JP3363570B2 - トナー - Google Patents

トナー

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JP3363570B2
JP3363570B2 JP05981994A JP5981994A JP3363570B2 JP 3363570 B2 JP3363570 B2 JP 3363570B2 JP 05981994 A JP05981994 A JP 05981994A JP 5981994 A JP5981994 A JP 5981994A JP 3363570 B2 JP3363570 B2 JP 3363570B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷等における静電荷像を現像するためのトナーに
関する。
【0002】
【従来の技術】静電手段によって光導電材料の表面に像
を形成し現像することは従来周知である。
【0003】即ち、米国特許第2,297,691号明
細書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−
24748号公報等、多数の方法が知られているが、一
般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体
上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像上にトナーと呼
ばれる極く微細に粉砕された検電材料を付着させること
によって静電潜像に相当するトナー像を形成する。
【0004】次いで必要に応じて紙の如き画像支持体表
面にトナーを転写した後、加熱、加圧或は溶剤蒸気など
により定着し複写物を得るものである。またトナー画像
を転写する工程を有する場合には、通常残余のトナーを
除去するための工程が設けられる。
【0005】電気的潜像をトナーを用いて可視化する現
像方法は、例えば、米国特許第2,221,776号明
細書に記載されている粉末雲法、同第2,618,55
2号明細書に記載されているカスケード現像法、同第
2,874,063号明細書に記載されている磁気ブラ
シ法、及び同第3,909,258号明細書に記載され
ている導電性磁性トナーを用いる方法などが知られてい
る。
【0006】これらの現像法に適用されるトナーとして
は一般には熱可塑性樹脂に着色剤を混合分散後、微粉化
したものが用いられる。熱可塑性樹脂としては、ポリス
チレン系樹脂が最も一般的であるが、ポリエステル系樹
脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂
等も用いられる。着色剤としてはカーボンブラックが最
も広く使用され、また磁性トナーの場合は、酸化鉄系の
黒色の磁性粉が多く用いられる。いわゆる二成分系現像
剤を用いる方式の場合には、トナーは通常ガラスビー
ズ、鉄粉などのキャリア粒子と混合されて用いられる。
【0007】紙などの最終複写画像形成部材上のトナー
像は、熱,圧力等により支持体上に永久的に定着され
る。従来より、この定着工程は熱によるものが多く採用
されている。
【0008】またトナー画像を転写する工程を有する場
合には、通常、感光体上の残余のトナーを除去するため
の工程が設けられる。
【0009】近年、複写機等においてモノカラー複写か
らフルカラー複写への展開が急速に進みつつあり、2色
カラー複写機やフルカラー複写機の検討及び実用化も大
きくなされている。例えば「電子写真学会誌」Vol
22,No.1(1983)や「電子写真学会誌」Vo
l 25,No.1,P52(1986)のごとく色再
現性、階調再現性の報告もある。
【0010】しかし、テレビ、写真、カラー印刷物のよ
うに実物と直ちに対比されることはなく、また、実物よ
りも美しく加工されたカラー画像を見なれた人々にとっ
ては、現在実用化されているフルカラー電子写真画像は
必ずしも満足しうるものとはなっていない。
【0011】フルカラー電子写真法によるカラー画像形
成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの
3色のカラートナーを用いて全ての色の再現を行うもの
である。
【0012】その方法は、まず原稿からの光をトナーの
色と補色の関係にある色分解光透過フィルターを通して
光導電層上に静電潜像を形成させ、次いで現像、転写工
程を経てトナーを支持体に保持させる。この工程を順次
複数回行い、レジストレーションを合わせつつ、同一支
持体上にトナーを重ね合わせた後、一回の定着によって
最終のフルカラー画像を得る。
【0013】一般に現像剤がトナーとキャリアとからな
るいわゆる二成分系の現像方式の場合において現像剤
は、キャリアとの摩擦によってトナーを所要の帯電量及
び帯電極性に帯電せしめ、静電引力を利用して静電像を
現像するものであり、従って良好な可視画像を得るため
には、主としてキャリアとの関係によって定まるトナー
の摩擦帯電性が良好であることが必要である。
【0014】今日上記の様な問題に対してキャリアコア
剤、キャリアコート剤の探索やコート量の最適化、或は
トナーに加える電荷制御剤、流動性付与剤の検討、更に
は母体となるバインダーの改良などいずれも現像剤を構
成するあらゆる材料において優れた摩擦帯電性を達成す
べく多くの研究がなされている。
【0015】例えば帯電性微粒子のごとき帯電補助剤を
トナーに添加する技術として、特公昭52−32256
号公報、特開昭56−64352号公報には、トナーと
逆極性の樹脂微粉末を、また特開昭61−160760
号公報にはフッ素含有化合物をそれぞれ現像剤に添加
し、安定した摩擦帯電性を得るという技術が提案されて
おり今日でも多くの帯電補助剤の開発が行なわれてい
る。
【0016】更に上記のごとき帯電補助剤を添加する手
法としては色々工夫されている。例えばトナー粒子と帯
電補助剤との静電力あるいは、ファンデルワールス力等
によりトナー粒子表面に付着せしめる手法が一般的であ
り、撹拌、混合機等が用いられる。しかしながら該手法
においては均一に添加剤をトナー粒子表面に分散させる
ことは容易ではなく、またトナー粒子に未付着で添加剤
同士が凝集物となって、いわゆる遊離状態となった添加
剤の存在を避けることは困難である。この傾向は、帯電
補助剤の比電気抵抗が大きいほど、粒径が細かいほど顕
著となってくる。この様な場合、トナーの性能に影響が
出て来る。例えば、摩擦帯電量が不安定となり画像濃度
が一定せず、またカブリの多い画像となる。
【0017】或は連続コピー等を行うと帯電補助剤の含
有量が変化し初期時の画像品質を保持することが出来な
い、などの欠点を有していた。
【0018】他の添加手法としては、トナーの製造時に
結着樹脂や着色剤と共に、あらかじめ帯電補助剤を添加
する手法がある。しかしながら、荷電制御剤の均一化が
容易でないこと、また実質的に帯電性に寄与するのは、
トナー粒子表面近傍のものであり、また粒子内部に存在
する帯電補助剤や荷電制御剤は帯電性に寄与しないた
め、帯電補助剤の添加量や表面への分散量等のコントロ
ールが容易ではない。またこの様な手法で得られたトナ
ーにおいてもトナーの摩擦帯電量が不安定であり前述の
ごとく現像剤特性を満足するものを容易に得ることは出
来ないなど、帯電補助剤を使用するだけでは十分満足な
品質のものが得られていないのが実情である。
【0019】更に近年、複写機の高精細、高画質化の要
求が市場では高まっており、当該技術分野では、トナー
の粒径を細かくして高画質カラー化を達成しようという
試みがなされているが、粒径が細かくなると単位重量当
りの表面積が増え、トナーの帯電気量が大きくなる傾向
にあり、画像濃度薄や、耐久劣化が懸念されるところで
ある。加えてトナーの帯電気量が大きいために、トナー
同士の付着力が強く、流動性が低下し、トナー補給の安
定性や補給トナーへのトリボ付与に問題が生じてくる。
【0020】また、カラートナーの場合は、磁性体や、
カーボンブラック等の導電性物質を含まないので、帯電
をリークする部分がなく一般に帯電気量が大きくなる傾
向にある。この傾向は、特に帯電性能の高いポリエステ
ル系バインダーを使用したときにより顕著である。
【0021】また、特にカラートナーにおいては、下記
に示すような特性が強く望まれている。
【0022】(1)定着したトナーは、光に対して乱反
射して、色再現を妨げることのないように、トナー粒子
の形が判別できないほどのほぼ完全溶融に近い状態とな
ることが必要である。
【0023】(2)そのトナー層の下にある異なった色
調のトナー層を妨げない透明性を有する着色トナーでな
ければならない。
【0024】(3)構成する各トナーはバランスのとれ
た色相及び分光反射特性と十分な彩度を有しなければな
らない。
【0025】このような観点から多くの結着樹脂に関す
る検討がなされているが未だ上記の特性を全て満足する
トナーは開発されていない。今日当該技術分野において
はポリエステル系の樹脂がカラー用結着樹脂として多く
用いられているが、ポリエステル系樹脂からなるトナー
は一般に温湿度の影響を受け易く、低湿下での帯電量過
大、高湿下での帯電量不足といった問題が起こり、広範
な環境においても安定した帯電量を有するカラートナー
の開発が急務とされている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した静電荷像現像用のトナーを提供
することにある。
【0027】すなわち、本発明の目的は、温湿度等の環
境に左右されにくく、つねに安定した摩擦帯電性を有す
るトナーを提供することにある。
【0028】本発明の更なる目的は、カブリのない鮮明
な画像特性を有し、且つ流動性,耐久安定性に優れたト
ナーを提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段及び作用】その特徴とする
ところは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有する着
色剤含有樹脂粒子と外添剤とを含有するトナーにおい
て、該結着樹脂の重量平均分子量(Mw)が、1300
0〜20000であり、該外添剤が、少なくともカップ
リング剤および/あるいはシリコーンオイルまたはシリ
コーンワニスで疎水化処理され、かつ、トナー上の平均
分散径が長軸径0.03〜0.5μm、短軸径0.01
〜0.2μmであり、かつ比(長軸径/短軸径)が3.
0以上である非球状の無機微粒子を含有するトナーにあ
り、特に、少なくともアルミナおよび/あるいはジルコ
ニアなどのシリカを除く無機酸化物で表面改質された後
に疎水化度20〜98%に疎水化処理されたBET比表
面積50〜250m2/gのルチル型酸化チタン微粒子
を含有するトナーにある。
【0030】本発明者は、トナーの帯電安定性,流動
性,耐久安定性について検討した結果、外添剤として、
トナー上に外添されたときの平均分散径が長軸径0.0
3〜0.5μm,短軸径0.01〜0.2μmのBET
比表面積が50〜250m2/gの非球状の無機微粒子
を使用したとき、良好な流動性かつ耐久安定性に優れ、
原稿の細線忠実性,ハイライト再現性等に極めて優れ、
高品質の画像が得られることを見出し、さらに、疎水化
度20〜98%にシリカを除く素材で表面改質および疎
水化処理することによって、種々の環境下での帯電安定
化に極めて有効であることを見出したのである。
【0031】これは、一般に知られている流動向上剤と
しての疎水性シリカでは達成できなかったものである。
【0032】その理由としては、シリカ微粒子がそれ自
身強いネガ帯電性であるのに対して、酸化チタンあるい
はアルミナ微粒子はほぼ中性の帯電性であることに起因
する。特に、本発明においてはネガトナーに使用するた
め、それ自身弱ネガ性の酸化チタンがより好ましい。従
来より疎水性酸化チタンを添加することが提案されてい
るが、酸化チタン微粒子は本来表面活性がシリカに比べ
て小さく、疎水化は必ずしも十分に行われていなかっ
た。また処理剤等を多量に使用したり、高粘性の処理剤
等を使用した場合、疎水化度は確かに上がるものの、粒
子同士の合一等が生じ、流動性付与能が低下するなど、
帯電の安定化と流動性付与の両立は必ずしも達成されて
いなかった。
【0033】また、アナターゼ型酸化チタンを使用する
ことは、例えば特開昭60−112052号公報等に提
案されているが、アナターゼ酸化チタンは、体積固有抵
抗が107Ωcm程度と小さく、そのまま使用したので
は、特に高湿下での帯電のリークが早く、必ずしも帯電
の安定化の点で満足のいくものではなく改良の必要があ
った。
【0034】これに対し、トナー上の平均分散粒径が長
軸径0.03〜0.5μm,短軸径0.01〜0.2μ
m、BET比表面積が50〜250m2/gの非球状の
無機微粒子、特にルチル型酸化チタン微粒子を含有した
トナーが、帯電の安定化,流動性維持の点で極めて有効
であるのは、これらの特色を有する酸化チタン微粒子
が、その特性および粒径が有効に働き、トナー上に良好
に分散し、非常に優れた流動性が得られると同時に、キ
ャリア等の帯電付与部材との摺擦によって、トナーに埋
めこまれる等の問題も生じにくくなっており、非常に耐
久性のあるトナーが得られるためである。
【0035】前述の作用を発揮するためには、トナー粒
子上の平均分散粒径が長軸径0.03〜0.5μm,好
ましくは0.05〜0.3μm、短軸径0.01〜0.
2μm,好ましくは0.02〜0.1μmで、BET比
表面積が50〜250m2/g,好ましくは70〜20
0m2/gである非球状のルチル型酸化チタン微粒子を
トナーに対して0.01〜5重量%、好ましくは0.1
〜3重量%、より好ましくは0.2〜2重量%添加する
ことが良い。
【0036】粒径が上記範囲より大きい場合や、添加量
が上記より大きい場合は、分散が不十分となったり、ト
ナーからの遊離を生じ効果を損うばかりでなく、トナー
飛散等の弊害を生じてしまう。また粒径が上記範囲より
小さい場合や、添加量が上記より小さい場合は、トナー
に埋め込まれやすくなったり、絶対量の不足により帯電
制御や流動性が不十分となる。
【0037】この傾向は、本発明に用いられるシャープ
メルト性のカラートナーにおいてより顕著である。
【0038】なお本発明における非球状の無機微粒子の
トナー上の分散粒径は、走査型電子顕微鏡により、2
0,000倍の写真をとり、約1000個の平均粒径を
求めた。また、酸化チタンあるいはアルミナ結晶型はX
線回折により同定した。
【0039】さらにトナー中に酸化チタンを添加する例
として、例えば特開昭48−47345号公報では研摩
剤として、特開昭52−19535号公報や特開昭56
−128956号公報では流動化剤として酸化チタン等
の金属酸化物を使用しているが、本発明の目的はトナー
への埋め込み防止と帯電安定化の両立にあり、これらの
発明とは異なる。さらに帯電に関与したものとして特開
昭58−185405号公報、特開昭58−21625
2号公報では表面処理した酸化チタン微粒子でポジ帯電
性をトナーに付与している。また、特開昭58−115
7号公報や特開昭60−136755号公報などでは疎
水処理シリカとの併用系において疎水処理シリカを外添
剤として使用する上で、過剰になりやすいシリカの帯電
量を抑える目的で使用されている。これに対して本発明
では高抵抗のルチル型酸化チタンを使用し、カラートナ
ー粒子自体の帯電特性を制御して、温度、湿度による帯
電量の差を縮小し、かつ、シリカなしでも十分な流動性
を付与するものとして使用しているため、これらの発明
とは異なるものである。
【0040】本発明のもう一つの特徴は、ルチル型酸化
チタン微粒子の表面が少なくともアルミナまたはジルコ
ニアなどのシリカを除く無機酸化物およびシランカップ
リング剤および/あるいはシリコーンオイルまたはワニ
ス等の疎水化処理剤で処理されていることにある。
【0041】疎水化酸化チタンをトナーに含有する例と
して、特開昭59−52255号公報にアルキルトリア
ルコキシシランで処理した酸化チタンを含有するトナー
が提案されているが、酸化チタンの添加により確かに電
子写真諸特性は向上しているものの、酸化チタンの表面
活性は元来小さく処理の段階で合一粒子が生じたり、疎
水化が不均一であったりで、必ずしもフルカラートナー
に適用した場合に満足のいくものではなかった。
【0042】しかるに、本発明はルチル型酸化チタン表
面を無機酸化物で表面改質した後、有機処理するため、
処理の段階で粒子同士の合一が生じにくく、また処理が
均一かつ短時間で行えるため、ルチル型酸化チタン微粒
子が一次粒子の状態で表面処理されることがわかった。
【0043】本発明に使用できる無機酸化物としては、
特に帯電安定化のためには、アルミナ,ジルコニアが好
ましいが、シリカは少量でも帯電を損なうので使用しな
いのが好ましい。
【0044】さらに、本発明に使用できる疎水化処理剤
としては、シランカップリング剤あるいはメチルハイド
ロジエンタイプのシリコンオイル等、自己架橋性のある
ものが耐久安定性のためにも好ましい。
【0045】本発明に好ましく使用できる処理剤として
はカップリング剤が挙げられ、例えばシランカップリン
グ剤、チタンカップリング剤でも何でも良い。特に好ま
しく用いられるのはシランカップリング剤であり、一般
式 RmSiYn R:アルコオキシ基 m:1〜3の整数 Y:アルキル基 ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基を含む炭化水
素基 n:1〜3の整数 で表わされるものであり、例えばビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチ
ルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシル
トリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシ
ラン等を挙げることができる。
【0046】その処理量は酸化チタン100重量部に対
して1〜50重量部、好ましくは3〜40重量部とし、
疎水化度を20〜98%、好ましくは30〜90%、よ
り好ましくは40〜80%にすれば良い。
【0047】すなわち、疎水化度は20%より小さい
と、高湿下での長期放置による帯電量低下が大きく、ハ
ード側での帯電促進の機構が必要となり、装置の複雑化
となり、また疎水化度が98%を超えると、酸化チタン
自身の帯電コントロールが難しくなり、結果として低湿
下でトナーがチャージアップしてしまう。
【0048】本発明においては、前述の特性を有するル
チル型酸化チタン微粒子を使用して、トナーの見掛密度
を0.1〜0.4、凝集度を2〜25%とし、重量平均
粒径が4〜10μmであることにも特徴がある。これ
は、前述の酸化チタン微粒子を使用することで4〜10
μmのトナーを使用しても上記範囲の凝集度,見掛密度
が達成できたことによる。
【0049】すなわち、トナーの粒径を4〜10μmと
小さくすると、トナー凝集度が高くなり、見掛密度が大
きくなり、トナーホッパーから現像容器へのトナー搬送
性の低下、あるいは、帯電不良の問題等が発生しやすか
った。
【0050】トナーの凝集度を下げる目的で例えばBE
T比表面積の大きいシリカ微粉体を添加するのが一般的
であるが、先に述べたようにシリカ微粉体を添加すると
どうしても、環境特性が低下してしまい、高湿下で帯電
量の低下,低湿下で帯電量の増加が生じてしまい、適正
な画像濃度を達成するのが難しくなってしまう。
【0051】また、従来の酸化チタン微粒子においても
一次粒子径は20nm程度の小さいものもあるが、これ
らの酸化チタン微粒子はその製法上、一次粒子の凝結が
多く、必ずしも本発明の目的とするトナーの凝集度,見
掛密度は達成できなかった。
【0052】本発明の目的に適合する着色剤としては下
記の顔料又は染料が挙げられる。尚、本発明において耐
光性の悪いC.I.Disperse Y164;;
C.I.Solvent Y77及びC.I.Solv
ent Y93の如き着色剤は、推奨できないものであ
る。
【0053】染料としては、例えばC.I.ダイレクト
レッド1;C.I.ダイレクトレッド4;C.I.アシ
ッドレッド1;C.I.ベーシックレッド1;C.I.
モーダントレッド30;C.I.ダイレクトブルー1;
C.I.ダイレクトブルー2;C.I.アシッドブルー
9;C.I.アシッドブルー15;C.I.ベーシック
ブルー3;C.I.ベーシックブルー5;C.I.モー
ダントブルー7等がある。
【0054】顔料としては、ナフトールイエローS,ハ
ンザイエローG,パーマネントイエローNCG,パーマ
ネントオレンジGTR,ピラゾロンオレンジ,ベンジジ
ンオレンジG,パーマネントレッド4R,ウオッチング
レッドカルシウム塩,ブリリアントカーミン3B,ファ
ストバイオレットB,メチルバイオレットレーキ,フタ
ロシアニンブルー,ファーストスカイブルー,インダン
スレンブルーBC等がある。
【0055】好ましくは顔料としてはジスアゾイエロ
ー,不溶性アゾ顔料,銅フタロシアニン,染料としては
塩基性染料,油溶性染料が適している。
【0056】特に好ましくはC.I.ピグメントイエロ
ー17;C.I.ピグメントイエロー15;C.I.ピ
グメントイエロー13;C.I.ピグメントイエロー1
4;C.I.ピグメントイエロー12;C.I.ピグメ
ントレッド5;C.I.ピグメントレッド3;C.I.
ピグメントレッド2;C.I.ピグメントレッド6;
C.I.ピグメントレッド7;C.I.ピグメントブル
ー15;C.I.ピグメントブルー16または下記で示
される構造式(I)を有する、フタロシアニン骨格に置
換基を2〜3個置換した銅フタロシアニン系顔料などで
ある。
【0057】
【化1】
【0058】染料としては、C.I.ソルベントレッド
49;C.I.ソルベントレッド52;C.I.ソルベ
ントレッド109;C.I.ベイシックレッド12;
C.I.ベイシックレッド1;C.I.ベイシックレッ
ド3bなどである。
【0059】その含有量としては、OHPフィルムの透
過性に対し敏感に反映するイエロートナーについては、
結着樹脂100重量部に対して12重量部以下であり、
好ましくは0.5〜7重量部が好ましい。12重量部を
超えると、イエローの混合色であるグリーン,レッド,
また、画像としては人間の肌色の再現性に劣る。
【0060】その他のマゼンタ,シアンのカラートナー
については、結着樹脂100重量部に対しては15重量
部以下、より好ましくは0.1〜9重量部が好ましい。
【0061】また、本発明のトナーに、公知の磁性体を
使用して、磁性トナーとすることもできる。
【0062】本発明のトナーには必要に応じてトナーの
特性を損ねない範囲で添加剤を混合しても良いが、その
ような添加剤としては、例えば、有機樹脂粒子,金属酸
化物等の帯電助剤、テフロン,ステアリン酸亜鉛,ポリ
フッ化ビニリデンの如き滑剤、あるいは定着助剤(例え
ば低分子量ポリエステル,低分子量ポリプロピレンな
ど)、有機樹脂粒子等がある。
【0063】本発明のトナーの製造にあたっては、熱ロ
ール,ニーダー,エクストルーダー等の熱混練機によっ
て構成材料を良く混練した後、機械的な粉砕、分級によ
って得る方法、或は結着樹脂溶液中に着色剤等の材料を
分散した後、噴霧乾燥することにより得る方法、又は、
結着樹脂を達成すべき単量体に所定材料を混合した後、
この乳化懸濁液を重合させることによりトナーを得る重
合トナー製造法等それぞれの方法が応用できる。
【0064】本発明の着色剤含有樹脂粒子に使用する結
着物質としては、従来電子写真用トナー結着樹脂として
知られる各種の材料樹脂が用いられる。
【0065】例えば、ポリスチレン、スチレン・ブタジ
エン共重合体、スチレン・アクリル共重合体等のスチレ
ン系共重合体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体のような
エチレン系共重合体、フェノール系樹脂、エポキシ系樹
脂、アクリルフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、マレイン酸系樹脂等である。また、いずれ
の樹脂もその製造方法等は特に制約されるものではな
い。
【0066】これらの樹脂の中で、特に負帯電能の高い
ポリエステル系樹脂を用いた場合に本発明の効果は絶大
である。すなわち、ポリエステル系樹脂は、定着性にす
ぐれ、カラートナーに適している反面、負帯電能が強く
帯電が過大になりやすいが、本発明の構成にポリエステ
ル樹脂を用いると弊害は改善され、優れたトナーが得ら
れる。
【0067】特に本発明は、下記成分(a),(b),
(c)及び(d) (a)イソフタル酸,テレフタル酸及びその誘導体より
選ばれた2価の芳香族系酸成分(a)を全モノマー量の
25〜35mol%,(b)トリメリット酸及びその誘
導体より選ばれた3価の芳香族系酸成分(b)を全モノ
マー量の2〜4mol%,(c)ドデセニルコハク酸,
オクチルコハク酸及びその無水物より少なくとも選ばれ
た2価の酸成分(c)を全モノマー量の12〜18mo
l%,(d)プロポキシ化、又は/及びエトキシ化した
エーテル化ジフェノール成分(d)を全モノマー量の4
5〜60mol%を少なくとも含有する単量体組成物か
ら生成されたポリエステル樹脂を含有し、該ポリエステ
ル樹脂の水酸基価が10〜20であり、重量平均分子量
が13,000〜20,000であり、数平均分子量が
5,000〜8,000であり、重量平均分子量(M
w)/数平均分子量(Mn)の比が2〜3.5であると
きに、効果は絶大である。
【0068】すなわち、本発明のトナーにおいて、上記
のポリエステル樹脂は、線状ポリエステル樹脂と非線状
の架橋ポリエステル樹脂の両者の性質を合わせもった、
いわば過渡的性格を有したものといえる。これにより、
カラートナーとして良好な混色性及び色再現性が得ら
れ、かつ、定着ローラーへの耐オフセット、帯電工程で
の固着防止が得られたものと考える。
【0069】このように、本発明において好ましい特性
が得られる理由を以下のごとく推察する。
【0070】(i)架橋モノマー成分であるトリメリッ
ト酸を、2価の酸成分1分子及び2価のアルコール成分
の1分子縮合体が20〜30単位、繰り返した線状縮合
体鎖中に規則的にせいぜい1分子導入し、弱い架橋を形
成する。そして、その弱い架橋ではあるが、ポリエステ
ル中の縮合体全体を一つの3次元ポリマーとして構成す
る。これは単なる線状ポリエステルの混合物よりは、は
るかに耐オフセット性が向上する。しかし、本発明の架
橋レベルはポリエステル樹脂の熱による容易な可動性を
妨げない範囲内でもある。
【0071】(ii)ソフトセグメントを有する2価の
酸成分のその組成及び量を極めて限定することにより、
混色性、色再現性の良いフルカラー画像が得られかつ、
耐オフセット性に悪影響が生じないようにせしめてい
る。特徴(i)における弱い架橋縮合体中で、架橋酸成
分の量と該酸成分の量は自ずとバランスを保つように決
定され、多すぎると異常なシャープメルト性を発生し、
また、少なすぎるとカラー画像の光沢性や彩度の低下が
見られる。
【0072】本発明においては、3価のカルボン酸を必
須成分として使用しながら、分子量分布を通常の架橋結
着樹脂より狭く(Mw/Mn=2〜3.5、好ましくは
2.0〜3.0)することにより上記効果を達成し得
る。
【0073】(iii)その他の2価の酸成分をイソフ
タル酸もしくはテレフタル酸とし、極力、ポリマーの粘
性を低下させずに弾性を有する組成を選択している。こ
れに対し、脂肪族系の酸成分に変更すると分子鎖がリニ
アで、かつ長鎖となるため、熱により分子鎖が可動しや
すくなり、ポリマーとしては粘性的挙動をより示すこと
となり、定着ローラーへのオフセットはしやすくなる。
【0074】(iv)ポリエステル樹脂の製造条件を従
来と変更し、樹脂の分子量分布を出来る限り、シャープ
で狭い分布となるように特に調整している。ポリエステ
ル中の縮合体の分子鎖の分布を狭い範囲で均一化せしめ
ることは、カラートナーにおける混色性と耐オフセット
性を両立せしめる上で重要なことである。すなわち、分
子量の小さい分子鎖の短い縮合体は加熱によってたやす
く、分子主鎖が動き、逆に高分子量の分子鎖の長い縮合
体は、その熱エネルギーではほとんど動かない。そのア
ンバランスがポリエステル樹脂中で存在すると、該樹脂
を用いたカラートナーが低い温度の定着ローラーを通過
する場合、低分子の縮合体はすみやかに溶融し、定着及
び混色するような挙動を示し、かつ高分子の縮合体はほ
とんど溶けないという現象が発生する。
【0075】一方、高分子が溶融するほどの高温を定着
ローラーに加えると、低分子はまったく弾性を有しない
粘性体として挙動し、高温オフセットの素因をつくるこ
とになる。
【0076】それゆえ、とりわけカラートナーにあって
は、比較的シャープメルト性を有しつつ、かつ、トナー
を構成するポリエステル樹脂の分子間凝集を高めるため
に、重量平均分子量と数平均分子量の比をできるだけ小
さくすることが必要である。これは、白黒トナーで論ず
る以上の重要な特質である。
【0077】(v)特徴(iv)においては、ポリエス
テル樹脂の製造条件の変更は、分子量分布の制御にとっ
て不可欠であることは述べたが、さらに、水酸基価の値
をある範囲に収めるためにもこの製造条件は必要であ
る。水酸基価は樹脂の水和性の目安となり、カラートナ
ーの帯電性を左右する重要な因子であり、該値が大きす
ぎても小さすぎても好ましい帯電特性が得られない。
【0078】この水酸基価の値は、ポリエステル樹脂を
構成するその組成を製造条件によってのみ決定される。
しかるにカラートナーの混色性、色再現性と耐オフセッ
ト性を満たす定着特性と帯電特性の両特性を併立するた
めには、(i)乃至(v)の諸条件を満足していなけれ
ばならない。
【0079】上記ポリエステル樹脂において好ましいエ
ーテル化ジフェノールはエーテル化ビスフェノールであ
る。好ましいエーテル化ビスフェノールはエトキシ化又
はプロポキシ化されたものであり、ビスフェノール1モ
ルあたり2ないし3モルのオキシエチレン又はオキシプ
ロピレンを有したものである。
【0080】例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンである。
【0081】これまでに、特開昭47−12334号公
報,特開昭57−37353号公報,特開昭57−20
8559号公報においては、エーテル化ビスフェノール
単量体と、ジカルボン酸単量体と、3価以上の多価アル
コール単量体及び/又は3価以上の多価カルボン酸単量
体を含む単量体成分とより得られる非線状共重合体より
なるポリエステルをバインダーとして含有するトナーが
提案されているが、斯かる技術は、エーテル化ビスフェ
ノール単量体とジカルボン酸単量体とよりなるポリエス
テルを、3価以上の多価アルコール単量体及び/又は3
価以上の多価カルボン酸単量体を含む多量の単量体成分
により架橋することによって得られるポリエステルをバ
インダーとして含有させることによりトナーにオフセッ
ト防止性能を有せしめたものである。しかしながら斯か
るトナーにおいては、その軟化点が若干高く、帯電工程
におけるトナー固着に対しては有利であるが良好な低温
定着が困難であるし、また、フルカラー複写に用いた場
合は耐高温オフセット性に対しては、実用化しうるレベ
ルではあるが、上述のごとく定着性、シャープメルト性
に難があるため、該ポリエステルを用いたフルカラート
ナーの重ね合わせによる混色性や色再現性は望むべくも
ない。また、特開昭57−109825号公報や,特開
昭62−78568号公報,特開昭62−78569号
公報など、さらに本出願人による特開昭59−7960
号公報,特開昭59−29256号公報においては、エ
ーテル化ビスフェノール単量体と、長鎖脂肪族炭化水素
を導入したジカルボン酸単量体やその他のジカルボン酸
単量体と、3価以上の多価アルコール単量体及び/又は
3価以上の多価カルボン酸単量体を含む単量体成分とよ
り得られる非線状共重合体であって、その側鎖に炭素数
3〜22の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基を有
するポリエステルをバインダーとして含有するトナーを
開示したが、これらのポリエステル樹脂は高速複写用ト
ナーを目的としたことが主であり、樹脂の粘弾性特性と
しては、前述した粘性重視ポリエステルとはまったく逆
に、弾性を強化し、ローラーへの高温オフセットを著し
く低下せしめたものである。そして、定着時、熱ローラ
ーの加圧及び加熱をできる限り高め、トナーを半溶融の
状態で転写紙の繊維の間へ押し込み、加圧、加熱定着を
行い、該目的を達成しようとするものである。
【0082】それゆえ、カラー複写に必要なトナー層が
溶融し連続皮膜を形成し、平滑面を得るということはほ
とんど出来ず、定着したトナーは、転写紙上で粒子状態
で存在し、得られるカラー画像はくすんだものとなり彩
度にとぼしい。OHP画像はトナー粒子表面で光が散
乱、拡散してしまいほとんど光を透過せず、実用的に使
用不能となってしまう。
【0083】また、本出願人等は特開平2−73366
号公報,特開平1−224776号公報において、耐高
温オフセット性にすぐれ、かつ、カラー複写に適用可能
な新規なポリエステル樹脂を提案したが、該樹脂はなる
ほど、従来のカラートナー用樹脂よりは勝っているが、
定着ローラーへのオフセット防止効果を発揮するのはせ
いぜい繰り返し複写2〜5万枚程度であり、白黒トナー
のオフセット防止効果は10万枚以上は充分にあり、現
状では数十万枚の耐刷性、耐オフセット性を有すること
から考えると、性能的にはさらに改善することが好まし
い。また、該ポリエステルはカラー複写における定着性
を第一義な課題として研究されたものであり、帯電的に
は低温低湿環境と高温高湿環境の間で帯電量の差が大き
く、繰り返し複写後のカラー画像において低湿側で濃度
が若干低くなる傾向があり、高湿側では、トナー飛散や
カブリが生ずることもある。さらに、帯電工程における
トナー固着はより発生しやすい。
【0084】また、特開昭62−195676号公報,
特開昭62−195678号公報,特開昭62−195
680号公報においては、水酸基価と酸価の比を規定し
たポリエステル樹脂を開示しているが、これらのポリエ
ステル樹脂もやはり、高速定着用を意図したものであ
り、本発明者等の検討によると該樹脂を用いたカラート
ナーは十分な混色性を得る所までは到らなかった。
【0085】本発明に好適なポリエステル樹脂を得るた
めの製造方法としては、例えば以下のごとくの方法によ
る。
【0086】まず線上の縮合体を形成せしめ、その過程
で目標の酸価、水酸基価の1.5〜3倍となるように分
子量を調整し、かつ分子量が均一となるように従来より
もゆっくり、かつ徐々に縮合反応が進むように、例えば
従来よりも低温かつ長時間反応せしめる,又は、エステ
ル化剤を減少せしめる,又は、反応性の低いエステル化
剤を用いる,又は、これらの方法を組み合わせて用い
る,などにより、反応を制御する。その後、その条件下
で架橋酸成分、及び必要に応じてエステル化剤をさらに
加え、反応せしめ3次元縮合体を形成せしめる。さらに
昇温し、分子量分布が均一になるようにゆっくり、長時
間反応せしめ、架橋反応を進め、水酸基価が目標値まで
低下した時反応を終了し、ポリエステル樹脂を得る。
【0087】本発明のトナーを用いてキャリアを使用す
る二成分現像剤とする場合には、キャリア表面の被覆樹
脂として電気絶縁性樹脂を用いるが、トナー材料、キャ
リア芯材材料により適宜選択される。本発明において
は、キャリア芯材表面との接着性を向上するために、少
なくともアクリル酸(又はそのエステル)単量体および
メタクリル酸(又はそのエステル)単量体から選ばれる
少なくとも一種の単量体を含有することが必要である。
特にトナー材料として、負帯電能の高いポリエステル樹
脂粒子を用いた場合帯電を安定する目的でさらにスチレ
ン系単量体との共重合体とすることが好ましく、スチレ
ン系単量体の共重合重量比を5〜70重量%とすること
が好ましい。
【0088】本発明に使用できるキャリア芯材の被覆樹
脂用モノマーとしては、スチレン系モノマーとしては、
例えばスチレンモノマー、クロロスチレンモノマー、α
−メチルスチレンモノマー、スチレン−クロロスチレン
モノマーなどがあり、アクリル系モノマーとしては、例
えばアクリル酸エステルモノマー(アクリル酸メチルモ
ノマー、アクリル酸エチルモノマー、アクリル酸ブチル
モノマー、アクリル酸オクチルモノマー、アクリル酸フ
ェニルモノマー、アクリル酸2エチルヘキシルモノマ
ー)などがあり、メタクリル酸エステルモノマー(メタ
クリル酸メチルモノマー、メタクリル酸エチルモノマ
ー、メタクリル酸ブチルモノマー、メタクリル酸フェニ
ルモノマー)などがある。
【0089】本発明に使用されるキャリア芯材(磁性粒
子)としては、例えば表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケ
ル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等
の金属及びそれらの合金又は酸化物などが使用できる。
また、その製造方法として特別な制約はない。
【0090】本発明に係るトナーと混合して二成分現像
剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃
度として、2〜12重量%、好ましくは3〜9重量%に
すると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2重量
%未満では画像濃度が低く実用不可となり、10重量%
を超えるとカブリや機内飛散を増加せしめ、現像剤の耐
用寿命を短める。
【0091】以下に本発明のトナーに係る測定法につい
て述べる。
【0092】(1)摩擦帯電量測定:図2はトナーのト
リボ電荷量を測定する装置の説明図である。先ず、底に
500メッシュのスクリーン23のある金属製の測定容
器22に摩擦帯電量を測定しようとするトナーとキャリ
アの重量比1:19の混合物を50〜100ml容量の
ポリエチレン製のビンに入れ、約10〜40秒間手で振
盪し、該混合物(現像剤)約0.5〜1.5gを入れ金
属製のフタ24をする。このときの測定容器22全体の
重量を秤りW1(g)とする。次に、吸引機21(測定
容器22と接する部分は少なくとも絶縁体)において、
吸引口27から吸引し風量調節弁26を調整して真空計
25の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、
好ましくは2分間吸引を行いトナーを吸引除去する。こ
のときの電位計29の電位をV(ボルト)とする。ここ
で28はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。
又、吸引後の測定容器全体の重量を秤りW2(g)とす
る。このトナーの摩擦帯電量(μC/g)は下式の如く
計算される。
【0093】
【数1】 (但し、測定条件は23℃,60%RHとする。)
【0094】(2)トナー粒度測定:また、粒度分布に
ついては、種々の方法によって測定できるが、本発明に
おいてはコールターカウンターを用いて行った。
【0095】すなわち、測定装置としてはコールターカ
ウンターTA−II型(コールター社製)を用い、個数
平均分布,体積分布を出力するインターフェイス(日科
機製)及びCX−1パーソナルコンピュータ(キヤノン
製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1
%NaCl水溶液を調製する。測定法としては前記電解
水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性
剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1
〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分
散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型
により、アパチャーとして100μmアパチャーを用い
て、トナーの体積,個数を測定して2〜40μmの体積
分布と個数分布とを算出した。それから本発明に係ると
ころの、体積分布から求めた重量基準の重量平均径(D
4)(各チャンネルの中央値をチャンネルごとの代表値
とする)、体積分布から求めた重量基準の粗粉量(1
6.0μm以上)、個数分布から求めた個数基準の微粉
個数(5.04μm以下)を求めた。 (3)凝集度測定:試料(外添剤を有するトナー)の流
動特性を測定する一手段として凝集度を用いるものであ
り、この凝集度の値が大きいほど試料の流動性は悪いと
判断する。
【0096】測定装置としては、パウダーテスター(細
川ミクロン社製)を用いる。
【0097】測定法としては、振動台に200メッシ
ュ,100メッシュ,60メッシュのフルイを目開の狭
い順位、すなわち60メッシュフルイが最上位にくるよ
うに200メッシュ,100メッシュ,60メッシュの
フルイ順に重ねてセットする。
【0098】このセットした60メッシュフルイ上に正
確に秤量した試料5gを加え、振動台への入力電圧を2
1.7Vになるようにし、その際の振動台の振幅が60
〜90μの範囲に入るように調整し(レオスタット目盛
約2.5)、約15秒間振動を加える。その後、各フル
イ上に残った試料の重量を測定して下式にもとづき凝集
度を得る。
【0099】
【数2】
【0100】尚、試料は23℃,60%RHの環境下で
約12時間放置したものを用い、測定環境は23℃,6
0%RHである。
【0101】(4)見掛け密度測定:パウダテスター
(細川ミクロン製)を用い、見掛け密度を測定する。測
定としては、振動台に60メッシュフルイをセットし、
その真下にあらかじめ重量を測定した見掛け密度測定用
カップ(内容量100cc)を置く。
【0102】次にレオスタット目盛を2.0に合せ振動
を開始する。この振動している60メッシュフルイ上部
から静かに測定試料を、前記測定用カップに入るように
流出させる。
【0103】カップに山盛に試料が充填されたら、振動
を停止し、山盛のカップ上面をブレードによりすり切
り、天秤により正確に秤量する。
【0104】測定用カップは100ccの内容量となっ
ているため見掛け密度(g/cm3)=試料の重量÷1
00より求めることができる。
【0105】尚、試料は23℃,60%RHの環境下で
約12時間放置したものを用い、測定環境は23℃,6
5%RHである。
【0106】(5)非球状無機微粒子の平均粒径の測
定:1次粒子径は、酸化チタン微粒子を透過電子顕微鏡
で観察し、視野中の約1000個の粒子径を測定して平
均粒子径を求め、トナー上の分散粒子径は走査電子顕微
鏡で観察し視野中の約1000個の非球状無機微粒子を
XMAにより定性し、その粒子径を測定して平均粒子径
を求めた。
【0107】(6)疎水化度測定:メタノール滴定試験
は、疎水化された表面を有する非球状無機微粉体の疎水
化度を確認する実験的試験である。
【0108】処理された非球状無機微粉体の疎水化度を
評価するために本明細書において規定される“メタノー
ル滴定試験”は次の如く行う。供試酸化チタン微粉体
0.2gを容量250mlの三角フラスコ中の水50m
lに添加する。メタノールをビューレットから酸化チタ
ンの全量が湿潤されるまで滴定する。この際フラスコ内
の溶液はマグネチックスターラーで常時撹拌する。その
終点は非球状無機微粉体の全量が液体中に懸濁されるこ
とによって観察され、疎水化度は終点に達した際のメタ
ノールおよび水の液状混合物中のメタノールの百分率と
して表わされる。
【0109】(7)ガラス転移温度Tgの測定:本発明
に於ては、示差熱分析測定装置(DSC測定装置),D
SC−7(パーキンエルマー社製)を用い測定する。
【0110】測定試料は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。
【0111】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、先ず前履歴を消去する目
的で、次の操作を行う。N2雰囲気下で室温から200
℃まで10℃/minで昇温させ、200℃で10分間
保つ。その後急冷し、10℃まで温度を下げ、10℃で
10分間保つ。その後、昇温速度10℃/minで、2
00℃まで昇温する。この昇温過程で、温度40〜10
0℃の範囲に於るメインピークの吸熱ピークが得られ
る。
【0112】このときの吸熱ピークが出る前と出た後の
ベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発
明に於るガラス転移温度Tgとする(図3参照)。
【0113】(8)重量平均分子量(Mw)、数平均分
子量(Mn)の測定:本発明に於ては、HLC−802
A型(東洋ソーダ社製)を用いてMw及びMnを測定す
る。カラムは東洋ソーダ工業社製TSKgel GMH
6×2を使用し、溶媒はTHFを用いる。検出器は、
RI(屈折率)を使用し、試料は濃度0.5%で、注入
量200μlで注入する。
【0114】試料の分子量は、試料の有する分子量分布
を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製した検
量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
【0115】検量線作成用の標準ポリスチレン試料とし
ては、例えば、PressureChemical C
o.製或いは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×1
2,2.1×103,4×103,1.75×104
5.1×104,1.1×105,3.9×105,8.
6×105,2×106,4.48×106のものを用
い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用
いるのが適当である。
【0116】(9)水酸基価の測定:JIS K007
に示される方法に準じて、下記方法により測定する。
【0117】200ml三角フラスコに試料6gを1m
g単位で精秤し、無水酢酸/ピリジン=1/4の混合溶
液を5mlホールピペットで加え、更にピリジン25m
lをメスシリンダーで加える。三角フラスコ口に冷却器
を取り付け、100℃のオイルバス中で90分反応させ
る。
【0118】蒸留水3mlを冷却器上部から加えてよく
振とうし10分間放置する。冷却器をつけたまま三角フ
ラスコをオイルバスから引き上げて放冷し、約30℃に
なれば冷却器上部口から少量のアセトン(10ml程
度)で冷却器およびフラスコ口を洗浄する。THF50
mlをメスシリンダーで加えフェノールフタレインのア
ルコール溶液を指示薬としてN/2KOH−THF溶液
で50ml(目量0.1ml)のビュレットを用いて中
和滴定する。中和終点直前に中性アルコール25ml
(メタノール/アセトン=1/1容量比)を加え溶液が
微紅色を呈するまで滴定を行う。同時に空試験も行う。
【0119】次いで、下式に従って水酸基価を求める。
【0120】
【数3】
【0121】ここに A:本試験に要したN/2KOH
−THF溶液のml数 B:空試験に要したN/2KOH−THF溶液のml数 f:N/2KOH−THF溶液の力価 S:試料採取量(g) C:酸価またはアルカリ価。ただし酸価はプラスしアル
カリ価はマイナスする。2個の測定値の平均値を採用す
る。
【0122】次に、本発明のトナーを用いて画像形成を
行う方法及び装置について説明する。
【0123】図1は、画像形成装置の概略構成図の一例
であり、2はトナー6を収容した現像容器で、本現像装
置は、現像容器2内にトナー担持体として、図中矢印a
方向に回転する像担持体の感光体1と対向設置した現像
スリーブ3を備え、感光体1上の静電潜像を現像してト
ナー像として可視化するようになっている。現像スリー
ブ3は、図で見て右略半周面を現像容器2内に突入し、
左略半周面を現像容器2外へ露出して、感光体1に対向
するようにして、回転自在に横設されている。現像スリ
ーブ3と感光体1との間には僅かな微小間隔が設けられ
る。現像スリーブ3は、感光体1の回転方向aに対し、
矢印b方向に回転駆動される。
【0124】尚、現像剤担持体は、上記現像スリーブ3
のような円筒体(スリーブ)に限られず、回転駆動され
る無端ベルトの形態をしても良い。また導電性のゴムロ
ーラーを用いても良い。
【0125】更に上記現像容器2内には、現像スリーブ
3の上方位置に弾性規制部材として弾性ブレード4が設
けられ、また弾性ブレード4よりも現像スリーブ3の回
転方向上流側の位置に弾性ローラー5が設けられる。
尚、弾性規制部材としては弾性ローラーを用いても良
い。
【0126】弾性ブレード4は、現像スリーブ3の回転
方向上流側に向けて下がる向きに傾斜して設けられ、現
像スリーブ3の上部外周面に回転方向に対向して当接さ
れる。
【0127】弾性ローラー5は、現像スリーブ3の感光
体1と反対側の部分に当接され、且つ回転可能に支持さ
れる。
【0128】現像装置は、上記構成にて、弾性ローラー
5が矢印c方向に回転し、弾性ローラー5の回転により
トナー6を担持して現像スリーブ3の近傍に供給し、現
像スリーブ3と弾性ローラー5とが当接する当接部(ニ
ップ部)において、弾性ローラー5上のトナー6が現像
スリーブ3と摺擦されることにより、現像スリーブ3上
に付着する。
【0129】その後現像スリーブ3の回転に伴い、現像
スリーブ3上に付着したトナー6は、弾性ブレード4と
現像スリーブ3との当接部でこれらの間に侵入し、ここ
を通過する際に現像スリーブ3の表面と弾性ブレード4
の両者により摺擦されて、十分に摩擦帯電を受ける。
【0130】以上のようにして帯電されたトナー6は、
上記の弾性ブレード4と現像スリーブ3との当接部を抜
け出して、現像スリーブ3上にトナー6の薄層を形成
し、感光体1と微小間隙を開けて対向した現像部へと搬
送される。そして現像部において現像スリーブ3と感光
体1との間に、現像バイアスとして、例えば直流に交流
を重畳した交互電圧を印加することにより、現像スリー
ブ3上のトナー6が感光体1の静電潜像に対応して転移
し、静電潜像に付着、現像してトナー像として可視化す
る。
【0131】現像部において現像に消費されずに現像ス
リーブ3上に残存したトナー6は、現像スリーブ3の回
転と共に現像スリーブ3の下部より現像容器2内に回収
される。
【0132】回収されたトナー6は、弾性ローラー5に
よって現像スリーブ3との当接部で現像スリーブ3から
剥ぎ取られる。同時に弾性ローラー5の回転により現像
スリーブ3上に新たなトナー6が供給され、新たなトナ
ー6は、再び現像スリーブ3と弾性ブレード4との当接
部へ搬送される。
【0133】一方、上記の剥ぎ取られたトナー6の大部
分は、弾性ローラー5の回転に伴い現像容器2内のトナ
ー6中に搬送されて混ざり合い、剥ぎ取られたトナー6
の帯電電荷が分散される。
【0134】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を説明する。
【0135】(酸化チタンの製造例1)BET比表面積
120m2/gのルチル型の親水性酸化チタン微粒子1
00gを10リットルの純水に撹拌しながら分散し、塩
酸を加えpH4とし、酸化チタン重量に基づき5%のA
23を含有するアルミン酸ナトリウム溶液を添加混合
し、表面にアルミナを析出させ、ろ過,乾燥,解砕し
て、表1の物性を有する酸化チタンaを得た。
【0136】尚、表中の粒径は、実施例中に述べるよう
にトナーに分散させた状態を示す。
【0137】(酸化チタンの製造例2)酸化チタンaを
さらに水系中でpH5に保ちながら、10重量%のnC
49−Si−(OCH33を撹拌しながら水系中に分散
し、加水分解させつつ、添加混合し、ろ過,乾燥,解砕
して、表1の物性を有する酸化チタンbを得た。
【0138】(酸化チタンの製造例3)製造例2におい
てアルミナで処理しない以外は同様にして、表1の物性
を有する酸化チタンcを得た。
【0139】(酸化チタンの製造例4)製造例2におい
てアルミナのかわりにジルコニアを使用する以外は同様
にして、表1の物性を有する酸化チタンdを得た。
【0140】(酸化チタンの製造例5)製造例2におい
てnC49−Si−(OCH33のかわりにジメチルタ
イプのシリコンオイルエマルジョンを使用する以外は同
様にして、表1の物性を有する酸化チタンeを得た。
【0141】(酸化チタンの製造例6)製造例2におい
て、アルミナのかわりにシリカを使用する以外は同様に
して、表1の物性を有する酸化チタンfを得た。
【0142】(酸化チタンの製造例7)気相法で合成し
たBET比表面積85m2/gのアナターゼ型の球状酸
化チタン微粒子を使用する以外は同様にして、表1の物
性を有する酸化チタンgを得た。
【0143】(酸化チタンの製造例8,9,10)BE
T比表面積60m2/g,170m2/g,15m2/g
のルチル型の親水性酸化チタン微粒子を使用する以外は
同様にして、表1の物性を有する酸化チタンh,i,j
を得た。
【0144】(アルミナの製造例1)BET比表面積1
50m2/gのγ型親水性アルミナを使用する以外は製
造例4と同様にして、表1の物性を有するアルミナkを
得た。
【0145】(ポリエステル樹脂の製造例−1)テレフ
タル酸2mol,ドデセニル無水コハク酸1.09mo
l,ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.4mol,ジ
ブチル錫オキシド0.01gをガラス製2リットルの4
つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー、
及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内におい
た。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しな
がら徐々に昇温し、170℃で5時間反応せしめ、次い
で190℃に昇温し、4時間反応せしめた。この時点で
生成した樹脂の水酸基価は59.8であった。
【0146】その後、トリメリット酸無水物0.2mo
l、及びジブチル錫オキシド0.08gを加え、190
℃でさらに3時間反応せしめ、さらに200℃に昇温
し、5時間反応せしめ反応を終了し、本発明のポリエス
テル樹脂(1)を得た。
【0147】その時の水酸基価は16.8であり、ガラ
ス転移温度64℃,Mwは16,000であり、Mnは
5,900であり、Mw/Mnは2.7であった。
【0148】(ポリエステル樹脂の製造例−2)イソフ
タル酸1.8mol,オクチルコハク酸1.16mo
l,ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン3.34molを製造
例−1と同様にして窒素雰囲気中で反応せしめた。次い
で、トリメリット酸無水物0.13mol,ジブチル錫
オキシド0.09gを加え、180℃で反応を5時間行
い、本発明のポリエステル樹脂(2)を得た。
【0149】この樹脂の水酸基価14.7,ガラス転移
温度62℃,Mwは17,000,Mnは6,300で
あり、Mw/Mnは約2.7であった。
【0150】実施例1 ポリエステル樹脂(1) 100部 フタロシアニン顔料 4部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、3本
ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次い
でエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。さ
らに得られた微粉砕物を分級して本発明の粒度分布とな
るように2〜10μmを選択し、着色剤含有樹脂粒子を
得た。
【0151】この粒子に、表1の酸化チタンbを1.0
重量%の割合にてヘンシェルミキサーで混合し、200
メッシュふるいを通過させた後シアントナーとした。こ
のシアントナーの重量平均径は8.2μmであった。
【0152】このトナーを使用し、市販の普通紙カラー
複写機(カラーレーザーコピア500,キヤノン製)の
現像容器を図1の構成となるように改造し、現像コント
ラストを300V,スリーブ/ドラム間を300μmに
設定し、23℃/65%,30℃/80%,20℃/1
0%下で3000枚の画出しを行った。得られた画像は
マクベスRD918型でSPIフィルターを使用して反
射濃度測定を行った。さらに23℃/65%,30℃/
80%,20℃/10%の各環境に1ケ月放置後の画像
もチェックした。
【0153】結果を表2,3に求めた。
【0154】実施例2〜8,比較例1〜5,参考例1,
実施例11 酸化チタンの種類及び添加量を表2に示すように種々変
える他は実施例1と同様にして、トナーを得、同様の評
価を行い、結果を表2,3に示した。アルミナkを使用
した場合も実施例11として表2,3に示した。
【0155】
【表1】
【0156】
【表2】
【0157】
【表3】
【0158】実施例9 実施例1において、ポリエステル樹脂(2)を使用する
以外は実施例1と同様に行ったところ、良好な結果が得
られた。
【0159】実施例10 実施例1のトナーを5重量部に対して、重量平均粒径4
5μm、35μm以下4.2%,3.5〜40μm9.
5%,74μm以上0.2%の粒度分布を有するCu−
Zn−Fe系フェライトキャリアに、シリコーン樹脂を
0.5%コーティングしたキャリアを総量100重量部
になるように混合し、現像剤とした。この現像剤を用い
て、カラーレーザーコピア500にて現像コントラスト
350Vに設定し10,000枚の画出しを行ったとこ
ろ、良好な結果が得られた。
【0160】
【発明の効果】本発明によれば、外添剤である無機微粒
子の改良、特に特定の表面処理をしたルチル型酸化チタ
ンを使用することによって、種々に環境において帯電安
定化が図れ、また良好な流動性を示し、高画質化が達成
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の現像装置近傍の概略断
面図を示したものである。
【図2】本発明に用いる帯電量測定装置の概略図であ
る。
【図3】本発明におけるガラス転移点温度を示すための
グラフである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
    る着色剤含有樹脂粒子と外添剤とを含有するトナーにお
    いて、 該結着樹脂の重量平均分子量(Mw)が、13000〜
    20000であり、 該外添剤が、少なくともカップリング剤および/あるい
    はシリコーンオイルまたはシリコーンワニスで疎水化処
    理され、かつ、トナー上の平均分散径が長軸径0.03
    〜0.5μm、短軸径0.01〜0.2μmであり、か
    つ比(長軸径/短軸径)が3.0以上である非球状の無
    機微粒子を含有することを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 前記無機微粒子が、ルチル型酸化チタン
    微粒子あるいはγ型アルミナ微粒子であることを特徴と
    する請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 前記無機微粒子が、少なくともアルミナ
    および/あるいはジルコニアなどのシリカを除く無機酸
    化物で表面改質された後に疎水化度20〜98%に疎水
    化処理されているBET比表面積50〜250m2/g
    のルチル型酸化チタン微粒子であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 該結着樹脂が、水酸基価10〜20であ
    り、数平均分子量(Mn)5000〜8000であり、
    重量平均分子量と数平均分子量との比Mw/Mnが2〜
    3.5であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載のトナー。
  5. 【請求項5】 該結着樹脂が、下記成分(a)、
    (b)、(c)及び(d)を少なくとも含有する単量体
    組成物から生成されたポリエステル樹脂であることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。 (a)全単量体量の25〜35mol%のイソフタル
    酸、テレフタル酸及びその誘導体より選ばれた2価の芳
    香族系酸成分 (b)全単量体量の2〜4mol%のトリメリット酸及
    びその誘導体より選ばれた3価の芳香族系酸成分 (c)全単量体量の12〜18mol%のドデセニルコ
    ハク酸、オクチルコハク酸及びその無水物より選ばれた
    2価の酸成分 (d)全単量体量の45〜60mol%のプロポキシ
    化、又は/及びエトキシ化したエーテル化ジフェノール
    成分
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