JPH06340703A - 含弗素共重合体の製造法 - Google Patents
含弗素共重合体の製造法Info
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- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Abstract
有する弗素系重合体を製造するにあたり、重合媒体とし
てCF3 CF2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHCl
Fの混合物を用いる弗素系重合体の製造法。 【効果】環境破壊をもたらすことの少ない重合媒体を用
い、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性などの良好な弗素系重
合体が得られる。
Description
造法に関し、詳しくは、環境破壊をもたらすことの少な
い重合媒体を用いて耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性などの
良好な弗素系重合体を効率よく製造する方法に関する。
性、耐薬品性などに優れた高分子材料であることから、
その特徴を生かして種々の用途に利用されている。
法や懸濁重合法、乳化重合法が知られており、溶液重合
法や懸濁重合法の重合媒体としては、クロロフルオロカ
ーボンなどの不活性溶媒が、高分子量の共重合体を与え
ることや重合速度などの点から通常用いられている。ク
ロロフルオロカーボンの具体例としては、トリクロロフ
ルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロ
トリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタンな
どが例示できるが、取り扱いの点からトリクロロトリフ
ルオロエタンが主に用いられている。
の環境破壊問題として国際的に取りあげられ、その原因
物質としてクロロフルオロカーボンが指摘され、世界的
に全廃の方向にむかっている。このため弗素系重合体を
製造する際に用いるクロロフルオロカーボンの使用を停
止する必要が生じてきている。
ては、水素原子を含むハイドロフルオロカーボンが、小
さなオゾン破壊係数を有するため提案されている。しか
し、従来、C−H結合を有する物質は、フルオロオレフ
ィンに対して連鎖移動性を示すことが知られており、水
素原子を含むハイドロクロロフルオロカーボンを、高分
子量のフルオロオレフィン系重合体の製造の際の重合媒
体として使用することは困難であると考えられていた。
その他の重合媒体としての代替品として、t−ブタノー
ル(特公昭52−24073号公報)などが知られてい
るが、充分に高い分子量のものを得るためには、高圧で
重合する必要がある。
事情のもとで、重合速度が速く、弗素系重合体の分子量
を充分に高めることができ、かつオゾン破壊係数の大き
なクロロフルオロカーボンを使用することなく耐熱性、
耐溶剤性、耐薬品性に優れる弗素系重合体を効率よく製
造する方法を提供することを目的としてなされたもので
ある。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、CF3 CF2
CHCl2 やCF2 ClCF2 CHClFは連鎖移動性
が少なく、これを重合媒体として用いることにより、そ
の目的を達成し得ることを見出した。
重合によってフルオロオレフィン単位を主構成単位とし
て含有する弗素系重合体を製造するにあたり、前記重合
媒体として、CF3 CF2 CHCl2 とCF2 ClCF
2 CHClFの混合物を用いることを特徴とする弗素系
重合体の製造法である。
主構成単位として含有する弗素系重合体は、CF3 CF
2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合物中
でフルオロオレフィン単量体を単独で重合させるか、又
はフルオロオレフィン単量体と共重合するフルオロオレ
フィン単量体以外の下記単量体を共重合して製造され
る。
ィン単量体は、分子中に少なくとも一個の弗素原子を有
するオレフィンであり、好ましくは、重合性及び得られ
る重合体の性質の点から、炭素2又は3のフルオロオレ
フィン単量体である。
体例としては、CF2 =CF2 、CF2 =CFCl、C
F2 =CH2 などのフルオロエチレン系、CF2 =CF
CF3 、CF2 =CHCF3 などのフルオロプロピレン
系である。これらのフルオロオレフィン単量体は、それ
ぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用い
てもよい。
共重合する単量体としてCF3 CF2 CF2 CF2 CH
=CH2 やCF3 CF2 CF2 CF2 CF=CH2 など
のパーフルオロアルキル基の炭素数が4〜12の(パー
フルオロアルキル)エチレン系、Rf (OCFXCF
2 )m OCF=CF2 (式中Rf は炭素数1〜6のパー
フルオロアルキル基、Xは弗素原子又はトリフルオロメ
チル基、mは1〜6の整数を表す。)などのパーフルオ
ロビニルエーテル系、CH3 OC(=O)CF2CF2
CF2 OCF=CF2 やFSO2 CF2 CF2 OCF
(CF3 )CF2 OCF=CF2 などの容易にカルボン
酸基やスルホン酸基に変換可能な基を有するビニルエー
テルなどと組み合わせて用いることもできる。また、エ
チレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン系
単量体と組み合わせてもよい。
CF2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合
物に水などの不活性溶媒を含有させて用いることもでき
る。重合媒体の使用量は、重合させるべき単量体の種類
により変化し得るものであるが、単量体全量の重量に対
して、3〜100倍量、好ましくは5〜50倍量であ
る。CF3 CF2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHC
lFとの混合割合は、前者対後者の重量比で広い範囲か
ら選定できるが、およそ1:99〜60:40であり、
好ましくは5:95〜45:55である。
合法及び懸濁重合法のいずれの形式も採用できるし、ま
た使用する重合開始剤は重合形式に応じて従来慣用され
ているもののうちから適宜選ぶことができる。例えば、
ジ(クロロフルオロアシル)パーオキサイド、ジ(パー
フルオロアシル)パーオキサイド、ジ(ω−ハイドロパ
ーフルオロアシル)パーオキサイド、t−ブチルパーオ
キシイソブチレート、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネートなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニト
リルなどのアゾ化合物が挙げられる。重合開始剤の使用
量は、種類、重合反応条件などに応じて、適宜変更可能
であるが、通常は重合させるべき単量体全体に対して、
0.005〜5重量%、特に0.05〜0.5重量%程
度が採用される。
反応条件が特に限定されることなく採用し得る。例え
ば、重合反応温度は、重合開始源の種類などにより最適
値が選定され得るが、通常は0〜100℃程度、特に3
0〜90℃程度が採用され得る。また、反応圧力も適宜
選定可能であるが、通常は2〜100kg/cm2 、特
に5〜20kg/cm2 程度を採用するのが望ましい。
本発明においては、過大の反応圧力を要することなく重
合を有利に行い得るのであるが、更に高い圧力を採用す
ることも可能であると共に、減圧条件でも可能である。
また、本発明は、回分式、連続式など適宜操作によって
行い得る。
子量をコントロールする目的で連鎖移動性を有する化合
物を通常添加するが、この化合物はCF3 CF2 CHC
l2とCF2 ClCF2 CHClFの混合物に可溶であ
る必要がある。しかし、連鎖移動定数の大きな化合物は
分子量調節の容易さを考慮するとわずかでもCF3 CF
2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合物に
溶解すればよい。また小さいオゾン破壊係数を有するこ
とが望ましい。これらの要求に合う化合物は、例えば、
ヘキサンなどのハイドロカーボン類、CF2 H2 などの
ハイドロフルオロカーボン類、アセトンなどのケトン
類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ある
いはメチルメルカプタンなどのメルカプタン類などであ
る。添加量は用いる化合物の連鎖移動定数の大きさによ
り変わり得るが、重合媒体に対して0.01重量%程度
から50重量%程度が採用され得る。
し、CF3 CF2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHC
lFの混合物(前者対後者の重量比で30:70)14
20g、32gのパーフルオロプロピルビニルエーテ
ル、80gのテトラフルオロエチレンを仕込んだ。温度
を50℃に保持して、重合開始剤としてジ(パーフルオ
ロブチリル)パーオキサイドの1重量%パーフルオロヘ
キサン溶液を仕込み、反応を開始させた。反応中、系内
にテトラフルオロエチレンを導入し、反応圧力を5.0
kg/cm2 に保持した。重合開始剤は重合速度がほぼ
一定になるように断続的に仕込み、合計で7cc仕込ん
だ。3.2時間後に62gの白色共重合体がスラリー状
態として得られた。この共重合体は融点307℃、熱分
解開始点480℃であり、340℃の成形温度で良好な
圧縮成形品を与えた。成形品についての引張強度は39
2kg/cm2 、引張伸度は367%であった。
ヘキサフルオロプロピレン400gを仕込み、CF3 C
F2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合物
の仕込み量を1420gのかわりに1000gとし、混
合物の重量比を50:50とする以外は実施例1と同様
な方法で重合を行い、3.5時間後に67gの白色共重
合体がスラリー状態として得られた。この共重合体は融
点282℃、熱分解開始点445℃であり、340℃の
成形温度で良好な圧縮成形品を与えた。成形品について
の引張強度は344kg/cm2 、引張伸度は340%
であった。
がはるかに低く、従来のトリクロロトリフルオロエタン
溶媒を用いた場合に匹敵する効率で所望の弗素系重合体
を製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】重合媒体中における重合によってフルオロ
オレフィン単位を主構成単位として含有する弗素系重合
体を製造するにあたり、前記重合媒体としてCF3 CF
2 CHCl2 とCF2 ClCF2 CHClFの混合物を
用いることを特徴とする弗素系重合体の製造法。 - 【請求項2】弗素系重合体が、テトラフルオロエチレン
/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体又はテ
トラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重
合体である請求項1の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15126493A JP3354990B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 弗素系重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP15126493A JP3354990B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 弗素系重合体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06340703A true JPH06340703A (ja) | 1994-12-13 |
JP3354990B2 JP3354990B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15126493A Expired - Fee Related JP3354990B2 (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 弗素系重合体の製造法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3354990B2 (ja) |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP15126493A patent/JP3354990B2/ja not_active Expired - Fee Related
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