JP3353217B2 - Nb▲3▼Sn系超電導線材の製造方法 - Google Patents

Nb▲3▼Sn系超電導線材の製造方法

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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導発電機や限流器等
の交流機器に好適なNb3 Sn系超電導線材の製造方法
に関し、詳細には安定化材とバリア層を有するNb3
n系超電導線材の交流損失特性を劣化させることのない
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Nb3 Sn系超電導線材は、Nbまたは
Nb合金と、CuまたはCu合金の複合材を伸線し、熱
処理を施してNbとSnを反応させNb3 Snを生成す
ることにより製造されているが、その出発材料の違いか
ら、ブロンズ法,チューブ法,粉末法,インサイチュー
法などに分類されている。以下に、上記ブロンズ法を代
表的にとりあげ、Nb3 Sn系超電導線材の一般的な製
造方法を図面に基づいて詳細に説明する。
【0003】まず単芯型超電導線材の場合から述べる
と、図1に示す様に、Cu−Sn合金やCu−Sn−T
i合金等のCu−Sn基合金製のビレットケース1(線
状母材)にNb線2を埋設した後、端部を電子ビーム溶
接して単芯型複合ビレット3を組み立てる。該単芯型複
合ビレット3を熱間静水圧押出しに付して一体化と減面
加工を同時に行ない、さらに冷間加工によって所定の寸
法まで伸線加工する。このとき、冷間伸線加工により、
Cu−Sn合金は著しく加工硬化するため、加工率30
〜60%程度の加工毎に加工硬化ひずみを除去するため
の中間焼鈍が必要となる。その後熱処理(600〜70
0℃)によって、Cu−Sn合金製線状母材1とNb線
2の界面にNb3 Snを生成させてNb3 Sn超電導線
材とする。
【0004】次に多芯型超電導線材の場合は、前記した
図1或は図2に示す様に1本または複数本のNb線2を
Cu−Sn基合金のビレットケース1a製(線状母材)
に埋設してこれを断面減少加工に付して断面六角形の1
次多芯ビレット8を構成し、これを複数本円筒状に束ね
て線材群10(図3参照)とし、図3に示す様に、Cu
やCu−Sn基合金からなる円筒状の外層ケース9(最
外層)に挿入し、単芯型の場合と同様の方法で伸線し
て、最終形状において3000〜30000本のNb線
2が含まれた2次多芯ビレット11(多芯型複合ビレッ
ト)を構成する。尚2次多芯ビレット11では、前記図
3に示した様に、その中央部に線・棒状の無酸素銅等が
安定化材7として組み込まれており、前記1次多芯ビレ
ット8の線材群10と安定化材7の間には、Cu−Sn
基合金からなる筒状の内部層5、およびNb3 Sn生成
のための拡散熱処理時にCu−Sn合金からのSnの拡
散を防止する拡散バリア層として、円筒状のNb層また
はTa層(以下、拡散バリア層という)6が形成されて
いる。従って該拡散バリア層6を設けることにより前記
安定化材7がSnによって汚染されることを防ぐことが
できる。最後に熱処理を施すことにより、Cu−Sn基
合金製線状母材1aとNb線2の界面にNb3Snを生
成させて多芯型Nb3 Sn超電導線材とする。
【0005】尚2次多芯ビレットとしては、上記の如
く、中心側に安定化材や拡散バリア層を設ける代わり
に、1次多芯ビレットをCu−Sn基合金等にスタック
したその外周側に拡散バリア層、次いで安定化材を配置
したものもある。
【0006】この様にいずれの製造方法においても2次
多芯ビレットには、超電導線材の熱的及び電気的な安定
性を確保することを目的として、導電性に優れた安定化
材が設けられている。但し、該安定化材にSnが拡散し
て汚染されると、電気抵抗が大きくなると共に、熱伝導
率が小さくなり安定化材としての機能を果たさなくなる
ことから、安定化材とSnを含む部分との間にSnの拡
散を止める拡散バリア層を配置し、安定化材へのSnの
侵入を防いでいる。
【0007】上記拡散バリア層の材料としては、比較的
に加工が容易であり、Cuと合金を作りにくく、且つS
nを透過させにくいという理由から、NbまたはTaを
用いることが一般的であるが、いずれも以下の様な問題
点を有している。
【0008】まず、拡散バリア層の材料としてNbを用
いる場合には、反応熱処理により拡散するSnとバリア
材のNbが反応し、拡散バリア層自体がNb3 Sn超電
導体になる。その結果、円筒状の拡散バリア層の外径が
超電導フィラメントの直径のようになり、超電導線材内
部に太い超電導フィラメントが存在するのと同じ作用を
発揮する。
【0009】超電導発電機や限流器等の交流機器に用い
られる超電導線材には、交流電流を通電した際に線材に
発生する交流損失を極力小さくして、交流機器の効率等
に悪影響を及ぼすことを防止する観点から、可及的に細
く形成された極細の超電導フィラメントを多数有する多
芯型の超電導線材が用いられている。しかしながら、超
電導フィラメントを極細多芯化しても円筒状の拡散バリ
ア層が超電導体になると交流損失が大きくなり、交流用
の超電導線材として機能しなくなるという問題点を有し
ていた。
【0010】一方、Taを拡散バリア層の材料として用
いる場合には、Taは加工性が悪いことから、伸線加工
の際に断線が生じることがあり、大きな減面率での伸線
加工ができないので、伸線・焼鈍を繰り返す回数が多く
なる。また、TaはNbよりも高価な材料なので、Ta
を拡散バリア層に用いると製造コストが非常に高くなっ
てしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであって、拡散バリア層に用いる材
料として、加工性に乏しく且つコスト的に不利なTaで
はなく、Nbを用いることを前提として、交流損失特性
を劣化させることなくNb3 Sn系超電導線材を製造す
る方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明の製造方法とは、円筒状の拡散バリア層を安定化材の
外周側または内周側に配置されたNb3Sn系超電導線
材の製造方法であって、上記拡散バリア層に、Pを0.
01〜1wt%含有するNb合金を用いることを要旨と
するものである。また上記Nb合金として、P以外に、
Ta,Zr,Ti,Hfよりなる群から選ばれる1種以
上の元素を20wt%以下(但し、0%は含まない)含
有するNb合金を用いてもよい。
【0013】また上記Nb合金として、P以外に、T
a,Zr,Ti,Hfよりなる群から選ばれる1種以上
の元素を20wt%以下(但し、0%は含まない)含有
するNb合金を用いてもよい。
【0014】
【作用】超電導フィラメントの直径を細くすればするほ
ど超電導線材の交流損失は小さくなるが、従来は拡散バ
リア層の表面にNb3 Snが生成していたため、円筒状
の拡散バリア層が電磁気的に1本の太いフィラメントの
ように振る舞い、超電導フィラメントを細くした効果が
なくなり、交流損失を小さくできなかった。これに対し
て、本発明の製造方法によれば拡散バリア層にNb3
nが生成することはない。従って超電導線材の交流損失
は、超電導フィラメントを細くすることによって小さく
できるので、交流損失の大幅な低減が可能である。
【0015】本発明者らは、Nbを主体とする拡散バリ
ア層にPを添加することにより、反応熱処理の際にSn
が上記拡散バリア層に侵入してもNb3 Snが生成され
ないことを見出し、本発明に想到した。この様なNb3
Snの生成抑制効果を発揮する上で、Nb中のPの含有
量は0.01wt以上必要であり、0.05wt%以上
であると好ましく、0.1wt%以上であるとより好ま
しい。一方、Pの含有量は多過ぎても拡散バリア層の加
工性を確保できないので、1wt%以下とすることが必
要であり、0.7wt%以下が好ましく、0.4wt%
以下であるとより好ましい。
【0016】尚、本発明の製造方法においては、前記N
b合金として、P以外に、Ta,Zr,Ti,Hfより
なる群から選ばれる1種以上の元素を20wt%以下
(但し、0%は含まない)含有するNb合金を用いても
よい。これらの元素を含有させることにより、PのNb
3 Sn生成抑制効果を阻害することなくNb合金の加工
性を改善できる。
【0017】さらに本発明の製造方法においては、前記
拡散バリア層を同心円状に2層に分け、上記安定化材と
接する一方側の拡散バリア層にはNbを用い、他方側の
拡散バリア層にはPを0.01〜1wt%含有するCu
合金を用いる方法も推奨される。この様に拡散バリア層
をNbとCu−P合金の2層構造とし、Cu−P合金か
らなる拡散バリア層を反応熱処理時にSnが侵入する側
に配設することによって、Nbからなる拡散バリア層が
Snと反応してNb3 Snが生成することを防止するこ
とが可能である。
【0018】Cu−P合金中のPの含有量は0.01w
t%以上必要であり、0.05wt%以上が好ましく、
0.1wt%以上であればより好ましい。一方、Pの含
有量は多過ぎると拡散バリア層の加工性が劣化するの
で、1wt%以下とすることが必要であり、0.7wt
%以下が好ましく、0.5wt%以下であればより好ま
しい。
【0019】本発明はCu−P合金からなる拡散バリア
層の厚さにより限定されるものではないが、伸線加工後
(製品)で5μm以上であればSn拡散のバリア層とし
て機能することができる。
【0020】尚、前記Cu合金として、P以外に、S
n,Ge,Mn,Al,Zn,Ti,Niよりなる群か
ら選ばれる1種以上の元素を15wt%以下(但し、0
%は含まない)含有するCu合金を用いてもよい。これ
らの元素を含有させることによりCu合金の加工性を改
善することができる。
【0021】また、ブロンズ法だけでなく、安定化材と
拡散バリア層を有する超電導線材の製造方法であれば、
チューブ法,粉末法,インサイチュー法,液体浸漬法,
内部拡散法,外部拡散法などあらゆる超電導線材の製造
方法に適用することができる。
【0022】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の主旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0023】
【実施例】実施例1 (ブロンズ法) 図4に示すような線材中央に安定化材7(無酸素銅)、
その周りにNb−0.2%P合金シートを巻き拡散バリ
ア層6とし、その外側に5893本のNbフィラメント
を配置したビレットを準備した。また図5に示す様に、
安定化材7の周囲にNbシートを巻き拡散バリア層6b
とすると共に、その外側にCu−0.2%Pのシートを
巻き拡散バリア層6aを形成したビレットを準備した。
さらに従来例として、図4の拡散バリア層6にNbシー
トを用いたビレットと、Taシートを用いたビレットを
準備した。
【0024】これらのビレットをφ150からφ35に
静水圧押出しにより縮径加工した。静水圧押出し後、ダ
イス伸線し線材を製作した。反応熱処理を施してNb3
Sn超電導素線とし、その断面観察を行った。図6〜9
に、反応熱処理後における夫々の拡散バリア層のSEM
写真を示す。図6は、Nbシートだけを拡散バリア層に
用いたビレットのSEM写真であり、拡散バリア層のN
bがSnと反応してNb3 Snになっていることが分か
る。これに対して、本発明方法によるビレットの拡散バ
リア層(図7及び図8)では、いずれもNb3 Snは生
成されておらず、交流損失特性を劣化させることなく安
定化材をSnの汚染から防ぐことができた。
【0025】尚、図9は、Taを拡散バリア層に用いた
ビレットのSEM写真であり、静水圧押出し後の試料の
一部を硝酸で溶かし、拡散バリア層の加工状態を観察し
たものである。多数の亀裂が入っており、Taからなる
拡散バリア層が正常に加工されていないことが分かる。
このビレットを伸線し続けると、Taからなる拡散バリ
ア層は、Sn拡散に対するバリアとしての役目を果たさ
なくなる。これに対してNb−Pを主体とする拡散バリ
ア層及びNbとCu−0.2%P複合材からなる本発明
に係る拡散バリア層では加工性に全く問題はなかった。
【0026】実施例2(内部拡散法) 図10に示す様に、線材中央にSnロッドを配設し、そ
の外側に5893本のNbフィラメントが埋め込まれた
Cuマトリックス、その外側にCu−0.5%Pのシー
トを巻き拡散バリア層6aを形成し、その周りにNbシ
ートからなる拡散バリア層6bを形成し、最外層に安定
化材7(無酸素銅)を配置したビレットを準備した。ま
た、また図11に示す様に、拡散バリア層6にNbシー
トだけを用いたビレットも比較例として準備した。
【0027】これらのビレットをφ150からφ35に
静水圧押出しにより縮径加工した。静水圧押出し後、ダ
イス伸線し線材を製作した。反応熱処理を施してNb3
Sn超電導線材とし、その交流損失を測定した。図12
に両線材の交流損失の比較を示す。両線材はCu−0.
5%Pのシートの有無以外は同じ断面構成であるが、N
bとCu−0.5%Pの複合材バリアの方が格段に交流
損失が小さいことが分かる。このことから、本発明は超
電導線材の交流損失の低減に有効であることが明らかで
ある。
【0028】実施例3(外部拡散法) 図13に示す様に、線材中央に安定化材7(無酸素銅)
を配設し、その周りにNb−0.2%Pシートを巻き拡
散バリア層6を形成し、その外側に5893本のNbフ
ィラメントを埋め込んだCuマトリックスを配置したビ
レットを準備した。また図14に示す様に、Nbシート
を拡散バリア層6に用いたビレットも比較例として準備
した。
【0029】これらのビレットをφ150からφ35に
静水圧押出しにより縮径加工した。静水圧押出し後、ダ
イス伸線し線材を製作した。伸線加工後、線材の表面に
Snメッキを施し、これを反応熱処理し、Nb3 Sn超
電導線材として、その交流損失を測定した。図15に両
線材の交流損失の比較を示す。両線材はバリア材として
NbまたはNb−0.2%Pを用いている点以外は同じ
断面構成であるが、Nb−0.2%Pバリアの方が格段
に交流損失が小さいことが分かる。このことから、本発
明は超電導線材の交流損失の低減に有効であることが明
らかである。
【0030】実施例4 図10に示すビレットにおいて、Cu−P合金からなる
拡散バリア層6aのP含有量が0.005%,0.01
%,0.02%,0.05%,0.1%,0.5%,1
%,1.5%と異なる8種類のビレットを準備した。
【0031】これらのビレットをφ67からφ20に静
水圧押出しにより縮径加工した。静水圧押出し後、ダイ
ス伸線し、線径φ0.8の線材を製作した。これらに反
応熱処理を施しNb3 Snを生成させた後、断面を調べ
た。その結果、P含有量が0.005%の線材では拡散
バリア層のNbの一部にNb3 Snの生成が見られた。
また、P含有量が1.5%の線材では拡散バリア層のC
u−1.5%P合金に亀裂が見られ、安定化材にSnの
拡散が見られた。このことから、P含有量が0.005
%と1.5%の線材ではバリア材が機能していないこと
がわかる。したがって、拡散バリア層6aに用いるCu
−P合金中のP含有量は、0.01〜1.0%程度が適
当と考えられる。
【0032】実施例5 図13に示すビレットにおいて、Nb−P合金からなる
拡散バリア層6のP含有量が0.005%,0.01
%,0.02%,0.05%,0.1%,0.5%,1
%,1.5%と異なる8種類のビレットを準備した。
【0033】これらのビレットをφ67からφ20に静
水圧押出により縮径加工した。静水圧押出後、ダイス伸
線し、線径φ0.8の線材を製作した。伸線加工後、線
材の表面にSnメッキを施し、これらに反応熱処理を施
しNb3 Snを生成させた後、断面を調べた。その結
果、P含有量が0.005%の線材では拡散バリア層の
Nbの一部にNb3 Snの生成が見られた。また、P含
有量が1.5%の線材ではバリア材のNb−1.5%P
合金に亀裂が見られ、安定化材にSnの拡散が見られ
た。このことから、P含有量が0.005%と1.5%
の線材ではバリア材が機能していないことがわかる。し
たがって、拡散バリア層6に用いるNb−P合金中のP
含有量は、0.01〜1.0%程度が適当と考えられ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、拡散バリア層に用いる材料としてNbを採用しても
Nb3 Snが生成されず、超電導線材の交流損失特性を
劣化させることのないNb3 Sn系超電導線材の製造方
法が提供できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロンズ法による単芯型複合ビレットの断面を
示す図である。
【図2】ブロンズ法による1次多芯ビレット8の断面を
示す図である。
【図3】ブロンズ法による2次多芯ビレット11の断面
を示す図である。
【図4】本発明方法をブロンズ法に適用した場合の超電
導線材の断面を示す説明図である。
【図5】本発明方法をブロンズ法に適用した場合の超電
導線材の断面を示す説明図である。
【図6】反応熱処理後における拡散バリア層のSEM写
真であり、拡散バリア層にNbを用いた従来法によるも
のである。
【図7】反応熱処理後における拡散バリア層のSEM写
真であり、拡散バリア層にNb−P合金を用いた本発明
方法によるものである。
【図8】反応熱処理後における拡散バリア層のSEM写
真であり、拡散バリア層にNbとCu−P合金の複合材
を用いた本発明方法によるものである。
【図9】反応熱処理後における拡散バリア層のSEM写
真であり、拡散バリア層にTaを用いた従来法によるも
のである。
【図10】本発明方法を内部拡散法に適用した場合の超
電導線材の断面を示す説明図である。
【図11】従来の内部拡散法による超電導線材の断面を
示す説明図である。
【図12】交流損失の外部磁場振幅依存性について、本
発明方法と従来法による拡散バリア層の比較を行なうグ
ラフである。
【図13】本発明方法を外部拡散法に適用した場合の超
電導線材の断面を示す説明図である。
【図14】従来の外部拡散法による超電導線材の断面を
示す説明図である。
【図15】交流損失の外部磁場振幅依存性について、本
発明方法と従来法による拡散バリア層の比較を行なうグ
ラフである。
【符号の説明】
1 ビレットケース(Cu−Sn基合金製線状母材) 2 Nb線 3 混合ビレット(単芯型複合ビレット) 5 内部層 6 Nb層(拡散バリア層) 7 無酸素銅(安定化銅) 8 1次多芯ビレット 9 外層ケース(最外層) 10 線材群 11 2次多芯ビレット(多芯型複合ビレット)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮武 孝之 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (72)発明者 倉橋 秀文 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (72)発明者 宮崎 隆好 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (72)発明者 千葉 政道 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (72)発明者 嶋田 雅生 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (56)参考文献 特開 平6−203654(JP,A) 特開 平3−281751(JP,A) 特開 平6−338228(JP,A) 特開 昭51−61794(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 12/00 - 13/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の拡散バリア層が安定化材の外周
    側または内周側に配置されたNb3Sn系超電導線材の
    製造方法であって、 上記拡散バリア層に、Pを0.01〜1wt%含有する
    Nb合金を用いることを特徴とするNb3Sn系超電導
    線材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記Nb合金が、P以外に、Ta,Z
    r,Ti,Hfよりなる群から選ばれる1種以上の元素
    を20wt%以下(但し、0%は含まない)含有するN
    b合金である請求項1に記載のNb3Sn系超電導線材
    の製造方法。
JP14658795A 1995-06-13 1995-06-13 Nb▲3▼Sn系超電導線材の製造方法 Expired - Fee Related JP3353217B2 (ja)

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