JP3354990B2 - 弗素系重合体の製造法 - Google Patents
弗素系重合体の製造法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2/00—Processes of polymerisation
- C08F2/04—Polymerisation in solution
- C08F2/06—Organic solvent
Description
造法に関し、詳しくは、環境破壊をもたらすことの少な
い重合媒体を用いて、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性など
の特性の良好な弗素系重合体を効率よく製造する方法に
関する。
性、耐薬品性などに優れた高分子材料であることから、
その特徴を生かして種々の用途に利用されている。
法、懸濁重合法、乳化重合法が知られている。溶液重合
法や懸濁重合法の重合媒体としては、クロロフルオロカ
ーボンなどの不活性媒体が、高分子量の弗素系共重合体
を与えることや重合速度が速いことなどの点から通常用
いられている。クロロフルオロカーボンの具体例として
は、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメ
タン、トリクロロトリフルオロエタン、ジクロロテトラ
フルオロエタンなどが挙げられるが、取り扱いの点から
トリクロロトリフルオロエタンが主に用いられている。
問題として国際的に取りあげられ、その原因物質として
クロロフルオロカーボンが指摘され、世界的に全廃の方
向にむかっている。このため、弗素系重合体を製造する
際の重合媒体であるクロロフルオロカーボンの使用を停
止することが必要となってきた。
ては、水素原子を含むハイドロクロロフルオロカーボン
が、小さなオゾン破壊係数を有する理由で提案されてい
る。しかし、従来、C−H結合を有する物質は、重合中
に弗素系重合体の末端ラジカルに対して連鎖移動性を示
すことが知られていたので、ハイドロクロロフルオロカ
ーボンを、高分子量の弗素系重合体を製造する際の重合
媒体として使用することは困難であると考えられてい
た。また、その他の代替品としては、t−ブタノール
(特公昭52−24073号公報)などが知られている
が、該t−ブタノールを重合媒体に用いて、充分に高い
分子量のものを得るためには、高圧で重合する必要があ
った。
係数の大きなクロロフルオロカーボンを使用することな
く、重合速度が速く、弗素系重合体の分子量を充分に高
めることができ、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性に優れる
弗素系重合体を効率よく製造する方法を提供することを
目的とする。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、CF3 CF2
CHCl2 やCF2 ClCF2 CHClFは連鎖移動性
が少なく、これを重合媒体として用いることにより、そ
の目的を達成し得ることを見出した。
によるフルオロオレフィン単位を主構成単位として含有
する弗素系重合体の製造法であって、前記重合媒体がC
F3CF2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの
混合物であることを特徴とする弗素系重合体の製造法で
ある。
主構成単位として含有する弗素系重合体は、CF3 CF
2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合物中
でフルオロオレフィン単量体を単独で重合させるか、又
はフルオロオレフィン単量体と共重合するフルオロオレ
フィン単量体以外の下記単量体を共重合して製造され
る。
に少なくとも一個の弗素原子を有するオレフィンであ
り、好ましくは、重合性及び得られる重合体の性質の点
から、炭素数が2又は3のフルオロオレフィン単量体で
ある。
量体の具体例としては、CF2 =CF2 、CF2 =CF
Cl、CF2 =CH2 などのフルオロエチレン系単量
体、CF2 =CFCF3 、CF2 =CHCF3 などのフ
ルオロプロピレン系単量体が挙げられる。これらのフル
オロオレフィン単量体は、それぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ィン単量体に他の単量体を共重合させ得る。他の単量体
としては、以下のものなどが挙げられる。CF3 CF2
CF2 CF2 CH=CH2 やCF3 CF2 CF2 CF2
CF=CH2 などのパーフルオロアルキル基の炭素数が
4〜12の(パーフルオロアルキル)エチレン系単量
体。 R f (OCFXCF2 )m OCF=CF2 (式中R
f は炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基、Xは弗素
原子又はトリフルオロメチル基、mは0〜6の整数を表
す。)などのパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
系単量体。CH3 OC(=O)CF2 CF2 CF2 OC
F=CF2 やFSO2 CF2 CF2 OCF(CF3 )C
F2 OCF=CF2 などの容易にカルボン酸基やスルホ
ン酸基に変換可能な基を有するパーフルオロビニルエー
テル系単量体。エチレン、プロピレン、イソブチレンな
どのオレフィン系単量体。 弗素系重合体としては、テト
ラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエ
ーテル)共重合体又はテトラフルオロエチレン/ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体が好ましい。
CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合物であ
る。両者に加えて水などの不活性媒体を含有させて用い
ることもできる。重合媒体の使用量は、重合させるべき
単量体の種類により変更できるが、単量体全量の重量に
対して、3〜100倍量、好ましくは5〜50倍量であ
る。CF3 CF2 CHCl2 :CF2 ClCF2 CHC
lFの混合割合は、広い範囲から選定できるが、好まし
くは1:99〜60:40であり、より好ましくは5:
95〜45:55である。
合法及び懸濁重合法のいずれの形式も採用できる。使用
する重合開始剤は、重合形式に応じて従来慣用されてい
るものを適宜選択できる。例えば、ビス(クロロフルオ
ロアシル)パーオキシド、ビス(パーフルオロアシル)
パーオキシド、ビス(ω−ハイドロパーフルオロアシ
ル)パーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレー
ト、ジイソプロピルパーオキシジカーボネートなどの有
機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化
合物が挙げられる。重合開始剤の使用量は、重合開始剤
の種類、重合条件などに応じて、適宜変更できるが、通
常は重合させるべき単量体全体に対して、0.005〜
5重量%、特に0.05〜0.5重量%程度が採用され
る。
特に限定されることなく採用できる。例えば、重合温度
は、重合開始剤の種類などにより最適値が選定できる
が、通常は0〜100℃程度、特に30〜90℃程度が
採用できる。また、重合圧力も適宜選定できるが、通常
は2〜100kg/cm2 、特に5〜20kg/cm2
程度を採用するのが望ましい。本発明においては、過大
な重合圧力を要することなく重合を有利に行い得るが、
更に高い圧力条件や減圧条件も採用できる。また、本発
明は、回分式、連続式などの操作も適宜採用できる。
コントロールする目的で、連鎖移動剤を通常添加する
が、連鎖移動剤はCF3 CF2 CHCl2 とCF2 Cl
CF2CHClFの混合物に溶解する必要がある。しか
し、連鎖移動定数の大きな連鎖移動剤は、少量添加で容
易に分子量を調節できるので、わずかでもCF3 CF2
CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合物に溶
解すればよい。また、連鎖移動剤は、小さいオゾン破壊
係数を有することが望ましい。これらの要求に合う連鎖
移動剤としては、例えば、ヘキサンなどのハイドロカー
ボン類、CF2 H2 などのハイドロフルオロカーボン
類、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノール
などのアルコール類、メチルメルカプタンなどのメルカ
プタン類などが挙げられる。添加量は、用いる連鎖移動
剤の連鎖移動定数の大きさにより変更できるが、重合媒
体に対して0.01重量%程度〜50重量%程度が採用
できる。
し、CF3 CF2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHC
lFの混合物(前者対後者の重量比で30:70)の1
420g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)
(以下、PPVEという。)の32g、テトラフルオロ
エチレン(以下、TFEという。)の80gを仕込ん
だ。温度を50℃に保持して、重合開始剤のビス(パー
フルオロブチリル)パーオキシドの1重量%溶液(溶
媒:パーフルオロヘキサン)を仕込み、重合を開始させ
た。重合中、系内にTFEを導入し、重合圧力を5.0
kg/cm2 に保持した。重合開始剤溶液を重合速度が
ほぼ一定になるように断続的に仕込み、合計で7cc仕
込んだ。3.2時間後に62gの白色のTFE/PPV
E共重合体がスラリー状態で得られた。このTFE/P
PVE共重合体は、融点307℃、熱分解開始点480
℃であり、340℃で成形して良好な圧縮成形品を与え
た。圧縮成形品の引張強度は392kg/cm2 、引張
伸度は367%であった。
(以下、HFPという。)の400gを仕込み、CF3
CF2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合
物(前者対後者の重量比で30:70)の1420gの
かわりに、CF3 CF2 CHCl2 とCF2 ClCF2
CHClFの混合物(前者対後者の重量比で50:5
0)の1000gを仕込む以外は実施例1と同様に重合
を行い、3.5時間後に67gの白色のTFE/HFP
共重合体がスラリー状態で得られた。このTFE/HF
P共重合体は、融点282℃、熱分解開始点445℃で
あり、340℃で成形して良好な圧縮成形品を与えた。
圧縮成形品の引張強度は344kg/cm2 、引張伸度
は340%であった。
フルオロエタンに比べオゾン破壊係数がはるかに小さい
CF 3 CF 2 CHCl 2 とCF 2 ClCF 2 CHClF
の混合物を用いて、従来のトリクロロトリフルオロエタ
ンを重合媒体として用いた場合に匹敵する効率で所望の
弗素系重合体を製造できる。
Claims (2)
- 【請求項1】重合媒体中での重合によるフルオロオレフ
ィン単位を主構成単位として含有する弗素系重合体の製
造法であって、前記重合媒体がCF3 CF2 CHCl2
とCF2 ClCF2 CHClFの混合物であることを特
徴とする弗素系重合体の製造法。 - 【請求項2】弗素系重合体が、テトラフルオロエチレン
/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体又
はテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン
共重合体である請求項1記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15126493A JP3354990B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 弗素系重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15126493A JP3354990B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 弗素系重合体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06340703A JPH06340703A (ja) | 1994-12-13 |
JP3354990B2 true JP3354990B2 (ja) | 2002-12-09 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15126493A Expired - Fee Related JP3354990B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 弗素系重合体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3354990B2 (ja) |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP15126493A patent/JP3354990B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06340703A (ja) | 1994-12-13 |
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