17が固設される。または、この
摩擦ローラ17は、鉄輪16と一体に形成されて鉄輪車
軸18へ回動自在に取り付けられても良い。 【0017】本発明に係わる自動制動装置の一実施例が
図1に示されている。この自動制動装置は、張出機構1
0によって鉄輪16がレールR上に張り出される、ある
いは格納されるときに、鉄輪16が自動的に制動される
もので、概略、制動手段としての鉄輪ブレーキ43と、
制動制御手段としての電気回路部とから構成される。 【0018】鉄輪ブレーキ43は、各鉄輪16の内側中
央部に形成された円筒空間内へ挿入されると共に鉄輪車
軸18に固定されるもので、一対のブレーキシュウ45
と油圧シリンダ46とから構成される。左右ブレーキシ
ュウ45の一端は互いに枢支され、油圧シリンダ46が
これらブレーキシュウ45の他端間に配設されている。
この油圧シリンダ46は、油圧ポンプPへ配管されてお
り、油圧ポンプPの作動によりタンクTから作動油の供
給を受け伸長作動する。この油圧シリンダ46の伸長作
動によって鉄輪16が制動される。 【0019】尚、油圧ポンプPと油圧シリンダ46との
間からタンクTへ流路を設け、この流路上に圧力調整弁
を配設し、この圧力調整弁を調整することによって鉄輪
ブレーキ43の利き具合を調整可能にしても良い。さら
に、油圧ポンプPが停止した場合にブレーキシュウ45
が完全に閉じられるように、ブレーキシュウ45の内側
に油圧シリンダ46と平行に引張りバネを配設しても良
い。 【0020】電気回路部は、この油圧ポンプPを作動制
御するために設けられており、リミットスイッチ41及
び42とサーキットリレーCRと電動モータMとバッテ
リ47とから構成される。リミットスイッチ41は車軸
保持アーム12が揺動下端位置に在ること、すなわち鉄
輪16が張出位置に在ること検出するために、また、リ
ミットスイッチ42は車軸保持アーム12が揺動上端位
置に在ること、すなわち鉄輪16が格納位置に在ること
を検出するために、各支持フレーム14及び15に配設
されている。リミットスイッチ41及び42は、常時
「開」のスイッチで、車軸保持アーム12が当接されて
いるときに、アースGとバッテリ47とサーキットリレ
ーCRとからなる回路を「閉」にし、車軸保持アーム1
2が当接されていないとき、すなわち車軸保持アーム1
2が張出位置と格納位置との間で揺動されているときに
は該回路を「開」にする。 【0021】サーキットリレーCRは、ソレノイド部分
が励磁されているときにのみスイッチ部分48を「開」
に保つタイプであり、回路的にリミットスイッチ41あ
るいは42とバッテリ47との間に位置したソレノイド
部分が、リミットスイッチ41あるいはリミットスイッ
チ42が「閉」のときに励磁されて、回路的にバッテリ
47と電動モータMとの間に配設されたスイッチ部分4
8を「開」する。リミットスイッチ41もリミットスイ
ッチ42も「開」のとき、すなわち車軸保持アーム12
が張出位置と格納位置との間で揺動されているとき、サ
ーキットリレーCRのソレノイド部分は励磁されず、ス
イッチ部分48は「閉」に保たれる。スイッチ部分48
の「閉」により電動モータMがバッテリ47に接続さ
れ、電動モータMに連結されている油圧ポンプPを作動
するため、上記説明の油圧シリンダ46へ作動油が供給
されて鉄輪16が制動される。 【0022】このように構成された軌陸作業車30は、
鉄道の架線工事等のために出動される。鉄輪16が格納
された状態で、タイヤ車輪32により道路上を走行し作
業現場へ向かう。現場近くまで来たら踏切等を見つけ、
車体31をレールR上に移動し、レールRと平行に中心
を合わせて車体31を配置する。ハンドル操作のみで車
体31をレールRへ平行に配置できない場合には、車体
31が踏切のレールRを横切るように且つ車体31の下
部中央に設けられたセンタジャッキ38が2本のレール
Rの中央上方に位置されるように軌陸作業車30を停止
させる。その後、センタジャッキ38を伸長し車体31
を持ち上げて、車体31を90度回転しレールRと平行
に位置決めすることも可能である。 【0023】軌陸作業車30がタイヤ車輪により走行可
能な状態にあっては、車軸保持アーム12は、図1の上
部左側に想像線にて示された格納位置に在りリミットス
イッチ42に当接しているため、リミットスイッチ42
は「閉」である。このため、アースGとバッテリ47と
サーキットリレーCRとからなる回路が「閉」に保た
れ、サーキットリレーCRは励磁状態にあり、サーキッ
トリレーCRのスイッチ部分48は「開」に保たれる。
このため電動モータMは停止状態にあり、鉄輪16は制
動を受けない。 【0024】車体31がレールR上に位置決めされた
後、張出機構10が張出作動され鉄輪16がレールR上
へ張り出されることになる。作業者が張出作動制御スイ
ッチを押すことにより鉄輪昇降シリンダ13が伸長作動
されるとき、図2に矢印にて示されたように、鉄輪16
は想像線によって表された格納位置から下降される。 【0025】鉄輪16が下降し始める、すなわち車軸保
持アーム12が図1に実線で示されたように時計方向へ
揺動されると、リミットスイッチ42が解放されるた
め、リミットスイッチ41及び42は共に「開」とな
る。このため、アースGとバッテリ47とサーキットリ
レーCRとからなる回路が「開」となり、サーキットリ
レーCRは消磁され、サーキットリレーCRのスイッチ
部分48は「閉」に切り換わる。これにより電動モータ
Mが起動され作動油が油圧シリンダ46へ供給されて鉄
輪ブレーキ43が作動される。 【0026】張出機構10の張出作動によって下降され
る鉄輪16がレールRに当接されたときから、この鉄輪
16によって車体31が持ち上げられるため、それまで
接地していたタイヤ車輪32が地面Gから離れ始める。
このとき、タイヤ車輪32は地面Gに対しての摩擦力を
徐々に失い、空中へと浮かび上がる。従来、このように
タイヤ車輪が地面Gに対しての摩擦力を失い宙に浮いて
しまうときに、レールの前後方向へ傾斜があった場合、
回動自在な鉄輪に支持された軌陸作業車は逸走してしま
う恐れがあった。しかし、本発明の軌陸作業車の自動制
動装置に依れば、鉄輪16により車体31が支持される
とき、鉄輪16が上記のように自動的に制動を受けるた
め、軌陸作業車30は、逸走すること無く軌道走行へと
切り換えられる。 【0027】鉄輪16が張出機構10の張出作動によっ
てさらに張り出されると、宙に浮かされたタイヤ車輪3
2が鉄輪16の外方に配設された摩擦ローラ17に当接
し、鉄輪16の張り出しは終了する。この鉄輪16の張
り出し終了位置がリミットスイッチ41によって検出さ
れる。図1の左側に想像線にて示されたように、車軸保
持アーム12がリミットスイッチ41へ当接されるとリ
ミットスイッチ41が「閉」となるため、アースGとバ
ッテリ47とサーキットリレーCRとからなる回路が
「閉」となり、サーキットリレーCRは励磁され、サー
キットリレーCRのスイッチ部分48は「開」に切り換
わる。これにより電動モータMが停止されるため鉄輪ブ
レーキ43が解かれる。 【0028】軌陸作業車30は、摩擦ローラ17とタイ
ヤ車輪32とが当接された状態で、車体31のエンジン
(図示せず)によってタイヤ車輪32が駆動され、この
タイヤ車輪32から摩擦ローラ17を介して鉄輪16へ
伝達された駆動力によってレールR上を走行する。レー
ルR上を走行し作業現場に到着した後、車体31上部に
配設されたブーム34を旋回、起仰、伸長作動し、作業
台35に搭乗した作業者を所望の高所へ移動し架線工事
等が行われる。 【0029】作業終了後、軌道走行から道路走行へ切り
換えが行われるときは、張出機構10が格納作動される
ことになる。格納作動により車軸保持アーム12が図1
に実線で示された反時計方向へ揺動されるとき、リミッ
トスイッチ41が解放されるため、リミットスイッチ4
1及び42は共に「開」となる。このため、アースGと
バッテリ47とサーキットリレーCRとからなる回路が
「開」となり、サーキットリレーCRは消磁され、スイ
ッチ部分48が「閉」に切り換わる。これにより電動モ
ータMが起動され作動油が油圧シリンダ46へ供給され
て鉄輪ブレーキ43が作動される。 【0030】張出機構10の格納作動によって鉄輪車軸
18が後方上方へ移動されるため、タイヤ車輪32から
摩擦ローラ17が離れる。タイヤ車輪32と摩擦ローラ
17とが離れて、鉄輪16がタイヤ車輪32による制動
を受けない状態へ移った後も、本発明の軌陸作業車の自
動制動装置に依れば、張出機構10が揺動作動されてい
る間、鉄輪16が上記のように自動的に制動されている
ため、軌陸作業車30は逸走することが無い。 【0031】格納作動が進み鉄輪16が車体31に対し
て上方へ移動されるとき車体31はレールRに接近する
ため、それまで宙に浮いていたタイヤ車輪32が地面G
へ接地される。鉄輪16がさらに上方へ移動され、鉄輪
16が格納位置に位置されたとき格納作動が終了する。
この鉄輪16の格納終了位置がリミットスイッチ42に
よって検出される。図1の左側上端に想像線にて示され
たように、車軸保持アーム12がリミットスイッチ42
へ当接されるとリミットスイッチ42が「閉」となるた
め、アースGとバッテリ47とサーキットリレーCRと
からなる回路が「閉」となり、サーキットリレーCRが
励磁され、スイッチ部分48が「開」に切り換わる。こ
れにより電動モータMが停止されるため鉄輪ブレーキ4
3が解かれる。 【0032】上記実施例においては、本発明の軌陸作業
車の自動制動装置は、鉄輪16がタイヤ車輪32から駆
動力を得て軌道走行する軌陸作業車30に備えられた
が、本発明は上記実施例に限られるものでは無く、モー
タ駆動、チェーン駆動等による鉄輪によって車体が支持
されて走行可能な軌陸車へも、また、タイヤ車輪がレー
ル上に載せられ鉄輪がレール上へ張り出されて鉄輪でガ
イドされながらタイヤ車輪にて推進される軌陸車へも適
用可能である。 【0033】さらに、上記実施例においては、リミット
スイッチ41及び42へ車軸保持アーム12が当接され
ていないことによって、張出機構10の張出あるいは格
納作動が検知され鉄輪16が制動されるが、本発明はこ
れに限らず、張出機構10の張出あるいは格納作動の起
動スイッチあるいは張出機構10への作動信号、すなわ
ち鉄輪昇降シリンダ13を作動する作動信号へ連動させ
て鉄輪ブレーキ43を作動させても良い。 【0034】また、リミットスイッチ41に代えてトグ
ルスイッチ等を設け手動でスイッチを閉じるように構成
し、車体31を鉄輪16で支持した後も意図的に鉄輪1
6を制動された状態に保つようにしても良い。また、リ
ミットスイッチ41及び42へノーマルクローズタイプ
を用い、リミットスイッチ41及び42を直列に配線
し、サーキットリレーCRにノーマルオープンタイプを
用いて回路を構成しても良い。このように、本発明の特
許請求の範囲内において、さらなる改善、改良、変更等
が行え得ることは明らかである。 【0035】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の軌陸作業
車の自動制動装置によれば、道路走行から軌道走行へ、
あるいは逆に軌道走行から道路走行へと軌陸作業車の走
行切換を行うために、少なくとも張出機構の張出作動に
よって軌道走行用車輪が張り出されている間、あるいは
張出機構の格納作動によって軌道走行用車輪が格納され
ている間、制動制御手段によって制動手段が自動的に作
動され軌道走行用車輪が制動される。 【0036】このように軌道走行用車輪が少なくとも張
出作動あるいは格納作動中は自動的に制動されるため、
本発明の自動制動装置が備えられた軌陸作業車は、走行
切換の際に車体支持が道路走行用車輪から軌道走行用車
輪へ、あるいは軌道走行用車輪から道路走行用車輪へと
移るとき、車体停止位置のレール前後方向へ傾斜があっ
たとしても車体が逸走することは起こらず、安全であ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の自動制動装置の回路図である。 【図2】本発明に係る自動制動装置を有した軌陸作業車
を示す側面図である。 【符号の説明】 10 張出機構 12 車軸保持アーム 13 鉄輪昇降シリンダ 16 鉄輪 30 軌陸作業車 31 車体 32 タイヤ車輪 41 リミットスイッチ 45 ブレーキシュウ 46 油圧シリンダ CR サーキットリレー M 電動モータ P 油圧ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/12 B60F 1/04 B61H 9/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車体に配設された、道路上を走行するた
    めの道路走行用車輪と、 車体に格納、張出可能に配設された、鉄道用レール上を
    走行するための軌道走行用車輪と、 前記軌道走行用車輪を前記車体に対し、下方に張り出さ
    せ、上方に格納させる張出機構とを有し、 前記張出機構により前記軌道走行用車輪が下方に張り出
    されて鉄道用レール上に位置したときには前記軌道走行
    用車輪により前記車体を支持して鉄道用レール上を走行
    可能であり、 前記張出機構により前記軌道走行用車輪が上方に格納さ
    れたときには前記道路走行用車輪により前記車体を支持
    して道路上を走行可能である軌陸作業車の自動制動装置
    であって、 前記軌道走行用車輪を制動する制動手段と、 少なくとも前記軌道走行用車輪が前記張出機構によって
    張出もしくは格納作動されている間は前記制動手段を作
    動させる制動制御手段とからなる軌陸作業車の自動制動
    装置。
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