JP3377843B2 - 静電潜像の液体現像方法及び液体現像装置 - Google Patents
静電潜像の液体現像方法及び液体現像装置Info
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Description
イオノグラフィ等の方法で形成された静電潜像を、液体
現像剤を用いて可視像化する静電潜像の液体現像方法及
び液体現像装置に関するものである。
電潜像を、帯電した顕像化粒子であるトナーによって現
像する静電潜像の現像方法において、画像支持体上の非
画像部分にトナーが付着し画像が乱れるのを防止するた
め、現像工程に先立って画像支持体上に液体現像剤の分
散媒体であるプリウェット液を塗布する方法が知られて
いる。更に現像剤支持体にスポンジローラを用いて画像
支持体の潜像面に液体現像剤を供給する方法が考えられ
ている。
の静電記録装置等では、一般に有機溶剤であるIsop
arG(登録商標:Exxson社製)にトナーを約1
〜2%の割合で混ぜた低粘性の液体現像剤が使用されて
おり、画像支持体への付着力が大きい高濃度高粘性の液
体現像剤(絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された
100〜10000mPa・sの高粘性の液体現像剤)
を用いた場合については、画像支持体上の非画像部分に
トナーが付着し画像が乱れるのを防止する方法としてい
かなる方法が好適であるのか明らかでない。
り、トナーが高濃度に分散された高粘度の液体現像剤を
用いた場合において、現像空間で現像剤支持体上に形成
された液体現像剤層と画像支持体上に形成されたプリウ
ェット液層とが接触する際に、液体現像剤層が乱れるの
を防止することができ、したがって、画像支持体上の非
画像部分にトナーが付着し画像が乱れるのを防止するこ
とのできる静電潜像の液体現像方法及び液体現像装置を
提供することを目的とするものである。
に、請求項1に記載した本発明の静電潜像の液体現像方
法は、画像支持体上に形成された静電潜像を、帯電した
顕像化粒子であるトナーによって現像する静電潜像の液
体現像方法であって、現像工程に先立って、前記画像支
持体上に離型性を有し化学的に不活性な誘電性液である
プリウェット液を塗布するプリウェット工程と、前記画
像支持体と微小な隙間を介して配設された現像剤支持体
上に絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された高粘度
の液体現像剤を塗布し、前記現像剤支持体に塗布された
前記液体現像剤層と前記画像支持体上に形成されたプリ
ウェット液層とを接触させることにより、前記画像支持
体の潜像面に前記高粘度の液体現像剤を供給する現像工
程とを備え、前記高粘度の液体現像剤として粘度は、1
00〜10000mPa・sで、前記現像剤支持体上に
形成された液体現像剤層の厚みを5〜40μmにし、前
記プリウェット液として粘度は、0.5〜5mPa・s
で、前記画像支持体上に形成されたプリウェット液層の
厚みを5〜30μmにし、前記画像支持体と前記現像剤
支持体との間に形成された微小な隙間は、10〜60μ
mに規制され、かつ、前記微小な隙間は、前記現像剤支
持体上に形成された液体現像剤層の層厚より大きく、前
記現像剤支持体上に形成された液体現像剤層の層厚と前
記画像支持体上に形成されたプリウェット液層の層厚と
の合計より小さい寸法の範囲内に規制されていることを
特徴とするものである。
体現像方法は、請求項1記載の発明において、前記液体
現像剤は、少なくとも絶縁性液体とトナーからなり、ト
ナーの平均粒径は0.1〜5μmで、トナーを5〜40
%の濃度で含むものであることを特徴とするものであ
る。
体現像方法は、請求項1又は2記載 の発明において、前
記絶縁性液体は、粘度が0.5〜1000mPa・s、
電気抵抗が10 12 Ωcm以上、表面張力が21dyn
e/cm以下、沸点が100°C以上であることを特徴
とするものである。
体現像方法は、請求項3記載の発明において、前記絶縁
性液体は、シリコンオイルであることを特徴とするもの
である。
体現像方法は、請求項1、2、3又は4記載の発明にお
いて、前記プリウェット液は、電気抵抗が10 12 Ωc
m以上、沸点が100〜250°C、表面張力が21d
yne/cm以下であることを特徴とするものである。
体現像方法は、請求項5記載の発明において、前記プリ
ウェット液は、シリコンオイルを主成分とすることを特
徴とするものである。
体現像方法は、請求項1ないし6記載の発明において、
前記現像剤支持体は、円柱状又は円筒状に形成されたも
のであり、少なくとも表面が導電性を有することを特徴
とするものである。
体現像方法は、請求項1ないし7記載の発明において、
前記画像支持体と前記現像剤支持体との間の微小な隙間
は、前記画像支持体の両端部又は前記現像剤支持体の両
端部に配設された隙間保持部材により形成されることを
特徴とするものである。
体現像方法は、請求項8記載の発明において、前記隙間
保持部材は、前記画像支持体の両端部又は前記現像剤支
持体の両端部に巻き付けられたマイラー又はポリイミド
からなる帯状部材であること を特徴とするものである。
液体現像方法は、請求項8記載の発明において、前記隙
間保持部材は、前記画像支持体の両端部又は前記現像剤
支持体の両端部にテフロンで帯状にコーティングを施す
ことにより形成されたものであることを特徴とするもの
である。
液体現像装置は、画像支持体上に形成された静電潜像
を、帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像する
静電潜像の液体現像装置であって、前記画像支持体上に
離型性を有し化学的に不活性な誘電性液であるプリウェ
ット液を塗布するプリウェット手段と、前記画像支持体
と微小な隙間を介して配設された現像剤支持体上に絶縁
性液体中にトナーが高濃度に分散された高粘度の液体現
像剤を塗布し、前記現像剤支持体に塗布された前記液体
現像剤層と前記画像支持体上に形成されたプリウェット
液層とを接触させることにより、前記画像支持体の潜像
面に前記高粘度の液体現像剤を供給する現像手段とを備
え、前記高粘度の液体現像剤として粘度は、100〜1
0000mPa・sで、前記現像剤支持体上に形成され
た液体現像剤層の厚みを5〜40μmにし、前記プリウ
ェット液として粘度は、0.5〜5mPa・sで、前記
画像支持体上に形成されたプリウェット液層の厚みを5
〜30μmにし、かつ、前記画像支持体と前記現像剤支
持体との間に形成された微小な隙間は、10〜60μm
に規制されていることを特徴とするものである。
液体現像装置は、請求項11記載の発明において、前記
現像剤支持体は、円柱状又は円筒状に形成されたもので
あり、少なくとも表面が導電性を有することを特徴とす
るものである。
液体現像装置は、請求項11又は12記載の発明におい
て、前記画像支持体と前記現像剤支持体との間の微小な
隙間は、前記画像支持体の両端部又は前記現像剤支持体
の両端部に配設された隙間保 持部材により形成されたも
のであることを特徴とするものである。
液体現像装置は、請求項13記載の発明において、前記
隙間保持部材は、前記画像支持体の両端部又は前記現像
剤支持体の両端部に巻き付けられたマイラー又はポリイ
ミドからなる帯状部材であることを特徴とするものであ
る。
液体現像装置は、請求項13記載の発明において、前記
隙間保持部材は、前記画像支持体の両端部又は前記現像
剤支持体の両端部にテフロンで帯状にコーティングを施
すことにより形成されたものであることを特徴とするも
のである。
記画像支持体と前記現像剤支持体との間に形成された微
小な隙間を、前記現像剤支持体上に形成された液体現像
剤層の層厚より大きく、前記現像剤支持体上に形成され
た液体現像剤層の層厚と前記画像支持体上に形成された
プリウェット液層の層厚との合計より小さい寸法の範囲
内に規制したことにより、現像剤支持体上に形成された
現像剤層と画像支持体上に形成されたプリウェット液層
とが接触する際の接触圧力を分散させることができる。
このため、現像過程において現像剤層とプリウェット液
層とを二層状態を維持しつつ接触させることができ、ま
た、現像過程終了時には、プリウェット液層の内部で両
者が分離されるので、現像剤層が乱れるのを防止するこ
とができ、したがって画像支持体上の非画像部分にトナ
ーが付着し画像が乱れるのを防止することができる。
尚、前記画像支持体と前記現像剤支持体との間に形成さ
れた微小な隙間が前記現像剤支持体上に形成された液体
現像剤層の層厚より小さいと、二層状態を維持すること
ができず液体現像剤層が乱れて良好な画像が得られな
い。一方、前記現像剤支持体上に形成された液体現像剤
層の層厚と前記画像支持体上に形成されたプリウェット
液層の層厚との合計より大きいと、液体現像剤層とプリ
ウェット液層とが接触せず、したがって前記画像支持体
の潜像面に現像剤を供給することができなくなる。ま
た、トナーが高濃度に分散された液体現像剤を用いてい
るので、液量は従来の低濃度の液体現像剤に比べて、遥
かに少なくすることができる。
Pa・s以上になると、絶縁性液体とトナーとの攪拌が
難しくなり、現像剤をどのようにして作るかが問題とな
る。したがって、10000mPa・s以上の液体現像
剤はコスト的に見合わなくなり、現実的でなくなる。一
方、100mPa・s以下では、トナー濃度が低くなる
とともに、トナーの分散性が悪くなるので、現像液を薄
層にして現像することができなくなる。液体現像剤の層
厚は、トナー濃度が高いときには薄く、低いときには厚
くする必要がある。また、粘度が高い程、薄くする必要
がある。ただし、層厚が40μmより厚いと、トナーの
過剰付着が起こり、画像ノイズが発生する。一方、層厚
が5μmより薄いと、ベタ黒の画像を出力したときにむ
らが生ずるようになる。
吸収されるため、定着時に蒸発させる必要がある。この
ため容易に蒸発し易いものとするために粘度は0.5〜
5mPa・sが望ましい。粘度が5mPa・s以上であ
ると蒸発し難くなり、0.5mPa・s以下であると揮
発性が高くなるので、危険物扱いとなり適当でない。プ
リウェット液の層厚は、選択されたプリウェット液の粘
度、表面張力により最適値が存在する。層厚が30μm
より厚いと、潜像電荷が流れ、また現像時にトナーが流
れて画像がぼける。一方、層厚が5μmより薄いと、高
粘度の液体現像剤が画像支持体上に不規則に付着して画
像が乱れる。
ーラとのギャップは、狭いほうが画質において解像力、
ソリッド部の濃度の均一性が良くなるのは、従来の現像
法と同じである。本実施例に用いた高粘性の液体現像剤
ではトナー間の凝集力が強く、粉体現像剤のように、現
像剤支持体あるいはキャリア粒子から機械的衝撃、静電
気力により遊離したトナーが現像に使われるような現象
が起きない。すなわち 、現像剤層と感光体との間に空気
層を介在させては現像がなされない。それゆえ、現像ロ
ーラと液体現像剤層、液体現像剤層とプリウェット液
層、プリウェット液層と感光体が接触している関係にな
ることが必須である。一方、現像時に二層状態が維持さ
れないと、現像剤層が乱れ非画像部分へのトナーの付着
が生じ良好な画像が得られない。したがって、現像ギャ
ップは、現像剤層の層厚より大きく、現像剤層の層厚と
プリウェット液層の層厚との合計より小さい寸法の範囲
内、即ち10〜60μm程度でなければならない。
は、液体現像剤は少なくとも絶縁性液体とトナーとから
なる。液体現像剤が平均粒径0.1〜5μmのトナーを
5〜40%の濃度で含むものであることにより、絶縁性
液体中にトナーが高濃度に分散された液体現像剤を得る
ことができる。また、トナーの粒径の大きさに略反比例
して、解像度が良くなる。通常、トナーは、プリントア
ウトされた紙上で5〜10個位の固まりとなって、存在
しているので、トナーの平均粒径が5μm以上になる
と、解像度が悪くなる。一方、トナーの平均粒径が0.
1μm以下になると、物理的な接着力が大きくなり、転
写の際にトナーを剥がし難くなる。
は、絶縁性液体に前記特性のものを用いることにより、
高粘度の液体現像剤を得ることができる。現像剤支持体
上に形成される液体現像剤層は薄層状に形成されるた
め、液体現像剤層中に含まれる絶縁性液体はきわめて少
量であるので、画像支持体の潜像面に供給される液体現
像剤中に含まれる絶縁性液体もきわめて少量である。し
たがって、転写時に紙等に吸収される絶縁性液体はきわ
めて少量となるので、粘度が1000mPa・s以下で
あれば絶縁性液体の紙等への付着の問題は特に生じな
い。しかし、粘度が0.5mPa・s以下であると揮発
性が高くなるので、危険物扱いとなり適当でない。絶縁
性液体は沸点が100°C以下であると、蒸発量が多く
なるので現像剤の保存方法に問題があり、装置全体を密
閉構造にしなければならず、また作業環境を改善するこ
とも難しくなる。電気抵抗は10 12 Ωcm以下になる
と、絶縁性が悪くなり、トナーの導電性の問題が起こり
現像剤として使用できなくなる。 したがって、電気抵抗
はできるだけ高い値が望ましい。表面張力は21dyn
e/cm以上になると、濡れ性が悪くなり、プリウェッ
ト液との馴染みが悪くなる。したがって、表面張力は、
できるだけ低い値が望ましい。
は、絶縁性液体がシリコンオイルを主成分としたもので
あることにより、請求項3記載の特性を有する絶縁性液
体を得ることができる。
は、前記の構成としたことにより請求項1記載の発明と
同様の作用を奏する。プリウェット液は、沸点が100
°C〜250℃である。沸点が100℃以下では蒸発量
が多くなるので現像剤の保存方法に問題があり、装置全
体を密閉構造にしなければならず、また作業環境を改善
することも難しくなる。また、250℃以上では、紙へ
の加熱の影響もあり、定着性を確保することができない
ためである。また、電気抵抗は10 12 Ωcm以上であ
る。電気抵抗は、低い場合、潜像電荷をリークして像を
ぼかしてしまう。従って、できるだけ高いものを使用す
る必要がある。表面張力は21dyne/cm以下であ
る。表面張力は、現像剤と画像支持体との付着力をなく
し、離型性をよくして画像の汚れ、かぶりを防ぎ、また
画質の解像力、かぶりを向上させるため、できるだけ低
いものがよい。本発明者等の実験によれば、20〜21
dyne/cm程度が限界でこれより低いものを選択す
る必要がある。
は、プリウェット液がシリコンオイルを主成分としたも
のであることにより、請求項5記載の特性を有するプリ
ウェット液を得ることができる。
は、前記現像剤支持体が円柱状に形成されたものであ
り、少なくとも表面が導電性を有することにより、請求
項1記載の発明と同様の作用を奏する。
は、前記画像支持体の両端部又は前記現像剤支持体の両
端部に配設された隙間保持部材により、前記画像支持体
と前記現像剤支持体との間に微小な隙間を形成したの
で、請求項1記載の発明の作用に加えて、前記画像支持
体と前記現像剤支持体との間に一定の距離を保持するこ
とが容易となる。
は、前記隙間保持部材を前記画像支持体の両端部又は前
記現像剤支持体の両端部に巻き付けられたマイラー又は
ポリイミドからなる帯状部材としたことにより、請求項
8記載の発明と同様の作用を奏する。
は、前記隙間保持部材を前記画像支持体の両端部又は前
記現像剤支持体の両端部にテフロンで帯状にコーティン
グを施すことにより形成されたものとしたことにより、
請求項8記載の発明と同様の作用を奏する。
の作用は、請求項1記載の発明の作用と同様である。
の作用は、請求項1記載の発明の作用と同様である。
の作用は、請求項8記載の発明の作用と同様である。
の作用は、請求項8記載の発明の作用と同様である。
の作用は、請求項8記載の発明の作 用と同様である。
15及び図16を参照して説明する。図1は本発明の一
実施例である静電潜像の液体現像装置の概略構成図、図
2は図1に示す静電潜像の液体現像装置に用いられるプ
リウェット装置の概略斜視図、図3は図1に示す静電潜
像の液体現像装置の動作を説明するための図、図4は図
2に示すプリウェット装置の動作を説明するための図、
図5はプリウェット液供給部材を感光体に当接させたと
きのプリウェット液の流れを表した図、図15は図1に
示す静電潜像の液体現像装置に用いられる現像装置の概
略図、図16は図1に示す静電潜像の液体現像装置に用
いられる隙間保持部材の配設箇所を示す図である。
像装置は、図1に示すように、画像支持体である感光体
10と、感光体10上にプリウェット液を塗布するプリ
ウェット装置20と、感光体10を帯電させる帯電装置
30と、感光体10上に像を露光する露光装置40と、
感光体10の静電潜像が形成された部分にトナーを供給
することにより静電潜像を顕像化する現像装置50と、
感光体10上のトナーを所定の紙に転写する転写装置6
0と、感光体10上に付着したトナーを除去するクリー
ニング装置70とを備えている。
0、クリーニング装置70ついては従来の電子写真式プ
リンタに用いられている従来技術をほとんどの場合につ
いて流用することができる。したがって、本実施例で
は、上記の各装置の説明を省略して、本発明の主要部で
あるプリウェット装置20と現像装置50について説明
する。
に示すように、感光体10上に描かれる画像幅と略同じ
長さを有する板状のプリウェット液供給部材202と、
プリウェット液供給部材202を収納するケース204
と、プリウェット液220を貯蔵するタンク206と、
タンク206に貯蔵されたプリウェット液220を汲み
上げるポンプ208と、チューブ210a,210b
と、変位装置212とを備える。
イータ(登録商標:カネボウ(株))が用いられる。ベ
ルイータは、気孔が連続した立体網目構造を有する連続
多孔質体スポンジであり、気孔の体積分だけプリウェッ
ト液220を保持することができ、また気孔の体積を越
えるプリウェット液220が供給されたときには、プリ
ウェット液220の流れ方向に対し垂直な方向において
プリウェット液220を均一に排出することができる。
ケース204の感光体10と対向する面には、図4に示
すように、プリウェット液供給部材202の底面を感光
体10に当接させるため開口部204aが設けられてい
る。
汲み上げられたプリウェット液220をプリウェット液
供給部材202の供給側202aに搬送する。尚、プリ
ウェット液給部材202の供給側202aとケース20
4との間には空間部204bが形成されており、プリウ
ェット液220はこの空間部204bに蓄えられた後、
供給側202aから供給される。チューブ210bは、
プリウェット液供給部材202の排出側202bから排
出されたプリウェット液220をタンク206に搬送す
る。変位装置212は、外部からの信号が入力されてい
ないときは、図4(A)に示すように、プリウェット液
供給部材202を感光体10から離れた位置に保持し、
外部からの信号が入力されているときは、図4(B)に
示すように、プリウェット液供給部材202を感光体1
0に当接させる。
ように、液体現像剤508を貯蔵するタンク502と、
タンク502内にタンク502に貯蔵された液体現像剤
508に浸漬して配設されたダブルギアポンプ504
と、ダブルギアポンプ504の上部に配設された現像剤
支持体である現像ローラ506と、液体現像剤508の
層厚を調整する弾性部材で形成された規制ローラ510
と、掻き取りブレード512とを備える。
に貯蔵された液体現像剤508を汲み上げて現像ローラ
506に供給する。現像ローラ506は、感光体10上
に描かれる画像幅と略同じ長さを有し、感光体10の回
転方向と逆方向に回転することにより、感光体10の表
面にダブルギアポンプ504により供給された液体現像
剤508を搬送する。現像ローラ506の両端部には、
図16に示すように、マイラー又はポリイミドにより帯
状に形成された隙間保持部材507aが巻かれており、
これを感光体10の両端部に当接するようにして現像ロ
ーラ506を配設することにより、現像ローラ506と
感光体10との間に現像ギャップdを形成している。
尚、現像ローラ506には、現像バイアスを印加できる
ように金属製のものが用いられる。
押し当てるように配設されており、現像ローラ506の
回転方向と逆方向に回転する。尚、本発明者等の実験で
は、現像ローラ506上への液体現像剤508の薄層形
成について、規制ローラ510の周速が現像ローラ50
6の周速の2倍の速度の時に良好な結果が得られた。掻
き取りブレード512は現像ローラ506に付着した液
体現像剤508を掻き取る。
ついて説明する。本実施例に用いた液体現像剤508
は、エポキシ等のバインダーとなるレジン、トナーに所
定の電荷を与える荷電制御剤、着色顔料、トナーを均一
に分散させる分散剤等からなるトナーと、キャリア液と
からなる。トナーの構成は、従来の液体現像剤に用いら
れてきたものと基本的には同様であるが、帯電特性及び
分散性の調整のためそれらの処方はシリコンオイルに適
合するよう変更してある。トナーの平均粒径は、小さい
程、解像度がよくなるが、粒径が小さいと物理的接着力
が大きくなり転写する際に、はがし難くなる。このた
め、本実施例ではトナーの平均粒径は、転写性の向上を
目的として2〜4μmあたりに中心が来るように調整し
てある。
レジン、着色顔料、荷電制御剤などおよびそれらの濃度
により決まる。本実施例では、粘度を50〜6000m
Pa・s、トナー濃度を5〜40%の範囲で変化させて
実験した。
ポリシロキサンオイル、環状ポリジメチルシロキサンオ
イル等の低粘度のものを用いる。尚、現像剤支持体上に
形成される液体現像剤層は薄層状に形成されるため、液
体現像剤層中に含まれるキャリア液はきわめて少量であ
るので、感光体10の潜像面に供給される液体現像剤中
に含まれるキャリア液もきわめて少量である。したがっ
て、転写時に紙等に吸収されるキャリア液はきわめて少
量となるので、粘度が1000mPa・s以下であれば
定着後に紙等に残留するキャリア液は、ほとんど見られ
ない。本発明者等の実験によれば、キャリア液に粘度が
2.5mPa・sである米国ダウコーニング社のDC3
44を用いて出画実験を行ったときは、定着後に紙上に
残留するキャリア液は見られなかった。しかし、揮発性
が高いため、現像装置を密閉構造にする必要が生じた。
また、キャリア液に粘度が6.5mPa・sである米国
ダウコーニング社のDC345を用いて出画実験を行っ
たときは、DC344を用いて出画実験を行ったときと
同様に、定着後に紙上に残留するキャリア液は見られな
かった。しかし、揮発性が高いため、現像装置を密閉構
造にする必要が生じた。さらに、キャリア液に粘度が2
0mPa・sである信越シリコン社のKF─96─20
を用いて出画実験を行ったときは、定着後に紙上に残留
するキャリア液は見られなかった。また、揮発性がそれ
ほど高くないので、現像装置を密閉構造にする必要は生
じなかった。DC344,DC345及びKF─96─
20は、一般的に化粧品に用いられるもので毒性等の安
全性は高い。キャリア液については、信越シリコン社の
KF9937等他に多くの種類があり、電気抵抗、蒸発
特性、表面張力、安全性等が満たされていればいずれを
選択してもよい。
が大きい場合には、かぶりやトナーの塊が付着すること
があり、実験的には21dyne/cm以上では画質に
問題が起こりやすいことが分かった。
の問題があり、1014Ωcm以上が望ましい。最低限
1012Ωcm以上は必要である。本実施例の説明で
は、これらの実験結果に鑑み、価格が低く入手の容易な
DC345を用いた例を示す。
れた静電潜像を乱すことなく、定着時に容易に蒸発し、
かぶりやトナーの塊が付着しないものであることが要求
される。例えば、米国ダウコーニング社のDC344,
DC200−0.65,−1.0,−2.0、信越シリ
コン社のKF96L−1,KF9937などがある。一
般的に、蒸発性の高いシリコンオイルを選択する必要が
ある。
5〜3mPa・sの範囲で問題なく現像、転写、定着に
よる液の乾燥が行われたが、5mPa・sから6mPa
・s程度ではやや定着時の液の乾燥に時間と温度が必要
になる傾向が見られた。10mPa・sでは乾燥に要す
るエネルギーが大きくなり過ぎ一般的ではない。また、
0.5mPa・s以下であると揮発性が高くなるので、
危険物扱いとなり適当でない。また紙への加熱の影響も
あり、沸点は、250°C以下のものである必要があ
る。
力をなくし、離型性をよくして画像の汚れ、かぶりを防
ぎ、また画質の解像力、かぶりを向上させるため、でき
るだけ低いものがよい。本発明者等の実験によれば、2
0〜21dyne/cm程度が限界でこれより低いもの
を選択する必要がある。
して像をぼかしてしまう。従って、できるだけ高いもの
を使用する必要がある。実験的には1014Ωcm程度
以上が望ましい。最低限1012Ωcmは必要である。
装置の動作について説明する。先ず、図3(A)に示す
ように、プリウェット装置20により感光体10上に前
述したプリウェット液220を塗布する。プリウェット
装置20は、外部からの信号が入力されると、図4
(B)に示すように、プリウェット液供給部材202を
感光体10に当接させる。プリウェット液供給部材20
2の内部には、ポンプ208によりプリウェット液22
0が常時循環しており、プリウェット液供給部材202
であるベルイータの気孔の体積を越えるプリウェット液
220は、図5に示すように、プリウェット液供給部材
202の排出側202bから排出されると共にプリウェ
ット液供給部材202の底面から排出され、感光体10
に傷を付けることなく感光体10上に均一に塗布され
る。
ト液220を塗布した感光体10をコロナ放電器302
により帯電させる。イオンにより運ばれた電荷は、プリ
ウェット液220層を通過して感光体面10の表面に至
る。次に、帯電した感光体10上に像を露光する。例え
ば、レーザースキャナーにより像を露光して感光体10
の表面に静電潜像を形成する。同図(C)に示すように
レーザースキャナーの光が当たった部分は、導電化する
ので電荷が消失し、光の当たらなかった部分は電荷の像
である静電潜像として残る。
化する。タンク502に蓄えられた液体現像剤508
は、図15に示すように、ダブルギアポンプ504によ
り汲み上げられ現像ローラ506に供給された後、規制
ローラ510により層厚が調整され現像ローラ506上
に薄層を形成する。このようにして現像ローラ506上
に形成された液体現像剤層を同図(D)に示すように感
光体10に近接させて感光体10上に形成されたプリウ
ェット液層と接触させることにより、帯電したトナーを
静電気力により感光体10の表面に形成された静電潜像
上に移動させる。尚、現像ローラ506上に残留する液
体現像剤508は、掻き取りブレード512により掻き
取られタンク502内に戻される。
0の転写ローラ602に印加した電圧により生じる静電
気力により、感光体10上のトナー像を所定の紙604
に転写する。そして、図1には図示していないが、図3
(F)に示すように、定着装置の定着ローラ702内に
設けられた定着ヒータ704により紙604に転写され
たトナーを熱的に溶融させて紙に定着させる。一方、感
光体10上に残留した液体現像剤508は、クリーニン
グ装置70によって除去される。なお、感光体10は図
示しない除電装置により除電された後、再び上記のプリ
ウェットから除電までのサイクルに繰り返し使用され
る。
いて詳細に説明するための図であり、図6は現像過程の
全体を説明するための図、図7は接近過程のようすを示
す図、図8はトナー移動過程のようすを示す図、図9は
非画像部の分離過程を示す図、図10は画像部の分離過
程を示す図である。従来の現像過程と異なり、本実施例
の現像過程は、図6に示すように、現像ローラが感光体
に接近して液体現像剤が感光体表面に接近する接近過程
と、液体現像剤層とプリウェット液層とがソフトコンタ
クトしてトナーが移動するトナー移動過程と、現像ロー
ラが感光体から離れて現像ローラに付着するトナーと感
光体上に付着するトナーとに分離される分離過程との3
つの過程から成り立っていると考えられる。
ーラ506の両端部に巻かれた隙間保持部材506aを
感光体10の両端部に当接するようにして現像ローラ5
06を配設したことにより、現像ローラ506と感光体
10との間に現像ギャップdが形成され、キャリア液と
トナーからなる高粘度の液体現像剤とプリウェット液と
はソフトにコンタクトされる。これにより粘度の低いプ
リウェット液は前後に若干押し出されてプリウェット液
の液溜りが生ずる。
うに画像部では、トナーが感光体10上の電荷と現像ロ
ーラ506の間に形成される電界によって主にクーロン
力によりプリウェット液層を通過して潜像面に移動す
る。一方、非画像部のトナーは、基本的には感光体10
の表面と液体現像剤層とがプリウェット液層により分離
されているので、不要なトナーの感光体10の表面への
付着は起こらない。
に示すように基本的に液体現像剤は現像ローラ506に
残留する。プリウェット液層と液体現像剤層との界面で
は2つの層が分離する際に、粘度の低いプリウェット液
層の一部が液体現像剤層に転移して分離する。したがっ
て、2つの層の分離点は、プリウェット液層の内部にあ
ると考えられる。一方、画像部では、図10に示すよう
に感光体10の表面に移動したトナーがプリウェット液
層を押しのけるため、プリウェット液層はトナー層の上
に位置し、その層内で分離する。現像ローラ506上に
は、トナーが移動した後に残るキャリア液の一部とプリ
ウェット液の一部が層を形成する。感光体10上に残っ
たプリウェット液は、後の転写工程において、トナーの
静電気力による移動を容易にする。
義を説明するための図である。現像ローラ506上に塗
布された液体現像剤層が厚すぎると、液体現像剤508
の粘度が高いので、静電気力で現像ローラ506から感
光体10の表面に移動しようとするトナー群が、その周
りに位置するトナーに対して粘性を断ち切れずにクラス
ターを形成して、感光体10の表面に移動するため、ト
ナーの過剰付着が起こり、画像ノイズが発生する。この
クラスターの発生を抑えるために、液体現像剤層厚を現
像が十分にできる最小限の値に抑える必要がある。
光体とをハードにコンタクトさせたようす示す図であ
り、図13は本実施例のソフトコンタクトを説明するた
めの図である。上記で説明したように、本実施例の現像
過程では、プリウェット液層の画像形成への機能は重要
である。したがって、現像過程における重要な要件はプ
リウェット液層と液体現像剤層の2層の状態を維持する
ことである。図12に示すように現像ローラと感光体と
をハードコンタクトさせると2層の状態を維持すること
ができないので、本実施例では、図13に示すように、
現像ローラ506の両端部に巻かれた隙間保持部材50
6aを感光体10の両端部に当接するようにして現像ロ
ーラ506を配設したことにより、静電潜像が形成され
た感光体10の表面と現像ローラ506との間に微小な
ギャップdが形成されるようにしている。
厚及び現像ギャップの最適化について説明する。トナー
層厚は、液体現像剤の粘性が50〜100mPa・s以
上のものについては、特に500mPa・s以上のもの
については、薄くする必要がある。理想的には、現像時
に要求されるトナー現像量(すなわち、ベタ黒を出した
ときの濃度)を満たす層厚より若干厚目が良い。これ
は、粘度の高い液体現像剤を用いた場合、現像時に、静
電気的に選択されたトナーが液の粘性により余計なトナ
ーを引き連れて感光体上に移動してしまうために、トナ
ーの異常付着を生じてしまい画像汚れを引き起こすから
である。発明者等の実験では、トナー濃度の高い現像剤
については、5μmからトナー濃度の低いものは40μ
m程度の層厚で良好な画像が得られた。また、トナー濃
度20〜30%の現像剤を用いた場合、トナー層厚が2
0μm程度で良好な画質が得られた。
リウェット液の粘度、表面張力により最適値が存在す
る。薄過ぎる場合には、高粘度の液体現像剤が感光体上
に不規則に付着して画像汚れを生じる。プリウェット液
の量を増やしていくに従って、画像汚れは改善されて、
最適値が確認される。更に量を増やしていくと、潜像の
電荷が流れ鮮鋭度、解像力の低下が起こること、現像時
にトナー流れを生じやはり画像がぼける傾向を示す。D
C344を用いた実験では、5〜30μmの厚みで良好
な結果を得られた。これより粘性の低いものについて
は、この結果より薄めでも、厚目でも良い結果を得られ
る。しかしながら、高粘度のものに関しては、最適値は
範囲が狭くなる傾向にある。
ほうが画質において解像力、ソリッド部の濃度の均一性
が良くなるのは、従来の現像法と同じである。本実施例
に用いた高粘性の液体現像剤ではトナー間の凝集力が強
く、粉体現像剤のように、現像剤支持体あるいはキャリ
ア粒子から機械的衝撃、静電気力により遊離したトナー
が現像に使われるような現象が起きない。すなわち、現
像剤層と感光体との間に空気層を介在させては現像がな
されない。それゆえ、現像ローラと液体現像剤層、液体
現像剤層とプリウェット液層、プリウェット液層と感光
体が接触している関係になることが必須である。一方、
現像時に二層状態が維持されないと、現像剤層が乱れ非
画像部分へのトナーの付着が生じ良好な画像が得られな
い。したがって、現像ギャップdは、現像剤層の層厚よ
り大きく、現像剤層の層厚とプリウェット液層の層厚と
の合計より小さい寸法の範囲内、即ち10〜60μm程
度でなければならない。現像剤層の層厚及びプリウェッ
ト液層の層厚と現像ギャップdとの間には、理論的に表
1に示す関係があると考えられる。尚、本発明者等は、
実験の結果、現像剤層の層厚が10μmでプリウェット
液層の層厚が20μm及び30μmの場合、及び現像剤
層の層厚が20μmでプリウェット液層の層厚が10μ
m,20μm及び30μmの場合において、それぞれ現
像ギャップdが20μm,30μm,40μm,50μ
m及び60μmのときには表1に示す関係が正しいこと
を確認した。
果を表2に示す。これらの結果から、本実施例の現像法
に最適な現像剤及びプリウェット液の粘性に関する範囲
は、現像剤が100mPa・sから6000mPa・
s、プリウェット液が0.5mPa・sから5mPa・
sの間であることが分かった。また、画質に関しては、
現像ローラ上の液体現像剤層の厚み、プリウェット層の
厚み、現像剤ギャップ等の影響により変化するが、これ
らの現像諸条件の最適化をしても、概ね表2に示すよう
な傾向にあり、液体現像剤の最適な領域は表2に示した
範囲に入ることを確認した。
ング製のDC200シリーズを用い、また現像液のキャ
リア液には、同社製のDC345を用いた。
ラ506との間に形成された現像ギャップdを現像ロー
ラ506上に形成された液体現像剤層の層厚より大き
く、現像ローラ506上に形成された液体現像剤層の層
厚と感光体10上に形成されたプリウェット液層の層厚
との合計より小さい寸法の範囲内に規制したことによ
り、現像ローラ506上に形成された現像剤層と感光体
10上に形成されたプリウェット液層とが接触する際の
接触圧力を分散させることができる。このため、現像過
程において現像剤層とプリウェット液層とを二層状態を
維持しつつ接触させることができ、また、現像過程終了
時には、プリウェット液層の内部で両者が分離されるの
で、現像剤層が乱れるのを防止することができ、したが
って画像支持体上の非画像部分にトナーが付着し画像が
乱れるのを防止することができる。
6の両端部に巻かれた隙間保持部材506aにより、感
光体10と現像ローラ506との間に現像ギャップdを
形成したので、感光体10と現像ローラ506との間に
一定の距離を保持することが容易となる。
キャリア液としてシリコンオイルを用いたことにより、
従来のものに比べて以下に述べる利点を有する。
してIsoparG(登録商標:Exxon社製)を用
いている。このIsoparは、シリコンオイルほど抵
抗値が高くないので、トナー濃度を濃くすると、即ち粒
子間距離が小さくなると、トナーの帯電性が悪くなる。
したがって、Isoparの場合は、トナー濃度に限界
がある。これに対して、第一実施例で用いたシリコンオ
イルは、抵抗値が十分に大きいので、トナー濃度を濃く
することができる。また、一般にIsoparの場合、
トナーの分散状態が良く、したがって、トナー濃度が1
〜2%でも、トナー同士が反発しあうので、均一にトナ
ーが分散している。これに対して、シリコンオイルは、
トナー濃度が1〜2%の場合、分散性が良くなく、じき
に沈殿してしまう。しかし、トナー濃度を5〜40%に
すると、密に詰まった状態となり、安定して分散する。
このため、第一実施例では、トナーが高密度に分散され
た高粘度の液体現像剤を使用している。これにより、従
来の低濃度の液体現像剤に比べて、現像液の液量を大幅
に低減することができ、装置の小型化を図ることができ
る。更に、第一実施例の液体現像剤は高粘度の液体であ
るので、保管や取り扱いの点でも、従来の低粘度の液体
現像剤や粉体現像剤に比べて容易になる。
rは、前述のように、揮発性が高く、しかも悪臭を放つ
ので、作業環境を悪化させるだけでなく、公害を起こす
という問題があった。これに対して第一実施例で用いて
いるシリコンオイルは、化粧品用として用いられている
ことからも明らかなように、安全な液体であり、また無
臭であるので、第一実施例によれば、作業環境を改善す
ることができ、また公害の問題も発生しない。
ではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能であ
る。本実施例では、現像ローラ506に液体現像剤50
8を供給する手段としてダブルギアポンプ504を用い
たものについて説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、たとえば、ベローズポンプを用いて現像
ローラ506に液体現像剤508を供給するものであっ
てもよい。また、現像ローラ506として金属製のもの
を用いた場合について説明したが、現像ローラ506
は、少なくとも表面が導電性を有するものであればよ
い。
に塗布された液体現像剤508の層厚を調整し薄層を形
成するのに規制ローラ510を用いたものについて説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たと
えば、図17に示す現像装置52のように、ゴム又は剛
体で形成された規制ブレード522を用いて現像ローラ
506上に塗布された液体現像剤508の層厚を調整し
薄層を形成するようにしてもよい。尚、本発明者等の実
験では、規制ブレード522と現像ローラ506との当
接方法は、トレール方向に接し、規制ブレード522の
先端が規制ブレード522と現像ローラ506との当接
面より浮くように設計することにより、安定した現像剤
薄層形成が可能であった。
の両端部に隙間保持部材506aを巻き付け、これを感
光体10の両端部に当接するようにして現像ローラ50
6を配設することにより感光体10と現像ローラ506
との間に現像ギャップdを形成したものについて説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、図18
に示すように、感光体10の両端部に隙間保持部材10
2aを巻き付け、これに現像ローラ506の両端部を当
接するようにして現像ローラ506を配設することによ
り感光体10と現像ローラ506との間に現像ギャップ
dを形成してもよい。また、隙間保持部材としてマイラ
ー又はポリイミドにより帯状に形成したものを用いた場
合について説明したが、隙間保持部材は、感光体10又
は現像ローラ506の両端部にテフロンで帯状にコーテ
ィングを施すことにより形成してもよい。
して、プリウェット液220がプリウェット液供給部材
202の内部を常時循環するものについて説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、プリウェット
装置は、プリウェット液をプリウェット時にのみプリウ
ェット液供給部材に供給するものであってもよい。
像の液体現像装置に用いられるプリウェット装置の変形
例を示す図である。図14に示すプリウェット装置80
は、感光体10上に描かれる画像幅と略同じ長さを有す
る板状のプリウェット液供給部材802と、プリウェッ
ト液供給部材802の供給側802aを収納するケース
804と、プリウェット液220を貯蔵するタンク80
6と、外部からの信号に基づきタンク806に貯蔵され
たプリウェット液220を汲み上げるポンプ808と、
チューブ810と、変位装置(不図示)とを備える。
み上げられたプリウェット液220をプリウェット液供
給部材802の供給側802aに搬送する。尚、プリウ
ェット液供給部材802の供給側802aとケース80
4との間には空間部が形成されており、プリウェット液
220はこの空間部に蓄えられた後、供給側802aか
ら供給される。変位装置は、外部からの信号が入力され
ていないときは、図14(A)に示すように、プリウェ
ット液供給部材802を感光体10から離れた位置に保
持し、外部からの信号が入力されているときは、同図
(B)に示すように、プリウェット液供給部材802を
感光体10に当接させる。プリウェット装置80は、外
部からの信号が入力されるとポンプ208によりプリウ
ェット液220をプリウェット液供給部材802に供給
する共に、変位装置によりプリウェット液供給部材80
2の排出側802bを感光体10に当接させる。プリウ
ェット液供給部材802であるベルイータ(登録商標:
カネボウ(株))の気孔の体積を越えるプリウェット液
220は、プリウェット液供給部材802の排出側80
2bから排出され、感光体10上に塗布される。これに
より感光体の表面に傷を付けることなくプリウェット液
を均一な厚みで塗布することができる。
ベルイータの気孔の体積が大きいとプリウェット液供給
部材が保持するプリウェット液の量が増え、このためプ
リウェット液のプリウェット液供給部材への供給が開始
されてからプリウェット液の感光体表面への塗布が開始
されるまでにタイムラグが生ずる。したがって、プリウ
ェット液供給部材802は、プリウェット液220の流
れ方向に対し長さをなるべく短くすることが望ましい。
部材として連続多孔質体スポンジ部材であるベルイータ
(商標:カネボウ(株))を用いたものについて説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、一定の
量のプリウェット液を感光体の表面に塗布することがで
きるものであればよい。たとえば、軸方向に並んだ複数
のノズルからプリウェット液を吐出させることにより塗
布するもの、スポンジローラ等により塗布するもの等で
もよい。
有機感光体を用いた場合について説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、画像支持体は、カール
ソン法で用いる各種感光体あるいはイオノグラフィ等の
静電潜像を直接形成する導体上に絶縁体層を形成したも
の、静電プロッタのような静電記録紙でもよい。
ではなく、プリウェット層が形成され、且つ現像剤の層
厚が5〜40μmであれば、高粘性現像剤の粘度は10
000mPa・sであってもに良い。現状では、600
0mPa・s以上の高粘度の現像剤は、キャリア液とト
ナーとの攪拌が難しくなるので、コスト的にあわなくな
ると考えるが、安価に入手できるようになれば、600
0mPa・s以上でもよい。粘度が10000mPa・
sを越えるものは、現実的でなくなる。
によれば、前記の構成としたことにより、現像過程にお
いて現像剤層とプリウェット液層とを二層状態を維持し
つつ接触させることができ、また、現像過程終了時に
は、プリウェット液層の内部で両 者が分離されるので、
現像剤層が乱れるのを防止することができ、したがっ
て、画像支持体上の非画像部分にトナーが付着し画像が
乱れるのを防止することができ、また、トナーが高濃度
に分散された高粘度の液体現像剤を薄層にして現像する
ことにより、高解像度で小型化が容易であり、しかも低
公害化が可能な静電潜像の液体現像方法を提供すること
ができる。
よれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加
えて、転写の際にトナーを剥がしやすくなる静電潜像の
液体現像方法を提供することができる。
よれば、前記の構成としたことにより、請求項1記載の
発明の効果に加えて、液体現像剤とプリウェット液との
馴染がよい静電潜像の液体現像方法を提供することがで
きる。
よれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加
えて、公害が少なく、作業環境の改善を図ることができ
る静電潜像の液体現像方法を提供することができる。
よれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加
えて、転写の際の離型性を向上させることができる静電
潜像の液体現像方法を提供することができる。
よれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加
えて、更に公害が少なく、作業環境の改善を図ることが
できる静電潜像の液体現像方法を提供することができ
る。
よれば、前記現像剤支持体が円柱状又は円筒状に形成さ
れたものであり、少なくとも表面が導電性を有するもの
であることにより、請求項1記載の発明と同様の効果を
有する静電潜像の液体現像方 法を提供することができ
る。
よれば、前記画像支持体の両端部又は前記現像剤支持体
の両端部に配設された隙間保持部材により、前記画像支
持体と前記現像剤支持体との間に微小な隙間を形成した
ので、上記の効果に加えて、前記画像支持体と前記現像
剤支持体との間に一定の距離を保持することが容易な静
電潜像の液体現像方法を提供することができる。
よれば、前記隙間保持部材を前記画像支持体の両端部又
は前記現像剤支持体の両端部に巻き付けられたマイラー
又はポリイミドからなる帯状部材としたことにより、請
求項3記載の発明と同様の効果を有する静電潜像の液体
現像方法を提供することができる。
によれば、 前記隙間保持部材を前記画像支持体の両端部
又は前記現像剤支持体の両端部にテフロンで帯状にコー
ティングを施すことにより形成されたものとしたことに
より、請求項3記載の発明と同様の効果を有する静電潜
像の液体現像方法を提供することができる。
によれば、前記の構成としたことにより、請求項1記載
の発明の効果と 同様の効果を奏する静電潜像の液体現像
装置を提供することができる。
によれば、前記の構成としたことにより、請求項1記載
の発明の効果と 同様の効果を奏する静電潜像の液体現像
装置を提供することができる。
によれば、前記の構成としたことにより、請求項8記載
の発明の効果と 同様の効果を奏する静電潜像の液体現像
装置を提供することができる。
によれば、前記の構成としたことにより、請求項8記載
の発明の効果と 同様の効果を奏する静電潜像の液体現像
装置を提供することができる。
によれば、前記の構成としたことにより、請求項8記載
の発明の効果と 同様の効果を奏する静電潜像の液体現像
装置を提供することができる。
置の概略構成図である。
るプリウェット装置の概略斜視図である。
明するための図である。
ための図である。
ときのプリウェット液の流れを表した図である。
るための図である。
せたようすを示す図である。
ソフトコンタクトを説明するための図である。
れるプリウェット装置の変形例を示す図である。
れる現像装置の概略図である。
れる隙間保持部材の配設箇所を示す図である。
れる現像装置の変形例を示す図である。
れる隙間保持部材の配設箇所の他の例を示す図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 画像支持体上に形成された静電潜像を、
帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像する静電
潜像の液体現像方法であって、 現像工程に先立って、前記画像支持体上に離型性を有し
化学的に不活性な誘電性液であるプリウェット液を塗布
するプリウェット工程と、 前記画像支持体と微小な隙間を介して配設された現像剤
支持体上に絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された
高粘度の液体現像剤を塗布し、前記現像剤支持体に塗布
された前記液体現像剤層と前記画像支持体上に形成され
たプリウェット液層とを接触させることにより、前記画
像支持体の潜像面に前記高粘度の液体現像剤を供給する
現像工程とを備え、前記高粘度の液体現像剤として粘度は、100〜100
00mPa・sで、前記現像剤支持体上に形成された液
体現像剤層の厚みを5〜40μmにし、前記プリウェッ
ト液として粘度は、0.5〜5mPa・sで、前記画像
支持体上に形成されたプリウェット液層の厚みを5〜3
0μmにし、前記画像支持体と前記現像剤支持体との間
に形成された微小な隙間は、10〜60μmに規制さ
れ、かつ、前記微小な隙間は、前記現像剤支持体上に形
成された液体現像剤層の層厚より大きく、前記現像剤支
持体上に形成された液体現像剤層の層厚と前記画像支持
体上に形成されたプリウェット液層の層厚との合計より
小さい寸法の範囲内に規制されていることを特徴とする
静電潜像の液体現像方法。 - 【請求項2】 前記液体現像剤は、少なくとも絶縁性液
体とトナーからなり、 トナーの平均粒径は0.1〜5μmで、トナーを5〜4
0%の濃度で含むものであることを特徴とする請求項1
記載の静電潜像の液体現像方法。 - 【請求項3】 前記絶縁性液体は、粘度が0.5〜10
00mPa・s、電気抵抗が10 12 Ωcm以上、表面
張力が21dyne/cm以下、沸点が100°C以上
であることを特徴とする請求項1又は2記載の静電潜像
の液体現像方法。 - 【請求項4】 前記絶縁性液体は、シリコンオイルであ
ることを特徴とする請求項3記載の静電潜像の液体現像
方法。 - 【請求項5】 前記プリウェット液は、電気抵抗が10
12 Ωcm以上、沸点が100〜250°C、表面張力
が21dyne/cm以下であることを特徴とする請求
項1、2、3又は4記載の静電潜像の液体現像方法。 - 【請求項6】 前記プリウェット液は、シリコンオイル
を主成分とすることを特徴とする請求項5記載の静電潜
像の液体現像方法。 - 【請求項7】 前記現像剤支持体は、円柱状又は円筒状
に形成されたものであり、少なくとも表面が導電性を有
することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記
載の静電潜像の液体現像方法。 - 【請求項8】 前記画像支持体と前記液体現像剤支持体
との間の微小な隙間は、前記画像支持体の両端部又は前
記現像剤支持体の両端部に配設された隙間保持部材によ
り形成されることを特徴とする請求項1ないし7のいず
れかに記載の静電潜像の液体現像方法。 - 【請求項9】 前記隙間保持部材は、前記画像支持体の
両端部又は前記現像剤支持体の両端部に巻き付けられた
マイラー又はポリイミドからなる帯状部材であることを
特徴とする請求項8記載の静電潜像の液体現像方法。 - 【請求項10】 前記隙間保持部材は、前記画像支持体
の両端部又は前記現像剤支持体の両端部にテフロンで帯
状にコーティングを施すことにより形成されたものであ
ることを特徴とする請求項8記載の静電潜像の液体現像
方法。 - 【請求項11】 画像支持体上に形成された静電潜像
を、帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像する
静電潜像の液体現像装置であって、前記画像支持体上に
離型性を有し化学的に不活性な誘電性液であるプリウェ
ット液を塗布するプリウェット手段と、前記画像支持体
と微小な隙間を介して配設された現像剤支持体上に絶縁
性液体中にトナーが高濃度に分散された高粘度の液体現
像剤を塗布し、前記現像剤支持体に塗布された前記液体
現像剤層と前記画像支持体上に形成されたプリウェット
液層とを接触させることにより、前記画像支持体の潜像
面 に前記高粘度の液体現像剤を供給する現像手段とを備
え、 前記高粘度の液体現像剤として粘度は、100〜100
00mPa・sで、前記現像剤支持体上に形成された液
体現像剤層の厚みを5〜40μmにし、 前記プリウェット液として粘度は、0.5〜5mPa・
sで、前記画像支持体上に形成されたプリウェット液層
の厚みを5〜30μmにし、 かつ、前記画像支持体と前記現像剤支持体との間に形成
された微小な隙間は、10〜60μmに規制されている
ことを特徴とする静電潜像の液体現像装置。 - 【請求項12】 前記現像剤支持体は、円柱状又は円筒
状に形成されたものであり、少なくとも表面が導電性を
有することを特徴とする請求項11記載の静電潜像の液
体現像装置。 - 【請求項13】 前記画像支持体と前記現像剤支持体と
の間の微小な隙間は、前記画像支持体の両端部又は前記
現像剤支持体の両端部に配設された隙間保持部材により
形成されたものであることを特徴とする請求項11又は
12記載の静電潜像の液体現像装置。 - 【請求項14】 前記隙間保持部材は、前記画像支持体
の両端部又は前記現像剤支持体の両端部に巻き付けられ
たマイラー又はポリイミドからなる帯状部材であること
を特徴とする請求項13記載の静電潜像の液体現像装
置。 - 【請求項15】 前記隙間保持部材は、前記画像支持体
の両端部又は前記現像剤支持体の両端部にテフロンで帯
状にコーティングを施すことにより形成されたものであ
ることを特徴とする請求項13記載の静電潜像の液体現
像装置。
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