JPH07209922A - 静電潜像の液体現像方法及び液体現像装置 - Google Patents

静電潜像の液体現像方法及び液体現像装置

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JPH07209922A
JPH07209922A JP6251441A JP25144194A JPH07209922A JP H07209922 A JPH07209922 A JP H07209922A JP 6251441 A JP6251441 A JP 6251441A JP 25144194 A JP25144194 A JP 25144194A JP H07209922 A JPH07209922 A JP H07209922A
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electrostatic latent
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JP6251441A
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English (en)
Inventor
Masahiko Itaya
正彦 板谷
Hiroyuki Nakakoshi
浩之 中越
Tsutomu Sasaki
努 佐々木
Yasushi Hasegawa
泰 長谷川
Toshihiro Saito
俊浩 斉藤
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低公害で、作業環境の改善を図ることがで
き、しかも高解像度で、小型化が容易な静電潜像の液体
現像方法及び液体現像装置を提供する。 【構成】 感光体10上に形成された静電潜像を、帯電
した顕像化粒子であるトナーによって現像する静電潜像
の液体現像方法であって、現像ローラ506上に塗布さ
れた絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された100
〜10000mPa・sの高粘度の液体現像剤を感光体
10に接触させることにより、感光体10の潜像面に前
記液体現像剤を供給する現像工程を備えることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真や静電記録、
イオノグラフィ等の方法で形成された静電潜像を、液体
現像剤を用いて可視像化する静電潜像の液体現像方法及
び液体現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真等で形成された静電
潜像を顕像化してトナー像を形成する方法として、エネ
ルギー増幅率が高い、処理工程が高速である等の利点か
ら、粉体現像剤を用いた乾式間接方式のカールソン法が
多く用いられている。しかし、粉体現像剤は、トナー飛
散が多く、また、トナー粒子径が7〜10μmと大きい
ため、高解像度の画像を得ることが困難であり、さら
に、流動性が悪いので攪拌が難しく、このため広範囲に
おいて均一な現像を行うのが難しい等の問題がある。こ
のため、より高い解像度と階調再現性を実現するには、
液体現像剤を用いた湿式現像によるのが望ましい。液体
現像剤は、トナー粒子径が0.1〜0.5μmと粉体現
像剤のトナー粒子径に比べて遙に小さく、また、トナー
の帯電量が大きいのでトナー像の乱れが起こり難いから
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の湿式
静電記録装置等では、一般に低粘性の液体現像剤が使用
されている。この低粘性の液体現像剤は、有機溶剤であ
るIsopar(登録商標:Exxon 社製)にトナーを約1〜2
%の割合で混ぜたものである。このようにトナーの割合
が少ないので、従来の前記装置では、大量の液体現像剤
を必要とし、したがって装置の小型化が困難であった。
また、絶縁性液体(キャリア液)として用いているIsop
arは、揮発性が高く、しかも悪臭を放つので、従来の装
置では、作業環境が悪いだけでなく、環境問題を起こす
という問題がある。
【0004】
【目的】本発明は上記事情に基づいてなされたものであ
り、低公害で、作業環境の改善を図ることができ、しか
も高解像度で、小型化が容易な静電潜像の液体現像方法
及び液体現像装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の静電潜像の液体現像方法は、画像支持
体上に形成された静電潜像を、帯電した顕像化粒子であ
るトナーによって現像する静電潜像の液体現像方法であ
って、導電性を有する現像剤支持体上に塗布された絶縁
性液体中にトナーが高濃度に分散された100〜100
00mPa・sの高粘度の液体現像剤を前記画像支持体
に接触させることにより、前記画像支持体の潜像面に前
記液体現像剤を供給する現像工程を備えることを特徴と
するものである。
【0006】請求項2記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項1記載の発明において、前記現像剤支持体上
に塗布された前記液体現像剤の厚みが5〜40μmに規
制されていることを特徴とするものである。
【0007】請求項3記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項1又は2記載の発明において、前記画像支持
体及び前記現像剤支持体のうち少なくとも一方が可撓性
を有する部材で形成されたものであることを特徴とする
ものである。
【0008】請求項4記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項3記載の発明において、前記可撓性を有する
部材が、金属ベルトであることを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項5記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項3記載の発明において、前記可撓性を有する
部材が、樹脂ベルトであることを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項6記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項3記載の発明において、前記可撓性を有する
部材が、導電性を有するシームレスのポリイミドフィル
ムベルトであることを特徴とするものである。
【0011】請求項7記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項1,2,3,4,5又は6記載の発明におい
て、前記現像工程に先立って、前記画像支持体上に離型
性を有し化学的に不活性な誘電性液であるプリウェット
液を塗布するプリウェット工程を備えることを特徴とす
るものである。
【0012】請求項8記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の発明に
おいて、前記液体現像剤の絶縁性液体の粘度が0.5〜
1000mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm以上、表
面張力が21dyn/cm以下、沸点が100°C以上
であることを特徴とするものである。
【0013】請求項9記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項8記載の発明において、前記液体現像剤が、
シリコンオイルを絶縁性液体として利用するものである
ことを特徴とするものである。
【0014】請求項10記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載
の発明において、前記液体現像剤が平均粒径0.1〜5
μmのトナーを5〜40%の濃度で含むものであること
を特徴とするものである。
【0015】請求項11記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は1
0記載の発明において、前記プリウェット液の粘度が
0.5〜5mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm以上、
沸点が100〜250°C、表面張力が21dyn/c
m以下であることを特徴とするものである。
【0016】請求項12記載の静電潜像の液体現像方法
は、請求項11記載の発明において、前記プリウェット
液が、シリコンオイルを主成分としたものであることを
特徴とするものである。
【0017】請求項13記載の静電潜像の液体現像装置
は、画像支持体上に形成された静電潜像を、帯電した顕
像化粒子であるトナーによって現像する静電潜像の液体
現像装置であって、導電性を有する現像剤支持体上に塗
布された絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された1
00〜10000mPa・sの高粘度の液体現像剤を前
記画像支持体に接触させることにより、前記画像支持体
の潜像面に前記液体現像剤を供給する現像手段を備える
ことを特徴とするものである。
【0018】請求項14記載の静電潜像の液体現像装置
は、請求項13記載の発明において、前記現像剤支持体
上に塗布された前記液体現像剤の厚みが5〜40μmに
規制されていることを特徴とするものである。
【0019】請求項15記載の静電潜像の液体現像装置
は、請求項13又は14記載の発明において、前記画像
支持体及び前記現像剤支持体のうち少なくとも一方が可
撓性を有する部材で形成されたものであることを特徴と
するものである。
【0020】請求項16記載の静電潜像の液体現像装置
は、請求項13,14又は15記載の発明において、前
記画像支持体上に離型性を有し化学的に不活性な誘電性
液であるプリウェット液を塗布するプリウェット手段を
備えることを特徴とするものである。
【0021】
【作用】請求項1記載の静電潜像の液体現像方法は、粉
体トナーに比べてトナー粒径の小さい液体現像剤を用い
ているので、粉体現像剤に比べて、高解像度の画像を得
ることができ、またトナーが高濃度に分散されているの
で、液量は従来の低濃度の液体現像剤に比べて、遥かに
少なくすることができる。尚、現像剤の粘度が1000
0mPa・s以上になると、絶縁性液体とトナーとの攪
拌が難しくなり、現像剤をどのようにして作るかが問題
となる。したがって、10000mPa・s以上の液体
現像剤はコスト的に見合わなくなり、現実的でなくな
る。一方、100mPa・s以下では、トナー濃度が低
くなるとともに、トナーの分散性が悪くなる。
【0022】請求項2記載の静電潜像の液体現像方法
は、トナーが高濃度に分散された高粘性の液体現像剤を
薄層にして現像することにより、高解像度で汚れの少な
い画像を得ることができる。尚、液体現像剤層の層厚
は、トナー濃度が高いときは薄く、低いときは厚くする
必要がある。また、粘度が高い程、薄くする必要があ
る。但し、層厚が40μmより厚いと、トナーの過剰付
着が起こり、画像ノイズが発生する。一方、層厚が5μ
mより薄いと、ベタ黒き画像を出力したときにムラが生
ずるようになる。
【0023】請求項3記載の静電潜像の液体現像方法
は、画像支持体及び現像支持体のうち少なくとも一方を
可撓性を有する部材で形成したことにより、現像剤支持
体上に形成された液体現像剤層と画像支持体とが接触す
る際の接触圧力を分散させることができる。これによ
り、液体現像剤層が押しつぶされて画像が乱れるのを防
止することができる。
【0024】請求項4乃至6記載の静電潜像の液体現像
方法は、前記の構成としたことにより、請求項3記載の
発明と同様の作用を奏する。
【0025】請求項7記載の静電潜像の液体現像方法
は、現像工程に先立って、画像支持体上に離型性を有し
化学的に不活性な誘電性液であるプリウェット液を塗布
するプリウェット工程を設けたことにより、画像支持体
上の非画像部分にトナーが付着し画像が乱れるのを防止
することができる。
【0026】請求項8記載の静電潜像の液体現像方法
は、絶縁性液体に前記特性のものを用いることにより、
高粘度の液体現像剤を得ることができる。現像剤支持体
上に形成される液体現像剤層は薄層状に形成されるた
め、液体現像剤層中に含まれる絶縁性液体はきわめて少
量であるので、画像支持体の潜像面に供給される液体現
像剤中に含まれる絶縁性液体もきわめて少量である。し
たがって、転写時に紙等に吸収される絶縁性液体はきわ
めて少量となるので、粘度が1000mPa・s以下で
あれば絶縁性液体の紙等への付着の問題は特に生じな
い。しかし、粘度が0.5mPa・s以下であると揮発
性が高くなるので、危険物扱いとなり適当でない。絶縁
性液体は沸点が100°C以下であると、蒸発量が多く
なるので現像剤の保存方法に問題があり、装置全体を密
閉構造にしなければならず、また作業環境を改善するこ
とも難しくなる。電気抵抗は1012Ωcm以下になる
と、絶縁性が悪くなり、現像剤として使用できなくな
る。したがって、電気抵抗はできるだけ高い値が望まし
い。表面張力は21dyn/cm以上になると、濡れ性
が悪くなり、プリウェット液との馴染みが悪くなる。し
たがって、表面張力は、できるだけ低い値が望ましい。
【0027】請求項9記載の静電潜像の液体現像方法
は、絶縁性液体がシリコンオイルを主成分としたもので
あることにより、請求項8記載の特性を有すると共に毒
性の低い絶縁性液体を得ることができる。
【0028】請求項10記載の静電潜像の液体現像方法
は、液体現像剤が平均粒径0.1〜5μmのトナーを5
〜40%の濃度で含むものであることにより、絶縁性液
体中にトナーが高濃度に分散された液体現像剤を得るこ
とができる。また、トナーの粒径の大きさに略反比例し
て、解像度が良くなる。通常、トナーは、プリントアウ
トされた紙上で5〜10個位の固まりとなって、存在し
ているので、トナーの平均粒径が5μm以上になると、
解像度が悪くなる。一方、トナーの平均粒径が0.1μ
m以下になると、物理的な接着力が大きくなり、転写の
際にトナーを剥がし難くなる。
【0029】請求項11記載の静電潜像の液体現像方法
は、プリウェット液の特性が前記のものであることによ
り、離型性を有し且つ絶縁性の良いより好ましいプリウ
ェット液を得ることができる。プリウェット液は、転写
時に紙等に吸収されるため、定着時に蒸発させる必要が
ある。粘度が0.5〜5mPa・sであれば、容易に蒸
発し望ましい。粘度が5mPa・s以上であると蒸発し
難くなり、0.5mPa・s以下であると揮発性が高く
なるので、危険物として法規制の対象となり適当でな
い。沸点は100°C以下であると、蒸発量が多くなる
のでプリウェット液の保存方法に問題があり、装置全体
を密閉構造にしなければならず、また作業環境を改善す
ることも難しくなる。一方、沸点が250°C以上にな
ると、定着時に紙がカールして使用できなくなり、また
加熱のための高エネルギーが必要になるので、コスト高
となる。電気抵抗は1012Ωcm以下になると、絶縁性
が悪くなり、プリウェット液として使用できなくなる。
したがって、電気抵抗値はできるだけ高い値が望まし
い。表面張力は21dyn/cm以上になると、濡れ性
が悪くなり、液体現像剤との馴染みが悪くなる。したが
って、表面張力は、できるだけ低い値が望ましい。
【0030】請求項12記載の静電潜像の液体現像方法
は、プリウェット液がシリコンオイルを主成分としたも
のであることにより、請求項11記載の特性を満たし且
つ安全なプリウェット液を得ることができる。
【0031】請求項13記載の静電潜像の液体現像装置
の作用は請求項1記載の発明の作用と同様である。
【0032】請求項14記載の静電潜像の液体現像装置
の作用は請求項2記載の発明の作用と同様である。
【0033】請求項15記載の静電潜像の液体現像装置
の作用は請求項3記載の発明の作用と同様である。
【0034】請求項16記載の静電潜像の液体現像装置
の作用は請求項7記載の発明の作用と同様である。
【0035】
【実施例】以下に本発明の第一実施例を図1及び図2を
参照して説明する。図1は本発明の第一実施例である静
電記録装置の概略構成図、図2は図1に示す静電記録装
置の動作を説明するための図である。図1に示す静電記
録装置は、画像支持体である感光体10と、感光体10
上にプリウェット液を均一に塗布するプリウェット装置
20と、感光体10を帯電させる帯電装置30と、感光
体10上に像を露光する露光装置40と、感光体10の
静電潜像が形成された部分にトナーを供給して静電潜像
を顕像化する現像装置50と、感光体10上のトナーを
所定の紙Pに転写する転写装置60と、感光体10上に
付着したトナーを除去するクリーニング装置70と、除
電装置90と、を備えている。
【0036】帯電装置30、露光装置40、転写装置6
0、クリーニング装置70、除電装置90については従
来の電子写真式プリンタに用いられている従来技術をほ
とんどの場合について流用することができる。したがっ
て、本実施例では、上記の各装置の説明を省略して、本
発明の主要部であるプリウェット装置20と現像装置5
0について説明する。
【0037】本実施例のプリウェット装置20に要求さ
れる機能は、一定の量のプリウェット液を画像支持体で
ある感光体10上に均一に塗布することである。その目
的のためには、スポンジ状のものによりプリウェット液
を塗布する方法、軸方向に並んだ複数のノズルからプリ
ウェット液を吐出させる方法、ゴムローラ等によりプリ
ウェット液を塗布する方法等、他の目的でコーティング
する方法を用いることができる。発明者等は種々の方法
を試みて、それらが可能であることを確認したが、最も
簡便で性能の良い方法は立体網目構造を有する多孔質
体、例えば液を吸収しても変形しないカネボウ社製ベル
イータ(登録商標)を用いてポンプによりプリウェット
液を供給する方法であった。尚、立体網目構造を有する
スポンジに限らず保液性及び通液性のある部材であれば
よい。
【0038】本実施例の現像装置50は、液体現像剤を
貯蔵する現像槽502と、現像槽502に貯蔵された液
体現像剤を汲み上げるダブルギアポンプ504と、ダブ
ルギアポンプ504により汲み上げられた液体現像剤を
感光体10の表面に搬送する現像剤支持体である金属製
の現像ローラ506と、現像ローラ506上の液体現像
剤層の層厚を規制する規制ローラ508と、現像ローラ
506に付着した液体現像剤を除去する掻き取りブレー
ド509とを備えている。現像ローラ506は、感光体
10に従動する方向(感光体10の回転方向と反対方
向)に回転する。規制ローラ508は、現像ローラ50
6の回転方向と反対方向に回転する。尚、本発明者等の
実験では、現像ローラ506上への液体現像剤の薄層形
成について、規制ローラ508の周速(規制ローラ50
8の表面の移動速度)が現像ローラの周速の2倍の速度
のときに良好な結果が得られた。
【0039】次に、本実施例に用いた画像形成用資材に
ついて説明する。本実施例に用いた液体現像剤は、エポ
キシ等の接着剤であるレジン、トナーに所定の電荷を与
える荷電制御剤、着色顔料、着色顔料を均一に分散させ
る分散剤等からなるトナーと、キャリア液とからなる。
トナーの構成は、従来の液体現像剤に用いられてきたも
のと基本的には同様であるが、帯電特性の調整のためそ
れらの分量はシリコンオイルに適合するよう変更してあ
る。トナーの平均粒径は、小さい程、解像度がよくなる
が、粒径が小さいと物理的接着力が大きくなり転写する
際に、感光体からはがし難くなる。このため、本実施例
ではトナーの平均粒径は、転写性の向上を目的として2
〜4μmあたりに中心が来るように調整してある。
【0040】液体現像剤の粘性は、用いるキャリア液、
レジン、着色顔料、荷電制御剤などおよびそれらの濃度
により決まる。本実施例では、粘度を50〜6000m
Pa・s、トナー濃度を5〜40%の範囲で変化させて
実験した。
【0041】キャリア液は、高電気抵抗を示すジメチル
ポリシロキサンオイル、環状ポリジメチルシロキサンオ
イル等の低粘度のものを用いる。尚、現像剤支持体上に
形成される液体現像剤層は薄層状に形成されるため、液
体現像剤層中に含まれるキャリア液はきわめて少量であ
るので、感光体10の潜像面に供給される液体現像剤中
に含まれるキャリア液もきわめて少量である。したがっ
て、転写時に紙等に吸収されるキャリア液はきわめて少
量となるので、粘度が1000mPa・s以下であれば
定着後に紙等に残留するキャリア液は、ほとんど見られ
ない。本発明者等の実験によれば、キャリア液に粘度が
2.5mPa・sである米国ダウコーニング社のDC3
44及び6.5mPa・sである米国ダウコーニング社
のDC345を用いて出画実験を行ったときは、いずれ
も定着後に紙上に残留するキャリア液は見られなかっ
た。しかし、揮発性が高いため、現像装置を密閉構造に
する必要が生じた。また、キャリア液に粘度が20mP
a・sである信越シリコン社のKF─96─20を用い
て出画実験を行ったときは、定着後に紙上に残留するキ
ャリア液は見られなかった。また、揮発性がそれほど高
くないので、現像装置を密閉構造にする必要は生じなか
った。DC344,DC345及びKF─96─20
は、一般的に化粧品に用いられるもので毒性等の安全性
は高い。シリコンオイル等を成分とするキャリア液につ
いては、信越シリコン社のKF9937等他に多くの種
類があり、電気抵抗、蒸発特性、表面張力、安全性等が
満たされていればいずれを選択してもよい。
【0042】また、発明者等の実験によれば、表面張力
が大きい場合には、かぶりやトナーの塊が付着すること
があり、実験的には表面張力21dyn/cm以上では
画質に問題が起こりやすいことが分かった。
【0043】電気抵抗値としては、トナーの帯電安定性
の問題があり、望ましくは1014Ωcm以上が望まし
い。最低限1012Ωcm以上は必要である。本実施例の
説明では、これらの実験結果に鑑み、価格が低く入手の
容易なDC345を用いた例を示す。
【0044】プリウェット液は、画像支持体上に形成さ
れた静電潜像を乱すことなく、定着時に容易に蒸発し、
かぶりやトナーの塊が付着しないものであることが要求
される。例としては、米国ダウコーニング社のDC34
4,DC200−0.65,−1.0,−2.0、信越
シリコン社のKF96L−1,KF9937などが挙げ
られる。一般的に、蒸発性の高いシリコンオイルを選択
する必要がある。
【0045】発明者等の行った実験では、プリウェット
液の粘度が0.5〜3mPa・sの範囲で問題なく現
像、転写、定着による液の乾燥が行われたが、5mPa
・sから6mPa・s程度ではやや定着時の液の乾燥に
時間と温度が必要になる傾向が見られた。10mPa・
sでは乾燥に要するエネルギーが大きくなり過ぎ一般的
ではない。また、0.5mPa・s以下であると揮発性
が高くなるので、危険物として法規制の対象となり適当
でない。また、紙への加熱の影響もあり、沸点は、25
0°C以下のものである必要がある。
【0046】表面張力は、現像剤と画像支持体との付着
力をなくし、離型性をよくして画像の汚れ、かぶりを防
ぎ、また画質の解像力、かぶりを向上させるため、でき
るだけ低いものがよい。本発明者等の実験によれば、2
0〜21dyn/cm程度が限界でこれより低いものを
選択する必要がある。
【0047】電気抵抗は、低い場合、潜像電荷をリーク
して像をぼかしてしまう。従って、できるだけ高いもの
を使用する必要がある。実験的には1014Ωcm程度以
上が望ましい。最低限1012Ωcmは必要である。
【0048】次に、図2を参照して本実施例装置の動作
について説明する。先ず、図2(A)に示すように、プ
リウェット装置20により感光体10上に前述したプリ
ウェット液を均一に塗布する。次に、図2(B)に示す
ようにプリウェット液を塗布した感光体10を帯電装置
30により帯電する。帯電装置には一般にコロナ放電器
が用いられる。次に、帯電した感光体10上に像を露光
する。例えば、レーザースキャナーにより像を露光して
感光体10表面に静電潜像を形成する。図2(C)に示
すようにレーザースキャナーの光が当たった部分は、導
電化するので電荷が消失し、光の当たらなかった部分は
電荷の像である静電潜像として残る。
【0049】次に、現像装置50により静電潜像を顕像
化する。現像槽502内に設けられたポンプ504によ
り現像ローラ506に液体現像剤を供給し、層形成ロー
ラ510により現像ローラ506上に薄層を形成する。
このようにして現像ローラ506上に形成された液体現
像剤層を図2(D)に示すように感光体10上に形成さ
れた静電潜像に近接させて、静電気力により、帯電した
トナーを感光体10上に移動する。次に、図2(E)に
示すように転写装置60の転写ローラ602に印加した
電圧により生じる静電気力により、感光体10上のトナ
ー像を所定の紙Pに転写する。そして、図1には図示し
ていないが、図2(F)に示すように、定着装置の定着
ローラ702内に設けられた定着ヒータ704により紙
Pに転写したトナーを熱的に溶融させて定着する。一
方、感光体10上に残留した液体現像剤は、クリーニン
グ装置70によって除去される。なお、感光体10は除
電装置90により除電された後、再び上記のプリウェッ
トから除電までのサイクルに繰り返し使用される。
【0050】図3乃至図7は本実施例の現像過程につい
て詳細に説明するための図であり、図3は現像過程の全
体を説明するための図、図4は接近過程のようすを示す
図、図5はトナー移動過程のようすを示す図、図6は非
画像部の分離過程を示す図、図7は画像部の分離過程を
示す図である。本実施例の現像過程は、図3に示すよう
に、現像ローラが感光体に接近して液体現像剤が感光体
10表面に接近する接近過程と、液体現像剤とプリウェ
ット液とがソフトコンタクトしてトナーが移動するトナ
ー移動過程と、現像ローラが感光体から離れて現像ロー
ラに付着するトナーと感光体上に付着するトナーとに分
離される分離過程との3つの過程から成り立っていると
考えられる。
【0051】接近過程では、図4に示すように現像ロー
ラと感光体とが微小なギャップ即ち間隔dを介して配置
されているので、キャリア液とトナーからなる高粘度の
液体現像剤と、プリウェット液とはソフトにコンタクト
される。このコンタクトにより粘度の低いプリウェット
液は若干押し出されてプリウェット液の液溜りが生ずる
と考えられる。
【0052】トナー移動過程においては、図5に示すよ
うに画像部では、トナーが感光体10上の電荷と現像ロ
ーラ506の間に形成される電界によって主にクーロン
力により、プリウェット液層を通過して潜像面に移動す
る。一方、非画像部のトナーは、基本的には感光体10
表面と液体現像剤層とがプリウェット液層により分離さ
れているので、不要なトナーの感光体10への付着は起
こらない。
【0053】分離過程においては、非画像部では、図6
に示すように基本的に液体現像剤は現像ローラに残留す
る。プリウェット液層と液体現像剤層との界面では2つ
の層が分離する際に、粘度の低いプリウェット液層の一
部が液体現像剤層に転移して分離する。したがって、2
つの層の分離点は、プリウェット液層の内部にあると考
えられる。一方、画像部では、図7に示すように感光体
10上に移動したトナーがプリウェット液層を押しのけ
るため、プリウェット液層はトナー層の上に位置し、そ
の層内で分離する。現像ローラ506上には、トナーが
移動した後に残るキャリア液の一部とプリウェット液の
一部が溥膜層を形成する。感光体10上に残ったプリウ
ェット液は、後の転写工程において、トナーの静電気力
による移動を容易にする。
【0054】図8は液体現像剤を薄層化したことの意義
を説明するための図である。現像ローラ506に塗布さ
れた液体現像剤層が厚すぎると、液体現像剤の粘度が高
いので、静電気力で現像ローラ506から感光体10上
に移動しようとするトナー群が、その周りに位置するト
ナーを巻き添えにしてクラスターを形成するため、トナ
ーの過剰付着が起こり、画像ノイズが発生する。このク
ラスターの発生を抑えるために、液体現像剤層の厚みを
現像が十分にできる最小限の値に抑える必要がある。
【0055】図9は現像ローラ506と感光体10とを
ハードコンタクトさせたようすを示す図であり、図10
は本実施例のソフトコンタクトを説明するための図であ
る。上記で説明したように、本実施例の現像過程では、
プリウェット液層と液体現像剤層とを2層状態を維持し
つつ接触させる必要がある。このため本実施例では、図
9に示すように現像ローラ506と感光体10とをハー
ドにコンタクトさせると、低粘度のプリウェット液層が
押しつぶされて2層状態を維持することができないの
で、図10(A)に示すように、感光体10の表面と現
像ローラ506の表面との間に微小なギャップ即ち間隔
dを設けるように感光体10と現像ローラ506とを設
置する必要がある。尚、図10(B)に示すように、現
像支持体に可撓性を有する部材で形成された現像ベルト
507を用いることにより、現像ベルト507のテンシ
ョンを調節して現像ベルト507上に形成された液体現
像剤層と感光体10上に形成されたプリウェット液層と
が接触する際の接触圧力を分散させると、感光体10と
現像ベルト507との間に間隔ができる。このため、現
像過程において液体現像剤層とプリウェット液層とを二
層状態を維持しつつ接触させることができる。
【0056】次に、液体現像剤層の層厚、プリウェット
液層の層厚、および現像ギャップ即ち間隔の最適化につ
いて説明する。液体現像剤層の層厚は、液体現像剤の粘
性が50〜100mPa・s以上のものについては、特
に500mPa・s以上のものについては、薄くする必
要がある。理想的には、現像時に要求されるトナー現像
量(すなわち、ベタ黒を出したときの濃度)を供給でき
る層厚より若干厚目が良い。これは、粘度の高い液体現
像剤を用いるため、層厚が厚すぎると、現像時に、静電
気的に選択されたトナーが液の粘性により近隣のトナー
を引き連れて感光体上に移動してしまうために、トナー
の異常付着を生じてしまい画像汚れを引き起こすからで
ある。発明者等の実験では、トナー濃度の高い現像剤に
ついては、5μmからトナー濃度の低いものは40μm
程度の層厚で良好な画像が得られる。また、トナー濃度
20〜30%の現像剤を用いた場合、8〜20μm程度
の層厚で良好な画質が得られた。
【0057】プリウェット液層の層厚は、選択されたプ
リウェット液の粘度、表面張力により最適値が存在す
る。厚過ぎる場合、潜像の電荷が流れ鮮鋭度、解像力の
低下が起こると共に、現像時にトナー流れを生じて画像
がぼける。DC344を用いた実験では、30μm以
下、特に20μm以下の厚みで良好な結果を得られた。
これより粘性の低いものについては、この結果より薄め
でも、厚目でも良い結果を得られる。しかしながら、高
粘度のものに関しては、最適値は範囲が狭くなる傾向に
ある。
【0058】感光体と現像剤支持体のギャップ、すなわ
ち間隔は、狭いほうが画質において解像力、ソリッド部
の濃度の均一性が良くなるのは、従来の現像法と同じで
ある。本実施例に用いた高粘性の液体現像剤ではトナー
間の凝集力が強く、粉体現像剤の様に、現像剤支持体あ
るいはキャリア粒子から機械的衝撃、静電気力により遊
離したトナーが現像に使われるような現象が起きない。
すなわち、液体現像剤層と感光体との間に空気層を介在
させては現像がなされない。それゆえ、現像剤支持体と
液体現像剤層、液体現像剤層とプリウェット液層、プリ
ウェット液層と感光体がそれぞれ接触している関係にな
ることが必須である。したがって、現像ギャップ、すな
わち間隔は、液体現像剤層の層厚とプリウェット液層の
層厚とを足した厚み以下でそれぞれの層を乱さない程度
の寸法でなければならない。本実施例では、液体現像剤
の粘度、トナー濃度の違いに応じて5μmから50μm
の間に設定した。
【0059】上記の条件下で画出し実験をおこなった結
果を表1に示す。これらの結果から、本実施例の現像法
に最適な液体現像剤及びプリウェット液の粘性に関する
範囲は、液体現像剤が、100mPa・sから6000
mPa・s,プリウェット液は、0.5mPa・sから
5mPa・sの間であることが分かった。また、画質に
関しては、現像ローラ上の液体現像剤層の厚み、プリウ
ェット液層の厚み、現像ギャップ即ち間隔などの影響に
より変化するが、現像諸条件の最適化をしても、概ね表
1に示すような傾向にあり、液体現像剤の最適な領域は
表1に示した範囲に入ることを確認した。尚、プリウェ
ット液のシリコンオイルには、ダウコーニング製のDC
200のシリーズを用い、また液体現像剤のキャリア液
には同社製のDC345を用いた。
【0060】
【表1】
【0061】本発明の第一実施例によれば、液体現像剤
のキャリア液としてシリコンオイルを用いたことによ
り、従来のものに比べて以下に述べる利点を有する。
【0062】従来の液体現像剤は、一般にキャリア液と
してイソパラフィン系溶剤、例えばIsopar(登録商標:
Exxon 社製)を用いている。このIsoparは、シリコンオ
イルほど抵抗値が高くないので、トナー濃度を濃くする
と、即ち粒子間距離が小さくなると、トナーの帯電性が
悪くなる。したがって、Isoparの場合は、トナー濃度に
限界がある。これに対して、本実施例で用いたシリコン
オイルは、抵抗値が十分大きいので、トナー濃度を濃く
することができる。また、一般にIsoparの場合、トナー
の分散状態が良く、したがって、トナー濃度が1〜2%
でも、トナー同士が反発しあうので、均一にトナーが分
散している。これに対して、シリコンオイルは、トナー
濃度が1〜2%の場合、分散性が良くなく、じきに沈殿
してしまう。しかし、トナー濃度を5〜40%にする
と、密に詰まった状態となり、安定して分散する。この
ため、本実施例では、トナーが高密度に分散された高粘
度の液体現像剤を使用することができた。これにより、
従来の低濃度の液体現像剤に比べて、現像液の液量を大
幅に低減することができ、装置の小型化を図ることがで
きる。更に、本実施例の液体現像剤は高粘度の液体であ
るので、保管や取り扱いの点でも、従来の低粘度の液体
現像剤や粉体現像剤に比べて容易になる。
【0063】また、従来の液体現像剤で用いていたIsop
arは、前述のように、揮発性が高く、しかも悪臭を放つ
ので、作業環境を悪化させるだけでなく、公害を起こす
という問題があった。これに対して本実施例で用いてい
るシリコンオイルは、化粧品用として用いられているこ
とからも明らかなように、安全な液体であるので、本実
施例によれば、作業環境を改善することができ、また、
公害の問題も発生しない。
【0064】尚、第一実施例では、現像装置としてダブ
ルギアポンプ504を用いたものについて説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、現像ローラ5
06に液体現像剤を供給することがてきるものであれば
どの様なものであってもよい。たとえば、図11に示す
現像装置50aのように、液体現像剤を貯蔵すると共に
放出するベローズポンプ512から放出された液体現像
剤を液溜め514を介して現像ローラ506に供給する
ものであってもよい。また、第一実施例では、現像ロー
ラ506上に塗布された液体現像剤の層厚を規制するの
に規制ローラ508を用いたものについて説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、現像ローラ5
06上に液体現像剤の薄層を形成することができるもの
であればどの様なものであってもよい。たとえば、図1
2に示す現像装置50bのように、ゴム又は剛体で形成
された規制ブレード516を用いて現像ローラ506上
に塗布された液体現像剤の層厚を調整し薄層を形成する
ようにしてもよい。尚、本発明者等の実験では、規制ブ
レード516と現像ローラ506との当接方法は、側面
でトレール方向に接し、規制ブレード516の先端が規
制ブレード516と現像ローラ506との当接面より長
くなるように設計することにより、安定した現像剤薄層
形成が可能であった。
【0065】次に、本発明の第二実施例について図13
を参照して説明する。図13は本発明の第二実施例であ
る静電記録装置の概略構成図である。図13に示す静電
記録装置が図1に示す本発明の第一実施例である静電記
録装置と異なる点は、現像装置50に代えて現像装置5
2を用いたことである。その他の構成は本発明の第一実
施例と同様である。したがって、本発明の第二実施例に
おいて図1に示す静電記録装置と同様の機能を有するも
のは、同一の符号又は対応する符号を付すことによりそ
の詳細な説明を省略する。
【0066】現像装置52は、液体現像剤を貯蔵すると
共に放出するベローズポンプ522と、ベローズポンプ
522から放出された液体現像剤を蓄える液溜め524
と、下部を液溜め524に蓄えられた液体現像剤に浸漬
するようにして設置された供給ローラ526と、供給ロ
ーラ526の上部に配置された現像剤支持体である現像
ベルト528と、現像ベルト528を回転駆動すると共
に、現像ベルト528を供給ローラ526及び感光体1
0に当接するようにして保持する駆動ローラ530a,
530b,530cと、液体現像剤の層厚を調整する弾
性部材で形成された規制ローラ532a,532bと、
掻き取りブレード534a,534bとを備える。
【0067】供給ローラ526は、図13に示すよう
に、現像ベルト528の回転方向と反対方向に回転する
ことにより、現像ベルト528上に液体現像剤を搬送す
る。液体現像剤の現像ベルト528への供給にローラを
用いたのは、少量の液体現像剤を現像ベルト528の表
面に薄くムラなく塗布するためである。現像ベルト52
8は、駆動ローラ530a,530b,530cにより
感光体10に従動する方向(感光体10の回転方向と逆
方向)に回転することにより、感光体10上に供給ロー
ラ526により供給された液体現像剤を搬送する。尚、
現像ベルト528の両端部にはパーフォレーションが設
けられており、これが駆動ローラ530aの両端部に設
けられたスプロケットと噛み合わさって現像ベルト52
8を回転駆動する。このため、現像ベルト528を安定
して駆動することができる。
【0068】現像ベルト528には可撓性を有するベル
ト部材が用いられる。現像ベルト528上に形成された
液体現像剤層と感光体10上に形成されたプリウェット
液層とを二層状態を維持しつつ接触させ、且つ両者をプ
リウェット液層の内部で分離させるには、現像ベルトの
剛性が問題となる。本発明者等の実験によれば、現像ベ
ルトにシームレスの金属、例えばニッケルのベルトを用
いた場合、現像ベルトの剛性は現像ベルトの周長及び厚
さと深い関係があり、現像ベルトの周長が125mmの
ときは現像ベルトの厚さ30μmで、また現像ベルトの
周長が250mmのときは現像ベルトの厚さ50μmで
良好な結果が得られた。また、現像ベルトにポリイミド
フィルムベルトのようなシームレスの樹脂ベルトを用い
た場合、現像ベルトの剛性は現像ベルトの厚さと周長に
よる影響は少なく、良好な結果が得られた。尚、樹脂ベ
ルトには、現像バイアスを印加できるように、ベルトの
表面を導電加工するか、ベルト材質に導電性微粒子を添
加するなどして電気抵抗値を下げ、導電性又は半導体性
を持たせる必要がある。
【0069】駆動ローラ530a,530b,530c
には、現像バイアスを印加できるように導電性微粒子が
添加された電気抵抗値の低いゴムローラが用いられる。
また、駆動ローラ530a,530b,530cの表面
には、現像ベルト528がスリップするのを防止するた
めグリッドパターンが設けられている。規制ローラ53
2aは、駆動ローラ530aに巻かれた現像ベルト52
8に押し当てるように設置されており、現像ベルト52
8に従動する方向、即ち駆動ローラ530aに従動する
方向に回転する。規制ローラ532bは、供給ローラ5
26に押し当てるように設置されており、供給ローラ5
26に従動する方向に回転する。尚、本発明者等の実験
では、現像ベルト528上への液体現像剤の薄層形成に
ついて、規制ローラ532aの周速(規制ローラ532
aの表面の移動速度)が現像ベルト528の周速の2倍
の速度のときに良好な結果が得られた。掻き取りブレー
ド534aは現像ベルト528に、また掻き取りブレー
ド534bは供給ローラ526に付着した液体現像剤を
掻き取る。
【0070】本発明の第二実施例によれば、現像支持体
に可撓性を有する部材で形成された現像ベルト528を
用いたことにより、図14に示すように、現像ベルト5
28のテンションを調節して現像ベルト528上に形成
された液体現像剤層と感光体10上に形成されたプリウ
ェット液層とが接触する際の接触圧力を分散させると、
感光体10と現像ベルト528との間に間隔dができ
る。このため、現像過程において液体現像剤層とプリウ
ェット液層とを二層状態を維持しつつ接触させることが
できる。また、現像過程終了時において両者をプリウェ
ット液層の内部で分離させることができるので、プリウ
ェット液層が乱れるのを防止することができ、したがっ
て、画像支持体上の非画像部分にトナーが付着し画像が
乱れるのを防止することができる。その他の効果は第一
実施例と同様である。
【0071】尚、第二実施例では、現像ベルト528を
3本の駆動ローラ530a,530b,530cを用い
て保持、回転駆動するものについて説明したが本発明は
これに限定されるものではなく、たとえば、一本の駆動
ローラと従動ローラにより保持、回転駆動するものでも
よい。
【0072】また、第二実施例では、現像ベルト528
に液体現像剤を供給する手段としてベローズポンプ52
2及び供給ローラ526を用いたものについて説明した
が本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、
図15に示す現像装置52aのように、現像槽535に
貯蔵された液体現像剤を、現像槽535に貯蔵された液
体現像剤に浸漬して設置されたダブルギアポンプ536
を用いて汲み上げることにより現像ベルト528に供給
するものであってもよい。
【0073】さらに、第二実施例では、現像ベルト52
8上に塗布された液体現像剤の層厚を調整し薄層を形成
するのに規制ローラ532aを用いたものについて説明
したが本発明はこれに限定されるものではない。たとえ
ば、図16に示す現像装置52bのように、ゴム又は剛
体で形成された規制ブレード538を用いて現像ベルト
528上に塗布された液体現像剤の層厚を調整し薄層を
形成するようにしてもよい。尚、本発明者等の実験で
は、規制ブレード538と現像ベルト528との当接方
法は、側面でトレール方向に接し、規制ブレード538
の先端が規制ブレード538と現像ベルト528との当
接面より長くなるように設計することにより、安定した
現像剤薄層形成が可能であった。
【0074】次に、本発明の第三実施例について図17
を参照して説明する。図17は本発明の第三実施例であ
る静電記録装置に用いられる画像支持体及び現像装置の
概略構成図である。図17に示す静電記録装置が図1に
示す本発明の第一実施例である静電記録装置と異なる点
は、画像支持体である感光体10に代えて感光体ベルト
12を用い、これを駆動ローラ122a,122bによ
り保持、回転駆動したことである。その他の構成は本発
明の第一実施例と同様である。したがって、本発明の第
三実施例である静電記録装置の概略構成図を省略すると
共に、第三実施例において図1に示す静電記録装置と同
様の機能を有するものは、同一の符号又は対応する符号
を付すことによりその詳細な説明を省略する。
【0075】感光体ベルト12の基材には、シームレス
の金属、例えばニッケルのベルト、ポリイミドフィルム
ベルトのようなシームレスの樹脂ベルト等の可撓性を有
するベルト部材が用いられる。尚、樹脂ベルトには、帯
電することができるように、導電性微粒子を添加して電
気抵抗値を下げるか、またはベルトの表面を導電加工す
る必要がある。
【0076】本発明の第三実施例によれば、画像支持体
に可撓性を有するベルト部材で構成された感光体ベルト
12を用いたことにより、図17に示すように、現像ロ
ーラ506上に形成された液体現像剤層と感光体ベルト
12上に形成されたプリウェット液層とが接触する際の
接触角θ1 及び分離する際の分離角θ2 を従来の装置に
比べて小さくすることができる。このため、第一実施例
の効果に加えて良好な画像を得るための例えば液体現像
剤の特性等の諸条件を緩和することができる。
【0077】尚、第三実施例では、感光体ベルト12を
2本の駆動ローラ122a,122bを用いて保持、回
転駆動するものについて説明したが本発明はこれに限定
されるものではなく、たとえば、一本の駆動ローラと従
動ローラにより保持、回転駆動するものでもよい。
【0078】次に、本発明の第四実施例について図18
を参照して説明する。図18は本発明の第四実施例であ
る静電記録装置に用いられる画像支持体及び現像装置の
概略構成図である。図18に示す静電記録装置が図1に
示す本発明の第一実施例である静電記録装置と異なる点
は、現像装置50に代えて図13に示す第二実施例で用
いた現像装置52を用いたこと、および、画像支持体で
ある感光体10に代えて、図17に示す第三実施例と同
様に感光体ベルト12を用い、これを駆動ローラ122
a,122bにより保持、回転駆動したことである。そ
の他の構成は本発明の第一実施例と同様である。したが
って、本発明の第四実施例である静電記録装置の概略構
成図を省略すると共に、第四実施例において図1に示す
静電記録装置と同様の機能を有するものは、同一の符号
又は対応する符号を付すことによりその詳細な説明を省
略する。
【0079】本発明の第三実施例によれば、画像支持体
に可撓性を有するベルト部材で構成された感光体ベルト
12を用い、更に現像剤支持体に可撓性を有するベルト
部材で構成された現像ベルト510を用いたことによ
り、第三実施例と同様の効果を有する。
【0080】本発明は上記の各実施例に限定されるもの
ではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能
である。たとえば、上記の各実施例では、画像支持体と
して有機感光体を用いた場合について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではない。画像支持体は、カ
ールソン法で用いる各種感光体あるいはイオノグラフィ
等の静電潜像を直接形成する導体上に絶縁体層を形成し
たもの、静電プロッタのような静電記録紙でもよい。
【0081】また、上記の各実施例では、プリウェット
装置20により感光体10上にプリウェット液を塗布し
た後、帯電装置30により感光体10を帯電したものに
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、プリウェット液の塗布は現像工程に先立って行わ
れるものであればよい。また、プリウェット液は、粘度
が0.5〜5mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm以
上、沸点が100〜250°C、表面張力が21dyn
/cmであれば、シリコンを主成分とするものでなくて
もよい。さらに、画像支持体の表面に離型性を有する材
料をコーティングした場合、特にプリウェット工程を必
要とするものではない。
【0082】以下に、上記の各実施例で用いられるプリ
ウェット装置の一例を図19乃至図21を参照して説明
する。図19はプリウェット装置の概略斜視図、図20
は図19に示すプリウェット装置の動作を説明するため
の図、図21はプリウェット液供給体を感光体に当接さ
せたときのプリウェット液の流れを表した図である。上
記の各実施例で用いられるプリウェット装置20は、図
19に示すように、感光体10上に描かれる画像幅と略
同じ長さを有する板状のプリウェット液供給体202
と、プリウェット液供給体202を収納するケース20
4と、プリウェット液を貯蔵するタンク206と、タン
ク206に貯蔵されたプリウェット液を汲み上げるポン
プ208と、管路210a,210bと、プリウェット
液供給体202を感光体10に離接する離接装置212
と、を備える。
【0083】プリウェット液供給体202は、ベルイー
タ(登録商標:カネボウ(株))で形成されている。ベ
ルイータは、気孔が連続した立体網目構造を有する連続
多孔質体であり、気孔の体積分だけプリウェット液を保
持することができる。また、気孔の体積を越えるプリウ
ェット液が供給されたときには、図21に示すように、
気孔の体積を越える分のプリウェット液をプリウェット
液供給体202の放出側202bから放出すると共にプ
リウェット液供給体202の底面から放出する。ケース
204の感光体10と対向する面には、図20に示すよ
うに、プリウェット液供給体202の底面を感光体10
に当接することができるように開口部204aが設けら
れている。管路210aは、ポンプ208により汲み上
げられたプリウェット液をプリウェット液供給体202
の供給側202aに搬送する。プリウェット液供給体2
02の供給側202aとケース204との間には空間部
204bが形成されており、プリウェット液はこの空間
部204bに蓄えられた後、供給側202aからプリウ
ェット液供給体202に供給される。管路210bは、
プリウェット液供給体202の放出側202bから放出
されたプリウェット液をタンク206に搬送する。
【0084】離接装置212は、装置本体に固定される
と共にケース204の下端部が回転自在に取り付けられ
た軸213aと、装置本体に固定された軸213bの両
端部に設けられたカム214a,214bと、カム21
4a,214bをケース204に当接するバネ215
a,215bと、図示されていないが、軸213bを回
転駆動する駆動装置と、を有する。図示されていない駆
動装置は、外部からの信号に基づき、カム214a,2
14bを回転駆動することにより、ケース204を軸2
13aの回りに回動する。これにより、感光体10上に
プリウェット液を塗布しないときは、図20(A)に示
すように、プリウェット液供給体202を感光体10か
ら離れた位置に保持し、感光体10上にプリウェット液
を塗布するときは、図20(B)に示すように、プリウ
ェット液供給体202を感光体10に当接させる。
【0085】上記構成のプリウェット装置20は、外部
からの信号に基づきプリウェット液供給体202を感光
体10に当接させる。プリウェット液供給体202の内
部には、ポンプ208によりプリウェット液220が常
時循環しており、プリウェット液供給体202であるベ
ルイータの気孔の体積を越えるプリウェット液は、図2
1に示すように、プリウェット液供給体202の放出側
202bから放出されると共にプリウェット液供給体2
02の底面から放出され、感光体10上に均一な厚みで
塗布される。これにより、感光体上の静電潜像非形成部
分である非画像部にトナーが付着するのを防止すること
ができる。尚、プリウェット装置は、プリウェット液が
プリウェット液供給体202の内部を常時循環するもの
に限定されるものではなく、プリウェット時にのみプリ
ウェット液供給体にプリウェット液を供給するものであ
ってもよい。
【0086】図22は、上記の各実施例に用いられるプ
リウェット装置の変形例を示す図である。図22に示す
プリウェット装置80は、感光体10上に描かれる画像
幅と略同じ長さを有する板状のプリウェット液供給体8
02と、プリウェット液供給体802の供給側802a
を収納するケース804と、プリウェット液を貯蔵する
タンク806と、外部からの信号に基づきタンク806
に貯蔵されたプリウェット液を汲み上げるポンプ808
と、管路810と、離接装置(不図示)とを備える。管
路810は、ポンプ808により汲み上げられたプリウ
ェット液をプリウェット液供給体802の供給側802
aに搬送する。尚、プリウェット液供給体802の供給
側802aとケース804との間には空間部が形成され
ており、プリウェット液220はこの空間部に蓄えられ
た後、供給側802aから供給される。離接装置は、外
部からの信号が入力されていないときは、図22(A)
に示すように、プリウェット液供給体802を感光体1
0から離れた位置に保持し、外部からの信号が入力され
ているときは、図22(B)に示すように、プリウェッ
ト液供給体802を感光体10に当接させる。プリウェ
ット装置80は、外部からの信号が入力されるとポンプ
208によりプリウェット液をプリウェット液供給体8
02に供給する共に、離接装置によりプリウェット液供
給体802の放出側802bを感光体10に当接させ
る。プリウェット液供給体802であるベルイータ(登
録商標:カネボウ(株))の気孔の体積を越えるプリウ
ェット液は、プリウェット液供給体802の放出側80
2bから放出され、感光体10上に塗布される。これに
より前述の場合と同様、プリウェット液を均一な厚みで
塗布することができ、したがって感光体上の静電潜像非
形成部分である非画像部にトナーが付着するのを防止す
ることができる。
【0087】尚、プリウェット液供給体に用いられるベ
ルイータの気孔の体積が大きいとプリウェット液供給体
が保持するプリウェット液の量が増え、このためプリウ
ェット液のプリウェット液供給体への供給が開始されて
からプリウェット液の感光体表面への塗布が開始される
までにタイムラグが生ずる。したがって、プリウェット
液供給体802は、プリウェット液の流れ方向に対し長
さをなるべく短くすることが望ましい。
【0088】また、本発明は上記の各実施例に限定され
るものではなく、液体現像剤層の層厚が5〜40μmで
あれば、液体現像剤の粘度は10000mPa・sであ
ってもに良い。現状では、6000mPa・s以上の高
粘度の現像剤は、キャリア液とトナーとの攪拌が難しく
なるので、コスト的にあわなくなると考えるが、安価に
入手できるようになれば、6000mPa・s以上でも
よい。粘度が10000mPa・sを越えるものは、現
実的でなくなる。また、液体現像剤のキャリア液はシリ
コンオイルに限定されない。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、トナーが高濃度に分散された高粘度の液体現
像剤を用いたことにより、高解像度で、小型化が容易で
あり、しかも低公害化が可能な静電潜像の液体現像方法
を提供することができる。
【0090】請求項2記載の発明によれば、トナーが高
濃度に分散された高粘性の液体現像剤を薄層にして現像
することにより、請求項1記載の効果に加えて、高解像
度で汚れの少ない画像を得ることができる静電潜像の液
体現像方法を提供することができる。
【0091】請求項3記載の発明によれば、画像支持体
及び現像支持体のうち少なくとも一方を可撓性を有する
部材で形成したことにより、現像剤支持体上に形成され
た現像剤層と画像支持体とが接触する際の接触圧力を分
散させることができ、これにより、液体現像剤層が押し
つぶされて画像が乱れるのを防止することができる静電
潜像の液体現像方法を提供することができる。
【0092】請求項4記載の発明によれば、可撓性を有
する部材に金属ベルトを用いたことにより、請求項3記
載の発明と同様の効果を有する静電潜像の液体現像方法
を提供することができる。
【0093】請求項5記載の発明によれば、可撓性を有
する部材に樹脂ベルトを用いたことにより、請求項3記
載の発明と同様の効果を有する静電潜像の液体現像方法
を提供することができる。
【0094】請求項6記載の発明によれば、可撓性を有
する部材に導電性を有するシームレスのポリイミドフィ
ルムベルトを用いたことにより、請求項3記載の発明と
同様の効果を有する静電潜像の液体現像方法を提供する
ことができる。
【0095】請求項7記載の発明によれば、現像工程に
先立って、画像支持体上に離型性を有し化学的に不活性
な誘電性液であるプリウェット液を塗布するプリウェッ
ト工程を設けたことにより、画像支持体上の非画像部分
にトナーが付着するのを防止することができる静電潜像
の液体現像方法を提供することができる。
【0096】請求項8記載の発明によれば、前記の構成
としたことにより、請求項1記載の発明の効果に加え
て、液体現像剤の濡れ性がよい静電潜像の液体現像方法
を提供することができる。
【0097】請求項9記載の発明によれば、前記の構成
としたことにより、請求項8記載の発明の効果に加え
て、公害が少なく、作業環境の改善を図ることができる
静電潜像の液体現像方法を提供することができる。
【0098】請求項10記載の発明によれば、前記の構
成としたことにより、上記の効果に加えて、転写の際に
トナーを剥がしやすくなる静電潜像の液体現像方法を提
供することができる。
【0099】請求項11記載の発明によれば、前記の構
成としたことにより、上記の効果に加えて、転写の際の
離型性を向上させることができる静電潜像の液体現像方
法を提供することができる。
【0100】請求項12記載の発明によれば、前記の構
成としたことにより、上記の効果に加えて、更に公害が
少なく、作業環境の改善を図ることができる静電潜像の
液体現像方法を提供することができる。
【0101】請求項13記載の発明によれば、前記の構
成としたことにより、請求項1記載の発明の効果と同様
の効果を奏する静電潜像の液体現像装置を提供すること
ができる。
【0102】請求項14記載の発明によれば、前記の構
成としたことにより、請求項2記載の発明の効果と同様
の効果を奏する静電潜像の液体現像装置を提供すること
ができる。
【0103】請求項15記載の発明によれば、前記の構
成としたことにより、請求項3記載の発明の効果と同様
の効果を奏する静電潜像の液体現像装置を提供すること
ができる。
【0104】請求項16記載の発明によれば、前記の構
成としたことにより、請求項7記載の発明の効果と同様
の効果を奏する静電潜像の液体現像装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例である静電記録装置の概略
構成図である。
【図2】図1に示す静電記録装置の動作を説明するため
の図である。
【図3】現像過程の全体を説明するための図である。
【図4】接近過程のようすを示す図である。
【図5】トナー移動過程のようすを示す図である。
【図6】非画像部の分離過程を示す図である。
【図7】画像部の分離過程を示す図である。
【図8】液体現像剤を薄層化したことの意義を説明する
ための図である。
【図9】現像ローラと感光体とをハードコンタクトさせ
たようすを示す図である。
【図10】本発明の第一実施例のソフトコンタクトを説
明するための図である。
【図11】図1に示す静電記録装置に用いられる現像装
置の変形例を示す図である。
【図12】図1に示す静電記録装置に用いられる現像装
置の変形例を示す図である。
【図13】本発明の第二実施例である静電記録装置の概
略構成図である。
【図14】本発明の第二実施例のソフトコンタクトを説
明するための図である。
【図15】図13に示す静電記録装置に用いられる現像
装置の変形例を示す図である。
【図16】図13に示す静電記録装置に用いられる現像
装置の変形例を示す図である。
【図17】本発明の第三実施例である静電記録装置の用
いられる画像支持体及び現像装置の概略構成図である。
【図18】本発明の第四実施例である静電記録装置の用
いられる画像支持体及び現像装置の概略構成図である。
【図19】プリウェット装置の概略斜視図である。
【図20】図19に示すプリウェット装置の動作を説明
するための図である。
【図21】プリウェット液供給体を感光体に当接させた
ときのプリウェット液の流れを表した図である。
【図22】プリウェット装置の変形例を説明するための
図である。
【符号の説明】
10 感光体 12 感光体ベルト 20,80 プリウェット装置 30 帯電装置 40 露光装置 50,50a,50b,52,52a,52b 現像
装置 60 転写装置 70 クリーニング装置 90 除電装置 122a,122b,530a,530b,530c
駆動ローラ 202,802 プリウェット液供給体 204,804 ケース 206,806 タンク 208,808 ポンプ 210a,210b,810 管路 212 離接装置 213a,213b 軸 214a,214b カム 215a,215b バネ 502,535 現像槽 504,536 ダブルギアポンプ 506 現像ローラ 507,528 現像ベルト 508,532a,532b 規制ローラ 509,534a,534b 掻き取りブレード 512,522 ベローズポンプ 514,524 液溜め 516,538 規制ブレード 526 供給ローラ 702 定着ローラ 704 定着ヒータ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/11 (31)優先権主張番号 特願平5−325899 (32)優先日 平5(1993)11月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 長谷川 泰 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内 (72)発明者 斉藤 俊浩 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像支持体上に形成された静電潜像を、
    帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像する静電
    潜像の液体現像方法であって、 導電性を有する現像剤支持体上に塗布された絶縁性液体
    中にトナーが高濃度に分散された100〜10000m
    Pa・sの高粘度の液体現像剤を前記画像支持体に接触
    させることにより、前記画像支持体の潜像面に前記液体
    現像剤を供給する現像工程を備えることを特徴とする静
    電潜像の液体現像方法。
  2. 【請求項2】 前記現像剤支持体上に塗布された前記液
    体現像剤は、厚みが5〜40μmに規制されていること
    を特徴とする請求項1記載の静電潜像の液体現像方法。
  3. 【請求項3】 前記画像支持体及び前記現像剤支持体の
    うち少なくとも一方は可撓性を有する部材で形成された
    ものであることを特徴とする請求項1又は2記載の静電
    潜像の液体現像方法。
  4. 【請求項4】 前記可撓性を有する部材は、金属ベルト
    であることを特徴とする請求項3記載の静電潜像の液体
    現像方法。
  5. 【請求項5】 前記可撓性を有する部材は、樹脂ベルト
    であることを特徴とする請求項3記載の静電潜像の液体
    現像方法。
  6. 【請求項6】 前記可撓性を有する部材は、導電性を有
    するシームレスのポリイミドフィルムベルトであること
    を特徴とする請求項3記載の静電潜像の液体現像方法。
  7. 【請求項7】 前記現像工程に先立って、前記画像支持
    体上に離型性を有し化学的に不活性な誘電性液であるプ
    リウェット液を塗布するプリウェット工程を備えること
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の静
    電潜像の液体現像方法。
  8. 【請求項8】 前記液体現像剤は、絶縁性液体の粘度が
    0.5〜1000mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm
    以上、表面張力が21dyn/cm以下、沸点が100
    °C以上であることを特徴とする請求項1,2,3,
    4,5,6又は7記載の静電潜像の液体現像方法。
  9. 【請求項9】 前記液体現像剤は、シリコンオイルを絶
    縁性液体として利用するものであることを特徴とする請
    求項8記載の静電潜像の液体現像方法。
  10. 【請求項10】 前記液体現像剤は、平均粒径0.1〜
    5μmのトナーを5〜40%の濃度で含むものであるこ
    とを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8
    又は9記載の静電潜像の液体現像方法。
  11. 【請求項11】 前記プリウェット液は、粘度が0.5
    〜5mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm以上、沸点が
    100〜250°C、表面張力が21dyn/cm以下
    であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,
    6,7,8,9又は10記載の静電潜像の液体現像方
    法。
  12. 【請求項12】 前記プリウェット液は、シリコンオイ
    ルを主成分としたものであることを特徴とする請求項1
    1記載の静電潜像の液体現像方法。
  13. 【請求項13】 画像支持体上に形成された静電潜像
    を、帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像する
    静電潜像の液体現像装置であって、 導電性を有する現像剤支持体上に塗布された絶縁性液体
    中にトナーが高濃度に分散された100〜10000m
    Pa・sの高粘度の液体現像剤を前記画像支持体に接触
    させることにより、前記画像支持体の潜像面に前記液体
    現像剤を供給する現像手段を備えることを特徴とする静
    電潜像の液体現像装置。
  14. 【請求項14】 前記現像剤支持体上に塗布された前記
    液体現像剤は、厚みが5〜40μmに規制されているこ
    とを特徴とする請求項13記載の静電潜像の液体現像装
    置。
  15. 【請求項15】 前記画像支持体及び前記現像剤支持体
    のうち少なくとも一方は可撓性を有する部材で形成され
    たものであることを特徴とする請求項13又は14記載
    の静電潜像の液体現像装置。
  16. 【請求項16】 前記画像支持体上に離型性を有し化学
    的に不活性な誘電性液であるプリウェット液を塗布する
    プリウェット手段を備えることを特徴とする請求項1
    3,14又は15記載の静電潜像の液体現像装置。
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