JP2007233558A - スライディングモード制御を用いた制御装置及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 無段変速機の目標変速比に応じた可動プーリの第1目標ストロークx1 *を設定し、第1目標ストロークx1 *に、可動プーリの実ストロークxとこの第1目標ストロークx1 *との偏差e´の大きさに応じた遅れを与えて得られる第2目標ストロークx2 *を用いてスライディングモード制御の切り換え関数σを設計し、この切り換え関数σに基づいてスライディングモード制御の非線形入力u´nlを演算し、演算した非線形入力を含む制御入力によりスライディングモード制御により可動プーリの位置を制御し、目標変速比状態とする。
【選択図】 図1
Description
この変速比の調整のために、一般に、ベルト式無段変速機においては、入力トルクに応じてセカンダリ油圧(従動プーリのベルト挟持力調整のための油圧)を設定するセカンダリ油圧制御系と、入力トルクおよびセカンダリ油圧に応じて、所定の変速比を得るのに必要なプライマリ油圧(駆動プーリのプーリ位置調整のための油圧)を設定する変速比制御系とを備えていた。
このようなフィードバック制御を行なうにあたっては、各種走行モード(発進、定常、キックダウン、手動変速、ブレーキなど)に応じて制御ゲインの調整、或いは、目標値の補正を行なうことにより、変速比のハンチングを防止して、変速制御の応答性、収束性の適正化が図られていた。
また、目標値の補正を行なう技術として、例えば、特許文献2には、スロットルが急閉された場合など、目標のプライマリ回転数が急減したときに、PID制御器の過剰な積分制御により、実プライマリ回転数がアンダーシュートすることで変速比のハンチングが生じるのを防止するために、目標のプライマリ回転数の減少速度にリミッタをかける技術が開示されている。
これらの技術は、基本的にはフィードフォワード演算にて得られた目標値に基づいて、スライディングモード制御器にてサーボ機構に対するフィードバック制御を行っている。
そこで、例えば無段変速機をスライディングモード制御するに際して、このようなハンチングを抑制するようにした技術も提案されている(特許文献7参照)。
スライディングモード制御量の演算において、該制御量の内の非線形フィードバック項の演算については、少なくともスライディングモード制御の位相空間上の切換え面に設けられた境界層内では、位相空間上の被制御システム(無段変速機の制御系)の状態点sと切換え面(切り換え関数で表される面)との距離で比例計算して得られる値よりも、絶対値として小さい値を与える非線形関数f(s)で状態点sを写像した値に基づいて、非線形フィードバック項の値を求めるようにしている(請求項4)。また、この場合の状態点sは、前記偏差に基づいて式fのごとく定義される(請求項5)。
s=k1・err´+k2・err+k3・ierr [式f]
そして、前記位相空間上の被制御システムの状態点sと前記切換え面との距離が、予め設定された値より大きい場合には、前記式(f)における偏差の積分演算を停止するとともに、該積分演算の停止までの積分量を保持する(請求項6)。
また、前記遅れフィルタの時定数は、前記第1偏差の大きさが第1の所定範囲内の場合には一定値とされ、前記第1偏差の大きさが第1の所定範囲よりも大きい場合には、前記第1偏差の大きさの増加と比例して増大するように設定されることが好ましい(請求項3)。
もう一つの本発明のスライディングモード制御を用いた制御装置は、制御対象に関する特定のパラメータの実値を取得する実値取得手段と、前記特定のパラメータの目標値を設定する目標値設定手段と、前記実値取得手段により取得された実値と前記目標値設定手段により設定された目標値との偏差に基づいてスライディングモード制御の切り換え関数σを設計する切り換え関数設計手段と、前記切り換え関数設計手段により設計された切り換え関数σに基づいてスライディングモード制御の非線形入力を演算する非線形入力演算手段と、前記非線形入力演算手段により演算された非線形入力を含む制御入力によりスライディングモード制御により前記制御対象を制御する制御手段とをそなえるとともに、前記切り換え関数σの積分ゲインを、前記第1偏差が大きいほど小さくなるように前記第1偏差に応じて変更する積分ゲイン変更手段をそなえていることを特徴としている(請求項5)。
また、本発明のスライディングモード制御を用いた制御方法は、制御対象に関する特定のパラメータの実値を取得する実値取得ステップと、前記特定のパラメータの目標値を設定する目標値設定ステップと、前記実値取得ステップにより取得された実値と前記目標値設定ステップにより設定された目標値との偏差に基づいてスライディングモード制御の切り換え関数σを設計する切り換え関数設計ステップと、前記切り換え関数設計ステップにより設計された切り換え関数σに基づいてスライディングモード制御の非線形入力を演算する非線形入力演算ステップと、前記非線形入力演算ステップにより演算された非線形入力を含む制御入力によりスライディングモード制御により前記制御対象を制御する制御ステップとをそなえ、前記目標値設定ステップは、前記制御対象の目的状態に応じた前記特定のパラメータの第1目標値を設定する第1目標値設定ステップと、前記第1目標値に対して、前記実値と前記第1目標値との偏差である第1偏差の大きさに応じた遅れを与えて出力する遅れフィルタを用いて前記目標値としての第2目標値を生成する第2目標値生成ステップとをそなえていることを特徴としている(請求項10)。
もう一つの本発明のスライディングモード制御を用いた制御方法は、制御対象に関する特定のパラメータの実値を取得する実値取得ステップと、前記特定のパラメータの目標値を設定する目標値設定ステップと、前記実値取得ステップにより取得された実値と前記目標値設定ステップにより設定された目標値との偏差に基づいてスライディングモード制御の切り換え関数σを設計する切り換え関数設計ステップと、前記切り換え関数設計ステップにより設計された切り換え関数σに基づいてスライディングモード制御の非線形入力を演算する非線形入力演算ステップと、前記非線形入力演算ステップにより演算された非線形入力を含む制御入力によりスライディングモード制御により前記制御対象を制御する制御ステップとをそなえ、前記切り換え関数設計ステップでは、前記切り換え関数σの積分ゲインを、前記実値と前記第1目標値との偏差である第1偏差に応じて変更することを特徴としている(請求項12)。
図1〜図4は本発明の一実施形態を説明するもので、これらの図に基づいて説明する。
図1はその制御装置の構成を示すブロック図、図2はその制御にかかるCVT油圧制御装置を搭載した車両のシステム構成図、図3はその制御の特性を示すグラフ、図4はその制御方法を説明するフローチャートである。
図2は、本制御にかかるCVT油圧制御装置を搭載した車両(自動車)のシステム構成図である。図2に示すように、エンジン10の動力はトルクコンバータ20及び前後進クラッチ25を介してCVT30に伝達される。CVT(ベルト式無段変速機)30は駆動側のプライマリプーリ31及び従動側のセカンダリプーリ32からなり、両者の間に介在されたベルト33により動力伝達を行なう。
オイルポンプ40により発生した油圧は第1調圧弁51によりライン圧に調整され、プライマリ調圧弁71及びセカンダリ調圧弁72に供給される。また、第2調圧弁52によりパイロット圧とされてプライマリソレノイド61及びセカンダリソレノイド62に供給される。CVTコントロールユニット100はプライマリソレノイド61及びセカンダリソレノイド62を制御し、供給されたパイロット圧を所望の信号圧に調整してプライマリ調圧弁71及びセカンダリ調圧弁72に供給する。
図1は、CVTコントロールユニット100による制御ブロック図である。図1に示すように、CVTコントロールユニット100は、外部入力取得部101と、推力,差推力演算部110と、スライディングモード制御部(スライディングモード制御器)120と、加算部102,103と、油圧フィードバック制御部(制御手段)130と、実変速比演算部150とをそなえ、油圧弁ソレノイド140(プライマリソレノイド61及びセカンダリソレノイド62)を制御し、CVT30の変速部(プーリ&ベルト)の状態を制御する。
スライディングモード制御器120では、目標変速比ip*と実変速比ripとに基づいて実変速比が目標変速比へある程度の外乱などがあっても定常誤差なく安定に収束するように制御量を算出してベルトプーリに加えるべく出力する。
補正目標変位生成部122には、遅れフィルタが備えられ、変換部121aで変換された目標変位x1 *に対して遅れを与えて、補正目標変位(補正目標ストローク量、第2目標値に相当する)x2 *として出力する。この遅れフィルタは、遅れにかかる時定数Tcを偏差演算部123で演算された第1偏差e´の大きさに応じて与えられる。
切り換え関数用積分ゲイン設定部124では、スライディングモード制御の非線形入力の計算に用いる切り換え関数σの積分ゲインS1を第1偏差e´に基づいて設定する[S1=f(e´)]。つまり、図3に示すように、第1偏差e´の大きさが一定以内に小さい(第2の所定範囲内、即ち、図3に示すe2´〜e3´の間)場合には、積分ゲインS1を最大値に設定し、第1偏差e´の大きさが第2の所定範囲よりも大きく第3の所定範囲(即ち、図3に示すe1´〜e4´の間)内の場合には、積分ゲインS1を第1偏差e´の大きさが大きくなるほど小さくなるような特性で設定し、第1偏差e´の大きさが第3の所定範囲よりも大きい場合(即ち、第1偏差e´が図3に示すe1´よりも小さい場合及びe4´よりも大きい場合)には、積分ゲインS1を最小の一定値(最小値)に設定する。
また、線形入力演算部127では、スライディングモード制御論理のもとで、制御対象の数学モデルに最も近い等価制御入力ueq´(数式中では、u上にハットマークを付して表記する)を次式(C)により計算する。
油圧フィードバック制御部(制御手段)130では、このように加算部103により算出された最終制御入力の推力を、各運転状態を考慮して各プーリに必要とする油圧に変換し、油圧指令を行ない、油圧指令に実油圧が追従するフィードバック制御を行なう。ただし、油圧フィードバック制御部130では、具体的には、油圧弁の駆動源となるソレノイドの電流制御を通じて油圧を制御するので、油圧指令を、油圧弁の駆動源となるソレノイド140の電流制御に変換して、油圧弁のソレノイド140を制御する。
[数学モデルからのスライディングモード制御の入力設計]
ここで、ベルト式無段変速機を数式モデルで表し、上記の非線形入力unl´と等価制御入力ueq´との導出について説明する。
無段変速機の数式モデル
まず、次式(5)のように、数学モデル式(3)に最も近い等価制御入力ueq´をσ=0から求める。
本発明の一実施形態にかかるCVTコントロールユニット(制御装置)100は、上述のように構成されているので、例えば図4に示すように変速制御が行なわれる。なお、図4のフローは所定の制御周期で繰り返し実行される。
補正目標変位生成部(第2目標値生成手段)122では、このように時定数Tcを設定された遅れフィルタによって第1目標変位x1 *を第2目標変位x2 *に変換する(ステップS80:第2目標値取得ステップ)。そして、偏差演算部123において実変位xと第2目標変位x2 *との偏差(第2偏差)e(e=x−x2 *)が演算される(ステップS90)。この偏差eが、閾値e2´,e3´と比較される(ステップS100)。
そして、時定数Tcを所定時定数Tcminと比較して(ステップS140)、ここで、時定数Tcが所定時定数Tcmin以上ならば、第1偏差e´の大きさが一定以上に大きい場合であり、ステップS140からステップS144に進んで、積分リセットフラグFrが0か否かを判断する。積分リセットフラグFrが0なら、変速制御の定常状態からの変速開始だと判断して、この場合には、スライディングモード制御の切り換え関数σの積分器をリセットする(ステップS160)。これにより、変速開始時の無駄時間,遅れを少なくして変速応答性を高めることができる。
なお、積分リセットフラグFrは、スライディングモード制御の切り換え関数σの積分器を0にリセットする処理が複数回行なわれないようにするためのフラグであり、変速開始時に積分器のリセットが行なわれたら1とされ(ステップS162)、その後、次回の変速開始時に備えて、所定条件(下記のステップS141)を満たす場合、再び0に戻される(下記のステップS142)。
なお、積分リセットフラグFrは、変速開始時に積分器のリセットが行なわれたら1とされるので(ステップS162)、次回の変速開始時に備えて0に戻す必要があるが、変速開始後に早期に積分リセットフラグFrを0に戻すと、積分器のリセットを複数回行なってしまうおそれがある。ステップS141の積分リセットフラグFrを0に戻す条件は、このような事態を回避するためである。つまり、偏差eが閾値e1´又は閾値e4´の前後でふらつく場合を想定すると、e<e1´又はe4´<eの状態(即ち、時定数Tcが所定時定数Tcmin以上の状態)からe1´≦e≦e4´の状態(即ち、時定数Tcが所定時定数Tcminよりも小さい状態)に変化しても、その後すぐに、e<e1´又はe4´<eの状態(即ち、時定数Tcが所定時定数Tcmin以上の状態)に戻ってしまうことが考えられ、時定数Tcが所定時定数Tcminよりも小さくなって直に積分リセットフラグFrを0に戻すと再び積分器のリセットすることが考えられる。そこで、時定数Tcが所定時定数Tcmin以上の状態から所定時定数Tcminよりも小さい状態に変化してもすぐには積分リセットフラグFrを0に戻さずに、偏差eが閾値e2´と閾値e3´との間の大きさまで十分に小さくなった(e2´≦e≦e3´)ところで、積分リセットフラグFrを0にクリアする(ステップS142)ようにしているのである。
そして、加算部129で、スライディングモード制御の非線形入力unl´と等価制御入力ueq´とを加算(=Uscm)する(ステップS190)。
加算部103で、加算部102からのフィードフォワード制御入力Uffと加算部129からのスライディングモード制御入力Uscmとを加算する(ステップS210)。
このように、油圧弁のソレノイド140が制御され、無段変速機30では、油圧弁から供給された油圧によって無段変速機のプーリが軸方向に移動して変速が行なわれる。
(その他)
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
また、遅れフィルタの時定数の設定や、切り換え関数σ積分ゲインの設定や、積分器のリセット判定についても、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
20 トルクコンバータ
25 前後進クラッチ
30 CVT(ベルト式無段変速機)
31 駆動側のプライマリプーリ
31a プライマリスライドプーリ
32 従動側のセカンダリプーリ
32a セカンダリスライドプーリ
33 ベルト
40 オイルポンプ
51 第1調圧弁
52 第2調圧弁
61 プライマリソレノイド
62 セカンダリソレノイド
71 プライマリ調圧弁
72 セカンダリ調圧弁
100 CVTコントロールユニット(制御装置)
101 外部入力取得部
102,103 加算部
110 推力,差推力演算部
111 バランス推力演算部
112 差推力演算部
120 スライディングモード制御部(スライディングモード制御器)
121a 変速比−ストローク変換部(第1目標値設定手段)
121b 変速比−ストローク変換部
122 補正目標変位生成部(第2目標値生成手段)
123 偏差演算部
124 切り換え関数用積分ゲイン設定部(積分ゲイン変更手段)
125 切り換え関数設計部(切り換え関数設計手段)
126 積分リセット司令部(リセット司令手段)
127 線形入力演算部(線形入力演算手段)
128 非線形入力演算部(非線形入力演算手段)
129 加算部
130 油圧フィードバック制御部(制御手段)
140 油圧弁ソレノイド(プライマリソレノイド61及びセカンダリソレノイド62)
150 実変速比演算部
Claims (13)
- 制御対象に関する特定のパラメータの実値を取得する実値取得手段と、
前記特定のパラメータの目標値を設定する目標値設定手段と、
前記実値取得手段により取得された実値と前記目標値設定手段により設定された目標値との偏差に基づいてスライディングモード制御の切り換え関数を設計する切り換え関数設計手段と、
前記切り換え関数設計手段により設計された切り換え関数に基づいてスライディングモード制御の非線形入力を演算する非線形入力演算手段と、
前記非線形入力演算手段により演算された非線形入力を含む制御入力によりスライディングモード制御により前記制御対象を制御する制御手段とをそなえ、
前記目標値設定手段は、前記制御対象の目的状態に応じた前記特定のパラメータの第1目標値を設定する第1目標値設定手段と、前記第1目標値に対して、前記実値と前記第1目標値との偏差である第1偏差の大きさに応じた遅れを与えて出力する遅れフィルタを用いて前記目標値としての第2目標値を生成する第2目標値生成手段とをそなえている
ことを特徴とする、スライディングモード制御を用いた制御装置。 - 前記遅れフィルタの時定数は、前記第1偏差の大きさが大きいほど大きく、前記第1偏差の大きさが小さいほど小さく設定されることを特徴とする、請求項1記載のスライディングモード制御を用いた制御装置。
- 前記遅れフィルタの時定数は、前記第1偏差の大きさが第1の所定範囲内の場合には一定値とされ、前記第1偏差の大きさが第1の所定範囲よりも大きい場合には、前記第1偏差の大きさの増加と比例して増大するように設定されることを特徴とする、請求項1又は2記載のスライディングモード制御を用いた制御装置。
- 前記切り換え関数の積分ゲインを、前記第1偏差が大きいほど小さくなるように前記第1偏差に応じて変更する積分ゲイン変更手段をそなえていることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のスライディングモード制御を用いた制御装置。
- 制御対象に関する特定のパラメータの実値を取得する実値取得手段と、
前記特定のパラメータの目標値を設定する目標値設定手段と、
前記実値取得手段により取得された実値と前記目標値設定手段により設定された目標値との偏差に基づいてスライディングモード制御の切り換え関数を設計する切り換え関数設計手段と、
前記切り換え関数設計手段により設計された切り換え関数に基づいてスライディングモード制御の非線形入力を演算する非線形入力演算手段と、
前記非線形入力演算手段により演算された非線形入力を含む制御入力によりスライディングモード制御により前記制御対象を制御する制御手段とをそなえるとともに、
前記切り換え関数の積分ゲインを、前記第1偏差が大きいほど小さくなるように前記第1偏差に応じて変更する積分ゲイン変更手段をそなえている
ことを特徴とする、スライディングモード制御を用いた制御装置。 - 前記積分ゲイン変更手段は、前記切り換え関数の積分ゲインを、前記第1偏差の大きさが第2の所定範囲内の場合には最大値に設定し、前記第1偏差の大きさが前記第2の所定範囲よりも大きく第3の所定範囲内の場合には、前記第1偏差の大きさが小さいほど大きく、前記第1偏差の大きさが大きいほど小さく設定し、前記第1偏差の大きさが第3の所定範囲よりも大きい場合には最小値に設定することを特徴とする、請求項4又は5記載のスライディングモード制御を用いた制御装置。
- 前記切り換え関数設計手段により設計する前記切り換え関数の積分項を0にリセット指令するリセット指令手段をさらにそなえ、
前記リセット指令手段は、前記制御対象に対する制御の完了前の制御中であると判断しうる第1状態のときには前記リセット指令は行なわず、前記制御対象が制御前の定常状態から制御開始となったと判断しうる第2状態のときには前記リセット指令を行なうことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載のスライディングモード制御を用いた制御装置。 - 前記制御対象の数学モデルに基づいてスライディングモード制御の線形入力である等価制御入力を演算する線形入力演算手段をさらにそなえ、
前記制御手段は、前記非線形入力演算手段により演算された非線形入力と前記線形入力演算手段により演算された等価制御入力との和を制御入力として前記制御対象を制御することを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載のスライディングモード制御を用いた制御装置。 - 前記制御対象は車両用無段変速機の変速比を調整するための可動部材であって、前記特定のパラメータは前記可動部材の位置であることを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載のスライディングモード制御を用いた制御装置。
- 制御対象に関する特定のパラメータの実値を取得する実値取得ステップと、
前記特定のパラメータの目標値を設定する目標値設定ステップと、
前記実値取得ステップにより取得された実値と前記目標値設定ステップにより設定された目標値との偏差に基づいてスライディングモード制御の切り換え関数を設計する切り換え関数設計ステップと、
前記切り換え関数設計ステップにより設計された切り換え関数に基づいてスライディングモード制御の非線形入力を演算する非線形入力演算ステップと、
前記非線形入力演算ステップにより演算された非線形入力を含む制御入力によりスライディングモード制御により前記制御対象を制御する制御ステップとをそなえ、
前記目標値設定ステップは、前記制御対象の目的状態に応じた前記特定のパラメータの第1目標値を設定する第1目標値設定ステップと、前記第1目標値に対して、前記実値と前記第1目標値との偏差である第1偏差の大きさに応じた遅れを与えて出力する遅れフィルタを用いて前記目標値としての第2目標値を生成する第2目標値生成ステップとをそなえている
ことを特徴とする、スライディングモード制御を用いた制御方法。 - 前記切り換え関数設計ステップで用いる前記切り換え関数の積分ゲインを、前記第1偏差が大きいほど小さくなるように前記第1偏差に応じて変更する積分ゲイン変更ステップをさらにそなえていることを特徴とする、請求項10記載のスライディングモード制御を用いた制御方法。
- 制御対象に関する特定のパラメータの実値を取得する実値取得ステップと、
前記特定のパラメータの目標値を設定する目標値設定ステップと、
前記実値取得ステップにより取得された実値と前記目標値設定ステップにより設定された目標値との偏差に基づいてスライディングモード制御の切り換え関数を設計する切り換え関数設計ステップと、
前記切り換え関数設計ステップにより設計された切り換え関数に基づいてスライディングモード制御の非線形入力を演算する非線形入力演算ステップと、
前記非線形入力演算ステップにより演算された非線形入力を含む制御入力によりスライディングモード制御により前記制御対象を制御する制御ステップとをそなえるとともに、
前記切り換え関数設計ステップで用いる前記切り換え関数の積分ゲインを、前記第1偏差が大きいほど小さくなるように前記第1偏差に応じて変更する積分ゲイン変更ステップをそなえている
ことを特徴とする、スライディングモード制御を用いた制御方法。 - 前記切り換え関数設計ステップにより設計する前記切り換え関数の積分項を0にリセット指令するリセット指令ステップをさらにそなえ、
前記リセット指令ステップでは、前記制御対象に対する制御の完了前の制御中であると判断しうる第1状態のときには前記リセット指令は行なわず、前記制御対象が制御前の定常状態から制御開始となったと判断しうる第2状態のときには前記リセット指令を行なうことを特徴とする、請求項10〜12の何れか1項に記載のスライディングモード制御を用いた制御方法。
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