JP6144542B2 - 中堀掘削機 - Google Patents
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Description
そのため、この中堀掘削機は、トルクの増大及び回転数の向上を図ることができ、掘削時間を短縮できて硬い地盤での拡底や大口径の拡底、岩盤掘削を行えると云う利点がある。
即ち、前記中堀掘削機は、掘削した土砂を拡底バケット内に取り込み、中堀掘削機を地上へ引き上げることによって、地上へ排出していると共に、縦孔の底部にある泥水を泥水プラントのポンプで吸い上げているため、作業能率が極めて悪いうえ、泥水プラントが必要になって設備が大規模になると共に、設備費の高騰を招くと云う問題があった。
また、本発明の中堀掘削機は、駆動装置が、ドラム状のケーシング本体と、ケーシング本体の中心部に鉛直姿勢で回転自在且つ昇降自在に配設され、下端部に拡底バケット又はオーガ若しくはドリリングバケットが連結される駆動用シャフトと、ケーシング本体に設けられ、駆動用シャフトを回転駆動する回転駆動部と、ケーシング本体に設けられ、駆動用シャフトを昇降動させるフィーダ装置と、ケーシング本体に設けられ、掘削用ケーシングの内壁面に圧接して中堀掘削機自体を掘削用ケーシングの内壁面に固定するチャック装置とを備えており、駆動装置を掘削用ケーシングの内方の任意の位置に固定し、駆動装置により拡底リバースヘッドを回転駆動させて掘削を行うようにしている。
その結果、本発明の中堀掘削機は、次のような優れた効果を奏することができる。
(2)本発明の中堀掘削機は、掘削用ケーシングの内方に装着した状態で掘削作業を行えるため、地上での掘削機の設置スペースが不要になる。
(3)本発明の中堀掘削機は、駆動装置がチャック装置を備えているため、掘削用ケーシングの任意の位置に装着することができる。
(4)本発明の中堀掘削機は、駆動装置が回転駆動部及びフィーダ装置を備えているため、掘削用ケーシングの内方に装着したときにクローラクレーンとの距離が離れていても、掘削作業を行える。
(5)本発明の中堀掘削機は、駆動装置の駆動用シャフトに拡底リバースヘッドを直接取り付け、駆動用シャフトを駆動装置の回転駆動部で回転駆動するようにしているため、トルクの増大及び回転数の向上を図ることができ、掘削時間を短縮できると共に、硬い地盤での拡底や大口径の拡底、岩盤掘削を行える。
(6)本発明の中堀掘削機は、駆動装置の駆動用シャフトに拡底リバースヘッドを直接取り付け、ケリーバを使用していないため、拡底リバースヘッドの駆動装置への取り付け部が強固になり、トルクや回転数を上げても問題を起こすことがない。
(7)本発明の中堀掘削機は、駆動装置が駆動用シャフトを昇降動させるフィーダ装置を備えているため、全周回転掘削機の圧入に頼らず、適正な圧力で掘削が可能となる。
(8)本発明の中堀掘削機は、駆動装置が楔構造のチャック装置を備えているため、掘削用ケーシングの内壁面に確実且つ強固に固定することができて大きな反力を得られ、、トルクや回転数を上げても掘削用ケーシングから脱落することがない。
(9)本発明の中堀掘削機は、チャック装置のチャック部材にライナーを着脱自在に設ける構成としているため、直径の異なる数種類の掘削用ケーシングにも対応することができる。
図1〜図9は本発明の実施の形態に係る中堀掘削機1を示し、当該中堀掘削機1は、オールケーシング工法に使用される掘削用ケーシング7の内方に装着され、掘削用ケーシング7で囲まれていない縦孔の底部を拡径したり、或いは、掘削用ケーシング7内の地盤を掘削したりするのに用いるであり、回転自在且つ昇降自在な鉛直姿勢の筒状の駆動用シャフト9を有し、掘削用ケーシング7の内方に着脱自在に固定される駆動装置2と、駆動用シャフトの下端部に接続されて先端に土砂吸込口を形成した中空ロッド14を有し、掘削用ケーシング7で囲まれていない縦孔の底部を拡径する拡底リバースヘッド3と、駆動用シャフトの上端部にスイベルジョイント4を介して接続された水中式のサンドポンプ5と、サンドポンプ5に接続された排出ホース6とから構成されている。
この駆動用シャフト9は、ケーシング本体8の中心位置に配置されており、下端部分が後述するフィーダ装置11の昇降板11bの中心部に軸受装置13を介して回転自在に支持され、昇降板11bと一緒に昇降動するようになっている。
各油圧モータ10′は、歯車減速機10″の円形のギヤケース10aに90度の角度間隔で配設固定されており、その出力軸が歯車減速機10″のギヤケース10a内に配設した四枚の駆動歯車10bにそれぞれ嵌合固定されている。
また、歯車減速機10″は、ケーシング本体8の上部フランジ8bに固定されており、ギヤケース10aの内方に四枚の駆動歯車10b及び各駆動歯車10bに噛み合う一枚の従動歯車10cを内蔵したものである。この歯車減速機10″の従動歯車10cの中心部には、駆動用シャフト9のキー9aを設けた部分が軸線方向へ摺動自在に且つ相対回転不能に挿通支持されている。従って、駆動歯車10bにより従動歯車10cが回転すると、駆動用シャフト9が回転することになる。
また、フィーダ装置11の昇降板11bは、図6に示す如く、ケーシング本体8の下部フランジ8cに180度の角度間隔で設けたガイドパイプ11dと、昇降板11bの外縁部に180度の角度間隔で設けられ、ガイドパイプ11dに摺動自在に挿通支持された筒状のガイド軸11eとにより廻り止めされた状態で昇降動するようになっている。
また、各チャック部材12aの外面には、図2に一点鎖線で示すように円弧状のライナー12eがそれぞれ着脱自在に取り付けられるようになっている。このライナー12eをチャック部材12aに取り付けることによって、直径の異なる数種類の掘削用ケーシング7にも対応可能となる。
尚、中空ロッド14は、下部ロッド14′と上部ロッド14″とを一体的に形成しても良いことは勿論である。
この拡幅ブレード15は、中空ロッド14の周囲に90度の角度間隔で配設されており、その上端部が中空ロッド14の上端部外周面に設けたブラケット20に軸21を介して半径方向へ揺動自在に取り付けられている。
また、スライダ16の上端部外周面及び下端部外周面には、ブラケット22が90度間隔で取り付けられている。
この開閉用油圧シリンダ18を短縮すると、スライダ16が中空ロッド14に沿って上昇し、リンク17を介して拡幅ブレード15が末広がり状に拡径し、また、この開閉用油圧シリンダ18を伸長すると、スライダ16が中空ロッド14に沿って下降し、リンク17を介して拡幅ブレード15が縮径するようになっている。
この傾斜状の先端ブレード19の下端縁には、掘削ビット19aが一定の間隔で設けられている。
また、中空ロッド14の下部ロッド14′の先端には、複数の掘削ビット19aを有するU字状の先端ブレード19が取り付けられており、掘削した土砂が中空ロッド14内へ入るようにしてる。
また、中堀掘削機1は、掘削用ケーシング7の内方に装着固定され、且つ拡底バケットを回転駆動する駆動装置2を備えているため、トルクの増大及び回転数の向上を図ることができ、掘削時間を短縮できると共に、硬い地盤での拡底や大口径の拡底、岩盤掘削を行える。しかも、中堀掘削機1は、駆動装置2の駆動用シャフト9に拡底バケットを直接取り付け、ケリーバを使用していないため、拡底バケットの駆動装置2への取り付け部が強固になり、トルクや回転数を上げても問題を起こすことがない。
更に、中堀掘削機1は、駆動装置2がチャック装置12及び回転駆動部107を備えているため、掘削用ケーシング7の任意の位置に装着することができると共に、クローラクレーンとの距離が離れていても、回転駆動部10及び拡底バケットにより掘削作業を行える。
そのうえ、中堀掘削機1は、駆動装置2が楔構造のチャック装置12を備えているため、掘削用ケーシング7の内壁面に確実且つ強固に固定することができ、トルクや回転数を上げても掘削用ケーシング7から脱落することがない。
掘削用ケーシング7で囲まれていない縦孔の底部を拡径するようにしたが、他の実施の形態に於いては、拡底リバースヘッド3が閉じた状態の中堀掘削機1を掘削用ケーシング7の途中に装着し、回転駆動部10により拡底リバースヘッド3を回転させつつ、フィーダ装置11により拡底リバースヘッド3を掘削用ケーシング7内の地盤へ圧入して先端ブレード19で掘削用ケーシング7内の地盤を掘削するようにしても良い。
この場合にも、給水ホース(図示省略)により掘削用ケーシング7内に水を注入しつつ、サンドポンプ5を駆動して先端ブレード19で掘削された土砂を掘削用ケーシング7内の水と一緒に中空ロッド14、筒状の駆動用シャフト9、スイベルジョイント4、サンドポンプ5及び排出ホース6を通して縦孔外へ排出する。
Claims (5)
- 掘削用ケーシング(7)を回転又は揺動させながら地中に圧入し、地中に圧入した掘削用ケーシング(7)内の土砂を掘削、排土して縦孔を掘削するようにしたオールケーシング工法に使用する掘削用ケーシング(7)の内方に装着される中堀掘削機(1)であって、前記中堀掘削機(1)は、ドラム状のケーシング本体(8)、ケーシング本体(8)の中心部に鉛直姿勢で回転自在且つ昇降自在に配設された筒状の駆動用シャフト(9)、ケーシング本体(8)に設けられて駆動用シャフト(9)を回転駆動する回転駆動部(10)、ケーシング本体(8)に設けられて駆動用シャフト(9)を昇降動させるフィーダ装置(11)及びケーシング本体(8)に設けられて削用ケーシング(7)の内壁面に圧接して中堀掘削機(1)自体を掘削用ケーシング(7)の内壁面に着脱自在に固定するチャック装置(12)を備えた駆動装置(2)と、駆動用シャフト(9)の下端部に接続されて先端に土砂吸込口(14a)を形成した中空ロッド(14)を有し、掘削用ケーシング(7)で囲まれていない縦孔の底部を拡径する拡底リバースヘッド(3)と、駆動用シャフト(9)の上端部にスイベルジョイント(4)を介して接続されたサンドポンプ(5)と、サンドポンプ(5)に接続された排出ホース(6)とから成り、拡底リバースヘッド(3)により掘削した土砂を縦孔の底部の崩落を防ぐために注入した水又は掘削用ケーシング(7)内に注入した水と一緒に中空ロッド(14)、筒状の駆動用シャフト(9)、スイベルジョイント(4)、サンドポンプ(5)及び排出ホース(6)を通して縦孔外へ排出する構成とし、また、前記フィーダ装置(11)は、駆動用シャフト(9)の周囲に等角度ごとに配設され、ケーシング本体(8)に鉛直姿勢で固定された複数の昇降用油圧シリンダ(11a)と、駆動用シャフト(9)の下方位置に配設され、駆動用シャフト(9)が回転自在に支持されると共に、昇降用油圧シリンダ(11a)のロッドが連結される昇降板(11b)とから成り、昇降用油圧シリンダ(11a)の伸縮に伴って駆動用シャフト(9)が昇降板(11b)を介して昇降動する構成としたことを特徴とする中堀掘削機。
- 回転駆動部(10)は、複数の油圧モータ(10′)と、各油圧モータ(10′)の出力軸と駆動用シャフト(9)とを連動連結して出力軸の回転を駆動用シャフト(9)に伝達する歯車減速機(10″)とから成ることを特徴とする請求項1に記載の中堀掘削機。
- チャック装置(12)は、ケーシング本体(8)に等角度ごとに且つ半径方向へ往復移動自在に配設され、内面が傾斜面に形成されていると共に、外面が掘削用ケーシング(7)の内壁面に密着する曲面に形成された複数のチャック部材(12a)と、各チャック部材(12a)の傾斜面に摺動自在な傾斜面を有する複数の楔体(12b)と、ケーシング本体(8)に等角度ごとに配設され、各楔体(12b)を昇降動させる油圧式のチャックシリンダ(12c)とから成り、チャックシリンダ(12c)の伸縮に伴って各チャック部材(12a)が各楔体(12b)を介してそれぞれケーシング本体(8)の半径方向へ往復移動する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の中堀掘削機。
- チャック部材(12a)の外面にライナー(12e)を着脱自在に設けたことを特徴とする請求項3に記載の中堀掘削機。
- 拡底リバースヘッド(3)は、駆動装置(2)の駆動用シャフト(9)に接続される鉛直姿勢の中空ロッド(14)と、中空ロッド(14)の周囲に配設され、外側縁に複数の掘削ビット(15a)を有すると共に、中空ロッド(14)の上端部に半径方向へ揺動自在に取り付けられた複数の拡幅ブレード(15)と、中空ロッド(14)の外周面に昇降可能に嵌合された筒状のスライダ(16)と、各拡幅ブレード(15)とスライダ(16)を連結する複数のリンク(17)と、中空ロッド(14)の上端部とスライダ(16)との間に介設され、複数の拡幅ブレード(15)を末広がり状に半径方向へ拡縮し得る複数の開閉用油圧シリンダ(18)と、中空ロッド(14)の下端部に放射状に取り付けられ、下端縁に複数の掘削ビット(19a)を有する複数の先端ブレード(19)とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の中堀掘削機。
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