JP3365672B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP3365672B2
JP3365672B2 JP05135694A JP5135694A JP3365672B2 JP 3365672 B2 JP3365672 B2 JP 3365672B2 JP 05135694 A JP05135694 A JP 05135694A JP 5135694 A JP5135694 A JP 5135694A JP 3365672 B2 JP3365672 B2 JP 3365672B2
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/002Noise damping elements provided in the tyre structure or attached thereto, e.g. in the tyre interior

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサイドウォール部のゴム
厚さを厚くすることによりタイヤの通過騒音を低減しう
る空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、国内又は国外において自動車の騒
音を一層厳しく規制する動きがあり、タイヤにあって
も、通過騒音の低減が要求される。
【0003】従来、タイヤから発する騒音を抑制するに
は、タイヤが接地するトレッド部において、トレッドパ
ターンを主体に改良が図られてきた。例えばタイヤが接
地する際に空気がトレッド溝と地面とがなす気柱を通る
ことによって生じる気柱共鳴音が知られており、この気
柱共鳴音を低減するためトレッド面に形成される縦溝、
横溝の配置及び改良がなされ、これによって騒音の低下
が図られてきたのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記トレッド
パターンの改良のみでは騒音を抑制するには限度があ
り、又表1に示すように、タイヤサイズが225/50
R16のタイヤにおいて、通常のトレッドパターンを有
するタイヤ(サンプル1)と、トレッド面に溝、サイピ
ングを有しないスムースタイヤ(サンプル2)とについ
て通過騒音を調査したところ、表1に示す如く両者とも
惰行通過速度が60km/Hにおいて、3dB(A)の差
しかないことが調査の結果判明した。これによりタイヤ
の騒音を低減するためには、前記トレッドパターン以外
でも研究していく必要があることが分かった。
【0005】
【表1】
【0006】従って、一層の騒音低下を図るためには、
タイヤ断面形状及びタイヤ構造面においても取組むこと
が必要となった。タイヤ構造面では、路面と直接接触す
るトレッド面以外においては、サイドウォール部自体が
振動し、この振動がトレッド面の気柱共鳴をさらに励起
していることが判明したのである。
【0007】従って、このサイドウォール部自体の振動
を抑制することにより、タイヤの通過騒音を一層低減し
うること、又サイドウォール部の振動低減にはサイドウ
ォール部内壁面にゴム組成物からなるライニングストリ
ップを貼着するのが乗心地を損なわずに効果的であるこ
とを見出し本発明を完成させたのである。
【0008】本発明は、乗心地を損なうことなくタイヤ
の通過騒音を低減することによって、車両の騒音を低下
しうる空気入りラジアルタイヤの提供を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部か
らサイドウォール部を通りビード部のビードコアの周り
を折返すとともに有機繊維コードをラジアル配列したカ
ーカスプライを有するトロイド状のカーカス、トレッド
部の内部かつカーカスの半径方向外側に配されるベルト
層、ビードコアの半径方向外向き面から前記カーカスの
本体部と折返し部との間を立上がるとともに硬質のゴム
からなるビードエーペックス、及び前記カーカスの本体
部の内側に配されかつゴムからなるインナーライナを具
える空気入りラジアルタイヤであって、前記ベルト層
は、半径方向内、外に配される2枚のベルトプライから
なり、これらの内、外のベルトプライの各ベルトコード
は、互いに交差させる一方、前記サイドウォール部にお
けるインナーライナのタイヤ内腔に向く内壁面に、ビー
ドベースラインLから半径方向外方にタイヤ断面高さH
の0.20〜0.30倍の距離HLを隔てる内方点A
と、前記ビードベースラインLからタイヤ断面高さHの
0.70〜0.85倍の距離HUを隔てる外方点Bとの
間に、ゴムの損失正接(tan δ)が0.15以上かつ
0.25以下のゴム組成物からなるライニングストリッ
プを貼着するとともに前記ライニングストリップは、タ
イヤ最大巾位置における厚さを、インナーライナを含む
サイドウォール部の厚さの0.15倍以上かつ0.55
倍以下としたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ
である。
【0010】なおライニングストリップは、略均一の厚
さをなす主部と、この主部のタイヤ半径方向上下の端部
域に形成される厚さを除々に減じたテーパ状部とからな
るのが好ましく、しかも前記ライニングストリップは、
タイヤ最大巾位置における厚さを1〜4mmとするのが好
ましい。
【0011】
【作用】トレッド部はカーカスに加えて2枚のベルトプ
ライによって形成されるベルト層を配し、しかも各ベル
トプライのコードは互いに交差する向きに配しており、
ベルトコードはカーカスのカーカスコードと協同して三
角構成をなし、トレッド部の剛性を著しく高め、タイヤ
走行時におけるトレッド部における振動の発生を抑制
し、タイヤの通過騒音を低減しうる。
【0012】又サイドウォール部においてインナーライ
ナの内壁面に規制された範囲においてゴム組成物からな
るライニングストリップを貼着している。このようなラ
イニングストリップを貼着することによって、タイヤ本
体の共振状態における振動モードが変化する。
【0013】図2、図4には、夫々タイヤの振動モード
を解析したグラフを示し、図4は、ライニングストップ
を貼着していない従来のタイヤ、図2は、本発明のタイ
ヤでの解析結果である。
【0014】これから明らかなように、ライニングスト
リップを貼着することによって図2のようにサイドウォ
ール部への振動の伝達率が下がり特定周波数での振巾が
小さくなる。この特定周波数は、図5の周波数分析を示
すグラフに示すように600〜1000Hzの間、特に8
00Hz付近がピークとなる。しかも人体には800〜1
000Hz付近の振動が騒音として最も感じやすい周波数
でもある。
【0015】このような振動モードの測定は、例えば次
の要領で実施される。図6に示すように、加振器kから
の振動をロードセルlを介して試供タイヤtに伝播さ
せ、該タイヤtを振動状態とする。この試供タイヤtの
振動を加速度センサmを用いて図7に示すように、タイ
ヤ周方向及びタイヤ子午線方向にそれぞれ10mm間隔で
測定し、かつこの測定を音域周波数の全域に亘って実施
する。その測定結果を周波数分析器nによって分析す
る。前記分析結果をコンピューターpにインプットしそ
の出力によって、図2及び図4に示すような特定周波数
域、例えば最も振巾の大きい800Hz近傍における各タ
イヤのモードアニメーションを得ることが出来るのであ
る。
【0016】さらに、前記モードアニメーションの結果
を基礎として、タイヤ構造にフィードバックさせるこ
と、及び感度解析、振動の伝達率を測定することも可能
であり、又これらの測定に基づきタイヤの通過騒音を低
減させることが可能となるのである。
【0017】又本願では、ライニングストリップを形成
するゴム組成物の損失正接(tan δ)の値を0.15以
上かつ0.25以下としている。この損失正接は、ゴム
のような粘弾性体である場合には、外力を加えた場合位
相差δおくれて歪みを生じこの位相差のタンジェントを
もって損失正接としている。この損失正接(tan δ)の
値が大きいほどエネルギーロスが大きくなり、加振力は
タイヤ内部に吸収されて振動騒音は抑制されることにな
る。
【0018】損失正接が(tan δ)の値が0.15未満
では、ライニングストリップによる振動吸収能力が少な
く、騒音を抑制し得ず逆に0.25をこえるとエネルギ
ーロスが大きくなり、発熱によるサイドウォール部の耐
久性が低下する。
【0019】又、ライニングストリップの内方点Aのビ
ードベースラインからの距離HLをタイヤ断面高さHの
0.20〜0.30倍の範囲としている。0.20倍未
満ではビード部までライニングストリップがのびること
となり、ビード部の剛性が増し、走行時におけるタイヤ
の撓み量が減少する結果、乗心地を低下させる。逆に
0.30倍をこえるとサイドウォール部下部の補強が不
十分となり、サイドウォール部の振動吸収力が低下し騒
音を抑制する効果は少ない。
【0020】さらに前記ライニングストリップの外方点
Bのビードベースラインからの距離HUをタイヤ断面高
さHの0.70〜0.85倍としている。0.7倍未満
ではサイドウォール部上部の補強が不十分となり、サイ
ドウォール部の、振動吸収力が低下し騒音を抑制する効
果が少なくなる。逆に0.85倍をこえると、ライニン
グストップの先端がトレッドショルダー域にのびること
によって、トレッド部に剛性段差が生じ接地面形状が変
化することにより操縦安定性を低下させる。
【0021】又前記ライニングストリップは、タイヤ最
大巾の位置における厚さを、インナーライナを含むサイ
ドウォール部の厚さの0.15倍以上かつ0.55倍以
下としている。0.15倍未満では、振動抑制効果を得
るのに十分でなく、通過騒音を低減しえない一方、0.
55倍を越えると、著しく乗心地を損なう。
【0022】なお偏平率が65%以上のラジアルタイヤ
にあっては、タイヤの断面高さが高くサイドウォール部
の半径方向の長さが長くなり、本発明による技術的効果
がより一層発揮され易くなる。より具体的には、リム径
が13乃至18インチ、タイヤ断面高さが120mm以上
を有するタイヤにおいて本発明の効果が一層発揮され
る。
【0023】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図において、空気入りラジアルタイヤ1は、トレッ
ド部2とその両側からタイヤ半径方向内方にのびる一対
のサイドウォール部3、3と該サイドウォール部3の内
方にのびるビード部4とを有し、図1には、正規のリム
Jにリム組みし、正規内圧を充填した正規状態を示して
いる。
【0024】又空気入りラジアルタイヤ1には、トレッ
ド部2からサイドウォール部3をへてビード部4に至る
本体部6aにビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側か
ら外側に向かって折返す折返し部6bを具えるカーカス
6と、該カーカス6の外側かつトレッド部の内方に配さ
れるベルト層7と、前記ビードコア5の半径方向外向き
面からカーカス6の本体部6aと折返し部6bとの間を
立上がるビードエーペックス8とを具える。
【0025】又、前記カーカス6の本体部6aの内側に
は、シート状のゴムからなるインナーライナ11が配さ
れる。
【0026】前記ビード部4がリムJに嵌着することに
より、トレッド部2、サイドウォール部3、ビード部4
及び前記リムJによって囲まれるタイヤ内腔Oが形成さ
れる。
【0027】前記カーカス6は、本例では、2枚のカー
カスプライ6A、6Bからなり、各カーカスプライ6
A、6Bは、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳香
族ポリアミドなどの有機繊維からなるカーカスコードを
タイヤ赤道Cに対して75〜90°の角度で傾けて並置
したラジアル、又はセミラジアル配列として形成され、
又各カーカスプライ6A、6Bの間では前記カーカスコ
ードが互いに交差する向きにファブリックとして織成さ
れるとともに、これらのコードはトッピングゴムにより
被覆される。なお本例では、折返し部6bの先端のビー
ドベースラインからの高さをビードエーペックス8の先
端高さに比して高くしたハイターンアップとして形成さ
れる。
【0028】ベルト層7は前記した如く内のベルトプラ
イ7Aと、外のベルトプライ7Bとからなり、各ベルト
プライ7A、7Bは、ナイロン、ポリエステル、レーヨ
ン、芳香族ポリアミドなどの有機繊維又はスチールから
なり、本実施例ではスチールコードをタイヤ赤道Cに対
して10〜40°の角度で傾けかつ各ベルトプライ7
A、7B間では互いに交差する向きに配列するととも
に、これらのベルトコードはトッピングゴムにより被覆
される。
【0029】なお本実施例においては、外のベルトプラ
イ7Bに比して内のベルトプライ7Aを若干狭巾に形成
するとともに、内のベルトプライ7Bのプライ巾WBを
トレッド巾WTの0.8〜1.1倍として形成してい
る。0.8倍未満ではトレッド部2のショルダー域の剛
性が不足する一方、1.1倍をこえると、ショルダー部
3のバットレス部分3aにおけるゴム厚さが小となり、
破損の危険があるからである。
【0030】さらに、空気入りラジアルタイヤ1は、ト
レッド部2の前記ベルト層6の外側には、トレッドゴム
TRが、サイドウォール部3のカーカスの外側には、サ
イドウォール部ゴムSWが、又トレッド部2、サイドウ
ォール部3、ビード部4のカーカスの内側かつタイヤ内
腔Oに向くタイヤ内壁面10を形成するインナーライナ
ILがそれぞれ配される。
【0031】これらの各ゴムTR、SW、IL及び前述
のカーカスプライ6A、6B、ベルトプライ7A、7B
の各トッピングゴムCT、BT、さらにはビードエーペ
ックス8を形成するゴムBAについて、その組成、及び
それによって得られるゴム組成物の損失正接(tan δ)
の一例を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】サイドウォール部3におけるインナーライ
ナ11の内壁面10には、ライニングストリップ9が嵌
着される。
【0034】ライニングストリップ9は、ビード部4の
底面4aを通るタイヤ軸に平行な直線であるビードベー
スラインLから半径方向外方にタイヤ断面高さHの0.
20〜0.30倍の距離HLを隔てる内壁面10上の点
である内方点Aと、前記ビードベースラインから半径方
向外方に、タイヤ断面高さHの0.70〜0.85倍の
距離を隔てる外方点Bとの間で、前記インナーライナ1
1に密着させて貼着される。
【0035】ライニングストリップ9は、本実施例で
は、略均一の厚さをなす主部9Aと、この主部9Aのタ
イヤ半径方向上下の端部域に形成される厚さを除々に減
じたテーパ状部9Bとから構成されるものを例示してい
る。又テーパ状部9Bは、ラインニングストリップ9の
前記内方点A、外方点Bから、夫々ライニングストリッ
プの全長(HU−HL)に対して10〜30%のタイヤ
半径方向の長さTPで形成することが望ましい。
【0036】前記テーパ状部9Bの長さTPが、ライニ
ングストリップ9の全長(HU−HL)の10%未満と
すると、テーパ状部9Bの剛性変化が著しく操縦安定性
を損なう傾向にある一方、30%を越えると振動抑制効
果を低下させる傾向にあるため、10〜30%とするこ
とが好ましい。
【0037】又前記ライニングストリップ9は、タイヤ
最大巾WTの位置Mにおける厚さTを、インナーライナ
を含むサイドウォール部の厚さtの0.15倍以上かつ
0.55倍以下としている。前記厚さTがサイドウォー
ル部の厚さtのが0.15倍未満とすると、振動抑制効
果を低下させる一方、0.55倍を越えると、乗心地を
損なうからである。
【0038】又ライニングストリップ9は、ゴム組成物
によって形成されるとともに、タイヤ最大巾WTの位置
Mを通るタイヤ軸方向線N上のゴムの厚みTは1〜4mm
とすることが望ましい。
【0039】前記ライニングストリップ9は、損失正接
(tan δ)が0.15以上かつ0.25以下の物性値を
有するゴム組成物を用いて形成される。又このような損
失正接(tan δ)の範囲とするには、例えば表3のA〜
Eの欄に示すゴム配合とすることによって得られる。
【0040】
【表3】
【0041】なおライニングストリップ9をサイドウォ
ール部3に貼着するには、加硫成形時に他のゴムと同時
に固着一体化するのがよい。
【0042】又本実施例では、前記サイドウォールゴム
SWには、損失正接(tan δ)が0.12以上かつ0.
15以下の比較的エネルギーロスの低いゴムを用いるこ
とによって、タイヤの過度の発熱を抑制し、高速走行時
のタイヤの破損を防止しうるものを例示している。
【0043】
【具体例】タイヤサイズが215/80R16であり、
かつ図1に示す如くライニングストリップ9を設けた本
願構成に係るタイヤ(実施例品)と、図3に示すライニ
ングストリップを設けないタイヤ(従来品)とについて
通過騒音の比較を行った。実施例品、従来品ともに1.
8〜2.0kg/cm2 の内圧を付加し、JASO C60
6に規定する実車惰行試験法によって実施し、試供タイ
ヤを装着した実車を直線状のテストコースを53km/H
の速度で50mの距離を惰行させるとともに該コースの
中間点において走行中心線から横に7.5mを隔てて、
かつテスト路面から高さ1.2mの位置に設置した定置
マイクロホンにより通過騒音を測定するとともに、各タ
イヤの周波数分析及び騒音のピーク周波数における振動
モードの測定を行った。又実施例品のライニングストリ
ップのタイヤ最大巾WTの位置Mにおけるゴムの厚みT
を3mmとした。
【0044】図5に実施例品、従来品の周波数分析結
果、図2に実施例品の騒音のピーク周波数分析結果、図
2に実施例品の騒音のピーク周波数(780Hz)におけ
る振動モードを、又図4には従来品の騒音のピーク周波
数(798Hz)における振動モードをそれぞれ示す。
【0045】図2、図4によって示される各振動モード
を対比すると理解できるように実施例品はライニングス
トリップを設けることにより、従来品のようなサイドウ
ォール部での共振が発生しないことが確認出来た。
【0046】
【具体例2】タイヤサイズが215/80R16(偏平
率が80%)でありかつ図1に示す構成を有するタイヤ
について表4に示す仕様で試作する(実施例1〜5)と
ともにその性能をテストした。なおライニングストリッ
プを設けない従来のタイヤ(比較例1)及び本願構成外
のタイヤ(比較例2〜7)についても併せてテストを行
いその性能を比較した。テスト条件は次の通り。 イ)通過騒音 具体例1と同様にJASO C606に従って時速53
km/Hの速度のもとで測定し、その通過最大音レベルd
B(A)を比較例1を100とする指数で表示した。数
値が大きいほど騒音が少なく良好であることを示す。
【0047】ロ)乗心地 イ)項における実車を一般路上で走行し、テストドライ
バーのフィーリングにより測定するとともに比較例1を
100とする指数で表示した。数値が大きいほど乗心地
が良好であることを示す。テスト結果を表5に示す。
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りタイヤは、
サイドウォール部のインナーライナのタイヤ内腔に向く
面壁面に、ゴム組成物からなるライニングストリップを
貼着し、そのゴムの損失正接(tan δ)、貼着する高さ
位置、厚さを夫々規制したため、乗心地を損なうことな
くタイヤ走行時においてサイドウォール部に作用する加
振力を吸収し、振動を抑制する結果タイヤの通過騒音を
一層低減しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤ左半分断面図で
ある。
【図2】その振動モードを示すグラフである。
【図3】従来のタイヤを示すタイヤ左半分断面図であ
る。
【図4】その振動モードを示すグラフである。
【図5】周波数分析を示すグラフである。
【図6】振動及び騒音の解析手順を示す線図である。
【図7】振動の測定方法を略示する図面である。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 7 ベルト層 8 ビードエーペックス 9 ライニングストリット 10 内壁面 11 インナーライナ A 内方点 B 外方点 C タイヤ赤道 H タイヤ断面高さ L ビードベースライン M タイヤ最大巾点 O タイヤ内孔 T ゴム厚さ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−127101(JP,A) 特開 昭63−154410(JP,A) 特開 平3−157210(JP,A) 特開 平2−92701(JP,A) 特開 昭60−113704(JP,A) 特開 平7−266814(JP,A) 実公 昭58−44004(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 13/00 - 13/04 B60C 5/00 - 5/24 B60C 17/00 - 17/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を通りビ
    ード部のビードコアの周りを折返すとともに有機繊維コ
    ードをラジアル配列したカーカスプライを有するトロイ
    ド状のカーカス、トレッド部の内部かつカーカスの半径
    方向外側に配されるベルト層、ビードコアの半径方向外
    向き面から前記カーカスの本体部と折返し部との間を立
    上がるとともに硬質のゴムからなるビードエーペック
    ス、及び前記カーカスの本体部の内側に配されかつゴム
    からなるインナーライナを具える空気入りラジアルタイ
    ヤであって、 前記ベルト層は、半径方向内、外に配される2枚のベル
    トプライからなり、これらの内、外のベルトプライの各
    ベルトコードは、互いに交差させる一方、 前記サイドウォール部におけるインナーライナのタイヤ
    内腔に向く内壁面に、ビードベースラインLから半径方
    向外方にタイヤ断面高さHの0.20〜0.30倍の距
    離HLを隔てる内方点Aと、前記ビードベースラインL
    からタイヤ断面高さHの0.70〜0.85倍の距離H
    Uを隔てる外方点Bとの間に、ゴムの損失正接(tan
    δ)が0.15以上かつ0.25以下のゴム組成物から
    なるライニングストリップを貼着するとともに前記ライ
    ニングストリップは、タイヤ最大巾位置における厚さ
    を、インナーライナを含むサイドウォール部の厚さの
    0.15倍以上かつ0.55倍以下としたことを特徴と
    する空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】前記ライニングストリップは、略均一の厚
    さをなす主部と、この主部のタイヤ半径方向上下の端部
    域に形成される厚さを除々に減じたテーパ状部とからな
    ることを特徴とする請求項1記載の空気入りラジアルタ
    イヤ。
  3. 【請求項3】前記ライニングストリップは、タイヤ最大
    巾位置におけるゴムの厚さが1〜4mmであることを特徴
    とする請求項1乃至2記載の空気入りラジアルタイヤ。
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