JP3361784B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP3361784B2
JP3361784B2 JP30680699A JP30680699A JP3361784B2 JP 3361784 B2 JP3361784 B2 JP 3361784B2 JP 30680699 A JP30680699 A JP 30680699A JP 30680699 A JP30680699 A JP 30680699A JP 3361784 B2 JP3361784 B2 JP 3361784B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子銃を加熱する
ためのヒータを配備したCRTを用いて構成される表示
装置に係り、特に表示のベースとなる背景部分の表示を
行うバックラスタ輝度を自動的に調整する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】CRTを備えた表示装置では、長時間使
用していない状態から電力の供給を始めると、電子銃の
ヒータの温度が低いことに起因して熱電子放出が不安定
となる。そのため背景表示を行っているバックラスタ輝
度が、例えば、図4に示すように時間的に大きく変動す
る。つまり、電力の供給開始時から30〜60分間は、
バックラスタ輝度が大きく変動し、CRTの特性によっ
ては異常に明るくなったり暗くなったりする。
【0003】したがって、表示装置の製造工程における
輝度調整やカラーキャリブレートを行う際には、バック
ラスタ輝度の大きな変動の影響を避けるために、電子銃
のヒータ温度が安定(例えば700〜1000℃)して
バックラスタ輝度が安定するまでの約30〜60分間に
わたってエージングを行ってから実施する必要がある。
そのため製造工程の調整が効率よく実施できないという
問題がある。
【0004】また、ユーザーが表示装置を使用する際に
は、やはり電力の供給開始時からバックラスタ輝度が安
定するまでの間は正常な輝度や色度が再現されないの
で、その間は表示装置を適切に使用できないという問題
がある。
【0005】そこで、上記のような問題を解決するため
に、表示装置に内蔵したタイマによって電力が遮断され
ていた時間を計時し、電力の供給が開始された時点で遮
断時間が閾値を越えたか否かを判断し、これに応じて二
段階で補正を行う装置(特開平5−35198号公報)
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、電力の遮断時間を単に二段階で区別し
ているだけなので、単純な補正しか行えず正確に補正す
ることができないという問題がある。例えば、長時間使
用した後に数分間(例えば、5分ないし10分程度)だ
け電源を遮断した後、再び電源を入れ直した場合には適
切に補正が行われないことがある。
【0007】また、遮断時間を計時するにはタイマに電
力を供給しておく必要があるので、ヒータの電源は入っ
ているがCRTの表示が消された状態(パワーセーブモ
ード1と称する)や、ヒータの電源がオフされ表示も消
された状態(パワーセーブモード2と称する)では、制
御系に電力が供給されているため効果が得られる一方、
完全に表示装置の電源がオフされたモード(完全オフモ
ードと称する)から電源がオンされた際には効果が得ら
れないという問題がある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、予め作成しておいたCRTごとの変換
テーブルを用いて補正することにより、短時間でしかも
適切にバックラスタ輝度を安定させることができる表示
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の表示装置は、CRTのバックラス
タにより背景表示を行う表示装置において、前記CRT
に電力が供給された時点からのバックラスタ輝度の時間
的な変化を示すデータを予め測定しておき、このデータ
と、理想的なバックラスタ輝度の時間的な変化を示す理
想的データとの差分に基づく変換テーブルを予め記憶し
ている記憶手段と、前記CRTに対する電力の供給が開
始された時点において、それ以前における電力の供給時
間と電力の遮断時間に応じた履歴データを出力する履歴
データ出力手段と、前記CRTに対する電力の供給が開
始された時点で、前記履歴データ出力手段からの履歴デ
ータと前記記憶手段の変換テーブルとに基づき前記CR
Tへのカソード電圧を補正してバックラスタ輝度を補う
制御手段と、を備えていることを特徴とするものであ
る。
【0010】また、請求項2に記載の表示装置は、請求
項1に記載の表示装置において、前記履歴データ出力手
段は、前記CRTへの電力が供給されていた時間に応じ
て変位し、かつ、前記CRTへの電力が遮断されていた
時間に応じて逆方向に変位するような履歴データを出力
する時定数回路により構成されていることを特徴とする
ものである。
【0011】また、請求項3に記載の表示装置は、請求
項1または2に記載の表示装置において、前記記憶手段
は、履歴データに応じて補正係数を求める補正係数テー
ブルをさらに予め記憶し、前記制御手段は、前記履歴デ
ータと前記補正係数テーブルとに基づく補正係数で、前
記CRTに対して電力が供給され始めてからの経過時間
と前記変換テーブルとに基づく前記CRTへのカソード
電圧を補正することを特徴とするものである。
【0012】また、請求項4に記載の表示装置は、請求
項1ないし3のいずれかに記載の表示装置において、前
記制御手段は、先の履歴データと現在の履歴データとの
差分が通常値を越える場合には、現在の履歴データをノ
イズと判断して無視することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。まず、CRTごとに、電力の供給を開始した時点か
らのバックラスタ輝度の時間的変化を測定し、このデー
タと、短時間でバックラスタ輝度が安定する理想的なデ
ータとの差分に基づき、どれだけ補正すれば良いかを示
す変換テーブルを予め作成して記憶手段に記憶してお
く。CRTへの電力が遮断されていた状態から供給が開
始されると、履歴データ出力手段から出力される、電力
の供給・遮断時間の履歴を表す履歴データと変換テーブ
ルとに基づいて制御手段がCRTへのカソード電圧を補
正してバックラスタ輝度の過不足分を補う。
【0014】なお、上記の履歴データ出力手段は、表示
装置の電力が完全に遮断された状態であっても供給時間
/遮断時間を計時できるようにバッテリーで動作を保証
されたタイマ等も含むものである。
【0015】また、請求項2に記載の発明によれば、履
歴データ出力手段である時定数回路から出力される履歴
データには、電力の供給が開始された時点までの電力供
給・遮断の履歴が反映されている。したがって、この履
歴データと変換テーブルとから、どのくらいビデオ信号
を補正すればよいかが判断できる。しかも、時定数回路
から構成されている関係上、電源が完全に遮断されても
履歴データを時間に応じて変位させることができる。
【0016】また、請求項3に記載の発明によれば、制
御手段が履歴データと補正係数テーブルとに基づく補正
係数を求め、CRTに対して電力が供給され始めてから
の経過時間と変換テーブルとに基づくCRTへのカソー
ド電圧を補正することでも、電力の供給・遮断履歴を考
慮した補正が可能となる。
【0017】また、請求項4に記載の発明によれば、先
の履歴データと現在の履歴データとの差分がある一定値
を越える場合には、ノイズの影響であることが考えられ
るので、この場合には補正を行わない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。 <第1実施例>図1を参照しつつ第1実施例装置の構成
について説明する。なお、図1は、本実施例に係る表示
装置の要部を示すブロック図である。
【0019】表示装置はCRT1を備えており、図示し
ないコンピュータのビデオボードなどに接続されている
ビデオ信号ライン3を介してそのカソードにビデオ信号
が与えられる。また、CRT1の電子銃部分には、熱電
子放出を促進するためのヒータ5が内蔵されている。こ
のヒータ5は、高温時には700〜1000℃程度にも
達する。
【0020】ヒータ5には、ヒータ電圧ライン7から電
圧(例えば、7V)が印加されるが、その供給・遮断は
ヒータ電圧スイッチング回路9で制御されるようになっ
ている。ヒータ電圧スイッチング回路9の制御は、図示
しないコンピュータなどの指示により動作するMPU1
1によって行われる。このMPU11は、図示しないコ
ンピュータからの指示に基づき、ヒータ電圧スイッチン
グ回路9がオンで、かつ、ビデオ信号ライン3へのビデ
オ信号が遮断されてCRT1の表示が消された状態であ
る『パワーセーブモード1』や、ヒータ電圧スイッチン
グ回路9がオフで、かつ、ビデオ信号が遮断されてCR
T1の表示も消された状態である『パワーセーブモード
2』、さらに表示装置の主電源がオフされて全ての電源
がオフされた『完全オフモード』に表示装置を制御す
る。
【0021】本発明の履歴データ出力手段に相当する時
定数回路13は、ヒータ電圧スイッチング回路9のオン
時に印加されるヒータ電圧で、大容量コンデンサ13a
(例えば、1000μF程度)が、高抵抗13b(例え
ば、2.2MΩ)と、抵抗13cと、トランジスタ13
dと、抵抗13eとを介して充電され、ヒータ電圧スイ
ッチング回路9のオフ時に放電されるように構成されて
いる。この時定数回路13の出力電圧aは、大容量コン
デンサ13aと高抵抗13bによって大きな時定数を有
することになる。
【0022】時定数回路13の出力電圧aは、MPU1
1に内蔵されているA/Dコンバータ17に与えられ、
ここでデジタル値(例えば、256通りの値)に変換さ
れる。例えば、ヒータ電圧スイッチング回路9がオフに
されて、大容量コンデンサ13aが完全に放電した状態
からヒータ電圧スイッチング回路9をオンにし、この時
点を基準として出力電圧aをA/D変換すると、A/D
値bは例えば図2(a)のグラフに示すように時間的に
変化する。すなわち、電源オンから急激に電圧が上昇
し、次第に傾きが緩やかになり、この例では50分程度
で最大値に達して飽和する。
【0023】その一方、十分に長い時間ヒータ電圧スイ
ッチング回路9がオンにされて、大容量コンデンサ13
aが完全に充電された状態からヒータ電圧スイッチング
回路9をオフし、これを基準にA/D変換すると、例え
ば、図2(b)のグラフに示すように変化する。すなわ
ち、電源オフの数分後から急激に電圧が降下し、時間と
ともにその傾きが緩やかになってこの例では180分程
度で一定値に収束する。
【0024】仮に、電源をオンにして約30分経過した
場合を想定すると、図2(a)に示すように電源オン直
後からA/D値bは徐々に上昇してb1に達する。そし
て、この時点で電源をオフした場合には、図2(b)に
示すようにA/D値bがb1から次第に低下してゆく。
ここで約45分後(時間軸上の60分)に再び電源をオ
ンした場合には、その時のA/D値であるb2から次第
にA/D値が上昇してゆくことになる(図2(a)参
照)。
【0025】このようにヒータ電圧スイッチング回路9
がオンされた時点における出力電圧aおよびA/D値b
は、ヒータ5への電力の供給時間と電力の遮断時間に応
じた値を保持していることになる。したがって、これら
の出力電圧aおよびA/D値bは、本発明における履歴
データに相当する。
【0026】MPU11に内蔵されている制御部19
(制御手段)は、A/Dコンバータ17からA/D値b
を受けとるとともに、MPU11に内蔵され、本発明に
おける記憶手段に相当する記憶部21に予め格納されて
いる変換テーブル21aを参照する。この変換テーブル
21aは、例えば、図3のグラフに相当するものであ
る。
【0027】ここで、この変換テーブル21aを予め作
成する手順について説明する。まず、CRT1の表面に
輝度測定器を取り付けた後、ヒータ電圧スイッチング回
路9をオンにしたときのバックラスタ輝度の時間的な変
化を測定する。図4は、その測定結果の一例を示したグ
ラフである。この場合は、電源オン直後に突入電流の影
響により最初のピーク値である輝度D1に達し、その
後、一旦輝度D2に向けて輝度が低下する。しかし、そ
の後、輝度が高くなって理想的な輝度であるD3に向か
って収束している。
【0028】なお、上記のようなバックラスタ輝度の時
間変化は、CRT1ごと(あるいはCRT1の電子銃ご
と)に異なるものであるので、個々の表示装置について
測定を行うことが好ましい。
【0029】上記のようにバックラスタ輝度が変化する
表示装置にて起動時から速やかにバックラスタ輝度を安
定させるためには、図5のグラフに示すようにCRT1
へのカソード電圧を補正する必要がある。つまり、バッ
クラスタ輝度が理想的な輝度D3に向かうにつれて補正
量を減少させればよい。
【0030】次に、図4に示したようなバックラスタ輝
度の時間変化の実測値と、速やかに立ち上がって安定す
る理想的なバックラスタ輝度の時間変化を示す理想的デ
ータとの差分を求めて、これを基に変換テーブルを作成
する。このようにして作成された変換テーブルが上述し
た図3の変換テーブル21aに相当するものである。そ
して、この変換テーブル21aを記憶部21に予め格納
しておく。
【0031】制御部19は、変換テーブル21aを参照
し、この変換テーブル21aと、A/Dコンバータ17
の出力であるA/D値bとから補正D/Aデータcを求
める。このようにして求められた補正D/Aデータc
は、D/Aコンバータ23に出力され、ここで例えば2
56通りの補正電圧dに変換される。そして、このよう
にして求められた補正電圧dは、輝度制御回路25に与
えられる。
【0032】輝度制御回路25は、表示装置の電源がオ
ンされた際のバックラスタ輝度の変動を補正する最終的
な回路である。ビデオバイアス回路27は、DC成分を
調節して色成分の崩れを防止するように小信号の処理を
行う。カットオフ出力回路29は、ビデオバイアス回路
27の出力に基づき大信号を処理し、例えば100Vの
補正電圧を発生させてビデオ信号ライン3のカソード電
圧を補正する。これによりバックラスタ輝度を補正する
ようになっている。
【0033】次に、図6のフローチャートを参照して上
記のように構成されている表示装置の動作について説明
する。なお、以下の説明においては、表示装置の電源が
長時間にわたってオフされていた状態から電源がオンさ
れた時点を基準にして説明する。
【0034】ステップS1 MPU11の制御部19は、A/Dコンバータ17のA
/D値bを読み込んで出力電圧aを検出する。
【0035】ステップS2 A/D値bの値から出力電圧aが変化しているか否かを
判断する。出力電圧aが変化している場合にはステップ
S3に移行し、出力電圧aが変化することなく安定して
いる場合にはステップS6に移行する。この際における
変化しているか否かの判断は、A/D値bが1ビット分
変動したかどうかで判断すればよい。ここのステップで
は、出力電圧aの変化に基づいて表示装置への電力が供
給された直後か、電力の供給からある程度の時間が経過
したかを判断している。すなわち、カソード電圧の補正
が必要か否かを時定数回路13の出力電圧aに基づいて
行っているのである。
【0036】ステップS3 ここでは上記のステップS2で検出されたA/D値bの
変化量が適正範囲内であるか否かを判断する。
【0037】具体的には、ステップS1ないしステップ
S3のループ中における先のA/D値bを基準とし、現
在のA/D値bとの差分に基づき判断する。例えば、先
のA/D値と現在のA/D値との差分において、上記ル
ープの実行速度からあり得ない値を閾値(例えば50)
として設定して、これを基準に判断すればよい。また、
A/D値のレンジ(この例の場合0〜255)を越えた
か否かで判断するようにしてもよい。このようにするこ
とでノイズによるバックラスタ輝度の補正処理における
誤作動を防止することができ、適切にバックラスタ輝度
を安定させることができる。
【0038】ステップS4 制御部19は、出力電圧aから補正D/Aデータcを求
める。より具体的には、A/D値bと、個々のCRT1
の特性を反映した変換テーブル21aとから、補正D/
Aデータcを求める。
【0039】ステップS5 求められた補正D/AデータcをD/Aコンバータ23
に出力する。これにより補正D/Aデータcに応じた補
正電圧dが輝度制御回路25に対して与えられることに
なり、カソード電圧が補正される。この後、ステップS
1に戻り、出力電圧aが安定するまで上記の処理が繰り
返されてCRT1のカソード電圧が補正される。
【0040】例えば、表示装置1の電源オン直後には、
図2(a)に示すようにA/D値bとして『b3』が出
力される。そして、A/D値=b3の場合、図3の変換
テーブル21aから補正D/Aデータcがc1となる。
そして、この補正D/Aデータc1がD/Aコンバータ
23から補正電圧dとして出力される。また、さらに時
間が経過した場合には、図3の変換テーブル21aから
明らかなようにこれよりも小さな補正電圧dが出力され
ることになる。
【0041】また、一定時間だけ使用した後、電源をオ
フして再びオンした場合であっても、それまでの電源オ
ン・オフの履歴に応じた出力電圧aが時定数回路13か
ら出力されるので、バックラスタ輝度の適切な補正が可
能となる。
【0042】次に、上記のステップS2において出力電
圧aが変化せずに安定した場合について説明する。つま
り、この例では、A/D値bが255(図2(a))で
安定した場合である。
【0043】ステップS6 ここで一定時間(例えば、10分間)だけA/D値bを
監視し、安定したか否かを判断する。つまり、表示装置
のバックラスタ輝度の補正が必要であるか否かを判断し
ている。一定時間内に再びA/D値bが変動した場合に
は、ステップS1に戻って補正を再開し、A/D値bに
変動がなく安定している場合にはステップS7に移行す
る。
【0044】ステップS7 制御部19は、現在のA/D値bに基づいて補正D/A
データcを求める。
【0045】ステップS8 ここでは、上記のステップS7で求めた補正D/Aデー
タcをD/Aコンバータ23に出力し続ける。これによ
って補正D/Aデータcが固定されることになる。
【0046】なお、この例の場合、表示装置の電源がオ
ンされて50分以上経過した場合には、図2(a)のよ
うにA/D値bが255で一定となるので、図3の変換
テーブル21aから明らかなように補正D/Aデータc
は『0』となる。つまり、50分以上経過すればカソー
ド電圧の補正は行われない。そして、この補正処理が終
了する。
【0047】図7は、本実施例装置による効果を示すグ
ラフである。このグラフは、上述したように構成した表
示装置において、電源オンからのバックラスタ輝度の時
間的変化を示したものである。
【0048】従来装置では図4に示すように30〜60
分程度はバックラスタ輝度の安定に要したが、本発明装
置では約1分程度で理想的なバックラスタ輝度D3に達
してほぼ安定していることが判る。このように本発明
は、短時間で適切に補正を行ってバックラスタ輝度を安
定させることができる。したがって、表示装置の製造工
程においては、調整作業を迅速に行うことができて作業
効率を向上させることができ、表示装置を使用するユー
ザーにとっては、電源をオンにしてから短時間で使用で
きるようになって使用効率を向上することができる。
【0049】また、ヒータ5に対する電力供給・遮断の
履歴に応じた出力電圧に基づき補正するので、完全オフ
モードだけに限らず、パワーセーブモード1やパワーセ
ーブモード2であっても適切に補正可能である。
【0050】さらに、変換テーブルを用いているため、
この特性をきめ細かく設定しておくことにより、ハード
ウェアで段階的に補正する従来例に比較してバックラス
タ輝度の補正を極めてきめ細かく実施することができ
る。
【0051】<第2実施例>図8は第2実施例の要部を
示すブロック図である。なお、上記の第1実施例と共通
する構成については省略あるいは同符号を付すことで詳
細な説明を省略する。
【0052】MPU11は、制御部19の制御の下で動
作するタイマ20を備えている。このタイマ20は、表
示装置の電源がオンされてから動作を開始するものであ
り、カウントされた時間は制御部19により参照され
る。また、記憶部21には、上述した第1実施例と同様
に予め変換テーブル21aが格納されているが、この実
施例では図9に示すように横軸が時間軸となっている。
【0053】さらに、記憶部21には図10に示すよう
なスケールファクタテーブル21bが予め格納されてい
る。このスケールファクタテーブル21bは、本発明に
おける補正係数テーブルに相当するものであり、A/D
値b(つまり出力電圧a)に応じたスケールファクタ
(補正係数)が予め対応付けられている。
【0054】次に、このように構成された実施例装置の
動作について、図11のフローチャートを参照して説明
する。
【0055】まず、時定数回路13からの出力電圧aに
応じたA/D値bを数秒間にわたって検出し(ステップ
S10)、このA/D値bの変化量が適正範囲であるか
否かを判断して(ステップS11)、適切な範囲であれ
ば次の処理(ステップS12)に移行する。その一方、
不適切な範囲であるならばノイズと判断して前の処理に
戻る(ステップS10)。
【0056】A/D値bの変化量が適正範囲であるなら
ば、そのA/D値bとスケールファクタテーブル21b
(図10)とからスケールファクタを求める(ステップ
S12)。ここでは電力の供給時間および遮断時間に応
じた補正係数を求めることになる。
【0057】この例では、図10に示したようにA/D
値bが0〜150の間であれば、スケールファクタ=1
となり、以下で求められる補正D/Aデータを補正しな
いようになっている。つまり、CRT1のカソード電圧
の補正をそのまま行う。その一方、A/D値bが150
を越えた場合には、スケールファクタ<1となり、補正
D/Aデータを補正するようになっている。つまり、C
RT1のカソード電圧の補正量を少なくするようになっ
ている。
【0058】換言すると、電源オン時にA/D値bが0
〜150を示した場合には、図2(a)から明らかなよ
うに電源がオフされてからの経過時間が長く、バックラ
スタ輝度が不安定であることから、カソード電圧を大幅
に補正する必要があるということである。
【0059】そして、MPU11内のタイマ20がカウ
ントした時間を制御部19に対して出力する(ステップ
S13)。これを受けた制御部19は、バックラスタ輝
度の安定化の為にカソード電圧の補正が必要か否かを判
断する(ステップS14)。この際の閾値は、表示装置
が備えるCRT1によって異なるが、例えば、60分程
度である。
【0060】そして、タイマ20によりカウントされた
時間と、変換テーブル21aとから補正D/Aデータを
求め(ステップS15)、この補正D/Aデータを、先
に求めておいたスケールファクタで補正して、補正した
補正D/Aデータeを求める(ステップS16)。
【0061】次に、この補正した補正D/Aデータeを
D/Aコンバータ23に出力する(ステップS17)。
これによりD/Aコンバータ23からは補正電圧dが出
力されて、輝度制御回路25を介してCRT1のカソー
ド電圧が補正される。
【0062】以上の処理(ステップS13〜ステップS
17)を繰り返し実行し、補正が必要な時間を越えた場
合には(ステップS14)、補正した補正D/Aデータ
eの最後の値をD/Aコンバータ23に出力し続ける
(ステップS18)。
【0063】このような構成の第2実施例であっても、
第1実施例と同様にCRT1への電力の供給・遮断履歴
を考慮したバックラスタ輝度の安定化が可能である。
【0064】なお、本発明は、上述した第1実施例およ
び第2実施例の構成に限定されるものではなく以下のよ
うに変形実施が可能である。
【0065】(1)履歴データ出力手段は、上述した時
定数回路の構成に限定されるものではなく、例えば、完
全オフモードであってもバッテリにより動作が保証され
たタイマを備えて、電力の供給・遮断時間を計時して上
述したような履歴データを出力するような構成としても
よい。
【0066】(2)時定数回路13の構成は、上述した
ものに限定されるものではなく、上述したような出力電
圧が得られれば、どのような構成を採用してもよい。
【0067】(3)記憶部21としては、MPU11に
内蔵されている形態でなく、外付けの形態を採用しても
よい。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、電力の供給・遮断時間の履歴
を表す履歴データと変換テーブルとに基づいて制御手段
がバックラスタ輝度の過不足分を補うので、短時間で適
切に補正してバックラスタ輝度を安定させることができ
る。したがって、製造工程においては調整作業を迅速に
行うことができて作業効率を向上させることができ、ユ
ーザーの使用においては電源をオンにしてから短時間で
使用できるようになって使用効率を向上することができ
る。
【0069】また、請求項2に記載の発明によれば、時
定数回路から構成されている関係上、電源が完全に遮断
されても履歴データを時間に応じて変化させることがで
きる。したがって、どのような電力の遮断モードからで
あっても短時間で適切にバックラスタ輝度を安定させる
ことができる。
【0070】また、請求項3に記載の発明によれば、履
歴データと補正係数テーブルとに基づく補正係数を求
め、CRTに対して電力が供給され始めてからの経過時
間と変換テーブルとに基づくCRTへのカソード電圧を
補正することでも、電力の供給・遮断履歴を考慮した補
正が可能となる。したがって、このような構成であって
も適切にバックラスタ輝度を安定させることができる。
【0071】また、請求項4に記載の発明によれば、ノ
イズの影響を受けにくくすることができるので、さらに
適切にバックラスタ輝度を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る表示装置の概略構成を示した
ブロック図である。
【図2】時定数回路の出力電圧の時間変化を示すグラフ
である。
【図3】変換テーブルに相当するグラフである。
【図4】バックラスタ輝度の時間変化を示したグラフで
ある。
【図5】バックラスタ輝度を補正するのに要するバック
ラスタ輝度−補正カソード電圧のグラフである。
【図6】第1実施例におけるバックラスタ輝度の補正処
理を示したフローチャートである。
【図7】本発明装置におけるバックラスタ輝度の時間変
化を示したグラフである。
【図8】第2実施例の要部を示すブロック図である。
【図9】変換テーブルに相当するグラフである。
【図10】スケールファクタテーブルに相当するグラフ
である。
【図11】第2実施例におけるバックラスタ輝度の補正
処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 … CRT 5 … ヒータ 11 … MPU 13 … 時定数回路(履歴データ出力手段) a … 出力電圧(履歴データ) b … A/D値(履歴データ) c … 補正D/Aデータ d … 補正電圧 21 … 記憶部(記憶手段) 21a … 変換テーブル 25 … 輝度制御回路 20 … タイマ 21b … スケールファクタテーブル(補正係数テー
ブル) e … 補正された補正D/Aデータ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 1/00 - 1/28 G09G 5/00 - 5/42 H04N 5/50 - 5/63 H04N 17/00 - 17/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CRTのバックラスタにより背景表示を
    行う表示装置において、 前記CRTに電力が供給された時点からのバックラスタ
    輝度の時間的な変化を示すデータを予め測定しておき、
    このデータと、理想的なバックラスタ輝度の時間的な変
    化を示す理想的データとの差分に基づく変換テーブルを
    予め記憶している記憶手段と、 前記CRTに対する電力の供給が開始された時点におい
    て、それ以前における電力の供給時間と電力の遮断時間
    に応じた履歴データを出力する履歴データ出力手段と、 前記CRTに対する電力の供給が開始された時点で、前
    記履歴データ出力手段からの履歴データと前記記憶手段
    の変換テーブルとに基づき前記CRTへのカソード電圧
    を補正してバックラスタ輝度を補う制御手段と、 を備えていることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表示装置において、 前記履歴データ出力手段は、前記CRTへの電力が供給
    されていた時間に応じて変位し、かつ、前記CRTへの
    電力が遮断されていた時間に応じて逆方向に変位するよ
    うな履歴データを出力する時定数回路により構成されて
    いることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の表示装置にお
    いて、 前記記憶手段は、履歴データに応じて補正係数を求める
    補正係数テーブルをさらに予め記憶し、 前記制御手段は、前記履歴データと前記補正係数テーブ
    ルとに基づく補正係数で、前記CRTに対して電力が供
    給され始めてからの経過時間と前記変換テーブルとに基
    づく前記CRTへのカソード電圧を補正することを特徴
    とする表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の表
    示装置において、 前記制御手段は、先の履歴データと現在の履歴データと
    の差分が通常値を越える場合には、現在の履歴データを
    ノイズと判断して無視することを特徴とする表示装置。
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