JP3359761B2 - エンジンブレーキ装置 - Google Patents

エンジンブレーキ装置

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JP3359761B2
JP3359761B2 JP27020894A JP27020894A JP3359761B2 JP 3359761 B2 JP3359761 B2 JP 3359761B2 JP 27020894 A JP27020894 A JP 27020894A JP 27020894 A JP27020894 A JP 27020894A JP 3359761 B2 JP3359761 B2 JP 3359761B2
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brake
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に空積と荷積とで重
量差の大きいトラクタやトラックのエンジンブレーキ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空積と荷積とで重量差の大きいトラクタ
やトラックは荷積時に大きな制動力を必要とするため、
エンジンブレーキとして、エキゾーストブレーキと、圧
縮上死点でシリンダ内圧縮空気を解放してエンジンブレ
ーキを作動するエンジンリターダとの両者が併用されて
いる。(実開平4−47148号参照)
【0003】また、重量が軽いときに前記エキゾースト
ブレーキ及びエンジンリターダの作動では車輪がロック
する場合があるため、前記エキゾーストブレーキ及びエ
ンジンリターダに加えて、ブレーキペダルを踏んでいな
くても車輪がロック傾向になると作動して車輪のロック
を防止するアンチロック・ブレーキ・システム(以下A
BSという)の3者を併用したエンジンブレーキ装置も
用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記3者併用のエンジ
ンブレーキ装置は、図5で示すように、ABSのON,
OFF制御信号(A)に対し、エンジンリターダのO
N,OFF作動信号(R)が発信され、ABSが作動す
るとエンジンリターダは自動的にカットするよう制御し
ている。しかしながら、前記図5のABSのON,OF
F制御信号(A)とエンジンリターダのON,OFF作
動信号(R)で明らかのように、車輪ロックが発生する
とABSが作動し、エンジンリターダは解除されるが、
車輪ロックがなくなると直ちにエンジンリターダが作動
し、また車輪ロックが発生してABSが作動する繰り返
しによってポンピングが発生し、路面状態によっては車
両に不快な振動が生じる場合がある。
【0005】本発明の目的は、エキゾーストブレーキ,
エンジンリターダ及びアンチロック・ブレーキ・システ
ムを併用したエンジンブレーキ装置において、エキゾー
ストブレーキ,エンジンリターダ併用作動とABSの作
動との繰り返しによるポンピングで発生する車両の振動
を抑制したことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の要旨は、エキゾーストブレーキ,エンジン
リターダ及びアンチロック・ブレーキ・システムを併用
したエンジンブレーキ装置において、前記エキゾースト
ブレーキ及びエンジンリターダをON,OFF制御する
第1制御装置と、前記アンチロック・ブレーキ・システ
ムをON,OFF制御する第2制御装置と、電源と前記
第1制御装置とを接続する電気回路に配置したエキゾー
ストブレーキのみの作動及びエキゾーストブレーキとエ
ンジンリターダとの併用作動に切り替える手動コントロ
ールスイッチと、この手動コントロールスイッチより前
の電気回路に配置され、アンチロック・ブレーキ・シス
テムの作動信号によって開成する常閉継続器とからな
り、前記第1制御装置に、アンチロック・ブレーキ・シ
ステムの作動信号を入力し、アンチロック・ブレーキ・
システムの作動信号が出てエキゾーストブレーキ及びエ
ンジンリターダがカットされた後でアンチロック・ブレ
ーキ・システムの解除信号が出ても前記エキゾーストブ
レーキは一定時間T3のカット状態を維持し、エンジン
リターダは前記エキゾーストブレーキの一定時間T3よ
りも長い一定時間T2のカット状態を維持するよう、エ
キゾーストブレーキ及びエンジンリターダを作動復帰す
るON作動を前記時間差を持たせて遅らせる遅延回路を
備えていることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記の構成により、アンチロック・ブレーキ・
システムの解除信号が出ても前記エキゾーストブレーキ
及びエンジンリターダのカット状態を一定時間だけ維持
し、エキゾーストブレーキ及びエンジンリターダの作動
復帰を遅らせることにより、エキゾーストブレーキ,エ
ンジンリターダの作動とアンチロック・ブレーキ・シス
テムの作動とに一定時間だけずれたON,OFF作動の
時間差を生じさせ、エキゾーストブレーキ,エンジンリ
ターダの作動とアンチロック・ブレーキ・システムの作
動の繰り返しのポンピングによる振動モードを変化して
車両振動の発生を抑制する。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1において、1はエキゾーストブレーキ作動用電
磁弁であり、このエキゾーストブレーキ作動用電磁弁1
を開閉することによりエンジンの排気通路内に設けた絞
り弁の作動装置に圧力流体を給排して前記絞り弁により
排気通路を絞り制御し、排気通路内のガス圧を高めエン
ジンブレーキ力を高める。
【0009】2はエンジンリターダ作動用電磁弁であ
り、このエンジンリターダ作動用電磁弁2を開閉するこ
とによりエンジンの排気弁の動弁系に設けられた作動装
置に圧力流体を給排して圧縮上死点でシリンダ内圧縮空
気を解放し、エンジンブレーキを作動する。
【0010】3はアンチロック・ブレーキ・システム
(以下ABSという)作動用アクチュエータであり、車
輪に装着されたホイールセンサにより常時車輪の回転状
況を監視し、若し車輪がロック傾向になったときに前記
ABS作動用アクチュエータ3にABS制御信号を送
り、ブレーキ圧力を直ちに調整して車輪のロックを防止
する。
【0011】4は前記エキゾーストブレーキ作動用電磁
弁1とエンジンリターダ作動用電磁弁2とに作動信号を
送る第1制御装置(コンピュータ)であり、5は前記ホ
イールセンサからの信号11を入力して前記ABS作動
用アクチュエータ1にABS制御信号を出力する第2制
御装置(コンピュータ)である。
【0012】前記第1制御装置4は電源13と電気回路
12により接続され、この電気回路12には手動コント
ロールスイッチ10が配置されている。手動コントロー
ルスイッチ10は、OFF位置,エキゾーストブレーキ
のみ作動位置NO.1及びエキゾーストブレーキ,エン
ジンリターダ併用作動位置NO.2との3段階に切り換
えられる。
【0013】さらに、前記手動コントロールスイッチ1
0より前の電気回路12に常閉継続器6が配置されてい
る。この常閉継続器6はABSが作動するとその作動信
号(電流)7により前記電気回路12を開成する。
【0014】また、前記常閉継続器6と手動コントロー
ルスイッチ10との間の電気回路12にはクラッチスイ
ッチ8とアクセルスイッチ9とが直列に配置されてい
る。このクラッチスイッチ8はクラッチ接続で閉成する
常開スイッチであり、アクセルスイッチ9はアクセルを
踏み込むことにより開成する常閉スイッチである。
【0015】そこで、前記第2制御装置5は、ホイール
センサからの信号11に基づいて図2及び図3で示すよ
うに、ON,OFF一定パルスのABS制御信号(A)
を出力してABS作動用アクチュエータ3を制御する。
【0016】一方、第1制御装置4には、ABS制御信
号(A)によりABS作動信号(ON)が出てエキゾー
ストブレーキ及びエンジンリターダがカット(OFF)
された後でABS解除信号(OFF)が出てもエキゾー
ストブレーキ及びエンジンリターダのカット(OFF)
状態を一定時間だけ維持し、エキゾーストブレーキ及び
エンジンリターダの作動復帰(ON)を遅らせる遅延回
路を備えている。
【0017】すなわち、前記第1制御装置4の遅延回路
により図2で示すように、エンジンリターダ作動信号
(R)は、ABS作動信号(ON)が出てエキゾースト
ブレーキ及びエンジンリターダがカット(OFF)され
た後でABS解除信号(OFF)が出てもエンジンリタ
ーダのカット(OFF)状態を一定時間T2(例えば約
1秒)だけ維持してエンジンリターダの作動復帰(O
N)を遅らせるON,OFFパルス信号を出力する。
【0018】さらに、前記第1制御装置4の遅延回路に
より図3で示すように、エンジンリターダ作動信号
(R)は、ABS作動信号(ON)が出てエキゾースト
ブレーキ及びエンジンリターダがカット(OFF)され
た後でABS解除信号(OFF)が出てもエンジンリタ
ーダのカット(OFF)状態を一定時間T2(例えば約
1秒)だけ維持してエンジンリターダの作動復帰(O
N)を遅らせるON,OFFパルスとし、エキゾースト
ブレーキ作動信号(E)は、エキゾーストブレーキのカ
ット(OFF)状態を一定時間T3(例えば約0.5
秒)だけ維持してエキゾーストブレーキの作動復帰(O
N)を遅らせるON,OFFパルス信号を出力すること
も可能である。
【0019】前記図2及び図3のエキゾーストブレーキ
エンジンリターダとの併用作動信号(ER),エンジ
ンリターダ作動信号(R)及びエキゾーストブレーキ作
動信号(E)は、手動コントロールスイッチ10のエキ
ゾーストブレーキ,エンジンリターダ併用作動位置N
O.2に切り換えることにより第1制御装置4によって
エキゾーストブレーキ作動用電磁弁1及びエンジンリタ
ーダ作動用電磁弁2に出力される。尚、手動コントロー
ルスイッチ10をエキゾーストブレーキのみ作動位置N
O.1に切り換えた場合は、前記遅延動作を行うことな
く、通常のON,OFFパルス信号によるエキゾースト
ブレーキ作動信号でエキゾーストブレーキのみ作動す
る。
【0020】図4は上記の動作のフローチャートであ
る。すなわち、エキゾーストブレーキ,エンジンリター
ダ併用作動位置NO.2(ステップ20)でエキゾース
トブレーキ・エンジンリターダ併用作動(ステップ2
1)し、車輪ロック発生の有無を確認(ステップ22)
する。このステップ22で車輪ロックを確認した時はA
BS作動(ステップ23)に進み、エキゾーストブレー
キ,エンジンリターダをOFF(ステップ24)する。
【0021】このエキゾーストブレーキ,エンジンリタ
ーダがOFF(ステップ24)となると車輪ロックが解
除するためABSをOFF(ステップ25)し、エキゾ
ーストブレーキ,エンジンリターダをOFF時間の設定
時間経過の有無を確認(ステップ26)する。エキゾー
ストブレーキ,エンジンリターダをOFF時間の設定時
間を経過しているときにはエキゾーストブレーキ,エン
ジンリターダの作動復帰(ステップ27)してリターン
(ステップ28)する。
【0022】前記エキゾーストブレーキのみ作動及びエ
キゾーストブレーキ,エンジンリターダ併用作動は、ク
ラッチが接続されている前記クラッチスイッチ8のO
N,アクセルを離しているアクセルスイッチON及びA
BSの作動信号(電流)7が流れていない常閉継続器配
置6のON状態で制御される。すなわち、エンジンブレ
ーキ作動を必要とする状況である。
【0023】そこで、前記エンジンブレーキ作動を必要
とする状況で、エキゾーストブレーキのみ作動より大き
なブレーキ力を発生させるエキゾーストブレーキ,エン
ジンリターダ併用作動時において、ABSにより車輪の
ロックを防止すると共に、ABS制御信号(A)により
ABS作動信号(ON)が出てエキゾーストブレーキ及
びエンジンリターダがカット(OFF)された後でAB
S解除信号(OFF)が出てもエキゾーストブレーキ及
びエンジンリターダのカット(OFF)状態を一定時間
だけ維持し、エキゾーストブレーキ及びエンジンリター
ダの作動復帰(ON)を遅らせることにより、エキゾー
ストブレーキ,エンジンリターダの作動とABSの作動
の繰り返しのポンピングによる振動モードを変化して車
両振動の発生を抑制する。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によると、エキゾー
ストブレーキ,エンジンリターダ及びアンチロック・ブ
レーキ・システムを併用したエンジンブレーキ装置にお
いて、アンチロック・ブレーキ・システムの作動信号が
出てエキゾーストブレーキ及びエンジンリターダがカッ
トされた後でアンチロック・ブレーキ・システムの解除
信号が出ても前記エキゾーストブレーキは一定時間T3
のカット状態を維持し、エンジンリターダは前記エキゾ
ーストブレーキの一定時間T3よりも長い一定時間T2
のカット状態を維持するよう、エキゾーストブレーキ及
びエンジンリターダを作動復帰するON作動を前記時間
差を持たせて遅らせる遅延回路を備えた構成であるか
ら、エキゾーストブレーキ,エンジンリターダの作動と
ABSの作動の繰り返しのポンピングによる振動モード
を変化して車両振動の発生を抑制すると共に、エキゾー
ストブレーキ,エンジンリターダ併用作動中において滑
らかなアンチロック・ブレーキ・システムの制御が可能
となり車両の安定性を確保する利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の回路図
【図2】本発明装置によるエキゾーストブレーキ,エン
ジンリターダ併用作動時のABS及びエキゾーストブレ
ーキ,エンジンリターダ作動信号パルス
【図3】本発明装置によるエキゾーストブレーキ,エン
ジンリターダ併用作動時のABS及びエキゾーストブレ
ーキ,エンジンリターダ作動信号パルス
【図4】本発明装置によるエキゾーストブレーキ,エン
ジンリターダ併用作動のフローチャート
【図5】従来装置によるABS及びエンジンリターダ作
動信号パルス
【符号の説明】
1 エキゾーストブレーキ作動用電磁弁 2 エンジンリターダ作動用電磁弁 3 アンチロック・ブレーキ・システム作動用アク
チュエータ 4 第1制御装置 5 第2制御装置 6 常閉継続器 8 クラッチスイッチ 9 アクセルスイッチ 10 手動コントロールスイッチ 12 電気回路 13 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 13/04 F02D 13/04 A (56)参考文献 特開 平5−155325(JP,A) 特開 平6−211122(JP,A) 特開 平8−20324(JP,A) 特開 平6−248992(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/00 - 41/28 B60T 7/12 - 7/22 B60T 8/32 - 8/96 F02D 9/00 - 11/10 F02D 13/00 - 29/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エキゾーストブレーキ,エンジンリター
    ダ及びアンチロック・ブレーキ・システムを併用したエ
    ンジンブレーキ装置において、前記エキゾーストブレー
    キ及びエンジンリターダをON,OFF制御する第1制
    御装置と、前記アンチロック・ブレーキ・システムをO
    N,OFF制御する第2制御装置と、電源と前記第1制
    御装置とを接続する電気回路に配置したエキゾーストブ
    レーキのみの作動及びエキゾーストブレーキとエンジン
    リターダとの併用作動に切り替える手動コントロールス
    イッチと、この手動コントロールスイッチより前の電気
    回路に配置され、アンチロック・ブレーキ・システムの
    作動信号によって開成する常閉継続器とからなり、前記
    第1制御装置に、アンチロック・ブレーキ・システムの
    作動信号を入力し、アンチロック・ブレーキ・システム
    の作動信号が出てエキゾーストブレーキ及びエンジンリ
    ターダがカットされた後でアンチロック・ブレーキ・シ
    ステムの解除信号が出ても前記エキゾーストブレーキは
    一定時間T3のカット状態を維持し、エンジンリターダ
    は前記エキゾーストブレーキの一定時間T3よりも長い
    一定時間T2のカット状態を維持するよう、エキゾース
    トブレーキ及びエンジンリターダを作動復帰するON作
    動を前記時間差を持たせて遅らせる遅延回路を備えてい
    ることを特徴とするエンジンブレーキ装置。
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