JP3356945B2 - スロットルバルブ制御装置 - Google Patents

スロットルバルブ制御装置

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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のスロッ
トルバルブを、運転者のアクセル操作により直接的に操
作する代わりに、アクセル操作量以外の情報をも加味し
て決定された要求開度になるようにモータ等で制御す
る、いわゆる電子スロットル方式の制御に関する。さら
に詳細には、スロットルバルブの要求開度と実開度との
偏差の大小にかかわらずスロットルバルブを適切に駆動
できるようにしたスロットルバルブ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子スロットル方式のスロットルバルブ
制御は、トラクションコントロールその他の機関制御の
実現に有益であることから、近年、急速に普及が進んで
いる。従来知られている電子スロットル技術の例として
は、特開平7−293284号公報に記載されたものが
挙げられる。同号公報に記載された制御装置は、スロッ
トルバルブを制御する演算処理として基本的には公知の
PID制御を用いている。そして、偏差が小さいときで
も比例項(PIDの「P」)のみでスロットルバルブを
実際に駆動できる制御信号が得られるようにするため、
偏差の値が小さいときには制御係数の値を大きくするよ
うに制御係数のマップを構成している。
【0003】このように制御係数を偏差に応じて可変と
することにより、偏差が小さいときでも、積分項(PI
Dの「I」)が大きくなるのを待たずに比例項でスロッ
トルバルブを駆動し、速やかに偏差を小さくすることが
できる。言い換えるとスロットルバルブの実開度を要求
開度に近づけ収束させることができる。
【0004】このことを図5のグラフにより説明する。
図5は、時刻t0 まではスロットルバルブの要求開度と
実開度とがともにa2で一致していた(偏差=0)が、
0で要求開度がステップ状に少し(1°)大きくなっ
てa3 となった場合(カーブk)の過渡動作を示してい
る。このとき、制御係数が固定であると偏差が大きい場
合と同じ制御係数を使用しなければならないので、
(b)のカーブmに示すように比例項の制御信号が、b
1にしか達しない。このb1は、モータにスロットルバル
ブを実際に駆動できる最低限のトルクを発生させる制御
信号bt より小さい。このため実開度は、(a)のカー
ブmに示すように積分項が効いてくるまではa2 のまま
変化せず、時刻t2に至ってようやく要求開度a3に収束
する。すなわち、偏差が小さい場合の応答性がよくない
のである。
【0005】これに対して制御係数を可変とし、偏差の
値が小さいときには大きい値の制御係数を使用するよう
にすると、(b)のカーブnに示すように比例項の制御
信号がbtより大きいb2に達する。このため実開度は、
(a)のカーブnに示すように直ちに変化し始め、時刻
1には要求開度a3に収束するのである。すなわち、偏
差が小さい場合でも応答性がよいのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来のスロットルバルブ制御では、偏差の値が小さい
場合から大きい場合までにわたる広い範囲で安定した過
渡特性(応答性もその1つである)を得ることはできな
い。このため、偏差が大きい場合に別の問題点が生じて
しまう。
【0007】このことを図6のグラフにより説明する。
図6は、時刻t0 まではスロットルバルブの要求開度と
実開度とがともにa1で一致していた(偏差=0)が、
0で要求開度がステップ状に大幅に(4°)大きくな
ってa3 となった場合(カーブh)の過渡動作を示して
いる。このとき、偏差の値が大きいので比例項の制御信
号が直ちに、btより大きいb3に達し、スロットルバル
ブが要求開度a3 に向けて動き始めることになる。ここ
で制御係数が固定であると、偏差の値が小さくなるのに
つれて制御信号も順調に小さくなるので、カーブmに示
すように、実開度がオーバーシュートすることなくa3
に収束する。しかし、前記したように偏差の値が小さい
ときには大きい値の制御係数を使用するような可変制御
を行っていると、偏差の値が小さくなっても制御信号が
なかなか小さくならないので、モータやスロットルバル
ブの慣性のため、カーブnに示すように、実開度がa3
を超えてしまう(オーバーシュート)。このオーバーシ
ュートにより実開度が無用に振動するので、機関回転数
が上下を繰り返す等、運転状態の不安定が生ずる。
【0008】このことは、従来のスロットルバルブ制御
では、偏差が小さい場合の応答性と偏差が大きい場合の
収束安定性とが相反関係にあることを示している。すな
わち、小偏差時の応答性を優先すると、大偏差時にはオ
ーバーシュートが不可避となり、逆に大偏差時の収束安
定性を優先すると、小偏差時には追随が遅くなるのであ
る。なお、ここではPID制御の比例項の制御係数を用
いて、偏差の大小による相反関係を説明したが、積分項
の制御係数についても同様の問題がある。すなわち、偏
差が小さい場合の応答性を優先し、積分項が早く効き始
めるように小偏差時の制御係数を大きくすると、偏差が
大きい状態から小さくなっていく状況で積分項が効きす
ぎてオーバーシュートを起こすのである。
【0009】本発明は、従来のスロットルバルブ制御が
有する前記の問題点を解決しようとしてなされたもので
あり、スロットルバルブの要求開度と実開度との偏差が
小さいときの応答性と大きいときの収束安定性とを両立
し、運転状況の如何にかかわらずスロットルバルブを適
切に駆動できるスロットルバルブ制御装置を提供するこ
とを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題の達成を目的と
してなされた請求項1の発明は、内燃機関のスロットル
バルブの要求開度と実開度との偏差に制御係数をかけた
積に基づいて前記スロットルバルブの駆動信号を決定す
る駆動信号決定手段を有するスロットルバルブ制御装置
であって、偏差の値に応じて、小さい値の偏差に対して
は大きい値の制御係数を出力し、大きい値の偏差に対し
ては小さい値の制御係数を出力する参照手段と、前記駆
動信号決定手段で使用する制御係数を記憶する現在値記
憶手段と、所定の周期で前記参照手段を参照して偏差の
値に対応する制御係数を仮決定する仮決定手段と、前記
現在値記憶手段に記憶されている制御係数と前記仮決定
手段が仮決定した制御係数とを比較し、値が小さいもの
により前記現在値記憶手段の制御係数を上書きする上書
き手段とを有し、前記駆動信号決定手段は、前記上書き
手段により上書きされた制御係数を用いて駆動信号を決
定することを特徴として特定される。
【0011】ここで「参照手段」とは、偏差が入力され
るとその値に対応する制御係数を出力することができる
あらゆる手段をいう。例えば、偏差の値ごとに対応する
制御係数をあらかじめ格納したマップ(あるいはテーブ
ル)が該当する。あるいは、入力された偏差から所定の
演算式により制御係数を算出するルーチンプログラムで
もよい。参照手段が出力する制御係数は、小さい値の偏
差に対しては大きい値であり、大きい値の偏差に対して
は小さい値である。なお、参照手段が出力する制御係数
は、偏差のその時点での値そのものに対応するものであ
り、ヒステリシス性はない。また、「実開度」は、スロ
ットルバルブのその時点での実際の開度の他、これに位
相進み補償を施したものを含むものとする。
【0012】このスロットルバルブ制御装置では、所定
の時間間隔で偏差の入力を受け(スロットルバルブの要
求開度と実開度とを受けてその差を演算することを含
む)、その値と制御係数とを用いて駆動信号決定手段が
決定した駆動信号を出力することにより、スロットルバ
ルブの制御が行われる。ここにおいて駆動信号決定手段
が使用する制御係数は、現在値記憶手段に記憶されてい
るものである。偏差が入力されると、仮決定手段により
参照手段が参照され、入力された新たな偏差の値に対応
する制御係数が仮決定される。次に上書き手段により、
現在値記憶手段に記憶されている制御係数と、仮決定さ
れた制御係数とが比較される。そして、両制御係数のう
ち、値が小さいものが選択されてその制御係数で現在値
記憶手段の制御係数が上書きされる。すると駆動信号決
定手段により、上書きされた現在値記憶手段の制御係数
と偏差の値との積が演算され、これに基づいて駆動信号
が決定される。
【0013】したがって、偏差の値が大きい状態から小
さくなっていくとき、すなわち実開度が要求開度に近づ
いていく状況では、初期に仮決定された、大きい値の偏
差に対応する小さい値の制御係数が使用され続けること
になる。このため、偏差の値が大きい状態から小さくな
っていくときに、駆動信号が過剰となることはなく、オ
ーバーシュートが生じない。かくして、偏差の大小によ
る相反関係が解消されている。
【0014】このスロットルバルブ制御装置によって決
定された駆動信号を、内燃機関のスロットルバルブに連
結されたモータ(DCモータ等)に入力すると、駆動信
号によってモータがトルクを発生し、スロットルバルブ
が要求開度になるように開度制御がなされる。
【0015】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
するスロットルバルブ制御装置であって、前記駆動信号
決定手段が、前記偏差に制御係数をかけた積を用いて前
記駆動信号を決定することを特徴として特定される。
【0016】このスロットルバルブ制御装置では、駆動
信号決定手段による駆動信号の決定は、偏差に制御係数
をかけた積を用いて行われる。したがって、偏差の値が
大きい状態から小さくなっていく状況では、初期に仮決
定された値の小さい制御係数が、偏差が小さくなっても
使用され続ける。このため、駆動信号が過剰となること
はなくオーバーシュートが生じない。
【0017】このように偏差に制御係数をかけた積を用
いて駆動信号を決定する制御の代表例としては、PID
制御の比例項(P)がある(残る項は積分項(I)およ
び微分項(D)である)。したがってPID制御の比例
項にかかる制御手法を適用すれば、積分項に頼らず比例
項のみでも偏差の大小による相反関係の解消が実現でき
る。
【0018】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
するスロットルバルブ制御装置であって、前記駆動信号
決定手段が、前記偏差に制御係数をかけた積の積分値を
用いて前記駆動信号を決定することを特徴として特定さ
れる。
【0019】このスロットルバルブ制御装置では、駆動
信号決定手段による駆動信号の決定は、偏差に制御係数
をかけた積の積分値を用いて行われる。したがって、偏
差の値が大きい状態から小さくなっていく状況では、初
期に仮決定された値の小さい制御係数が、偏差が小さく
なっても使用され続ける。このため、駆動信号が過剰と
なることはなくオーバーシュートが生じない。
【0020】このように偏差に制御係数をかけた積の積
分値を用いて駆動信号を決定する制御の代表例として
は、PID制御の積分項がある。したがってPID制御
の積分項にかかる制御手法を適用すれば、偏差の大小に
よる相反関係の解消が実現できる。なお、請求項2と請
求項3とを組み合わせて、PID制御の比例項と積分項
との双方にかかる制御手法を適用してもよいことは当然
である。その場合には、偏差の大小による相反関係をさ
らに高い次元で解消できる。
【0021】また、請求項4の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれか1つに記載するスロットルバルブ制
御装置であって、前記偏差を所定の閾値と比較して、偏
差が閾値以上である場合に過渡状態であると判定し、そ
れ以外の場合には定常状態であると判定する状態判定手
段と、前記状態判定手段により定常状態であると判定さ
れた場合に、前記偏差に所定の定常係数をかけた積に基
づいて前記スロットルバルブの駆動信号を決定するとと
もに、前記定常係数により前記現在値記憶手段の制御係
数を上書きする第2駆動信号決定手段とを有し、前記状
態判定手段により過渡状態であると判定された場合に前
記駆動信号決定手段による駆動信号の決定を行うことを
特徴として特定される。
【0022】また、請求項5の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれか1つに記載するスロットルバルブ制
御装置であって、前記偏差を所定の閾値と比較して、偏
差が閾値以上である場合に過渡状態であると判定し、そ
れ以外の場合には定常状態であると判定する状態判定手
段と、前記状態判定手段により定常状態であると判定さ
れた場合に、前記偏差に所定の定常係数をかけた積の積
分値に基づいて前記スロットルバルブの駆動信号を決定
するとともに、前記定常係数により前記現在値記憶手段
の制御係数を上書きする第3駆動信号決定手段とを有
し、前記状態判定手段により過渡状態であると判定され
た場合に前記駆動信号決定手段による駆動信号の決定を
行うことを特徴として特定される。
【0023】請求項4または請求項5のスロットルバル
ブ制御装置では、偏差が入力されると、仮決定手段によ
り参照手段が参照される前にまず状態判定手段により、
入力された偏差の値が所定の閾値と比較され、過渡状態
か定常状態かの判定がなされる。すなわち、偏差が閾値
以上である場合には過渡状態であると判定され、それ以
外の場合には定常状態であると判定される。過渡状態で
あると判定された場合には前記のように、仮決定手段に
より入力された偏差に対応する制御係数が仮決定され、
上書き手段により現在値記憶手段の制御係数との比較が
なされ、選択された制御係数で現在値記憶手段が上書き
され、その制御係数と偏差の値とを用いて駆動信号決定
手段により駆動信号が決定される。
【0024】定常状態であると判定された場合には、こ
れと異なり第2駆動信号決定手段(請求項4)または第
3駆動信号決定手段(請求項5)による駆動信号の決定
がなされる。請求項4の場合の駆動信号は、当該偏差の
値に所定の定常係数をかけた積に基づいて決定される。
請求項5の場合の駆動信号は、当該偏差の値に所定の定
常係数をかけた積の積分値に基づいて決定される。そし
てそれらの際、現在値記憶手段の制御係数が定常係数で
上書きされる。このため、その後定常状態から過渡状態
に移行したときに駆動信号決定手段による処理が適切に
行われる。
【0025】これらの場合において「定常係数」は、参
照手段が出力する制御係数であって特定の偏差(例えば
最も小さい値の偏差)に対応するものと同一の値でもよ
い。あるいは、独自の値でもよい。なお、請求項4と請
求項5とを組合せて、定常状態の処理にも比例項と積分
項とを併用するようにしてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態は、自動
車用ガソリンエンジンのいわゆる電子スロットルを制御
するスロットルバルブコントローラである。
【0027】まず、電子スロットルの基礎事項を説明す
る。電子スロットルは図1に示すように、エンジンへの
吸気通路である吸気管14の吸気抵抗を調整するスロッ
トルバルブ11と、このスロットルバルブ11と同軸に
設けられたDCモータ12および開度センサ13とによ
り構成されている。そしてDCモータ12および開度セ
ンサ13は、スロットルバルブコントローラ1と要求開
度決定部30とを有するエンジンコントロールユニット
(ECU)10に接続されている。DCモータ12は、
スロットルバルブコントローラ1から駆動信号を受けて
スロットルバルブ11を軸周りに回動させてその開度を
変更させるものである。そして開度センサ13は、スロ
ットルバルブ11の実際の開度を検知してこれをスロッ
トルバルブコントローラ1に報知するものである。なお
スロットルバルブ11は、図示しないがリターンスプリ
ングにより閉じ側に付勢されるようになっている。
【0028】ここにおいてスロットルバルブ11は、ア
クセルペダルとワイヤ等の機械的手段によっては連結さ
れていない。そのかわりに、アクセルペダル踏み込み量
その他の信号を受ける要求開度決定部30で決定した要
求開度になるよう、スロットルバルブコントローラ1か
ら駆動信号を受けるDCモータ12によって駆動される
ようになっている。要求開度決定部30は、公知のCP
U等により構成されるマイコンであって、入力される各
種信号に基づいてスロットルバルブ11の要求開度を算
出し、スロットルバルブコントローラ1へ向けて出力す
るものである。要求開度決定部30に入力される各種信
号には、アクセルペダル踏み込み量の他、エンジン冷却
水温やエンジン回転数、自動変速機の変速状況等が含ま
れている。冷間時のファストアイドルや変速時の回転合
わせ、中間出力時の希薄燃焼制御、あるいはトラクショ
ンコントロール等、アクセルペダルの動きと必ずしも関
係しない出力制御をバイパス路なしで可能とするためで
ある。
【0029】スロットルバルブコントローラ1は、図2
に示すように、公知のCPU、ROM、RAM等を組み
合わせて構成されたマイコンである。CPU2は、開度
センサ13から入力されるスロットルバルブ11の実開
度の信号と、要求開度決定部30から入力されるスロッ
トルバルブ11の要求開度の信号と、に基づいて駆動信
号を算出し、DCモータ12へ向けて出力する演算処理
装置である。なお図2には示していないが、これらの信
号の授受は適切なインターフェースを介して行われるよ
うになっている。そしてCPU2には、ROM3とRA
M4とが付設されている。ROM3には、CPU2での
演算処理の実行上必要な種々のプログラム類や、参照デ
ータ類等があらかじめ準備されて格納されている。RA
M4は、CPU2での演算処理の実行中に現れる数値等
を一時的に記憶して随時読み出すためのものである。な
お、図1および図2ではスロットルバルブコントローラ
1と要求開度決定部30とを別々のマイコンであるよう
に示したが、これらの機能を1つのマイコンにまとめて
もよい。
【0030】続いて、スロットルバルブコントローラ1
により実行されるスロットルバルブ制御を説明する。ス
ロットルバルブコントローラ1では、入力された実開度
の信号と要求開度との信号との偏差Gを算出し(符号を
含む)、この偏差Gに基づいて、比例項Pと積分項Iと
微分項Dとの和により駆動信号を演算するいわゆるPI
D制御を行う。そのサイクルタイムは約2ミリ秒であ
り、偏差Gに基づくスロットルバルブ11の駆動が1秒
間に500回程度行われる。このうち微分項Dについて
は、本願にて特徴点とするところではないので、以下の
説明ではこれを無視することとする。具体的には微分項
Dのゲイン(制御係数)が0に固定されているものとす
る。そこで比例項Pおよび積分項Iについて説明する。
【0031】比例項Pは、偏差Gと比例ゲインKP との
積G*KPとして計算される。また積分項Iは、偏差Gと
積分ゲインKI との積の積分値Σ(G*KI)として計算さ
れる。ここで積分値とは、スロットルバルブ11が最後
に実際に駆動されたサイクルから現サイクルまでのG*
Iの積算値をいう。そして比例ゲインKP の値と積分
ゲインKI の値とは、偏差Gの値に応じていくつかの代
表値がROM3にマップとしてあらかじめ用意されてい
る。そのマップの内容を表1に示す。表1のマップで
は、4水準の偏差Gに対し各ゲインの代表値を定めてい
る。定められている値は、比例ゲインKPと積分ゲイン
Iとのいずれでも、値の大きい偏差Gに対応するもの
ほど小さくなっている。
【0032】
【表1】
【0033】かかる比例項Pと積分項Iとによる駆動信
号の演算処理の手順を、図3のフローチャートにより説
明する。このフローチャートは、1サイクル分の処理を
示している。
【0034】(S1、S2)まず、スロットルバルブ1
1の状態が、定常状態であるか過渡状態であるかの判断
が行われる。実開度が要求開度にかなり近く(偏差が小
さい)スロットルバルブ11を大きく動かす必要がない
定常状態と、偏差がある程度大きいためスロットルバル
ブ11を大きく動かす必要がある過渡状態とでは演算処
理の内容に違いがあるからである。このため、その時点
での実開度の信号と要求開度との信号との偏差Gが演算
され(S1)、その偏差Gが所定の閾値GTHと比較され
る(S2)。閾値GTHは、0.1°程度の小さい値であ
り、その値はROM3にあらかじめ用意されている(以
下、0.1°として説明する)。偏差Gが閾値GTH以上
である場合にはS3以下の過渡状態の処理へ進み(S
2:Yes)、偏差Gが閾値GTHより小さい場合にはS
9以下の定常状態の処理へ進む(S2:No)。
【0035】(S3)過渡状態の処理に入るとまず、表
1のマップが参照され、その時点での偏差Gに対応する
比例ゲインおよび積分ゲインの値が仮決定される。この
仮決定は、図4に示すように、表1に規定された代表値
を用いて直線補間により行われる。ただし両端では、最
も近い代表値がそのまま使用される。仮決定された両ゲ
インの値は、KPA、KIAとしてRAM4に書き込まれ
る。
【0036】(S4、S5)両ゲインの値が仮決定され
たら、まず比例ゲインについて、仮決定した値を選択す
るか否かの決定が行われる。このため、S3で書き込ま
れた値KPAと前回のサイクルで使用した値KPTとの比較
が行われる(S4)。値KPTは、RAM4に保存されて
いる。値KPAが値KPTより小さい場合には(S4:Ye
s)、KPAの値でKPTを上書きして(S5)、S6へ進
む。値KPAが値KPT以上である場合には(S4:N
o)、S5を経由しないで直接S6へ進む。このこと
は、S3で新たに仮決定した比例ゲインが前回のサイク
ルで使用した比例ゲインより小さい場合に限り新たな値
が選択され、そうでない場合には前回のサイクルで使用
した値が引き続き選択されることを意味する。
【0037】なお、S4での比較においては、値KPA
値KPTとを直接比較する代わりに、それぞれの対応する
偏差Gを比較してもよい。ただしその場合は大小関係が
逆となる。すなわち、値KPAに対応する偏差Gが値KPT
に対応する偏差Gより大きい場合にS4:Yesと判断
されてS5の上書きがなされ、値KPAに対応する偏差G
が値KPTに対応する偏差G以下である場合にS4:No
と判断されて直接S6へ進む。
【0038】(S6、S7)同様に積分ゲインについて
も、S3で仮決定した値を選択するか否かの決定が行わ
れる。このためS4と同様に、S3で書き込まれた値K
IAと前回のサイクルで使用した値KITとの比較が行われ
る(S6)。値KITは値KPTと同様、RAM4に保存さ
れている。値KIAが値KITより小さい場合には(S6:
Yes)、KIAの値でKITを上書きして(S7)、S8
へ進む。値KIAが値KIT以上である場合には(S6:N
o)、S7を経由しないで直接S8へ進む。このこと
は、積分ゲインについても比例ゲインの場合と同様に、
S3で新たに仮決定した値は、前回のサイクルで使用し
た値より小さい場合に限り選択され、そうでない場合に
は前回のサイクルで使用した値が引き続き選択されるこ
とを意味する。なお、積分ゲインの選択の場合も、S6
においてゲインの値そのものを直接比較する代わりに対
応する偏差Gを比較してもよい。
【0039】(S8)S4からS7で選択された比例ゲ
インおよび積分ゲインの値(KPT、KIT)が(KP
I)としてRAM4に保存される。RAM4に(KP
I)の値がすでに保存されている場合には上書きされ
る。このKPおよびKIの値は、今サイクルの演算処理に
使用する比例ゲインおよび積分ゲインとして確定した値
としての意味を有する。なお、KPTおよびKITの値は、
次回のサイクルにおいてS4およびS6での比較に供す
るため、そのまま保存される。かくして、演算処理で使
用する両ゲインの値が確定したので、S11へ進む。
【0040】(S9、S10)前記S2で偏差Gが閾値
THより小さい場合(S2:No)には定常状態の処理
が行われる。この場合にはまず、定常状態での演算処理
のための比例ゲインおよび積分ゲインの値(KPS
IS)がROM3から読み出され、その値がRAM4に
(KP、KI)として保存される(S9)。RAM4に
(KP、KI)の値がすでに保存されている場合には上書
きされる。KPSおよびKISの値は、ROM3にあらかじ
め用意されている。具体的には、表1において偏差が
0.1°である場合の両ゲインの値、すなわち偏差の値
が最も小さい区間の値である。そしてKPSおよびKIS
値により、KPTおよびKITの値も上書きされる(S1
0)。次回のサイクルにおいて過渡状態の処理が行われ
る場合のためである。
【0041】(S11)演算処理に使用する両ゲインの
値(KP、KI)がS8(過渡状態)またはS9(定常状
態)で確定しているので、駆動信号の演算を実行する。
演算の内容は、比例項P(=G*KP)と積分項I(=Σ
(G*KI))との和を求めることである。演算して得られ
た駆動信号は、スロットルバルブ11を動かす制御量と
しての意味を有し、直接的には電圧信号の形で得られる
が、オンオフのデューティ信号の形に変換されてDCモ
ータ12へ向けて出力される。このデューティ信号を受
けたDCモータ12が、必要なトルクを発生してスロッ
トルバルブ11を駆動するのである。
【0042】かかるフローによる処理が、2ミリ秒程度
のサイクルタイムで反復されることにより、スロットル
バルブ11の要求開度の変化に実開度を追従させる制御
が実行される。
【0043】上記のフローによるスロットルバルブ11
の制御を、実際の要求開度の変化状況に照らして説明す
る。
【0044】まず、図5に示すような、偏差Gが0であ
った状況から時刻t0 において1°の偏差がついた状況
を考える。この場合に、時刻t0 以前の各サイクルにお
いては、偏差Gが0であるためフロー中S2においてN
oと判断され定常状態の処理が行われている。したがっ
てこの間、(KP、KI)および(KPT、KIT)の各値
は、(KPS、KIS)に維持されている。すなわち表1に
よれば(6、4)である。ただし、偏差Gが0であるた
めS11で演算される駆動信号はリターンスプリングの
付勢に抗するための積分項の残存成分である。この状態
では、DCモータ12の駆動力(開方向)とリターンス
プリングの付勢(閉方向)とが釣り合っており、スロッ
トルバルブ11の開度に変化はない。
【0045】時刻t0 後の最初のサイクルでは、フロー
中S2においてYesと判断され過渡状態の処理にはい
る。このためS3で表1が参照され、(KPA、KIA)の
値が(4、3)と仮決定される。これらの値は、
(KPT、KIT)としてそれまで保存されている値より小
さいので、S4、S6でそれぞれYesと判断され、
(KPT、KIT)の値が新たな値に上書きされる(S5、
S7)。すなわち、新たな値が選択される。したがって
(KP、KI)の値も(4、3)に書き換えられる(S
8)。そしてS11ではこれらの値と偏差Gの値(1
°)とにより駆動信号が演算される。
【0046】ここで使用される両ゲインの値は、表1に
見る通り、偏差Gが大きい場合の値と比べて大きい。こ
のため、偏差Gの値が1°と小さくても、停止している
DCモータ12が動き始めるのに十分な駆動信号が、比
例項Pによって得られる。したがって、積分項Iが立ち
上がってくるのを待たずに直ちに、スロットルバルブ1
1が要求開度に向けて動き始める(カーブn)。すなわ
ち小偏差時の応答性がよい。そしてスロットルバルブ1
1の実開度が要求開度に落ち着くまでこの過渡状態の処
理が反復される。すなわち偏差Gの値が1°から減少し
ていく。このとき、偏差Gの減少に伴い、表1および図
4に示されるようにS3で仮決定される両ゲインの値は
上昇していくが、必ずS4、S6でそれぞれNoと判断
されてそれまでの両ゲインの値(4、3)が選択され
る。そして偏差Gが0.1°を下回ると定常状態の処理
に戻る。
【0047】ここで、時刻t0で生じた偏差Gの値が0.
2°程度とさらに小さいと、比例ゲインの値が大きめ
(この場合約5.8)であっても、DCモータ12が動
き始めるのに十分な駆動信号が比例項Pによっては得ら
れない場合もある。しかしその場合でも、積分ゲインの
値も偏差Gが大きい場合と比べて大きいので、積分項I
が早期に立ち上がり、実用上十分な応答性が得られる。
【0048】次に、図6に示すような、偏差Gが0であ
った状況から時刻t0 において4°の偏差がついた状況
を考える。この場合に時刻t0 以前の各サイクルにおい
ては、図5の場合と同様であり、(KP、KI)および
(KPT、KIT)の各値が(KPS、KIS)に維持される定
常状態の処理が行われつつ、スロットルバルブ11の開
度は変化していない。
【0049】そして時刻t0 後の最初のサイクルで、フ
ロー中S2にてYesと判断され過渡状態の処理にはい
ると、S3で表1(および図4)が参照され、(KPA
IA)の値が(3.7、2.7)と仮決定される。これら
の値は、(KPT、KIT)としてそれまで保存されている
値(6、4)より小さいので、S4、S6でそれぞれY
esと判断され、(KPT、KIT)の値が新たな値に上書
きされる(S5、S7)。すなわち、新たな値が選択さ
れる。したがって(KP、KI)の値も(3.7、2.
7)に書き換えられる(S8)。そしてS11ではこれ
らの値と偏差Gの値(4°)とにより駆動信号が演算さ
れ、スロットルバルブ11が要求開度に向けて動き始め
る。このため偏差Gは4°から小さくなる。
【0050】ここで、偏差Gの値が小さくなるにつれ
て、S3で仮決定される(KPA、KIA)の値が大きくな
っていく。しかしながらこれらの値は、(KPT、KIT
としてそれまで保存されている値(3.7、2.7)より
必ず大きいので、S4、S6でともにNoと判断され、
(KPT、KIT)の値はそれまでの(3.7、2.7)のま
ま維持される。すなわちそれまでの値が選択される。
(KP、KI)の値も同様に(3.7、2.7)のまま維持
される(S8)。
【0051】したがって、その後偏差Gの値が図5の時
刻t0 と同様の1°になった時点での状況を考えると、
図5の場合と比較して(KP、KI)の値が小さい分、駆
動信号も小さい。このことにより、大偏差時の収束安定
性が確保されている。なぜなら、図5の時刻t0 での駆
動信号は、停止しているDCモータ12を動き出させる
ほど強力な発生トルクを発生するものなので、図6の場
合のようにすでにDCモータ12にある程度の角速度が
ついているときに同じ信号を加えると、駆動力が過剰と
なりカーブnのようにオーバーシュートを起こしてしま
うからである。対して、小さい値のゲインを使用し続け
ることにより、駆動力の過剰が回避され、オーバーシュ
ートのない安定した収束性が得られているのである(カ
ーブm)。
【0052】この場合に(KP、KI)および(KPT、K
IT)の各値は、偏差Gが0.1°を下回って定常状態に
はいるまで、(3.7、2.7)が維持されることにな
る。定常状態にはいれば、(KP、KI)および(KPT
IT)の各値が前記のように(6、4)となるのはもち
ろんである。したがって、大偏差が与えられて図6のカ
ーブmのような制御がなされた後でも、一旦定常状態に
はいることにより、(KPT、KIT)の各値が大きい値と
なり、その後小偏差が与えられたときに図5のカーブn
のような追随性のよい制御がなされることとなる。
【0053】なお、小偏差が与えられ図5のカーブnの
ような制御がなされている途中であって未だ定常状態に
は至っていないタイミングで大偏差が与えられた場合
も、その後の動作は図6のカーブmと同様である。
【0054】以上詳細に説明したように本実施の形態に
おいては、過渡状態の処理において偏差Gの値により参
照される両ゲインの値を、大きい値の偏差Gに対応する
ものほど小さくし(表1)、各サイクルにおいてその時
点での偏差Gに対応する両ゲインの値を仮決定するとと
もに(KPA、KIA)、その値と前サイクルで使用した値
(KPT、KIT)とを比較し、値の小さい方を選択して
(KP、KI)、演算処理に使用することとしている。こ
のため、小さい偏差が与えられた場合には、大きい値の
ゲインによる制御がなされ、停止しているスロットルバ
ルブ11に強い駆動力が加えられ、実開度が速やかに要
求開度に向けて変化することになる。その一方、大きい
偏差が与えられた場合には、小さい値のゲインによる制
御が、偏差が小さくなっても続行されるので、すでに動
いているスロットルバルブ11に強い駆動力がかかって
オーバーシュートを招く事態が避けられている。かくし
て、小偏差時の応答性の要求と、大偏差時の収束安定性
との要求とが高水準で両立された、すぐれたスロットル
バルブ制御を行うことができる。
【0055】また、各サイクルにおいて偏差Gの値が与
えられると、まずそれを所定の閾値GTHと比較して定常
状態か過渡状態かの判断を行い、定常状態であった場合
は定常状態に固有のゲインの値(KPS、KIS)で演算処
理を行うこととしている。そしてこの際に(KPT
IT)の値も(KPS、KIS)で上書きすることとしたの
で、定常状態から過渡状態に移った際には、その偏差の
大小に応じて応答性および収束安定性のよいスロットル
バルブ制御を行うことができる。
【0056】さらに、上記のような制御を行うために必
要なプログラム類やデータ類が、ROM3に格納されて
いるので、必要なセンサやアクチュエータを備えたコン
ピュータにこのROM3を組み合わせることにより、上
記の制御を行うスロットルバルブ制御装置として使用す
ることができる。
【0057】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の
改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば
前記実施の形態では、比例項Pと積分項Iとの双方につ
いて、ゲインの仮決定と選択とを含む処理を行うことと
したが、いずれか一方についてのみかかる処理を行い、
他方については従来の処理と同様の処理を行うものでも
よい。あるいは、比例項Pと積分項Iとのいずれか一方
のみで駆動信号を決定するものであってもよい。また、
微分項Dについてはここでは使用しないこととしたが、
通常行われる微分項Dの処理を加味するものであっても
よい。なお、このことは、過渡状態の処理だけでなく、
定常状態の処理についても当てはまる。
【0058】また、図3のフロー中のS3でマップを参
照して両ゲインを仮決定する際、図4に示したような直
線補間を行ったが、その代わりに偏差Gをその代表点を
含む区間に分割して、その時点での偏差Gが属する区間
の代表値を使用することとしてもよい。
【0059】また、図3のフロー中のS9、S10で使
用する、定常状態でのゲインの値(KPS、KIS)とし
て、表1における偏差が0.1°のときの値、すなわち
過渡状態のうち最も小さい偏差に対応する値を用いるこ
ととしたが、表1とは別に定常状態に特有な値をROM
3に用意しておいてその値を使用するものであってもよ
い。
【0060】あるいは、偏差Gを算出するための実開度
の信号として開度センサ13の検知信号をそのまま用い
たが、例えば数1にその最も簡単な形が示されるような
いわゆる位相進み補償を施して用いてもよい。数1にお
いてTAは本来の実開度、TA'は前サイクルにおける実
開度、dは補償のゲイン、DAは位相進み補償後の実開
度を示す。
【0061】
【数1】
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、スロットルバルブの要求開度と実開度との偏差
が小さいときの応答性と大きいときの収束安定性とを高
水準で両立し、運転状況の如何にかかわらずスロットル
バルブを適切に駆動できるスロットルバルブ制御装置が
提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子スロットルの基本を説明する図である。
【図2】スロットルバルブコントローラの概略構成を説
明する図である。
【図3】実施の形態に係るスロットルバルブコントロー
ラによる制御処理を説明するフローチャートである。
【図4】マップを参照して仮決定されるゲインの値を示
すグラフである。
【図5】小さい偏差が与えられたときのスロットルバル
ブの動きを説明するグラフである。
【図6】大きい偏差が与えられたときのスロットルバル
ブの動きを説明するグラフである。
【符号の説明】
1 スロットルバルブコントローラ 2 CPU 3 ROM(媒体) 4 RAM 11 スロットルバルブ
フロントページの続き (72)発明者 牧迫 弘幸 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛三工業株式会社内 (72)発明者 北村 隆正 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 樵 茂男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/14 320 F02D 9/02 351 F02D 45/00 340 G05B 13/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のスロットルバルブの要求開度
    と実開度との偏差に制御係数をかけた積に基づいてスロ
    ットルバルブの駆動信号を決定する駆動信号決定手段を
    有するスロットルバルブ制御装置において、 偏差の値に応じて、小さい値の偏差に対しては大きい値
    の制御係数を出力し、大きい値の偏差に対しては小さい
    値の制御係数を出力する参照手段と、 前記駆動信号決定手段で使用する制御係数を記憶する現
    在値記憶手段と、 所定の周期で前記参照手段を参照して偏差の値に対応す
    る制御係数を仮決定する仮決定手段と、 前記現在値記憶手段に記憶されている制御係数と前記仮
    決定手段が仮決定した制御係数とを比較し、値が小さ
    ものにより前記現在値記憶手段の制御係数を上書きする
    上書き手段とを有し、 前記駆動信号決定手段は、前記上書き手段により上書き
    された制御係数を用いて駆動信号を決定することを特徴
    とするスロットルバルブ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するスロットルバルブ制
    御装置において、 前記駆動信号決定手段は、前記偏差に制御係数をかけた
    積を用いて前記駆動信号を決定することを特徴とするス
    ロットルバルブ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載するスロットルバルブ制
    御装置において、 前記駆動信号決定手段は、前記偏差に制御係数をかけた
    積の積分値を用いて前記駆動信号を決定することを特徴
    とするスロットルバルブ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1つ
    に記載するスロットルバルブ制御装置において、 前記偏差を所定の閾値と比較して、偏差が閾値以上であ
    る場合に過渡状態であると判定し、それ以外の場合には
    定常状態であると判定する状態判定手段と、 前記状態判定手段により定常状態であると判定された場
    合に、前記偏差に所定の定常係数をかけた積に基づいて
    前記スロットルバルブの駆動信号を決定するとともに、
    前記定常係数により前記現在値記憶手段の制御係数を上
    書きする第2駆動信号決定手段とを有し、 前記状態判定手段により過渡状態であると判定された場
    合に前記駆動信号決定手段による駆動信号の決定を行う
    ことを特徴とするスロットルバルブ制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれか1つ
    に記載するスロットルバルブ制御装置において、 前記偏差を所定の閾値と比較して、偏差が閾値以上であ
    る場合に過渡状態であると判定し、それ以外の場合には
    定常状態であると判定する状態判定手段と、 前記状態判定手段により定常状態であると判定された場
    合に、前記偏差に所定の定常係数をかけた積の積分値に
    基づいて前記スロットルバルブの駆動信号を決定すると
    ともに、前記定常係数により前記現在値記憶手段の制御
    係数を上書きする第3駆動信号決定手段とを有し、 前記状態判定手段により過渡状態であると判定された場
    合に前記駆動信号決定手段による駆動信号の決定を行う
    ことを特徴とするスロットルバルブ制御装置。
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