JP3361776B2 - 地中埋設杭の破砕処理装置 - Google Patents

地中埋設杭の破砕処理装置

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JP3361776B2
JP3361776B2 JP17581199A JP17581199A JP3361776B2 JP 3361776 B2 JP3361776 B2 JP 3361776B2 JP 17581199 A JP17581199 A JP 17581199A JP 17581199 A JP17581199 A JP 17581199A JP 3361776 B2 JP3361776 B2 JP 3361776B2
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信之 相馬
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株式会社相馬組
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎地盤中に埋設
されている不要の杭、主としてPC(プレキャストコン
クリート)杭を地盤中で破砕処理するための装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、建築構造物の建て替えを行う場
合には、古い建物を解体撤去した後、その敷地には新し
い建物に必要な新しい既製杭(PC杭)を打ち込むこと
になるが、この際、新しく打ち込もうとする杭の位置が
古い地中埋設杭と重なり合うような場合は、その古い地
中埋設杭を引き抜いてから、新しい杭を打ち込むように
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように地盤中か
ら引き抜いた古いPC杭は、再使用できないため、適宜
に破砕処理する必要があるが、長さが何十メートルもあ
って、その敷地現場で破砕処理するには特別な設備を必
要とする上に、その処理作業に非常な手間がかかり、ま
た破砕工場等まで運ぶとすれば、運送費が非常に高くつ
いて採算がとれなくなる。
【0004】本発明は、上記のような問題に鑑み、不要
となった地中埋設杭を、引き抜くことなく、そのまま地
中で破砕すると共に、破砕されずに残った杭のみを把持
して引き抜くようにした地中埋設杭の破砕処理装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の地
中埋設杭の破砕処理装置は、リーダ1に沿って昇降する
オーガマシン2に、先端部の掘削刃26で地中に埋設さ
れた杭Pの周囲を掘削するケーシング3と、このケーシ
ング3内で杭Pを破砕するオーガスクリュー30とを互
いに逆方向に回転駆動可能に連結し、ケーシング3の下
部には、杭Pを把持するための複数の係止爪4を、爪切
り換え操作手段5によって各係止爪4がケーシング3側
から突出して杭P外周面に係止する係止位置とこの係止
位置からケーシング側に退避する退避位置とに切り換え
可能に配設し、オーガスクリュー30によって杭Pを破
砕すると共に、破砕されずに残存した杭Pを複数の係止
爪4により把持してオーガマシン2の上昇移動によって
引き抜くようにしてなることを特徴とする。
【0006】請求項2は、請求項1に記載の地中埋設杭
の破砕処理装置において、ケーシングは、回転すると共
に、ケーシング上下動手段によって所定ストローク上下
動するようになっていることを特徴とする。
【0007】請求項3は、請求項1又は2に記載の地中
埋設杭の破砕処理装置において、各係止爪4は、その先
端部が杭P外周面に係止する係止位置とこの係止位置か
らケーシング3側に退避する退避位置とに亘って回動可
能にケーシング3に枢着されてなることを特徴とする。
【0008】請求項4は、請求項3に記載の地中埋設杭
の破砕処理装置において、爪切り換え操作手段5は、ケ
ーシング3にその長手方向に延びる複数本の連杆20を
周方向に間隔をおいてそれぞれ長手方向にスライド可能
に支持させ、各連杆20の下端部をクランク機構22を
介して各係止爪4に連動連結する一方、ケーシング3の
上端部側にスライドスリーブ13をケーシング3と一体
回転可能でその長手方向にスライド可能に嵌合し、各連
杆20の上端部をスライドスリーブ13に連結し、この
スライドスリーブ13に回転のみ可能に嵌合したリング
部材14とオーガマシン2との間に複数のシリンダ16
を介装し、このシリンダ16の伸縮作動によって、リン
グ部材14、スライドスリーブ13、連杆20及びクラ
ンク機構22を介して各係止爪4を係止位置と退避位置
とに切り換えるようになっていることを特徴とする。
【0009】請求項5は、請求項1〜4の何れかに記載
の地中埋設杭の破砕処理装置において、ケーシング3に
はその下端部から水、セメントミルク又はエアを噴出さ
せる流体噴出管27を配管してなることを特徴とする。
【0010】請求項6は、請求項1〜5の何れかに記載
の地中埋設杭の破砕処理装置において、ケーシング3は
外周にスクリュー3aを有してなることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る破砕処理装置
を示す全体側面図、図2及び図3は破砕処理装置の上部
側の拡大側面図及び拡大正面図、図4は破砕処理装置の
下端部側の横断面図及び正面図を示す。この破砕処理装
置は、概ね図1から分かるように、リーダ1に沿って昇
降するオーガマシン2の下部に、地中に埋設された杭P
の周囲を掘削するケーシング3と、このケーシング3内
で杭Pを破砕するオーガスクリュー30とを互いに逆方
向に回転駆動可能に連結し、ケーシング3の下部には、
杭Pを把持するための複数の係止爪4を、爪切り換え操
作手段5によって各係止爪4がケーシング3側から突出
して杭Pの外周面に係止する係止位置とこの係止位置か
らケーシング3側に退避する退避位置とに切り換え可能
に配設してなるものである。
【0012】リーダ1は、クローラ型車輛6にキャッチ
ホーク7とバックステー8とを介して鉛直姿勢に保持さ
れている。オーガマシン2は、リーダ1のガイドレール
1aに昇降自在に支持されると共に、リーダ1頂部のト
ップシーブ9に掛装された吊支用ワイヤー10により吊
支されていて、このワイヤー10を車輛6側のウインチ
で巻き取り・繰り出し操作することにより、リーダ1に
沿って昇降されるようになっている。ケーシング3の外
周にはスクリュー3aが形成されている。
【0013】図2及び図3に示すように、オーガマシン
2の下部中央に突出した回転駆動軸11に、連結軸12
が一体回転可能にして且つ軸方向に所要ストロークスラ
イド可能に連結され、この連結軸12の下端部に連設さ
れたケーシング連結筒部28に、ケーシング3が一体回
転可能に垂下連結されている。また連結軸12の上部側
には取付枠31が回転可能で且つ軸方向には移動不能に
嵌装され、この取付枠31とオーガマシン2の両側支持
フレーム32,32との間に両側一対の油圧シリンダ3
3,33(ケーシング上下動手段)が介装され、このシ
リンダ33の伸縮作動によって、ケーシング3が連結軸
12を介して所定ストローク上下動するようになってい
る。尚、各支持フレーム32は筒状体からなるもので、
この筒状体内の中間部にシリンダ33の一端部が連結さ
れ、シリンダ33の他端部は筒状体の下端から突出して
取付枠31に連結されている。
【0014】また、上記連結軸12の下部側には、スラ
イドスリーブ13が連結軸12と一体回転可能で且つ軸
方向に所要ストロークスライド可能に嵌合され、このス
ライドスリーブ13にはリング部材14が回転可能で且
つ軸方向には移動不能に嵌合されている。そして、この
リング部材14と前記取付枠31との間に両側一対の油
圧シリンダ16,16が介装され、この油圧シリンダ1
6,16の伸縮作動によってリング部材14がスライド
スリーブ13を所定ストロークα(図2参照)上下動さ
せるようになっている。尚、取付枠31及びリング部材
14は、図2に示すようにそれぞれガイド31a,14
aを介してリーダ1のガイドレール1aに支持案内され
る。
【0015】オーガスクリュー30は、図示は省略する
が、ケーシング3とは回転方向が逆となるようにオーガ
マシン2の回転駆動軸11に連動連結されている。ま
た、オーガスクリュー30の先端部には破砕用ビット3
0aが突設されている。このオーガスクリュー30の先
端部、即ちビット30aの位置は、係止爪4の設けられ
た位置よりも上方にある。
【0016】杭Pを把持するための係止爪4は、図4か
ら分かるように、スクリュー3a付きケーシング3の下
端部において周方向120度の間隔で3個配設されてい
る。各係止爪4は、図5に示すように、ケーシング3を
貫通して設けられた矩形状の周枠17内に、当該爪4の
先端部4aが杭Pの外周面に係止する係止位置とこの係
止位置から周枠17内に退避する退避位置とに亘って回
動できるように枢軸18により枢着され、この枢軸18
は周枠17に水平に取り付けられる。また、各係止爪4
の先端部4aは、図5の(A)に示すように平面視形状
が杭P外周面の凸面に対応する凹面状に形成され、また
同図の(B)に示すように杭Pの外周面に食い付き易く
なるよう先端部4aの下側がアール状に形成されてい
る。各係止爪4の枢着端部側には、この係止爪4と共に
ベルクランクを形成する一対のアーム19,19が一体
に突設されている。
【0017】一方、ケーシング3の外側面には、ケーシ
ング3長手方向に延びる3本の連杆20,20,20が
周方向120度の間隔で前記3個の係止爪4,4,4と
対応する位置にそれぞれスライド可能に支持されてい
る。各連杆20の上端部は、図2及び図3に示すように
スライドスリーブ13の外側面部に突設されたブラケッ
ト21に連結されている。尚、図2及び図3において2
9は、連杆20のジョイント部を示す。また各連杆20
の下端部は、図4及び図5に示すようにクランク機構2
2を介して係止爪4に連動連結されている。クランク機
構22は、係止爪4の枢着端部側に突設された一対のア
ーム19,19と、両アーム19,19の先端部と前記
連杆20の下端部との間にそれぞれピンa,bで枢支連
結されたリンク23とからなる。
【0018】各連杆20の上下両端部及び中間部は、ケ
ーシング3の外側面に固着されたガイドスリーブ24に
挿通支持され、また図4の(B)に示すようにスクリュ
ー3aが形成されているところではスクリュー3aに貫
設された孔25に挿通支持されている。
【0019】各係止爪4は、爪切り換え操作手段5によ
って、各係止爪4がケーシング3側から突出して杭Pの
外周面に係止する係止位置と、この係止位置からケーシ
ング3側に退避する退避位置とに適宜に切り換えられる
わけであるが、この爪切り換え操作手段5は、オーガマ
シン2の回転駆動軸11に連動連結されている連結軸1
2にスライド可能に嵌合されたスライドスリーブ13
と、このスライドスリーブ13に回転のみ可能に嵌合さ
れたリング部材14と、このリング部材14を所定スト
ロークα上下動させる油圧シリンダ16と、上端部がス
ライドスリーブ13に連結され且つ下端部がクランク機
構22を介して各係止爪4に連結された3本の連杆20
とによって構成される。
【0020】従って、この爪切り換え操作手段5では、
油圧シリンダ16を、図3に仮想線で示される収縮位置
から実線図示の伸長位置まで所定ストロークα伸長作動
させることにより、リング部材14を介してスライドス
リーブ13が下方へスライドし、各連杆20を下動さ
せ、この連杆20の下動によりクランク機構22を介し
係止爪4が退避位置から係止位置に切り換わって杭Pを
把持可能な状態となる。また、油圧シリンダ16を伸長
位置から収縮作動させると、スライドスリーブ13が上
方へスライドして各連杆20を上動させ、クランク機構
22を介して係止爪4が係止位置から退避位置に切り換
わる。
【0021】ケーシング3の下端部には掘削刃26が突
設されている。また、ケーシングにはその下端部から
水、セメントミルク又はエアを噴出させるための流体噴
出管27が複数本、例えば2本配管されている。各流体
噴出管27は、ケーシング3の外側面に長手方向に延び
るように配管され、その下端部27aがケーシング3内
部に突入され、また上端部側は、連結軸12の内部を通
るように配管され、そして図示は省略するが、スイベル
機構を介して流体供給部に接続される。
【0022】次に、上記のような構成を有する破砕処理
装置の使用による地中埋設杭Pの破砕処理施工について
図6及び図7を中心に他の図面を参照して説明する。
【0023】先ず、図1に示すようにケーシング3及び
オーガスクリュー30を地中埋設杭Pと同心状に位置す
るように懸吊した状態から、吊支用ワイヤー10を繰り
出してケーシング3をオーガスクリュー30と共に下降
させつつ、図6のに示すようにケーシング3とオーガ
スクリュー30とを互いに逆方向に回転駆動させなが
ら、ケーシング先端部の掘削刃26により杭Pの周辺土
壌を掘削し、同時に図6のに示すようにオーガスクリ
ュー30によって地中埋設杭Pをその上端部より漸次破
砕してゆく。このとき、ケーシング3の係止爪4は退避
位置に退避させておく。
【0024】オーガスクリュー30は、その先端ビット
30aによって、地盤中に埋設された杭Pを破砕しなが
らケーシング3と共に掘進してゆく。このとき、ケーシ
ング3は、常にオーガスクリュー30に先行して杭Pの
周囲地盤を掘削するから、オーガスクリュー30が杭P
に対し逃げを生じて、杭Pの軸芯からずれるようなこと
がない。即ち、ケーシング3は、オーガスクリュー30
を常時先導して、オーガスクリュー30の掘進性を維持
し、杭Pを有効に破砕させる役割を有する。また、この
とき破砕されるコンクリートの破砕片、粉体等はそのス
クリューに沿って押し上げられてゆく。
【0025】図6のに示すように地中埋設杭Pの先端
近くまで掘削掘進することにより、杭Pはオーガスクリ
ュー30によって先端部近くまで破砕され、その先端部
が残存した状態となる。即ち、オーガスクリュー30に
よって杭Pの先端まで破砕できればよいのであるが、杭
Pの先端部近くになると、その杭Pと地盤との縁がほと
んど切られてしまって、動き易い不安定な状態となって
いるため、オーガスクリュー30による破砕ができない
ことなる。従って、このように破砕されずに残った杭P
は、ケーシング3下端部にある係止爪4により把持して
引き抜くようにしている。
【0026】上記のように破砕されずに残存した杭Pの
引き抜きにあたっては、図6のに示すように、ケーシ
ング3が地中埋設杭Pの先端近くまで掘削掘進した状態
で、吊支用ワイヤー10の繰り出し及びケーシング3の
回転駆動を停止した後、爪切り換え操作手段5を操作し
て各係止爪4を一斉に退避位置から係止位置に切り換
え、図4の(A)に示すように杭Pの残部を3個の係止
爪4,4,4によって把持する。尚、この係止位置で
は、各係止爪4は、図4の(B)に実線で、また図5の
(B)に仮想線で示すような水平位置まで回動して、爪
先端部4aが若干杭Pの外周面に食い込んだ状態となる
から、杭Pを確実に把持することができる。
【0027】こうして3個の係止爪4,4,4により杭
Pの残部を把持した状態から、吊支用ワイヤー10をウ
インチで巻取り操作することにより、オーガマシン2を
リーダ1に沿って上昇移動させ、このオーガマシン2の
上昇移動によって図7のに示すように杭Pの残部を引
き抜いてゆく。この杭P残部の引き抜き中には、油圧シ
リンダ33(ケーシング上下動手段)を伸縮作動させ
て、ケーシング3を図7のに仮想線で示すように所定
ストロークβ間上下動させるようにすると、ケーシング
3によって掘削された掘削土砂及びオーガスクリュー3
0によって破砕されたコンクリート破砕片や粉体が掘孔
H内に有効に埋め戻される。また、この際、ケーシング
3を掘進時とは逆方向に回転させることによって、オー
ガスクリュー30内のコンクリート破砕片や粉体が掘孔
H内に押し込められ、埋め戻しが一層有効となる。図7
のは、杭P残部の引き抜きを終え、掘孔Hが掘削土砂
等で埋め戻されて塞がっている状態を示す。
【0028】また、上記のような杭P残部の引き抜き中
に、流体噴出管27から濃度の薄いセメントミルクを噴
出させることによって、掘孔内に埋め戻された土砂を掘
削前の地盤と同じ程度の硬さにすることができる。
【0029】また、地盤が比較的硬い場合は、ケーシン
グ3による地盤の掘削時に、流体噴出管27から水、あ
るいは必要によっては圧力エアを噴出させるようにすれ
ば、地盤の掘削を容易に行うことができる。
【0030】以上説明したように、本発明による破砕処
理装置を使用すれば、不要となった地中埋設杭を、引き
抜くことなく、そのまま地中で容易に破砕することがで
きる。また、破砕されずに残った杭Pの残部は、係止爪
により把持してオーガマシンの上昇移動により引き抜く
ことができるから、地盤中に杭Pの一部を残すことがな
い。また引き抜いた杭Pの残部は、短いものであるか
ら、この施工現場でも簡単に破砕処理できるし、必要に
よっては所定の処理場まで搬送することも容易となる。
また、ケーシング3は、常にオーガスクリュー30に先
行して杭Pの周囲地盤を掘削するから、オーガスクリュ
ー30が杭Pとの衝撃によって杭Pから逃げ、掘進方向
が杭Pの軸芯からずれるようなことがなく、オーガスク
リュー30の掘進性を維持し、杭Pを有効に破砕させる
ことができる。
【0031】この実施形態では、各係止爪4は、その先
端部が杭Pの外周面に係止する係止位置とこの係止位置
からケーシング側に退避する退避位置とに亘って回動で
きるようにケーシング3に枢着されているから、各係止
爪4を退避位置においてケーシング3と概ね平行な状態
に位置させることができ、従ってケーシング3による地
盤の掘削時に係止爪4が周囲地盤や掘削土砂等によって
破損するようなことがなく、またケーシング3に対する
係止爪4の取付構造がきわめて簡単で、取付作業が容易
となる。また、このような係止爪4の取付構造と共に、
この実施形態に示した前述のような構成の爪切り換え操
作手段5によれば、複数個の係止爪4を確実に同時操作
できると共に、退避位置と係止位置との切り換えを正確
に行わせることができる。
【0032】また、この実施形態では、オーガマシン2
の上下駆動を吊支用ワイヤー10の巻取り・繰り出し操
作によって行わせているが、オーガマシン2は、リーダ
1に沿って配設したチェーンによるチェーンドライブ手
段、その他適当な昇降駆動手段によって上下動させるこ
とができる。
【0033】また、この実施形態では、地中埋設杭Pを
把持するのに3個の係止爪4を使用しているが、杭Pを
確実に把持することができるものであれば、係止爪は3
個に限らず、2個でもよい。また、爪切り換え操作手段
5は、この実施形態に示した以外の構成のものを使用し
てもよい。例えば、各係止爪を実施形態のような枢着構
造にしておいて、その枢着端部側にシリンダを連動連結
して、退避位置と係止位置とに切り換えできるようにし
てもよく、また各係止爪をケーシング3の半径方向に往
復移動可能にケーシング3に取り付けると共に、この係
止爪をシリンダで進退駆動させることにより退避位置と
係止位置とに切り換えるようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】請求項1に係る発明の破砕処理装置によ
れば、不要となった地中埋設杭を、引き抜くことなく、
そのまま地中で容易に破砕することができ、また破砕さ
れずに残った杭の残部は、係止爪により把持して引き抜
くことができる。また、引き抜いた杭の残部は、短いも
のであるから、施工現場でも簡単に破砕処理できるし、
必要によっては所定の処理場まで搬送することも容易で
ある。また、ケーシングは、常にオーガスクリューに先
行して杭の周囲地盤を掘削するから、オーガスクリュー
が杭から逃げるようなことがなく、オーガスクリューの
掘進性を維持し、杭を有効に破砕させることができる。
【0035】請求項2に記載のように、ケーシングをケ
ーシング上下動手段によって所定ストローク上下動させ
るようにした場合は、ケーシングによって掘削した掘削
土砂及びオーガスクリューによって破砕したコンクリー
ト破砕片や粉体を掘孔内に有効に埋め戻すことができ
る。
【0036】請求項3に記載のように、各係止爪を、先
端部が杭の外周面に係止する係止位置とこの係止位置か
らケーシング側に退避する退避位置とに亘って回動でき
るようにケーシングに枢着しているから、各係止爪を退
避位置においてケーシングと概ね平行な状態に位置させ
ることができ、このためケーシングによる地盤の掘削時
に係止爪が周囲地盤や掘削土砂等によって破損するよう
なことがなく、またケーシングに対する係止爪の取付構
造が簡単で、取付作業が容易となる。
【0037】請求項4に記載によれば、複数個の係止爪
を確実に同時操作できると共に、退避位置と係止位置と
の切り換えを正確に行わせることができる。
【0038】請求項5に記載のように、ケーシングに、
その下端部から水、セメントミルク又はエアを噴出させ
る流体噴出管を配管すれば、杭の引き抜き中に、流体噴
出管から例えば薄いセメントミルクを噴出させることに
よって、掘孔内に埋め戻した土砂を掘削前の地盤と同じ
程度の硬さにすることができる。また、地盤が比較的硬
い場合は、ケーシングによる地盤掘削時に、流体噴出管
から水あるいは圧力エアを噴出させることによって、地
盤の掘削を容易に行うことができる。
【0039】請求項6に記載のように、外周にスクリュ
ーを有するケーシングを使用すれば、地盤の掘削を有効
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る破砕処理装置を示す全体側面図
である。
【図2】 同破砕処理装置の上部側の拡大側面図であ
る。
【図3】 同破砕処理装置の上部側の拡大正面図であ
る。
【図4】 (A)は(B)のX−X線断面図、(B)は
同破砕処理装置の下端部側の正面図である。
【図5】 (A)は(B)のY−Y線断面図、(B)は
図4の(B)の一部拡大断面図である。
【図6】 〜は同破砕処理装置による杭の引き抜き
施工の前段を説明する工程図である。
【図7】 〜と同破砕処理装置による杭の引き抜き
施工の後段を説明する工程図である。
【符号の説明】
P 地中埋設杭 1 リーダ 2 オーガマシン 3 ケーシング 4 係止爪 5 爪切り換え操作手段 13 スライドスリーブ 14 リング部材 16 油圧シリンダ 20 連杆 22 クランク機構 27 流体噴出管 30 オーガスクリュー 33 油圧シリンダ(ケーシング上下動手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−33342(JP,A) 特開 平6−41959(JP,A) 特開 平7−42469(JP,A) 特開 平11−131472(JP,A) 実開 昭54−170603(JP,U) 実開 平3−119039(JP,U) 実開 昭54−163512(JP,U) 実開 昭55−140542(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リーダに沿って昇降するオーガマシン
    に、先端部の掘削刃で地中に埋設された杭の周囲を掘削
    するケーシングと、このケーシング内で杭を破砕するオ
    ーガスクリューとを互いに逆方向に回転駆動可能に連結
    し、ケーシングの下部には、杭を把持するための複数の
    係止爪を、爪切り換え操作手段によって各係止爪がケー
    シング側から突出して杭外周面に係止する係止位置とこ
    の係止位置からケーシング側に退避する退避位置とに切
    り換え可能に配設し、オーガスクリューによって杭を破
    砕すると共に、破砕されずに残存した杭を複数の係止爪
    により把持してオーガマシンの上昇移動によって引き抜
    くようにしてなる地中埋設杭の破砕処理装置。
  2. 【請求項2】 ケーシングは、回転すると共に、ケーシ
    ング上下動手段によって所定ストローク上下動するよう
    になっている請求項1に記載の地中埋設杭の破砕処理装
    置。
  3. 【請求項3】 各係止爪は、その先端部が杭外周面に係
    止する係止位置とこの係止位置からケーシング側に退避
    する退避位置とに亘って回動可能にケーシングに枢着さ
    れてなる請求項1又は2に記載の地中埋設杭の破砕処理
    装置。
  4. 【請求項4】 爪切り換え操作手段は、ケーシングにそ
    の長手方向に延びる複数本の連杆を周方向に間隔をおい
    てそれぞれ長手方向にスライド可能に支持させ、各連杆
    の下端部をリンク機構を介して各係止爪に連動連結する
    一方、ケーシングの上端部にスライドスリーブをケーシ
    ングと一体回転可能でその長手方向にスライド可能に嵌
    合し、各連杆の上端部をスライドスリーブに連結し、こ
    のスライドスリーブに回転のみ可能に嵌合したリング部
    材とオーガマシンとの間に複数のシリンダを介装し、こ
    のシリンダの伸縮作動によって、リング部材、スライド
    スリーブ、連杆及びリンク機構を介して各係止爪を係止
    位置と退避位置とに切り換えるようになっている請求項
    3に記載の地中埋設杭の破砕処理装置。
  5. 【請求項5】 ケーシングにはその下端部から水、セメ
    ントミルク又はエアを噴出させる流体噴出管を配管して
    なる請求項1〜4の何れかに記載の地中埋設杭の破砕処
    理装置。
  6. 【請求項6】 ケーシングは外周にスクリューを有して
    なる請求項1〜5の何れかに記載の地中埋設杭の破砕処
    理装置。
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