JP3187326B2 - 縦穴掘削機 - Google Patents

縦穴掘削機

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JP3187326B2
JP3187326B2 JP21836196A JP21836196A JP3187326B2 JP 3187326 B2 JP3187326 B2 JP 3187326B2 JP 21836196 A JP21836196 A JP 21836196A JP 21836196 A JP21836196 A JP 21836196A JP 3187326 B2 JP3187326 B2 JP 3187326B2
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幸三郎 土屋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、縦穴掘削機に関
し、特に、深礎工法や立坑、マンホール等の構築のため
の掘削作業に好適な縦穴掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】現場打ちコンクリートによる杭基礎や、
立坑やマンホール等の各種の地中構造物を構築する際に
は、縦穴が掘削形成されることになる。かかる縦穴の掘
削工法は、掘削対象地盤の地質や地下水の有無、周囲の
環境等を考慮して適宜選択されることになるが、地下水
の少ない地盤に対して用いられる工法であって、騒音や
振動の少ない縦穴の掘削工法として、深礎工法に採用さ
れているものが広く知られている。
【0003】この深礎工法に用いる縦穴の掘削工法は、
例えば鋼製リングビームと鋼板とを用いて、あるいはラ
イナープレートを用いて縦穴内壁面の山止め作業を行い
ながら、主として人力によって垂直方向に縦穴の掘削作
業を行ってゆくもので、支持地盤まで達してこの掘削作
業が終了したら、さらに、鉄筋等の補強部材を組み立
て、ライナープレート等の山止め部材を撤去しながらコ
ンクリートを打設することにより、杭基礎が構築されて
深礎工法が終了する。
【0004】そして、かかる深礎工法に用いる縦穴の掘
削工法は、大型の重機を特に必要としないため、かかる
大型の重機の搬入が困難な、傾斜地や狭い場所、あるい
は既設のビルの下方や高架橋の下方等の空頭の限られた
条件下などにおいても容易に採用することができるばか
りか、市街地における公害対策としても有益であること
から、例えば、建築基礎杭、柱基礎杭、アンダーピンニ
ングの仮受け杭、山岳橋梁の基礎杭、地滑り防止杭等の
他、立坑や地質調査のテストピット等を構築する際の縦
穴の掘削工法としても広く適用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記深
礎工法に用いる縦穴の掘削工法によれば、掘削作業及び
土砂の搬出作業は主として人力作業により行なわれるも
のであるため、特にその掘削深度が10〜20mを越え
るようになると、バケツによる揚土作業に手間がかかっ
てその作業が困難なること等により、効率的な掘削作業
を行うことができなくなるいう課題があった。
【0006】また、熟練労働者の減少や労働者の高齢化
に伴い、作業員の確保が困難な状況にあることから、か
かる縦穴の掘削作業における人力作業の低減を図ること
のできる簡易な構成の掘削機の開発が望まれている。
【0007】そこで、この発明は、上記従来の課題に着
目してなされたもので、特に、大型の重機の搬入や使用
が困難な条件下においても、機械化を図って人力による
作業を低減しつつ、効率良く縦穴の掘削作業を行ってゆ
くことのできる縦穴掘削機を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、縦穴の中
央から放射方向に突出して当該縦穴の内壁面を押圧する
複数のグリッパを備えることにより、当該縦穴の内壁面
から支持反力を得る支持台と、該支持台の中心部分を貫
通して、当該支持台に対して上下方向に進退可能に設け
らる上部筒体と、該上部筒体の下端部分において当該上
部筒体に対し回動可能に連接するとともに、下端部分に
切削ビットを備え、かつ側面に土砂取り込み用の開口部
を有する下部筒体と、該下部筒体の側部に水平方向に延
長して取り付けられるととともに、その螺旋形状による
掘削土砂の搬送路が前記下部筒体の開口部と連通するよ
うに取り付けられるヘリカルドラム掘削装置と、前記上
部筒体を経て前記下部筒体の内部に挿入配置される吸引
配管とからなることを特徴とする縦穴掘削機にある。
【0009】ここで、上記記載において、ヘリカルドラ
ムとは、一般に、中心軸の周囲に鋼板等の板部材を螺旋
状に取り付けることにより、全体として円筒形状をなす
部材であって、取り込んだ土砂やその他の資材、廃材等
を螺旋形状に沿った搬送路を介して送り出すことができ
るような構成を有する機材をいい、例えばアルファルト
フィニッシャーにおけるアスファルト合材の敷均し装置
や、舗装面破砕工事における破砕された路材の集積装置
として用いられているヘリカルドラムを、一部改良して
この発明に用いることができる。
【0010】すなわち、上記記載におけるヘリカルドラ
ム掘削装置とは、この掘削装置を構成するヘリカルドラ
ムの回転に伴って、上記螺旋状の板部材の周囲に取り付
けたビットあるいは当該ヘリカルドラムの延長方向先端
に取り付けたカッターヘッドにより切削した土砂を、そ
の螺旋形状に沿った搬送路を介して、縦穴の中央部分に
位置する下部筒体との接続部分に順次送り出すことがで
きるような構成を有する装置である。
【0011】また、この発明の縦穴掘削機は、前記下部
筒体の内部に、前記上部筒体を経て先端の撹拌翼が前記
開口部の近傍に位置するように延長配設される撹拌ロッ
ドを、さらに挿入配置するようにすることが好ましい。
【0012】そして、この発明の縦穴掘削機によれば、
複数のグリッパを伸張することにより支持台を縦穴の内
部に固定した後、下部筒体及びヘリカルドラム掘削装置
を回動しながら、上部筒体を支持台に対して徐々に下方
にスライド移動してゆくことによって掘削作業が行われ
る。
【0013】すなわち、下部筒体の回動及び上部筒体の
下方へのスライド移動によって、縦穴の中心部分が下部
筒体の下端の切削ビットによって先行掘削されてゆくと
ともに、下部筒体の側部に取り付けたヘリカルドラム掘
削装置が、下方に沈下しながら、下部筒体を中心として
これの周囲をいわゆる公転してゆくことになる。一方、
ヘリカルドラム掘削装置は、水平方向に延長する軸を中
心としてヘリカルドラムを回動することにより、これの
先端あるいは周囲に取り付けたビットによって、上記下
方への沈下移動に伴って、上記先行掘削された中心部分
の周囲の底面地盤を順次切削して行くことになる。
【0014】また、このようにして切削された土砂は、
ヘリカルドラムの螺旋状の搬送路に取り込まれ、これの
回転により、螺旋形状に沿って、縦穴の中央部分に位置
する下部筒体へ向かって順次送り出され、この搬送路と
連通する開口部を介して下部筒体の内部に取り込まれ
る。なお、下部筒体の下端の切削ビットによって切削さ
れた土砂は、例えば当該下端部分に設けられた取り込み
開口から下部筒体の内部に取り込まれることになる。
【0015】そして、下部筒体の内部に取り込まれた土
砂は、上部筒体を経て上方から下部筒体の内部に挿入配
置されるとともに例えば下部筒体の下端部分において先
端が開口する吸引配管によって吸引されて、順次上方に
排除されることになる。
【0016】また、下部筒体の内部に、上部筒体を経て
先端の撹拌翼が開口部の近傍に位置するように延長配設
される撹拌ロッドを、さらに挿入配置しておけば、取り
込んだ土砂をこの撹拌ロッドを用いて適宜撹拌すること
により、吸引配管がその先端部分で詰まるのを防止し、
これにより安定して掘削土砂を吸引排除することが可能
となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態すなわち実施例について、添付図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1に示すこの実施例の縦穴掘削機10
は、例えば深礎工法において、現場打ちコンクリートを
打設して基礎杭を構築するための直径2m程度の縦穴1
1を、一例として既設ビルの下方や高架橋の下方等の空
頭の限られた条件下で掘削形成する際に採用されたもの
である。すなわち、このような条件下においては、大型
のクレーンや大型の縦穴掘削機械を常時使用することは
困難なため、簡易な構成を有するこの実施例の縦穴掘削
機10を使用することにより、掘削作業の機械化を図
り、これによって作業員による手作業を軽減しつつ効率
の良い縦穴の掘削作業を可能にすることを意図したもの
である。
【0018】そして、この実施例の縦穴掘削機10は、
主として、縦穴11の内壁面12を押圧して支持反力を
得る複数のグリッパ13を備える支持台14と、この支
持台14の中心部分を貫通するようにして設けられた上
部筒体15と、この上部筒体15の下端部分に回動可能
に連接するとともに、下端部分に切削ビットとしてのオ
ーガビット16を備え、かつ側面に土砂取り込み用開口
17を有する下部筒体18と、この下部筒体18の側部
に取り付けられるヘリカルドラム掘削装置19と、上部
筒体15を経てこれの上方から下部筒体18の内部に挿
入配置される吸引配管20とによって構成されている。
【0019】ここで、支持台14は、図2にも示すよう
に、円盤状の中央支持架台21と、この中央支持架台2
1から放射方向に延長する3体のグリッパ13とからな
り、また、この中央支持架台21には、その中心部分
に、上部筒体15を上下方向に進退摺動させるための貫
通開口22が形成されているとともに、その上面には、
中央支持架台21あるいはグリッパ13のスリーブ部2
3に架設支持されて、足場ネット24が、作業員の作業
用足場として取り付けられている。さらに、この中央支
持架台21には、上部筒体15の進退用の伸縮ジャッキ
25の一端部が接続固定されるとともに、下部筒体18
を回転駆動するための回動モータ26等が固定配置され
ている(図1参照)。
【0020】また、上部筒体15は、直径20mm程
度、長さ1.5m程度の円形の中空部材であって、中央
支持架台21の貫通開口22に嵌装されたガイドスリー
ブ27に沿って上下方向に進退スライドするとともに、
この進退駆動は、上部筒体15の外周部分に突出固定し
た支持ブラケット28に他端部が固定されている、支持
台14との間に介装する上記伸縮ジャッキ25の伸縮に
よって行われる。なお、上部筒体15の上端部分は、吸
引配管20や後述する撹拌ロッド29を挿入設置するこ
とができるように開口しているとともに、この開口縁部
から外方に突出するガイド棒支持板30には、下方に延
長するガイド棒31が取り付けられ、これが中央支持架
台21に設けたガイド孔32に摺動可能に嵌装すること
により、上部筒体15を上下方向に進退させる際、ある
いは下部筒体18及びヘリカルドラム掘削装置19を回
動する際に、これらの作動に伴って上部筒体15が回転
するのを防止している。
【0021】さらに、下部筒体18は、その上端部分
に、ベアリング機構33を介して上部筒体15の下端部
分と回転可能に接続する回転スリーブ34を一体として
備えるとともに、この回転スリーブ34から外側に突出
するフランジ35の端面には旋回大平歯車36が形成さ
れ、これが上記回動モータ26と一体となった旋回小平
歯車37と噛合することにより、回動モータ26の駆動
力を回転スリーブ34ないしは下部筒体18に伝達して
これらを回転駆動することができるようになっている。
またこの下部筒体18の下端部分には、縦穴11の底面
中心部分を先行掘削するための、先端が下方に突出する
ようにしてかつ平面十字形状に形成したオーガビット1
6が設けられており、これに取り付けた多数のピック3
9により、底面地盤の中央部分を切削するとともに、切
削した土砂は、オーガビット16の間の開口から下部筒
体18の内部に取り込むようになっている。
【0022】そして、この下部筒体18の下半部側面に
は、その周方向の略4分の1を切り欠くようにして、側
方から土砂を取り込むための、上記取り込み用開口17
が形成されているとともに、この取り込み用開口17が
形成された部分を除く略4分の3の外周部分を覆うよう
にして、旋回ケーシング41が取り付けられ、この旋回
ケーシング41を介して、水平方向に延長する直径50
0mm程度の上記ヘリカルドラム掘削装置19が、下部
筒体18の側部に取り付けられることになる。
【0023】すなわち、図3にも示すように、旋回ケー
シング41には、取り込み用の開口17に隣接する一方
の周方向端面付近から外方に突出するようにして、ヘリ
カルドラム支持ブラケット42が固定されているととも
に、ヘリカルドラム43の出力軸45が、出力軸ケーシ
ング44を介してこのヘリカルドラム支持ブラケット4
2に支持され、また、出力軸45を挟んで延長方向後方
にはヘリカルドラム回動モータ46が、延長方向前方に
はドラム軸47が各々接続されるとともに、このドラム
軸47からさらに前方に延長して、ヘリカルドラム43
の中心軸としての回転円筒48が連接している。さら
に、この回転円筒48の外周部分には、図4にも示すよ
うに、鋼板からなる板部材が螺旋状に取り付けられてヘ
リカルベーン49を構成しているととともに、この回転
円筒48の先端部分には、十字型に取り付けた4枚の切
削翼50が取り付けられ、またこれらのヘリカルベーン
49及び切削翼50の外周部分ないしは先端部分には、
地盤切削用の多数のビット59が取り付けられている。
なお、回転円筒48、ヘリカルベーン49、切削翼50
等によって、ヘリカルドラム43が構成され、これに出
力軸45や、ヘリカルドラム回動モータ46、ドラム軸
47等を加えて、ヘリカルドラム掘削装置19が構成さ
れることになる。
【0024】そして、このヘリカルドラム掘削装置19
によれば、ヘリカルドラム43の回転円筒48ないしは
ヘリカルベーン49の基端部分が、下部筒体18の下半
部側面の取り込み用開口17に隣接して配置されている
ことにより、ヘリカルベーン49に沿った螺旋状の搬送
路を介して中心方向に搬送されて来る切削土砂を、後述
する吸引配管20による吸引力も相俟って、開口17か
ら下部筒体18の内部に容易に取り込むことができるよ
うになっている。
【0025】なお、ヘリカルドラム支持ブラケット42
ないしは下部筒体18を始点として水平方向に延長する
ヘリカルドラム43の長さを適宜設計することにより、
縦穴11の径の大きさを容易に変更調節することができ
る。
【0026】一方、上部筒体15を経てこれの上方から
下部筒体18の内部に挿入配置される吸引配管20は、
図1に示すように、径165mm程度の挿入円筒管51
と、接続フランジ52を介してこの挿入円筒管51の上
方に接続するバキューム風送管40とからなり、挿入円
筒管51の下端部分は、下部筒体18の取り込み用開口
40の近傍に位置して開口するとともに、バキューム風
送管40は、例えば地上に設置した吸引ポンプや土砂集
積ピット等に接続している。
【0027】そして、この実施例の縦穴掘削機10によ
れば、さらに、下部筒体18の内部に、先端の撹拌翼5
3が取り込み用開口17の近傍に位置するようにして、
撹拌ロッド29が、上方から上部筒体15を経て挿入配
置されている。
【0028】すなわち、撹拌ロッド54は、上記撹拌翼
53と、これから上方に延長するロッド部54と、上部
筒体15の上端開口から突出してこれの上方に配置され
る回動モータ55とからなり、この回動モータ55の駆
動力により撹拌翼53を回転駆動して、取り込み用開口
17から取り込まれる掘削土砂を適宜撹拌することがで
きるようになっている。なお、この撹拌ロッド54は、
その下端部分が上記挿入円筒管51の下端部分に、また
上端部分が上記吸引配管20の接続フランジ52から突
出延長する支持板56に、各々固定支持されていること
により、安定した撹拌作業を行うことができるようにな
っている。
【0029】そして、この実施例の縦穴掘削機10によ
れば、手作業あるいは簡易な掘削装置を用いて縦穴11
を掘削形成すべき地盤の地表面を掘削することにより、
縦穴掘削機10を設置できる程度の深さで発進穴を形成
し、この発進穴に当該縦穴掘削機10を搬入設置した後
に、この縦穴掘削機10による縦穴11の掘削作業が開
始される。
【0030】すなわち、支持台14の各グリッパ13を
伸張し発進穴の内壁面を押圧して、上部筒体15及び下
部筒体18が縦穴11の中心部分にくるように縦穴掘削
機10を位置決め固定するとともに、足場ネット24上
に立った作業員のリモコン57を用いた運転操作によっ
て、縦穴11の掘削作業が行われる。
【0031】そして、かかる運転操作によって、下部筒
体18及びヘリカルドラム掘削装置19を回転駆動しな
がら、上部筒体15を支持台14に対して徐々に下方に
スライド移動してゆくようにすれば、縦穴11の中心部
分が下部筒体18の下端のオーガビット16によって先
行掘削されてゆくとともに、ヘカルドラム掘削装置19
の下方への沈下移動に伴って、ヘリカルドラム43のヘ
リカルベーン49及び切削翼50に取り付けた多数のビ
ット59によって、先行掘削された中心部分の周囲に位
置する底面地盤を順次切削して行くことになる。
【0032】ここで、ヘリカルドラム43により切削さ
れた土砂は、ヘリカルベーン49による螺旋状の搬送路
に取り込まれ、ヘリカルドラム43の回転によりこの螺
旋形状に沿って下部筒体18へ向かって順次送り出され
るとともに、この搬送路と連通する取り込み用開口17
を介して下部筒体18の内部に取り込まれる。一方、オ
ーガビット16のによって切削された土砂は、上述によ
うに、オーガビット16の間の開口から下部筒体18の
内部に取り込まれることになる。
【0033】そして、このようにして下部筒体18の内
部に取り込まれた土砂は、取り込み用開口17の近傍に
おいて下端部分が開口する吸引配管20によって吸引さ
れて、土砂集積ピット等に給送排除されることになる。
また、この実施例によれば、吸引配管20の下端部の吸
引開口の直下に、撹拌ロッド29の撹拌翼53が配設さ
れているので、これを用いて切削土砂を適宜撹拌しなが
ら吸引作業を行うことにより、吸引配管20が詰まるの
を防止しつつ安定して掘削土砂を吸引排除することでき
る。
【0034】このようにして掘削土砂を吸引排除しなが
ら、ヘリカルドラム43及びオーガビット16により縦
穴11の底面地盤の切削作業を行ない、上記伸縮ジャッ
キ25が伸びきって上部筒体15の1ロット分の下方へ
のスライドが移動終了したら、下部筒体18及びヘリカ
ルドラム掘削装置19の回転駆動を一旦停止し、縦穴掘
削機10の盛り換え作業を行う。
【0035】すなわち、かかる盛り換え作業は、支持台
14の各グリッパ13を収縮して支持台14の固定状態
を解除した後、縦穴掘削機10をオーガビット17やヘ
リカルドラム43により支持させた状態で伸縮ジャッキ
25を収縮し、支持台14を上部筒体15に対して下方
にスライド移動した後、再び各グリッパ13を伸張して
支持台14を縦穴11の内壁面に固定することにより、
容易に行うことができる。
【0036】そして、このような盛り換え作業の終了後
に、再び伸縮ジャッキ25や下部筒体18及びヘリカル
ドラム掘削装置19を駆動して、縦穴11の掘削作業が
行われるとともに、かかる掘削作業及び盛り換え作業を
所定回数繰り返すことにより、定められた深度の縦穴1
1が容易に掘削形成されることになる。
【0037】なお、かかる掘削作業に伴って、縦穴11
の内壁面には、当該内壁面を覆うライナープレート60
が、山止め部材として順次上方から取り付けられること
により、内壁面の崩壊が防止されることになる。
【0038】そして、この実施例の縦穴掘削機10によ
れば、掘削作業及び揚土作業を機械化することにより、
人力作業を低減することができるとともに、掘削した土
砂を吸引ないしは風送によって揚土することにより、掘
削と揚土の同時作業が可能になる。また、底面地盤の切
削を主としてヘリカルドラム43によって行うので、掘
削作業に伴って底面地盤での集土作業を同時に行うこと
が可能になるとともに、土質の硬軟による影響の少ない
安定した掘削効率を得ることができる。さらに、掘削土
砂の排除作業すなわち揚土作業を、吸引ないしは風送に
よって行うので、泥水輸送の場合のような後処理の問題
も少なくなる。
【0039】なお、この発明は、上記実施例の実施の態
様のものに限定されるものではなく、上記各請求項に記
載された構成の範囲内において、種々変更して採用する
ことができる。すなわち、例えば、下部筒体18の内部
に撹拌ロッド29を挿入配置する必要は必ずしもなく、
ヘリカルドラム掘削装置19は、必ずしも旋回ケーシン
グ41を介して下部筒体18の側部に取り付ける必要は
ない。
【0040】また、上記実施例では、深礎工法により基
礎杭を構築する際に、直径2m程度の縦穴11を空頭の
限られた条件下で掘削形成すべくこの発明を採用する場
合について記載したが、この発明は、種々の条件下にお
いて、杭を構築する場合の他、立坑やマンホール等を構
築する際など、あらゆる工事における縦穴の掘削機とし
て使用でき、その径の大きさも特に制限されるものでは
ない。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
縦穴掘削機によれば、縦穴の中心部分に位置する下部筒
体とこれの側部に取り付けられて水平方向に延長するヘ
リカルドラム掘削装置とをそれぞれ回動させつつ沈下さ
せ、ヘリカルドラムに沿って搬送されて取り込み用の開
口から下部筒体の内部に取り込まれる掘削土砂を、吸引
配管を介して上方に吸引排除するように構成されている
ので、特に、大型の吊り重機を常時使用することが困難
な作業条件下においても、掘削作業の機械化によって、
人力による作業を容易に低減しつつ、効率良く縦穴の掘
削作業を行ってゆくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる縦穴掘削機の構成
を説明する側断面図である。
【図2】図1のA−Aに沿った平断面図である。
【図3】図1のB−Bに沿った平断面図である。
【図4】この発明の一実施例にかかるヘリカルドラムの
構成を説明する斜視図である。
【符号の説明】
10 縦穴掘削機 11 縦穴 12 内壁面 13 グリッパ 14 支持台 15 上部筒体 16 オーガビット(切削ビット) 17 土砂取り込み用開口 18 下部筒体 19 ヘリカルドラム掘削装置 20 吸引配管 22 貫通開口 25 伸縮ジャッキ 26 回動モータ 29 撹拌ロッド 43 ヘリカルドラム 46 ヘリカルドラム回動モータ 48 回転円筒 49 ヘリカルベーン 50 切削翼 53 撹拌翼 60 ライナープレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新堀 敏彦 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 土屋 幸三郎 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (72)発明者 天野 金三郎 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (72)発明者 小山 浩史 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (56)参考文献 特開 平6−129180(JP,A) 特開 平6−346681(JP,A) 特開 平6−146762(JP,A) 特開 平5−149073(JP,A) 特開 平6−240967(JP,A) 特開 平9−4360(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21B 7/00 E21D 1/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦穴の中央から放射方向に突出して当該
    縦穴の内壁面を押圧する複数のグリッパを備えることに
    より、当該縦穴の内壁面から支持反力を得る支持台と、
    該支持台の中心部分を貫通して、当該支持台に対して上
    下方向に進退可能に設けらる上部筒体と、該上部筒体の
    下端部分において当該上部筒体に対し回動可能に連接す
    るとともに、下端部分に切削ビットを備え、かつ側面に
    土砂取り込み用の開口部を有する下部筒体と、該下部筒
    体の側部に水平方向に延長して取り付けられるとととも
    に、その螺旋形状による掘削土砂の搬送路が前記下部筒
    体の開口部と連通するように取り付けられるヘリカルド
    ラム掘削装置と、前記上部筒体を経て前記下部筒体の内
    部に挿入配置される吸引配管とからなることを特徴とす
    る縦穴掘削機。
  2. 【請求項2】 前記下部筒体の内部には、前記上部筒体
    を経て先端の撹拌翼が前記開口部の近傍に位置するよう
    に延長配設される撹拌ロッドが、さらに挿入配置されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の縦穴掘削機。
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