JP2001271350A - 既存杭切削撤去方法及びその装置 - Google Patents

既存杭切削撤去方法及びその装置

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JP2001271350A
JP2001271350A JP2000088329A JP2000088329A JP2001271350A JP 2001271350 A JP2001271350 A JP 2001271350A JP 2000088329 A JP2000088329 A JP 2000088329A JP 2000088329 A JP2000088329 A JP 2000088329A JP 2001271350 A JP2001271350 A JP 2001271350A
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Susumu Nishi
進 西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基礎構造物を破壊してビル等を建て替える工
事において、既存杭を軽便容易かつ迅速に撤去できる方
法とその装置を提供する。 【解決手段】 既存杭Pの頭部に嵌合する有底筒状体2
と、有底筒状体2の閉じた上部に結合した回転駆動軸4
の連結部5と、有底筒状体2の開いた下部の側面から内
方へ進退可能に配設された一又は複数のカッター15
と、有底筒状体2の外周面に固定した螺旋羽根7とから
なる。有底筒状体2を回転しながら既存杭Pの周囲を掘
り下げ、有底筒状体2の深さ分掘り下げると、カッター
15の切削刃16を既存杭Pに押し付けて楔作用を生じ
させながら切断する。切削刃16で切断した既存杭Pの
頭端部は、カッター15で有底筒状体2内に収納したま
ま上昇させて適宜排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は既存杭切削撤去方
法及びその装置に関するもので、とりわけ、老朽化した
ビル等の基礎構造物を壊して建て替える工事において、
既存杭を軽便容易かつ迅速に撤去する方法とその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】老朽化したビル等の基礎構造物を破壊し
て建て替える工事が増えて来た現今にあっては、既存杭
をも撤去して新規な基礎杭を打設する必要性が生じてい
る。既存杭は鉄筋かごを埋設した場所打ち杭、又はPC
コンクリートパイルであり、地中深く打設してあるから
これを抜去することは容易ではない。
【0003】例えば、既存杭を抜き取るために、既存杭
の近傍に既存杭よりも長いタワーを立設し、タワーの頂
部に滑車を配置してワイヤロープを掛け回し、ワイヤロ
ープの一端部を既存杭の頭部に連結し、ワイヤロープの
他端部を地上に固定した巻上げ機のドラムに巻き付け、
巻上げ機を駆動してドラムにワイヤロープを巻き取る抜
去装置で既存杭が地中から軽便容易に抜け出るようなケ
ースは希である。
【0004】そのため、既存杭の頭部に起振機を取り付
けてワイヤロープの引き抜き力が作用している間に、起
振機を駆動して既存杭を振動させることにより、既存杭
と地山との摩擦抵抗をなるべく小さくする必要性など、
実施の上で種々の装置が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
タワーを用いた抜去装置では、既存杭の構造や状態如何
により種々の制約を受けてその実用性が問題視される。
また、ワイヤロープの切断事故など引き抜き施工の安全
性を確保する必要性が生じる等々の種々の困難な問題を
抱えているので実用性に乏しい。
【0006】一方、既存杭を掘削しながら破壊する方式
では、既存杭の周囲の土砂を掘り進むための顕著な効果
を有する特殊装置がいまだ開発されていないから、バッ
クホーや掘削バケットによる大型の重機工事に頼る以外
になく、さらに、掘削と破壊及び掘削物の排除の行程が
必要で工事が大型化及び複雑化して、作業スペースも大
きく必要とするほか、非能率的である。
【0007】そこで、この発明は既存杭を軽便容易かつ
迅速に撤去できる装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するため、予め所定高さに露出させた既存杭の頭端部
に有底筒状体を冠し、有底筒状体の下部外周側より内周
側の既存杭の中心部に向けてカッターを移動させながら
回転駆動することにより頭端部を切断し、切断した頭端
部をカッターにて有底筒状体内に保持したまま上昇させ
た後、カッターを引き込めて有底筒状体から排出するこ
とを特徴とする既存杭切削撤去方法を提供する。
【0009】この方法によれば、既存杭の頭端部を所定
長さに予め露出させておくことにより、頭端部を孔内等
で破壊・破砕することなく撤去できる。
【0010】また、既存杭の頭端部に有底筒状体を冠し
て回転駆動し、有底筒状体の外周面に固定した螺旋羽根
にて既存杭周囲の土砂等を掘削し、既存杭の頭端部が有
底筒状体の上底に達すると有底筒状体の下部外周側より
内周側の既存杭の中心部に向けてカッターを移動させな
がら回転駆動を継続することにより既存杭を切断し、切
断した既存杭の頭端部を有底筒状体内に保持したまま上
昇させた後、カッターを引き込めて有底筒状体から排出
することを特徴とする既存杭切削撤去方法を提供する。
【0011】この方法によれば、既存杭周囲の土砂等を
掘削しながら所定高さの頭端部を露出させ、かつ、切削
して撤去できる。
【0012】そして、既存杭の頭端部に嵌合する所定深
さの有底筒状体と、有底筒状体の閉じた上部に結合した
回転駆動軸の連結部と、有底筒状体の開いた下部の側面
から求心方向へ進退可能に配設された一又は複数のカッ
ターと、前記有底筒状体の外周面に固定した螺旋羽根と
からなることを特徴とする既存杭切削撤去装置を提供す
る。
【0013】この装置によれば、有底筒状体を既存杭の
露出した頭端部に嵌合して回転駆動することにより、頭
端部をカッターで切削できるほか、頭端部が露出してい
ない既存杭周囲の土砂を掘削刃で掘削し、既存杭の頭端
部が有底筒状体の上底に達するとカッターを既存杭の中
心部に向けて移動させることにより、回転しながら既存
杭に押し付けられる切削刃で楔作用を生じながら既存杭
を切断することができできる。
【0014】切断後、カッターを有底筒状体内に突出さ
せたそのままの状態で有底筒状体を上昇移動させて有底
筒状体内に保持し、有底筒状体から排出できる適宜の高
さに上昇すると、カッターを引き込めて頭端部を適宜排
出する。排出された頭端部は搬送に都合よく切断されて
いる。
【0015】さらに、前記カッターは、有底筒状体の下
部側面にハウジングを結合し、ハウジング内に油圧シリ
ンダを垂設し、油圧シリンダのピストンロッドにクラン
クを連結し、クランクをハウジング内に回動自在に軸支
し、クランクの下端部に突設したピンをカッターブロッ
クに形成した長孔に係合させ、カッターブロックをハウ
ジング内で水平方向へ摺動可能に配置し、かつ、カッタ
ーブロックの切削刃をハウジングに面して有底筒状体に
開設した窓孔からその内方へ進退可能に配設してなる。
また、カッターを有するハウジングは有底筒状体の外周
面に直径方向で相対向して少なくとも2個が配設されて
いる。
【0016】したがって、油圧制御によるカッターの進
退作動で既存杭の切削と有底筒状体内での切削した既存
杭の頭端部の保持及びその解放が可能となるので、頭端
部の処理が容易となる。
【0017】また、有底筒状体の外周面に螺旋羽根の上
部で掘削土砂を地中孔内にとじ込めるスカート部を設け
た。したがって、掘削刃と螺旋羽根で掘削した土砂をス
カート部下側に堆積させて地中孔を閉塞し、掘削土砂を
孔外に出さないようにしてその処理を不要とし、かつ、
地中孔を埋め戻す際の都合が良い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図に
基づき説明する。図1は既存杭切削撤去装置1の正面
図、図2はその一部破断正面図、図3は平面図及び図4
は底面図である。図において、2は有底筒状体である。
この有底筒状体2は既存杭Pの頭部に嵌合する円筒体か
らなり、上部は閉じて上底3を有し、下部は裾を開いて
既存杭Pを嵌合できる。上底3の中心部には回転駆動軸
4の連結部5が設けれられている。なお、有底筒状体2
の周側面や上底3には排土孔25,26が開設されてい
る。有底筒状体2の深さは、既存杭Pを切断した頭端部
が搬送するのに都合の良い長さとなる適宜の深さとす
る。
【0019】有底筒状体2の上部外周面には所定角度
(約30度)で傾斜する傘状配置の密閉されたスカート
部6を設けてある。このスカート部6の円周内に収まる
円周の螺旋羽根7が有底筒状体2の外周面に巻き付け固
定されている。螺旋羽根7の上端部はスカート部6の下
方に配置され、下端部は有底筒状体2の下端部に配置さ
れてその先端部に掘削刃8が取付け固定されている。掘
削刃8は土砂や岩石を掘削できる周知のものである。な
お、有底筒状体2の裾にも掘削刃8aを装着してある。
【0020】さらに、有底筒状体2の下部外周面には、
直径方向で相対向する配置で4つのハウジング9が取付
け固定されている。このハウジング9が交差する螺旋羽
根7は一部を切り欠いて分断している。ハウジング9は
螺旋羽根7の円周内に収まる箱形であって、図5に示す
ように、その上部開口部10にシャフト11を設けてそ
のシャフト11に油圧シリンダ12の尾端を回動自在に
軸支し、下部開口部13を形成する底板14にカッター
15を水平方向へ摺動可能に載置してある。
【0021】また、ハウジング9内にはカッター15の
上部に離間した一対の横梁17,17が固定され、それ
ら間に設けたシャフト18に支持されるクランク19が
配置されている。クランク19はT字形の部材であっ
て、その上端部は油圧シリンダ12から進退するピスト
ンロッド20に回動自在に連結され、下端部にはピン2
1を突設してあり、このピン21はカッター15のスラ
イドブロック22に上下方向で開設した長孔23に係合
している。
【0022】カッター15はスライドブロック22に切
削刃16を一体的又は着脱可能に結合してなるもので、
切削刃16の先端部は断面が三角形状に鋭利にした超硬
合金からなり、有底筒状体2に開設した窓孔24に面し
ている。切削刃16はコンクリートのみならず鉄筋かご
をも切断できるものとする。この切削刃16は既存杭P
の外周面にV溝を形成しながら押し込まれて楔作用を生
じさせる。
【0023】上記構成にかかる既存杭切削撤去装置1を
用いた既存杭切削撤去の施工例を説明する。図8(A)
に示すように、既存杭Pの打ち込まれた地表Eにおい
て、少なくとも有底筒状体2の所定深さと同じ高さで頭
端部が露出するように、バックホー又は掘削バケットで
地中孔Qを所定深さに掘削し、かつ、その地中孔Q内に
ケーシング30を挿入する。
【0024】次に、そのケーシング30内に向け既存杭
切削撤去装置1を下降させて挿入する。有底筒状体2は
作業車31のクレーン32から吊支された回転駆動機3
3に係合するケリーバー等の回転駆動軸4の下端部に連
結部5を介して連結されている。
【0025】図8(B)に示すように、有底筒状体2を
既存杭Pの頭端部に軸心を一致させて嵌合させ、回転駆
動軸4を回転駆動機で回転駆動すると有底筒状体2が回
転する。そこで、油圧シリンダ12を駆動してピストン
ロッド20を押し出すと、図5から図7に示すように、
クランク19がシャフト18を中心として時計回りに回
動することにより、ピン21がスライドブロック22を
窓孔24に向けて押し出し、切削刃16は既存杭Pの外
周面に押し付けられる(図5)。有底筒状体2の回転を
継続することにより、切削刃16は既存杭Pの周囲を回
転しながら既存杭Pに食い込んでいく(図6)。切削刃
16が既存杭Pの外周面に所定の深さで食い込んで周溝
が形成される。
【0026】ピストンロッド20が、最大ストロークに
達すると切削刃16は有底筒状体2の内方に最大限で突
出して既存杭Pを楔作用により完全に切断する(図
7)。切削刃16は既存杭Pのコンクリートやそれに埋
め込まれた鉄筋かごなどを切削する。すなわち、切削刃
16を図示のような水平な断面V字形にしておくと、切
削しながら食い込んで既存杭Pに楔を打ち込む作用を生
じるので、既存杭Pは当該箇所から頭端部が破断する。
【0027】次に、頭端部を切断した段階で、切削刃1
6が有底筒状体2内に突出して頭端部の下端側にある突
出状態のままで、回転駆動軸4をケーシング30のある
地中孔Qから上昇移動させると、切削された頭端部は有
底筒状体2内に収納された状態で上昇して既存杭Pから
分離できる。
【0028】そこで、既存杭切削撤去装置1が地中孔Q
から出て、頭端部を排出できる所要の高さに達すると、
油圧シリンダ12を駆動してピストンロッド20を引き
込むことにより、図7から図5に示すように、クランク
19がシャフト18を中心として反時計回りに回動し、
ピン21がスライドブロック22を下部開口部13に向
けて引き戻す。したがって、切削刃16はハウジング9
内に引き込まれ、頭端部は有底筒状体2から落下するこ
ととなるので、これを適宜の手段で受けて排出すればよ
い。
【0029】有底筒状体2内から頭端部を排出した後、
回転駆動軸4を再び下降移動させて有底筒状体2をその
ケーシング30の内底面に降ろし、図8(C)に示すよ
うに、残存する既存杭Pの切断面に冠する状態とし、か
つ、回転させてさらに周囲の土砂を掘り進む。このとき
は、ケーシング30内にベントナイト溶液40を注入す
る。ベントナイト溶液40は地上に設けてある水槽から
ポンプにて送り込まれる(図示略)。
【0030】これにより、既存杭Pの周囲の土砂は掘削
刃8で掘削され、螺旋羽根7にて有底筒状体2の外周面
に沿って上昇移動し、排土孔25から既存杭P側へ漏れ
出るのを許容しながらスカート部6の下部に上昇する。
スカート部6の下部に上昇した土砂は螺旋羽根7にて圧
縮されながら堆積して地中孔Q外に排出されることはな
い。
【0031】また、有底筒状体2の排土孔26からスカ
ート部6の上部に移動した土砂は、スカート部6を滑り
落ちて地中孔Q内に戻ることができるため、掘削土砂を
搬出する必要性がなく、既存杭Pの撤去後に地中孔Qを
埋め戻すのにも都合が良い。
【0032】有底筒状体2の上底3の内面が既存杭Pの
上端面に当接して有底筒状体2の下降が停止し、掘削刃
8での土砂等の掘削ができなくなると、油圧シリンダ1
2を駆動してカッター15を作動させ前記同様にして残
りの頭端部を切削し、かつ、排出することを繰り返すの
である。
【0033】かくして、有底筒状体2の深さ分の長さに
既存杭Pを順次切削しながら既存杭Pの全体を撤去する
ものである。球根部付き既存杭の場合には掘削刃8にて
球根部の下部まで掘り下げることができ、球根部の周囲
に残った部分は拡大バケツにて取り込み完全撤去でき
る。既存杭Pを切削撤去した後は有底筒状体2を回転駆
動軸4から取り外す。
【0034】なお、上記施工例では、バックホー又はバ
ケットにて予め地中孔Qを形成し、その内部にケーシン
グ30を挿入したが、既存杭Pの頭が地表面に露出して
いるならば、その頭に有底筒状体2を冠して合わせ、か
つ、回転駆動することにより既存杭Pの周囲の土砂を掘
削して地中孔Qを形成しつつ、既存杭Pの頭が有底筒状
体の上底3内面まで達すればカッター15を作動させる
手順とした別の施工例を採用することもできる。
【0035】また、既存杭Pの切削撤去工事完了後にお
ける地中孔Qは、図9(A)〜図9(B)に示すよう
に、回転駆動軸4の下端部にフック42でトレミー管4
1を吊支し、これを地中孔Q内に挿入してベントナイト
溶液40を水槽に回収しつつ、砂ソイルフィックス剤4
3を注入する。最後に、図9(C)に示すように、ケー
シング30を引き抜くことによって埋め戻し工事が完了
する。
【0036】
【発明の効果】以上説明したこの発明によれば、有底筒
状体の深さ分の、搬送に都合のよい長さに既存杭を順次
切削しながら既存杭の全体を撤去することができるか
ら、すべて機械的な作業にて安全で軽便容易かつ迅速な
既存杭撤去ができる。また、有底筒状体にスカート部を
形成することによって、掘削土砂を孔内に止めて外部に
排出することがないので、掘削土砂を搬送したり、埋め
戻す作業がなくてコスト安価に施工できる。したがっ
て、作業スペースも広大に必要とせず、狭い現場で小さ
い重機にて既存杭の切削撤去工事が施工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す正面図。
【図2】一部破断した図1と同様の正面図。
【図3】図1の平面図。
【図4】図1の一部破断底面図。
【図5】図2の要部拡大図。
【図6】図5の作用説明図。
【図7】図5の作用説明図。
【図8】(A)から(C)は既存杭切削撤去施工例の説
明図。
【図9】(A)から(C)は既存杭切削撤去施工後の埋
め戻し作業の説明図。
【符号の説明】
P…既存杭 Q…地中孔 1…既存杭切削撤去装置 2…有底筒状体 3…上底 4…回転駆動軸(ケリーバー) 5…連結部 6…スカート部 7…螺旋羽根 8…掘削刃 9…ハウジング 10…上部開口部 11…シャフト 12…油圧シリンダ 13…下部開口部 14…底板 15…カッター 16…切削刃 17…横梁 18…シャフト 19…クランク 20…ピストンロッド 21…ピン 22…スライドブロック 23…長孔 24…窓孔 25,26…排土孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め所定高さに露出させた既存杭の頭端
    部に有底筒状体を冠し、有底筒状体の下部外周側より内
    周側の既存杭の中心部に向けてカッターを移動させなが
    ら回転駆動することにより頭端部を切断し、切断した頭
    端部をカッターにて有底筒状体内に保持したまま上昇さ
    せた後、カッターを引き込めて有底筒状体から排出する
    ことを特徴とする既存杭切削撤去方法。
  2. 【請求項2】 既存杭の頭端部に有底筒状体を冠して回
    転駆動し、有底筒状体の外周面に固定した螺旋羽根にて
    既存杭周囲の土砂等を掘削し、既存杭の頭端部が有底筒
    状体の上底に達すると有底筒状体の下部外周側より内周
    側の既存杭の中心部に向けてカッターを移動させながら
    回転駆動を継続することにより既存杭を切断し、切断し
    た既存杭の頭端部を有底筒状体内に保持したまま上昇さ
    せた後、カッターを引き込めて有底筒状体から排出する
    ことを特徴とする既存杭切削撤去方法。
  3. 【請求項3】 既存杭の頭端部に嵌合する所定深さの有
    底筒状体と、有底筒状体の閉じた上部に結合した回転駆
    動軸の連結部と、有底筒状体の開いた下部の側面から求
    心方向へ進退可能に配設された一又は複数のカッター
    と、前記有底筒状体の外周面に固定した螺旋羽根とから
    なることを特徴とする既存杭切削撤去装置。
  4. 【請求項4】 カッターは、有底筒状体の開いた下部側
    面にハウジングを結合し、ハウジング内に油圧シリンダ
    を垂設し、油圧シリンダのピストンロッドにクランクを
    連結し、クランクをハウジング内に回動自在に軸支し、
    クランクの下端部に突設したピンをカッターブロックに
    形成した長孔に係合させ、カッターブロックをハウジン
    グ内で水平方向へ摺動可能に配置し、かつ、カッターブ
    ロックの切削刃をハウジングに面して有底筒状体に開設
    した窓孔からその内方へ進退可能に配設してなることを
    特徴とする請求項3記載の既存杭切削撤去装置。
  5. 【請求項5】 カッターを有するハウジングは有底筒状
    体の外周面に直径方向で相対向して少なくとも2個が配
    設されていることを特徴とする請求項3又は4記載の既
    存杭切削撤去装置。
  6. 【請求項6】 有底筒状体の外周面に螺旋羽根の上部で
    掘削土砂を地中孔内にとじ込めるスカート部を設けたこ
    とを特徴とする請求項3,4又は5記載の既存杭切削撤
    去装置。
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