JP3371437B2 - 脱穀機の扱室開閉装置 - Google Patents
脱穀機の扱室開閉装置Info
- Publication number
- JP3371437B2 JP3371437B2 JP00843592A JP843592A JP3371437B2 JP 3371437 B2 JP3371437 B2 JP 3371437B2 JP 00843592 A JP00843592 A JP 00843592A JP 843592 A JP843592 A JP 843592A JP 3371437 B2 JP3371437 B2 JP 3371437B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- handling
- cylinder
- threshing machine
- straw
- handling cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Threshing Machine Elements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバイン用の脱穀機
やハ−ベスタ−用の脱穀機等に関し、詳しくは、その脱
穀機の扱室の開閉構成に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、脱穀機の扱室を開閉するに、扱胴
とその扱室とを一体的に回動して扱室を開閉するもの
は、特開昭60−118119号公報があり、この従来
技術は、その公報から明確な通り脱穀機の扱ぎ口側と反
対側で扱胴軸と平行な軸芯の回りに回動させる構成であ
った。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来技術では、扱胴軸
側への伝動構成を複雑化して扱胴軸芯側に向かう駆動軸
を特別に用意しなければ伝動軸を中心にして脱穀機の扱
室を扱胴と共に開閉できず、開閉構成が複雑になる問題
点があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、先に述べた従
来技術の問題点を解消するために、脱穀機の扱胴3に対
してフィードチェン14による穀稈搬送方向上手側に位
置する穀稈供給口10側に扱胴軸6へ動力を伝達する扱
胴伝動軸18を横架し、この扱胴伝動軸18の軸芯回り
に扱胴3と扱室2の上部扱室2a側を形成する上部扱室
形成部材及び排藁移送装置20とを一体的に回動可能に
設け、前記扱胴3、上部扱室形成部材及び排藁移送装置
20は、前記扱胴伝動軸18を中心として一体的に上方
へ離間回動することにより、扱胴3から排藁移送装置2
0へ動力伝達する伝動ケース21も一体的に上方へ離間
回動すると共に、前記フィードチェン14による穀稈搬
送方向下手側に位置する排藁移送装置20と脱穀機側が
より大きく開放され、しかも、排藁移送装置20の挟扼
杆24は脱穀機側に残る構成とし、さらに、扱胴3下方
のクリンプ網4は脱穀機側に残る構成であって、扱胴3
の穀稈搬送方向下手側ほど、扱胴3とクリンプ網4との
間が大きく離間する構成とし、前記扱胴3、上部扱室形
成部材及び排藁移送装置20が作業状態の位置に保持さ
れた状態では、前記扱胴伝動軸18は扱胴軸6の前端部
に横水平方向から交叉する方向に配設して構成したこと
を特徴とする脱穀機の扱室開閉装置とした。 【0005】 【実施例】第1図は一部断面の作用を説明の側面図、第
2図は正面図であり、この両図面に基づいて実施例を説
明する。1は脱穀機の機枠であり、外周及び内部仕切り
の板体で主要な脱穀室や選別室を形成している。 【0006】2は扱室であって、内部に扱胴3が回転自
在に軸架かされている。そして、この扱室2は、扱胴3
を軸架した上部室2a側とクリンプ網4を張設した機枠
に一体の下部室2b側とに分割可能に構成され、当然な
がら扱胴カバ−5は上部室2aを形成している。また、
扱胴軸6を支持するメタル7と扱室前後の側壁板8,9
は上部室2aの一部を形成する部材になっている。10
は穀稈供給口である。11は穀稈排出口である。12は
扱胴外周面に植設の扱歯を示す。13は扱口で、穀稈の
株元側を挾持して移送するフィ−ドチエン14と挾扼杆
15とからなる穀稈移送装置16が該扱口13に沿う形
態で設けられている。 【0007】17は前記扱胴軸6を伝動する伝動軸18
を内装の扱胴伝動ケ−スで、前記扱胴軸6の前側端に横
水平方向から交叉する方向に配設され、該伝動ケ−ス1
7は、固定の機枠1側に固着する固定ケ−ス部17aと
この固定ケ−ス17aに連設して伝動軸18の軸芯を回
動中心として回動自在であり、かつ前記前側壁板8に固
着された回動ケ−ス17bとから構成されている。そし
て、前記伝動軸18と前記扱胴軸6との交叉部に一組の
ベベルギヤ−からなる伝動体を設けている。 【0008】尚、前記メタル7は、回動ケ−ス17bと
一体的に構成されている。前記挾扼杆15は、上部扱室
2a側を構成する側壁板8,9を扱口13側で繋ぐ壁板
19の外側に取付けられている。20は排藁移送装置
で、前記扱室2の後側壁板9の外側部分に扱胴軸6から
伝動される伝動機構を内装の伝動ケ−ス21を設け、こ
のケ−ス21の出力軸に取付けられるスプロケットと該
ケ−ス21に取付けられた支持フレ−ム22に軸架され
るスプロケットとの間に藁移送チエン23を巻回して構
成し、前記穀稈移送装置16から脱穀済みの藁を引き継
いで後方側へ移送させるものである。即ち、この排藁移
送装置20は前記上部扱室2aを構成する部材の後側壁
板9と一体的に構成されている。24は排藁移送装置の
挾扼杆を示す。 【0009】25はダンパ−で、油圧ダンパ−あるいは
ガスダンパ−の何れでもよく、常時ピストンが突出付勢
されるように構成され、ピストン25aの先端側を前記
固定ケ−ス17a側にブラケットを介して枢結し、シリ
ンダ−25bの基端側を前記前側壁板8の上方外側面に
ブラケットを介して枢結し、ピストン25aの突出によ
って第1図の仮想線状態から実線状態のように上部扱室
2a側を前側を支点に上動させて開放できるように構成
している。尚、このダンパ−25の代りに油圧シリンダ
−装置を設けて、強制的に油圧切換弁の切換え操作で上
部扱室側の形成部材を上動回動ならしめるように構成し
てもよい。 【0010】26はストッパ−で、前記機枠1の扱室後
方で排藁口11の上部にパイプを横架ならしめた形態と
して構成し、前記扱室2の後側壁板9の外壁に前記スッ
パ−26に接当する板体27を取付けて該ストッパ−2
6で上部扱室2aの機枠側を支持させるように構成して
いる。28は選別室で、前記クリンプ網4の下側から排
藁口11の後方側に亘って設けられ、内部には選別棚2
9、選別の起風を起こす唐箕30、吸引排塵フアン31
等が架設され、底面には一番ラセン32及び2番ラセン
33が設けられている。 【0011】34はカッタ−装置で、機枠1の後端側に
装着され、そのカッタ−ケ−ス内には側面視で一部重合
する前後に配設の円盤刃35a,35bを横軸上に所定
間隔で多数個軸架させてこれを逆転して排藁を所定寸法
に切断するよう構成したものである。上例の作用につい
て詳述すると、脱穀作業状態では、第1図で示した仮想
線図の状態にセットさせておき、通常の脱穀作業をさせ
る。即ち、フィ−ドチエン14とその挾扼杆15とで構
成される穀稈移送装置16に脱穀しようとする穀稈を供
給して扱口13に沿わせて穀稈の株元側を挾持移送さ
せ、穀稈の穂先側を穀稈供給口10から扱室2内へ送込
み、扱胴3の回転により脱穀する。脱穀された排藁は穀
稈排出口11から排出され、排藁の株元側は排藁移送装
置20によって後方側へ移送され、その後放出されてカ
ッタ−装置34に供給されて所定寸法に切断されて圃場
面に排出される。 【0012】扱室2の内部で脱穀された穀粒はクリンプ
網4から漏下され選別棚29の選別網で選別されながら
唐箕風で風選別されて一番ラセン32で機外側へ取り出
される。また、排出口11から排出の藁屑は一旦、選別
棚29へ供給されてこれに混入されている穀粒が選別さ
れ一番穀粒が一番ラセン32で取り出され、二番穀粒が
二番ラセンで移送されて再び扱室2内へ還元される。一
方、藁屑は選別風と吸引フアン31による吸引風で吸引
されて機外へ排出される。このようにして、脱穀選別作
用が行なわれる。 【0013】このような作業中にあって、扱室内へ多量
に脱穀穀稈を供給したり、濡れた穀稈を扱室へ多量供給
するなどして脱穀作用が不能になり扱室内に穀稈詰りが
発生したような場合や、長期間に亘って脱穀機を使用し
たためにクリンプ網4を取替える場合等で扱室2の上部
扱室形成部材を扱胴3と一緒に上方へ回動して開放さ
せ、扱室内の詰りを除去したり、クリンプ網4と取替え
作業をするには、脱穀機の固定側機枠1と上部扱胴室2
aを形成させる上部扱室側形成部材との間を締結セット
するセット部材(図示省略)を解除し、ダンパ−25の
ピストン25aの突出付勢力を受けて上部扱室形成部材
全体と排藁移送装置20の移送チエン23側を第1図で
示した実線図のように回動上昇させて扱室2を開放す
る。 【0014】このように扱室2の後方側程大きく扱室2
を開放させると、穀稈詰りの除去が極めて容易になり、
また、排藁移送装置20も同時に上方側へ移動するから
この排藁詰りや、排藁移送装置20の下側に位置する選
別棚29の後部側も同時に点検したり補修したりするこ
ともできる。また、クリンプ網4と取替え作業も極めて
容易にできる。 【0015】そして、この上部扱室2a側の上方回動
が、脱穀機の前側の穀稈供給口2の上方前方に横設した
伝動軸18の回りに回動させる構成であるから、特別な
回動支軸を設ける必要がなく構成を容易にできる。 【0016】 【発明の作用効果】この発明によると、脱穀機の扱胴軸
6に動力を伝達する扱胴室前側で横設された伝動軸中心
部分を支点にして上部扱室形成部材側を上方へ回動して
扱室2を開放する構成としたから特別な開放用の支軸を
設ける必要がなく構成が簡単になり、しかも、扱室が後
側ほど大きく上方に開口して扱室内の穀稈詰りの除去が
容易になる。扱胴3、上部扱室形成部材及び排藁移送装
置20は、前記扱胴伝動軸18を中心として一体的に上
方へ離間回動することにより、扱胴3から排藁移送装置
20へ動力伝達する伝動ケース21も一体的に上方へ離
間回動するので、扱胴3と排藁移送装置20との動力伝
達部分の着脱を行なう必要がなくなり、作業が容易とな
る。 さらに、フィードチェン14による穀稈搬送方向下
手側、即ち、扱胴伝動軸18から遠い側の排藁移送装置
20と脱穀機側がより大きく開放され、しかも、排藁移
送装置20の挟扼杆24は脱穀機側に残る構成なので、
排藁移送装置20と脱穀機との間の空間部が広がるよう
になる。従って、作業者はこの部分を容易に覗き込むこ
とができ、詰まった藁屑の除去などの保守管理が容易に
実行できるようになる。 また、扱胴3、上部扱室形成部
材及び排藁移送装置20は、前記扱胴伝動軸18を中心
として一体的に上方へ離間回動すると、扱胴3下方のク
リンプ網4は脱穀機側に残る構成であって、扱胴3の穀
稈搬送方向下手側ほど、扱胴3とクリンプ網4との間が
大きく離間する構成なので、扱胴3とクリンプ網4との
間の藁屑の除去を容易に実行できるようになる。 そし
て、扱胴3、上部扱室形成部材及び排藁移送装置20が
作業状態の位置に保持された状態では、前記扱胴伝動軸
18は扱胴軸6の前端部に横水平方向から交叉する方向
に配設して構成されているので、扱胴伝動軸18から扱
胴軸6への動力変換伝達が容易となる。
やハ−ベスタ−用の脱穀機等に関し、詳しくは、その脱
穀機の扱室の開閉構成に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、脱穀機の扱室を開閉するに、扱胴
とその扱室とを一体的に回動して扱室を開閉するもの
は、特開昭60−118119号公報があり、この従来
技術は、その公報から明確な通り脱穀機の扱ぎ口側と反
対側で扱胴軸と平行な軸芯の回りに回動させる構成であ
った。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来技術では、扱胴軸
側への伝動構成を複雑化して扱胴軸芯側に向かう駆動軸
を特別に用意しなければ伝動軸を中心にして脱穀機の扱
室を扱胴と共に開閉できず、開閉構成が複雑になる問題
点があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、先に述べた従
来技術の問題点を解消するために、脱穀機の扱胴3に対
してフィードチェン14による穀稈搬送方向上手側に位
置する穀稈供給口10側に扱胴軸6へ動力を伝達する扱
胴伝動軸18を横架し、この扱胴伝動軸18の軸芯回り
に扱胴3と扱室2の上部扱室2a側を形成する上部扱室
形成部材及び排藁移送装置20とを一体的に回動可能に
設け、前記扱胴3、上部扱室形成部材及び排藁移送装置
20は、前記扱胴伝動軸18を中心として一体的に上方
へ離間回動することにより、扱胴3から排藁移送装置2
0へ動力伝達する伝動ケース21も一体的に上方へ離間
回動すると共に、前記フィードチェン14による穀稈搬
送方向下手側に位置する排藁移送装置20と脱穀機側が
より大きく開放され、しかも、排藁移送装置20の挟扼
杆24は脱穀機側に残る構成とし、さらに、扱胴3下方
のクリンプ網4は脱穀機側に残る構成であって、扱胴3
の穀稈搬送方向下手側ほど、扱胴3とクリンプ網4との
間が大きく離間する構成とし、前記扱胴3、上部扱室形
成部材及び排藁移送装置20が作業状態の位置に保持さ
れた状態では、前記扱胴伝動軸18は扱胴軸6の前端部
に横水平方向から交叉する方向に配設して構成したこと
を特徴とする脱穀機の扱室開閉装置とした。 【0005】 【実施例】第1図は一部断面の作用を説明の側面図、第
2図は正面図であり、この両図面に基づいて実施例を説
明する。1は脱穀機の機枠であり、外周及び内部仕切り
の板体で主要な脱穀室や選別室を形成している。 【0006】2は扱室であって、内部に扱胴3が回転自
在に軸架かされている。そして、この扱室2は、扱胴3
を軸架した上部室2a側とクリンプ網4を張設した機枠
に一体の下部室2b側とに分割可能に構成され、当然な
がら扱胴カバ−5は上部室2aを形成している。また、
扱胴軸6を支持するメタル7と扱室前後の側壁板8,9
は上部室2aの一部を形成する部材になっている。10
は穀稈供給口である。11は穀稈排出口である。12は
扱胴外周面に植設の扱歯を示す。13は扱口で、穀稈の
株元側を挾持して移送するフィ−ドチエン14と挾扼杆
15とからなる穀稈移送装置16が該扱口13に沿う形
態で設けられている。 【0007】17は前記扱胴軸6を伝動する伝動軸18
を内装の扱胴伝動ケ−スで、前記扱胴軸6の前側端に横
水平方向から交叉する方向に配設され、該伝動ケ−ス1
7は、固定の機枠1側に固着する固定ケ−ス部17aと
この固定ケ−ス17aに連設して伝動軸18の軸芯を回
動中心として回動自在であり、かつ前記前側壁板8に固
着された回動ケ−ス17bとから構成されている。そし
て、前記伝動軸18と前記扱胴軸6との交叉部に一組の
ベベルギヤ−からなる伝動体を設けている。 【0008】尚、前記メタル7は、回動ケ−ス17bと
一体的に構成されている。前記挾扼杆15は、上部扱室
2a側を構成する側壁板8,9を扱口13側で繋ぐ壁板
19の外側に取付けられている。20は排藁移送装置
で、前記扱室2の後側壁板9の外側部分に扱胴軸6から
伝動される伝動機構を内装の伝動ケ−ス21を設け、こ
のケ−ス21の出力軸に取付けられるスプロケットと該
ケ−ス21に取付けられた支持フレ−ム22に軸架され
るスプロケットとの間に藁移送チエン23を巻回して構
成し、前記穀稈移送装置16から脱穀済みの藁を引き継
いで後方側へ移送させるものである。即ち、この排藁移
送装置20は前記上部扱室2aを構成する部材の後側壁
板9と一体的に構成されている。24は排藁移送装置の
挾扼杆を示す。 【0009】25はダンパ−で、油圧ダンパ−あるいは
ガスダンパ−の何れでもよく、常時ピストンが突出付勢
されるように構成され、ピストン25aの先端側を前記
固定ケ−ス17a側にブラケットを介して枢結し、シリ
ンダ−25bの基端側を前記前側壁板8の上方外側面に
ブラケットを介して枢結し、ピストン25aの突出によ
って第1図の仮想線状態から実線状態のように上部扱室
2a側を前側を支点に上動させて開放できるように構成
している。尚、このダンパ−25の代りに油圧シリンダ
−装置を設けて、強制的に油圧切換弁の切換え操作で上
部扱室側の形成部材を上動回動ならしめるように構成し
てもよい。 【0010】26はストッパ−で、前記機枠1の扱室後
方で排藁口11の上部にパイプを横架ならしめた形態と
して構成し、前記扱室2の後側壁板9の外壁に前記スッ
パ−26に接当する板体27を取付けて該ストッパ−2
6で上部扱室2aの機枠側を支持させるように構成して
いる。28は選別室で、前記クリンプ網4の下側から排
藁口11の後方側に亘って設けられ、内部には選別棚2
9、選別の起風を起こす唐箕30、吸引排塵フアン31
等が架設され、底面には一番ラセン32及び2番ラセン
33が設けられている。 【0011】34はカッタ−装置で、機枠1の後端側に
装着され、そのカッタ−ケ−ス内には側面視で一部重合
する前後に配設の円盤刃35a,35bを横軸上に所定
間隔で多数個軸架させてこれを逆転して排藁を所定寸法
に切断するよう構成したものである。上例の作用につい
て詳述すると、脱穀作業状態では、第1図で示した仮想
線図の状態にセットさせておき、通常の脱穀作業をさせ
る。即ち、フィ−ドチエン14とその挾扼杆15とで構
成される穀稈移送装置16に脱穀しようとする穀稈を供
給して扱口13に沿わせて穀稈の株元側を挾持移送さ
せ、穀稈の穂先側を穀稈供給口10から扱室2内へ送込
み、扱胴3の回転により脱穀する。脱穀された排藁は穀
稈排出口11から排出され、排藁の株元側は排藁移送装
置20によって後方側へ移送され、その後放出されてカ
ッタ−装置34に供給されて所定寸法に切断されて圃場
面に排出される。 【0012】扱室2の内部で脱穀された穀粒はクリンプ
網4から漏下され選別棚29の選別網で選別されながら
唐箕風で風選別されて一番ラセン32で機外側へ取り出
される。また、排出口11から排出の藁屑は一旦、選別
棚29へ供給されてこれに混入されている穀粒が選別さ
れ一番穀粒が一番ラセン32で取り出され、二番穀粒が
二番ラセンで移送されて再び扱室2内へ還元される。一
方、藁屑は選別風と吸引フアン31による吸引風で吸引
されて機外へ排出される。このようにして、脱穀選別作
用が行なわれる。 【0013】このような作業中にあって、扱室内へ多量
に脱穀穀稈を供給したり、濡れた穀稈を扱室へ多量供給
するなどして脱穀作用が不能になり扱室内に穀稈詰りが
発生したような場合や、長期間に亘って脱穀機を使用し
たためにクリンプ網4を取替える場合等で扱室2の上部
扱室形成部材を扱胴3と一緒に上方へ回動して開放さ
せ、扱室内の詰りを除去したり、クリンプ網4と取替え
作業をするには、脱穀機の固定側機枠1と上部扱胴室2
aを形成させる上部扱室側形成部材との間を締結セット
するセット部材(図示省略)を解除し、ダンパ−25の
ピストン25aの突出付勢力を受けて上部扱室形成部材
全体と排藁移送装置20の移送チエン23側を第1図で
示した実線図のように回動上昇させて扱室2を開放す
る。 【0014】このように扱室2の後方側程大きく扱室2
を開放させると、穀稈詰りの除去が極めて容易になり、
また、排藁移送装置20も同時に上方側へ移動するから
この排藁詰りや、排藁移送装置20の下側に位置する選
別棚29の後部側も同時に点検したり補修したりするこ
ともできる。また、クリンプ網4と取替え作業も極めて
容易にできる。 【0015】そして、この上部扱室2a側の上方回動
が、脱穀機の前側の穀稈供給口2の上方前方に横設した
伝動軸18の回りに回動させる構成であるから、特別な
回動支軸を設ける必要がなく構成を容易にできる。 【0016】 【発明の作用効果】この発明によると、脱穀機の扱胴軸
6に動力を伝達する扱胴室前側で横設された伝動軸中心
部分を支点にして上部扱室形成部材側を上方へ回動して
扱室2を開放する構成としたから特別な開放用の支軸を
設ける必要がなく構成が簡単になり、しかも、扱室が後
側ほど大きく上方に開口して扱室内の穀稈詰りの除去が
容易になる。扱胴3、上部扱室形成部材及び排藁移送装
置20は、前記扱胴伝動軸18を中心として一体的に上
方へ離間回動することにより、扱胴3から排藁移送装置
20へ動力伝達する伝動ケース21も一体的に上方へ離
間回動するので、扱胴3と排藁移送装置20との動力伝
達部分の着脱を行なう必要がなくなり、作業が容易とな
る。 さらに、フィードチェン14による穀稈搬送方向下
手側、即ち、扱胴伝動軸18から遠い側の排藁移送装置
20と脱穀機側がより大きく開放され、しかも、排藁移
送装置20の挟扼杆24は脱穀機側に残る構成なので、
排藁移送装置20と脱穀機との間の空間部が広がるよう
になる。従って、作業者はこの部分を容易に覗き込むこ
とができ、詰まった藁屑の除去などの保守管理が容易に
実行できるようになる。 また、扱胴3、上部扱室形成部
材及び排藁移送装置20は、前記扱胴伝動軸18を中心
として一体的に上方へ離間回動すると、扱胴3下方のク
リンプ網4は脱穀機側に残る構成であって、扱胴3の穀
稈搬送方向下手側ほど、扱胴3とクリンプ網4との間が
大きく離間する構成なので、扱胴3とクリンプ網4との
間の藁屑の除去を容易に実行できるようになる。 そし
て、扱胴3、上部扱室形成部材及び排藁移送装置20が
作業状態の位置に保持された状態では、前記扱胴伝動軸
18は扱胴軸6の前端部に横水平方向から交叉する方向
に配設して構成されているので、扱胴伝動軸18から扱
胴軸6への動力変換伝達が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の側面図
【図2】要部の正面図
【符号の説明】
1…機枠、2…扱室、2a…上部扱室、3…扱胴、6…
扱胴軸、10…穀稈供給口、18…扱胴伝動軸。
扱胴軸、10…穀稈供給口、18…扱胴伝動軸。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−118119(JP,A)
実開 昭55−5718(JP,U)
実開 平2−55537(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A01F 12/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 脱穀機の扱胴3に対してフィードチェン
14による穀稈搬送方向上手側に位置する穀稈供給口1
0側に扱胴軸6へ動力を伝達する扱胴伝動軸18を横架
し、この扱胴伝動軸18の軸芯回りに扱胴3と扱室2の
上部扱室2a側を形成する上部扱室形成部材及び排藁移
送装置20とを一体的に回動可能に設け、前記扱胴3、
上部扱室形成部材及び排藁移送装置20は、前記扱胴伝
動軸18を中心として一体的に上方へ離間回動すること
により、扱胴3から排藁移送装置20へ動力伝達する伝
動ケース21も一体的に上方へ離間回動すると共に、前
記フィードチェン14による穀稈搬送方向下手側に位置
する排藁移送装置20と脱穀機側がより大きく開放さ
れ、しかも、排藁移送装置20の挟扼杆24は脱穀機側
に残る構成とし、さらに、扱胴3下方のクリンプ網4は
脱穀機側に残る構成であって、扱胴3の穀稈搬送方向下
手側ほど、扱胴3とクリンプ網4との間が大きく離間す
る構成とし、前記扱胴3、上部扱室形成部材及び排藁移
送装置20が作業状態の位置に保持された状態では、前
記扱胴伝動軸18は扱胴軸6の前端部に横水平方向から
交叉する方向に配設して構成したことを特徴とする脱穀
機の扱室開閉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00843592A JP3371437B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 脱穀機の扱室開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00843592A JP3371437B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 脱穀機の扱室開閉装置 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26411299A Division JP3371863B2 (ja) | 1999-09-17 | 1999-09-17 | 脱穀装置 |
JP26411399A Division JP3371864B2 (ja) | 1999-09-17 | 1999-09-17 | 脱穀装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05192031A JPH05192031A (ja) | 1993-08-03 |
JP3371437B2 true JP3371437B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=11693050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00843592A Expired - Fee Related JP3371437B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 脱穀機の扱室開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3371437B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-21 JP JP00843592A patent/JP3371437B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05192031A (ja) | 1993-08-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3371437B2 (ja) | 脱穀機の扱室開閉装置 | |
CN111837647B (zh) | 一种水稻吹式脱粒机 | |
JP3371863B2 (ja) | 脱穀装置 | |
JP3371864B2 (ja) | 脱穀装置 | |
JPH0613671Y2 (ja) | 脱穀機 | |
JPH10295180A (ja) | コンバインの刺さり粒除去板 | |
JP3212499B2 (ja) | 脱穀機の扱室 | |
JP3470364B2 (ja) | コンバインの排稈処理装置 | |
JPH0119661Y2 (ja) | ||
JPH0767463A (ja) | コンバインの脱穀装置 | |
JPH0327165B2 (ja) | ||
JP4782260B2 (ja) | 汎用コンバイン | |
JP4139484B2 (ja) | 汎用コンバイン | |
JP4012318B2 (ja) | 汎用コンバインの脱穀部 | |
JP3596020B2 (ja) | 脱穀装置 | |
JP2528613B2 (ja) | 脱穀選別装置 | |
JP2972085B2 (ja) | コンバイン | |
JPS5822512Y2 (ja) | 自走脱穀機 | |
JP2881991B2 (ja) | 脱穀機の排塵選別制御装置 | |
JPH07155047A (ja) | コンバインの脱穀装置 | |
JP2507934B2 (ja) | 脱穀装置 | |
JP2512575Y2 (ja) | 脱穀装置 | |
JP2740494B2 (ja) | 脱穀選別装置 | |
JPH07123849A (ja) | コンバインの唐箕構造 | |
JPS61293316A (ja) | 脱穀部の穀物搬送装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |