JP3369168B2 - 精製が向上される組換えポリペプチドの発現 - Google Patents

精製が向上される組換えポリペプチドの発現

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ホルモンペプチド因子の分子生物学および
組換えDNA技術に関する。より詳しくは、本発明は、心
房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)と、その治療上の
用途と、活性ANPの産生方法とに関する。
発明の背景 組換え発現によるタンパク質およびペプチドの産生は
比較的一般的にはなってきたが、薬学的投与または診断
アッセイに十分なほどの純度を有する、活性型のタンパ
ク質およびペプチドの発現、およびそれに続く精製は、
まだ、困難で複雑な作業である。さらに、商業的に入手
可能な方法のみを用いざるを得ない場合には、この作業
はさらに困難である。
ペプチドの組換え発現は、典型的には、所望のペプチ
ドをコードするDNA配列を、発現ベクターに挿入するこ
とによって行われる。発現ベクターは、通常、宿主細胞
によって認識される調節配列を含有し、これによって、
ペプチドに挿入されたDNAの転写および翻訳を行う。発
現ベクターは、適切な宿主細胞、典型的には細菌、酵
母、または培養哺乳動物細胞に挿入される。さらに、発
現ベクターは、通常、選択マーカーを含有し、それによ
って、うまく形質転換され、ベクターを有する細胞を同
定し得、そしてその細胞を、ベクターを有しない細胞か
ら分離し得る。
ペプチドは、「直接に」、あるいは、融合タンパク質
の形態で発現させ得る。直接発現では、改変のない所望
のペプチドが産生されるが、収率が低く、小さなペプチ
ドとなることが多い。大半の宿主細胞は、異種ペプチド
を認識し、その分解をもたらすことができるように思わ
れる。
融合タンパク質は、問題のペプチドに結合する、相当
な大きさのリーダータンパク質を有する。このリーダー
タンパク質は、β−ガラクトシダーゼの場合にように、
宿主に自生であることが多い。融合タンパク質は、同じ
リーディングフレームに結合した、ペプチドのコード配
列に結合するリーダータンパク質のコード配列を含有す
るベクターの発現によって得られる。内在性リーダータ
ンパク質を用いると、異種ペプチドの分解を阻止する傾
向があるため、融合タンパク質は、小さなペプチドと共
に用いられることが多い。しかし、宿主細胞に不溶性の
封入体が形成されることが多いため、融合タンパク質の
精製は困難であることが多い。また、内在性リーダータ
ンパク質を用いると、細胞に内在性のその他のタンパク
質からの融合タンパク質の分離も妨げる。さらに、もと
のペプチドを得るためには、リーダータンパク質を切断
し、それを所望のペプチドから分離しなければならな
い。従って、重要なことに、より多くの工程が必要であ
り、これが生成物の損失につながる。
F.J.Baileyら、J Indust Microbiol(1987):47−5
2は、CheYをリーダータンパク質として用いた、融合タ
ンパク質としての、E.coliにおける心房性ナトリウム利
尿ペプチド(ANP)の発現を開示した。
Brewerら、米国特許第4,880,911号は、高い電荷を持
つアミノ酸ポリマーを有する融合タンパク質としての、
ウロガストロン(上皮増殖因子)の発現を開示した。こ
のペプチドは、塩基性アミノ酸、好ましくは2−30個の
Arg残基のC−末端伸長で発現する。発現に続いて、ポ
リ−Argテールによって伝えられた高い正の電荷を用い
て、融合タンパク質を単離し得る。このテールは、カル
ボキシペプチダーゼCなどのエキソペプチダーゼを用い
て除去し得る。
W.L.Sungら、Proc Nat Acad Sci USA(1986)83:561
−65は、各アミノ酸の6個または7個の繰り返しに続い
て、CNBrでの切断が可能なリンカーによってプロインシ
ュリンのアミノ末端に融合された、短い(8個のアミノ
酸)β−ガラクトシダーゼリーダーを有する融合タンパ
ク質としての、プロインシュリンの発現を開示した。Su
ngは、ヘキサマーまたはヘプタマーがGln、Asn、Thr、S
er、Ala、HisまたはCysである融合タンパク質(たとえ
ば、β−gal−Gln6−プロインシュリン)が、最も高い
割合で発現することを見いだした。
Shenら、EP 163,406は、リーダータンパク質およびタ
ンデム繰り返しにそのペプチドの多重コピーを含有す
る、融合タンパク質としての、小さなペプチドの発現方
法を開示した。Shenは、β−ガラクトシダーゼをリーダ
ータンパク質として用い、インシュリンの多重コピー
を、切断可能なリンカー配列(トリプシンおよびカルボ
キシペプチダーゼBで切断する)で分離した。Cockle
ら、“Protein Purification:Micro to Macro"(1987,A
lan R.Liss,Inc)pp.375−81も参照のこと。
Cohenら、米国特許第4,743,679号は、200個までのア
ミノ酸(好ましくは75個まで)のリーダーを有する融合
タンパク質としての、上皮増殖因子(EGF)の発現を開
示した。このリーダーおよびEGFペプチドは、Glu残基に
よって結合され、Staph V8によって切断される。EGFの
三次構造は、明らかに、V8による切断から、その内部の
Glu残基を保護した。この融合タンパク質は、不溶性封
入体として細菌に発現された。リーダーポリペプチド
は、(N−末端に)Metを1個だけ、(EGFに結合される
部分に)Gluを1個だけ有し、Cysを有さないように選択
された。
Hobdenら、GB 2,180,539は、キャリアポリペプチドを
有する融合タンパク質としてペプチドを発現させること
による、ANPの産生方法を開示した。このキャリアポリ
ペプチドは、短いANPペプチドの分解を抑制した。この
融合タンパク質は、プロテアーゼによって切断される部
位を含有するリンカーを介して、ANPペプチドに結合し
たキャリアポリペプチドからなっていた。開示されたプ
ロテアーゼは、哺乳動物消化管タンパク質分解酵素エン
テロキナーゼ、トロンビン、プラスミン、コラゲナー
ゼ、Staph V8、X a因子およびエンドペプチダーゼlys C
であった。好ましいキャリアポリペプチドは、E.coliク
ロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CA
T)遺伝子に由来していた。この融合タンパク質は、タ
ンパク質分解前に精製され得、キャリアポリペプチドの
免疫学的特性に基づいてアッセイされ得るとHobdenは示
唆した。
Maiら、EP 207,044は、内在性ポリペプチドリーダー
と、エンドペプチダーゼ「トリガーシグナル」(切断部
位)と、ペプチドとを含有する融合タンパク質として
の、小さなペプチドの発現を開示した。Maiは、ペプチ
ドを完全放出し得るように、リーダータンパク質におい
てはトリガーシグナルを除くことが好ましいと教示し
た。内在性タンパク質の完全な状態を維持することによ
っても、その後のペプチドの精製が簡略化される。
Maiが開示したプロテアーゼは、トリプシン、プラス
ミン、エンテロキナーゼ、カリクレイン、ウロキナー
ゼ、tPA、クロストリパイン、キモトリプシン、ペプシ
ン、キモシン、コラゲナーゼ、ラッセルクサリヘビ蛇毒
プロテアーゼ、ポストプロリン分解酵素、Staph V8、X
a因子、および、Staph V8、X a因子を有するトロンビン
であり、トロンビンが好ましい。開示されている、リー
ダーとして用いるのに適切な内在性タンパク質は、クロ
ラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CA
T)、β−ガラクトシダーゼおよびrecAであった。
RecAは、DNAと相互作用する、E.coliおよびその他の
微生物に見られる核タンパク質であり、高い負の電荷を
有する。recAをリーダータンパク質として用いると、re
cAタンパク質をその他の細菌タンパク質から単離するの
に、アニオン交換クロマトグラフィーなどの方法を用い
得るため、その後の融合タンパク質の精製が向上される
とMaiは開示した。Maiは、細胞ペースト抽出物をアニオ
ン交換カラムに供し、NaClグラジェントまたはNH4Clグ
ラジェントで溶出し、これによって約80%の細菌タンパ
ク質を除去することによって、recA融合タンパク質を、
その他の細菌タンパク質から分離した。融合タンパク質
をV8プロテアーゼで分解した後、アニオン交換樹脂に結
合させることによって、または逆相HPLCによって、異種
タンパク質をrecA部分から分離した。
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は、潜在的利
尿活性およびナトリウム利尿活性、並びに血圧降下を示
す、心房筋肉細胞に見られる3kDaのペプチドである。こ
れは、通常、アミノ末端に長いproセグメント(14−16
のkDa)を有する、プロペプチドの型で発現される。ANP
は、1985年5月8日出願のJohnsonら、米国特許第4,76
4,504号、および1986年6月5日出願のUSSN 870,795に
開示されているが、これらは、参考として本明細書に援
用されている。
発明の開示 我々は、異種ペプチドのキャリアとして、ヒトproANP
のpro部分を用いることによる、融合タンパク質として
ペプチドを発現する改良方法を開発した。この方法にお
いて、通常proANPのpro部分に存在する各Glu残基が、た
とえば、部位特異的変異誘発によって、Glnに変換され
る。proANPのpro部分および異種ペプチドは、V8切断部
位によって結合されるが、この部位は、Staphylococcus
aureas V8プロテアーゼを用いた切断が可能である。あ
るいは、本明細書に記載のペプチド発現方法を用いて、
本発明の最終ペプチドを得るためには、その他のプロテ
アーゼおよび化学的切断方法も用い得る。変換されたpr
oANPのpro部分は、高い等電点を示し、これによって、
その他の全ての宿主細胞タンパク質、核酸、パイロジェ
ン等からの融合タンパク質の分離、および切断後のペプ
チドからのキャリアの分離が促進される。
図面の簡単な説明 図1は、ベクターphNF117のヌクレオチド配列および
アミノ酸配列を示す。β−gal−(thr)6リーダーペプ
チドアミノ酸配列は、イタリック体で示し、pro−ANP配
列は通常の字体で示している。アミノ酸配列のANP部分
は太字で示している。GluからGlnへ変換された残基に
は、下線を施した。
図2は、ベクターphNF120−1のヌクレオチド配列お
よびアミノ酸配列を示す。β−gal−(thr)6リーダー
ペプチドアミノ酸配列は、イタリック体で示し、pro−A
NP配列は通常の字体で示している。アミノ酸配列のANP
部分は太字で示している。GluからGlnへ変換された残基
には、下線を施した。
図3は、Staph V8切断部位を有するANPコード配列を
調製するのに用いられた、合成オリゴヌクレオチドを示
している。
図4は、実施例1(b)に示した、phNF117に用いら
れるStaph V8切断部位を有するβ−gal−(thr)6リー
ダーペプチドコード配列を調製するのに用いられる、合
成オリゴヌクレオチドを示す。
図5は、実施例1(c)に示した、phNF117に用いら
れるStaph V8切断部位を有する合成proANPペプチドコー
ド配列を調製するのに用いられる、合成オリゴヌクレオ
チドを示す。
図6は、実施例1(d)に示した、phNF117に用いら
れるStaph V8切断部位を有する合成proANPペプチドコー
ド配列を調製するのに用いられる、合成オリゴヌクレオ
チドを示す。
図7は、RP−HPLCで得られた3つのクロマトグラムを
示す。図7(A)は、カルボキシメチル−セファローズ
(登録商標)で精製された、本発明のANP融合タンパク
質から得たクロマトグラムを示す。図7(B)は、Stap
h−V8プロテアーゼによる、分解前後のRP−HPLCによっ
て得られた、本発明のANP融合タンパク質から得たクロ
マトグラムを示す。図7(C)は、本発明のANP融合タ
ンパク質から得た精製ANPのクロマトグラムを示す。
発明を実施するための形態 A.定義 本明細書における用語「融合タンパク質」とは、(リ
ーダー)−キャリア−切断部位−異種ペプチドという一
般形態を有するキメラポリペプチドを指し;ここで、
「異種ペプチド」とは、生物学的活性、抗原活性などを
示す、約10までのkDaまでのポリペプチドを示し;「切
断部位」は、Staphylococcus aureas V8プロテアーゼま
たはその他の選択された特異的プロテアーゼあるいはタ
ンパク質分解法によって加水分解されるアミノ酸配列を
指し;「キャリア」は、約10から約50kDaのポリペプチ
ドを指し;「リーダー」は、任意のリーダー配列を指
す。場合によっては、リーダー配列は、融合タンパク質
の直接分泌に用い得る。
本明細書における用語「異種ペプチド」は、一般に、
選択された宿主に内在性ではないペプチドを指すが、そ
の過剰発現を所望する場合には、この定義に内在性ペプ
チドをも包含する。異種ペプチドは、ほとんどのタンパ
ク質に比べて短く、一般に、約10kDa未満の分子量を有
し、グリコシル化、シアリル化、ホスホリル化などされ
得る。このペプチドは、また、組換えワクチンおよび/
または免疫アッセイに用いるのに有用な活性、典型的に
は生物学的活性(たとえばペプチドホルモンとして)、
または抗原活性の形態を示す。このペプチドは、キャリ
アタンパク質からの分離の際に細かくされないように、
接触可能なV8切断部位を有さない。このペプチドは、あ
らゆる切断部位を省略してもよいし、あるいは、ペプチ
ドの接触不可能な部分(たとえば、ペプチドのその他の
部分によってマスクされた、またはグリコシル化、ホス
ホリル化などによってマスクされた部分)に部位を有し
てもよい。ペプチドの活性が維持され得る場合には、選
択されたプロテアーゼに対する切断部位を本来的に有す
るペプチドを、たとえば、部位特異的変異誘発によっ
て、部位が存在しない形態に変換し得る。本発明の範囲
に含まれる代表ペプチドは、制限なく、心房性ナトリウ
ム利尿ペプチド(ANP)、脳性ナトリウム利尿ペプチ
ド、ソマトスタチン、グルカゴン様ペプチド、カルシト
ニン、肺表面活性剤、インシュリン、成長ホルモン放出
因子(GRF)、ブラジキニン、エンドルフィン、エンケ
ファリン等を包含する。
用語「キャリアタンパク質」とは、異種ペプチドの発
現を安定させるタンパク質を指し、異種ペプチドと共に
本発明の融合タンパク質を形成する。一般に、キャリア
タンパク質は、約10から約50kDaの分子量を有し、接触
可能な内部切断部位を有さないことが好ましい。キャリ
アタンパク質は、融合タンパク質が、内在性宿主細胞タ
ンパク質から容易に分離する範囲にまで、得られる融合
タンパク質のp Iを向上させる作用も果たす。約8.0また
はそれ以上のp Iが本発明では好ましい。キャリアタン
パク質は、内在性宿主タンパク質にも、そのフラグメン
トにも由来し得、あるいは、塩基性の度合の高いランダ
ム配列でも構成し得る。好ましくは、キャリアタンパク
質は、GluまたはAsp−Gly残基を含有せず、V8によって
多数のフラグメントに切断されるのを抑制している。本
発明で好ましいキャリアタンパク質は、各Glu残基を中
性または塩基性アミノ酸に変換することによって、ヒト
proANPのpro領域に由来する。好ましいキャリアタンパ
ク質は本質的に、以下の配列を有している: ここで、X1-9は中性または塩基性のアミノ酸であり、X
10およびX11はGlu以外のアミノ酸であり、ジペプチド配
列Asp−Glyを避けて選択される(つまり、X11はAspでは
なく、X10がAspである場合には、X11はGlyまたはAspで
はない)。本発明の好ましい実施態様においては、X1-9
はそれぞれGlnである。
B.一般方法 ベクターの構築: 所望のコードおよび制御配列を含有する適切なベクタ
ーの構築には、当業者に周知の標準的連結反応および制
限技術が採用される。単離したプラスミド、DNA配列ま
たは合成オリゴヌクレオチドを所望の形態に開裂、調
整、および再連結する。
部位特異的なDNAの開裂は、一般には製造者の指示に
従って一般に当業者に公知の条件下で、適切な制限酵素
(1つまたは複数の酵素)を用いた処理により行われ得
る。例えば、T.Maniatisら、“Molecular Cloning:A La
boratory Manual"(New York,Cold Spring Harbor Labo
ratory、1982)参照。一般には、約1μgのプラスミド
またはDNA配列を約20μLの緩衝溶液中で1単位の酵素
で開裂する。本明細書の実施例では、典型的には、過剰
な量の制限酵素がDNA基質を完全に消化するために用い
られる。いくらかの変動は許容範囲であるが、約37℃で
約1時間から2時間のインキュベーション時間を行う。
インキュベーションの終了毎に、フェノール/クロロフ
ォルムで抽出、次にジエチルエーテルで抽出することに
よりタンパク質を取り除き、そして次にセファデックス
G−50スピンカラムで分離してエタノール沈澱させる
ことにより、水性画分から核酸を回収する。所望であれ
ば、開裂したフラグメントのサイズ分離を、標準技術を
用いてポリアクリルアミドゲルまたはアガロースゲル電
気泳動により行い得る。サイズ分離の一般的記述はMeth
Enzymol(1980)65:499−560にある。
制限開裂フラグメントは、50mMのTris,pH7.6,50mMのN
aCl、6mMのMgCl2、6mMのDTTおよび5−10μMの4種の
デオキシリボヌクレオチド三リン酸塩(dNTPs)を含む
溶液中で20から25℃で約15から25分インキュベーション
し、E.coli DNAポリメラーゼIの大きなフラグメント
(クレノウ)で処理することにより平滑末端化され得
る。4種のdNTPsが存在するにもかかわらず、クレノウ
フラグメントは5'付着末端をうめるが、突出した3'一本
鎖に戻る。所望であれば、付着末端の性質により指示さ
れた制限の範囲内で、1−3のdNTPsのみを供給するこ
とにより、選択的修復が行われ得る。クレノウフラグメ
ントで処理した後、混合物をフェノール/クロロフォル
ムで抽出し、次にセファデックス G−50スピンカラム
上で走査してエタノールを沈澱させる。適切な条件下で
S1ヌクレアーゼで処理すると、どのような一本鎖部分で
も加水分解が生じる。
合成オリゴヌクレオチドを、Matteucciら(J Am Chem
Soc(1981)103:3185)のトリエステル方法、または市
販の自動オリゴヌクレオチド合成機を用いて調製する。
アニーリングの前にまたは標識を行うために、一本鎖の
リン酸化を行う。反応は、50mMのTris,pH7.6,10mMのMgC
l2、5mMのジチオトレイトール、1−2mMのATP、1.7pmol
eの32P−ATP(2.9mCi/mmole)、0.1mMのスペルミジン、
および0.1mMのEDTAの存在下で、ポリヌクレオチドキナ
ーゼの過剰な量、例えば0.1nmoleの基質に対して約10単
位を用いて行う。
連結反応を、15−30μLの容量中で以下の標準条件お
よび温度で行う:20mMのTris−HCl,pH7.5,10mMのMgCl2
10mMのDTT、33μg/mLのBSA、10mM−50mMのNaCl、および
0℃での40μMのATP、0.01−0.02(Weiss)単位のT4 D
NAリガーゼ(「付着末端」連結反応用)または14℃での
1mMのATP、0.3−0.6(Weiss)単位のT4 DNAリガーゼ
(「平滑末端」連結反応用)。分子間の「付着末端」連
結反応は通常、全DNA濃度が33−100μg/mLで行う(全最
終濃度が5−100nM)。分子間の平滑末端連結反応(通
常10−30倍モルの過剰なリンカーを用いる)は全最終濃
度が1μMで行う。
「ベクターフラグメント」を用いるベクターの構築に
おいて、ベクターフラグメントを通常、バクテリアルア
ルカリホスファターゼ(BAP)で処理し、5'リン酸塩を
取り除き、ベクターの再連結を防ぐ。BAPによる消化
は、Na+およびMg2+を添加した約150mMのTris、pH8中
で、ベクター1μg当り約1単位のBAPを用いて60℃で
約1時間行う。調製物をフェノール/クロロフォルムで
抽出し、エタノール沈澱させ、セファデックス G−50
スピンカラムにかけることにより脱塩して、核酸フラグ
メントを回収する。他の方法としては、所望でないフラ
グメントをさらに制限酵素を加えて二重に消化させるこ
とにより、ベクター中での再連結を阻害し得る。
配列の修飾を必要とするcDNAまたはゲノムDNAから誘
導したベクター部分には、突然変異誘発を導く部位特異
的プライマーが用いられ得る。これは、一本鎖ファージ
DNAに相補的な合成オリゴヌクレオチドのプライマーを
用いることにより行われ、所望の突然変異を表す、限定
的なミスマッチの突然変異が起こる。簡潔に言えば、合
成オリゴヌクレオチドがファージに相補的な鎖の合成を
指示するプライマーとして用いられ、得られた二重鎖DN
Aはファージを支持する宿主細菌に形質転換される。形
質転換された細菌の培養物をトップアガーにプレートす
ることにより、ファージを宿す単細胞からのプラークの
形成が可能になる。
理論的には、新しいプラークの50%は一本鎖として突
然変異型を有するファージを含有し、50%はもとの配列
を有する。得られたプラークをアレル(allele)特異的
条件下でキナーゼ化した合成プライマーとハイブリダイ
ズさせる。一般には、ハイブリダイゼーション溶液中の
カオトロピック剤(1つまたは複数)の温度、イオン強
度、および濃度を変えることにより、「正確な対」が存
在しないとプローブは実質的にはハイブリダイズしない
という条件が得られる。プローブをDNAへハイブリダイ
ズするための、標準条件(0.9MのNaCl)下での最適温度
を計算する実験式は、 T(℃)=4(NG+NC)+2(NA+NT)−5℃ であり、式中NG、NC、NA、およびNTは、プローブ中の
G、C、A、およびT塩基の数である(J.Meinkothら、
Anal Biochem(1984)138:267−84)。
次に、プローブとハイブリダイズするプラークを取り
出して培養し、そしてDNAを回収する。
構築物の確認: プラスミド構築のための正確な連結反応は、最初に、
E.coli菌株MM294または他の適切な宿主を、連結反応混
合物で形質転換することにより確認し得る。E.coli MM2
94は、E.coli遺伝子保存センター、CGSC#6135から得ら
れた。生じた形質転換体を、当業者に認識されているよ
うに、アンピシリン、テトラサイクリンまたは他の抗生
物質耐性によって、あるいはプラスミドの構築に依存す
る他のマーカーを用いて選択する。次に、形質転換体か
らのプラスミドをD.B.Clewellら、Proc Nat Acad Sci U
SA(1969)62:1159の方法に、次に任意にクロラムフェ
ニコール増幅(D.B.Clewell、J Bacteriol(1972)110:
667)によって調製する。単離したDNAを制限酵素により
分析し、そして/あるいはF.Sangerら、Proc Nat Acad
Sci USA(1977)74:5463のジデオキシ方法(この方法は
Messingら、Nucleic Acids Res(1981):309にさらに
記載されている)、またはMaxamら、Methods in Enzymo
l(1980)65:499の方法により配列を決定する。
発現: 本発明のタンパク質は原核生物または真核生物系中の
いずれかで発現し得る。原核生物で最も頻繁に代表され
ているのは種々のE.coli菌株である。しかし、他の微生
物菌株もまた用いられ得る。例えば、バチルス(例えば
Bacillus subtilis)、シュードモナスの様々な種、お
よび他の細菌菌株がある。このような原核生物系には、
宿主と適合する種由来の、複製部位および制御配列を含
有するプラスミドベクターを用いる。例えば、典型的に
は、E.coliを、Bolivarら、Gene(1977):95によるE.
coli種由来のプラスミドであるpBR322の誘導体を用いて
形質転換する。通常用いられる原核生物の制御配列は、
本明細書ではリボソーム結合部位配列に沿っての転写開
始のためのプロモーターを含むものと定義する。この中
には、βラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクト
ース(lac)プロモーター系(Changら、Nature(1977)
198:1056)、トリプトファン(trp)プロモーター系(G
oeddelら、Nuc Acids Res(1980):4057)、およびラ
ムダ由来PLプロモーターおよびN−遺伝子リボソーム結
合部位(Shimatakeら、Nature(1981)292:128)として
通常用いられるプロモーターを含む。しかし、原核生物
と適合する入手可能なプロモーター系であればすべて用
いられ得る。
本発明の真核生物系中で有用な発現系は適切な真核遺
伝子由来のプロモーターを包含する。酵母菌中で有用な
プロモーターの種類としては、例えば、糖分解酵素3−
ホスホグリセリレートキナーゼ(Hitzemanら、J Biol C
hem(1980)255:2073)を含む解糖系酵素の合成のため
のプロモーターを含む。他のプロモーターとしてエノラ
ーゼ遺伝子(M.J.Hollandら、J Biol Chem(1981)256:
1385)またはYEp13から得られたLeu2遺伝子(J.Broach
ら、Gene(1978):121)からのプロモーターを含む。
適切な哺乳類のプロモーターは、SV40(Fiersら、Nat
ure(1978)273:113)からの初期のプロモーターおよび
後期のプロモーター、またはポリオーマウイルス、アデ
ノウイルスII、ボビンパピロマウイルス、またはエビア
ンザルコマウイルスのような他のウイルス性プロモータ
ーを含む。適切なウイルスおよび哺乳類のエンハンサー
は上述の通りである。植物細胞を発現系として用いる場
合には、ノパリン(nopaline)合成プロモーターが適切
である(A.Depickerら、J Mol Appl Gen(1982):56
1)。昆虫細胞培養物中での発現は、バキュロウイルス
ベクター、例えばバキュロウイルスのAutographa calif
ornica核多角体病ウイルス(AcNPV)由来の転移ベクタ
ーを用いることにより都合よく達成され得る(PCT WO89
/046699参照)。
形質転換: 用いる宿主細胞により、その細胞に適切な標準的な技
術を用いて、形質転換を行う。S.N.Cohen、Proc Nat Ac
ad Sci USA(1972)69:2110に記載されているように、
塩化カルシウムを用いるカルシウム処理、またはManiat
isら、前出、p.254に記載のRbCl方法は、原核生物、ま
たは細胞壁バリヤーを本質的に有する他の細胞に用いら
れる。Agrobacterium tumefaciens(C.H.Shawら、Gene
(1983)23:315)による感染は特定の植物細胞に用いら
れる。細胞壁がない哺乳類細胞には、Grahamおよびvan
der Eb、Virology(1978)52:546のリン酸カルシウム沈
殿方法が好ましい。酵母菌への形質転換はP.Van Soling
enら、J Bacter(1977)130:946およびC.L.Hsiaoら、Pr
oc Nat Acad Sci USA(1979)76:3829の方法に従って行
われる。
C.実施例 以下に示す実施例は当業者が実施する際にさらなる指
針となるよう提供するものであって、本発明をいかなる
形であれ制限するものではない。
実施例1 (プラスミドphNF75の構築) 接合部にエンドプロテイナーゼGlu−C(Staph V8)
開裂部位(Boehringer Mannheim)を有するE.coliβガ
ラクトシダーゼ(EcoR I部位でのアミノ酸1005)に、ヒ
ト心房性のナトリウム尿排泄充進ペプチド(hANP4−2
8)を融合するプラスミドを構築した。ハイブリッド遺
伝子を、pBR322をベースにしたプラスミド上でlacZプロ
モーター/オペレーター領域から転写する。
最初に、開裂部位、hANP(4−28)、および翻訳終了
シグナルをコードする合成DNAフラグメントを、G.P.Vla
sukら、J Biol Chem(1986)261:4789−96の方法で8つ
のオリゴデオキシリボヌクレオチドから集めて、8%の
ポリアクリルアミドゲル(T.Maniatisら、前出、p.173
−178)から精製した。hANP(*はタンパク質分解性
開裂部位の存在を示す)と命名した合成遺伝子の設計に
は、いくつかのE.coliに好適なコドンの選択(M.Gouy
ら、Nuc Acids Res(1982)10:7055−74)を利用した。
このフラグメント約200ngを20ngのM13mp19(C.Yanisch
−Perronら、Gene(1985)33:103−19)と混合した。こ
のM13mp19は、ベクターを線状化するために制限エンド
ヌクレアーゼEcoR IおよびSma I(New England Biolab
s、製造業者が推奨する条件を用いる)で消化してい
る。400UのT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)お
よびリガーゼ緩衝液(最終濃度50mMのTris−HCl,pH7.4,
10mMのMgCl2、10mMのDTT、0.3mMのATP)を加えて、DNA
を15℃で一晩インキュベートした。CaCl2による工程(M
aniatisら、前出、p.250−51)によりコンピテントとな
ったE.coli JM101(0.1mL)を連結物でトランスフェク
トし、0.2mLのJM101と混合して一晩培養し、5−ブロモ
−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシ
ド、すなわちX−gal(2%のジメチルホルムアミド溶
液中に50μL)およびイソプロピル−β−D−チオガラ
クトピラノシド(IPTG)(100mM水溶液中に10μL)を
有するL−トップアガロースに添加し、Lプレートの表
面に注いだ。37℃で一晩インキュベーションした後、F.
Sangerら、Proc Nat Acad Sci USA(1977)74:5463−67
の方法により配列を決定するために、白いプラークを選
択して(M13−hNF7)、ファージのストックを増殖させ
て、一本鎖DNAを調製した(J.Messing、Meth Enzymol
(1983)101:20−78)。合成hANPフラグメントのDNA
配列は正確であることが示された。
次に、M13−hNF7(Messing、前出)からの二本重鎖DN
Aを調製して、制限エンドヌクレアーゼBamH IおよびBgl
II(New England Biolabs)で消化し、hANP配列を含
有する約700bpのDNAフラグメントを0.6%のアガロース
ゲル(Maniatisら、前出、pp.157−161)から精製し
た。プラスミドpTrp−233(US 4,764,504に記載のよう
に調製)を制限エンドヌクレアーゼBamH Iで消化し、そ
の末端をManiatisら(前出、p.133)の方法でバクテリ
アルアルカリホスファターゼ(Amersham)と一緒にイン
キュベーションすることにより脱リン酸化し、線状化し
たプラスミドを0.6%のアガロースゲルから精製した。
約100ngのBamH I−Bgl IIのDNAフラグメントを20ngの線
状化したプラスミドおよび400UのT4 DNAリガーゼと混合
し、連結用緩衝液を加えて15℃で一晩インキュベーショ
ンした。コンピテントなE.coli MC1061を連結物で形質
転換し、100μg/mLのアンピシリンを有するLプレート
上で37℃で一晩インキュベートした。コロニーを100μg
/mLのアンピシリンを含有するLブロスに接種し、一晩
増殖させ、そして1mL回収することにより、Maniatisら
(前出、p.368−369)のアルカリ溶解方法によりプラス
ミドDNAを調製した。プラスミド内のBamH I−Bgl IIフ
ラグメントの方向を制限エンドヌクレアーゼPvu IIおよ
びHind III(New England Biolabs)による消化、なら
びに0.6%のアガロースゲル上でのDNAフラグメントのサ
イズ化により決定した。所望の方向は、プラスミドのEc
oR I認識部位の次の、フラグメントのBamH I認識部位の
位置であって、EcoR I−Hind III、EcoR I−BamH I、ま
たはEcoR I−EcoR Iフラグメントとして分離し得るhANP
カセットを創出する。このような方向を有するプラス
ミドをphNF73と命名した。
次に、phNF73を制限エンドヌクレアーゼEcoR Iで消化
し、約100bpのEcoR I−EcoR Iフラグメントをコードす
るhANPを8%のポリアクリルアミドゲルから精製し
た。次に、2μgのプラスミドpBgalを制限エンドヌク
レアーゼEcoR Iで消化し、線状化したプラスミドを0.6
%のアガロースゲルから精製し、バクテリアルアルカリ
ホスファターゼと一緒にインキュベーションすることに
より、その末端を脱リン酸化した。次に、約20ngの線状
化したプラスミドを約50ngのEcoR I−EcoR Iフラグメン
トおよび400UのT4 DNAリガーゼと混合し、連結用緩衝液
を加えて15℃で一晩インキュベーションした。コンピテ
ントなE.coli MC1061を連結物で形質転換し、100μg/mL
のアンピシリンと一緒にLプレート上で37℃で一晩イン
キュベートした。EcoR Iによる消化により、EcoR I−Ec
oR Iフラグメントを含有することが示された1つのプラ
スミドをphNF75と命名した。いくつかのE.coli菌株で
は、phNF75はβ−ガラクトシダーゼとhANP(4−28)と
が融合した場合に予想されるサイズを有するハイブリッ
ドタンパク質を産生することが、SDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動(U.Laemmli、Nature(1970)227:680−
85)によって示された。融合タンパク質を部分的に精製
し、エンドプロテイナーゼGlu−C(Staph V8)で消化
し、精製すると、正確なアミノ酸配列を有することが示
された(データは図示せず)。
(b)pTRP83−1の構築: トリプトファンプロモーターから短いβ−gal−リー
ダーペプチドを発現する、プラスミドpTRP83−1を以下
のように構築した。
E.coliトリプトファンプロモーター/オペレーター領
域の制御下、pBR322をベースにしたプラスミド上で、プ
ラスミドpTrp−233(US 4,764,504に記載のように調
製)を用いて、E.coliβ−ガラクトシダーゼの5つのア
ミノ末端残基に続いて−Asn−Leu−Thr−Thr−Thr−Thr
−Thr−Thr−Glu−Phe−(すなわち、β−ガル−(th
r)6リーダーペプチド)配列をコードする発現ベクタ
ーを構築した。図4は、4つの合成オリゴヌクレオチド
からのこの配列の調製物を示す。所望であれば、図4に
示す適切なオリゴヌクレオチドを変えることにより、上
記の代わりに−Asn−Leu−Thr−Thr−Thr−Thr−Thr−T
hr−Gln−Phe−配列を用いてもよい。この配列の下流の
EcoR IおよびHind III認識部位は、フレームで、遺伝子
が短いリーダーペプチドと融合することを可能にする。
このペプチドおよび他の関連ペプチドはE.coli中でのプ
ロインシュリンの発現を安定させることが示された(W.
L.Sungら、Proc Nat Acad Sci USA(1986)83:561−6
5)。
最初に、2μgのpTrp−233をEcoR Iで消化し、線状
化したプラスミドを0.6%のアガロースゲルから精製し
た。次に、E.coliのDNAポリメラーゼI(Boehringer−M
annheim,Inc.)のクレノウフラグメントを用いて、Mani
atisら(前出、p.394)の方法で末端をうめた。次に、
混合物を70℃で5分間加熱して、酵素を不活性化した。
そして、T4 DNAリガーゼを連結用緩衝液に加えて、15℃
で一晩インキュベーションした。E.coli MC1061をCaCl2
法でコンピテントとし、Maniatisら(前出、pp.250−25
1)に記載のように形質転換した。得られたアンピシリ
ン耐性コロニーを100μg/mLのアンピシリンを有するL
ブロス中で一晩増殖させ、1mLの培養液を回収して、Man
iatisら(前出、p.368−369)のアルカリ溶解方法によ
りプラスミドDNAを調製した。EcoR Iで消化出来なかっ
たことによりEcoR I認識部位がないプラスミドを決定し
て、これをpTRP81−6と命名した。
次に、2μgのプラスミドpTRP81−6をHind IIIおよ
びNde Iで消化し、線状化したプラスミドを0.6%のアガ
ロースゲルから精製した。β−gal−(thr)6リーダー
ペプチドをコードする合成Nde I−Hind IIIのDNAフラグ
メントを、Vlasukらの方法(前出)で、4つのオリゴデ
オキシリボヌクレオチド(図4)から集めて、20%のポ
リアクリルアミドゲル(Maniatisら、前出)から精製し
た。このフラグメントは、フレーム中に、遺伝子がβ−
ガラクトシダーゼと融合するためのEcoR IおよびHind I
II認識部位をコードし、そして末端はリン酸化されな
い。千倍過剰な量の合成フラグメントを、線状化したプ
ラスミドに加え、T4 DNAリガーゼおよび連結用緩衝液と
混合し、15℃で一晩インキュベートした。連結物を用い
てコンピテントなE.coli MC1061をアンピシリン耐性に
形質転換させた。コロニーを増殖し、プラスミドDNAを
調製し、EcoR Iによる消化を用いて合成フラグメントを
含有するプラスミドを同定して、pTRP83−1と命名し
た。リーダーペプチドをコードする合成DNAフラグメン
トの正確な配列をSangerら(前出)の方法で確認した。
(c)phNF86の構築: β−gal−(thr)6−proANP*ハイブリッドタンパク
質をトリプトファンプロモータから発現する、プラスミ
ドphNF86を以下のように構築した: プラスミドphNF−233(米国特許第4,764,504号に記載
のように調製した)、phNF75(上記のセクションa参
照)およびpTRP83−1(上記のセクションb参照)を用
いて、proとhANP(4−28)配列との間にエンドプロテ
イナーゼGlu−C(Staph V8)開裂部位を有するproANP8
がβ−gal−(thr)6リーダーペプチドの後ろに結合し
ている配列をコードする発現ベクターを構築した。この
ハイブリッドタンパク質は、pBR322を基礎とするプラス
ミド上のE.coliトリプトファンプロモータ/オペレータ
領域に制御されている。
まず、プラスミドphNF−233を部分的にAva Iで消化
し、Hind IIIで完全に消化して、プラスミドを線状化
し、proANP遺伝子の3'末端(Ava IからHind III)を除
去した。線状化されたプラスミドを、0.6%アガロース
ゲルを用いて精製した。プラスミドphNF75を、EcoR Iお
よびHind IIIで消化し、そしてエンドプロテイナーゼGl
u−C(Staph V8)開裂領域を有するhANP(4−28)遺
伝子をコードするフラグメントを、20%ポリアクリルア
ミドゲルを用いて精製した。Ava I認識部位からhANP*
フラグメントのEcoR I部位までのproANP配列をコードす
る合成DNAフラグメント(図5)を、Vlasukら(上述)
の方法によって、8つのオリゴデオキシリボヌクレオチ
ドから組み立て、8%ポリアクリルアミドゲルを用いて
精製した。このDNA配列を、一本鎖テールを相補的EcoR
Iテールと連結させて、EcoR I部位を破壊するように、
このフラグメント上で改変した(GAATTCをAAATTCに変え
た);この末端もまた、リン酸化されていない。3つの
DNA(約50ngのプラスミド骨格、100ngの合成フラグメン
ト、および少なくとも100ngのhANP*フラグメント)
を、T4 DNAリガーゼおよび連結用緩衝液と混合し、15℃
で一晩インキュベートした。連結物は、コンピテントE.
coli MC1061を形質転換し、アンピシリン耐性コロニー
を培地で成長させ、プラスミドDNAを調製し、EcoR Iお
よびHind IIIによる制限エンドヌクレアーゼで消化し
て、2つのDNAフラグメントがプラスミドに挿入されて
いることを確認した。Sangerら(上述)の方法を用い
て、phNF82と命名したプラスミド中にある新しいproANP
*の配列が正しいことを確認した。
次に、プラスミドphNF82をNde Iで消化し、末端をE.c
oli DNAポリメラーゼIのKlenowフラグメントで満たし
た;平滑末端を有する線状化プラスミドを、リン酸化さ
れていないEcoR Iリンカー(5'−CGGAATTCCG−3'、New
England Biolabs)およびT4 DNAリガーゼと混合し、一
晩15℃でインキュベートした。その後、この連結物を、
フェノール:クロロホルムで抽出し、エタノール沈澱物
をEcoR IおよびHind IIIで消化して、proANP遺伝子をEc
oR I−Hind IIIフラグメントとして切出し、0.6%アガ
ロースゲルを用いて精製した。プラスミドpTRP83−1を
EcoR IおよびHind IIIで消化し、このプラスミドを線状
化し、0.6%のアガロースゲルを用いて精製した。このD
NAフラグメントおよび線状化プラスミドをT4 DNAリガー
ゼおよび連結用緩衝液と混合し、15℃で一晩インキュベ
ートした。コンピテントE.coli M1061を連結物で形質転
換し、プラスミドDNAを得るためにアンピシリン耐性コ
ロニーを一晩培養して成長させた。プラスミドDNAのEco
R IおよびHind IIIで消化して、phNF86と命名したprpAN
P遺伝子を含有するプラスミドを同定した。3−β−イ
ンドールアクリル酸(25μg/mL)を加えて、トリプトフ
ァンプロモータを誘発し、プラスミドphNF86を有し、ハ
イブリッドタンパク質を振とうフラスコ培養物中の全細
胞タンパク質の10−15%を発現する、E,coliを数株得た
(データは示されていない)。発現レベルを、クマーシ
ーブルーで染色したSDSポリアクリルアミドゲルのデン
シトメータースキャンによって推定した。
(d)プラスミドphNF117の構築: β−gal−(thr)−proANP*glnハイブリッドタンパ
ク質をトリプトファンプロモーターから発現すると、プ
ラスミドphNF117を以下のように構築した: プラスミドphNF86を改変して、proANP領域内のエンド
プロテイナーゼGlu−C(Staph V8)開裂部位(Boehrin
ger Mannheim)数を減らした。改変されたプラスミド内
には、2つの部位だけが残る:第1番目は、β−gal−
(thr)6リーダーペプチドとproANP領域の間の接合部
であり、第2番目はproANP領域およびhANP(4−28)ペ
プチドの間である(図1)。これは9つのグルタミン酸
残基をグルタミン残基に変えることによって達成され
た;好ましいE.coliコドンの選択(Gouyら、上述)もま
た、改変された領域に導入した。
先ず、プラスミドphNF86を、EcoR IおよびHind IIIで
消化し、proANP*をコードするフラグメントを0.6%ア
ガロースゲルを用いて精製した。プラスミドpUC8(J.Vi
eiraら、Gene(1982)19:252)を、EcoR IおよびHind I
IIで消化し、線状化したプラスミドを0.6%アガロース
ゲルを用いて精製した。DNAフラグメント(500ng)およ
び線状化プラスミド(100ng)を混合し、T4 DNAリガー
ゼおよび連結用緩衝液を用いて15℃で一晩インキュベー
トし、連結物でコンピテントE.coli MC1061を形質転換
し、アンピシリン耐性にした。proANP*フラグメントを
含有するプラスミドを、pUC−hNF114と命名した。
次に、proANPフラグメントのEcoR I−Ava I DNA配列
を、EcoR IおよびAva Iによる消化で除去し、プラスミ
ドを0.6%ポリアクリルアミドゲルを用いて精製した。
この領域を置換するための合成DNAフラグメントを、Vla
sukら(上述)の方法を用いて16個のオリゴデオキシリ
ボヌクレオチドから組み立てた(図6)。このフラグメ
ントの配列は、好ましいE.coliコドンおよび9個のグル
タミン酸残基がグルタミン残基で置換されたものの両方
を有している。リン酸化されていない合成DNAフラグメ
ントを8%ポリアクリルアミドゲルを用いて精製し、少
なくとも200ngを50ngの線状化プラスミドpUC−hNF114と
混合した。T4 DNAリガーゼおよび連結用緩衝液を加え、
混合物を15℃で一晩インキュベートした。この連結物を
E.coli MC1061をアンピシリン耐性に形質転換するため
に使用した。pUC−hNF116と命名した1つのプラスミド
が、SangerらのDNA配列決定方法(上述)を用いて、置
換された領域(proANP*gln)を含有することが示され
た。
EcoR IおよびHind IIIで消化したプラスミドphNF86
を、0.6%アガロースゲルから線状分子として精製し、
その50ngと、EcoR IおよびHind III消化物から0.6%ア
ガロースゲルを用いて精製した少なくとも100ngのEcoR
I−Hind III proANP*glnフラグメントと混合した。T4
DNAリガーゼおよび連結用緩衝液を用いて15℃で一晩イ
ンキュベートした後、コンピテントE.coli MC1061をア
ンピシリン耐性に形質転換して、一晩培養し、プラスミ
ドDNAを調製した。phNF117と命名した1つの発現ベクタ
ーは、β−gal(thr)6リーダーペプチドに融合した新
しいproANP*gln遺伝子をコードしていた。このプラス
ミドを有するE.coli W3110は、3−β−インドールアク
リル酸を添加すると、振とうフラスコ培養でハイブリッ
ドタンパク質を発現することを示した;クマーシーブル
ー染色したSDSポリアクリルアミドゲルをデシトメータ
ーで追跡して、このハイブリッドタンパク質は全細胞タ
ンパク質の10%であると推定した。
(e)プラスミドphNF120−1の構築: プラスミドphNF120−1は、β−gal−(thr)6リー
ダーに存在するGluがGlnに改変され、それによって発現
産物には1つのStaph V8開裂部位のみが残存すること以
外は、phNF117と同一である。プラスミドを、phNF117の
部位特異的突然変異誘発で構築し、構築物が図2に示さ
れる配列を有することを確認した。
(f)プラスミドphNF120−3の構築: プラスミドphNF120−3は、発現産物がStaph V8開裂
部位を有さないこと以外は、phNF120−1と同一であ
る。
実施例2 (組換えヒトANP−融合タンパク質の精製) 培養: phNF117で形質転換したE.coli W3110細胞を、5.0g/L
の初期濃度のグルコースを含む複合培地において、フェ
ドバッチ(fed−batch)培養工程によって培養した。残
留糖が0.5g/L未満になったとき、濃縮グルコースの添加
を開始した。添加速度を、残留グルコース濃度が1.0g/L
未満、および最低溶存酸素が20%を維持するように調整
した。細胞密度が40.0OD590になったとき、100mg/Lのイ
ンドールアクリル酸(IAA)を加えて、融合タンパク質
を誘導した。培養をさらに14.5時間続け、73.0OD590
細胞濃度で集菌した。全培養時間は、約28.5時間であっ
た。
細胞回収: 18リットルの培養液を、6個の1リットルボトルに分
割し、Sorvall RC−3B遠心分離機を用いて、5,000rpm、
4℃で、30分間遠心分離した。上清を捨て、培養液を再
びボトルに入れ、再度遠心分離した。この工程を3回繰
り返した結果、1.23Kgの細胞(湿潤重量)を得た。すべ
ての細胞を、−85℃で凍結し、次のプロセッシングに使
用した。また、0.1μmの膜を有するクロスフロー(cro
ss−flow)ミクロ濾過器(Sartorius,Inc.,Yauco,P.
R.)を用いて、1回の遠心分離工程のみで細胞が回収さ
れるように、培養液量を減少させた。
ホモジェナイゼーション: 200グラムの細胞を解凍して、4℃とし、2リットル
の0.01M MES(2−[N−モルホリノ]エタンスルホン
酸)、pH6.0に、4℃で1時間懸濁した(1:10,w/v)。
細胞懸濁液を、10,000psiで作動するミクロフルイダイ
ザー(Microfluidizer)(Model 110Y,Microfluidics c
orp.,Newton,MA)を用いて、冷却しながら、毎分300mL
で3回再還流させた。フルイダイザーは、75−および15
0ミクロンの混合室を有しており、細胞を破壊して細胞
内タンパク質を放出させた。細胞破壊は、顕微鏡試験に
よって、90%以上であることが判明した。
細胞溶解物を、1リットルボトルに分割し、Sorvall
RC−3B遠心分離機で5,000rpm、4℃で30分間遠心分離に
かけた。不溶性ANP融合タンパク質(顆粒画分)を含む
ペレットを残し、可溶性E.coliタンパク質を含む上清を
捨てた。
顆粒画分の洗浄: 溶解ペレット(顆粒画分)を、4℃で30分間マグネッ
トで攪拌しながら、0.5M尿素を含む0.04MのH2SO4750mL
に再懸濁した(1:10,w/v)。懸濁した顆粒画分を、ミク
ロフルイダイザーを用いて2回再還流して均一な混合物
を生成し、顆粒画分と共にペレット状にされたすべての
残留細胞を破壊した。混合物を、Sorvall RC−3B遠心分
離機で5,000rpm、4℃で20分間遠心分離にかけ、ペレッ
トを残した。洗浄したペレットは、−70℃で次のプロセ
ッシングまで、保存し得る。
これらの顆粒画分を、以下の2つの理由により、低pH
溶液で洗浄した。すなわち、(1)残留可溶性タンパク
質を除去するため、および(2)より高いpHで、ANP融
合タンパク質を分解することが示されている内因性タン
パク質分解酵素を阻害するためである。
顆粒画分の溶解: 洗浄した顆粒画分を、4℃で30分間マグネット攪拌し
ながら、6M尿素を含む、0.4MH2SO4 0.5Lに懸濁し(1:
5,w/v)、次いで、ミクロフルイダイザーで2回再還流
させ、顆粒をホモジナイズし、ANP融合タンパク質を溶
解した。得られた抽出物を、Sorvall RC−3Bローターで
5,000rpm、4℃で1時間遠心分離にかけ、残留する不溶
性物質を除去した。上清は、すばやくプロセッシングし
得るか、またはさらなるプロセッシングまで−70℃で保
存し得る。または、抽出物は、500cm2の表面積を有する
Minitanユニット(Millipore,Inc.,Bedford,MA)のよう
な、0.2μmフィルターを用いたクロスフロー濾過によ
って、精製され得る。
カチオン交換クロマトグラフィー: 新しいANP融合タンパク質は、塩基性の等電点を有す
ることが示された。従って、カチオン交換クロマトグラ
フィーを選択してタンパク質をさらに精製し、Staph V8
開裂前にほぼ均一になるようにした。溶解したANP融合
タンパク質の試料(0.5L;16.0mgタンパク質/mL)を、6M
尿素を含む0.01MのMES4.0Lに希釈し、4℃で、水酸化ナ
トリウムを用いて、pHを6.0に調整した。希釈した試料
を、毎分50mL(毎時38.2cmの直線速度)で、6M尿素を含
む0.01M MES、pH6.0、4℃で平衡化したCM(カルボキシ
メチル)−セファロース ファーストフロー(Pharmaci
a,Inc.,Piscataway,NJ)の10 x 16.5cm(1.3L)カラム
に負荷した。(または、スルホプロピル−セファロース
、もしくは他のカチオン交換物質が使用され得る。)
負荷後、結合しなかったタンパク質を、さらに平衡緩衝
液を加えて、280nmにおける吸光度がベースラインに戻
るまで洗浄し、フロースルー(flow−through)画分と
した。次いで、融合タンパク質を、6M尿素、0から0.06
MのNaClの直線勾配を有する0.01MのMES溶液(または0.0
6MのNaClを含む0.01MのMES)、pH6.0で毎分100mL(毎時
76.4cmの直線速度)で溶出し、400mLの画分を回収し
た。開裂用プーリング(pooling)の前に、SDS−PAGE
で、画分の純度を分析し、2.7gを回収した(ステップ収
率34%)。他のpH値を用いることも有利であり得る。こ
こでは、高いpHで尿素の分解の結果生じるカルバミル化
反応を最小限にするために、6.0のpHを用いた。
Staph V8による開裂: CM−セファロース を用いて精製した融合タンパク質
は、微量のE.coliタンパク質分解酵素を含むことが示さ
れた。このタンパク質分解酵素は、固定化したStaph V8
による長期にわたるインキュベーション中に融合物の産
物のロスおよび非特異的分解を引き起こした。これらの
非特異的プロテアーゼは、CMを用いて精製した融合タン
パク質を以下のように80℃に加熱することによって、不
活性化した。まず、0.1MのTris−SO4、pH9.0を80℃に加
熱し、等量の精製融合タンパク質溶液と混合する。この
溶液を80℃で30分間保ち、室温に冷却する。この処理の
間、尿素濃度を3Mに減少し、開裂反応を阻害しないよう
にする。必要に応じて、開裂前に、10,000MWCO膜で限外
濾過を行うことによって、この溶液の容量を減少させ得
る。
Staph V8(エンドプロテイナーゼGlu−C、Boehringe
r Mannheim GmbH,West Germany)を、1cm2の膜当り約0.
2mgの酵素密度になるように、グルタルアルデヒドで活
性化したPVC−シリカ複合体膜(Amerace,Inc.,Hacketts
town,NJ)に固定した。(または、臭化シアンで活性化
したセファロース 、もしくは他の活性化樹脂、膜また
は基質も用いられる。)約15mgのStaph V8を含む3つの
直径47mmの膜を平行に結合し、0.05MのTris−SO4、pH9.
0で、室温、毎分2mLで平衡化した。1000mgのタンパク質
を含む、熱処理した融合タンパク質溶液(200mL)を、
膜系に通して、毎分2mL、室温で16時間還流させた。開
裂を、SDS−PAGEおよびRP−HPLCによってモニターし
た。図7Aは、上記により調製した試料をカルボキシメチ
ルセファロース を用いて精製した後の、RP−HPLCクロ
マトグラムを示す。図7Bは、Staph V8で開裂した後の、
試料のRP−HPLCクロマトグラムを示す。別の方法とし
て、可溶性(固定されていない)酵素を用いて開裂も行
うこともできる。
サイズによる限外濾過分離: 固定化Staph V8で開裂した後、簡単なサイズ分離によ
って、ANPを高分子量の開裂産物から分離した。Amicon
YM10膜(10,000MWCO)で、洗浄しながら開裂混合物を限
外濾過すると、高分子量フラグメントを含まない、濾過
物ストリーム(stream)中の約80%の産物が回収され
た。
ANPに加えて、すべての限外濾過物ストリームは、N
末端ペプチド(phNF117が使用されるとき)、および開
裂反応からの尿素を含み得る。N末端ペプチドは、β−
gal−(thr)6リーダーペプチドを上記のGlu→Gln変異
体に置換することにより除去され得る。ANPをこれらの
物質から分離するために、第二のカチオン交換クロマト
グラフィー工程が使用され得る。別の方法として、ゲル
濾過クロマトグラフィーは、ANPを高分子量開裂産物か
ら分離するために使用され得る。
カチオン交換クロマトグラフィー: カチオン交換クロマトグラフィーを用いて、開裂また
は限外濾過後に、ANPをその開裂産物から分離した。こ
の工程では、ANPを、酢酸アンモニウムの塩およびpH勾
配を用いてCM−セファロース ファストフローカラムを
用いるクロマトグラフィーにより分離した。
別の方法として、ANPを、逆相高速液体クロマトグラ
フィーによって分離し、凍結乾燥して有機溶媒を除去し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 ウィレット,ダブリュー.スコット アメリカ合衆国 カリフォルニア 94117 サンフランシスコ,ピアス ス トリート 104 (56)参考文献 特開 昭62−135500(JP,A) 特表 昭61−501987(JP,A) 米国特許4897348(US,A) Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,Vol.83,No.3 (1986)p.561−565 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C07K 19/00 SwissProt/PIR/GeneS eq GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq BIOSIS/WPI(DIALOG) PubMed

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精製の向上のために設計された融合タンパ
    ク質であって、N−末端からC−末端において、 Staph V8切断部位を含まない10から50kDaのキャリアタ
    ンパク質; 該キャリアのC−末端に位置するStaph V8切断部位;
    および Staph V8切断部位を含まず、且つ、該切断部位に融合
    されたペプチドを含み、 そこにおいて、8.0以上のp Iを示す、融合タンパク質; であって; ここで該キャリアタンパク質が、本質的に以下の配列: Asn−Pro−Met−Tyr−Asn−Ala−Val−Ser−Asn−Ala−
    Asp−Leu−Met−Asp−Phe−Lys−Asn−Leu−Leu−Asp−
    His−Leu−X1−−X2−−Lys−Met−Pro−Leu−X3−−As
    p−X4−−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Ser−X
    5−−Pro−Asn−X6−−X7−−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu
    −Ser−Pro−Leu−Pro−X8−−Val−Pro−Pro−Trp−Th
    r−Gly−X9−−Val−Ser−Pro−Ala−Gln−Arg−X10−X
    11−Gly−Ala−Leu−Gly−Arg−Gly−Pro−Trp−Asp−S
    er−Ser−Asp−Arg−Ser−Ala−Leu−Leu−Lys−Ser−L
    ys−Leu−Arg−Ala−Leu−Leu−Thr−Ala−Pro−Arg−S
    er−Leu−Lys−Phe−;からなり、 そこにおいて、 X1-9は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gly、His、I
    le、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Thr、Val、T
    rp、およびTyrからなる群から独立して選択され;そし
    て X10およびX11は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gl
    y、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Th
    r、Val、Trp、およびTyrからなる群から独立して選択さ
    れ、X11はAspではなく、X10がAspであればX11はGlyでは
    ない、 融合タンパク質。
  2. 【請求項2】X1-9が、各々Glnである、請求項1に記載
    の融合タンパク質。
  3. 【請求項3】前記融合タンパク質が、6個から20個のア
    ミノ酸のN−末端リーダーをさらに含む、請求項1また
    は2に記載の融合タンパク質。
  4. 【請求項4】前記リーダーが、3個から9個のThr残基
    を含む、請求項3に記載の融合タンパク質。
  5. 【請求項5】前記リーダーが、本質的に以下の配列 Met−Thr−Met−Ile−Thr−Asn−Leu−Thr−Thr−Thr−
    Thr−Thr−Thr−Gln−Phe−Arg−Met−. からなる、請求項4に記載の融合タンパク質。
  6. 【請求項6】前記ペプチドが、ANP、ANPの類似体、脳性
    ナトリウム利尿ペプチド、ソマトスタチン、グルカゴン
    様ペプチド、カルシトニン、肺表面活性剤、インシュリ
    ン、成長ホルモン放出因子、ブラジキニン、エンドルフ
    ィン、およびエンケファリンからなる群から選択され
    る、請求項1〜5のいずれかに記載の融合タンパク質。
  7. 【請求項7】前記ペプチドが、ヒトANPである、請求項
    6に記載の融合タンパク質。
  8. 【請求項8】前記ペプチドが、本質的に以下の配列 Arg−Ser−Ser−Cys−Phe−Gly−Gly−Arg−Met−Asp−
    Arg−Ile−Gly−Ala−Gln−Ser−Gly−Leu−Gly−Cys−
    Asn−Ser−Phe−Arg−Tyr. からなる、請求項7に記載の融合タンパク質。
  9. 【請求項9】精製の向上のために設計された融合タンパ
    ク質をコードするDNA組成物であって、 N−末端からC−末端において、 Staph V8切断部位を含まない10から50kDaのキャリアタ
    ンパク質; 該キャリアのC−末端に位置するStaph V8切断部位;
    および Staph V8切断部位を含まず、且つ、該切断部位に融合
    されたペプチドを含み、 そこにおいて、8.0以上のp Iを示す、融合タンパク質; であって; ここで該キャリアタンパク質が、本質的に以下の配列: Asn−Pro−Met−Tyr−Asn−Ala−Val−Ser−Asn−Ala−
    Asp−Leu−Met−Asp−Phe−Lys−Asn−Leu−Leu−Asp−
    His−Leu−X1−−X2−−Lys−Met−Pro−Leu−X3−−As
    p−X4−−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Ser−X
    5−−Pro−Asn−X6−−X7−−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu
    −Ser−Pro−Leu−Pro−X8−−Val−Pro−Pro−Trp−Th
    r−Gly−X9−−Val−Ser−Pro−Ala−Gln−Arg−X10−X
    11−Gly−Ala−Leu−Gly−Arg−Gly−Pro−Trp−Asp−S
    er−Ser−Asp−Arg−Ser−Ala−Leu−Leu−Lys−Ser−L
    ys−Leu−Arg−Ala−Leu−Leu−Thr−Ala−Pro−Arg−S
    er−Leu−Lys−Phe−;からなり、 そこにおいて、 X1-9は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gly、His、I
    le、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Thr、Val、T
    rp、およびTyrからなる群から独立して選択され;そし
    て X10およびX11は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gl
    y、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Th
    r、Val、Trp、およびTyrからなる群から独立して選択さ
    れ、X11はAspではなく、X10がAspであればX11はGlyでは
    ない、 融合タンパク質、 をコードするDNAを含む、DNA組成物。
  10. 【請求項10】精製の向上のために設計された融合タン
    パク質を適切なホストにおいて組換え発現させるための
    発現ベクターであって: 該ホスト中において機能するプロモーター; 融合タンパク質であって、N−末端からC−末端におい
    て、 Staph V8切断部位を含まない10から50kDaのキャリアタ
    ンパク質; 該キャリアのC−末端に位置するStaph V8切断部位;
    および Staph V8切断部位を含まず、且つ、該切断部位に融合
    されたペプチドを含み、 そこにおいて、8.0以上のpIを示す、融合タンパク質; であって; ここで該キャリアタンパク質が、本質的に以下の配列: Asn−Pro−Met−Tyr−Asn−Ala−Val−Ser−Asn−Ala−
    Asp−Leu−Met−Asp−Phe−Lys−Asn−Leu−Leu−Asp−
    His−Leu−X1−−X2−−Lys−Met−Pro−Leu−X3−−As
    p−X4−−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Ser−X
    5−−Pro−Asn−X6−−X7−−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu
    −Ser−Pro−Leu−Pro−X8−−Val−Pro−Pro−Trp−Th
    r−Gly−X9−−Val−Ser−Pro−Ala−Gln−Arg−X10−X
    11−Gly−Ala−Leu−Gly−Arg−Gly−Pro−Trp−Asp−S
    er−Ser−Asp−Arg−Ser−Ala−Leu−Leu−Lys−Ser−L
    ys−Leu−Arg−Ala−Leu−Leu−Thr−Ala−Pro−Arg−S
    er−Leu−Lys−Phe−;からなり、 そこにおいて、 X1-9は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gly、His、I
    le、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Thr、Val、T
    rp、およびTyrからなる群から独立して選択され;そし
    て X10およびX11は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gl
    y、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Th
    r、Val、Trp、およびTyrからなる群から独立して選択さ
    れ、X11はAspではなく、X10がAspであればX11はGlyでは
    ない、 融合タンパク質;および 終止配列、 をコードするDNAを含む、発現ベクター。
  11. 【請求項11】前記DNAが、前記キャリアと前記プロモ
    ーターとの間の、約6個から約20個のアミノ酸のリーダ
    ー配列をさらにコードする、請求項10に記載のベクタ
    ー。
  12. 【請求項12】前記リーダーが、約3個から約9個のTh
    r残基を含む、請求項11に記載のベクター。
  13. 【請求項13】前記リーダーが、本質的に以下の配列 Met−Thr−Met−Ile−Thr−Asn−Leu−Thr−Thr−Thr−
    Thr−Thr−Thr−Gln−Phe−Arg−Met−. からなる、請求項12に記載のベクター。
  14. 【請求項14】前記プロモーターが、E.coli β−ガラ
    クトシダーゼプロモーターを含む、請求項10〜13に記載
    のベクター。
  15. 【請求項15】選択マーカーをさらに含む、請求項10〜
    14のいずれかに記載のベクター。
  16. 【請求項16】前記ベクターが、プラスミドである、請
    求項10〜15のいずれかに記載のベクター。
  17. 【請求項17】phNF120−1を含む、請求項10〜16のい
    ずれかに記載のベクター。
  18. 【請求項18】精製の向上のために設計された融合タン
    パク質を組換え発現させるための宿主細胞であって: 該宿主細胞中において機能するプロモーター; 融合タンパク質であって、N−末端からC−末端におい
    て、 Staph V8切断部位を含まない10から50kDaのキャリアタ
    ンパク質; 該キャリアのC−末端に位置するStaph V8切断部位;
    および Staph V8切断部位を含まず、且つ、該切断部位に融合
    されたペプチドを含み、 そこにおいて、8.0以上のp Iを示す、融合タンパク質; であって; ここで該キャリアタンパク質が、本質的に以下の配列: Asn−Pro−Met−Tyr−Asn−Ala−Val−Ser−Asn−Ala−
    Asp−Leu−Met−Asp−Phe−Lys−Asn−Leu−Leu−Asp−
    His−Leu−X1−−X2−−Lys−Met−Pro−Leu−X3−−As
    p−X4−−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Ser−X
    5−−Pro−Asn−X6−−X7−−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu
    −Ser−Pro−Leu−Pro−X8−−Val−Pro−Pro−Trp−Th
    r−Gly−X9−−Val−Ser−Pro−Ala−Gln−Arg−X10−X
    11−Gly−Ala−Leu−Gly−Arg−Gly−Pro−Trp−Asp−S
    er−Ser−Asp−Arg−Ser−Ala−Leu−Leu−Lys−Ser−L
    ys−Leu−Arg−Ala−Leu−Leu−Thr−Ala−Pro−Arg−S
    er−Leu−Lys−Phe−;からなり、 そこにおいて、 X1-9は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gly、His、I
    le、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Thr、Val、T
    rp、およびTyrからなる群から独立して選択され;そし
    て X10およびX11は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gl
    y、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Th
    r、Val、Trp、およびTyrからなる群から独立して選択さ
    れ、X11はAspではなく、X10がAspであればX11はGlyでは
    ない、 融合タンパク質;および 終止配列、 をコードする組換えDNAを含む、宿主細胞。
  19. 【請求項19】前記組換えDNAが、染色体外因子上に存
    在する、請求項18に記載の宿主細胞。
  20. 【請求項20】前記組換えDNAが、前記宿主細胞のゲノ
    ムに組み込まれている、請求項18記載の宿主細胞。
  21. 【請求項21】精製ペプチドを生産する方法であって: 宿主細胞内で融合タンパク質を発現させる工程であっ
    て、該融合タンパク質がN−末端からC−末端におい
    て、 Staph V8切断部位を含まない10から50kDaのキャリアタ
    ンパク質; 該キャリアのC−末端に位置するStaph V8切断部位;
    および Staph V8切断部位を含まず、且つ、該切断部位に融合
    されたペプチドを含み、 そこにおいて、8.0以上のp Iを示す、融合タンパク質; であって; ここで該キャリアタンパク質が、本質的に以下の配列: Asn−Pro−Met−Tyr−Asn−Ala−Val−Ser−Asn−Ala−
    Asp−Leu−Met−Asp−Phe−Lys−Asn−Leu−Leu−Asp−
    His−Leu−X1−−X2−−Lys−Met−Pro−Leu−X3−−As
    p−X4−−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Ser−X
    5−−Pro−Asn−X6−−X7−−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu
    −Ser−Pro−Leu−Pro−X8−−Val−Pro−Pro−Trp−Th
    r−Gly−X9−−Val−Ser−Pro−Ala−Gln−Arg−X10−X
    11−Gly−Ala−Leu−Gly−Arg−Gly−Pro−Trp−Asp−S
    er−Ser−Asp−Arg−Ser−Ala−Leu−Leu−Lys−Ser−L
    ys−Leu−Arg−Ala−Leu−Leu−Thr−Ala−Pro−Arg−S
    er−Leu−Lys−Phe−;からなり、 そこにおいて、 X1-9は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gly、His、I
    le、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Thr、Val、T
    rp、およびTyrからなる群から独立して選択され;そし
    て X10およびX11は、各々、Ala、Arg、Asp、Cys、Phe、Gl
    y、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Ser、Th
    r、Val、Trp、およびTyrからなる群から独立して選択さ
    れ、X11はAspではなく、X10がAspであればX11はGlyでは
    ない、 融合タンパク質を発現させる工程; 該融合タンパク質を、該宿主細胞内在性のタンパク質か
    ら、p Iによって単離する工程; 該キャリアタンパク質を、該ペプチドから切断する工
    程;および 該ペプチドを、該キャリアタンパク質から分離する工
    程;を含む、方法。
  22. 【請求項22】X1-9が、各々Glnである、請求項21に記
    載の方法。
  23. 【請求項23】前記融合タンパク質が、約6個から約20
    個のアミノ酸のN−末端リーダーをさらに含む、請求項
    21〜22に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記リーダーが、約3個から約9個のTh
    r残基を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記リーダーが、本質的に以下の配列 Met−Thr−Met−Ile−Thr−Asn−Leu−Thr−Thr−Thr−
    Thr−Thr−Thr−Gln−Phe−Arg−Met−. からなる、請求項24に記載の方法:
  26. 【請求項26】前記ペプチドが、ANP、脳性ナトリウム
    利尿ペプチド、ソマトスタチン、グルカゴン様ペプチ
    ド、カルシトニン、肺表面活性剤、インシュリン、成長
    ホルモン放出因子、ブラジキニン、エンドルフィン、お
    よびエンケファリンからなる群から選択される、請求項
    21〜25に記載の方法。
  27. 【請求項27】前記ペプチドが、ヒトANPまたはANPの類
    似体である、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】前記ペプチドが、本質的に以下の配列 Arg−Ser−Ser−Cys−Phe−Gly−Gly−Arg−Met−Asp−
    Arg−Ile−Gly−Ala−Gln−Ser−Gly−Leu−Gly−Cys−
    Asn−Ser−Phe−Arg−Tyr. からなる、請求項27に記載の方法。
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