JP4193919B2 - 静電潜像の液体現像装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真や静電記録、イオノグラフィ等の方法で形成された静電潜像を、液体現像剤を用いて可視像化する静電潜像の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像支持体上に形成された静電潜像を、帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像するカラー対応の静電潜像の現像装置において、画像支持体の潜像面にカラー用現像剤を供給するときには、イエロー、マゼンダ、シアン、およびブラックの現像剤にそれぞれ対応する現像剤支持体を設け、先ず、イエローの現像剤に対応する現像剤支持体を画像支持体に当接させることにより、画像支持体の潜像面にイエローの現像剤を供給し、次に、同様の方法で、画像支持体の潜像面にマゼンダ、シアン、およびブラックの現像剤を次々に供給する方法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の静電潜像の現像装置では、現像剤支持体が各現像剤ごとに必要になるため、装置の小型化が図れないという問題があった。また、従来の静電記録装置等では、一般に有機溶剤であるIsoparG (登録商標:Exxon 社製)にトナーを約1〜2%の割合で混ぜた低粘性の液体現像剤が使用されている。このため、画像支持体への付着力が増加する高濃度高粘性の液体現像剤(絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された100〜10000mPa・sの高粘性の液体現像剤)を用いた場合、画像支持体の非画像部分にトナーを付着させることなく画像支持体の潜像面に液体現像剤を供給する方法としていかなる方法が好適であるのかは明らかでない。
【0004】
【目的】
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、装置の小型化を図ることができる高濃度高粘性の液体現像剤を用いた静電潜像の液体現像装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の静電潜像の画像形成装置は、画像支持体上に形成された静電潜像を、帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像し、前記画像支持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する画像形成装置であって、現像剤支持体上に塗布された絶縁性液体中に平均粒径0.1〜5μmのトナーが濃度20〜40%で分散された粘度500〜6000mPa・sの液体現像剤を前記画像支持体の潜像面に供給して前記画像支持体上にトナー像を形成する現像手段が、隣接するローラが相互に反対方向に回転する複数のローラを用いて供給する複数のカラー用液体現像剤供給手段を含み、この複数のカラー用液体現像剤供給手段から一つの可撓性及び導電性を有する現像剤支持体に、カラー用液体現像剤の厚みが8〜20μmとなるように、液体現像剤を供給する現像手段であり、前記現像剤支持体と画像支持体との間隔が液体現像剤層の厚み以下で、前記現像剤支持体上の高粘度の液体現像剤のみが画像支持体と接触するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、さらに、前記複数のカラー用液体現像剤供給手段を回転移動して切り換えて順次一の前記カラー用液体現像剤供給手段を前記現像剤支持体に当接させることを特徴とする。
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、さらに、前記複数のカラー用液体現像剤供給手段を平行移動して切り換えて順次一の前記カラー用液体現像剤供給手段を前記現像剤支持体に当接させることを特徴とする。
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、さらに、前記現像剤支持体と前記複数のカラー用液体現像剤供給手段とを選択的に離接する離接手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、さらに、前記液体現像剤は、絶縁性液体の粘度が0.5〜1000mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm以上、表面張力が21dyn/cm以下、沸点が100℃以上であることを特徴とする。
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、さらに、前記液体現像剤は、シリコンオイルを絶縁性液体として利用するものであることを特徴とする。
【0016】
【作用】
本発明の静電潜像の画像形成装置は、カラー用液体現像剤を画像支持体の潜像面に供給する現像剤支持体と現像剤支持体にカラー用液体現像剤を供給する複数のカラー用液体現像剤供給手段とを有する現像手段により、現像剤支持体は一つで済むので、装置の小型化を図ることができる。また、トナーが高濃度に分散された液体現像剤を薄層にして現像することにより、液量は従来の低濃度の液体現像剤に比べて、遥かに少なくすることができる。液体現像剤は、粘度が10000mPa・s以上になると、絶縁性液体とトナーとの攪拌が難しくなり、液体現像剤をどのようにして作るかが問題となる。したがって、10000mPa・s以上の液体現像剤はコスト的に見合わなくなり、現実的でなくなる。一方、100mPa・s以下では、トナー濃度が低くなるとともに、トナーの分散性が悪くなるので、現像液を薄層にして現像することができなくなる。液体現像剤の層厚は、トナー濃度が高いときには薄く、低いときには厚くする必要がある。また、粘度が高い程、薄くする必要がある。ただし、層厚が40μmより厚いと、トナーの過剰付着が起こり、画像ノイズが発生する。一方、層厚が5μmより薄いと、ベタ黒の画像を出力したときにむらが生ずるようになる。
さらに、ここでは、現像剤支持体と画像支持体との間に微小ギャップ即ち間隔dが8〜50μmの範囲で形成され、キャリア液とトナーからなる高粘度の液体現像剤がソフトコンタクトされる。これは、現像ギャップ即ち間隔dは、液体現像剤層以下で層を乱さない程度の寸法にすることで、液体現像剤の粘度、トナー濃度の違いに応じ、画像支持体と現像剤支持体上の液体現像剤層とを接触させたときに、液体現像剤が画像支持体にソフトとにコンタクトさせることができる。これによって、画質において解像力、ソリッド部の濃度の均一性が良くする。
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、現像剤支持体上の高粘度の液体現像剤のみが、現像剤支持体と画像支持体との間隔の中で、画像支持体と接触させることで、ソフトに接触させて、トナーの移動をスムーズにして画質において解像力、ソリッド部の濃度の均一性を良くする。
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、画像支持体上にプリウェット液層を設けておいても良く、これによって、現像剤支持体と画像支持体との間隔の中で、画像支持体とさらにソフトに接触させることで、トナーの移動をスムーズにして画質において解像力、ソリッド部の濃度の均一性を良くすることができる。
【0017】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、可撓性及び導電性を有する薄板状部材により形成された現像剤支持体を用いたことにより、現像剤支持体上に形成された液体現像剤層と画像支持体とが接触する際の接触圧力を分散させることができる。これにより、液体現像剤層が押しつぶされて画像支持体上の非画像部分にトナーが付着し画像が乱れるのを防止することができる。
【0018】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、複数のカラー用液体現像剤供給手段を回転移動して切り換えて順次一のカラー用液体現像剤供給手段を現像剤支持体に当接させることにより、簡易な構成で装置の小型化を図ることができる。
【0019】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、複数のカラー用液体現像剤供給手段を平行移動して切り換えて順次一のカラー用液体現像剤供給手段を現像剤支持体に当接させることにより、簡易な構成で装置の小型化を図ることができる。
【0020】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、現像剤支持体と複数のカラー用液体現像剤供給手段とを選択的に離接する離接手段を設けたことにより、簡易な構成で装置の小型化を図ることができる。
【0021】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、画像支持体上に離型性を有し化学的に不活性な誘電性液であるプリウェット液を塗布するプリウェット手段を設けたことにより、画像支持体上の非画像部分にトナーが付着するのを更に効果的に防止することができる。
【0022】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、プリウェット液の特性が前記のものであることにより、離型性を有し且つ絶縁性の良いプリウェット液を得ることができる。プリウェット液は、転写時に紙等に吸収されるため、定着時に蒸発させる必要がある。このため容易に蒸発しやすいものとするために粘度は0.5〜5mPa・sが望ましい。粘度が5mPa・s以上であると蒸発し難くなり、0.5mPa・s以下であると揮発性が高くなるので、危険物扱いとなり適当でない。沸点は100℃以下であると、蒸発量が多くなるのでプリウェット液の保存方法に問題があり、装置全体を密閉構造にしなければならず、また作業環境を改善することも難しくなる。一方、沸点が250℃以上になると、定着時に紙がカールして使用できなくなり、また加熱のための高エネルギーが必要になるので、コスト高となる。電気抵抗は1012Ωcm以下になると、絶縁性が悪くなり、プリウェット液として使用できなくなる。したがって、電気抵抗値はできるだけ高い値が望ましい。表面張力は21dyn/cm以上になると、濡れ性が悪くなり、液体現像剤との馴染みが悪くなる。したがって、表面張力は、できるだけ低い値が望ましい。
【0023】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、プリウェット液がシリコンオイルを主成分としたものであることにより、請求項7記載の特性を有するプリウェット液を得ることができる。
【0024】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、絶縁性液体に前記特性のものを用いることにより、絶縁性液体の含有量が極めて少ない高粘度の液体現像剤を得ることができる。現像剤支持体上に形成される液体現像剤層は薄層状に形成されるため、画像支持体の潜像面に付着する液体現像剤中に含まれる絶縁性液体もきわめて少量である。したがって、転写時に紙等に吸収される絶縁性液体はきわめて少量となるが、粘度が1000mPa・s以下であるので絶縁性液体の紙等への付着の問題は特に生じない。また、粘度が0.5mPa・s以上あるので危険物として規制を受ける程には揮発性は高くない。絶縁性液体は沸点が100℃以上あるので、殆ど蒸発せず現像剤の保存が容易で、装置全体を密閉構造する必要はない。また作業環境も悪化しない。電気抵抗は1012Ωcm以上あるので、トナーの導電性に問題はなく現像剤として十分使用できる。表面張力は21dyn/cm以下であるので、濡れ性が良くプリウェット液との馴染みも良い。
【0025】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、絶縁性液体がシリコンオイルを主成分としたものであることにより、請求項9記載の特性を有する絶縁性液体を得ることができる。
【0026】
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、液体現像剤が平均粒径0.1〜5μmのトナーを5〜40%の濃度で含むものであることにより、絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された液体現像剤を得ることができる。また、トナーの粒径の大きさに略反比例して、解像度が良くなる。通常、トナーは、プリントアウトされた紙上で5〜10個位の固まりとなって、存在しているので、トナーの平均粒径が5μm以上になると、解像度が悪くなる。一方、トナーの平均粒径が0.1μm以下になると、物理的な接着力が大きくなり、転写の際にトナーを剥がし難くなる。
また、本発明の静電潜像の画像形成装置は、現像剤支持体上にカラー用液体現像剤を塗布する塗布ローラと、塗布ローラにカラー用液体現像剤を搬送する少なくとも一つの搬送ローラとを備えるカラー用液体現像剤供給手段としたことにより、トナーが高濃度に分散された液体現像剤を現像剤支持体上に薄くムラなく塗布することができる。
【0027】
【実施例】
以下に本発明の第一実施例を図1乃至図5を参照して説明する。図1は本発明の第一実施例である静電潜像の画像形成装置における概略構成図、図2は第一実施例である静電潜像の画像形成装置に用いられるプリウェット装置の概略斜視図、図3は第一実施例である静電潜像の画像形成装置の動作を説明するための図、図4は図2に示すプリウェット装置の動作を説明するための図、図5はプリウェット液供給部材を感光体に当接させたときのプリウェット液の流れを表した図である。
【0028】
本発明の第一実施例である静電潜像の画像形成装置における液体現像装置1は、図1に示すように、画像支持体である感光体10と、感光体10上にプリウェット液を塗布するプリウェット装置20と、感光体10を帯電させる帯電装置30と、感光体10上に像を露光する露光装置40と、感光体10の静電潜像が形成された部分にトナーを供給することにより静電潜像を顕像化する現像装置50と、感光体10上のトナーを所定の紙に転写すると共に定着させる転写装置60と、所定の紙を転写装置60に搬送する紙送り装置610と、感光体10上に残留したトナーを除去するクリーニング装置70と、帯電された感光体10を除電する除電装置80とを備えている。
【0029】
帯電装置30、露光装置40、紙送り装置610、クリーニング装置70、および除電装置80については従来の電子写真式プリンタに用いられている従来技術をほとんどの場合について流用することができる。したがって、第一実施例では、上記の各装置の説明を省略して、本発明の主要部であるプリウェット装置20、現像装置50及び転写装置60について説明する。
【0030】
第一実施例のプリウェット装置20は、図2に示すように、感光体10上に描かれる画像幅と略同じ長さを有する板状のプリウェット液供給部材202と、プリウェット液供給部材202を収納するケース204と、プリウェット液220を貯蔵するタンク206と、タンク206に貯蔵されたプリウェット液220を汲み上げるポンプ208と、チューブ210a,210bと、変位装置212とを備える。
【0031】
プリウェット液供給部材202には、気孔が連続した立体網目構造を有する連続多孔質体、例えばベルイータ(登録商標:カネボウ(株))が用いられる。ベルイータは、気孔の容積分だけプリウェット液220を保持することができ、また気孔の容積を越えるプリウェット液220が供給されたときには、プリウェット液220の流れ方向に対し垂直な方向においてプリウェット液220を均一に放出することができる。ケース204の感光体10と対向する面には、図4に示すように、プリウェット液供給部材202の底面を感光体10に当接させることができるように開口部204aが設けられている。チューブ210aは、ポンプ208により汲み上げられたプリウェット液220をプリウェット液供給部材202の供給側202aに搬送する。尚、プリウェット液給部材202の供給側202aとケース204との間には空間部204bが形成されており、プリウェット液220はこの空間部204bに蓄えられた後、供給側202aから供給される。チューブ210bは、プリウェット液供給部材202の放出側202bから放出されたプリウェット液220をタンク206に搬送する。変位装置212は、外部からの信号が入力されていないときは、図4(A)に示すように、プリウェット液供給部材202を感光体10から離れた位置に保持し、外部からの信号が入力されているときは、図4(B)に示すように、プリウェット液供給部材202を感光体10に当接させる。
【0032】
第一実施例の現像装置50は、現像剤支持体である現像ベルト510と、現像ベルト510を回転駆動すると共に現像ベルト510の一部を感光体10に当接させるようにして保持する駆動ローラ512a,512b,512cと、現像剤供給装置51と、現像後、現像ベルト510に付着する液体現像剤508を除去する掻き取りブレード514とを備える。
【0033】
現像剤供給装置51は、カラー用液体現像剤供給手段である四つの現像カートリッジ51a,51b,51c,51d(以下、単に現像カートリッジともいう)が回転軸509に固着されて構成されている。各現像カートリッジは、タンク502と、タンク502の放出口に設けられた供給ローラ502aと、供給ローラ502aに当接するように設けられた搬送ローラ504と、搬送ローラ504に当接するように設けられた塗布ローラ506とを備える。現像カートリッジ51aのタンク502にはイエローのトナーを含む液体現像剤508aが、現像カートリッジ51bのタンク502にはマゼンダのトナーを含む液体現像剤508bが、現像カートリッジ51cのタンク502にはシアンのトナーを含む液体現像剤508cが、そして、現像カートリッジ51dのタンク502にはブラックのトナーを含む液体現像剤508dがそれぞれ貯蔵されている(以下、液体現像剤508a〜508dを単に液体現像剤508ともいう)。
【0034】
供給ローラ502aは、搬送ローラ504の回転方向と反対方向に回転することにより、タンク502に貯蔵された液体現像剤508を搬送ローラ504に供給する。搬送ローラ504は、塗布ローラ506の回転方向と反対方向に回転することにより、塗布ローラ506の表面に供給ローラ502aにより供給された液体現像剤508を搬送する。塗布ローラ506は、現像ベルト510の回転方向と反対方向に回転することにより、現像ベルト510の表面に搬送ローラ504により搬送された液体現像剤508を塗布する。現像ベルト510への液体現像剤508の供給に搬送ローラ504及び塗布ローラ506を用いたのは、後述するように、第一実施例では液体現像剤508にトナーが高濃度に分散されたものを用いたので、少量の現像剤を現像ベルト510の表面に薄くムラなく塗布する必要があるからである。尚、搬送ローラ504と塗布ローラ506との間に、液体現像剤508を搬送する搬送ローラを一個又は複数個設けてもよい。この場合、現像ベルト510上に液体現像剤508をより均一に塗布することができる。
【0035】
上記構成の現像剤供給装置51は、回転軸509を回転して現像カートリッジ51を回転移動することにより、いずれかの現像カートリッジ51の塗布ローラ506を現像ベルト510に当接する。これにより、現像ベルト510上に所望の色のトナーを含む液体現像剤508を塗布する。
【0036】
現像ベルト510は、駆動ローラ512a,512b,512cによって感光体10の回転方向と反対方向に回転することにより、感光体10の表面に塗布ローラ504によって塗布された液体現像剤508を搬送する。現像ベルト510には、シームレスのニッケルベルトのような金属ベルト、ポリイミドフィルムベルト、PETフィルムベルトのような樹脂ベルト、ゴムベルト等の可撓性を有するベルト部材が用いられる。これにより、現像ベルト510のテンションを調節して現像ベルト510上に形成された液体現像剤層と感光体10上に形成されたプリウェット液層とが接触する際の接触圧力を分散させると、液体現像剤層及びプリウェット液層を介して感光体10と現像ベルト510との間にあたかも間隔が形成されたかのようになる。このため、現像ベルト510上に形成された液体現像剤層と感光体10上に形成されたプリウェット液層とを二層状態を維持しつつ接触させ、且つ両者をプリウェット液層の内部で分離させることができる。
【0037】
現像ベルト510は電気的な現像バイアスを印加できるものでなければならない。したがって、樹脂ベルトを用いる場合には、ベルトの表面を導電加工するか、ベルトの材質に導電性微粒子を添加するなどして電気抵抗値を下げる必要がある。ベルト自体が導電性を有する場合は、駆動ローラ512a,512b,512cには、現像バイアスを印加できるように電気抵抗値の低いゴムローラが用いられる。また、ベルトの表面に導電加工を施した場合は、ベルト表面に接触する導体を配設し、この導体に現像バイアスを印加する。
【0038】
第一実施例の転写装置60は、中間転写体である中間転写ベルト602と、中間転写ベルト602を回転駆動する駆動ローラ604a,604b,604cと、中間転写ベルト602の一部を感光体10に当接させるようにして保持する保持ローラ605a,605bと、中間転写ベルト602をトナーと反対の極性を有する電荷で帯電させるコロナ放電器606と、中間転写ベルト602に当接するようにして配設された二次転写体である二次転写ローラ603とを備える。
【0039】
中間転写ベルト602は、駆動ローラ604a,604b,604cによって感光体10の回転方向と反対方向に回転する。中間転写ベルト602には、シームレスのニッケルベルトのような金属ベルト、ポリイミドフィルムベルトのような樹脂ベルト、ゴムベルト等の可撓性を有するベルト部材が用いられる。これにより、感光体10上に形成されたトナー像と中間転写ベルト602とが接触する際の接触圧力を分散させることができる。尚、樹脂ベルトを用いる場合には、導電性微粒子を添加するか、または、ベルトの表面に導電加工を施す必要がある。
【0040】
中間転写ベルト602には、テフロン、シリコン等の離型性の良い表面層が形成されている。これは、トナーの中間転写ベルト602への物理的な付着力を弱め、トナーの紙への移動を容易にするためである。
【0041】
二次転写ローラ603は、中間転写ベルト602の回転方向と反対方向に回転することにより、紙送り装置610により搬送された紙を中間転写ベルト602と二次転写ローラ603との間に送り込む。この際、二次転写ローラ603は紙を介して中間転写ベルト602に押圧される。駆動ローラ604aの内部には、図示されていないが、紙を加熱する定着ヒータが設けられている。定着ヒータは、駆動ローラ604aに内設すると共に二次転写ローラ603に内設してもよい。尚、中間転写ベルト602は定着ヒータによって加熱されるため、耐熱性の優れたものが好ましい。
【0042】
次に、本発明の第一実施例に用いた画像形成用資材について説明する。第一実施例に用いた液体現像剤508は、エポキシ等のバインダーとなるレジン、トナーに所定の電荷を与える荷電制御剤、着色顔料、トナーを均一に分散させる分散剤等からなるトナーと、キャリア液とからなる。トナーの構成は、従来の液体現像剤に用いられてきたものと基本的には同様であるが、帯電特性及び分散性の調整のためそれらの処方はシリコンオイルに適合するよう変更してある。トナーの平均粒径は、小さい程、解像度がよくなるが、粒径が小さいと物理的接着力が大きくなり転写する際に、はがし難くなる。このため、第一実施例ではトナーの平均粒径は、転写性の向上を目的として2〜4μmあたりに中心が来るように調整してある。
【0043】
液体現像剤の粘性は、用いるキャリア液、レジン、着色顔料、荷電制御剤などおよびそれらの濃度により決まる。第一実施例では、粘度を50〜6000mPa・s、トナー濃度を5〜40%の範囲で変化させて実験した。
【0044】
キャリア液は、高電気抵抗を示すジメチルポリシロキサンオイル、環状ポリジメチルシロキサンオイル等の低粘度のものを用いる。尚、現像ベルト510上に形成される液体現像剤層は薄層状に形成されるため、液体現像剤層中に含まれるキャリア液はきわめて少量であるので、感光体10の潜像面に供給される液体現像剤中に含まれるキャリア液もきわめて少量である。したがって、転写時に紙等に吸収されるキャリア液はきわめて少量となるので、粘度が1000mPa・s以下であれば定着後に残留するキャリア液は、ほとんど見られない。本発明者等の実験によれば、キャリア液に粘度が2.5mPa・sである米国ダウコーニング社のDC344及び粘度が6.5mPa・sである米国ダウコーニング社のDC345を用いて出画実験を行ったときは、いずれも定着後に紙上に残留するキャリア液は見られなかった。しかし、揮発性が高いため、現像装置を密閉構造にする必要が生じた。また、キャリア液に粘度が20mPa・sである信越シリコン社のKF−96−20を用いて出画実験を行ったときは、定着後に紙上に残留するキャリア液は見られなかった。また、揮発性がそれほど高くないので、現像装置を密閉構造にする必要は生じなかった。DC344,DC345及びKF−96−20は、一般的に化粧品に用いられるもので毒性等の安全性は高い。キャリア液については、信越シリコン社のKF9937等他に多くの種類があり、電気抵抗、蒸発特性、表面張力、安全性等が満たされていればいずれを選択してもよい。
【0045】
また、発明者等が行った実験では、表面張力が大きい場合にはかぶりやトナーの塊が付着することがあり、実験的には表面張力が21dyn/cm以上では画質に問題が起こりやすいことが分かった。
【0046】
電気抵抗値としては、トナーの帯電安定性の問題があり、1014Ωcm以上が望ましい。最低限1012Ωcm以上は必要である。第一実施例の説明では、これらの実験結果に鑑み、価格が低く入手の容易なDC345を用いた例を示す。
【0047】
プリウェット液は、画像支持体上に形成された静電潜像を乱すことなく、定着時に容易に蒸発し、かぶりやトナーの塊が付着しないものであることが要求される。例としては、米国ダウコーニング社のDC344,DC200−0.65,−1.0,−2.0、信越シリコン社のKF96L−1,KF9937などが挙げられる。一般的に、蒸発性の高いシリコンオイルを選択する必要がある。
【0048】
発明者等の行った実験では、液粘度が0.5〜3mPa・sの範囲で問題なく現像、転写、定着による液の乾燥が行われたが、5mPa・sから6mPa・s程度ではやや定着時の液の乾燥に時間と温度が必要になる傾向が見られた。10mPa・sでは乾燥に要するエネルギーが大きくなり過ぎ一般的ではない。また、0.5mPa・s以下であると揮発性が高くなるので、危険物として法的規制の対象となり適当でない。また、紙への加熱の影響もあり、沸点は、250℃以下のものである必要がある。
【0049】
表面張力は、現像剤と画像支持体との付着力をなくし、離型性をよくして画像の汚れ、かぶりを防ぎ、また画質の解像力、かぶりを向上させるため、できるだけ低いものがよい。本発明者等の実験によれば、20〜21dyn/cm程度が限界でこれより低いものを選択する必要がある。
【0050】
電気抵抗は、低い場合、潜像電荷をリークして像をぼかしてしまう。従って、できるだけ高いものを使用する必要がある。実験的には1014Ωcm程度以上が望ましい。最低限1012Ωcmは必要である。
【0051】
次に、本発明の第一実施例である静電潜像の画像形成装置の動作について説明する。先ず、図3(A)に示すように、感光体10の表面を帯電装置30により帯電させる。一般に帯電装置30には、コロナ放電器が用いられる。次に、帯電した感光体10上に像を露光する。例えば、レーザースキャナーにより像を露光して感光体10の表面に静電潜像を形成する。図3(B)に示すようにレーザースキャナーの光が当たった部分は、導電化するので電荷が消失し、光の当たらなかった部分は電荷の像である静電潜像として残る。
【0052】
次に、図3(C)に示すように、プリウェット装置20により感光体10上に前述したプリウェット液220を塗布する。プリウェット装置20は、外部からの信号が入力されるとプリウェット液供給部材202を感光体10に当接させる。プリウェット液供給部材202の内部には、ポンプ208によりプリウェット液220が常時循環しており、プリウェット液供給部材202であるベルイータの気孔の体積を越えるプリウェット液220は、図5に示すように、プリウェット液供給部材202の放出側202bから放出されると共にプリウェット液供給部材202の底面から放出され、感光体10に傷を付けることなく感光体10上に均一に塗布される。
【0053】
次に、現像装置50により静電潜像を顕像化する。供給ローラ502aにより搬送ローラ504に供給された液体現像剤508は、塗布ローラ506に搬送された後、現像ベルト510に塗布される。このようにローラを介して現像ベルト510に搬送された液体現像剤508は、現像ベルト510に薄くムラなく塗布され現像ベルト510上に薄層を形成する。現像剤供給装置51は、回転軸509を回転させて現像カートリッジ51を回転移動させることにより、いずれかの現像カートリッジ51の塗布ローラ506を現像ベルト510に当接させる。これにより、現像ベルト510にイエロー、マゼンダ、シアン及びブラックのいずれかのトナーを含む液体現像剤508を薄くムラなく塗布することができる。
【0054】
次に、現像ベルト510上に形成された液体現像剤層を図3(D)に示すように感光体10の表面に形成された静電潜像に近接させて、静電気力により、帯電したトナーを感光体10上に移動させ、トナー像を形成させる。
【0055】
次に、転写装置60により感光体10上に形成されたトナー像を中間
転写体である中間転写ベルト602に一次転写する。感光体10上に形成されたトナー像は、図3(E)に示すように、感光体10上に形成されたトナー像と、コロナ放電器606によりトナーと反対の極性を有する電荷で帯電した中間転写ベルト602との間に生じる静電気力により、中間転写ベルト602上に移動し一次転写される。一方、感光体10は、クリーニング装置70により感光体10上に残留した液体現像剤508が除去され、その後、除電装置80により除電される。そして、現像カートリッジ51を回転移動させて現像ベルト510に当接する現像カートリッジ51を切り換えた後、再び上記の帯電から除電までのサイクルを繰り返すことにより、中間転写ベルト602上にイエロー、マゼンダ、シアン及びブラックのトナー像を次々と重ねて転写する。これにより、中間転写ベルト602上にカラー化に対応したトナー像が形成される。
【0056】
次に、転写装置60により中間転写ベルト602上に形成されたカラー化に対応したトナー像を記録媒体である紙に二次転写すると同時に定着させる。中間転写ベルト602上に形成されたカラー化に対応したトナー像は、図3(F)に示すように、二次転写ローラ603の中間転写ベルト602への押圧力及び駆動ローラ604aの定着ヒータによる加熱により、離型性のよい表面層を有する中間転写ベルト602から離れて、紙送り装置610により搬送され中間転写ベルト602と二次転写ローラ603との間に送り込まれた紙上に移動し二次転写されると同時に熱的に溶融し定着する。これにより、紙上にカラー画像を形成することができる。
【0057】
図6乃至図10は本発明の第一実施例の現像過程について詳細に説明するための図であり、図6は現像過程の全体を説明するための図、図7は接近過程のようすを示す図、図8はトナー移動過程のようすを示す図、図9は非画像部の分離過程を示す図、図10は画像部の分離過程を示す図である。従来の現像過程と異なり、第一実施例の現像過程は、図6に示すように、現像ベルトが感光体に接近して液体現像剤が感光体表面に接近する接近過程と、液体現像剤層とプリウェット液層とがソフトコンタクトしてトナーが移動するトナー移動過程と、現像ベルトが感光体から離れて現像ベルトに付着するトナーと感光体上に付着するトナーとに分離される分離過程との3つの過程から成り立っていると考えられる。
【0058】
接近過程では、図7に示すように現像ベルト510を可撓性を有する部材で構成したことにより、現像ベルト510と感光体10との間に微小ギャップすなわち間隔dが形成され、キャリア液とトナーからなる高粘度の液体現像剤とプリウェット液とはソフトコンタクトされる。これにより粘度の低いプリウェット液は前後に若干押し出されてプリウェット液の液溜りが生ずる。
【0059】
トナー移動過程においては、図8に示すように画像部では、トナーが感光体10上の電荷と現像ベルト510の間に形成される電界によって主にクーロン力によりプリウェット液層を通過して潜像面に移動する。一方、非画像部のトナーは、基本的には感光体10の表面と液体現像剤層とがプリウェット液層により分離されているので、不要なトナーの感光体10の表面への付着は起こらない。
【0060】
分離過程においては、非画像部では、図9に示すように基本的に液体現像剤は現像ベルト510に残留する。プリウェット液層と液体現像剤層との界面では2つの層が分離する際に、粘度の低いプリウェット液層の一部が液体現像剤層に転移して分離する。したがって、2つの層の分離点は、プリウェット液層の内部にあると考えられる。一方、画像部では、図10に示すように感光体10の表面に移動したトナーがプリウェット液層を押しのけるため、プリウェット液層はトナー層の上に位置し、その層内で分離する。現像ベルト510上には、トナーが移動した後に残るキャリア液の一部とプリウェット液の一部が層を形成する。感光体10上に残ったプリウェット液は、後の転写工程において、トナーの静電気力による移動を容易にする。
【0061】
図11は液体現像剤を薄層化したことの意義を説明するための図である。現像ベルト510上に塗布された液体現像剤層が厚すぎると、液体現像剤508の粘度が高いので、静電気力で現像ベルト510から感光体10の表面に移動しようとするトナー群が、その周りに位置するトナーに対して粘性を断ち切れずにクラスターを形成して、感光体10の表面に移動するため、トナーの過剰付着が起こり、画像ノイズが発生する。このクラスターの発生を抑えるために、液体現像剤層厚を現像が十分にできる最小限の値に抑える必要がある。
【0062】
図12は現像支持体である現像ローラと感光体とをハードコンタクトさせたようすを示す図であり、図13は第一実施例のソフトコンタクトを説明するための図である。上記で説明したように、第一実施例の現像過程では、プリウェット液層の画像形成への機能は重要である。したがって、現像過程における重要な要件はプリウェット液層と液体現像剤層の二層の状態を維持することである。図12に示すように現像ローラと感光体とをハードコンタクトさせると二層の状態を維持することができない。第一実施例では、図13に示すように、現像剤支持体として可撓性を有する部材で構成された現像ベルト510を用いたことにより、現像ベルト510のテンションを調節して現像ベルト510上に形成された液体現像剤層と感光体10上に形成されたプリウェット液層とが接触する際の接触圧力を分散させると、液体現像剤層及びプリウェット液層を介して感光体10と現像ベルト510との間に微小なギャップ即ち間隔dが形成される。このため、現像過程において液体現像剤層とプリウェット液層とを二層状態を維持しつつ接触させることができる。
【0063】
次に、液体現像剤層の層厚、プリウェット液層の層厚及び現像ギャップすなわち間隔の最適化について説明する。液体現像剤層の層厚は、液体現像剤の粘度が50〜100mPa・s以上のものについては、特に500mPa・s以上のものについては、薄くする必要がある。理想的には、現像時に要求されるトナー現像量(すなわち、ベタ黒を出したときの濃度)を満たす層厚より若干厚目が良い。これは、粘度の高い液体現像剤を用いた場合、現像時に、静電気的に選択されたトナーが液の粘性により余計なトナーを引き連れて感光体上に移動してしまうために、トナーの異常付着を生じてしまい画像汚れを引き起こすからである。発明者等の実験では、トナー濃度の高い液体現像剤については、5μmからトナー濃度の低いものは40μm程度の層厚で良好な画像が得られた。また、トナー濃度20〜30%の液体現像剤を用いた場合、液体現像剤の層厚が8〜20μm程度で良好な画質が得られた。
【0064】
プリウェット液層の層厚は、選択されたプリウェット液の粘度、表面張力により最適値が存在する。薄過ぎる場合には、高粘度の液体現像剤が感光体上に不規則に付着して画像汚れを生じる。プリウェット液の量を増やしていくに従って、画像汚れは改善されて、最適値が確認される。更に量を増やしていくと、潜像の電荷が流れ鮮鋭度、解像力の低下が起こること、現像時にトナー流れを生じやはり画像がぼける傾向を示す。DC344を用いた実験では、30μm以下、特に20μm以下の厚みで良好な結果を得られた。これより粘性の低いものについては、この結果より薄めでも、厚目でも良い結果を得られる。しかしながら、高粘度のものに関しては、最適値は範囲が狭くなる傾向にある。
【0065】
感光体と現像ベルトのギャップ、すなわち間隔は、狭いほうが画質において解像力、ソリッド部の濃度の均一性が良くなるのは、従来の現像法と同じである。第一実施例に用いた高粘性の液体現像剤ではトナー間の凝集力が強く、粉体現像剤のように、現像剤支持体あるいはキャリア粒子から機械的衝撃、静電気力により遊離したトナーが現像に使われるような現象が起きない。すなわち、液体現像剤層と感光体との間に空気層を介在させては現像がなされない。それゆえ、現像ベルトと液体現像剤層、液体現像剤層とプリウェット液層、プリウェット液層と感光体がそれぞれ接触している関係になることが必須である。したがって、現像ギャップ即ち間隔dは、液体現像剤層、プリウェット液層の厚み以下でそれぞれの層を乱さない程度の寸法でなければならない。第一実施例では、液体現像剤の粘度、トナー濃度の違いに応じ、感光体10上のプリウェット液層と現像ベルト510上の液体現像剤層とを接触させたときに、間隔が8μmから50μmの間になるように現像ベルト510のテンションを調節した。
【0066】
上述の条件下で画出し実験をおこなった結果を表1に示す。これらの結果から、第一実施例の現像法に最適な現像剤及びプリウェット液の粘性に関する範囲は、現像剤が100mPa・sから6000mPa・s、プリウェット液が0.5mPa・sから5mPa・sの間であることが分かった。また、画質に関しては、現像ベルト上の液体現像剤層の厚み、プリウェット液層の厚み、現像ギャップ即ち間隔等の影響により変化するが、現像諸条件の最適化をしても、概ね表1に示すような傾向にあり、液体現像剤の最適な領域は表1に示した範囲に入ることを確認した。尚、プリウェット液のシリコンオイルには、ダウコーニング製のDC200シリーズを用い、また現像液のキャリア液には、同社製のDC345を用いた。
【0067】
【表1】
【0068】
本発明の第一実施例によれば、カラー用液体現像剤508a〜508dを現像ベルト510に供給する複数の現像カートリッジ51a〜51dを回転移動して切り換えて順次一の現像カートリッジを現像ベルト510に当接させて現像することにより、現像剤支持体は一つで済むので、装置の小型化を図ることができる。
【0069】
また、第一実施例によれば、現像剤支持体として、可撓性及び導電性を有する薄板状部材により形成された現像ベルト510を用いたことにより、図13に示すように、現像ベルト510のテンションを調節して現像ベルト510上に形成された液体現像剤層と感光体10上に形成されたプリウェット液層とが接触する際の接触圧力を分散させると、液体現像剤層及びプリウェット液層を介して感光体10と現像ベルト510との間に間隔dが形成される。このため、現像過程において液体現像剤層とプリウェット液層とを二層状態を維持しつつ接触させることができ、また、現像過程終了時には、プリウェット液層の内部で両者が分離されるので、プリウェット液層が乱れるのを防止することができ、したがって、感光体10上の非画像部分にトナーが付着し画像が乱れるのを防止することができる。
【0070】
また、第一実施例によれば、液体現像剤のキャリア液としてシリコンオイルを用いたことにより、従来のものに比べて以下に述べる利点を有する。
【0071】
従来の液体現像剤は、一般にキャリア液としてIsoparG (登録商標:Exxon 社製)を用いている。このIsoparは、シリコンオイルほど抵抗値が高くないので、トナー濃度を濃くすると、即ち粒子間距離が小さくなると、トナーの帯電性が悪くなる。したがって、Isoparの場合は、トナー濃度に限界がある。これに対して、第一実施例で用いたシリコンオイルは、抵抗値が十分に大きいので、トナー濃度を濃くすることができる。また、一般にIsoparの場合、トナーの分散状態が良く、したがって、トナー濃度が1〜2%でも、トナー同士が反発しあうので、均一にトナーが分散している。これに対して、シリコンオイルは、トナー濃度が1〜2%の場合、分散性が良くなく、じきに沈殿してしまう。しかし、トナー濃度を5〜40%にすると、密に詰まった状態となり、安定して分散する。このため、第一実施例では、トナーが高密度に分散された高粘度の液体現像剤を使用している。これにより、従来の低濃度の液体現像剤に比べて、現像液の液量を大幅に低減することができ、装置の小型化を図ることができる。更に、第一実施例の液体現像剤は高粘度の液体であるため、現像剤の現像剤支持体からの液だれ等を考慮しなくて済むので、装置の構成の自由度を向上させることができると共に、保管や取り扱いの点でも、従来の低粘度の液体現像剤や粉体現像剤に比べて容易になる。
【0072】
従来の液体現像剤で用いていたIsoparは、前述のように、揮発性が高く、しかも悪臭を放つので、作業環境を悪化させるだけでなく、公害を起こすという問題があった。これに対して第一実施例で用いているシリコンオイルは、化粧品用として用いられていることからも明らかなように、安全な液体であり、また無臭であるので、第一実施例によれば、作業環境を改善することができ、また公害の問題も発生しない。
【0073】
次に、本発明の第二実施例について図14を参照して説明する。図14は本発明の第二実施例である静電潜像の画像形成装置の概略図である。尚、第二実施例である静電潜像の画像形成装置において第一実施例のものと同一の機能を有するものには、同一の符号又は対応する符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0074】
本発明の第二実施例である静電潜像の画像形成装置における液体現像装置2が第一実施例のものと異なる点は、図14に示すように、現像カートリッジ51a〜51dを回転移動して切り換えて順次一つの現像カートリッジを現像ベルト510に当接する現像剤供給装置51を備えた現像装置50に代えて現像カートリッジ53a〜53dを平行移動して切り換えて順次一つの現像カートリッジを現像ベルト510に当接する現像剤供給装置53を備えた現像装置52を用いたことである。
【0075】
現像剤供給装置53は、図示されていない平行移動装置と、平行移動装置により保持されて平行に配列された現像カートリッジ53a,53b,53c,53dと、カム529とを備える。平行移動装置は、現像カートリッジ53a〜53dを平行移動させて順次一つの現像カートリッジを現像ベルト510との当接位置に移動する。カム529は、回転することにより平行移動装置により現像ベルト510との当接位置に移動した現像カートリッジを現像ベルト510に当接する。
【0076】
上記構成による現像装置52は、平行移動装置により現像カートリッジ53a〜53dを平行移動させて順次一つの現像カートリッジを現像ベルト510との当接位置に移動し、カム529によりこの現像カートリッジを現像ベルト510に当接させる。これにより、現像ベルト510に所望の色のトナーを含む液体現像剤508を塗布することができる。尚、第二実施例である静電潜像の液体現像装置のその他の動作は第一実施例のものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0077】
本発明の第二実施例によれば、カラー用液体現像剤508a〜508dを現像ベルト510に供給する複数の現像カートリッジ53a〜53dを平行移動して切り換えて順次一の現像カートリッジを現像ベルト510に当接させて現像することにより、現像剤支持体は一つで済むので、装置の小型化を図ることができる。その他の効果は、第一実施例のものと同様である。
【0078】
次に、本発明の第三実施例について図15を参照して説明する。図15は本発明の第三実施例である静電潜像の画像形成装置における液体現像装置の概略図である。尚、第三実施例である静電潜像の画像形成装置における液体現像装置において第一実施例のものと同一の機能を有するものには、同一の符号又は対応する符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0079】
本発明の第三実施例である静電潜像の画像形成装置における液体現像装置3が第一実施例のものと異なる点は、図15に示すように、現像カートリッジ51a〜51dを回転移動して切り換えて順次一つの現像カートリッジを現像ベルト510当接させる現像剤供給装置51を備えた現像装置50に代えて、現像ベルト510を現像カートリッジ55a〜55dに順次、離接する離接手段を備えた現像装置54を用いたことである。
【0080】
現像装置54は、現像剤支持体である現像ベルト540と、現像ベルト540を回転駆動すると共に現像ベルト540の一部を感光体10に当接させるようにして保持する駆動ローラ542a,542bと、離接手段である離接ローラ544a,544b,544c,544dと、現像後、現像ベルト510に付着する液体現像剤508を除去する掻き取りブレード514とを備える。
【0081】
離接ローラ544aは、現像ベルト540を回転駆動すると共に現像ベルト540の一部を現像カートリッジ55aの塗布ローラ506に離接する。離接ローラ544bは、現像ベルト540を回転駆動すると共に現像ベルト540の一部を現像カートリッジ55bの塗布ローラ506に離接する。離接ローラ544cは、現像ベルト540を回転駆動すると共に現像ベルト540の一部を現像カートリッジ55cの塗布ローラ506に離接する。離接ローラ544dは、現像ベルト540を回転駆動すると共に現像ベルト540の一部を現像カートリッジ55dの塗布ローラ506に離接する。
【0082】
上記構成による現像装置54は、離接ローラ544a〜544dにより現像ベルト540の一部を現像カートリッジ55a〜55dに順次当接させる。これにより、現像ベルト540に所望の色のトナーを含む液体現像剤508を塗布することができる。尚、第二実施例である静電潜像の液体現像装置のその他の動作は第一実施例のものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0083】
本発明の第三実施例によれば、カラー用液体現像剤508a〜508dを現像ベルト510に供給する現像カートリッジ55a〜55dと現像ベルト540とを離接させて現像することにより、現像剤支持体は一つで済むので、装置の小型化を図ることができる。その他の効果は、第一実施例のものと同様である。
【0084】
本発明は、上記の各実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。たとえば、上記の各実施例では、現像装置として、イエローのトナーを含む液体現像剤を現像ベルトに供給する現像カートリッジと、マゼンダのトナーを含む液体現像剤を現像ベルトに供給する現像カートリッジと、シアンのトナーを含む液体現像剤を現像ベルトに供給する現像カートリッジと、ブラックのトナーを含む液体現像剤を現像ベルトに供給する現像カートリッジとを備えるものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、現像装置は、所望の色のトナーを含む液体現像剤を現像ベルトに供給する現像カートリッジを必要に応じて二個又は三個設けたものでもよい。
【0085】
また、上記の各実施例では、現像装置の現像カートリッジとして、タンク502内の液体現像剤508を供給ローラ502aによって搬送ローラ504に供給した後、搬送ローラ504によって塗布ローラ506に搬送し、その後、塗布ローラ506によって現像ベルトに塗布するものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、現像カートリッジは、ローラを用いて現像ベルト510に液体現像剤508を供給するものであればよい。また、液体現像剤508を搬送ローラ504に供給する手段は、供給ローラ502aに限定されるものではなく、たとえば、ベローズポンプにより搬送ローラ504に供給するものであってもよい。
【0086】
さらに、上記の各実施例では、現像装置として、現像ベルトに付着した液体現像剤508を掻き取りブレード514により除去するものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、現像装置は、現像ベルト510に付着した液体現像剤508を現像ベルト510に当接させて配設された掻き取りローラにより除去するものであってもよい。
【0087】
さらに、上記の各実施例では、現像装置として、現像剤支持体に可撓性を有する薄板状部材で構成された現像ベルト510を用いたものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、現像装置は、現像剤支持体に導電性を有する金属等の剛体や弾性体で形成された弾性ローラを用いたものでもよい。但し、剛体で形成された現像ローラを用いる場合、現像ローラ上に形成された液体現像剤層と感光体上に形成されたプリウェット液層とを二層状態を維持しつつ接触させるため、画像支持体に可撓性を有する部材を用いるか、または、現像ローラを現像ローラと感光体との間に微小なギャップ即ち間隔を形成するようにして設ける必要がある。
【0088】
また、上記の各実施例では、プリウェット装置として、プリウェット液供給部材202により感光体10の表面にプリウェット液220を塗布するものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリウェット装置は、一定の量のプリウェット液を感光体の表面に均一に塗布することができるものであればよい。たとえば、軸方向に並んだ複数のノズルからプリウェット液を吐出させることにより塗布するもの、スポンジローラ等により塗布するもの等でもよい。
【0089】
さらに、上記の各実施例では、露光装置40により帯電した画像支持体上に像を露光し、その後、プリウェット装置20により画像支持体上にプリウェット液220を塗布したものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリウェット液の塗布は、現像工程に先立って行われるものであればよい。また、プリウェット液は、粘度が0.5〜5mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm以上、沸点が100〜250℃、表面張力が21dyn/cm以下であれば、シリコンを主成分とするものでなくてもよい。さらに、画像支持体の表面に離型性を有する材料をコーティングした場合、特にプリウェット装置を必要とするものではない。
【0090】
また、上記の各実施例では、転写装置の一次転写として、コロナ放電器606によって中間転写ベルト602をトナーと反対の極性を有する電荷で帯電することにより、感光体10上のトナー像を中間転写ベルト602上に一次転写したものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、保持ローラ605a,605bに接続された電源装置によって中間転写ベルト602をトナーと反対の極性を有する電荷で帯電するように保持ローラ605a,605bにバイアス電圧を印加することにより、感光体10上のトナー像を中間転写ベルト602上に一次転写するものであってもよい。
【0091】
さらに、上記の各実施例では、転写装置の二次転写として、二次転写ローラ603の中間転写ベルト602への押圧力及び駆動ローラ604aの定着ヒータによる加熱を利用して中間転写ベルト602上に一次転写されたトナー像を記録媒体上に二次転写すると同時に定着したものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、二次転写ローラ603に接続された電源装置によって二次転写ローラ603をトナーと反対の極性を有する電荷で帯電するように二次転写ローラ603にバイアス電圧を印加することにより、すなわち静電気力を利用して中間転写ベルト602上に一次転写されたトナー像を記録媒体上に二次転写し、その後、定着装置により記録媒体上のトナー像を定着するものであってもよい。
【0092】
また、上記の各実施例では、画像支持体として有機感光体を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像支持体は、カールソン法で用いる各種感光体あるいはイオノグラフィ等の静電潜像を直接形成する導体上に絶縁体層を形成したもの、静電プロッタのような静電記録紙でもよい。
【0093】
また、本発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、液体現像剤の層厚が5〜40μmであれば、高粘性現像剤の粘度は10000mPa・sであっても良い。現状では、6000mPa・s以上の高粘度の現像剤は、キャリア液とトナーとの攪拌が難しくなるので、コスト的にあわなくなると考えるが、安価に入手できるようになれば、6000mPa・s以上でもよい。粘度が10000mPa・sを越えるものは、現実的でなくなる。また、液体現像剤のキャリア液はシリコンオイルに限定されない。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、カラー用液体現像剤を画像支持体の潜像面に供給する現像剤支持体と、現像剤支持体にカラー用液体現像剤を供給する複数のカラー用液体現像剤供給手段とを有する現像手段を用いたことにより、現像剤支持体は一つで済むので、装置の小型化を図ることができ、また、トナーが高濃度に分散された高粘度の液体現像剤を薄層にして現像することにより、現像剤の現像剤支持体からの液だれ等を考慮しなくて済むので、装置の構成の自由度を向上させることができると共に、高解像度で小型化が容易であり、しかも低公害化が可能な静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0095】
本発明によれば、可撓性及び導電性を有する薄板状部材により形成された現像剤支持体を用いたことにより、現像剤支持体上に形成された液体現像剤層と画像支持体とが接触する際の接触圧力を分散させることができるので、液体現像剤層が押しつぶされて画像支持体上の非画像部分にトナーが付着し画像が乱れるのを防止することができる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0096】
本発明によれば、複数のカラー用液体現像剤供給手段を回転移動して切り換えて順次一のカラー用液体現像剤供給手段を現像剤支持体に当接させることにより、上記の効果に加えて、簡易な構成で装置の小型化を図ることができる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0097】
本発明によれば、複数のカラー用液体現像剤供給手段を平行移動して切り換えて順次一のカラー用液体現像剤供給手段を現像剤支持体に当接させることにより、上記の効果に加えて、簡易な構成で装置の小型化を図ることができる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0098】
本発明によれば、現像剤支持体と複数のカラー用液体現像剤供給手段とを選択的に離接する離接手段を設けたことにより、上記の効果に加えて、簡易な構成で装置の小型化を図ることができる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0099】
本発明によれば、画像支持体上に離型性を有し化学的に不活性な誘電性液であるプリウェット液を塗布するプリウェット手段を設けたことにより、画像支持体上の非画像部分にトナーが付着するのを更に効果的に防止することができる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0100】
本発明によれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加えて、転写の際の離型性を向上させることができる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0101】
本発明によれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加えて、公害が少なく、作業環境の改善を図ることができる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0102】
本発明によれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加えて、液体現像剤の濡れ性がよい静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0103】
本発明によれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加えて、公害が少なく、作業環境の改善を図ることができる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【0104】
本発明によれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加えて、転写の際にトナーを剥がしやすくなる静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
本発明によれば、前記の構成としたことにより、上記の効果に加えて、現像剤支持体上への液体現像剤の塗布をより均一にする静電潜像の画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例である静電潜像の画像形成装置の概略構成図である。
【図2】 第一実施例である静電潜像の画像形成装置に用いられるプリウェット装置の概略斜視図である。
【図3】 第一実施例である静電潜像の画像形成装置の動作を説明するための図である。
【図4】 図2に示すプリウェット装置の動作を説明するための図である。
【図5】 プリウェット液供給部材を感光体に当接させたときのプリウェット液の流れを表した図である。
【図6】 現像過程の全体を説明するための図である。
【図7】 接近過程のようすを示す図である。
【図8】 トナー移動過程のようすを示す図である。
【図9】 非画像部の分離過程を示す図である。
【図10】 画像部の分離過程を示す図である。
【図11】 液体現像剤を薄層化したことの意義を説明するための図である。
【図12】 現像ローラと感光体とをハードコンタクトさせたようすを示す図である。
【図13】 第一実施例である静電潜像の画像形成装置のソフトコンタクトを説明するための図である。
【図14】 本発明の第二実施例である静電潜像の画像形成装置の概略図である。
【図15】 本発明の第三実施例である静電潜像の画像形成装置の概略図である。
【符号の説明】
10 感光体
12 感光ベルト
20 プリウェット装置
30 帯電装置
40 露光装置
50,52,54 現像装置
51,53 現像剤供給装置
51a,51b,51c,51d,53a,53b,53c,53d,55a,55b,55c,55d 現像カートリッジ
60 転写装置
70 クリーニング装置
80 除電装置
202 プリウェット液供給部材
204 ケース
206,502 タンク
208 ポンプ
210a,210b チューブ
212 変位装置
220 プリウェット液
502a 供給ローラ
504 搬送ローラ
506 塗布ローラ
508 液体現像剤
509 回転軸
510,540 現像ベルト
512a,512b,512c,542a,542b,604a,604b,604c
駆動ローラ
514 掻き取りブレード
544a,544b,544c,544d 離接ローラ
602 中間転写ベルト
603 二次転写ローラ
605a,605b 保持ローラ
606 コロナ放電器
610 紙送り装置
Claims (6)
- 画像支持体上に形成された静電潜像を、帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像し、前記画像支持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する画像形成装置であって、
現像剤支持体上に塗布された絶縁性液体中に平均粒径0.1〜5μmのトナーが濃度20〜40%で分散された粘度500〜6000mPa・sの液体現像剤を前記画像支持体の潜像面に供給して前記画像支持体上にトナー像を形成する現像手段が、
隣接するローラが相互に反対方向に回転する複数のローラを用いて供給する複数のカラー用液体現像剤供給手段を含み、この複数のカラー用液体現像剤供給手段から一つの可撓性及び導電性を有する現像剤支持体に、カラー用液体現像剤の厚みが8〜20μmとなるように、液体現像剤を供給する現像手段であり、
前記現像剤支持体と表面に離型性を有する材料をコーティングした画像支持体との間隔が液体現像剤層の厚み以下で、前記現像剤支持体上の高粘度の液体現像剤のみが画像支持体と接触するようにした
ことを特徴とする静電潜像の画像形成装置。 - 前記複数のカラー用液体現像剤供給手段を回転移動して切り換えて順次一の前記カラー用液体現像剤供給手段を前記現像剤支持体に当接させる
ことを特徴とする請求項1記載の静電潜像の画像形成装置。 - 前記複数のカラー用液体現像剤供給手段を平行移動して切り換えて順次一の前記カラー用液体現像剤供給手段を前記現像剤支持体に当接させる
ことを特徴とする請求項1記載の静電潜像の画像形成装置。 - 前記現像剤支持体と前記複数のカラー用液体現像剤供給手段とを選択的に離接する離接手段を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の静電潜像の画像形成装置。 - 前記液体現像剤は、絶縁性液体の粘度が0.5〜1000mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm以上、表面張力が21dyn/cm以下、沸点が100℃以上である
ことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の静電潜像の画像形成装置。 - 前記液体現像剤は、シリコンオイルを絶縁性液体として利用するものである
ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の静電潜像の画像形成装置。
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- 1994-12-02 JP JP32937894A patent/JP4193919B2/ja not_active Expired - Fee Related
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