JP3370460B2 - 導電性セラミックスの製造方法 - Google Patents
導電性セラミックスの製造方法Info
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Description
セルのセパレータ、ガスディフューザー、およびインタ
ーコネクタなどの集電材料あるいはセラミック発熱素子
として好適なMCrO3 (M:周期律表第3a族元素)
系導電性セラミックスを製造するための方法に関する。 【0002】 【従来技術】MCrO3 (M:周期律表第3a族元素)
で表される化合物は、高温において化学的安定性に優
れ、また電子伝導性が大きいことから固体電解質型燃料
電池セルのセパレータ、ガスディフューザ、およびイン
ターコネクタなどの集電材料あるいはセラミック発熱素
子への応用が検討されている。 【0003】固体電解質型燃料電池セルにおいては、図
1に示すようにY2 O3 安定化ZrO2 の電解質1の一
面に多孔性のLaをCa、Srで置換したLaMnO3
を空気極2として形成し、他方の面にNi−ZrO
2 (Y2 O3 含有)からなる燃料極3を形成して単セル
が構成されている。この単セルは上述の例えばMg、C
aなどをドープしたLaCrO3 系のセパレータ4で挟
みこまれている。 【0004】一方、高温作動のセラミックの発熱素子に
おいては、絶縁性セラミックスであるアルミナの表面に
白金などの抵抗体を形成したり、内部にタングステン等
の抵抗体を内蔵したものが使用されている。この種の発
熱素子においては、作動温度が700℃と高いことが利
点であるが、抵抗に掛かる電圧が不均一なためその結果
発熱温度が不均一となることに加えて、発熱面積が小さ
いなどの欠点がある。 【0005】この問題を克服するため特願平5−103
117号記載のようにLaCrO3 系の自己発熱型のセ
ラミック発熱素子も検討されている。 【0006】 【発明が解決しようとする問題点】MCrO3 (M:周
期律表第3a族元素)系材料は、上述のように固体電解
質型燃料電池セルの集電材料や各種セラミック発熱素子
として好適な材料であるが、MCrO3 系材料は陽イオ
ンの拡散速度が遅いことに加えて、焼結過程において材
料中からCr成分が揮発して、粒子の接触部(ネック
部)にCr2 O3 として凝縮堆積して焼結を阻害する。
このため、大気中では2000℃以上の高温で焼結させ
るか、あるいは還元性雰囲気でこのCr成分の蒸発凝縮
を抑制しながら焼結させる必要がある。Crの蒸発凝縮
を抑制し得る雰囲気で焼結する場合においても1800
℃以上の高温での焼成が必要である。 【0007】このような高温での材料の作製は、経済的
な観点から燃料電池セルの量産やセラミック発熱素子へ
の応用を著しく困難にさせるとともに、製品コストを高
める大きな要因になっている。または、特開平2−11
1632号に記載されるようにLa1-x+y Cax CrO
3 のようにCaを過剰に添加して低温度で焼成する方法
もあるが、この材料は1000℃付近で使用すると相分
離を起こし、特性が劣化する場合がある。このため、こ
の材料は使用条件により必ずしも安定な材料とは言えな
いという問題があった。 【0008】また、一方LaCrO3 系材料を低温で作
製する方法として、電気化学的気相合成(EVD)法が
知られている。しかしながら、この方法は1400℃と
比較的低温でLaCrO3 系材料が作製できるものの、
LaCrO3 の成長速度が遅いため量産性に欠ける欠点
がある。これに加えて、この方法では出発原料として極
めて高価な金属塩化物を使用する必要があるため経済的
にも問題があった。 【0009】 【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上述の
問題点を解決するためMCrO3 (M=第3a族元素)
系材料を低温で焼成するための方法について検討を重ね
た結果、周期律表第3a族元素と、Crと、Ca、S
r、Ba、Mgなどのアルカリ土類元素を含むペロブス
カイト型複合酸化物粉末を、成形前に水および/または
酸性溶液で洗浄した後、これを成形し、1300〜17
00℃の酸化雰囲気中で焼成することにより、緻密質な
LaCrO3 系導電性セラミックスが得られることを知
見したものである。 【0010】以下、本発明を詳述する。本発明において
製造される導電性セラミックスは、MCrO3 (M:周
期律表第3a族元素)系固溶体を主結晶相とするもの
で、式中、Mとしては具体的にはLa、Y、Yb、S
c、Sm、Dy、Nd、Pr、Ce、GdおよびErの
群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。また、こ
のMCrO3 からなる主結晶相において、Ca、Ba、
SrおよびMgのうちの少なくとも1種を含むものであ
る。この組成における金属元素の原子比組成を下記化1 【0011】 【化1】 【0012】と表した時、x+y+z=2、0.005
≦y/x+y+z≦0.3を満足することが望ましい。
これらアルカリ土類元素による置換は、セラミックスの
導電性を高める上で必要であり、0.005>y/x+
y+zでは、電気伝導度が小さくなり、y/x+y+z
>0.3では水素/水蒸気雰囲気で材料分解が起こった
り、あるいは材料表面の腐食が著しいため好ましくな
い。特に望ましくは0.01≦y/x+y+z≦0.1
である。 【0013】また、この導電性セラミックスによれば、
主結晶相を構成するCrの一部をMn、Ni、Fe、C
oでCrに対して30原子%以下の比率で置換すること
も可能である。また、焼結性を高めるためにLa
2 O3 、Y2 O3 などの周期律表第3a族元素酸化物を
過剰に配合することによりこの酸化物からなる相を析出
させる場合もある。 【0014】上記MCrO3 (M:周期律表第3a族元
素)系導電性セラミックスを製造するには、通常、出発
原料として周期律表第3a族元素酸化物、Cr2 O3 、
CaO、MgO、SrO等や、熱処理により酸化物を形
成する各構成金属の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩
などを用いて所定の比率で調合した後、1000〜16
00℃で1〜5時間仮焼した後に、ボールミル等の周知
の方法により粉砕を行い0.1〜10μmのペロブスカ
イト複合酸化物粉末を作製する。 【0015】本発明の導電性セラミックスの製造方法に
おける最も大きな特徴は、上記のようにして得られたペ
ロブスカイト複合酸化物粉末に対して、水および/また
は酸性溶液による洗浄を施す点にある。具体的には、3
0〜70℃の水あるいは酸性溶液中に1〜24時間浸漬
して粉末表面のCrおよびCa、Sr、Ba、Mg成分
を溶解させる。この際、使用する水は比抵抗で1MΩ−
cm以上の純水が好ましい。また、酸性溶液の場合はp
H6〜4程度の水溶液が好ましい。また、酸としては酢
酸、希塩酸、希硝酸、希硫酸等が利用できる。処理は室
温から80℃まで好ましい。酸性溶液を用いた場合は、
炉を損傷するため原料粉末の水洗を充分行うことが必要
がある。 【0016】なお、ペロブスカイト型複合酸化物粉末に
対して、周期律表第3a族元素酸化物を添加する場合に
は、上記洗浄処理を行う前、あるいは洗浄処理した後の
粉末のいずれに対しても添加することができる。 【0017】次に、この洗浄処理を行った粉末を用いて
成形、焼成する。成形は、例えば、金型プレス,冷間静
水圧プレス,押出し成形、ドクターブレード法等により
行われる。そして、この成形体を焼成するにあたり、酸
化雰囲気中、具体的には酸素分圧が10-3気圧以上の雰
囲気中で1〜10時間程度焼成する。この焼成時の酸素
分圧を10-3気圧以上に限定したのは、10-3気圧未満
の分圧下ではCrO3の蒸発や、固溶させたMg、Sr
の蒸発が促進されるためである。また、本発明によれ
ば、前述したような処理を施した粉末を用いることによ
り1300〜1700℃の低温度で1〜10時間程度行
うことにより気孔率5%以下の高密度の焼結体を作製す
ることができる。 【0018】なお、焼成温度はその用途により適宜調整
され、例えば燃料電池セルの集電部材として用いる場合
には、開気孔率を1%以下、特に0.5%以下に小さく
する必要があるため1400〜1700℃の焼成温度が
最適である。 【0019】以上のようにして得られる導電性セラミッ
クスは、金属元素として少なくとも周期律表第3a族元
素と、Crと、Ca、Ba、SrおよびMgの群から選
ばれる少なくとも1種のアルカリ土類元素を含有するペ
ロブスカイト複合酸化物を主結晶相とするものである。
また、上記主結晶相中にはCrに対する置換元素として
Ni、Fe、Co、Mnなどを含む場合もある。このN
i、Fe、Co、Mnによる総置換量としてはCrに対
して30原子%以下に制御することが望ましい。それ
は、その置換量が30原子%を越えると水素などの還元
雰囲気でセラミックスが分解しやすくなるためである。 【0020】本発明における導電性セラミックスによれ
ば、Mg、Srの置換比率が高くなると、仮焼条件や焼
結条件により少量のMgO、SrOが析出する場合や、
周期律表第3a族元素酸化物が析出する場合があるが、
主結晶相が上述の組成波にを満足し、且つ第2結晶相の
割合が全結晶相に対して10体積%以下であれば、主結
晶相中に第2結晶相が分散して存在しても、主結晶相が
連続相を形成するため電気伝導度をほとんど阻害するこ
とはない。 【0021】また、焼結体中の前記ペロブスカイト複合
酸化物主結晶相の平均結晶粒子径としては0.5〜20
μmであることが望ましい。 【0022】さらに、セラミックス中の金属不純物量に
関しては、高温度における耐クリープ性を向上させる観
点からAl、Si量は金属換算で全金属元素量に対して
それぞれ2原子%以下が好ましい。これはAl、Si量
がそれぞれ2原子%を越えると粒界でガラス相を形成し
て、高温度における耐クリープ性が悪くなる傾向にある
ためである。好ましい範囲はそれぞれ0.5原子%以下
がよい。 【0023】次に、本発明の導電性セラミックスを燃料
電池の集電部材として用いる場合について説明する。図
1に示した平板型燃料電池セルにおいて、3〜15モル
%のY2 O3 あるいはYb2 O3 を含有した安定化Zr
O2 または5〜30モル%のY2 O3 、Yb2 O3 、G
d2 O3 を含有したCeO2 からなる固体電解質1の片
面にLaを10〜20原子%のSr、Caで置換した多
孔性のLaMnO3 または特願平5−66935号など
の材料からなる空気極2を、他方の面には燃料極3とし
て多孔性のNi−ZrO2 (Y2 O3 含有) サーメット
を形成する。これを単セルとしてセル間を接続するセパ
レータ4が、空気極と隣接するセルの燃料極とを電気的
に接続する。本発明の導電性セラミックスをこのセパレ
ータ4として用いる。 【0024】かかるセルにおいては、空気極2には空気
あるいは酸素ガス、燃料極に水素、COおよびCO2 ガ
ス等が供給される。このため、セパレータ4の一方の面
が酸化性ガス、他方の面が還元性ガスと接触し、これら
を完全に隔離する必要性から、セパレータ4は高電気伝
導性の他、高緻密質が要求され、そのため開気孔率とし
ては1%以下、特に0.5%以下が好ましい。また、本
発明の導電性セラミックスは、円筒状燃料電池セルのイ
ンターコネクタとしても使用することができる。 【0025】次に、本発明の導電性セラミックスを円筒
状の発熱素子として用いた場合について説明する。図2
に示す発熱素子は、円筒状焼結体からなる抵抗体5と両
端に形成した電極6、7により構成される。本発明の導
電性セラミックスは抵抗体5として使用される。この発
熱素子は電極6、7に50V以下の電圧を印加すること
により400〜1200℃の温度で作動させることが可
能である。発熱素子としては図2の円筒状の他、平板形
状をはじめ円筒スパイラル、ハニカム構造などの任意に
作製することができる。発熱素子においては、必ずしも
緻密質であることは要求されないが、素子の高温強度や
耐クリープ性の観点からは開気孔率としては20%以
下、特に10%以下であることが好ましい。 【0026】 【作用】MCrO3 (M:周期律表第3a族元素)の重
要な特性は酸化雰囲気から還元雰囲気において電気伝導
性を有することである。例えば、LaCrO3 におい
て、LaをCaで置換すると下記化1に従い、ホールが
生成し、これが電気伝導に寄与する。LaをSrやCa
で置換したり、CrをMgで置換した場合も同様であ
る。LaCrO3 の電気伝導度は下記化1で示すように
Caの置換比率により制御されるため、使用雰囲気に影
響されず安定した製品性能を有することが大きな特徴で
ある。 【0027】 【化2】 【0028】また、LaCrO3 等はその融点が220
0℃以上あるため化学的安定性に優れており、空気など
の酸化雰囲気から水素などの還元雰囲気中まで広い範囲
での使用も可能である。 【0029】しかしながら、従来のLaCrO3 系材料
は極めて高温でしか焼結できなかった。その理由は高温
でLaCrO3 中からCr成分が優先的に蒸発しやす
く、これが焼結の際粉末粒子の接触部、いわゆるネック
部にCr2 O3 として堆積し、陽イオンの拡散を阻害し
焼結性を悪くする、いわゆる蒸発凝縮機構で進行するた
めであると考えられる。また、La以外の第3a族元素
とCrの酸化物も同様にCrの蒸発に起因して焼結性が
悪い。 【0030】本発明では、LaCrO3 の焼結性が低い
理由をさらに詳細の検討した結果、上述の問題よりさら
にペロブスカイト型複合酸化物を合成する際の仮焼処理
時、蒸発凝縮して粉末表面に付着したCr、Sr、C
a、Mg等およびそれらの析出物が焼結を阻害する要因
であり、粉末表面に付着、濃縮しているCr成分あるい
はMg、Caを除去することにより表面エネルギ−を増
加させることができ、その結果焼結性が向上することを
見出だした。 【0031】つまり、粉体粒子の焼結の初期過程におけ
る粉末粒子の接合を考えた場合、接合の凹面に働く垂直
圧ΔPは表面エネルギ−をγ、曲率をρとすると、 【0032】 【数1】 【0033】で表され、これが焼結の駆動力である。と
ころが、凹面に不純物が付着あるいは析出すると、その
表面エネルギ−γは減少し、その結果ΔPが小さくなり
焼結性が減少するのである。 【0034】本発明においては、MCrO3 および添加
物であるMg、Crは蒸気圧が高く優先的に蒸発凝縮し
やすいため、この原料粉末表面に存在する、あるいは第
2相として析出しているCr、Mgを水および/または
酸により溶解除去することにより、清浄な粒子表面を構
成すれば表面エネルギ−が増加してLaCrO3 の焼結
性が向上するのである。即ち、MCrO3 粉末に付着し
ているCr、Mg成分の溶解量は水あるいは酸への浸漬
時間が長くなるに従い大きくなる傾向にあり、それとと
もに焼結体の開気孔率は小さくなり焼結性が向上する傾
向にある。 【0035】さらに、MCrO3 においては上記Cr、
Mg以外にCa、Srの析出あるいは付着物も同様に焼
結性を阻害する。このようなCr、Mg、Ca、Sr析
出あるいは付着物も、水または酸性溶液により効果的に
除去することにより、焼結性を高めることができる。 【0036】 【実施例】 実施例1 市販の純度99.9%の周期律表第3a族元素酸化物、
SrCO3 、CaCO3 、MgCO3 およびCr2 O3
を用い、これらを表1、表2に示す組成になるように調
合し、ジルコニアボールを用いたボールミルにて12時
間混合した後、1400℃で5時間仮焼して固相反応を
行わせペロブスカイト複合酸化物粉末を作製した。そし
て、この粉末をジルコニアボールを用いて回転ミルにて
10時間粉砕し、平均粒径が1μmの粉末を得た。 【0037】そして、上記の粉砕後の原料粉末100g
を300ccの純水(比抵抗で1MΩ−cm)およびp
H10〜11程度の酢酸、希塩酸、希硝酸、希硫酸の水
溶液に表1、表2に示す温度、時間で浸漬した。この処
理後の粉末を用いて、4×4×40mmの四角柱に成形
体にプレス成形し、表1および表2に示す焼成条件で焼
成した。 【0038】得られた焼結体に対して、アルキメデス法
による開気孔率の測定と、電圧端子間距離を20mmと
して直流4端子法により1000℃、大気中での電気伝
導度を測定した。また、洗浄処理を行わないもの、上述
の原料粉末にYおよび希土類酸化物を1〜2重量%添加
した粉末についても同様な実験を行った。結果は表1、
表2に示した。 【0039】 【表1】【0040】 【表2】 【0041】表1より水、酸で洗浄処理を行っていない
試料No.1、10、15はいずれも緻密化が不完全であ
るが、水、酢酸等で洗浄処理したものはいずれも10%
以下の開気孔率を示した。この開気孔率では燃料電池の
集電材料としては、不充分であるが発熱素子としては利
用可能である。また、1600℃焼成品(試料No.8、
9、12、14、23、24)においては1%以下の開
気孔率となり、充分緻密化が促進され、燃料電池の集電
材料として使用可能なものであった。 【0042】また、表2より、MCrO3 系材料に対し
てYおよび希土類元素化合物を添加すると焼結性が大幅
に改善されるが、洗浄を行わない場合(試料No.27、
31)、開気孔率は1〜2%程度であるが、これに対し
て洗浄処理を行ったものは、1400℃以下の低温での
焼成においても0.5%以下の充分な緻密性を有してい
た。さらに、1600℃焼成品(試料No.33、34、
37、39、43)では開気孔率はほぼ零まで緻密化し
た。 【0043】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の導電性セ
ラミックスの製造方法は、従来の材料に比較して低温で
緻密な焼結体を作製することができるとともに、従来品
と同等の電気伝導度を有するものであり、これにより、
燃料電池セルの集電部材や発熱素子としての製造をより
容易にするとともにその製造コストも低減することがで
きる。
である。 【図2】発熱素子の構造を説明するための図である。 【符号の説明】 1 電解質 2 空気極 3 燃料極 4 セパレータ 5 抵抗体 6、7 電極
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】金属元素として少なくとも周期律表第3a
族元素と、Crと、Ca、Ba、SrおよびMgの群か
ら選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類元素を含有す
るペロブスカイト複合酸化物粉末を水および/または酸
性溶液で洗浄した後、これを成形し、酸化性雰囲気で1
300〜1700℃の温度で焼成することを特徴とする
導電性セラミックスの製造方法。
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