JP3358275B2 - 消音装置 - Google Patents

消音装置

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JP3358275B2
JP3358275B2 JP05296594A JP5296594A JP3358275B2 JP 3358275 B2 JP3358275 B2 JP 3358275B2 JP 05296594 A JP05296594 A JP 05296594A JP 5296594 A JP5296594 A JP 5296594A JP 3358275 B2 JP3358275 B2 JP 3358275B2
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弘之 近藤
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神鋼電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】図6は所謂、アクティブ
ノイズコントロール(Active Noise Co
ntrol−ANC)システムを示すものであるが、騒
音源、例えば大型の振動ドラムシェーカーでは低周波の
騒音公害を生じさせているが、これを防止するために本
システムが用いられる。
【0003】図6において、騒音ダクト1に図において
左方から騒音源からの騒音がガイドされ、この騒音を検
出する手段として騒音検出マイク2が配設され、更にこ
れより騒音の下流側に消音誤差検出マイク3が配設され
ている。騒音検出マイク2の検出出力はアナログ出力で
あるが、これが増巾器4で増幅され、A/D変換器5に
よりデジタル値に変換される。このデジタル出力NSは
減算器6に供給される。アダプティブフィルタ7は複数
の乗算器を含み、この数をタップ数とよぶが、この乗算
係数が更新可能であり、この係数を演算する係数演算器
14の演算出力が供給されており、そのデジタル出力y
はD/A変換器9に供給され、アナログ値に変換された
後、増巾器10により増巾され、スピーカ11に供給さ
れる。また、アダプティブフィルタ7のデジタル出力y
は、デジタルフィルタ8に供給され、スピーカ11から
の消音音波が騒音検出マイク2に入って、ハウリングを
防止するために設けられており、従って、デジタル騒音
信号NSの出力端子に至るデジタル出力yからD/A変
換器9、増巾器10、スピーカ11から騒音検出マイク
2、増巾器4、A/D変換器5までの遅延伝達関数を有
するものであり、このデジタル出力が上述の減算器6に
供給され、デジタル騒音信号NSからこれを減算して正
味の騒音信号xとしてアダプティブフィルタ7に供給す
ることによりハウリングが生ずるのを防止している。
【0004】係数演算器14は、消音誤差検出マイク3
のアナログ出力を増巾器12で増巾し、A/D変換器1
3でデジタル値に変換し消音誤差信号eを得るが、これ
とデジタルフィルタ15(FIRフィルタ−Finit
e Impulse Responseフィルタ)の出
力x’を受けてアダプティブフィルタ7の係数を演算す
る機能を有するものである。また、デジタルフィルタ1
5は消音誤差信号eとxとを時間的に等価するために、
デジタル出力yの出力端子から消音誤差検出マイク3の
検出点Sまでの伝達特性を有するものである。係数演算
器14は消音誤差信号eがほぼ零となるまで演算を繰り
返し、アダプティブフィルタ7のフィルタ係数を更新し
ていくのであるが、結果として地点sにおける音波が零
となるように、すなわちスピーカ11からの音波と騒音
源からの音波の振巾は同一であるが粗密を逆転させたよ
うな音波となし、騒音を打ち消して外部へ騒音を漏出し
ないようにしている。
【0005】係数演算器14には、所謂、NLMS形と
LMS形とあるが、先ず図7を参照してNLMS形につ
いて説明する。図7においてx’は図6におけるデジタ
ルフィルタ15の出力であるが、これがN−1個の遅延
器241 、242 、・・・・24N-1 に順次供給され
る。すなわち、サンプリング周期をTとすれば、遅延器
241 の出力は現在よりT以前の騒音信号NSであり、
第2の遅延器242 の出力は時間2T以前の騒音信号N
Sである。以下、同様にして遅延器24N-1 の出力は
(N−1)×T時間以前のデジタル出力x’を出力して
いる。すなわち、遅延器241 、242 ・・・24N-1
はシフトレジスタのような働きをしているのであるが、
デジタルフィルタ15の出力x’は先ず、直接に乗算器
250 に供給され、以下、時間T、2T・・・以前のデ
ジタル出力x’が乗算器251 、252 、・・・・25
N-1 に供給される。
【0006】他方、消音誤差信号eは単独の乗算器23
に供給され、これは後述するデジタル出力Δnを受け、
これらの乗算結果を第2グループの乗算器220 、22
1 、222 、・・・・22N-1 に供給する。すなわち、
これら乗算器220 、221、222 、・・・・22N-1
によりe×Δnと、現在、T時間前、2T時間前、・
・・(N−1)T時間前の騒音出力x’とが乗算されて
この乗算結果がアダプティブフィルタ7に直接接続され
ている減算器210 、211 、212 、・・・・21
N-1 に供給され、現時点でのアダプティブフィルタ7の
各フィルタ係数h0 、h1 、h2 、・・・hN-1 からこ
れらが減算され、その減算結果h0new、h1new、h2ne
w、・・・hN-1 new が、アダプティブフィルタ7の次
回の各フィルタ係数とされる。デジタルフィルタ15の
出力x’は他方、第1グループの乗算器250 、25
1 、252 、・・・25N-1 に、それぞれT、2T、3
T、・・・(N−1)T時間前のデジタル出力が供給さ
れており、これらの二乗計算を行なって加算器260
261 、262 、・・・26N-1 に供給される。これら
の加算器の加算結果は順次、下流側の加算器261 、2
2 、・・・26N-1 にエッジで示すように加算されて
いくのであるが、その合計出力Pxが除算器27に供給
される。なお、最上流側の加算器260 には所定値βが
供給されており、最終段の加算器26N-1 の出力Pxに
含まれるのであるが、これが除算器27で所定値αをこ
のPxで割る時に、もし、各乗算器250 、251 、2
2 、・・・25N-1 の出力の和が零であれば、除算器
α/Pxは無限大となる。これを防ぐためにβが与えら
れている。除算器27の除算結果がΔnである。これが
上述したように単独の乗算器23において消音誤差信号
eと乗算される。
【0007】図8はLMS形の係数演算器14’を示す
ものであるが、本係数演算器14’においては、図7と
比べて明らかなように、乗算器250 、251 、25
2 、・・・25N-1 及び加算器260 、261 、26
2 、・・・26N-1 及び除算器27が省略されている。
従って、これらの演算結果としてのΔnの代わりに所定
値μを設定している。これは所謂、ステップサイズと称
するものであり、消音誤差信号eにこのμを掛け、この
結果を乗算器220 、221 、222 、・・・・22
N-1 に供給し、上述のような乗算を行なって、アダプテ
ィブフィルタ7の各フィルタの係数を更新するようにし
ている。
【0008】従来の係数演算器NLMS形及びLMS形
は以上のように構成され、作用を行なうのであるが、そ
れぞれ一長一短がある。次に、これを説明する。
【0009】デジタルフィルタ15の出力x’を一定値
とするとNLMS形の係数演算器14で算出されるΔn
は上述のとおり二乗和の逆数であり、x’の自乗に反比
例する量である。また、消音誤差信号eはデジタルフィ
ルタ15の出力信号x’にほぼ比例する量であるから、
e×Δnの演算によってこの結果はx’の一乗に反比例
する量となる。これらは、更に第2グループの220
221 、・・・22N- 1 でx’と乗じられるから、更新
量のx’に比例する成分は全て消去されることになる。
これは、すなわち更新量のゲインはステップサイズαだ
けで決まることを意味する。従って、デジタル出力x’
の大きさに関わらず、収束速度は一定であり、安定に収
束するようにαを決めれば、安定性も損われることはな
い。然しながら、図7で明らかなようにNLMS形では
少なくとも2N個の乗算器が必要であり、これはアダプ
ティブフィルタ7のタップ数で決定されるのであるが、
このタップ数は通常、数100が必要であり、非常に多
くの演算時間がかかってしまうという欠点がある。
【0010】次に、図8に示すLMS形では、NLMS
形の係数演算器14のΔnをデジタル値x’の推定値を
用いて算出してステップサイズμとしたものである。従
って、NLMS形の係数演算器14のように、更新量に
含まれるx’2 成分がΔnとキャンセルされていないか
らx’の変動の二乗はそのままステップサイズの変動と
なって影響してくるという欠点がある。
【0011】デジタル値x’が推定値とほぼ等しい場合
は問題はないが、小さい場合は収束速度が悪化する他、
大きくなった場合は収束せずに発散し、不安定になる。
然しながら、LMS形はNLMS形より乗算器の個数
が、ほぼ1/2で済むという大きな利点があり、ステッ
プサイズμを安定マージンをとって、かなり小さめの値
にして用られることが多い。
【0012】然るに一方、この小さめのステップサイズ
μを与えて固定小数点型のマイクロプロセッサーに計算
させる場合においては、デジタル値x’が小さいと演算
の桁落ちのため消音効果が限られてきて、充分な消音効
果が得られない、などという欠点もある。また、収束速
度が遅いため、雑音などの外乱に対して速やかに消音で
きなく、また、大きな外乱に対しては、やはり発散して
不安定となる。従って、デジタル値x’が大きく変動す
るような騒音源に適用することは困難である。
【0013】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上述の問題
に鑑みてなされ、NLMS形の欠点である長演算時間の
短縮化を図って高速演算が可能であり、収束速度や安定
性が騒音入力信号に依存しない消音装置を提供すること
を目的とする。
【0014】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、騒音検
出手段と、消音誤差検出手段と、音波発生手段と、前記
騒音検出手段のアナログ出力をデジタル値に変換するた
めの第1A/D変換器と、該第1A/D変換器の第1デ
ジタル出力を受けるアダプティブフィルタと、該アダプ
ティブフィルタの各タップのフィルタ係数を演算する係
数演算器と、前記アダプティブフィルタのデジタル出力
をアナログ値に変換するためのD/A変換器と、前記消
音誤差検出手段のアナログ出力をデジタル値に変換する
ための第2A/D変換器と、前記第1A/D変換器の第
1デジタル出力を受け、該第1デジタル出力を前記第2
A/D変換器の第2デジタル出力と時間的に等価にすべ
く遅延させる伝達関数を備えたデジタルフィルタとを具
備し、前記第2A/D変換器の第2デジタル出力と前記
デジタルフィルタの第3デジタル出力とを前記係数演算
器に供給し、該係数演算器は前記第2A/D変換器の第
2デジタル出力が零に収束するように繰り返し係数演算
を行なって、該演算結果を前記アダプティブフィルタに
供給して、各タップのフィルタ係数を更新し、前記D/
A変換器のアナログ出力を前記音波発生手段に供給する
ようにした消音装置において、前記係数演算器が、前記
第3デジタル出力とその所定時間前の出力とを比較し、
大きい方を出力する最大値比較器と、前記最大値比較器
の後段に配置され、所定値を入力値で除する除算器と、
前記最大値比較器の前段、前記除算器の後段、又は、前
記最大値比較器と前記除算器との間に設けられ、入力値
の2乗を演算する2乗演算器とを有し、前記除算器の出
力又は前記除算器の後段に設けられた2乗演算器の出力
と、前記第2デジタル出力とを乗算して生成された信号
を、前記第3デジタル出力との演算により修正係数を生
成し、且つ、前回のフィルタ係数から当該修正係数を減
算することにより各タップのフィルタ係数を演算する
とを特徴とする消音装置、によって達成される。
【0015】
【作用】最大値比較器と除算器との間に2乗演算器が設
けられる構成においては、最大値比較器より出力される
出力値を二乗し、所定値をこれで除算することにより、
アダプティブフィルタの修正係数を算出するようにして
いるので、乗算器の数はLMS形と同じであり、乗算器
の個数がNLMS形のように多くないので、演算の高速
化が可能である。他方、外乱のような騒音に対しても、
最大量をとるようにしているので、これに影響されるこ
となく、充分な消音効果を得ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例による消音装置につい
て図面を参照して説明する。
【0017】図1は本発明の実施例による消音装置の
数演算器41の回路図を示すものであるが、従来例に対
応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0018】すなわち、本実施例によれば、デジタルフ
ィルタ15の出力x’(本発明の「第3デジタル出
力」)は、遅延器241 、242 、・・・24N-1 によ
り順次、シフトされることは同様であるが、これは一
方、絶対値演算器42に供給され、その絶対値をとられ
て最大値比較器43に供給される。この比較器は2つの
入力端子を有し、これらの入力のうち、大きい方の出力
p を出力する。この出力端子はζ倍手段44及び、1
周期T分だけ時間を送らせる遅延器45を介して最大値
比較器43の一方の入力に供給される。ζは0<ζ<1
である。また、この出力端子は乗算器46に供給され、
最大値比較器43の出力xp を二乗して加算器47に供
給される。この一方の入力端子には所定値βが供給さ
れ、この加算結果Pxp が除算器48に供給される。こ
こで、所定値CをPxp で除算する演算を行ない、この
演算結果が〔Δn〕である。
【0019】〔Δn〕は乗算器49に供給され、これに
は他方、消音誤差信号e(本発明の「第2デジタル出
力」)が供給され、e×〔Δn〕を演算し、乗算器22
0 、221 、222 、・・・22N-1 に供給し、デジタ
ルフィルタ15の出力x’で現時点の値、T時間前、2
T時間前、・・・(N−1)T時間前の出力とが乗算さ
れて、本発明に係る「修正係数」が生成される。生成さ
れた修正係数は、減算器210 、211 、212 、・・
・21N-1 に供給され、現時点のフィルタ係数の出力h
0 、h1 、h2 、・・・hN-1 からこの値を減算して次
のフィルタ係数を定める出力h0new、h1new、h2new、
・・・hn-1 new をアダプティブフィルタ7に供給す
る。
【0020】本発明の消音装置は以上のように構成され
るが、次にこの作用について説明する。
【0021】絶対値演算器42で出力x’の絶対値がと
られ、これが最大値比較器43に供給される。なお、時
間t=0においては最大値比較器43の出力(初期値)
は0となるのが普通であり、順次、最大値がとられてい
くのであるが、ζが減衰係数で0と1の間をとるのであ
るが、出力x’の絶対値が減少方向にある場合には、こ
れに追従させることができる。除算器48の出力は〔Δ
n〕であり、これが消音誤差信号eと乗算器49とで乗
算して乗算器220 、221 、222 、・・・22N-1
で乗算し、アダプティブフィルタ7のフィルタ係数を更
新していくのであるが、その他の作用は従来のNLMS
形の係数演算器と動作は同等である。
【0022】デジタル値x’を一定値とすると、最大値
p の二乗計算によりx’の二乗成分が計算され、NM
S形の係数演算器と同様に〔Δn〕はデジタル値x’の
二乗に反比例する量となる。従って、更新量のx’に比
例する成分はキャンセルされることになる。従来のNL
MS形では、Δnを算出するためにN個の乗算器が必要
であったのに対し、本発明では絶対値演算、最大値比較
の他、2つの乗算器のみという従来に比べ、僅かな演算
数で済む。従って、演算時間は大巾に短縮することがで
きる。
【0023】また、収束速度や安定性が入力信号に依存
しないというNLMS形の優れた特長を有しながら、演
算時間は殆どLMS形と同じである。また、固定小数点
型のマイクロプロセッサで計算させる場合でも、x’が
小さいと〔Δn〕は大きくなるため、演算の桁落ちが生
じにくく、微少入力に対しても充分な消音効果を得るこ
とができる。
【0024】また、アダプティブフィルタ7のフィルタ
の修正係数を算出するための演算量は、従来はタップ数
に比例して増加したのに対し、本発明の実施例の構成に
よればタップ数によらず、常に一定の僅かな量であり、
タップ数が大きい程、その短縮効果は大きくなることは
明らかである。
【0025】ここで、従来のNLMS形のΔn値と本発
明の実施例の構成により得られる〔Δn〕と比較する。
この結果は図2で示されているが、このグラフにおいて
振巾レベルは1.0を最大値としてスケーリングし、無
次元量で表わしている。縦軸は修正係数の振巾を示す。
なお、計算条件はα=0.546×10-3、C=1.2
2×10-4、ζ=0.94であり、また、騒音源から発
する騒音としては、100Hzの単一正弦波を3種類の
振巾で与えたものである。図2において、細実線1a、
2a、3aは従来構成によるΔnの出力であり、1aは
正弦波の振巾を7.6×10-3とした場合、2aは振巾
を1.5×10-2とした場合及び3aは振巾を3.1×
10-2とした場合である。
【0026】太実線1b、2b、3bは本発明の実施例
による〔Δn〕の出力であり、条件は従来例の1a、2
a、3aの場合と同じである。
【0027】図2のグラフから明らかなように、どの振
巾レベルにおいてもΔnにほぼ等しい〔Δn〕が得られ
ていることが分かる。
【0028】また、図3はデジタル値x’としてランダ
ムノイズを用いた場合であるが、細実線4aは従来構成
によるΔnの出力、実線4bは本発明の実施例の構成に
よる〔Δn〕の出力である。これから明らかなように、
ランダムノイズにおいても両者がほぼ等しいことが分か
る。
【0029】図2及び図3で示すように、Δnと〔Δ
n〕とはある誤差をもっているが、このシステムは多く
の収束計算の繰り返しによって最適値を求める性質のも
のであり、1回で計算するものではない。従って、Δn
が〔Δn〕と完全に等しい必要はなく、図2及び図3に
表われている程度の誤差であっても、充分、消音効果を
得ることは明らかである。
【0030】以上、本発明の実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0031】例えば、図4はその第1変形例を示すもの
であるが、上記実施例に対する部分については同一の符
号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0032】すなわち、本変形例によれば、絶対値演算
器42の出力は加算器52に供給され、この他方の入力
端子には所定値βが供給され、その加算結果が最大値比
較器43に供給される。また、この出力xp はζ倍手段
44を介して遅延器51で遅延されて最大値比較器43
の他方の入力端子に加えられるが、この遅延器は2周期
の2T分だけ時間を遅らせるようにしている。これは、
より徐々に減衰が必要な場合に適した構成であり、更に
遅れ周期分を増大させてもよい。すなわち、3T、4T
・・・など任意の遅延サンプルとしてよい。また、最大
値比較器43の出力xp は除算器53に供給され、ここ
で所定値Cが、これで除算され、その結果が乗算器54
に供給され、自乗して〔Δn〕が出力される。このよう
な変形例でも、上記実施例と同様な作用、効果を得るこ
とは明らかである。
【0033】図5は第2の変形例を示すものであり、同
様に上記実施例に対応するものについては同一の符号を
付し、その詳細な説明は省略するが、デジタルフィルタ
の出力x’は乗算器61に供給されて二乗され、最大値
比較器43に供給されて上記実施例と同様にζ倍で減少
して1周期分遅らせた信号と比較されて最大値xp が出
力され、これが加算器47に供給され、この他方の入力
端子には所定値βが供給されている。この加算結果Px
p が除算器48で大を除算するのに用いられ結果として
〔Δn〕が得られる。この変形例においても上記実施例
と同様な作用、効果を奏することは明らかである。
【0034】なお又、交換則など基本的な算術規則に従
い、除算の順序やβの加算位置などを入れ替えた種々の
変形例が考えられる。又、所定値βは除算のゼロ割を防
ぐことが目的であり、この目的を達成できる加算位置は
種々あるが、変形例の他に最大値xp を自乗する前に加
算しても同じ目的が達成される。勿論、xp =0になる
ことがない場合には不要となる演算である。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように本発明の消音装置によ
れば、演算時間を短縮して外乱やノイズに影響を受ける
ことがないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による消音装置の配線図であ
る。
【図2】同実施例における〔Δn〕と従来例のΔnとの
比較を示すグラフである。
【図3】騒音源がランダムなノイズを発生する場合の図
2と同様な比較グラフ図である。
【図4】第1変形例の要部を示す配線図である。
【図5】第2変形例の要部を示す配線図である。
【図6】従来例のアクティブノイズコントロールシステ
ムの配線図である。
【図7】同従来例における係数演算器のNLMS形を示
す配線図である。
【図8】同LMS形を示す配線図である。
【符号の説明】
15 デジタルフィルタ 220 乗算器 221 乗算器 222 乗算器 22N-1 乗算器 42 絶対値演算器 43 最大値比較器 46 2乗器 47 加算器 48 除算器 49 除算器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/178 F01N 1/00 F24F 13/02 H03H 17/02 601 H03H 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音検出手段と、消音誤差検出手段と、
    音波発生手段と、前記騒音検出手段のアナログ出力をデ
    ジタル値に変換するための第1A/D変換器と、該第1
    A/D変換器の第1デジタル出力を受けるアダプティブ
    フィルタと、該アダプティブフィルタの各タップのフィ
    ルタ係数を演算する係数演算器と、前記アダプティブフ
    ィルタのデジタル出力をアナログ値に変換するためのD
    /A変換器と、前記消音誤差検出手段のアナログ出力を
    デジタル値に変換するための第2A/D変換器と、前記
    第1A/D変換器の第1デジタル出力を受け、該第1デ
    ジタル出力を前記第2A/D変換器の第2デジタル出力
    と時間的に等価にすべく遅延させる伝達関数を備えたデ
    ジタルフィルタとを具備し、前記第2A/D変換器の第
    2デジタル出力と前記デジタルフィルタの第3デジタル
    出力とを前記係数演算器に供給し、該係数演算器は前記
    第2A/D変換器の第2デジタル出力が零に収束するよ
    うに繰り返し係数演算を行なって、該演算結果を前記ア
    ダプティブフィルタに供給して、各タップのフィルタ係
    数を更新し、前記D/A変換器のアナログ出力を前記音
    波発生手段に供給するようにした消音装置において、前記係数演算器が、 前記第3デジタル出力とその所定時間前の出力とを比較
    し、大きい方を出力する最大値比較器と、 前記最大値比較器の後段に配置され、所定値を入力値で
    除する除算器と、 前記最大値比較器の前段、前記除算器の後段、又は、前
    記最大値比較器と前記除算器との間に設けられ、入力値
    の2乗を演算する2乗演算器とを有し、前記除算器の出力又は前記除算器の後段に設けられた2
    乗演算器の出力と、前記第2デジタル出力とを乗算して
    生成された信号を、前記第3デジタル出力との演算によ
    り修正係数を生成し、且つ、前回のフィルタ係数から当
    該修正係数を減算することにより各タップのフィルタ係
    数を演算する ことを特徴とする消音装置。
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