JP3359736B2 - ポリエステルブロック共重合体組成物 - Google Patents
ポリエステルブロック共重合体組成物Info
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Description
ロック共重合体組成物に関する。更に詳しくは特定のポ
リエステルブロック共重合体にカルボジイミドを配合し
てなる、耐加水分解性の改良されたポリエステルブロッ
ク共重合体組成物に関する。
分とするハードセグメントと、芳香族ジカルボン酸と炭
素数5以上の長鎖ジオールを主たる構成成分とするポリ
エステルをソフトセグメントとからなるポリエステルブ
ロック共重合体は、耐薬品性、耐熱性などに優れた柔軟
なブロックポリエステルとして、本発明者らが既に提案
しているものである。
体は、加水分解性に問題があり、例えば熱水中で使用す
るとき耐久性が問題となり、用途が限定される場合が多
かった。
性向上剤として用いられているエポキシ化合物またはオ
キサゾリン化合物の添加や、固相重合する方法を試みた
が、耐加水分解性は少しは向上するものの、未だ十分で
はない。
たポリエステルブロック共重合体組成物を得ることであ
る。
解性の向上を目的として検討を重ねた結果、ポリカルボ
ジイミド、特に高分子量のポリカルボジイミドが、この
ポリエステルブロック共重合体の耐加水分解性向上に有
効であることを見いだし、本発明に至ったものである。
メチレングリコールがジカルボン酸成分当たり60モル
%以上のポリブチレンテレフタレートを主たる成分とす
るハードセグメントと、芳香族ジカルボン酸と炭素数5
〜12の長鎖ジオールがジカルボン酸成分当たり60モ
ル%以上であるポリエステルをソフトセグメントとする
ポリエステルブロック共重合体100重量部当たり、ポ
リカルボジイミド化合物として平均分子量が5000以
上のポリ(1,3,5−トリイソプロピルフェニレン−
2,4−カルボジイミド)を0.3〜3重量部混合して
なるポリエステルブロック共重合体組成物である。
合体は、そのハードセグメントはポリブチレンテレフタ
レートを主たる構成成分とするが、他にテレフタル酸以
外のベンゼン又はナフタレン環を含む芳香族ジカルボン
酸、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸、テトラメチ
レングリコール以外の炭素数2〜12の脂肪族ジオー
ル、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオール
等のジオールが共重合されていてもよく、この共重合割
合は、全ジカルボン酸当たり40モル%未満好ましくは
30モル%未満である。この共重合割合は、本発明のブ
ロック共重合体では特定しにくいが、結晶の融点が、1
60℃以上好ましくは170℃以上の場合に適用でき
る。
ジカルボン酸と炭素数5〜12の長鎖ジオールを主たる
構成成分とするポリエステルを用いるが、この芳香族ジ
カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸類等があげられ、特に
フタル酸、イソフタル酸等の直線状でないジカルボン酸
が好ましい。このソフトセグメンントは、ソフトセグメ
ントを構成する単位からなるポリマーが、融点100℃
以下、好ましくは50℃以下又は非晶であることが好ま
しい。
上のものが用いられ、ヘキサメチレングリコール、デカ
メチレングリコール、3ーメチルペンタンジオール、2
ーメチルオクタメチレンジオール等が例示される。
カルボン酸以外の脂肪族又は脂環族ジカルボン酸や、短
鎖ジオールを共重合したものであってもよいが、この共
重合割合はジカルボン酸成分に対し40モル%以下であ
ることが好ましい。その理由はこれより多いと、本発明
を実施しても耐加水分解性はあまりよくないためであ
る。また、全重量の30重量%以下の量で、ポリオキシ
テトラメチレングリコールのような脂肪族のポリエーテ
ルを共重合してもよいが、多すぎるとこのポリエステル
ブロック共重合体の良い点である耐酸化性などを損ね
る。
カルボン酸や脂環族ジカルボン酸としては、例えば炭素
数4〜12の直鎖状のジカルボン酸、特に炭素数8〜1
2の直鎖状ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸
等があげられ、共重合可能な短鎖ジオールとしては、炭
素数2〜4の直鎖状脂肪族ジオール、ジエチレングリコ
ール等が例示される。また、ポリオキシテトラメチレン
グリコールとしては、分子量1200以下、好ましくは
1000以下の比較的低分子量のものが好ましく用いら
れる。
於いて、ハードセグメントとソフトセグメントの量比
は、特に限定されるものではないが、一般的に、20〜
80対80〜20好ましくは30〜75対70〜25で
ある。これらの量比は、ハードセグメントがこの範囲よ
り多い場合ポリエステルブロック共重合体にする利点が
少なく、ソフトセグメントが多い場合には、結晶性が低
くなり、成形などが困難になる。
のソフトセグメント、ハードセグメントのセグメント長
は、分子量として表現して、およそ500〜7000、
好ましくは、800〜5000であるが、これは特に限
定されるものではない。このセグメント長は直接測定す
るのは困難であるが、例えば、ソフト及びハードのセグ
メントをそれぞれ構成するポリエステルの組成と、ハー
ドセグメントを構成する成分からなるポリエステルの融
点及び得られたポリエステルブロック共重合体の融点と
から、フローリーの式を用いて推定することが出来る。
公知のいかなるものでもよいが、例えばハードセグメン
トとソフトセグメントを構成する成分からなるポリエス
テルをそれぞれ製造し、溶融混合して、融点がハードセ
グメントを構成するポリエステルよりも2〜40℃低く
なるようにする方法があげられる。この融点は、混合温
度と時間によって変化するので、目的の融点を示す状態
になった時点で、燐オキシ酸等の触媒失活剤を添加して
触媒を失活させるとよい。
は、35℃オルトクロルフェノール中で測定した固有粘
度が0.6以上、好ましくは0.8〜1.5のものに適
用できる。これより固有粘度が低い場合は、強度が弱
く、また粘度も低くて使用困難であり、本発明を適用す
る意義も少ないからである。
重合体にポリカルボジイミドを添加することからなる。
このポリカルボジイミドとしては、平均分子量が500
0以上のポリ(1,3,5−トリイソプロピルフェニレ
ン−2,4−カルボジイミド)が適当である。これは、
耐加水分解性のみではなく、耐熱老化性などの改良も本
発明の一つの特徴であり、特に上記のものが良好なため
である。
リエステルブロック共重合体100重量部当たり、0.
3〜3重量部、好ましくは0.5〜2重量部用いられ
る。これより少ない量では効果が十分ではなく、これよ
り多くなっても、目的とする効果の上昇は少なく、他の
性能低下、例えば着色が大きくなるためである。
ステルブロック共重合体に添加するには、通常溶融混合
して添加されるが、溶液状態で添加してもなんら差し支
えない。また、溶融混合する場合も、押出機を用いて混
合したり、射出成形などの成型時にポリカルボジイミド
化合物を比較的高い濃度で含有するポリエステルブロッ
ク共重合体や他のポリエステル(いわゆるマスターバッ
チ)をポリエステルブロック共重合体にチップなどの状
態で混合し、その後溶融成型する方法も好ましい方法で
ある。特にポリカルボジイミド化合物を何度も高温にす
ることは好ましくないので、マスターバッチ方式が好ま
しい方法と云える。
エステルブロック共重合体とポリカルボジイミド化合物
以外にも安定剤、補強材、顔料、染料、難撚剤、核剤、
滑剤その他添加物を含有していてもよく、また、他のポ
リマーとの混合物であってもよい。この他のポリマーと
しては、例えば、ポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステルやエチレン、(メタ)アクリル酸エステル、酢
酸ビニル、スチレン等の共重合体が例示できる。これら
の添加物やポリマーの量は、本発明の組成物100重量
部に対し、0.01〜50重量部である。
解性が向上すると共に、耐熱老化性が向上する。また、
着色なども少なく用途面で制限を受けることも少なくな
い。
例中「部」とは「重量部」を示す。
部、セバシン酸ジメチル23部、ヘキサメチレングリコ
ール140部をジブチル錫ジアセテート触媒でエステル
交換反応後、減圧下に重縮合して、固有粘度1.06、
DSC法によって結晶の溶融に起因する吸熱ピークを有
さない非晶性のポリエステル(ア)を得た。このポリエ
ステルに、別途同様に重縮合して得た固有粘度0.98
のポリブチレンテレフタレート(イ)のチップを乾燥し
て、107部添加し、240℃で更に45分間反応させ
たのち、フェニルフォスフォン酸を0.1部添加して、
反応を停止させた。このポリエステルブロック共重合体
を取出しチップ化して原料とした。このチップの融点は
190℃で、固有粘度は1.03であった。
部、セバシン酸ジメチル54部及びヘキサメチレングリ
コール140部をジブチル錫ジアセテート触媒でエステ
ル交換反応後、減圧下に重縮合して、固有粘度1.06
のポリエステルを得た。このポリエステルを実施重合例
1と同様にブロック化した後チップ化(ポリエステルブ
ロック共重合体)した。またこの例に於いて、ジカルボ
ン酸成分、グリコール成分を表2の如く変更して、ポリ
エステルブロック共重合体を合成した。
ック共重合体100部にポリ(1,3,5ートリイソプ
ロピルフェニレンー2,4ーカルボジイミド)(ライン
ケミー社製Stabaxol P100)(分子量約1
0000)を2部、230℃のシリンダー温度の押出機
を用いて溶融混合した。押出されたポリエステルブロッ
ク共重合体組成物は水冷後切断してチップ化した。
燥した後、230℃のシリンダー温度で射出成形してJ
IS63013号ダンベルとし、沸騰水中196時間処
理した後、23℃で放置乾燥して引張試験サンプルとし
た。
化試験器で感熱老化試験を行い、240時間処理した後
のサンプルを23℃で引張試験に供試した。
かに耐加水分解性、耐熱老化性が改良されている。
ック共重合体を、実施例1と同様に乾燥、成形して、3
号ダンベルとし、沸水試験、ギア老化試験を実施した。
結果は表に併せて示した。
ルフェニレン−2,4−カルボジイミド)の量を変えた
場合(実施例2〜3)、分子量3000のもの(Sta
baxol P)を用いた場合(比較例3〜4)につい
て、同様のテストを実施した結果を表に示した。
ック共重合体にジシクロヘキシルカルボジイミドを用い
た場合を表に示す。
テルブロック共重合体を参考例2のポリエステルブロッ
ク共重合体とした場合を表に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】テレフタル酸及びテトラメチレングリコー
ルがジカルボン酸成分当たり60モル%以上のポリブチ
レンテレフタレートを主たる成分とするハードセグメン
トと、芳香族ジカルボン酸と炭素数5〜12の長鎖ジオ
ールがジカルボン酸成分当たり60モル%以上であるポ
リエステルをソフトセグメントとするポリエステルブロ
ック共重合体100重量部当たり、ポリカルボジイミド
化合物として平均分子量が5000以上のポリ(1,
3,5−トリイソプロピルフェニレン−2,4−カルボ
ジイミド)を0.3〜3重量部混合してなるポリエステ
ルブロック共重合体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08855294A JP3359736B2 (ja) | 1994-04-26 | 1994-04-26 | ポリエステルブロック共重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08855294A JP3359736B2 (ja) | 1994-04-26 | 1994-04-26 | ポリエステルブロック共重合体組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07292229A JPH07292229A (ja) | 1995-11-07 |
JP3359736B2 true JP3359736B2 (ja) | 2002-12-24 |
Family
ID=13946035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08855294A Expired - Lifetime JP3359736B2 (ja) | 1994-04-26 | 1994-04-26 | ポリエステルブロック共重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3359736B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009125738A1 (ja) | 2008-04-10 | 2009-10-15 | 株式会社ブリヂストン | 導電性エンドレスベルト |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1598383A1 (en) * | 2004-05-21 | 2005-11-23 | Nisshinbo Industries, Inc. | Thermosetting polycarbodiimide copolymer |
JP5172761B2 (ja) * | 2008-03-31 | 2013-03-27 | ウィンテックポリマー株式会社 | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び燃料チューブ |
EP3960807A4 (en) * | 2019-04-25 | 2022-06-15 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | POLYESTER RESIN COMPOSITION, POLYESTER INJECTION MOLDED ARTICLE, POLYESTER EXTRUSION MOLDED ARTICLE, POLYESTER FOAM, POLYESTER CONTAINER, POLYESTER BOTTLE, POLYESTER HARNESS AND POLYESTER SUCTION BOTTLE |
-
1994
- 1994-04-26 JP JP08855294A patent/JP3359736B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009125738A1 (ja) | 2008-04-10 | 2009-10-15 | 株式会社ブリヂストン | 導電性エンドレスベルト |
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JPH07292229A (ja) | 1995-11-07 |
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