JP3352394B2 - ゴルフクラブシャフト - Google Patents
ゴルフクラブシャフトInfo
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Description
ャフトに関し、詳しくは、カーボンシャフトと呼ばれる
炭素繊維等の繊維強化樹脂製のゴルフクラブシャフトに
おいて、右回りと左回りのねじり剛性の均一化を図ると
共に反りの発生を低減するものである。
下、シャフトと略す)として、カーボンシャフトと呼ば
れる炭素繊維強化樹脂製のシャフトが多くのプレーヤー
に利用されている。このカーボンシャフトは、スチール
製シャフトに較べて、大幅な軽量化が可能な上、ねじれ
剛性や曲げ剛性が比較的自由に設定出来る等、設計自由
度が大きい。そのため、幅広いゴルファーのニ−ズに対
応でき、よって、広く普及している。
脂製のシャフトは、図5に示すように、強化繊維に樹脂
を含浸させたプリプレグシートを短冊状に切り出し、軸
線方向の一端側(ヘッド連結側)が縮径化したテーパ状
のマンドレルに所要枚数巻き付けて成形し、成形後ある
いは成形前にマンドレルを引き抜いて製造される。完成
された管状体からないゴルフクラブシャフトの構造は、
図6に示すように、数種類のプリプレグシートの層が周
状に積層した状態となっている。
内周の層(芯側の層)は強化繊維が軸線Lに対して傾斜
したバイアス層30とされ、シャフトのねりじ剛性、ね
じり強度を高める役割を担っている。一方、外周の層は
強化繊維が軸線Lに対して平行はストレート層31とさ
れ、シャフトの曲げ構成および曲げ強度を上げる役割を
担っている。
は、ゴルフクラブシャフトの均一性について、曲げ剛性
は周方向のどの方向でも一定でなければならず、また、
ねじり剛性も左まわり、右回りのいずれも同じでなけれ
ばならず、かつ、シャフトは略真っすぐでなければなら
ないと規定されている。
された1枚の短冊状のプリプレグシートを成形した時に
丁度整数周分になるように工夫したり、継ぎ目の位置を
層毎にずらせることにより、曲げ剛性が周方向で均一に
なるように設定されている。
対して強化繊維が+α゜の角度をもったプリプレグシー
トを用いると、−α゜の角度をもったプリプレグシート
を、同じ層だけ用い、例えば、1枚の+α層に1枚の−
α層を用いて、右回り、左回りのいずれもねじり剛性が
略同一になるようにして均一化が図られている。
レグシートを内周側から外周へと順次積層する方法を採
用する限り、+α層と、−α層のいずれか一方が内周側
となり、他方が外周側となり、外周側に巻かれるバイア
ス層の断面二次モーメントの方が大きくなる。その結
果、均一性が十分にとりにくい問題がある。また、この
バイアス層の不均一から、高弾性の強化繊維をバイアス
層に使用した場合、シャフトが一方に反りやすく、シャ
フトが真っすぐでなければならない要求を満たすことが
困難となる。
で、バイアス層の配置を改良することにより、左右回り
のねじり剛性を均一化することを課題としている。
化繊維に合成樹脂を含浸させてなる繊維強化プリプレグ
シートを積層して構成した管状体からなるゴルフクラブ
シャフトにおいて、上記積層する繊維強化プリプレグシ
ートのうち、管状体の軸心に対して強化繊維の角度αが
α=±30゜〜±60゜の範囲で傾斜したバイアス層
を、+α層を2層、−α層を2層設け、内周側より外周
側にかけて、+α層、−α層、−α層、+α層の順、あ
るいは、−α層、+α層、+α層、−α層の順に配列し
ていることを特徴とするゴルフクラブシャフトを提供し
ている。
角度傾斜させると共に、2枚の−α層は+α層と+−を
逆転して同一角度傾斜させている。このように、+αの
バイアス層と−αのバイアス層とを、同数の各2層と
し、内外層の関係において、いずれか一方の間にいずれ
か他方を挟んで鏡面対称となる積層配置とすると、例え
ば、内周側の一層の+α層と外周の一層の+α層との断
面二次モーメントの合計値と、その間の中間層の2層の
−α層の断面二次モーメントの合計値とを同一あるいは
略同一とすることができる。よって、左回りのねじり剛
性と、右回りのねじり剛性との均一性を向上させること
ができる。
すると、ゴルフクラブシャフトの重量が増加するため、
バイアス層は上記4枚が好ましいが、例えば、+α層を
4層、−α層を4層設け、上記と同様に鏡面対称に配置
してもよい。
で隙間が出ない大きさとし、かつ、上記バイアス層の体
積は、積層する内周側の層から外周側の層になるに従っ
て大きなり、2層の+α層の体積の合計と、2層の−α
層の体積の合計とが等しくなるように設定している。
るため、2層の+α層の面積の合計値と−α層の面積の
合計値を一致させれば良いが、面積値で一致させにくい
場合には、バイアス層の厚さを0.05mm〜0.25
mmの範囲で変化させて、上記のように、+α層の体積
の合計と、−α層の体積の合計とが等しくなるように設
定すればよい。
周方向において一致しないように、周方向において位置
ずれさせている。例えば、2層の+α層と2層の−α層
を用いる場合、2枚の+α層の継ぎ目は互いに180゜
位相させる一方、2枚の−α層の継ぎ目を互いに180
゜位相させると共に+α層とそれぞれ90度位相させて
いる。あるいは、継ぎ目を内周側より順次90度つつ位
相させている。このように、マンドレルに巻き付ける短
冊状のバイアス層の継ぎ目を工夫すると、より、周方向
の曲げ剛性の均一化を図ることができる。
に、シャフトの最外側に、シャフト軸線と平行なストレ
ートを配置して、シャフトの曲げ剛性を上げるようにし
ている。
側に、フープ層、ストレート層を介在させてもよい。即
ち、バイアス層の+α層と−α層とが鏡面対称に配置さ
れ、その+α層の断面二次モーメントと−α層の断面二
次モーメントとが、略一致するように設定すれば、所要
の位置にストレート層あるいは/およびフープ層を介在
させることができる。
て説明する。図1に示す本発明の実施形態の管状体から
なるシャフト10は、最内層から最外層にかけて、第一
の+バイアス層11、第一の−バイアス層12、第二の
−バイアス層13、第二の+バイアス層14、二枚のス
トレート層15、16を順次配置し、ヘッド連結側の小
径側ではさらにストレート層17をストレート層16の
外周に配置している。本実施形態のシャフト10は、長
さLが1143mm、その中空部の内径(即ち、マンド
レルの外径が、ヘッド連結側の小径側では5.6mm、
グリップ側の大径側では13.0mmである。
プレグシート(東レ製 8055S−12)を用いてい
る。該プリプレグシートの引張弾性率は30000k
g、引張強度は560kgである。上記+バイアス層1
1、14は、その強化繊維の角度αが、シャフト10の
軸線Lに対してα=+30゜〜60゜の範囲で同一角度
としており、、本実施形態では、+バイアス層11、1
4はいずれも+45゜としている。上記−バイアス層1
2、13は、その強化繊維の角度αがシャフト10の軸
線Lに対してα=−30゜〜60゜の範囲で互いに同一
角度とし、かつ、+バイアス層11、14と+−を逆転
して同一角度とし、本実施形態では−45゜としてい
る。
は図2および図3に示すように、シャフト10の長さに
対応する長さL(本実施形態では1143mm)とし、
幅はヘッド側は小さくW1、グリップ側は大きくW2と
した短冊状に切り出している。このように、短冊状に形
成していることにより、マンドレルに巻くつけた状態
で、軸線方向の一端が小径で、他端の大径のテーパ状の
管状体とすることができる。
すべて同一形状とし、W1を19.5mm、W2を47
mmとしている。図3の実施例2では、バイアス11〜
14は内周側に巻き付けるバイアス11より外周側にか
けて順次面積を大きくしており、第一の+バイアス11
はW1:18mm、W2:44mmとし、第一の−バイ
アス層12はW1:19mm、W2:46mmとし、第
二の−バイアス13はW1:20mm、W2:48mm
とし、第二の+バイアス層14はW1:21mm、W
2:50mmとしている。
施例2ともW1:44mm、W2:98mm、ストレー
ト層16はW1:46mm、W2:101mmとしてい
る。ヘッド側に巻き付ける最外周のストレート層17
は、長さL’を230mm、W1:140mm、W2:
0mmの三角形状としている。
に示すプリプレグシートからなる比較例のシャフトも作
成した。この比較例では2枚のバイアス層20、21を
設けている。内層となるバイアス層20は強化繊維を+
45゜とし、外層のバイアス層21は強化繊維を−45
゜としている。バイアス層20、21は同一の形状と
し、幅W1:39mm、W2:94mmとしている。該
比較例のシャフトは、内層側より外層にかけて、バイア
ス層20、21、ストレート層15、16、17と順次
積層しており、ストレート層15〜17の形状は実施例
1、実施例2と同一としている。
も同一の製法で製造している。即ち、小径側5.6m
m、大径側13.0mmの単一テーパの鉄芯からなるマ
ンドレルに上記プリプレグシートを内層側より順次巻き
付けている。プリプレグシートを積層して巻き付けた
後、ラッピングテープを巻き付け、加熱硬化後、マンド
レルを引き抜き、表面のラッピングテープを剥がし、表
面を研磨して、ゴルフクラブシャフトとして成形してい
る。
イアス層11〜14の両端の接合部(即ち、継ぎ目)は
同一位置とせず、周方向に分散させ内周側から90度づ
つ順次位相させている。
り剛性、曲げ剛性および反りについて比較試験を行っ
た。実施例1、2および比較例とも各5本試験して、そ
の平均値を求めた。試験結果を下記の表1に示す。
mmの位置を固定し、そこから大径側へ825mm離れ
た位置P1の部分に1ポンド・フィートのねじりモーメ
ントをかけ、その時の位置P1の回転角度(ねずれ角
度)を測定した。
mmの位置を固定し、そこから小径側へ820mm離れ
た位置P2の部分に2.7kgの荷重をかけ、その時の
位置P2のたわみ量を測定した。
0mmの点の2点を支持した状態で、シャフトを回転さ
せた時の小径側先端から10mmの点の最高点と最下点
の差を測定した。
りと左回りが同じねじれ角(6.0゜)で同一であり、
実施例1も右回りと左回りの差が0.1゜で略同一であ
った。これに対して比較例では右回りと左回りの差が
0.3゜と実施例1、2と比較して大きかった。この試
験結果より、本実施例では、左右回り方向のねじれ剛性
が略同一で、ねじれ剛性に関して、均一性が優れていた
ことが確認できた。
と最小値の差異が実施例2は1.1mmで最小であり、
実施例1も比較例よりも小さく、本実施例では曲げ剛性
も比較例よりも優れていることが確認できた。
4mm以下であったが、比較例は2.7mmであり、本
実施例は比較例に比べて反りの発生が少ないことが確認
できた。
のゴルフクラブシャフトでは、強化繊維の角度が+側の
バイアス層と−側のバイアス層とをそれぞれ同数の複数
枚配置し、+側バイアス層の断面二次モーメントの合計
と−側のバイアス層の断面二次モーメントの合計とが略
一致するように配置しているため、右回りのねじれ剛性
と左回りのねじれ剛性とを略同一とすることができ、そ
の結果、ゴルフクラブシャフトのねじれ剛性に関する均
一性を向上させることができる。
と−側とで均一化しているため、高弾性の強化繊維をバ
イアス層に使用しても、シャフトが特定方向に反るのを
防止できる。
の展開図である。
の展開図である。
ある。
シートを示す図面である。
Claims (2)
- 【請求項1】 強化繊維に合成樹脂を含浸させてなる繊
維強化プリプレグシートを積層して構成した管状体から
なるゴルフクラブシャフトであって、 上記積層する繊維強化プリプレグシートのうち、管状体
の軸心に対して強化繊維の角度αがα=±30゜〜±6
0゜の範囲で傾斜したバイアス層を、+α層を2層、−
α層を2層設け、内周側より外周側にかけて、+α層、
−α層、−α層、+α層の順、あるいは、−α層、+α
層、+α層、−α層の順に配列していることを特徴とす
るゴルフクラブシャフト。 - 【請求項2】 上記各バイアス層は周方向の継ぎ目で隙
間が出ない大きさとし、かつ、上記バイアス層の体積
は、積層する内周側の層から外周側の層になるに従って
大きなり、上記複数の+α層の体積の合計と、−α層の
体積の合計とが等しくなるように設定している請求項1
に記載のゴルフクラブシャフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16054498A JP3352394B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | ゴルフクラブシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16054498A JP3352394B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | ゴルフクラブシャフト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11347164A JPH11347164A (ja) | 1999-12-21 |
JP3352394B2 true JP3352394B2 (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=15717289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16054498A Expired - Lifetime JP3352394B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | ゴルフクラブシャフト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3352394B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8241139B2 (en) | 2010-02-24 | 2012-08-14 | Sri Sports Limited | Golf club |
US8951142B2 (en) | 2010-02-24 | 2015-02-10 | Sri Sports Limited | Golf club |
JP5703694B2 (ja) * | 2010-11-02 | 2015-04-22 | 三菱レイヨン株式会社 | 繊維強化樹脂製管状体、ゴルフクラブ用シャフト、およびそれらの製造方法 |
-
1998
- 1998-06-09 JP JP16054498A patent/JP3352394B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11347164A (ja) | 1999-12-21 |
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