JPH0740422A - 熱可塑性樹脂シートの製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂シートの製造方法Info
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- JPH0740422A JPH0740422A JP5205842A JP20584293A JPH0740422A JP H0740422 A JPH0740422 A JP H0740422A JP 5205842 A JP5205842 A JP 5205842A JP 20584293 A JP20584293 A JP 20584293A JP H0740422 A JPH0740422 A JP H0740422A
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Abstract
方法において、煩雑な口金清掃の回数を大幅に減少させ
ることが出来る熱可塑性樹脂シートの製造方法を提供す
る。 【構成】溶融押出機の口金交換工程を含む熱可塑性樹脂
シートの製造方法において、口金を押出機にセットして
再度使用するに当たり、口金リツプ温度(T1 ℃)が口
金本体の設定温度(T 2℃)よりも20〜60℃低い温
度範囲に到達した際に樹脂の溶融押し出しを開始する。
Description
製造方法に関するものであり、詳しくは、溶融押出機の
口金交換工程を含む熱可塑性樹脂シートの工業的有利な
製造方法に関するものである。
可塑性樹脂シートは、溶融押出機の口金より押出成形し
て得られ、次いで、延伸工程にて延伸されてフイルムと
される。溶融押出機の口金は、目的とするシートのサイ
ズにより変更して使用され、先に使用した口金を再度使
用することがある。
の使用により固形分が蓄積する。この固形分は、樹脂製
造時の触媒系(例えば、ポリエステル樹脂の場合は、ア
ンチモン化合物など)を主体としたものである。上記の
固形分は、口金の再使用の際に剥離してシートにスジを
与えるため、一度使用した口金を再度使用する場合は、
予め、口金を清掃する必要がある。
清掃作業は、分解、研磨、洗浄、組み立て等の大工数工
程からなるため、口金の変更都度に行う作業としては極
めて煩雑である。本発明は、上記実情に鑑みなされたも
のであり、その目的は、口金交換工程を含む熱可塑性樹
脂シートの製造方法において、煩雑な口金清掃の回数を
大幅に減少させることが出来る熱可塑性樹脂シートの製
造方法を提供することにある。
を達成すべく種々検討を重ねた結果、口金リツプ面に付
着した固形分は、口金の交換のために押出機から取り外
された口金が自然冷却される際、口金内部の樹脂の固化
に従い樹脂に付着して剥離され、口金内部に樹脂と共に
取り込まれると言う現象を確認した。例えば、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂の場合は、通常、270〜32
0℃の温度で押出成形されるが、斯かる温度から徐々に
降温する際に口金内部の樹脂が固化し、それに伴って、
口金リツプ面に付着した固形分は、樹脂と共に口金の内
部に取り込まれる。斯かる現象は、連続的に1000時
間以上使用した口金を自然冷却した後に分解して調査す
ることにより見出された。
(T1 ℃)が特定の範囲の段階で樹脂の溶融押し出しを
開始するならば、樹脂側に取り込まれた前記の固形分を
口金リツプ面に再付着させることなく、口金から溶融押
し出しされる樹脂シートによって除去することが出来る
との知見を得た。
のであり、その要旨は、溶融押出機の口金交換工程を含
む熱可塑性樹脂シートの製造方法において、口金を押出
機にセットして再度使用するに当たり、口金リツプ温度
(T1 ℃)が口金本体の設定温度(T 2℃)よりも20
〜60℃低い温度範囲に到達した際に樹脂の溶融押し出
しを開始することを特徴とする熱可塑性樹脂シートの製
造方法に存する。
使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステ
ル類、ポリエステルエーテル類、ポリアミド類、ポリカ
ーボネート類、ポリエステルカーボネート類、ポリスル
ホン類、ポリエーテルスルホン類、ポリエーテルイミド
類およびポリオレフィン類を挙げることが出来る。特
に、ポリエステル類、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート及びこれらの共重合体
が好適に使用される。上記のポリエステル類は、アンチ
モン化合物、ゲルマニウム化合物などの触媒を使用して
製造される。
溶融押出機が使用される。斯かる溶融押出機のシリンダ
ー内部は、供給ゾーン、圧縮ゾーン及び計量ゾーンに区
分されており、熱可塑性樹脂は、供給ゾーンから上記の
各ゾーンを通り、溶融押出機の先端にセットされた口金
のマニホールドに供給され、口金リツプからシート状に
押し出され、口金リツプのサイズに従った幅のシートが
得られる。なお、シートの厚さは、通常、50〜300
μmの範囲とされる。溶融押出機の口金は、目的とする
シートのサイズにより変更して使用され、口金の交換
は、溶融押出機から口金を取り外すことによって行う。
て再度使用するに当たり、口金リツプ温度(T1 ℃)が
口金本体の設定温度(T 2℃)よりも20〜60℃低い
温度範囲に到達した際に樹脂の溶融押し出しを開始する
点にある。すなわち、口金リツプ面に付着していた固形
分は、先の口金交換の自然冷却の際、口金内部の樹脂の
固化に従い樹脂に付着して剥離され、口金内部に樹脂と
共に取り込まれている。そして、この状態で口金の昇温
を開始して口金内部の樹脂を溶融させて流出させた場合
は、樹脂に付着していた固形分が再度口金リツプ面に付
着することになるが、斯かる状態に至る前に樹脂の溶融
押し出しを開始するならば、固形分を口金リツプ面に再
付着させることなく、口金から溶融押し出しされる樹脂
シートによって除去することが出来る。
せることなく、口金から溶融押し出しされる樹脂シート
によって除去するためには、口金から樹脂シートの溶融
押し出しが可能となった比較的早いタイミングにおいて
樹脂の溶融押し出しを開始することが重要であり、本発
明においては、斯かる樹脂の溶融押し出しを口金リツプ
温度(T1 ℃)が口金本体の設定温度(T 2℃)よりも
20〜60℃低い温度範囲に到達した際に行う。
性樹脂の溶融押出温度と略同一であり、各樹脂毎に採用
される一定範囲の温度が知られている。熱可塑性樹脂が
ポリエチレンテレフタレートの場合は、溶融押出温度、
すなわち、口金本体の設定温度(T 2℃)は、通常、2
70〜320℃の範囲である。従って、樹脂の溶融押し
出しは、例えば、口金本体の設定温度(T 2℃)が29
5℃の場合は、口金リツプ温度(T1 ℃)が235〜2
75℃の範囲、好ましくは245〜265℃の範囲、更
に好ましくは約255℃に到達した際に行う必要があ
る。
ら溶融押し出しされる樹脂シートによって固形分を除去
し、更に、他の運転条件の安定化を図り、その後は、定
常運転として運転を続行して熱可塑性樹脂シートを製造
する。そして、得られた熱可塑性樹脂シートは、溶融押
し出しに引続き、冷却回転ドラム上にて冷却される。こ
の場合、周知の静電密着法を採用することにより、冷却
を効率的に行い、且つ、品質良好な熱可塑性樹脂シート
を得ることが出来る。その後、熱可塑性樹脂シートは、
後続の延伸設備により、所望の厚みまで延伸処理されて
フイルム化される。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例にお
いては、熱可塑性樹脂チツプとしてポリエチレンテレフ
タレートチツプを使用し、口金から押し出された溶融シ
ートの回転ドラム上での冷却に静電密着法を採用した。
てそのまま自然冷却した口金を再度押出機にセットし、
口金本体の設定温度(T 2℃)を295℃とし、口金リ
ツプ温度(T1 ℃)が255℃に達した時点において、
樹脂の溶融押し出しを開始した。口金交換を約1000
時間の周期で行い、上記と同一運転条件下、繰り返し再
使用される1の口金について、定常状態になってからの
製品シートの表面観察を行った。その結果、11回の再
使用によっても、製品シートにスジの発生は認められな
かった。
℃となった後2時間経過後(口金リツプ温度(T1 ℃)
は約295℃)に樹脂の溶融押し出しを開始する以外
は、実施例1と同様に、口金交換を行いながら、シート
を製造した。交換1回目においては、製品シートにスジ
の発生は認められなかったが、交換2回目においては、
製品シートに小さなスジが少し発生し、交換3回目にお
いては、製品シートのスジが目立つ様になり、交換5回
目以降においては、口金の分解による清掃作業が必要と
なった。
工程を含む熱可塑性樹脂シートの製造方法において、煩
雑な口金清掃の回数を大幅に減少させることが出来る工
業的に有利な熱可塑性樹脂シートの製造方法が提供さ
れ、本発明の工業的価値は顕著である。
Claims (2)
- 【請求項1】 溶融押出機の口金交換工程を含む熱可塑
性樹脂シートの製造方法において、口金を押出機にセッ
トして再度使用するに当たり、口金リツプ温度(T
1 ℃)が口金本体の設定温度(T 2℃)よりも20〜6
0℃低い温度範囲に到達した際に樹脂の溶融押し出しを
開始することを特徴とする熱可塑性樹脂シートの製造方
法。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレ
ートであり、口金本体の設定温度(T 2℃)が270〜
320℃、樹脂の押し出しを開始する口金リツプ温度
(T1 ℃)が250〜260℃である請求項1に記載の
熱可塑性樹脂シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20584293A JP3377259B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20584293A JP3377259B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0740422A true JPH0740422A (ja) | 1995-02-10 |
JP3377259B2 JP3377259B2 (ja) | 2003-02-17 |
Family
ID=16513621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20584293A Expired - Lifetime JP3377259B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 熱可塑性樹脂シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3377259B2 (ja) |
-
1993
- 1993-07-27 JP JP20584293A patent/JP3377259B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3377259B2 (ja) | 2003-02-17 |
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