JP3378570B2 - 自動車用のボディカバー装置 - Google Patents

自動車用のボディカバー装置

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JP3378570B2
JP3378570B2 JP2000612152A JP2000612152A JP3378570B2 JP 3378570 B2 JP3378570 B2 JP 3378570B2 JP 2000612152 A JP2000612152 A JP 2000612152A JP 2000612152 A JP2000612152 A JP 2000612152A JP 3378570 B2 JP3378570 B2 JP 3378570B2
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cover
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義治 深川
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Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 この発明は、自動車用のボディカバー装置に関するも
のであり、詳しくは、ワンタッチでボディカバーの装
着、収納を行えるようにした自動車用のボディカバー装
置に関するものである。 背景技術 従来、ボディカバーの着脱を簡単に行えるようにした
ものとしては、特開平8−104142号公報に示され
たものがある。 これは、トランクリッドの裏面にボディカバーを収納
するポーチを取り付け、同ポーチにボディカバーの一端
を連結したもので、車体をカバーする際には、ボディカ
バーの先端をトランクリッドの基端縁部とトランクルー
ム開口部の縁部との間に形成される間隙から引き出し、
取り外す場合はポーチ側から引き込むだけの単純作業で
済むようにしている。そして、ボディカバーはトランク
リッドの裏面に設けられた前記ポーチ内に収納される。 また、ボディカバーの引き出しは上記同様に行うが、
取り外して収納する場合の作業を自動化したものがあ
る。 たとえば、実開平3−38218号公報に示されたも
のでは、ボディカバーを巻回したローラを巻取り方向に
回転させる巻取り装置をトランクリッドの裏面に取付け
て、ボディカバーを常時トランク内に収納しておくとと
もに、車体をカバーする場合は、上記した従来技術同様
にトランクリッドの基端縁部とトランクルーム開口部の
縁部との間に形成される間隙からボディカバーの先端を
引き出し、車体のルーフ上で広げて車体をカバーできる
ようにしている。 そして、カバーを取り外す場合は、巻取り装置を作動
させてローラにより自動的に巻取ってトランク内に収納
するものである。 ところが、上記した従来技術では、ポーチにせよ巻取
装置にせよ、いずれもトランクリッドの裏面に取り付け
た構成としているために、下記に示す課題が解決されな
いまま残されていた。 すなわち、トランクリッドにポーチや巻取装置を取付
けるための固定作業が必要となり、そのためにはトラン
クリッドを加工したりする必要があった。 また、ボディカバーは、その生地は薄くても車体を覆
うだけの広さを有するのでその重量はかなりのものであ
り、これをポーチに収納した状態でも、ローラに巻き取
った状態でも、上記した構造ではトランクリッドに直接
荷重がかかってしまうことになる。 トランクリッドは車体の構造上、それほど剛性は高く
なく、しかも、重量物であるボディカバーをトランク内
に収納したまま走行するとなると、トランクリッドやそ
の裏面に取り付けたポーチや巻取り装置の取付手段に大
きな負荷がかかることになり、トランクリッドの変形や
取付手段の脱落などの不具合を生じることがあった。 そのため、結局のところ自動車用のボディカバー装置
をトランク内に収納する技術は実用化することが困難と
なっていた。 発明の開示 そこで、上記課題を解決するために、請求項1記載の
本発明では、自動車用のボディカバーを繰出し・巻取り
可能に構成した装置本体と、同装置本体を取付けたスタ
ンド部とを具備し、前記スタンド部に弾性支持部材を張
出し自在に設け、同弾性支持部材によりトランクルーム
の内壁間に突っ張り支持させた状態で収納可能とした。
したがって、トランクルーム内を改造したり、傷つけた
りすることなく、容易に収納配設可能となり、しかも、
従来のようにボディカバーの巻取りのみならず操出しも
簡単に行なえる。 また、請求項2記載の本発明では、トランクルーム内
で、弾性支持部材を上下方向に突っ張り支持可能とし
た。したがって、トランクルームの構造上、最も丈夫な
個所に装置を突っ張り支持可能となる。 また、請求項3記載の本発明では、装置本体をスタン
ド部に上下揺動自在に取付け、使用時には装置本体を上
方へ跳ね上げた位置で支持可能とし、不使用時には下方
へ吊下させるように構成した。したがって、ボディカバ
ーする場合における装置の取扱いが容易となり、また、
不使用時には、比較的重量物であるボディカバーをトラ
ンク内に安定した状態で収納することができ、たとえば
悪路を走行してもスタンド部への負荷を可及的に抑える
ことができる。 請求項4記載の本発明では、装置本体は、同装置本体
に設けたボディカバーの繰出し・巻取り口が、トランク
リッドの基端縁部とトランクルーム開口部の縁部との間
に形成される間隙に臨むようにスタンド部に架設されて
いることとした。したがって、ボディカバーの先端がト
ランクリッドの基端縁部とトランクルーム開口部の縁部
との間に形成される間隙からリヤガラス側へ確実に繰出
せる。 また、請求項5記載の本発明では、装置本体は、ボデ
ィカバーを巻回するドラムと、同ドラムをボディカバー
繰出し方向へ回転させる駆動手段とを具備することとし
た。したがって、ボディカバーの操出しを半自動で行な
える。 また、請求項6記載の本発明では、ドラムをボディカ
バー繰出し方向へ回転させる駆動手段は、発条体を取付
けた繰出軸をワンウェイクラッチを介してボディカバー
巻回用のドラムに連結するとともに、前記操出軸をボデ
ィカバー操出方向と逆向きに回転させて前記発条体を撓
ませる蓄エネルギー手段を設け、同蓄エネルギー手段を
操作した後の発条体の復元力により操出軸を回転させて
ボディカバーを操出可能とした。したがって、機械的な
簡単な操作でボディカバーの繰出しが容易に行なえる。 また、請求項7記載の本発明では、ボディカバーを巻
回するドラムに、操出したボディカバーを巻き取る巻取
り装置を設けた。したがって、ボディカバーをトランク
ルーム内に自動的に巻取り収納することができる。 また、請求項8記載の本発明では、ボディカバーの操
出し・巻取り時における型崩れを防止するために、操出
し・巻取り方向に平行に伸延する一対の芯材をボディカ
バーに設けた。したがって、ボディカバーの操出し・巻
取りを円滑に行なうことができる。 また、請求項9記載の本発明では、装置本体をスタン
ド部に着脱自在に取り付けた。したがって、例えば、不
使用時には、装置本体を取り外して保管しておき、使用
する際に簡単に取付けが可能となるので、使い勝手が向
上する。 また、請求項10記載の本発明では、スタンド部は、
脚座上に立設した外側筒と、同外側筒内に摺動自在に配
設され、装置本体を揺動自在に取付けた有底の内側筒
と、同内側筒内に摺動自在に配設され、先端に当接部材
を設けた杆体と、同杆体の底部と前記内側筒の底部との
間に介設したスプリングとを具備することとした。した
がって、簡単な構成でトランクグリッド内に確実に収納
固定することができる。 さらに、請求項11記載の本発明では、杆体と内側筒
との間に係合手段を設け、杆体を押し下げた位置で内側
筒に係止可能とした。したがって、トランクグリッド内
への固定作業を楽に行うことができる。 図面の簡単な説明
【図1】第1実施例に係るカバー装置の側面視による説
明図である。
【図2】同カバー装置の正面図である。
【図3】同カバー装置の平面図である。
【図4】同カバー装置の使用状態を示す説明図である。
【図5】装置本体の断面視による説明図である。
【図6】図5のI−I線における断面図である。
【図7】図5のII−II線における断面図である。
【図8】図5のIII−III線における断面図であ
る。
【図9】ボディカバーの説明図である。
【図10】ボディカバーの使用状態を示す説明図であ
る。
【図11】第2実施例に係るカバー装置の説明図であ
る。
【図12】同カバー装置の装置本体の取付部を示す説明
図である。
【図13】同取付部の側面視による説明図である。
【図14】同取付部の側面視による説明図である。
【図15】同カバー装置のスタンド部の弾性支持部の説
明図である。
【図16】第3実施例に係るカバー装置の説明図であ
る。
【図17】同カバー装置の装置本体の取付部の側面視に
よる説明図である。
【図18】同取付部の正面視による説明図である。
【図19】第4実施例に係るカバー装置の説明図であ
る。
【図20】第5実施例に係るカバー装置の説明図であ
る。 発明を実施するための最良の形態 本発明に係る自動車用のボディカバー装置は、自動車
用のボディカバーを繰出し・巻取り可能に構成した装置
本体と、同装置本体を取付けたスタンド部とを具備し、
前記スタンド部に弾性支持部材を張出し自在に設け、同
弾性支持部材によりトランクルームの内壁間に突っ張り
支持させた状態で収納可能としたものである。 前記装置本体は、ボディカバーを巻回するドラムと、
同ドラムをボディカバー繰出し方向へ回転させる駆動手
段とを具備する構成とすることができる。 ドラムをボディカバー繰出し方向へ回転させる駆動手
段は、ぜんまいバネなどの発条体を取付けた繰出軸をワ
ンウェイクラッチを介してボディカバー巻回用のドラム
に連結するとともに、前記操出軸をボディカバー操出方
向と逆向きに回転させて前記発条体を撓ませる蓄エネル
ギー手段を設け、同蓄エネルギー手段を操作した後の発
条体の復元力により操出軸を回転させてボディカバーを
操出可能とする構成が考えられる。なお、蓄エネルギー
手段としては、発条体を撓ませることのできるものであ
れば特にその構成を限定するものではない。 かかる構成とすれば、機械的な簡単な操作でボディカ
バーの操出しを半自動で容易に行なうことができること
になり、カバー作業を楽に行なえる。 さらに、ボディカバーを巻回するドラムに、操出した
ボディカバーを巻き取る巻取り装置を設けると、車体を
覆ったボディカバーを収納する際に、前記した係止手段
を外してトランクルーム内に自動的に巻取り収納するこ
とができる。 上記構成としたことにより、トランクルーム内を改造
したり、傷つけたりすることなく、ボディカバー装置を
トランクルーム内に容易に収納配設することができると
ともに、ボディカバーの操出し、及び、巻取りを簡単に
行なうことができる。 ところで、上記弾性支持部材は、上下方向に突っ張り
支持可能とすることが好ましい。 例えば、スタンド部を、脚座上に立設した外側筒と、
同外側筒内に摺動自在に配設され、装置本体を揺動自在
に取付けた有底の内側筒と、同内側筒内に摺動自在に配
設され、先端に当接部材を設けた杆体とから入れ子状に
構成し、同杆体の底部と前記内側筒の底部との間にスプ
リングを介設して、内側筒を所望位置にて固定可能とな
すとともに、さらに、スプリングにより杆体を下方から
上方へ付勢しておくことができる。 かかる構成とすれば、トランクルームの構造上、最も
丈夫な個所に装置を突っ張り支持することができるの
で、ボディカバー装置をトランクルーム内に安定した状
態で収納配設することができ、しかも、装置の構成も簡
単で済む。 また、このとき、杆体と内側筒との間に係合手段を設
け、杆体を押し下げた位置で内側筒に係止可能とするこ
とが好ましく、かかる構成とすることにより、トランク
グリッド内への固定作業をより楽に行うことができる。 また、前記装置本体をスタンド部に上下揺動自在に取
付け、使用時には装置本体を上方へ跳ね上げた位置で支
持可能とし、不使用時には下方へ吊下させるように構成
することができる。 たとえば、装置本体を、スタンド部に支持アームを介
して揺動自在に連結しておくとともに、同支持アームを
バネなどの支持手段で支持可能としておき、ボディカバ
ーで車体を覆う場合には、装置本体を跳ね上げた位置で
支持すれば、装置が作業者に近くなって取扱いが容易に
なる。 他方、不使用時、すなわちトランクルームにボディカ
バーを収納している場合であれば、比較的重量物である
装置本体を下方へ吊下させておくことにより、片持支持
状態から解放してトランク内に安定した状態で収納する
ことができる。 したがって、たとえば悪路を走行しても装置本体を支
持するスタンド部への負荷を可及的に抑えることができ
るとともに、支持アームの基端部などを破損したりする
おそれがなく、耐久性に優るものとなる。 さらに、前記装置本体は、同装置本体に設けたボディ
カバーの繰出し・巻取り口が、トランクリッドの基端縁
部とトランクルーム開口部の縁部との間に形成される間
隙に臨むようにスタンド部に架設するとよい。 具体的には、装置本体のドラムを収納する筒状ケース
に繰出し・巻取り口を設けるとともに、同繰出し・巻取
り口の装置本体を跳ね上げた状態で支持した位置におけ
る向きが、トランクリッドの基端縁部とトランクルーム
開口部の縁部との間に形成される間隙に向くようにして
おけばよい。 かかる構成とすることにより、ボディカバーの先端を
同間隙からリヤガラス側へ確実に繰出せる。 なお、繰出し長さは適宜設定することができるが、ト
ランクルームの外側からボディカバー先端をつかんで引
き出せる程度であればよい。そして、引き出した後、車
体上で広げ、ボディカバーに設けたフックなどの係止手
段を利用して車体に止めればよい。 さらに、ボディカバーの操出し・巻取り時における型
崩れを防止するために、操出し・巻取り方向に平行に伸
延する一対の芯材をボディカバーに設けることができ
る。 すなわち、一般のボディカバーのように腰のないもの
は、トランクルーム内からリヤガラスに沿って繰出して
進出させることが難しいものであるが、前記芯材を設け
ることでかかる動作が円滑に行なえるとともに、収納す
る場合についてもボディカバーをドラムに整然と巻き取
ることができる。なお、芯材としてはバネ鋼材などの弾
性を有する材料を好適に用いることができる。 ところで、装置本体は、スタンド部に着脱自在に取り
付け可能とすることもできる。すなわち、不使用時に
は、装置本体を取り外して保管しておき、使用する際に
は簡単に取付けるようにするものであり、使い勝手をよ
り向上させることができる。 以上説明したように、本発明によれば、幅広い車種に
対応可能で、操作性の良い高品質のボディカバー装置を
提供することができる。 すなわち、特別に、車体、特にトランクルーム内を改
造したりすることなく、ボディカバー装置を簡単に収納
固定することができ、さらに、カバー繰出しを半自動的
に行なえるとともに、収納は略全自動で行なえるので、
使い勝手がよく、従来面倒であった車体のカバー作業
を、カバー収納に至るまできわめて楽に行なえるように
なる。 以下、本発明のより具体的な実施例を図面を参照しな
がら説明する。 (第1実施例) 図1は第1実施例に係る自動車用のボディカバー装置
(以下単に「カバー装置」という) Aの側面視における説
明図、図2は同カバー装置Aの正面図、図3は同平面
図、図4は同使用状態を示す説明図である。 図4に示すように、カバー装置Aは、自動車1のトラ
ンクルーム10内に収納して使用するように構成されてお
り、自動車用のボディカバー2を半自動的に繰出し可能
とするとともに、自動的に巻取り可能としている。図4
中、11はトランクリッド、12はリヤガラス、13はリヤシ
ートである。 図1〜図3に示すように、カバー装置Aは、ボディカ
バー2を繰出し・巻取り可能に構成した装置本体3をス
タンド部4に上下揺動自在に架設しており、同スタンド
部4には、弾性支持部材Bを張出し自在に設け、同弾性
支持部材Bによりトランクルーム10の内壁間に突っ張り
支持させた状態で収納可能としている。 本実施例では、前記弾性支持部材Bを、上下方向に突
っ張り支持可能としており、図4に示すように、トラン
クルーム10の天井壁14及び底壁15間に介設可能としてい
る。 以下、カバー装置Aの構造について詳述する。 装置本体3を連設したスタンド部4は、所定の間隔を
あけて立設した一対の支柱40,40からなり、各支柱40
は、下面にラバーなどの滑り止めを兼ねた緩衝材41aを
貼設した長板状の脚座41の一端側近傍上に外側筒42を立
設し、同外側筒42の内部に有底の内型筒43を摺動自在に
嵌入するとともに、同内側筒43内には、中心に雌ねじ部
44aを形成した杆体44を摺動自在に嵌入し、さらに、同
杆体44の底部と前記内側筒43との間に杆体44を上方へ付
勢するスプリングを、すなわち本実施例ではコイルバネ
45を配設している。 そして、杆体44の雌ねじ部44aには、先端に当接部材4
7を揺動自在に枢着した張り出し長さ調整用の螺杆46を
螺合させている。なお、当接部材47は、下面にブラケッ
ト47cを連設した円板体47aにラバーなどの緩衝材47bを
貼設して構成し、ブラケット47cと螺杆46の上端とを枢
軸47dを介して連結している。 このように、上記したコイルバネ45、杆体44、螺杆4
6、当接部材47により弾性支持部材Bが構成され、カバ
ー装置Aをトランクルーム10の天井壁14及び底壁15間に
介設可能としている。 また、各外側筒42の周面下側にそれぞれ小筒体42aを
連設し、小筒体42a同士間に、両端を屈曲させた連結杆
5を架け渡し、左右の支柱40,40を安定させている。 さらに、内側筒43の略中央部に支持アーム6を突設し
ており、同支持アーム6の先端に枢軸60を介して本体ア
ーム7の基端を揺動自在に連結している。そして、同本
体アーム7の先端に装置本体3を連設している。 なお、装置本体3は、その軸周りに適宜回転させるこ
とができ、調整ボルト38によりその取付け位置を変更可
能としている。 本体アーム7は、支持アーム6と連結させた第1アー
ム71と、同第1アーム71に対して長手方向に摺動自在に
取付けた第2アーム72とから構成され、同第2アーム72
に貫通させた固定ボルト73を、第1アーム71に設けた長
孔74,74間に挿通して、適宜長さに設定可能としてい
る。 本体アーム7の略中央部と前記内側筒43の略上端部近
傍との間には、本体支持用コイルバネ8を介設してお
り、ボディカバー2で自動車1の車体を覆う場合には、
装置本体3を跳ね上げた位置で支持可能とし、装置本体
3を作業者に近づけて作業の容易化を図っている。61は
装置本体3の跳ね上げ位置を規制するストッパ、80,81
はコイルバネ取付用金具である。 他方、不使用時には装置本体3を下方へ吊下させてお
くようにしており、このように、比較的重量物である装
置本体3を下方へ吊下させてくことによって、片持支持
状態から解放してトランクルーム10内に安定した状態で
収納できるようにしている。 したがって、使用時には使い勝手が良好となるととも
に、たとえば悪路を走行した場合などは、装置本体3を
支持するスタンド部4への負荷を可及的に抑えることが
できるので、支持アーム6の内側筒43への取付基端部な
どを破損したりするおそれがない。なお、図1中、48は
前記外側筒42の上端部に取付けた緊締具であり、同緊締
具48のレバー48aを操作して前記内側筒43を任意の高さ
で固定可能としている。また、50は連結杆5の屈曲端部
51を小筒体42a内に固定する固定ボルトである。 次に、装置本体3の構成について説明する。 装置本体3は、図5に示すように、ボディカバー2を
巻回るドラム30と、同ドラム30をボディカバー繰出し方
向へ回転させる駆動手段となる操出装置9とを具備して
おり、前記ドラム30は、繰出し・巻取り口31を設けた筒
状の外装ケース32内に回転自在に収納されている。33a,
33bはドラム30の回転軸、34,34は軸受部である。 ドラム30は、前記操出装置9のワンウェイクラッチC
を介して連動連結しており、一側の軸受部34を貫通して
操出装置9の保護ケース35内に突出した回転軸33aの端
部にクラッチディスク90を連結している。なお、保護ケ
ース35は、前記外装ケース32の一端に着脱自在に取付け
られている。 そして、保護ケース35内に、付勢バネ92によりクラッ
チディスク90側に付勢され、かつ、操出装置9の繰出軸
となる駆動軸94上をボス部91aを介して摺動可能とした
押圧プレート91を配設するとともに、前記ボス部91aに
突設したピン91bをリンク式レバー93に係合させてい
る。 押圧プレート91には、図6に示すように、爪体91c, 9
1cが設けられており、ボディカバー2を操出す回転方向
においてのみクラッチディスク90と係合するようにして
いる。 保護ケース35の外側には、さらに、キャップ状ケース
36を着脱自在に取付けており、同キャップ状ケース36内
に前記保護ケース35から駆動軸94を突出させ、終端を軸
受37により軸支している。 そして、同駆動軸94上に、保護ケース35側から順に、
プーリ95、ウォームホイル96、ぜんまいバネ97を配置し
ている。97aはぜんまいバネを収納したバネケースであ
る。 前記プーリ95には、図7に示すように、基端を同プー
リ95に連結固定するとともに、先端をハンドルHに連結
した索状体H1が巻回されており、ハンドルHを引くと、
プーリ95とともにウォームホイル96及びぜんまいバネ97
も、ボディカバー2の操出しとは逆方向に回転する。 このウォームホイル96には、図5及び図8に示すよう
に、ばね99により付勢された抵抗用のウォーム98が噛合
している。98aはウォーム軸である。 すなわち、ウォームホイル96が回転すると、その回転
によってウォーム98は図8に示すように、ばね99側にず
れ、抵抗として作用しなくなるので、ハンドルHを容易
に引くことが可能となり、ぜんまいバネ97を撓ませてエ
ネルギーを蓄えることができる。なお、このとき、ワン
ウェイクラッチCは空回りして、ドラム30の回転軸33a
は回転しない。 ハンドルHを放すと、ぜんまいバネ97の復元力により
駆動軸94が回転し、駆動軸94→ワンウェイクラッチC、
回転軸33aと回転力が伝わってボディカバー2が繰出さ
れる。このとき、ウォーム98が再びウォームホイル96と
噛合し、噛合い抵抗となって駆動軸94の回転速度を減速
させるので、ボディカバー2が適度なスピードで繰出さ
れることになる。なお、ボディカバー2の繰出し長さは
適宜設定することができるが、トランクルーム10の外側
からボディカバー2先端をつかんで引き出せる程度であ
ればよい。 やがて、ぜんまいバネ97が索状体H1を全て巻き取る
と、図5の一点鎖線で示すように、ハンドルHの先端凸
部H2がリンク式レバー93を押し上げ、ワンウェイクラッ
チCの押圧プレート91がクラッチディスク90と離れ、操
出装置9とドラム30との力の伝達が断たれる。 また、本実施例に係るカバー装置Aは、前記ドラム30
に、操出したボディカバー2を巻き取る巻取り装置Dを
設けている。 図5に示すように、ドラム30の内部に、一端をドラム
30側に連結し、他端を回転軸33b側に連結したコイルバ
ネSを配設し、回転軸33bに、周知のストッパ付巻取り
装置Dを取付けている。 かかる構成により、ドラム30がボディカバー2を操出
すために回転すると、コイルバネSにエネルギーを蓄え
つつ、任意の位置までボディカバー2を操出すことがで
きるとともに、その位置でボディカバー2をわずかに引
っ張ると巻取り装置Dのストッパが解除されて、コイル
バネSの復元力によってドラム30が巻戻されてボディカ
バー2を巻き取ることができる。 ところで、本実施例に用いられるボディカバー2は、
図9及び図10に示すように、車体のリヤガラス12から
ルーフ16、フロントガラス17にかけて覆う主カバー部20
と、その左右に伸延し、車体の形状に合わせて縫合され
た袖部21,21とからなり、主カバー部20の先端にはつま
み杆22が取付けられている。しかも、主カバー部20の左
右側、すなわち、袖部21,21との接合部分には、ボディ
カバー2の操出し・巻取り時における型崩れを防止する
ために、バネ鋼材からなる一対の芯材23,23を設けてい
る。 かかる芯材23を設けることで、ボディカバー2に腰を
与え、トランクルーム10内からリヤガラス12に沿って繰
出し進出させることが容易になる。また、ボディカバー
2を収納する場合についてもドラム30に整然と巻き取る
ことができる。 なお、図9中、24は自動車1の車体にボディカバー2を
係止するフック、25はドアミラー19(図10参照)を避け
るための切欠部である。また、図10中、18はフェンダ
であり、前記フック24はこのフェンダ18に係止すること
ができる。 以下、本実施例に係るカバー装置Aを実際に自動車1
のトランクルーム10に配置して、ボディカバー2を操出
して車体をカバーする場合、また、ボディカバー2を取
り外してトランクルーム10内に収納するまでについて説
明する。 図4に示すように、トランクリッド11を開け、トラン
クルーム10内で比較的に堅剛なフレームからなる奥部の
天井壁14及び底壁15間にカバー装置Aを設置する。 そして、スタンド部4の内側筒43を適当な高さにセッ
トして、当接部材47を天井壁14に押し当てるとともに、
杆体44を回して螺杆46の長さを調節し、適度な突っ張り
力で本カバー装置Aを支持する。このとき、各壁14,15
に接する脚座41及び当接部材47には、それぞれ緩衝材41
a, 47bが取付けられているので、トランクルーム10内の
傷つけたりすることはない。 このように、本実施例によれば、きわめて簡単にカバ
ー装置Aをセットすることができる。 そして、装置本体3を上方へ跳ね上げ、その位置にお
いて、外装ケース32に設けた操出し・巻取り口31が、ト
ランクリッド11の基端縁部11aとトランクルーム開口部1
0aの奥側縁部との間に形成される間隙Eに臨むように、
すなわち、繰出されるボディカバー2がリヤガラス12に
沿って進出するように、装置本体3の本体アーム7への
取付け位置を調整ボルト38で調整する。なお、装置本体
3は、操出し・巻取り口31が基本位置において前記間隙
Eに臨むように、予め本体アーム7に取付けられてお
り、ここでは微調整を行なえばよい。 ボディカバー2を繰出す場合は、装置本体3のハンド
ルHを手前に引いて放すとよく、前述したように、ぜん
まいバネ97に蓄えれたエネルギーによってドラム30が回
転し、ボディカバー2がリヤガラス12に沿って進出す
る。 しかもその回転速度はウォーム98の抵抗によって最適
化されており、ボディカバー2は円滑にリヤガラス12に
沿って繰出される。 次いで、図10に示すように、繰出されたボディカバ
ー2の先端を持って車体に沿って引き出し、ボディカバ
ー2の袖部21,21を左右に広げ、フック24を用いて車体に
止め、最後にトランクリッド11を閉じる。 ボディカバー2の前側はフック24により、後側はトラ
ンクリッド11によりしっかりと止められているので、ピ
ンと張った状態でしっかりとカバーすることができる。
このように、本実施例によれば、きわめて簡単に、略半
自動で車体をカバーすることができる。 一方、ボディカバー2をトランクルーム10内に収納す
る場合は、先ず、トランクリッド11を開けるとともに、
フック24を外し、袖部21,21を主カバー部20に重ねて折
り畳み、巻取り方向と反対に少し引っ張ってやれば、巻
取り装置Dが作動して装置本体3のドラム30が回転し
て、ボディカバー2は自動的に巻き取られ、トランクル
ーム10内に収納される。そして、最後にトランクリッド
11を閉じればよい。 以上説明してきたように、本実施例によれば、トラン
クルーム10内を改造したり、傷つけたりすることなく、
ボディカバー装置Aをトランクルーム10内に容易に収納
配設することができるとともに、ボディカバー2の操出
し、及び、巻取りを簡単に行なうことができる。 (第2実施例) 次に、図11〜図15を参照しながら本発明の第2実
施例について説明する。 これは、第1実施例で説明した装置本体3を、スタン
ド部4に着脱自在に取り付けたものであり、他の構成は
基本的に第1実施例と同様である。したがって、本実施
例における構成要素について、第1実施例と同様なもの
は、図中で使用する符号も同一のものを用いている。 図11、図13及び図14に示すように、本実施例で
は、スタンド部4の本体アーム7先端に短尺のレール部
材75を設けるとともに、装置本体3の外装ケース32に、
同レール部材75に対応する摺動平面部を有するスライド
部材32aを形成した着脱構造としている。 レール部材75の一側縁部は、内側に折り返されて係合
用縁部75aを形成しており、この係合用縁部75aとスライ
ド部材32aの一側縁部32a'とが係合した状態でスライド
可能となっている。また、スライド部材32aの他側縁部
は、斜め上方に折曲伸延してロック用縁部32a''を形成
しており、同ロック用縁部32a''を後述するロック部材
Mを介してワンタッチでロック及びロック解除可能とし
ている。 すなわち、図12〜図14に示すように、本体アーム
7の略上端部にロック部材取付板76を設け、同ロック部
材取付板76にロック部材Mを取付けている。 ロック部材Mは、前記ロック部材取付板76に枢支され
る略チャンネル状の回動レバーM1と、同回動レバーM1に
連結したロック部M2とからなり、前記回動レバーM1の左
右側面M11,M12の一端近傍を枢支ピンMPより枢支連結
し、同枢支ピンMPの反対側端部近傍において、左右のロ
ック部形成杆M20を枢支連結している。MP1は各ロック部
形成杆M20用の枢支ピンである。 そして、かかる左右のロック部形成杆M20の先端同士
に、これも枢支ピンMP2を介して前記ロック用縁部32a
a''に係合するロック片M21を取付けている。なお、図
中、M13は回動レバーM1に連設した操作片、M22はロック
部形成杆M20に取付けた引っ張りコイルスプリングであ
る。 かかる構成により、装置本体3を本体アーム7に取付
けた後、ロック部材Mのロック片M21を装置本体3のロ
ック用縁部32a''に係止し、ロック部材Mの回動レバーM
1を押し下げるだけで、装置本体3をスタンド部4の本
体アーム7に、ワンタッチで簡単に取付けることができ
る。 一方、装置本体3を取り外す場合は、前記手順とは逆
に、ロック部材Mの回動レバーM1を押し上げ、ロック片
M21を装置本体3のロック用縁部32a''から離脱させれば
よく(図14参照)、その後は装置本体3をスライドさ
せて本体アーム7から取り外すことができる。 さらに、本実施例では、スタンド部4の杆体44と内側
筒43との間に係合手段Kを設け、杆体44を押し下げた位
置で内側筒43に係止可能としている。 すなわち、図11及び図15に示すように、スタンド
部4の杆体44の上側部にレバー44' を取り付けるととも
に、同レバー44'の下方側に、杆体44を貫通し、かつ両
端が突出するようにスプリングピン44bを配設する一
方、内側筒43に、同スプリングピン44bの端部が係合す
るL字状の係合溝43bを形成している。このように、本
実施例では、かかるスプリングピン44bと係合溝43bとに
より係合手段Kを構成している。 また、本実施例では、杆体44の上側に設けた当接部材
47を自由方向に回動できるようにしている。 すなわち、杆体44の上端にボール軸44cを設け、同ボ
ール軸44cに対応する凹部を当接部材47の下面に形成し
て、当接部材47が回動自在となるように両者を嵌合し
ている。 かかる構成により、スタンド部4をトランクルーム10
内に設置する際には、レバー44'を持って杆体44を縮め
て係合手段Kにより縮めた状態に保持すれば、スタンド
部4の上部がトランクルーム10の天井壁14と接触するこ
とがないので扱いやすくなり、スタンド部4の設置個所
を確実な位置に決めやすくなり、その後に係合手段Kを
解除することにより、正確な設置個所において確実にス
タンド部4を保持することができるようになる。このよ
うに、本実施例によれば、カバー装置Aの設置が極めて
楽に行えるようになって、操作性が著しく向上する。 なお、図11に示すように、本実施例では、脚座41の
裏面に貼設した緩衝材41aの長さや外側筒42の上端部に
取付けた緊締具48の構成、コイルバネ取付用金具80や装
置本体3の跳ね上げ位置を規制するストッパ61の形状な
どを第1実施例とは異ならせているが、各構成要素に関
して特許請求の範囲から逸脱しない範囲で適宜、最適最
良なものに設計変更可能である。 (第3実施例) 次に、図16〜図18を参照しながら本発明の第3実
施例について説明する。 本実施例では、先ず、第2実施例で説明したロック部
材Mを、その機能はそのままに構成を簡略化して、コス
ト的に有利なものとしている。 すなわち、本実施例に係るロック部材M'は、ヘ字状に
形成した操作片M13'の基端部左右から立ち上げた回動レ
バー構成片M1',M1'の先端部を、ロック部材取付板76に
枢支するとともに、同回動レバー構成片M1',M1'の略中
央に枢支ピンMP1'を軸架し、同枢支ピンMP1'に、バネ鋼
からなり、先端を折り返して係止部M21aを形成し、全体
を略アーチ状に形成したロックバネM21'を取付けたもの
である。 前記係止部M21aが装置本体3側のロック用縁部32a''
に係合して、本実施例においても、装置本体3をスタン
ド部4の本体アーム7に、ワンタッチで簡単に取付ける
ことができる。 しかも、構成がシンプルとなって、取り扱いやすく、
かつ、コスト的にも有利となる。 また、図16に示すように、スタンド部4の高さ調節
を、外側筒42と内側筒43との間でピン止めにより行うよ
うにしている。 すなわち、外側筒42に、小間隔で多数の位置決め用貫
通孔49を設け、内側筒43を外側筒42内で摺動させてスタ
ンド部4が適正高さとなる位置で位置決め用貫通孔49に
ストッパピン49aを挿通し、内側筒43の底部位置を規制
するようにしたものである。このときのスタンド部4の
適正高さとは、内側筒43内に収納したコイルバネ45が杆
体44を十分に上方へ付勢して、当接部材47がトランクル
ーム10内で突っ張り支持可能な高さである。 また、杆体44にはハンドル44eを設け、杆体44をコイ
ルバネ45に抗して容易に押し下げ可能としている。 かかる構成により、スタンド部4のトランクルーム10
内へのセットが容易化され、取り扱いが易しくなり、使
い勝手が向上する。 さらに、本実施例では、図16に示すように、前記杆
体44にコ字状に形成したピアノ線44cと、これに連結し
た結束バンド44dとにより構成した安全固定装置を設け
ている。 杆体44の先端近傍に設けた取付孔44fに結束バンド44d
を通し、同結束バンド44dに取り付けたピアノ線44cを、
トランクルーム10の天井壁14に形成された比較的頑強な
梁部14aに係止するもので、かかる構成により、自動車
1が急ブレーキなどをかけた際にもカバー装置Aが外れ
て倒れたり、位置ずれしたりすることを防止している。 以上説明してきたように、本実施例においては、取り
扱いがより容易となり、かつ、コスト低減を図ることが
できる。 また、本実施例では、装置本体3を支持する支持アー
ム6の幅を広くして、強度アップを図っており、装置本
体3の重量及び自動車1の振動などによる負荷に十分耐
えうるようにしている。 なお、本実施例においても、実施例1と同一構成要件
については同一符号で示している。 (第4実施例) 次に、図19を参照しながら本発明の第4実施例につ
いて説明する。 本実施例で先の第1、第2実施例と異なるのは、先の両
実施例におけるスタンド部4を、固定用スタンド部4'
と、本体支持用スタンド部4''とに分離し、固定用スタ
ンド部4'の脚座41'をレール状に形成してトランクルー
ム10の底壁15に取付け、かかるレール状脚座41'上に、
本体支持用スタンド部4''の脚座41''を前後スライド自
在に取り付けた点にある。なお、ここでは、本体支持用
スタンド部4''の内側筒43の上端面43aは閉塞しておく。
41'aは固定用スタンド部4'の脚座41'に設けたスライド
用長孔、41''aは本体支持用スタンド部4''の脚座41''に
設けたガイド、41''bはガイド兼用固定具である。 かかる構成とすれば、車種によってトランクルーム10
の奥行きなどが大きく異なっており、トランクリッド11
の基端縁部11aとトランクルーム開口部10aの奥側縁部と
の間に形成される間隙Eよりもかなり奥まった位置にカ
バー装置Aをセットしなければならない場合でも、使用
時に本体支持用スタンド部4''を手前にスライドさせて
適宜位置に固定することができるので、何ら支障なく使
用することが可能となる。 なお、図19において、固定用スタンド部4'と本体支
持用スタンド部4''との各構成要件は先の実施例と同様
なので、先の実施例と同一符号で示してここでの説明は
省略する。 (第5実施例) 次に、図20を参照しながら本発明の第5実施例につ
いて説明する。なお、本実施例においても、実施例1〜
4と同一構成要件については同一符号で示している。 本実施例では、装置本体3を支持する支持アーム6と
本体アーム7とをリンク機構により構成し、不使用時に
おいては、装置本体3をトランクルーム10内に垂下状態
で収納するのではなく、使用時の姿勢から後下方へ略平
行移動した状態で収納可能としている。 すなわち、図20に示すように、支持アーム6を、ス
タンド部4の内側筒43の下部と上部とにそれぞれ突設し
た短尺の支持用下部アーム6aと支持用上部アーム6bとか
ら構成するとともに、本体アーム7を、一端同士を枢支
連結した本体用下部アーム7aと本体用上部アーム7bとか
ら構成し、本体用下部アーム7aの基端を前記支持用下部
アーム6aに枢支連結するとともに、本体用上部アーム7b
の先端を、連結リンクアーム7cを介して支持用上部アー
ム6bに枢支連結している。 そして、前記内側筒43において、支持用上・下部アー
ム6b,6aの間で支持用下部アーム6a側にバネ支持金具82
を設け、同バネ支持金具82と,本体用下部アーム7aと本
体用上部アーム7bとの枢支部77との間を本体支持用コイ
ルバネ8で連結している。 かかる構成により、図20において一点鎖線で示すよ
うに、支持アーム6と本体アーム7とがリンク機構とな
って屈曲し、装置本体3が使用位置から後下方へ略平行
移動して収まることになる。 したがって、トランクルーム10内における下部空間が
広く利用でき、本ボディカバー装置Aをトランクルーム
10内に収容した状態でも他の荷物などの収納を楽に行え
る。 また、本実施例では、第3実施例で説明したロック部
材M' (図16及び図17参照)と同様なロック部材M''を
使用して装置本体3を容易に着脱可能としている。な
お、本実施例においては、ロック部材M''の取付位置を
第3実施例とは逆側、すなわち、トランクルーム開口部
10a側に設けて操作性を向上させている。 さらに、本実施例では、第3実施例同様に、スタンド
部4の高さ調節を、外側筒42と内側筒43との間でピン止
めにより行うようにするとともに、杆体44にコ字状に形
成したピアノ線44cと、これに連結した結束バンド44dと
により構成した安全固定装置を設け、自動車1が急ブレ
ーキなどをかけた際にもカバー装置Aが外れて倒れた
り、位置ずれしたりすることがないようにしている。 以上、本発明を各実施例を通して説明したが、本発明
は上記してきた実施例に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に記載された主旨の範囲内で変形したり置換
したりすることができる。 例えば、スタンド部4のトランクルーム10内での突っ
張り支持は、上下方向に限らず、左右方向とした構成で
も構わないし、ドラム30をボディカバー繰出し方向へ回
転させる駆動手段は機械的ではなく、モータなどを用い
た電気的な構成としてもよい。 産業上の利用可能性 本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下
に記載されるような効果を奏する。 本発明は上記のような形態で実施されるもので、以下
の効果を奏する。 (1)請求項1記載の本発明では、自動車用のボディカバ
ーを繰出し・巻取り可能に構成した装置本体と、同装置
本体を取付けたスタンド部とを具備し、前記スタンド部
に弾性支持部材を張出し自在に設け、同弾性支持部材に
よりトランクルームの内壁間に突っ張り支持させた状態
で収納可能としたことにより、トランクルーム内を改造
したり、傷つけたりすることなく、容易に収納配設可能
となって実用に耐えるものとなり、しかも、従来のよう
にボディカバーの巻取りのみならず操出しも簡単に行な
えるのできわめて使い勝手が良好となる。 (2)請求項2記載の本発明では、トランクルーム内で、
前記弾性支持部材を上下方向に突っ張り支持可能とした
ことにより、トランクルームの構造上、最も丈夫な個所
に装置を突っ張り支持可能となるので上記の効果がさ
らに増大する。 (3)請求項3記載の本発明では、前記装置本体をスタン
ド部に上下揺動自在に取付け、使用時には装置本体を上
方へ跳ね上げた位置で支持可能とし、不使用時には下方
へ吊下させるように構成したことにより、ボディカバー
する場合における装置の取扱いが容易となり、また、不
使用時には、比較的重量物であるボディカバーをトラン
ク内に安定した状態で収納することができるので、たと
えば悪路を走行してもスタンド部への負荷を可及的に抑
えることができ、耐久性が向上する。 (4)請求項4記載の本発明では、前記装置本体は、同装
置本体に設けたボディカバーの繰出し・巻取り口が、ト
ランクリッドの基端縁部とトランクルーム開口部の縁部
との間に形成される間隙に臨むようにスタンド部に架設
されていることとしたので、ボディカバーの先端がトラ
ンクリッドの基端縁部とトランクルーム開口部の縁部と
の間に形成される間隙からリヤガラス側へ確実に繰出
せ、ボディカバーの使用者の手による引き出しが容易と
なって使い勝手が良好となる。 (5)請求項5記載の本発明では、前記装置本体は、ボデ
ィカバーを巻回するドラムと、同ドラムをボディカバー
繰出し方向へ回転させる駆動手段とを具備することとし
たので、ボディカバーの操出しを半自動で行なえ、車体
をカバーする作業がきわめて楽になる。 (6)請求項6記載の本発明では、前記ドラムをボディカ
バー繰出し方向へ回転させる駆動手段は、発条体を取付
けた繰出軸をワンウェイクラッチを介してボディカバー
巻回用のドラムに連結するとともに、前記操出軸をボデ
ィカバー操出方向と逆向きに回転させて前記発条体を撓
ませる蓄エネルギー手段を設け、同蓄エネルギー手段を
操作した後の発条体の復元力により操出軸を回転させて
ボディカバーを操出可能としたことにより、簡単な機械
的操作でボディカバーの繰出しが容易に行なえる。 (7)請求項7記載の本発明では、ボディカバーを巻回す
るドラムに、操出したボディカバーを巻き取る巻取り装
置を設けたことにより、ボディカバーをトランクルーム
内に自動的に巻取り収納することができ、面倒であった
カバーの収納に至るまでの車体カバー作業を楽にするこ
とができる。 (8)請求項8記載の本発明では、ボディカバーの操出し
・巻取り時における型崩れを防止するために、操出し・
巻取り方向に平行に伸延する一対の芯材をボディカバー
に設けたことにより、ボディカバーの操出し・巻取りを
円滑に行なうことができる。 (9)請求項9記載の本発明では、上記装置本体をスタン
ド部に着脱自在に取り付けたことにより、例えば、不使
用時には、装置本体を取り外して保管しておき、使用す
る際に簡単に取付けが可能となるので、使い勝手が向上
する。 (10)請求項10記載の本発明では、上記スタンド部は、
脚座上に立設した外側筒と、同外側筒内に摺動自在に配
設され、装置本体を揺動自在に取付けた有底の内側筒
と、同内側筒内に摺動自在に配設され、先端に当接部材
を設けた杆体と、同杆体の底部と前記内側筒の底部との
間に介設したスプリングとを具備することとしたことに
より、簡単な構成でトランクグリッド内に確実に収納固
定することができる。 (11)請求項11記載の本発明では、上記杆体と内側筒と
の間に係合手段を設け、杆体を押し下げた位置で内側筒
に係止可能としたことにより、カバー装置のトランクグ
リッド内への固定作業を楽に行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−91363(JP,A) 特開 平11−91362(JP,A) 特開 平7−237456(JP,A) 実開 平4−7921(JP,U) 米国特許5503212(US,A) 米国特許5456515(US,A) 米国特許2724395(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 11/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車用のボディカバー(2)を繰出し・
    巻取り可能に構成した装置本体(3)と、同装置本体(3)を
    取付けたスタンド部(4)とを具備し、 前記スタンド部(4)に弾性支持部材(B)を張出し自在に設
    け、同弾性支持部材(B)によりトランクルーム(10)の内
    壁間に突っ張り支持させた状態で収納可能としたことを
    特徴とする自動車用のボディカバー装置。
  2. 【請求項2】 トランクルーム(10)内で、弾性支持部材
    (B)を上下方向に突っ張り支持可能としたことを特徴と
    す請求項1記載の自動車用のボディカバー装置。
  3. 【請求項3】 装置本体(3)をスタンド部(4)に上下揺動
    自在に取付け、使用時には装置本体(3)を上方へ跳ね上
    げた位置で支持可能とし、不使用時には下方へ吊下させ
    るように構成したことを特徴とする請求項1記載の自動
    車用のボディカバー装置。
  4. 【請求項4】 装置本体(3)は、同装置本体(3)に設けた
    ボディカバー(2)の繰出し・巻取り口(31)が、トランク
    リッド(11)の基端縁部(11a)とトランクルーム開口部(10
    a)の縁部との間に形成される間隙(E)に臨むようにスタ
    ンド部(4)に架設されていることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の自動車用のボディカバー装
    置。
  5. 【請求項5】 装置本体(3)は、ボディカバー(2)を巻回
    するドラム(30)と、同ドラム(30)をボディカバー繰出し
    方向へ回転させる駆動手段(9)とを具備することを特徴
    とする請求項4記載の自動車用のボディカバー装置。
  6. 【請求項6】 ドラム(30)をボディカバー繰出し方向へ
    回転させる駆動手段(9)は、発条体(97)を取付けた繰出
    軸(94)をワンウェイクラッチ(C)を介してボディカバー
    巻回用のドラム(30)に連結するとともに、前記操出軸(9
    4)をボディカバー操出方向と逆向きに回転させて前記発
    条体(97)を撓ませる蓄エネルギー手段を設け、同蓄エネ
    ルギー手段を操作した後の発条体(97)の復元力により操
    出軸を回転させてボディカバー(2)を操出可能としたこ
    とを特徴とする請求項5記載の自動車用のボディカバー
    装置。
  7. 【請求項7】 ボディカバー(2)を巻回するドラム(30)
    に、操出したボディカバー(2)を巻き取る巻取り装置(D)
    を設けたことを特徴とする請求項5記載の自動車用のボ
    ディカバー装置。
  8. 【請求項8】 ボディカバー(2)の操出し・巻取り時に
    おける型崩れを防止するために、操出し・巻取り方向に
    平行に伸延する一対の芯材(23)をボディカバー(2)に設
    けたことを特徴とする請求項1記載の自動車用のボディ
    カバー装置。
  9. 【請求項9】 装置本体(3)をスタンド部(4)に着脱自在
    に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の自動車用
    のボディカバー装置。
  10. 【請求項10】 スタンド部(4)は、 脚座(41)上に立設した外側筒(42)と、 同外側筒(42)内に摺動自在に配設され、装置本体(3)を
    揺動自在に取付けた有底の内側筒(43)と、 同内側筒(43)内に摺動自在に配設され、先端に当接部材
    (47)を設けた杆体(44)と、 同杆体(44)の底部と前記内側筒(43)の底部との間に介設
    したスプリング(45)とを具備することを特徴とする請求
    項1記載の自動車用のボディカバー装置。
  11. 【請求項11】 杆体(44)と内側筒(43)との間に係合手
    段(K)を設け、杆体(44)を押し下げた位置で内側筒(43)
    に係止可能としたことを特徴とする請求項10の記載の
    自動車用のボディカバー装置。
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