JP3363360B2 - センサ調整回路 - Google Patents

センサ調整回路

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JP3363360B2
JP3363360B2 JP27589697A JP27589697A JP3363360B2 JP 3363360 B2 JP3363360 B2 JP 3363360B2 JP 27589697 A JP27589697 A JP 27589697A JP 27589697 A JP27589697 A JP 27589697A JP 3363360 B2 JP3363360 B2 JP 3363360B2
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嶋田  智
清光 鈴木
明彦 斉藤
敦史 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の物理量を電
気信号として検出するセンサに組み合わされ、その出力
信号を処理する回路に係り、特に静電容量式加速度セン
サや熱式空気流量センサに好適なセンサ調整回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば静電容量式加速度センサなど、物
理量を電気信号として検出するセンサでは、検出すべき
物理量の大きさと、出力信号の大きさとが所望の関係に
なるようにする必要がある。この所望の関係が満たされ
るようにするのに必要な処理を目盛合わせ(較正)と呼
び、このためにセンサに組合わされる回路がセンサ調整
回路であり、従って、端的に言えば、このセンサ調整回
路とは、所定の入出力特性を与える変換回路に外ならな
い。
【0003】ところで、このセンサ調整回路による処理
の内容は、スパン調整とオフセット調整からなるのが一
般的であり、ここで、スパン調整は感度合わせに対応
し、オフセット調整はゼロ点合わせに対応する。そこ
で、このセンサ調整回路としては、出力に必要なデータ
が所定のアドレスに記憶されたメモリを用い、このメモ
リのアドレスを入力信号のレベルに対応させ、これによ
り読出されるデータを出力信号とする回路が、従来から
用いられている。
【0004】例えば特開平3−51714号公報では、
ツェナーザッピングによるPROM(プログラマブル・
リード・オンリ・メモリ)と、このPROMのデータ内
容に応じて抵抗アレイの引出部を選択し、これによりセ
ンサ出力を調整する方法について開示しており、他の例
では、PROMに書き込まれた情報に基づいてスイッチ
ド・キャパシタ回路の回路定数を変更し、これによりセ
ンサ出力を調整する方法について開示している。
【0005】一方、例えば特開平8−62010号公報
では、AD変換器(アナログ・ディジタル変換器)とCP
U(セントラル・プロセッシング・ユニット)を用いてセ
ンサ出力を調整する方法について提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、以下
に説明するように、一方では調整範囲の拡大と精度の向
上に限界があり、他方では回路規模増大の抑制に限界が
ある点について配慮がされておらず、対費用効果(コス
トパフォーマンス)の向上に問題があった。まず、抵抗
アレイの引出部の選択やスイッチド・キャパシタ回路の
回路定数を変更する方式の従来技術では、回路構成のオ
ンチップ化は容易であるが、調整範囲の拡大と高精度化
を図ると、回路規模の指数関数的な増大を伴ってしま
い、このため、調整範囲の拡大と精度の向上に限界が生
じてしまうのである。
【0007】次に、AD変換器とCPUを用いる方式の
従来技術では、比較的容易に調整範囲の拡大と高精度化
が図れるが、汎用のAD変換器とCPUを用いた場合に
は機能に重複部分(オーバーハング)が現れ、回路に無駄
な部分が多く生じ、このため回路規模が増大し、その抑
制に限界が生じてしまうのである。本発明の目的は、広
い調整範囲と高精度を小さな回路規模で容易に得ること
ができるようにしたセンサ調整回路を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、アナログ・
ディジタル変換器と、該アナログ・ディジタル変換器の
出力を予め組み込まれているプログラムにより演算処理
する演算器と、調整用のデータを保持する書き込み可能
なメモリとを備えたセンサ調整回路において、前記アナ
ログ・ディジタル変換器を、アナログ積分器と比較回
路、それにディジタル・アナログ変換器とからなるオー
バーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器で構成
することにより達成される。
【0009】オーバーサンプリング型アナログ・ディジ
タル変換器を用いることにより、調整範囲と精度の保持
に必要なディジタル信号のビット数が少なくでき、回路
規模を小さく抑えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるセンサ調整回
路について、図示の実施形態により詳細に説明する。図
1は本発明の第1の実施形態で、図において、1はアナ
ログ積分器、2は比較器、3はディジタル積分器、4は
演算器、5はDA変換器(ディジタル・アナログ変換
器)、6はLPF(低域ろ波器)、7はDA変換器、そし
て8はPROMである。
【0011】本発明によるレベル調整回路は、大別して
3種類の機能部分で構成され、図1の実施形態では、こ
れらの機能部分は、それぞれ以下に説明するようになっ
ている。まず、第1の機能部分は、アナログ積分器1と
比較器2、ディジタル積分器3とDA変換器7で構成さ
れている。そして、まず、アナログ積分器1により、セ
ンサからの入力信号とDA変換器7の出力との差を積分
する。
【0012】次に、このアナログ積分器1の出力を比較
器2に入力し、所定の周期毎に所定の電圧と比較してレ
ベル0とレベル1の信号に変換する。さらに、この比較
器2の出力をディジタル積分器3に入力して積分し、そ
の結果を所定のビット数の時系列ディジタル信号として
出力する。
【0013】また、このディジタル積分器3の出力はD
A変換器7にも入力され、ここでアナログ信号に変換し
て入力信号から減算する。これにより、この第1の機能
部分は、DA変換器7のビット数に等しいビット数を持
ち、入力信号に応じて平均値が変化する時系列ディジタ
ル信号をディジタル積分器3から出力する働きをする。
【0014】このとき、比較器2の動作周期(周波数の
逆数)を、対象とするセンサに要求されている応答性か
ら決まる動作周期の例えば1/10以下と小さな値(周
波数で言えば10倍以上の大きな値)に設定することに
より、この第1の機能部分は、いわゆるオーバーサンプ
リング型AD変換器としての機能を発揮し、この結果、
DA変換器7のビット数は、原理的には最小限1ビット
にしても、必要な調整範囲と精度の保持ができるように
なる。
【0015】これは、本発明のセンサ調整回路が、平均
値の操作により必要な調整を得るようになっているから
であり、DA変換器7のビット数が1ビットであって
も、出力信号の平均値が維持できるからであり、このと
きは、ディジタル積分器3は不要で、比較器2の出力を
そのまま演算器4とDA変換器7に供給するようにして
やればよい。
【0016】なお、DA変換器7のビット数を1ビット
にした場合には、後述するような問題が生じるので、あ
まり実用的とは言えないが、それでも本発明によれば、
必要とする精度から算定されるビット数よりもかなり少
ない、例えば4ビット〜12ビット程度のビット数にす
ることができる。
【0017】次に、第2の機能部分は、演算器4とPR
OM8で構成されている。そして、演算器4により、デ
ィジタル積分器3から出力される信号とPROM8から
読出したディジタルデータを演算することにより、第1
の機能部分から得られた出力信号の平均値を変化させる
ようになっている。
【0018】これにより、この第2の機能部分は、実質
的にセンサからの出力信号のゼロ点とスパンを調整する
働きをする。このとき、第1の機能部分から出力される
信号のビット数が、上記したように小ビット化されてい
るので、その分、演算器4の回路規模が減少できること
になる。また、このとき、ディジタル的な演算処理なの
で、アナログ回路素子による調整のように、素子のバラ
ツキや温度変化の影響を受ける虞れがないので、高い精
度の調整を容易に得ることができる。
【0019】最後に、第3の機能部分は、DA変換器5
とLPF6で構成されている。そして、DA変換器5に
より、演算器4から出力されるディジタル信号をアナロ
グ信号に変換し、LPF6により、DA変換器5から出
力されるアナログ信号を平滑化するようになっている。
【0020】これにより、この第3の機能部分は、第2
の機能部分から得られたディジタル信号をアナログ信号
にした上で平均化し、調整済センサ信号として出力する
働きをする。このときも、上記したように、第1の機能
部分から出力される信号のビット数が少なくされている
ことにより、DA変換器5の回路規模も小さくて済むこ
とになる。
【0021】このように、この実施形態では、アナログ
積分器1と比較器2、ディジタル積分器3、それにDA
変換器7とで構成されるオーバーサンプリング型AD変
換器を用いた結果、ディジタル信号のビット数を小さく
しても、必要な調整範囲と精度を保持することができ、
回路規模を抑えることができる。また、ディジタル信号
による調整処理なので、調整用回路素子のバラツキや温
度変化の影響を受ける虞れがなく、容易に高精度を保つ
ことができる。
【0022】次に、上記したDA変換器7の最適ビット
数について説明する。このビット数は、上記したよう
に、1ビットにまで減らすことができる。ところで、こ
のビット数は、所望の精度保持については、平均化に必
要な入力信号の個数とトレードオフの関係があり、ビッ
ト数を減らすと、平均化のための入力信号の個数を増や
さなければならなくなる。
【0023】また、対象とするセンサの応答性から、平
均値を得るまでの時間が制約されるため、入力信号の個
数の増加に伴ってセンサ調整回路自体の動作速度を上げ
る必要が生じ、この結果、特に演算器4に大きな負担が
掛り、高性能が要求されるのでコストが上昇してしま
う。
【0024】反対に、ビット数を、例えば16ビットな
どと多くすると、センサ調整回路自体の動作速度は低く
て済むが、ディジタル積分器3と演算器4が大きなビッ
ト数の処理を要することになり、回路規模が増大してし
まう。以上を勘案して、本発明の実施形態では、DA変
換器7のビット数としては、4ビット〜8ビットが適当
であるとしている。ビット数を4ビット〜8ビットに設
定すれば、センサ調整回路自体の動作速度も実用的な範
囲で済み、回路規模も妥当な範囲に納まる。
【0025】次に、本発明の実施形態について、更に具
体的に説明する。本発明によれば、上記した第1の機能
部分を、組合せ対象となるセンサの検出回路と一体化し
て実施することができる。そこで、以下、このようにし
た実施形態について説明する。まず、図2は、組合せ対
象となるセンサとして、容量式センサを適用した場合の
一実施形態である。
【0026】なお、この容量式センサとは、検出すべき
物理量を静電容量の変化として検出する方式のセンサの
ことで、典型例としては容量式加速度センサがある。図
2において、9、10、12、13、17、18はアナ
ログスイッチ、11はセンサ容量コンデンサ、14は帰
還用のコンデンサ、15は演算増幅器、それに16は基
準容量コンデンサであり、その他の要素は図1と同じで
ある。
【0027】アナログスイッチ9〜は周知の半導体スイ
ッチなどで構成されたもので、A群のアナログスイッチ
9、13、18と、B群のアナログスイッチ10、1
2、17の2群に分けて制御され、A群がオンに制御さ
れたときは、B群はオフに制御され、反対にA群がオフ
のとき、B群はオンにされるようになっている。
【0028】センサ容量コンデンサ11は、検出すべき
物理量に応じて静電容量が変化するように構成されてお
り、このとき、センサが加速度センサの場合には、セン
サに働く加速度に応じて、このセンサ容量コンデンサ1
1の静電容量が変化することになる。
【0029】演算増幅器15は、帰還用のコンデンサ1
4を備えることにより、積分器として動作し、これによ
り、図1の実施形態におけるアナログ積分器1と同じ機
能を発揮する。基準容量コンデンサ16は、DA変換器
7の出力で充電され、このDA変換器7の出力をフィー
ドバックする働きをする。
【0030】次に、この図2の実施形態の動作について
説明すると、この実施形態では、A群とB群のアナログ
スイッチを交互にオンオフ制御する第1と第2の動作を
所定の周期で繰り返すことにより、センサ容量コンデン
サ11の静電容量値の検出が行われるようになってい
る。このときの第1と第2の動作を繰り返すときの周期
は、上記した比較器2の動作周期と同じか、それより短
い周期にすれば良い。
【0031】まず、第1の動作では、B群のアナログス
イッチ10、12、17をオンに制御する。そうする
と、アナログスイッチ10、12によりセンサ容量コン
デンサ11が放電され、基準容量コンデンサ16には、
アナログスイッチ17を介してDA変換器7の出力が充
電される。
【0032】次に、第2の動作では、A群のアナログス
イッチ9、13、18をオンに制御する。そうすると、
今度は、アナログスイッチ9、18を介して、センサ容
量コンデンサ11と基準容量コンデンサ16が電源電圧
Vcc とアース間に直列に接続され、アナログスイッチ
13を介して、センサ容量コンデンサ11と基準容量コ
ンデンサ16の間の接続点が演算増幅器15の反転入力
に接続される。
【0033】そこで、センサ容量コンデンサ11は電源
電圧Vcc により充電され、基準容量コンデンサ16は
放電されることになり、このときのセンサ容量コンデン
サ11の充電電流と、基準容量コンデンサ16の放電電
流の差の電流がアナログスイッチ13を介して帰還用コ
ンデンサ14に充電され、この結果、演算増幅器15の
出力には、帰還用コンデンサ14の端子電圧に応じた電
圧が現れる。
【0034】こうして演算増幅器15の出力に現れた電
圧は、比較器2とディジタル積分器3を介してDA変換
器7に供給され、次の周期での第1の動作における基準
容量コンデンサ16に対する充電電流の値となる。この
結果、ディジタル積分器3の出力である平均値は、次の
(式1)に示すようになる。
【0035】
【数1】
【0036】この(式1)から明らかなように、図2のデ
ィジタル積分器3の出力には、センサ容量コンデンサ1
1の静電容量値を表わすディジタル信号が得られること
になり、従って、この実施形態によれば、センサ調整回
路の第1の機能部分が、それに組合わされるべき容量式
センサの検出回路を兼ねた構成になっていることが判
る。
【0037】従って、この図2の実施形態によれば、セ
ンサ調整回路に、それに組合わされるべきセンサ回路の
機能を持たせることができ、この結果、広い調整範囲と
高精度の確保と共に、センサ回路も含めた全体としての
回路規模の縮小を充分に得ることができる。
【0038】また、この実施形態によれば、検出誤差の
低減も得ることができる。これは、別々の回路構成とし
た場合には、各回路での誤差が加算されてしまうが、図
2の実施形態では、第1の機能部分にセンサの検出回路
が合体されているので、フィードバック効果により誤差
の低減が得られるからである。
【0039】次に、図3は、組合せ対象となるセンサ
を、自動車のエンジン制御などに使用されている熱式空
気流量計にした場合の一実施形態で、図において、19
〜22は熱線抵抗、そして23は差動増幅器であり、そ
の他の構成要素は、図1の実施形態と同じである。4個
の熱線抵抗19〜22はブリッジ回路を構成し、このブ
リッジ回路が空気流により不平衡になったときの電圧を
差動増幅器23で検出して空気流量の検出信号とするよ
うにし、このとき、熱線抵抗19〜22からなるブリッ
ジ回路の電流源としてDA変換器7の出力を用いること
により、熱線式空気流量計の検出回路とセンサ調整回路
の第1の機能部分の双方が構成されることになる。
【0040】従って、この図3の実施形態によっても、
センサ調整回路に、それに組合わされるべきセンサ回路
の機能を持たせることができ、この結果、広い調整範囲
と高精度の確保と共に、センサ回路も含めた全体として
の回路規模の縮小を充分に得ることができ、さらに誤差
の低減も得ることができる。
【0041】次に、上記実施形態における演算器4の動
作について、図4の動作ブロック図により説明する。上
記したように、この演算器4は、入力信号(ディジタル
積分器3の出力である時系列ディジタル信号)の平均値
に対する所定値の加算と乗算により、対象とするセンサ
の出力に対するセロ点調整とスパン調整が与えられるよ
うにする回路である まず、ゼロ点調整のための加算処理は、PROM8に予
め書き込んである、ビット数がDA変換器7と等しく、
その平均値が目的とする調整値になっているディジタル
処理列24を読出して、入力信号に加算することにより
得られ、このとき、単に加算するだけで、入力信号の平
均値に対する加算を、ビット数の変化を伴わずに得るこ
とができる。但し、オーバーフローが生じた場合には、
これを補正する処理が必要になる。
【0042】次に、スパン調整のための乗算処理は、同
じくPROM8に予め書き込んである、ビット数がDA
変換器7と等しく、その平均値が目的とする調整値にな
っていて、さらにその周波数特性が、図5に示すよう
に、入力信号の周波数分布と重ならないように設定して
あるディジタル処理列25を読出して、入力信号に乗算
することにより得られ、このときも、同じく単に乗算す
るだけで良い。しかして、このとき、乗算によりビット
数が2倍になってしまうが、有効ビットは、初期のビッ
トにしか無いので、下半分のビットを切り捨てることに
より入力信号と同じビット数を維持することができる。
【0043】なお、ここで、図5に示すように、周波数
分布が重ならないようにしたのは次の理由による。すな
わち、仮に入力信号とディジタル信号列25の周波数が
重なっていた場合には、乗算処理により、周波数が重な
った帯域の信号が直流に変換され、この結果、平均値を
狂わしてしまう虞れがあるからである。
【0044】次に、ディジタル積分器3と演算器4をM
PU(マイクロ・プロセッシンク・ユニット)で構成した
一実施形態について、図6により説明する。この図6に
示したMPUは、図示のように、データの一時記憶用で
あるRAM26と、調整用データ記憶用のPROM27
(PROM8に相当)、アキュームレータ28、演算を実
行する演算器29、制御部30、プログラムカウンタ3
1、それにプログラム格納用のROM32で構成され、
RAM32に書き込まれているプログラムに従って、制
御部30により、演算器29とプログラムカウンタ3
1、それにデータバスが管理され、ディジタル積分器3
と演算器4としての動作に必要な処理が実行されるよう
になっている。
【0045】この実施形態では、プログラムカウンタ3
1の出力により直接、プログラム格納用ROM32にア
クセスし、このROM32の出力データを直接、制御部
30に出力するようになっている。そして、このときの
命令体系は1命令1ワードにしてあり、後方分岐命令を
不可能にし、プログラムカウンタ31の最大カウント値
とプログラム格納用ROM32のワード数を同じにして
ある。これにより、この実施形態では、リセット動作を
行わなくてもプログラムが正しく動作するようになり、
電源投入時でのリセット、いわゆるパワーオンリセット
処理を不要にしている。
【0046】電源投入時、リセットを行わないと、プロ
グラムカウンタ31のカウント値が不定なため、プログ
ラムが何処のアドレスからスタートするか判らないが、
上記実施形態では、プログラムに後方分岐命令が無いた
め、スタートさせればプログラムカウンタ31のカウン
ト値は必ず増加し、そのカウント値が最大値に達した
後、カウント値0に戻る。そして、この結果、プログラ
ムは必ず0番地のアドレスを通過して動作するのが保証
され、従って、リセット処理をしなくても良いのであ
る。
【0047】なお、このため、当然のこととして、この
実施形態では、プログラム自体の構成が、0番地からプ
ログラムカウンタ31の最大カウント値までのアドレス
を巡回する、いわゆる巡回型のプログラムに限られる。
しかしながら、この実施形態の場合は、ディジタル積分
器3と演算器4の動作を得るためのプログラムだけなの
で、巡回型のプログラムしか使用できないことは、何ら
制約にならない。
【0048】のみならず、このことは、反対に、MPU
の暴走に対して強くなることを意味する。何故なら、仮
にMPUが暴走したとしても、その暴走先のアドレス
は、必ずプログラムのアドレスになり、且つ、プログラ
ムは巡回型のプログラムになっているので、いずれは正
常な処理に戻るからである。
【0049】周知のように、汎用のMPUでは、リセッ
ト動作を確実に保証し、暴走に対処するため、ウオッチ
ドッグタイマなどの監視手段を設けるのが通例である。
しかしながら、この実施形態では、上記したように、リ
セット処理が不要にできる上、MPUの暴走に際しても
特に問題が生じないので、監視手段も不要にでき、従っ
て回路規模の縮小とMPUの高信頼性化を更に図ること
ができる。
【0050】次に、PROM8の一実施形態について、
図7により説明する。この図7は、PROM8の単位記
憶セルの構成を示したもので、この実施形態では、単位
記憶セルを、3個のPROMメモリセル33、34、3
5で構成し、それらから読出したデータを多数決論理回
路36を介して出力するようにしたものである。
【0051】一般に、PROMは温度の影響を受け易
く、高温で信頼性が低下する。特に、自動車のエンジン
ルームや、宇宙などで使用されるセンサの場合、高温に
曝されるので、信頼性が低下し易い。そこで、この図7
の実施形態では、複数のメモリセルからのデータを用
い、多数決論理をとることにより、エラー訂正論理及び
エラー検出論理を有することになり、これにより誤った
データを排除し、高信頼性が維持できるようにしたので
ある。
【0052】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。図8は、本発明の一実施形態で、図示のように、
複数個のセンサ、例えば3個のセンサA、B、Cに対し
て、1個のMPU41を共通に設け、時分割処理によ
り、それぞれのセンサに対するディジタル積分器と演算
器の働きをするようにしたものである。
【0053】ここで、1A、1B、1Cはアナログ積分
器で、図1の実施形態におけるアナログ積分器1と同じ
であり、以下、同様に、2A、2B、2Cは、比較器2
に相当し、5A、5B、5CはDA変換器5に、6A、
6BはLFP6に、そして7A、7B、7Cは、DA変
換器7に相当するものである。
【0054】MPU41は、図6で説明したものと同じ
であるが、上記したように、各センサA、B、Cの出力
を順次、所定の順序で時分割処理し、図1の実施形態に
おけるディジタル積分器3と演算器4と同じく、各セン
サ毎にゼロ点調整とスパン調整が与えられるように動作
する。
【0055】従って、この図8の実施形態によれば、複
数のセンサを対象として、各センサ毎に独立してディジ
タル積分器3と演算器4を設けた場合よりも回路規模が
縮小できるという利点がある。また、複数のセンサから
の出力を相互に関連させて演算処理できるので、或るセ
ンサの出力により、他のセンサの出力に補償が与えられ
るようにしたり、複数のセンサの出力の比や差が必要な
場合にも容易に対応できるという利点が得られる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、オーバーサンプリング
型アナログ・ディジタル変換器を用いたので、調整範囲
の確保と精度の保持に必要なディジタル信号のビット数
が少なくでき、この結果、必要な精度と調整範囲を維持
しながら、充分に回路規模の縮小を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセンサ調整回路の一実施形態を示
すブロック図である。
【図2】本発明によるセンサ調整回路の他の一実施形態
を示すブロック図である。
【図3】本発明によるセンサ調整回路の更に別の一実施
形態を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態における演算器の動作ブロ
ック図である。
【図5】本発明の一実施形態における信号の周波数特性
図である。
【図6】本発明におけるディジタル積分器と演算器をM
PUで構成した場合の一実施形態を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明におけるPROMの一実施形態を示すブ
ロック図である。
【図8】本発明によるセンサ調整回路の他の一実施形態
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アナログ積分器 2 比較器 3 ディジタル積分器 4 演算器 5 DA変換器 6 LFP 7 DA変換器 8 PROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 清光 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 斉藤 明彦 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 宮崎 敦史 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所 自動車機器事業 部内 (72)発明者 半沢 恵二 茨城県ひたちなか市大字高場2477番地 株式会社 日立カーエンジニアリング内 (56)参考文献 特開 平3−51714(JP,A) 特開 平8−62010(JP,A) 特開 平7−84588(JP,A) 特開 平3−218121(JP,A) 特表 昭62−501164(JP,A) 米国特許3855466(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 3/00 - 3/028 G01F 1/696 G01P 15/125 G01P 21/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ・ディジタル変換器と、該アナ
    ログ・ディジタル変換器の出力を予め組み込まれている
    プログラムにより演算処理する演算器と、調整用のデー
    タを保持する書き込み可能なメモリとを備えたセンサ調
    整回路において、 前記アナログ・ディジタル変換器が、アナログ積分器と
    比較回路、それにディジタル・アナログ変換器とからな
    るオーバーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器
    で構成されていることを特徴とするセンサ調整回路。
  2. 【請求項2】 アナログ・ディジタル変換器と、該アナ
    ログ・ディジタル変換器の出力を予め組み込まれている
    プログラムにより演算処理する演算器と、調整用のデー
    タを保持する書き込み可能なメモリとを備えたセンサ調
    整回路において、 前記アナログ・ディジタル変換器が、アナログ積分器と
    比較回路、それにディジタル・アナログ変換器とからな
    るオーバーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器
    で構成され、 該オーバーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器
    は、対象とするセンサが必要とする精度以下のビット数
    からなる出力を、該センサが必要とする応答周期の10
    分の1以下の周期で出力するように構成されていること
    を特徴とするセンサ調整回路。
  3. 【請求項3】 アナログ・ディジタル変換器と、該アナ
    ログ・ディジタル変換器の出力を予め組み込まれている
    プログラムにより演算処理する演算器と、調整用のデー
    タを保持する書き込み可能なメモリとを備えたセンサ調
    整回路において、 前記アナログ・ディジタル変換器が、アナログ積分器と
    比較回路、それにディジタル・アナログ変換器とからな
    るオーバーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器
    で構成され、 該オーバーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器
    は、4ビットないし8ビットの変換精度を有することを
    特徴とするセンサ調整回路。
  4. 【請求項4】 アナログ・ディジタル変換器と、該アナ
    ログ・ディジタル変換器の出力を予め組み込まれている
    プログラムにより演算処理する演算器と、調整用のデー
    タを保持する書き込み可能なメモリとを備えたセンサ調
    整回路において、 前記アナログ・ディジタル変換器が、アナログ積分器と
    比較回路、それにディジタル・アナログ変換器とからな
    るオーバーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器
    で構成され、 且つ、該オーバーサンプリング型アナログ・ディジタル
    変換器は、対象センサの検出回路の一部を構成している
    ことを特徴とするセンサ調整回路。
  5. 【請求項5】 アナログ・ディジタル変換器と、該アナ
    ログ・ディジタル変換器の出力を予め組み込まれている
    プログラムにより演算処理する演算器と、調整用のデー
    タを保持する書き込み可能なメモリとを備えたセンサ調
    整回路において、 前記アナログ・ディジタル変換器が、アナログ積分器と
    比較回路、それにディジタル・アナログ変換器とからな
    るオーバーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器
    で構成され、 該オーバーサンプリング型アナログ・ディジタル変換器
    は、対象とするセンサが必要とする精度以下のビット数
    からなる出力を、該センサが必要とする応答周期の10
    分の1以下の周期で出力し、 前記演算器の出力の平均値が前記センサの必要性度を満
    足するように構成されていることを特徴とするセンサ調
    整回路。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5の発明において、 前記演算器が、0番地からプログラムカウンタの最大カ
    ウント値までのアドレスを巡回する巡回型のプログラム
    で動作し、電源投入時でのリセットを不要に構成されて
    いることを特徴とするセンサ調整回路。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5の発明において、 前記調整用のデータを保持する書き込み可能なメモリ
    が、エラー訂正論理及びエラー検出論理を有することを
    特徴とするセンサ調整回路。
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