JP3378391B2 - 手摺レール - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、壁の側面や腰壁の上端
等に取り付けて手摺となすことができる手摺レールに関
する。 【０００２】 【従来の技術】従来の手摺レールは、アルミニウム、鉄
等の金属や硬質塩化ビニル樹脂等の合成樹脂や合成樹脂
で被覆された金属等の平滑な表面を有する長尺体が使用
されている。又、実開昭５９−１９２５３６号公報、実
開昭６３−４０４２６号公報記載のように、表面を凹凸
状にした長尺体からなる手摺レールも知られている。 【０００３】又、実開平６−５８０３０号公報記載のよ
うに、指の腹が収まる複数の窪みを周方向に設けた手摺
レールも知られている。更に、実開昭６３−１７３４２
９号公報、実開平１−１５４７２２号公報記載のよう
に、表面を凹凸状にしたシートを長尺体の表面に取り付
けて長尺体の表面を凹凸状になすことも知られている。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】しかし、平滑な表面を
有する長尺体からなる手摺レールを、例えば、階段や浴
室等の側壁に取り付けて手摺として使用していると、高
齢者、身障者等の握力の弱い人がこの手摺を握ると、滑
り易くて確実に手摺を握ることができず危険であった。
上記公報記載のように、表面を凹凸状にしたり、表面を
凹凸状にしたシートを取り付けた手摺は、握った手と手
摺との抵抗が大きくなり滑り難いので、平滑な手摺より
安全である。 【０００５】しかし、この表面が凹凸状になって滑り難
くなっていても、未だ不十分で、危険であった。又、表
面が凹凸状になっていると、表面が汚れ易いし、汚れて
も拭い去ることが困難であるから、不潔になり易いとい
う問題がある。又、指の腹が収まる複数の窪みを周方向
に設けた手摺は、握ったときに手の指が窪みに収まるか
ら握り易いので好ましいが、手の大きさは人によって異
なるから、全ての人の指がこの窪みに良好に収まるとは
限らないという問題がある。 【０００６】そこで、本発明は、滑り難く、手の大きさ
に関係なく握り易く、しかも、拭い易い手摺レールを提
供することである。 【０００７】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、加圧空気を充填したチ
ューブが長尺体からなるレール本体の外周面に長手方向
に装着されているものである。 【０００８】本発明に使用されるチューブとは、天然ゴ
ム、合成ゴム等のゴムや、軟質塩化ビニル樹脂、ポリエ
チレン等の軟質合成樹脂等の柔軟な材質を筒状に成形し
たもので、この中に加圧空気を充填して使用する。 【０００９】本発明に使用されるレール本体は、アルミ
ニウムや鉄等の金属や硬質塩化ビニル樹脂等の硬質合成
樹脂等の硬い材質を長尺体に成形したものであって、外
周面に前記加圧空気を充填したチューブを長手方向に沿
って装着して使用する。従って、このレール本体の外周
面にチューブが装着し易いような構造にすることが好ま
しい。例えば、チューブを装着できるように長手方向に
凹部を設けたり、長尺体の側面にチューブを接着できる
ように接着面を設けた構造にすることが好ましい。 【００１０】本発明手摺レールは、廊下や階段の側壁の
他にトイレ、浴室、玄関上がり口、段差やスロープ等の
ある場所の側壁に取り付けたり、ベランダ、渡り廊下、
橋等の腰壁の上端に取り付けて使用できる。 【００１１】 【作用】本発明手摺レールはこれを階段や浴室等の壁の
側面やベランダ等の腰壁の上端等に取り付けて手摺とし
て使用する。高齢者、身障者等の人がこの手摺を持って
歩行するが、手摺を持つと、レール本体の外周面にはチ
ューブが長手方向に沿って装着されているから、チュー
ブを上から押さえて握ることになる。すると、チューブ
は押さえたところだけ窪んで、チューブの表面が指の腹
に沿う。 【００１２】従って、指と手摺レールの表面との接触面
積が大きくなるから、手摺レールが滑り難くなり、握力
の小さい人でも安全である。又、この窪みは押さえた所
だけであるから、手の大きさに関係ない。又、押さえな
いときには、平滑であるから汚れ難いし、汚れても、拭
って簡単に美麗にすることができる。 【００１３】 【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。図１〜図
３は本発明の一実施例を示すもので、図１は手摺レール
の一部を示す斜視図、図２は図１の手摺レールの使用状
態を示す説明図、図３はチューブの窪みの状態を示すも
ので、（イ）は押さえる前の状態を示すチューブの説明
図、（ロ）は指で押さえた状態を示すチューブの説明図
である。図４は本発明の他の実施例を示すもので、手摺
レールの断面図である。 【００１４】先ず、図１〜図３に示す実施例について説
明する。図１〜図３において、Ａは手摺レールであり、
この手摺レールＡはレール本体１とチューブ２とからな
る。レール本体１は両側が直線で上下面が円弧からなる
ほぼ四角形の断面を有する硬質塩化ビニル樹脂製長尺体
である。チューブ２は一側面が平面で反対側が円弧状の
断面を有する軟質塩化ビニル樹脂製筒状体で両端部は塞
がれている。そして、この筒状体の中に加圧空気が充填
されている。 【００１５】そして、手摺レールＡはレール本体１の平
面である両側に長手方向に沿ってチューブ２の平面が接
着剤で接着されて、レール本体１にチューブ２が装着さ
れたものである。３は廊下、３１は廊下３の側壁であ
る。４は階段、４１は階段４の側壁である。５は指であ
る。６はチューブ２を指で押さえて窪んだ部分である。 【００１６】次に、この手摺レールＡの使用方法につい
て説明する。図２に示すように、チューブ２を正面と側
壁３１、４１に向けて、手摺レールＡを取付治具（図示
せず）で階段４の壁４１と廊下３の側壁３１に取り付け
る。そして、高齢者、身障者等がこの手摺レールＡを持
って廊下３を歩行したり、階段４を昇降する。 【００１７】このように、手摺レールＡを持って廊下３
を歩行したり、階段４を昇降すると、レール本体１の外
周面にはチューブ２が長手方向に沿って装着されている
から、チューブ２を上から指５で押さえて握ることにな
る。すると、チューブ２は指で押さえた部分６だけ窪ん
で、図３（ロ）に示すように、チューブ２の表面が指５
の腹に沿う。 【００１８】従って、指５と手摺レールＡの表面との接
触面積が大きくなり、手摺レールＡが滑り難くなるか
ら、握力の小さい人でも安全である。又、この窪みは押
さえた所だけであるから、手の大きさに関係ない。又、
押さえないときには、平滑であるから汚れ難いし、汚れ
ても、拭って簡単に美麗にすることができる。 【００１９】次に、図４に示す実施例について説明す
る。図４に示す実施例を図１〜図３に示す実施例と比較
すると、手摺レールＡａの形状が異なる。即ち、この図
４に示す実施例に使用される手摺レールＡａは断面が楕
円で両側に円形の窪み１１を有するレール本体１ａと、
このレール本体１ａの円形の窪み１１の中に挿入されて
装着されたチューブ２ａとからなる。その他の構造は図
１〜図３に示す実施例と同じである。又、この手摺レー
ルＡａの作用も同じであるから、説明を省略する。 【００２０】 【発明の効果】本発明手摺レールはこれを階段や浴室等
の壁の側面やベランダ等の腰壁の上端に取り付けて手摺
として使用する。高齢者、身障者等の人がこの手摺を持
って歩行するが、手摺を持つと、チューブの表面が窪ん
で指の腹に沿うから、指と手摺レールの表面との接触面
積が大きくなり、手摺レールが滑り難くなるから、握力
の小さい人でも安全である。 【００２１】又、この窪みは押さえた所だけであるか
ら、手の大きさに関係ないので便利である。又、押さえ
ないときには、平滑であるから汚れ難いし、汚れても、
拭って簡単に美麗にすることができるので衛生的であ
る。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明の一実施例を示すもので、手摺レールの
一部を示す斜視図である。 【図２】図１の手摺レールの使用状態を示す説明図であ
る。 【図３】チューブの窪みの状態を示すもので、（イ）は
押さえる前の状態を示すチューブの説明図、（ロ）は指
で押さえた状態を示すチューブの説明図である。 【図４】本発明の他の実施例を示すもので、手摺レール
の断面図である。 【符号の説明】 Ａ、Ａａ 手摺レール １、１ａ レール本体 ２、２ａ チューブ

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 加圧空気を充填したチューブが長尺体か
   らなるレール本体の外周面に長手方向に沿って装着され
   ていることを特徴とする手摺レール。