JP3362439B2 - 量子効果素子およびその製造方法 - Google Patents

量子効果素子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、量子効果素子およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】量子細線(quantum wire )は、電子波
を伝播することが可能なために、例えば多値論理用記憶
装置や半導体光スイッチング素子等への応用が提案され
ている。従来のほとんどの1次元量子デバイスはIII
−V族よりなる基板上に複数層の異なった材料よりなる
薄膜を形成することにより構成されている。例えばガリ
ウムヒ素(GaAs)単結晶薄膜をアルミニウムガリウ
ムヒ素(AlGaAs)単結晶薄膜で挟んだヘテロ接合
構造よりなるものがある。このように、基板上に異なっ
た材料よりなる半導体薄膜層が成長されて、ヘテロ接合
を構成するものにおいては、薄いゲート電極を特定の位
置に配設することにより反転層が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記説
明したほとんどの1次元量子デバイスはIII−V族の
基板上に構成される。このため、基板の結晶欠陥等によ
って電子的に不安定である。また、基板上に形成される
薄膜層は、高純度なものが要求されるために、高い清浄
度を有する雰囲気中で薄膜を成長させなければならな
い。このため、薄膜形成の設備費用が高価なものにな
る。加えてガリウムヒ素(GaAs)やアルミニウムガ
リウムヒ素(AlGaAs)等のIII−V族の材料
は、加工が難しく、しかも高価である。
【0004】本発明は、安価で加工が容易な量子効果素
およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた量子効果素子およびその製造方法
である。すなわち、量子効果素子は、〈100〉単結晶
シリコンよりなる半導体基体と、半導体基体の{11
1}結晶面にそって形成した逆V字型断面を有する絶縁
体と、この稜部に接合する状態にして、当該半導体基体
の表面に形成した絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成された
ゲート電極とよりなるものである。
【0006】上記量子効果素子の製造方法は、第1の工
程で、〈100〉単結晶シリコンよりなる半導体基体の
{111}結晶面にそって第1のV字型溝を形成すると
ともに、その両側に、当該第1のV字型溝よりも深い第
2のV字型溝を形成する。次いで第2の工程で、第1,
第2のV字型溝の内部に第1,第2の絶縁体を形成す
る。続いて第3の工程で、半導体基体の裏面側を表面側
として、第2の絶縁体が露出するまで、半導体基体の表
面側を除去する。その後第4の工程で、半導体基体の表
面に、第1の絶縁体の稜部に接合する状態に絶縁膜を形
し、さらに第5の工程で、前記絶縁膜上にゲート電極
を形成する。
【0007】
【作用】上記量子効果素子では、〈100〉単結晶シリ
コンよりなる半導体基体の{111}結晶面にそって形
成した逆V字型断面を有する絶縁体の稜部に接合する状
態にして、当該半導体基体の表面に絶縁膜が形成され
絶縁膜上にゲート電極が形成されていることにより、絶
縁体と絶縁膜との接合部近傍における半導体基体のエッ
ジ部分が量子細線になる。したがって、絶縁体の両側に
平行に量子細線が構成される。
【0008】上記製造方法では、第1の工程で、〈10
0〉単結晶シリコンよりなる半導体基体の{111}結
晶面にそって第1のV字型溝を形成するとともに、その
両側に、当該第1のV字型溝よりも深い第2のV字型溝
を形成した後、第1,第2のV字型溝の内部を含む半導
体基体の表面上に絶縁層を形成することにより、その絶
縁層で、当該第1,第2のV字型溝の内部に第1,第2
の絶縁体が形成される。ここで半導体基体の裏面側を表
面側として、続いて第2の絶縁体が露出するまで半導体
基体の表面側を除去し、半導体基体の表面に、第1の絶
縁体の稜部に接合する状態に絶縁膜を形成し、さらに前
記絶縁膜上にゲート電極を形成することにより、絶縁膜
と第1の絶縁体との接合部近傍における半導体基体のエ
ッジ部分が量子細線になるので、容易に量子効果素子
形成される。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図1の概略構成断面図によ
り説明する。図に示すように、〈100〉単結晶シリコ
ンよりなる半導体基体11の{111}結晶面にそって
絶縁体12が形成されている。したがって、絶縁体12
は逆V字型断面に形成されている。この絶縁体12は、
半導体基体11の{111}結晶面に沿って形成された
第1の絶縁層34とこの第1の絶縁層34を介して形成
された第2の絶縁層35とからなる。またこの絶縁体1
2の稜部14に接続する状態にして、当該半導体基体1
1の表面には絶縁膜13が形成されている。この絶縁膜
13は、例えば10nm程度の厚さに形成されている。
また絶縁体12の稜部14と上記絶縁膜13との接合の
長さは、例えば10nm以下になっている。そして絶縁
体12と絶縁膜13との接合部15の両側における半導
体基体11のエッジ部近傍が量子細線16,17にな
る。上記のごとくに量子細線構造が構成されている。
【0010】上記量子細線構造では、〈100〉単結晶
シリコンよりなる半導体基体11の{111}結晶面に
そって形成した逆V字型断面を有する絶縁体12の稜部
14に接合する状態にして絶縁膜13が形成されている
ことにより、絶縁体12と絶縁膜13との接合部15の
両側における半導体基体11のエッジ部近傍が量子細線
16,17になる。したがって、上記量子細線16,1
7は絶縁体12の両側にほぼ平行に形成される。
【0011】上記実施例の製造方法を図2の製造工程図
により説明する。なお図では上記図1で説明したと同様
の構成部品には同一の符号を付す。図2の(1)に示す
ように、第1の工程では、通常のホトリソグラフィー技
術によって、〈100〉単結晶シリコンよりなる半導体
基体11の表面側に、例えばレジストでエッチングマス
ク51を形成する。そしてエッチングマスク51に、後
述する第1のV字型溝31を形成する領域上における上
記エッチングマスク51に第1の開口部52を形成し、
その両側に当該第1の開口部52よりも幅が広い第2の
開口部53,54を形成する。上記第2の開口部53,
54の幅w2は第1の開口部52の幅w1よりも、例え
ば0.2μm程度広くなるように形成される。
【0012】続いてエッチングによって、当該半導体基
体11の上層に、その{111}結晶面にそって第1の
V字型溝31を形成するとともに、当該第1のV字型溝
31の両側に、それよりも深い第2のV字型溝32,3
3を形成する。その後、例えばアッシャー処理またはウ
ェットエッチング等によって、ホトリソグラフィー技術
で形成したエッチングマスク51を除去する。
【0013】次いで図2の(2)に示す第2の工程を行
う。この工程では、まず例えば熱酸化法によって、上記
第1,第2のV字型溝31,32,33の内壁とともに
上記半導体基体11の表面に酸化シリコンよりなる第1
の絶縁層34を形成する。さらに例えばCVD法によっ
て、上記第1の絶縁層34の上面に、酸化シリコンより
なる第2の絶縁層35を堆積して、上記第1,第2の絶
縁層34,35で、上記第1のV字型溝31の内部に第
1の絶縁体18を形成するとともに、上記第2のV字型
溝32,33の内部に第2の絶縁体19,20を形成す
る。この第1の絶縁体18は、上記図1で説明した絶縁
体12に相当する。したがって、以下第1の絶縁体18
は絶縁体12と記す。
【0014】さらに例えばCVD法によって、上記第2
の絶縁層35の上面に、多結晶シリコンよりなる密着層
41を堆積する。そして通常の研磨(例えばポリシン
グ)によって、上記密着層41の上面を平坦な鏡面に加
工する。その後、通常のウエハの貼り合わせ方法によっ
て、上記鏡面加工した密着層41の表面に別のシリコン
基体42を貼り合わせる。
【0015】続いて図2の(3)に示す第3の工程を行
う。この工程以降の説明では、半導体基体11の裏面側
を表面側とする。そして通常の研磨(例えばポリシン
グ)によって、上記第2の絶縁体19,20が露出する
まで、半導体基体11の表面側(2点鎖線で示す部分)
を除去する。
【0016】次いで図2の(4)に示す第4の工程を行
う。この工程では、例えば熱酸化法によって、当該半導
体基体11の表面に酸化シリコンよりなる絶縁膜13を
形成する。この絶縁膜13は、上記絶縁体12の稜部1
4に接合する状態に形成され、その接合幅は、例えば1
0nm以下に設定される。このようにして、絶縁体12
と絶縁膜13との接合部15の両側における半導体基体
11のエッジ部近傍が量子細線16,17になる。
【0017】上記製造方法では、〈100〉単結晶シリ
コンよりなる半導体基体11の{111}結晶面にそっ
て、第1のV字型溝31とそれより深い第2のV字型溝
32,33とを形成し、第1,第2のV字型溝31,3
2,33の内部に第1,第2の絶縁体18,19,20
を形成した後、第2の絶縁体19,20が露出するま
で、半導体基体11の表面側を除去することにより、絶
縁体12(第1の絶縁体18)の稜部14上に半導体基
体11が薄く残される。そして半導体基体11の表面を
酸化して絶縁膜13を形成することにより、絶縁体12
の稜部14に接合する状態に上記絶縁膜13が形成され
る。
【0018】次に上記量子細線16,17を用いた量子
効果素子の一例を、図3の概略斜視図により説明する。
図に示すように、第5の工程で、上記図1で示した量子
細線構造の絶縁膜13上にゲート電極21を形成して、
量子効果素子22を構成する。このような量子効果素子
22では、接近した状態に2本の量子細線16,17が
形成されているので、電子波のトンネル現象または電子
波の結合現象等のような量子効果みられる。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
〈100〉単結晶シリコンよりなる半導体基体の{11
1}結晶面を利用して絶縁体を形成し、さらに絶縁体の
稜部に接合する状態に絶縁膜が形成され、絶縁膜上にゲ
ート電極が形成されているので、ゲート電極下の絶縁体
と絶縁膜との接合部近傍における半導体基体のエッジ部
分が量子細線になる。このため、メソスコピック(meso
scopic)デバイスとして高い発展性が期待できる。
【0020】上記製造方法では、電気的または機械的に
安定した〈100〉単結晶シリコンよりなる半導体基体
の{111}結晶面を利用して、第1の絶縁体を形成
し、さらに第1の絶縁体の稜部に接合する状態に絶縁膜
を形成し、さらに絶縁膜上にゲート電極を形成するの
で、ゲート電極下の絶縁膜と第1の絶縁体との接合部近
傍における半導体基体のエッジ部分を利用して、容易に
量子細線を形成することができる。したがって、簡単な
プロセスでしかも安価に量子細線を形成することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の概略構成断面図である。
【図2】実施例に製造工程図である。
【図3】量子効果素子の概略斜視図である。
【符号の説明】
11 半導体基体 12 絶縁体 13 絶縁膜 14 稜部 15 接合部 16 量子細線 17 量子細線 18 第1の絶縁体 19 第2の絶縁体 20 第2の絶縁体 31 第1のV字型溝 32 第2のV字型溝 33 第2のV字型溝

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 〈100〉単結晶シリコンよりなる半導
    体基体と、 前記半導体基体の {111}結晶面にそって形成した逆
    V字型断面を有する絶縁体と、 前記絶縁体の稜部に接合する状態にして、当該半導体基
    体の表面に形成した絶縁膜と 前記絶縁膜上に形成されたゲート電極と よりなることを
    特徴とする量子効果素子
  2. 【請求項2】 〈100〉単結晶シリコンよりなる半導
    体基体の{111}結晶面にそって第1のV字型溝を形
    成するとともに、当該第1のV字型溝の両側にそれより
    も深い第2のV字型溝を形成する第1の工程と、 前記第1のV字型溝の内部に第1の絶縁体を形成すると
    ともに前記第2のV字型溝の内部に第2の絶縁体を形成
    する第2の工程と、 前記半導体基体の裏面側を表面側として、前記第2の絶
    縁体が露出するまで、前記半導体基体の表面側を除去す
    る第3の工程と、 前記第1の絶縁体の稜部に接合する状態にして前記半導
    体基体の表面に絶縁膜を形成する第4の工程と 前記絶縁膜上にゲート電極を形成する第5の工程と より
    なることを特徴とする量子効果素子の製造方法。
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