JP3376573B2 - 熱可塑性ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリカーボネートの製造方法

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JP3376573B2 JP09471796A JP9471796A JP3376573B2 JP 3376573 B2 JP3376573 B2 JP 3376573B2 JP 09471796 A JP09471796 A JP 09471796A JP 9471796 A JP9471796 A JP 9471796A JP 3376573 B2 JP3376573 B2 JP 3376573B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/20General preparatory processes
    • C08G64/30General preparatory processes using carbonates
    • C08G64/307General preparatory processes using carbonates and phenols

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、触媒を用い、芳香族ジフェノー
ル類と炭酸ジアリールエステル類と任意の分枝剤および
/またはモノフェノール類から出発して、1000ミリ
バールから0.01ミリバールの圧力下80℃から40
0℃の温度で熱可塑性ポリカーボネートを製造するエス
テル交換方法に関するものであり、これは、触媒として
固定床触媒を用いることを特徴とする。
【0002】本発明に従う方法で製造するポリカーボネ
ート類は、溶媒を含まず、それ自身が明るい色を有し、
そしてこのポリカーボネートには望まれない欠点が実質
的に存在しない。
【0003】溶融エステル交換方法による芳香族オリゴ
/ポリカーボネート類の製造は文献で知られており、以
前に例えば「Chemistry and Physi
csof Polycarbonates」、Poly
mer Reviews、H.Schnell、9巻、
John Wiley and Sons,Inc.
(1964)およびドイツ特許第1 031 512号
などの中で記述された。
【0004】上述した引用文献およびそこに引用されて
いる著書目録の文献には、触媒として、均一に作用する
(homogeneously acting)塩基性
アルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属の水酸
化物、アルコラート類、炭酸塩、酢酸塩、ボロハイドラ
イド、水素燐酸塩および水素化物が記述されている。
【0005】芳香族ジフェノール類と炭酸ジアリールエ
ステルのエステル交換を固定床触媒上で行うことができ
ることをここに見い出した。
【0006】本発明に従う方法で用いるに適切なジフェ
ノール類は、式(I)
【0007】
【化1】
【0008】[式中、X=C1−C8アルキリデンもしく
はシクロアルキリデン、Sまたは単結合、R=CH3
ClまたはBr、およびn=ゼロ、1または2]で表さ
れるジフェノールである。
【0009】好適なジフェノール類の例は下記のもので
ある:4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−
ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン 2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン、および1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン。
【0010】上述したものの中で特に好適なジフェノー
ル類は、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
【0011】上述したジフェノール類はホモポリマー類
またはコポリマー類の製造で使用可能である。
【0012】分枝剤を少量用いることでこのポリカーボ
ネート類を故意にそして調節様式で分枝させることがで
きる。適切な分枝剤のいくつかは下記のものである:フ
ロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−ト
リ−(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6
−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェ
ニル)ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロパ
ン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプ
ロピル)フェノール、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ
−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒド
ロキシフェニル)プロパン、ヘキサ−(4−(4−ヒド
ロキシフェニルイソプロピル)フェニル)オルソテレフ
タレート、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
テトラ(4−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)
フェノキシ)メタン、1,4−ビス(4’,4”−ジヒ
ドロキシトリフェニル)メチル)ベンゼンおよび特に
α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,3,5−トリイソプロピルベンゼン。
【0013】使用可能な他の分枝剤は2,4−ジヒドロ
キシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌール酸クロライド
および3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールで
ある。
【0014】ジフェノール類と一緒に任意に使用可能な
分枝剤をこの使用するジフェノール類に関して0.05
から2モル%の量で用いることができる。
【0015】炭酸ジエステルは、本発明の意味で、ジ−
6−C20−アリールエステル類、好適にはフェノール
またはアルキル置換フェノール類のジエステル類、即ち
例えばジフェニルカーボネートまたはジクレジルカーボ
ネートなどである。1モルのビスフェノールに関して
1.01から1.30モル、好適には1.02から1.
15モルの量でこの炭酸ジエステル類を用いる。
【0016】反応成分、即ちジフェノール類と炭酸ジア
リールエステル類がアルカリ金属およびアルカリ土類金
属カチオンを含まないことを確保する必要があり、ここ
で許容され得るアルカリ金属およびアルカリ土類金属カ
チオンの量は0.1ppm未満である。高純度のジフェ
ノール類およびこのような種類のジフェノール類は、炭
酸ジアリールエステル類またはジフェノール類の再結
晶、洗浄および/または蒸留を行うことで入手可能であ
る。本発明に従う方法では、ジフェノールおよび炭酸ジ
エステル両方中のアルカリ金属およびアルカリ土類金属
カチオンの含有量を<0.1ppmの値にすべきであ
る。この原料の全塩素含有量は2ppmの値を越えるべ
きでなく、そして炭酸ジエステルの鹸化可能塩素の含有
量は0.05ppmの値を越えるべきでない。この原料
を製造する最終段階における精製で蒸留を用いる場合、
結果として得られるポリカーボネートの色に関しては、
その原料、即ちジフェノール類および炭酸ジアリールエ
ステル類に固相を経験させない、従ってこの原料の液化
材料または混合液化材料をエステル交換反応に送り込む
か或はこの原料の少なくとも1つを液体として計量して
送り込むのが有利である。
【0017】固定床触媒は、本発明に従う方法の意味
で、ゼオライト類および熱的に安定なポリマー状の不均
一触媒である。
【0018】本発明に従って用いるゼオライト類はその
まま文献で知られており、例えばKirk−Othme
r「Encylopedia of Chemical
Technology」、第2版、1964、5巻、
541−561頁を参照のこと。
【0019】本発明に従って使用可能な物質の例には、
上述した論文と同様な分類分けで、カオリンの種類、例
えばカオリナイト(kaolinite)、ジケライト
(dickerite)およびナクライト(nacri
te)(全部Al23x2SiO2x2H2O)またはア
ノキサイト(anauxite)(Al23x3SiO
2x2H2O)またはハロイサイト(Al23x2SiO
2x2H2O)またはエンデライト(endellit
e)(Al23x2SiO2x4H2O)など、並びにカ
オリンの種類を加熱することで製造されるスピネルの種
類、更にカオリンの種類における2Alイオンが3Mg
イオンで置換されているジャモン岩の種類((Mg2
l)(SiAl)O5(OH)4)などが含まれる。ジャ
モン岩の種類にはまた、アメサイト(amesite)
((Mg2Al)(SiAl)O5(OH)4)およびク
ロンステッド石(cronstedtite)(Fe2
2+Fe3+)(SiFe3+)O5-(OH)4、並びにカモ
サイト(chamosite)(Fe2+,Mg)
2.3(Fe3+Al)0.7(Si1.14Al0.86)O5(O
H)4、そしてまた現在合成でも入手可能なニッケルま
たはコバルト種が含まれる。
【0020】加うるに、モントモリロナイト型のアルミ
ノシリケート類、例えば モントモリロナイト [Al1.67Mg0.33(Na0.33)]Si4O10(OH)2 バイデル石 Al2.17[Al0.33(Na0.33)]Si3.17O10(OH)2 ノントロナイト Fe3+[Al0.33(Na0.33)]Si3.67O10(OH)2 ヘクター石 [Mg2.67Li0.33(Na0.33)]Si4O10(OH,F)2 石鹸石 [Mg3.0[Al0.33(Na0.33)]Si3.67O10(OH)2 ソーコナイト [Zn1.48Mg0.14Al0.74Fe3+][Al0.99Si3.01]O10(OH)2X0.33 (X=ハロゲン) 並びにCu2+、Co2+またNi2+含有種、例えばボルコ
スコイト(volkoskoite)、メドモンタイト
(medmontite)またはピメライト(pime
lite)なども使用可能である。
【0021】この種類の粘土質土類は、それ自身でか或
は2種以上の粘土質土類の混合物として使用可能であ
り、そしてこれらには、このような天然産物に通常の不
純物、例えばベントナイトに通常の不純物が含まれてい
てもよい(=長石、石英などの残渣を含有するモントモ
リロナイト)。
【0022】「モントモリロナイト型」として記述した
粘土質土類が好適であり、モントモリロナイト自身が特
に好適である。また、ゼオライト型のアルミノシリケー
ト類も好適である。
【0023】本発明に従って用いるゼオライト類は、合
成または天然に存在する結晶性の水和アルミノシリケー
ト類であり、これらは骨組構造を有する(D.W.Br
eck「Zeolite Molecular Sie
ves」、Wiley Interscience、1
974、133−180頁;Ullmanns Enz
yklopaedie der Technische
n Chemie[Ullmanns Encyclo
pedia of Industrial Chemi
stry]、第4版、17巻、9−18頁、Verla
g Chemie、Weinheim、New Yor
k参照)。下記の式 M2/nOAl2O3xSiO2yH2O [式中、Mは、プロトンまたはIa、IIa、IIIa、IVa、V
a、VIa、VIIa、VIIIa、Ib、IIb、IIIbおよびIVb族の金
属カチオン、好適にはプロトンまたはIa、IIa、IVaおよ
びIVb族の金属カチオン、最も好適にはH+、Na+
+、Cs+、Ca2+、Mg2+、Zn2+、La3+、Pr3+
またはCe3+を表し、nは、金属カチオンの原子価を表
し、xは、SiO2/Al23のモル比を表し、ここ
で、xは1.0から50.0、好適には2.0から2
5.0の数であってもよく、そしてyは、0または1−
9を含む数を表す]に相当するものが好適である。
【0024】下記が本発明に従う方法で用いるに適切で
ある:構造Aおよびファウジャス石構造(XUY型)を
有するゼオライト類、L、ZSM、モルデナイト(mo
rdenite)、オフレタイト(offretit
e)、フィリプサイト(phillipsite)およ
びソーダライト(sodalite)など、そしてまた
ゼオライト様材料、例えばAlPO類およびSAPO類
など。構造Aを有するゼオライト類、ファウジャス石構
造(X、Y型)を有するゼオライト類、L、モルデナイ
トおよびオフレタイトが特に適切であり、構造Aを有す
るゼオライト類、ファウジャス石構造(XおよびY)を
有するゼオライト類およびモルデナイトが極めて特に好
適である。
【0025】本発明に従う熱的に安定なポリマー状の固
定床触媒にはまた文献で公知のポリベンズイミダゾール
類が含まれる(Polymer、1992、33巻、N
o.8、1773頁)。
【0026】この触媒を、使用するジフェノールに関し
て、10-8重量%から95重量%、好適には10-6重量
%から80重量%の濃度で用いる。
【0027】文献に従う通常の縮合重合条件下で芳香族
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルを反応させること
で、このポリカーボネート類を製造する。例えば、第一
段階の条件は、本発明に従う触媒上で芳香族ジヒドロキ
シ化合物と炭酸ジエステルを常圧下80℃から240
℃、好適には100℃から230℃、最も好適には12
0℃から200℃の温度で0から5時間、好適には0.
25から3時間反応させることで相当するオリゴカーボ
ネート類を生じさせることを含む。その後、本発明に従
う固定床触媒上で上記オリゴカーボネート類の生成が完
結する温度は100℃から290℃、好適には150℃
から280℃の範囲である。1バールから0.5バー
ル、好適には<500ミリバールから1ミリバールの真
空をかけることにより、エステル交換で該オリゴカーボ
ネートを生じさせている間に生成するモノフェノール類
を除去する。
【0028】この様式で得られるオリゴカーボネート類
の平均分子量Mwは、ジクロロメタン中か或は等重量の
フェノールとo−ジクロロベンゼン混合物中で相対溶液
粘度を測定しそして光散乱で較正を行うことで測定し
て、3000から24,000、好適には5000から
20,000である。上記オリゴカーボネートのさらな
る縮合重合では、例えば濾過または遠心分離などでこの
固定床触媒を除去してもよい。静止固定床触媒を用い、
この中を通して該オリゴカーボネートを流すのが好適で
ある。
【0029】この次に行う該オリゴカーボネートの縮合
重合段階では、<100ミリバールから0.01ミリバ
ールの圧力下で温度を更に230℃から400℃、好適
には250℃から320℃に高めることにより、ポリカ
ーボネートを製造する。
【0030】このオリゴカーボネートの縮合重合段階で
もやは該固定床触媒を存在させないことを条件として、
このオリゴカーボネートにアルカリ金属/アルカリ土類
金属触媒を添加しそして<100ミリバールから0.0
1ミリバールの圧力下で温度を更に230℃から400
℃、好適には250℃から320℃に高めることによ
り、ポリカーボネートを製造してもよい。
【0031】このアルカリ金属/アルカリ土類金属触媒
を、1モルのジフェノールに関して、好適には10-8
ら10-4モルの量、最も好適には10-7から10-5モル
の濃度で用いる。例えばリチウム、ナトリウム、カリウ
ム、セシウム、カルシウム、バリウムまたはマグネシウ
ムの水酸化物、炭酸塩、ハロゲン化物、フェノラート
類、ジフェノラート類、フッ化物、酢酸塩、燐酸塩、水
素燐酸塩またはボロハイドライド類などを用いる。この
アルカリ金属またはアルカリ土類金属触媒を共同させて
用いることは、上述した反応体に関する純度要求に反す
るものでない。
【0032】上記アルカリ金属/アルカリ土類金属触媒
はまた互い(2種以上)の組み合わせでも使用可能であ
る。
【0033】上記アルカリ金属/アルカリ土類金属触媒
は固体としてか或は水、フェノール、オリゴカーボネー
トまたはポリカーボネート中の溶液として添加可能であ
る。
【0034】最終段階、即ち縮合重合段階を、好適には
<1時間、最も好適には<30分の短時間に行う。この
目的で用いるには、例えば高粘用反応槽、簡単なプラグ
反応槽および高粘用プラグ反応槽、ニーダーまたはスク
リュー型機、即ち例えばZブレードのニーダーが適切で
ある。
【0035】本発明に従う方法の芳香族ポリカーボネー
ト類に、ジクロロメタン中か或は等重量部のフェノール
とo−ジクロロベンゼン混合物中で相対溶液粘度を測定
しそして光散乱で較正を行うことで測定して18,00
0から60,000、好適には19,000から40,
000の平均分子量MWを持たせるべきである。
【0036】これを、好適にはモノフェノールを留出さ
せることで、低分子量のオリゴカーボネート類に縮合重
合を受けさせて低粘度のポリカーボネートを生じさせそ
して高分子量のオリゴカーボネートに縮合重合を受けさ
せて高粘度のポリカーボネートを生じさせることで達成
する。
【0037】本発明に従って用いる固定床触媒上で起こ
させる芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルの反
応は、本発明に従う方法の意味で、例えば撹拌容器/撹
拌容器カスケードを用いるか或は管状反応槽を用いて該
固定床触媒の上を溢れさせることで連続的またはバッチ
式、好適には連続的に実施可能である。
【0038】本発明に従って入手可能なポリカーボネー
ト類に含まれる基全体の末端OH基含有量を、<30
%、好適には<25%、より好適には<20%、最も好
適には<10%にすべきである。
【0039】また、中間生成物として入手可能な該オリ
ゴカーボネートは単離可能であり、例えばこれを粒状に
した後、独立した段階で縮合重合を受けさせることも可
能である。
【0040】また、WO 90/7536またはヨーロ
ッパ特許出願公開第338 085号に従い、本発明に
従って製造したオリゴカーボネートを結晶化させそして
これに固相縮合重合を受けさせることでオリゴカーボネ
ートからポリカーボネートが生じる反応を固相状態で実
施することも可能である。
【0041】このポリマー類の平均分子量MWを制限す
る目的で、公知様式(ヨーロッパ特許第360 578
号)で分子量調節剤、例えばアルキルフェノール(イソ
オクチルフェノール、t−ブチルフェノール、クミルフ
ェノール)などを必要量で用いることができる。
【0042】特性を改良する目的で、本発明に従って製
造したポリカーボネート類に補助材料および補強材を添
加してもよい。ここで考慮に入れることができる物質
は、とりわけ安定剤(例えばUV、熱およびガンマ線安
定剤)、帯電防止剤、流動促進剤、離型剤、難燃剤、顔
料、微細材料および繊維状材料、例えばアルキルおよび
アリールホスファイト類、ホスフェート類またはホスフ
ァン類、低分子量のカルボン酸エステル類、ハロゲン化
合物、塩類、チョーク、石英粉末、ガラス繊維および炭
素繊維などである。
【0043】更に、他のポリマー類、例えばポリオレフ
ィン類、ポリウレタン類またはポリスチレン類などを本
発明に従うポリカーボネート類と混合することも可能で
ある。
【0044】上記物質を好適には通常の装置内で仕上げ
ポリカーボネートに添加するが、要求に応じて、本発明
に従う方法の過程中にこれらを添加することも可能であ
る。
【0045】加うるに、特別な用途では、ブロック、セ
グメントおよびコモノマー類を縮合させて入れること
で、本発明に従って入手可能なポリカーボネート類を修
飾することも可能であり、例えば末端フェノール系OH
基を有するシロキサンブロック、末端フェノール系OH
とカルボン酸基を有する芳香族および脂肪族ポリエステ
ル類、末端フェノール系OH基を有するポリフェニレン
スルフィドブロック、または末端フェノール系OH基を
有するポリフェニレンオキサイドブロック縮合させて入
れることも可能である。
【0046】本発明に従って製造するポリカーボネート
類は、通常の用途分野、即ち電気用途、建築産業および
自動車製造分野などで用いるに適切であり、従って例え
ばデータ記憶装置のための支持材料、被覆用途のための
ブリッジパネル(bridging panels)
用、または電子装置のための外被材料などとして用いる
に適切である。
【0047】
【実施例】実施例1 オイル充填ジャケットで加熱されている供給容器(1)
の中で、25.18g/時のビスフェノールA(100
モル%)と24.87g/時のジフェニルカーボネート
(105モル%)から成る反応混合物を溶融させた。次
に、この溶融させた遊離体混合物を、Baylith
TE 144を180g充填したカラム(2)(オイル
充填ジャケットで196℃に加熱されている)に196
℃/80ミリバールで通した。このカラムの高さは46
cmであり、そしてカラムの直径は30mmであった。
この処置過程中にフェノールを留出させ(3)ると共に
オリゴカーボネートを集め(4)、これは1.028か
ら1.037の範囲(この範囲の変動を1時間に渡って
測定した)の比較的低い溶液粘度(ジクロロメタン;2
5℃)を示した。図1を参照。
【0048】図1に示す装置で得られるオリゴカーボネ
ートを、蒸留カラムを取り付けた撹拌フラスコに移し、
そして真空度を段階的に高めて1ミリバールにまで下げ
ると共に温度を高めて260℃にした。この時点で、相
対溶液粘度(ジクロロメタン、25℃、5g/L)が
1.157で溶媒を含まない明るい色のオリゴカーボネ
ートが得られた。次に、このオリゴカーボネートにNa
OHを1%水溶液として加え(ビスフェノールAに関し
て5x10-4モル%)た後、このオリゴカーボネートを
0.1ミリバール下280℃で1.5時間撹拌した。相
対溶液粘度(ジクロロメタン、25℃、5g/L)が
1.305で溶媒を含まない明るい色のポリカーボネー
トが得られた。このポリカーボネートのフェノール系O
H含有量は220ppmであった。
【0049】実施例2 この手順は、Baylith TE 144型ゼオライ
トの代わりに同じ量のBaylith SV 133を
カラムに充填する以外は実施例1と同じであった。ここ
では、相対溶液粘度(ジクロロメタン、25℃)が1.
028から1.033の範囲のオリゴカーボネートを集
め、そして得られた溶媒を含まない明るい色のポリカー
ボネートは、1.298の相対溶液粘度(ジクロロメタ
ン、25℃、5g/L)および310ppmのフェノー
ル系OH含有量を示した。
【0050】実施例3 この手順は、Baylith TE 144型ゼオライ
トの代わりに同じ量のポリベンズイミダゾールをカラム
に充填する以外は実施例1と同じであった。ここでは、
相対溶液粘度(ジクロロメタン、25℃)が1.025
から1.031の範囲のオリゴカーボネートが得られ、
そして得られた溶媒を含まない明るい色のポリカーボネ
ートは、1.258の相対溶液粘度(ジクロロメタン、
25℃、5g/L)および380ppmのフェノール系
OH含有量を示した。
【0051】実施例4 この手順は、アルカリ金属触媒を添加しない以外は実施
例1と同じであった。得られた溶媒を含まない明るい色
のポリカーボネートは、1.228の相対溶液粘度(ジ
クロロメタン、25℃、5g/L)および420ppm
のフェノール系OH含有量を示した。
【0052】実施例5 この手順は、カラムを60ミリバールの圧力下210℃
の温度で運転する以外は実施例1と同じであった。ここ
では、相対溶液粘度(ジクロロメタン、25℃)が1.
035から1.042の範囲のオリゴカーボネートが得
られ、そして得られた溶媒を含まない明るい色のポリカ
ーボネートは、1.310の相対溶液粘度(ジクロロメ
タン、25℃、5g/L)および230ppmのフェノ
ール系OH含有量を示した。
【0053】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0054】1. 触媒を用い、ジフェノール類と炭酸
ジアリールエステル類と任意の分枝剤および/またはモ
ノフェノール類から出発して、1000ミリバールから
0.01ミリバールの圧力下80℃から400℃の温度
で熱可塑性ポリカーボネートを製造するエステル交換方
法であって、触媒として固定床触媒を用いることを特徴
とする方法。
【0055】2. 該固定床触媒としてアルミノシリケ
ート類を用いることを特徴とする第1項記載の方法。
【0056】3. 該固定床触媒としてポリベンズイミ
ダゾール類を用いることを特徴とする第1項記載の方
法。
【0057】4. 該固定床触媒の上を溢れさせること
によって該エステル交換を連続的に行うことを特徴とす
る第1から3項記載の方法。
【0058】5. 該触媒を、使用するジフェノール類
に関して10-8重量%から95重量%の濃度で用いるこ
とを特徴とする第1から3項記載の方法。
【0059】6. アルカリ金属/アルカリ土類金属触
媒を追加的に用いることを特徴とする第1項記載の方
法。
【0060】7. 触媒を用い、ジフェノール類と炭酸
ジアリールエステル類と任意の分枝剤および/またはモ
ノフェノール類から出発して、1000ミリバールから
0.5ミリバールの圧力下80℃から290℃の温度で
熱可塑性オリゴカーボネートを製造するエステル交換方
法であって、触媒として固定床触媒を用いることを特徴
とする方法。
【0061】8. 該エステル交換を2段階で行い、こ
こで、第一段階におけるオリゴカーボネートの製造で該
固定床触媒を用い、そしてアルカリ金属/アルカリ土類
金属触媒を添加して第二段階である縮合重合段階を行う
ことを特徴とする第6項記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う熱可塑性ポリカーボネートの製造
で使用可能な装置の図式的図である。
フロントページの続き (72)発明者 ウベ・フクス ドイツ46519アルペン・アムマリエンシ ユテイフト30 (72)発明者 トーマス・フイツシヤー ドイツ47809クレーフエルト・エミール −フアイネンデゲン−シユトラーセ2 (56)参考文献 米国特許5399659(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42 WPI/L(QUESTEL)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒を用い、ジフェノール類と炭酸ジア
    リールエステル類と任意の分枝剤および/またはモノフ
    ェノール類から出発して、1000ミリバールから0.
    01ミリバールの圧力下80℃から400℃の温度で熱
    可塑性ポリカーボネートを製造するエステル交換方法で
    あって、触媒として固定床触媒を用いることを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】 該固定床触媒の上を溢れさせることによ
    って該エステル交換を連続的に行うことを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属/アルカリ土類金属触媒を
    追加的に用いることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 該エステル交換を2段階で行い、ここ
    で、第一段階におけるオリゴカーボネートの製造で該固
    定床触媒を用い、そしてアルカリ金属/アルカリ土類金
    属触媒を添加して第二段階である縮合重合段階を行うこ
    とを特徴とする第3項記載の方法。
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