JP3377259B2 - 熱可塑性樹脂シートの製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂シートの製造方法

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JP3377259B2
JP3377259B2 JP20584293A JP20584293A JP3377259B2 JP 3377259 B2 JP3377259 B2 JP 3377259B2 JP 20584293 A JP20584293 A JP 20584293A JP 20584293 A JP20584293 A JP 20584293A JP 3377259 B2 JP3377259 B2 JP 3377259B2
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resin sheet
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貢 細井
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三菱化学ポリエステルフィルム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂シートの
製造方法に関するものであり、詳しくは、溶融押出機の
口金交換工程を含む熱可塑性樹脂シートの工業的有利な
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル樹脂シートに代表される熱
可塑性樹脂シートは、溶融押出機の口金より押出成形し
て得られ、次いで、延伸工程にて延伸されてフイルムと
される。溶融押出機の口金は、目的とするシートのサイ
ズにより変更して使用され、先に使用した口金を再度使
用することがある。
【0003】ところで、口金リツプ面などには、長時間
の使用により固形分が蓄積する。この固形分は、樹脂製
造時の触媒系(例えば、ポリエステル樹脂の場合は、ア
ンチモン化合物など)を主体としたものである。上記の
固形分は、口金の再使用の際に剥離してシートにスジを
与えるため、一度使用した口金を再度使用する場合は、
予め、口金を清掃する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、口金の
清掃作業は、分解、研磨、洗浄、組み立て等の大工数工
程からなるため、口金の変更都度に行う作業としては極
めて煩雑である。本発明は、上記実情に鑑みなされたも
のであり、その目的は、口金交換工程を含む熱可塑性樹
脂シートの製造方法において、煩雑な口金清掃の回数を
大幅に減少させることが出来る熱可塑性樹脂シートの製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成すべく種々検討を重ねた結果、口金リツプ面に付
着した固形分は、口金の交換のために押出機から取り外
された口金が自然冷却される際、口金内部の樹脂の固化
に従い樹脂に付着して剥離され、口金内部に樹脂と共に
取り込まれると言う現象を確認した。例えば、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂の場合は、通常、270〜32
0℃の温度で押出成形されるが、斯かる温度から徐々に
降温する際に口金内部の樹脂が固化し、それに伴って、
口金リツプ面に付着した固形分は、樹脂と共に口金の内
部に取り込まれる。斯かる現象は、連続的に1000時
間以上使用した口金を自然冷却した後に分解して調査す
ることにより見出された。
【0006】そして、更に検討の結果、口金リツプ温度
(T1 ℃)が特定の範囲の段階で樹脂の溶融押し出しを
開始するならば、樹脂側に取り込まれた前記の固形分を
口金リツプ面に再付着させることなく、口金から溶融押
し出しされる樹脂シートによって除去することが出来る
との知見を得た。
【0007】本発明は、上記の知見を基に完成されたも
のであり、その要旨は、溶融押出機の口金交換工程を含
む熱可塑性樹脂シートの製造方法において、口金を押出
機にセットして再度使用するに当たり、口金リツプ温度
(T1 ℃)が口金本体の設定温度(T 2℃)よりも20
〜60℃低い温度範囲に到達した際に樹脂の溶融押し出
しを開始することを特徴とする熱可塑性樹脂シートの製
造方法に存する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステ
ル類、ポリエステルエーテル類、ポリアミド類、ポリカ
ーボネート類、ポリエステルカーボネート類、ポリスル
ホン類、ポリエーテルスルホン類、ポリエーテルイミド
類およびポリオレフィン類を挙げることが出来る。特
に、ポリエステル類、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート及びこれらの共重合体
が好適に使用される。上記のポリエステル類は、アンチ
モン化合物、ゲルマニウム化合物などの触媒を使用して
製造される。
【0009】溶融押出機としては、通常、スクリュー型
溶融押出機が使用される。斯かる溶融押出機のシリンダ
ー内部は、供給ゾーン、圧縮ゾーン及び計量ゾーンに区
分されており、熱可塑性樹脂は、供給ゾーンから上記の
各ゾーンを通り、溶融押出機の先端にセットされた口金
のマニホールドに供給され、口金リツプからシート状に
押し出され、口金リツプのサイズに従った幅のシートが
得られる。なお、シートの厚さは、通常、50〜300
μmの範囲とされる。溶融押出機の口金は、目的とする
シートのサイズにより変更して使用され、口金の交換
は、溶融押出機から口金を取り外すことによって行う。
【0010】本発明の特徴は、口金を押出機にセットし
て再度使用するに当たり、口金リツプ温度(T1 ℃)が
口金本体の設定温度(T 2℃)よりも20〜60℃低い
温度範囲に到達した際に樹脂の溶融押し出しを開始する
点にある。すなわち、口金リツプ面に付着していた固形
分は、先の口金交換の自然冷却の際、口金内部の樹脂の
固化に従い樹脂に付着して剥離され、口金内部に樹脂と
共に取り込まれている。そして、この状態で口金の昇温
を開始して口金内部の樹脂を溶融させて流出させた場合
は、樹脂に付着していた固形分が再度口金リツプ面に付
着することになるが、斯かる状態に至る前に樹脂の溶融
押し出しを開始するならば、固形分を口金リツプ面に再
付着させることなく、口金から溶融押し出しされる樹脂
シートによって除去することが出来る。
【0011】そして、固形分を口金リツプ面に再付着さ
せることなく、口金から溶融押し出しされる樹脂シート
によって除去するためには、口金から樹脂シートの溶融
押し出しが可能となった比較的早いタイミングにおいて
樹脂の溶融押し出しを開始することが重要であり、本発
明においては、斯かる樹脂の溶融押し出しを口金リツプ
温度(T1 ℃)が口金本体の設定温度(T 2℃)よりも
20〜60℃低い温度範囲に到達した際に行う。
【0012】口金本体の設定温度(T 2℃)は、熱可塑
性樹脂の溶融押出温度と略同一であり、各樹脂毎に採用
される一定範囲の温度が知られている。熱可塑性樹脂が
ポリエチレンテレフタレートの場合は、溶融押出温度、
すなわち、口金本体の設定温度(T 2℃)は、通常、2
70〜320℃の範囲である。従って、樹脂の溶融押し
出しは、例えば、口金本体の設定温度(T 2℃)が29
5℃の場合は、口金リツプ温度(T1 ℃)が235〜2
75℃の範囲、好ましくは245〜265℃の範囲、更
に好ましくは約255℃に到達した際に行う必要があ
る。
【0013】本発明においては、上記の様にして口金か
ら溶融押し出しされる樹脂シートによって固形分を除去
し、更に、他の運転条件の安定化を図り、その後は、定
常運転として運転を続行して熱可塑性樹脂シートを製造
する。そして、得られた熱可塑性樹脂シートは、溶融押
し出しに引続き、冷却回転ドラム上にて冷却される。こ
の場合、周知の静電密着法を採用することにより、冷却
を効率的に行い、且つ、品質良好な熱可塑性樹脂シート
を得ることが出来る。その後、熱可塑性樹脂シートは、
後続の延伸設備により、所望の厚みまで延伸処理されて
フイルム化される。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例にお
いては、熱可塑性樹脂チツプとしてポリエチレンテレフ
タレートチツプを使用し、口金から押し出された溶融シ
ートの回転ドラム上での冷却に静電密着法を採用した。
【0015】実施例1 口金交換により、先に一度使用して押出機から取り外し
てそのまま自然冷却した口金を再度押出機にセットし、
口金本体の設定温度(T 2℃)を295℃とし、口金リ
ツプ温度(T1 ℃)が255℃に達した時点において、
樹脂の溶融押し出しを開始した。口金交換を約1000
時間の周期で行い、上記と同一運転条件下、繰り返し再
使用される1の口金について、定常状態になってからの
製品シートの表面観察を行った。その結果、11回の再
使用によっても、製品シートにスジの発生は認められな
かった。
【0016】比較例1 実施例1において、口金本体の温度(T 2℃)が295
℃となった後2時間経過後(口金リツプ温度(T1 ℃)
は約295℃)に樹脂の溶融押し出しを開始する以外
は、実施例1と同様に、口金交換を行いながら、シート
を製造した。交換1回目においては、製品シートにスジ
の発生は認められなかったが、交換2回目においては、
製品シートに小さなスジが少し発生し、交換3回目にお
いては、製品シートのスジが目立つ様になり、交換5回
目以降においては、口金の分解による清掃作業が必要と
なった。
【0017】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、口金交換
工程を含む熱可塑性樹脂シートの製造方法において、煩
雑な口金清掃の回数を大幅に減少させることが出来る工
業的に有利な熱可塑性樹脂シートの製造方法が提供さ
れ、本発明の工業的価値は顕著である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融押出機の口金交換工程を含む熱可塑
    性樹脂シートの製造方法において、口金を押出機にセッ
    トして再度使用するに当たり、口金リツプ温度(T
    1 ℃)が口金本体の設定温度(T 2℃)よりも20〜6
    0℃低い温度範囲に到達した際に樹脂の溶融押し出しを
    開始することを特徴とする熱可塑性樹脂シートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレ
    ートであり、口金本体の設定温度(T 2℃)が270〜
    320℃、樹脂の押し出しを開始する口金リツプ温度
    (T1 ℃)が250〜260℃である請求項1に記載の
    熱可塑性樹脂シートの製造方法。
JP20584293A 1993-07-27 1993-07-27 熱可塑性樹脂シートの製造方法 Expired - Lifetime JP3377259B2 (ja)

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