JP3351733B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3351733B2
JP3351733B2 JP5668098A JP5668098A JP3351733B2 JP 3351733 B2 JP3351733 B2 JP 3351733B2 JP 5668098 A JP5668098 A JP 5668098A JP 5668098 A JP5668098 A JP 5668098A JP 3351733 B2 JP3351733 B2 JP 3351733B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録ヘッドの電極か
ら吐出したインク滴を記録媒体上に付着させて画像を印
刷するインクジェット記録装置に係り、さらに詳細には
溶剤中に帯電した色材(例えば顔料)を分散させた液状
インクを用い、このインク中の色材成分を凝集させて電
界作用により静電的に記録媒体上に飛翔させることで、
記録を行うインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置の新しい方式と
して、WO95/32864,特開平8−149253
公報,特開平9−150525号公報,特開平9−57
979号公報,特開平9−57976号公報等に開示さ
れるように、絶縁性溶媒中に帯電トナー(色材)を分散
させた液状インクを用い、このインク中の色材成分を電
界の作用により集中させ且つ記録媒体に向けて飛翔させ
て記録を行う静電式のインクジェット記録装置が提案さ
れている。
【0003】この方式では、溶媒に色材を含ませたイン
クを循環させるインク循環系と、前記インク循環系の一
部となるインク流路を有する記録ヘッドとを備え、前記
記録ヘッドには、前記インク流路中の色材を電界形成に
より記録媒体に向けて静電的に飛翔させるための色材飛
翔用の電極(吐出電極或いは記録電極と称されることも
ある、ここでは、以下、飛翔電極と称する)と、前記イ
ンク流路中の色材を電気泳動により前記飛翔電極側に集
中(いわゆる凝集)させる泳動電極(凝集電極と称され
ることもある)とが配設されたものが公知である。色材
を飛翔させるための電界は、記録ヘッドに設けた飛翔電
極と該飛翔電極に記録媒体を介して対向する対向電極と
で形成され、電気泳動を生じさせるための電界は、泳動
電極と飛翔電極との間で形成される。
【0004】上記記録ヘッドには、複数の飛翔電極をイ
ンク流れ方向に列をなすように且つその列の長さが記録
媒体の記録幅以上になるよう並べたラインヘッド型と、
複数の飛翔電極をインク流れ方向に記録媒体の記録幅以
下に並べたマルチチャネルヘッド型があり、ラインヘッ
ド型は記録媒体搬送路上に固定して使用され、マルチチ
ャネルヘッド型は記録媒体の幅方向に往復移動して使用
される。
【0005】また、この種静電式インクジェット記録装
置の記録ヘッドに設ける飛翔電極と泳動電極とインク流
路の入口,出口(この入口,出口はインク循環口と称せ
られることもある)の配置は種々の態様がある。
【0006】例えば、特開平9−57976号公報にお
いては、飛翔電極を配設した基板に泳動電極及びインク
流路の入口,出口を有するヘッドカバーを被せることで
記録ヘッドを構成し、泳動電極はヘッドカバーのうち前
記基板と垂直な壁面〔この垂直な壁面はインク吐出口
(インク飛翔口)を正面側と見た場合にその反対側の背
面側の壁面である〕に形成され、インク流路の入口,出
口は、ヘッドカバーのうち前記基板と対向する面(上
面)に配設されている。
【0007】特開平9−57976号公報では、上記同
様のヘッドカバーの上面に泳動電極とインク流路の入
口,出口が併設されており、泳動電極は基板に設けた飛
翔電極と対向している。
【0008】特開平9−150525号公報では、記録
ヘッドのインク室(すなわちインク流路)のインク吐出
部(飛翔電極が設けてある箇所)側を除く周囲に平板状
の泳動電極が形成されており、泳動電極が形成されてい
る一面にインク流路の入口,出口が併設されている。
【0009】なお、インク吐出部に飛翔電極がくるよう
に基板に飛翔電極が多数等間隔で並べて形成されること
で、隣接する飛翔電極間にインクの表面張力によるイン
クメニスカスを形成するようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、静電
式のインクジェット記録装置では、記録ヘッドに配設さ
れる飛翔電極,泳動電極,インク流路の入口,出口の態
様には種々の態様があるが、記録ヘッドの一面にインク
流路の入口と出口及び泳動電極が併設されたりして、そ
の分泳動電極のスペースが犠牲になったり、また、上記
のような併設がない場合のものでは、泳動電極と飛翔電
極が垂直配置となっているため、泳動電極と飛翔電極の
接近した箇所(泳動電極と飛翔電極の交差付近)の電気
泳動形成用の電界が強くなって逆に飛翔電極先端側(イ
ンク吐出側)の電気形成用の電界が小さくなり、電気泳
動の電界の均一化を意図することができない。電気泳動
用の電界を均一に形成することは飛翔電極への色材をむ
らなく集中させ、色材集中効率を高めることになる。
【0011】本発明の第1の目的は、静電式のインクジ
ェット記録装置において、記録ヘッドに形成される飛翔
電極,泳動電極,インク流路の入口,出口の態様に工夫
を施して、記録ヘッドの小形化を図りつつインク流路を
流れるインク中(溶剤中)の色材の飛翔電極に向けての
凝集すなわち集中効率を高め、その分、循環するインク
の色材の低濃度化を可能にして、記録性能(高速高画質
の印字性能)とインク循環の円滑化の両立を図り得る装
置を実現させることにある。
【0012】特に、ドット密度が高くなるにつれてイン
ク流路が微細となり、この微細流路中を安定かつ均一に
インクを循環させることは極めて重要であるが、今まで
はこの微細流路化の対応が充分ではなく、凝集色材の飛
翔が不安定となる原因となっていたが、上記課題達成に
より、この問題に対処し得ることを意図する。
【0013】
【0014】第の目的は、飛翔電極の先端部に飛翔し
ないで残った凝集インクが固着してインク詰まりの原因
となることを配慮し、飛翔電極先端部の凝集インクの固
着を防止してインクジェット記録装置の信頼性を高める
ことにある。
【0015】
【0016】
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、次の通
りであり、構成要素に付した符号は、実施例の説明に用
いる図面の符号を引用したものである。
【0018】第1の発明は、上記第1の目的を達成する
ためのもので、図1に示すように、溶媒に色材16を含
ませたインク14を循環させるインク循環系と、前記イ
ンク循環系の一部となるインク流路15を有する記録ヘ
ッド11とを備え、前記記録ヘッド11には、前記イン
ク流路15中の色材を電界形成により記録媒体に向けて
静電的に飛翔させるための飛翔電極17と、前記インク
流路15中の色材を電気泳動により前記飛翔電極17側
に集中させる泳動電極18とが配設されているインクジ
ェット記録装置において、複数の前記飛翔電極17が記
録ヘッド11のインク流路15の内壁一面にインクの流
れ方向に沿って並ぶように配設され、前記インク流路1
5の前記飛翔電極17を設けた内壁一面と対向する内壁
一面に前記泳動電極18が配設されて、前記飛翔電極1
7と前記泳動電極18とが前記インク流路15を挾んで
対向配置され、前記泳動電極18に印加される電気泳動
電圧と前記飛翔電極17に印加されるバイアス電圧の電
位差により前記電気泳動用の電界が形成され、前記バイ
アス電圧にパルス電圧を重畳させることで前記飛翔電極
17に色材飛翔用電圧が発生し、前記色材16の泳動方
向に対して前記色材16の飛翔方向が垂直方向に向けら
れ、前記記録ヘッド11に設けたインク流路15のイン
ク循環系入口15Aと出口15Bが図7に示すように前
記記録ヘッド11の壁面のうち前記飛翔電極17と前記
泳動電極18を形成した面と異なる面に形成されてい
ることを特徴とする。例えば、インク循環系入口15A
と出口15Bは、記録ヘッドの長手方向の両端壁面に配
設されている。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】その具体的な態様としては、例えば、前記
飛翔電極17には、記録媒体に印字を行なうに際し予め
色材を飛翔させるしきい値電圧Vthよりも低いバイア
ス電圧Vbを印加しておき、このバイアス電圧Vbに印
字データに基づくパルス電圧Vpが加わると前記しきい
値Vthを超えるよう設定され、且つ、印字終了後に前
記泳動電極18に印加される電気泳動用の電圧Vaの印
加を停止させ、その後、設定の時間経過後に前記バイア
ス電圧Vbの印加を停止させインク循環を停止させる制
御手段を備えたものを提案する。この場合、バイアス電
圧Vbの印加停止とインク循環の停止は、同時或いはバ
イアス電圧Vbの印加を停止させ、その後、設定の時間
経過後にインク循環を停止させてもよい。
【0023】第の発明は、上記同様第の目的を達成
するためにもので、インク循環系、記録ヘッド11、イ
ンク流路15、飛翔電極17、泳動電極18等を備えた
インクジェット記録装置において、印字終了後に洗浄モ
ードを設定して、前記泳動電極への電圧印加を停止さ
せ、その後に時間差を設けて前記飛翔電極の電圧印加を
停止させ、且つ印字終了後に設定時間だけインクを流れ
るようにするか或いは前記インク循環系に印字時よりも
増量したインクが流れるように制御する手段を備えたこ
とを特徴とする。これは、印字終了後に飛翔電極17に
集中した色材を分散させ、この色材分散によって低濃度
化されたインクを設定時間だけ循環させて飛翔電極17
を洗浄することを意図する。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】なお、これらの発明の作用は、次の発明の
実施の形態の項で説明する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。
【0030】図1は本発明の一実施例に係るインクジェ
ット記録装置の概略構成図、図2は図1のA−A線矢視
断面の一部を示した図、図3は記録ヘッド内のインク流
路における顔料飛翔によるインク濃度の変化を示す説明
図、図4はインクジェット記録装置の電極印加電圧のタ
イミングチャート、図5は図1のB−B線矢視断面の一
部を示した図、図6は本実施例のインク循環系の説明図
である。
【0031】インクジェット記録装置10は、大別する
と、溶媒に色材を含ませたインクを循環させるインク循
環系(図6参照)と、インク循環系に組み入れたヘッド
部(記録ヘッド)11と、印加電圧制御部12から構成
されている。この基本構成は、いわゆるラインヘッド型
もマルチチャネルヘッド型も共通のものである。
【0032】ヘッド部11の説明に先立ち、図6により
インク循環系について説明する。
【0033】インク循環系は、インクタンク(インク溜
め)25、ポンプ26a,26b,26c、インク流量
調整室27,濃縮インク室28,インク循環路29〜3
2及びヘッド部11のインク流路15等で構成される。
これらのインク循環系の構成要素のうちインク流路15
及びパイプ41,42以外は、ヘッド外部のユニットケ
ース50に収容される(図14,図15参照)。
【0034】インクタンク25に収容されているインク
は、ポンプ26aの吸引力によってインク循環路29,
30を通ってインク流量調整室27に搬送される。イン
ク流量調整室27に入ったインクは、パイプ41及び入
口15Aを介してヘッド部11内の飛翔電極の並ぶイン
ク流路15に流れるが、その一部はポンプ26bによっ
てインク流量調整室27から排出され、インク循環路3
1,32を通ってインクタンク25に戻る構成となって
いる。これによりインク流量調整室27内のインクの液
面高さを一定に保つことができ、該インク液面高さとイ
ンク流路15の水頭差を一定にできる。
【0035】インク流路15内を通過する過程で後述す
る飛翔電極を介してインクの一部(色材)が記録媒体に
向けて飛翔する。インク流路15の出口15Bはパイプ
42を介してポンプ26cに連結されており、インク流
路15内の飛翔しないで残ったインクはポンプ26cの
吸引力によって、インク循環路32を通ってインクタン
ク25に戻される。
【0036】濃縮インク室28には、濃縮インクを収容
しておき、インク流量調整室27またはインクタンク2
5内のインク濃度を検知して濃度低下に合わせて濃縮イ
ンクをインク通路33を通ってインクタンク25に供給
する。インク内の顔料の沈降を防止するためにも濃縮イ
ンク室28及びインクタンク25内には、インク攪拌手
段を設ける。このインク攪拌手段はインク循環とは別の
シーケンスである一定間隔に攪拌動作を行うものとす
る。
【0037】ヘッド部11は、インク循環系の一部とな
るインク流路15と、インク吐出口13と、インク流路
15中の帯電色材(例えば顔料で、飛翔電極17に印加
される電圧の極性と同じ極性に帯電している)を電界形
成により記録媒体(印刷用紙)19に向けて静電的に飛
翔させるための飛翔電極17と、顔料系インク14中の
色材粒子16を電気泳動現象により飛翔電極17側へ集
中(凝集)させるための泳動電極18とを備え、凝集し
た色材粒子16aを飛翔電極17によりインク吐出口1
3から記録媒体19上へ飛翔させる。上記電気泳動を生
じさせる電界は泳動電極18と飛翔電極17との電圧差
により形成され、凝集色材16aを静電的に飛翔させる
電界は飛翔電極17とこれに対向する記録媒体19側の
対向電極(接地電極)22との電圧差により形成され、
これらの電圧関係については後述する。
【0038】ヘッド部11の外形は、図7に示すよう
に、基板20とヘッドカバー21より成り、基板20に
ついては図2に示すように、飛翔電極17がインク流れ
方向に等間隔で並ぶように多数配設され、基板20の一
面,すなわち飛翔電極17を形成した側の面にヘッドカ
バー21がインク流路15及びインク吐出口13を確保
した状態で設けられる。基板20及びヘッドカバー21
は、合成樹脂等の誘電体からなり、ヘッドカバー21は
断面がほゞコの字形で、コの字形のうち対向する2辺の
側壁21aと21bのうち側壁21bの方が側壁21a
よりも長くし、この側壁21bの縁部及びヘッドカバー
両端21c,21d(図7参照)の縁部が基板20に接
着剤24(図5参照)を介して接着され、側壁21a側
にインク吐出口13が確保されている。
【0039】図1で示される流路幅wと流路高さhの積
がインク流路15の断面積である。
【0040】泳動電極18は、ヘッドカバー11のうち
基板20と対向する面21eに一枚の板状に形成されて
いる(図5参照)。
【0041】飛翔電極17と泳動電極18は、インク流
路15を挾んで対面するように対向配置されているた
め、色材粒子16の泳動方向に対して凝集された色材1
6aの飛翔方向が垂直方向に向けられている。インク吐
出口13近傍の飛翔電極17の先端部は電界集中の効果
を出すために尖った形状となっている。
【0042】ヘッド部11に設けたインク流路15のイ
ンク循環系入口15Aと出口15Bは、ヘッド部11を
構成する壁面のうち飛翔電極17と泳動電極18を形成
した面と異なる面に形成され、本例では、例えば、図7
に示すようにヘッド部11の長手方向の両端壁面(ヘッ
ドカバー21の両端壁面)21c,21dに配設されて
いる。
【0043】ヘッド部11の電極配置及びインク循環系
の入口15A,15Bを上記のように構成することで、
飛翔電極17や泳動電極18とインク循環系入口15
A,出口15Bとがインク流路壁面(ヘッド部壁面)の
同一壁面に設けられることがなく、したがって、飛翔電
極17や泳動電極18の形成面に入口15A,出口15
Bの設置スペースを確保しなくて済み、その結果、上記
電極面積を壁面の縦幅hを抑えつつ十分に確保でき、し
かも、飛翔電極17と泳動電極18はインク流路15を
挾んで平行に対向することから、電気泳動のための電界
も均一に形成することが可能になり、飛翔電極17側へ
の電気泳動による色材凝集効率をヘッド部11の小形化
を図りつつ高めることができる。
【0044】印加電圧制御部12は、上位装置(例えば
パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等)23か
ら出力された印字情報(印字制御信号を含む)23aに
基づき、対向電極(接地電極)22と各飛翔電極17と
の間のバイアス電圧Vbのオン,オフ制御、及びパルス
電圧Vpの印加タイミングとパルス幅を制御し、さらに
は、泳動電極18と対向電極22の間の電圧Vaのオン
・オフタイミングを制御する。そのために、印加電圧制
御部12には、泳動電極18又は飛翔電極17に直流電
圧を印加するトランジスタ等からなる電圧印加回路12
Bと制御回路12Aから構成され、制御回路12Aから
の印字信号によって泳動電圧Va、飛翔バイアス電圧V
b、飛翔パルス電圧Vpを出力する。制御回路12Aは
入出力インターフェース、CPU,ROM、RAMなど
から構成され、ROM等に記憶されているプログラムに
従って所定の制御を行う。
【0045】次に、インクジェットプリンタ装置の一般
的な動作を説明する。
【0046】泳動電極18に色材凝集用の電気泳動電圧
Vaを印加し、飛翔電極17にバイアス電圧Vbを印加
する。バイアス電圧Vbに対し泳動電圧Vaを高く設定
することにより(Va>Vb)、顔料インク14内の色
材粒子16が飛翔電極17に向かって移動し、さらにバ
イアス電圧Vbと対向電極22の接地電位の電圧差から
飛翔電極17の先端部にいくに従い、色材粒子16の集
中(凝集)が起こる。バイアス電圧Vbは飛翔電極17
付近に凝集した色材粒子16を飛翔させるためのしきい
値Vthよりも低くして、飛翔電極17付近の色材粒子
を対向電極22側に付勢する役割をなす。
【0047】飛翔電極17先端部に色材粒子が集中して
いる状態で、上位装置23から印字情報23aが印加電
圧制御部12内の制御回路12Aに入力される。制御回
路12Aは印字情報23aに基づいて印字信号を電圧印
加回路12Bへ入力する。電圧印加回路12Bは印字信
号に応答して、飛翔パルス電圧Vp,時間tの矩形波を
飛翔電極17のバイアス電圧Vbに重畳印加する。
【0048】飛翔電極17に電圧Vpが印加されると、
(Vb+Vp)が飛翔しきい値電圧Vthを超え、イン
ク吐出口13の近傍には対向電極22及び記録媒体19
へ向かう電界が働く。この電界に基づくクーロン力によ
り、インク吐出口13近傍の帯電色材粒子16が粒子群
16aとなって飛翔し、記録媒体19上に付着する。続
いてインク流路15内の顔料インク中から色材粒子16
が補給され、同様の動作が繰り返されて記録媒体19上
に画像が形成される。
【0049】図1と図2の構造からなるヘッド部11に
おいては、循環するインク濃度の低濃度化を図りつつそ
の中の色材粒子16を飛翔電極側に効率良く集中させる
ことが可能になり、その結果、印字ドット密度を高めた
場合でも、それに対応させて、飛翔電極17間のピッチ
を狭めていくことは容易であり、且つ、インク流路幅は
印字ドット密度に依らず、十分に広くとることが可能で
ある。
【0050】このことにより、インク流路内のインク循
環を容易ならしめ、且つ、均一化できる。さらに、イン
ク流路の上流側の飛翔電極部から順次にインク流路内の
顔料系インク中の色材粒子を集めることになるが、十分
に広いインク流路を流れるインク中から色材粒子を補給
できるために、上流側の飛翔電極部からの凝集量と下流
側の凝集量を均一化できる。
【0051】図1のインク流路15に流れる顔料系イン
ク14が飛翔電極17部で凝集して、色材粒子16の粒
子群16aが飛翔することを示したが、この関係を図3
によりさらに詳細に示す。
【0052】図3のインク流れ方向に対して上流側から
i番目の飛翔電極において、飛翔する顔料重量mとした
時に、該飛翔電極に対して流れるインク流路の断面積
A、上流側のインクの流速Ui、インク濃度Ci、下流
側のインク流速Ui+1、インク濃度Ci+1とした場
合、単位時間にS1面を通って流入する色材粒子である
顔料の重量はインクの密度をρとして、ρCi・AUi
で表される。
【0053】次に単位時間に飛翔する顔料の重量は飛翔
の周波数をfとしてfmで与えられ、単位時間にS2面
を通って流出する色材粒子である顔料の重量は、ρCi
+1・AUi+1で表される。従って、以下の関係式が
成り立つ。
【0054】
【数3】 ρCi+1・AUi+1=ρCi・AUi−fm …(1) ここで、Ui=Ui+1=Uと近似すると、
【0055】
【数4】 Ci+1=Ci−(fm/ρAU) …(2) 従って、図1のインク流路15の入口15Aに供給され
るインク濃度をCoとしてn本の飛翔電極を通過して全
ての飛翔電極で等しい重量mの顔料を飛翔させた時のイ
ンク流路15の出口15Bで回収されるインク濃度Cn
は以下の式となる。
【0056】
【数5】 Cn=Co−n・(fm/ρAU) (ここでn=0,1,2,)…(3) (3)式を解いて
【0057】
【数6】 A≧{fm・n/(Co−Cn)}/ρU …(4) (4)式を満足する流路断面を用いることでインクの流
れ方向に多数個の飛翔電極を配置しても各飛翔電極から
十分に安定した均一な色材粒子群である顔料を飛翔可能
とできる。
【0058】図4はインクジェット記録装置の特徴的な
動作の一例を示す、印加電圧のタイミングチャートであ
る。図4において、泳動電圧Vaと飛翔バイアス電圧V
bがVa>Vbの関係を満たす値で連続的に印加されて
いる。これに印字ドット密度に対応した時間間隔toで
飛翔パルス電圧Vpがt1時間だけ印加され、飛翔電極
先端部から色材粒子の凝集物が飛翔し、印字が行なわれ
る。
【0059】本実施例では、印字終了後(すなわち印刷
終了後)に洗浄モードを設定して飛翔電極17に集中し
た色材を分散させ、この色材分散によって低濃度化され
たインクを設定時間だけ循環させて飛翔電極17を洗浄
する電極洗浄手段を備える。
【0060】この電極洗浄手段は、制御回路12Aによ
り構成され、具体的には、印字終了後、泳動電圧Vaの
印加を停止(オフ)し、その後、設定時間経過後にバイ
アス電圧Vbの印加を停止させ、その後、設定時間経過
後にインク循環系のポンプを停止させて運転を停止す
る。
【0061】上記のように泳動電圧Vaを停止させた時
が洗浄開始時点であって、この時には設定時間だけバイ
アス電圧Vbはオン状態(印加状態)にあるため、飛翔
電極17付近に集中していた色材粒子16は泳動電極1
8側へと逆移動すなわち分散して、飛翔電極部及びイン
ク吐出口近傍のインク濃度を低くできる。
【0062】この低濃度インクを循環させることで、飛
翔電極部及びインク吐出口近傍の色材粒子を洗浄可能と
して、インク詰まりを防止できる。
【0063】この洗浄モードの時に、インク循環量を適
度に増加させてもよく、このようにすれば、低濃度イン
クが飛翔電極先端部及びインク吐出口に十分に満たさ
れ、飛翔電極部及びインク吐出口近傍の色材粒子の洗浄
効果をより一層高めることができる。インク循環量の増
加のタイミングは図4の洗浄開始点が望ましい。
【0064】この低濃度インクを循環させる際に、さら
に、飛翔バイアス電圧Vbもオフにして、インクを循環
させることでインク流路内のインク濃度を均一にでき
る。図4に示したタイミングチャートに従い、電圧の印
加タイミングを制御することで、飛翔電極先端部及び、
インク吐出口近傍さらにはインク循環経路全体のインク
詰まりを防止でき、高信頼性のインクジェット記録装置
を提供できる。ここで前記図4の洗浄開始点でインク流
量を増加させる方策は該インク流量調整室27内のイン
クの液面高さを適度に高くして、該インク液面高さとイ
ンク流路15の水頭差を上げることが最適である。
【0065】図7は、本実施例に用いるヘッド部11の
外形を示す斜視図、図8はそのヘッド部に基板20だけ
を取り出して示す斜視図である。図7および図8のヘッ
ド部及び基板20の構造は、その長さを記録媒体の幅以
上にすればラインヘッド型として適用可能であり,記録
媒体の幅以下にすればマルチチャネル型ヘッドとして適
用される。
【0066】まず、図8により基板20について説明す
る。基板20は、セラミックやプラスチック等の誘電体
からなり、その表面上に多数の飛翔電極17がインク流
れ方向に等ピッチで並ぶように薄膜又は厚膜工程によっ
て微細に配設している。基板20の面積をヘッドカバー
21よりも大きくとることで、基板20の各飛翔電極1
7の先端部と反対側(反飛翔先端部側)のスペースに図
1に示す印加制御部12の制御回路12A及び電圧印加
回路12Bを一体に形成している。このような基板20
にヘッドカバー21を接着することで、図7に示すよう
なヘッド部11、すなわち容易にマルチチャネルヘッド
やラインヘッドからなるヘッド部11を製作できる。
【0067】泳動電極18は、基板20とヘッドカバー
21を接合する前に、予めヘッドカバー21に蒸着等で
作成する方が望ましい。18Aは泳動電極18に泳動電
圧Vaを印加するための外部リード線、23Aは上位装
置23と制御回路12Aとを接合する外部リード線であ
る。基板20に飛翔電極17と共に制御回路12A、電
圧印加回路12Bを配設することで、飛翔電極17のほ
かに飛翔電極17の各リード配線17´もヘッドカバー
21側に設けた泳動電極18と平行になることで、これ
らの飛翔電極配線17´が泳動電極18に接近するのを
防止して、飛翔電極・泳動電極間の電気泳動用の電界形
成に悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0068】図9に、ヘッド部11として記録媒体19
を横切るラインヘッドを複数本,平行に配置したもの
で、本実施例では一例として、ヘッド部11を11a,
11b,11c,11dの4本配置したものを例示して
いる。各記録ヘッドは記録媒体19の記録幅以上にイン
ク流れ方向(矢印B方向)に多数の飛翔電極を配置した
ラインヘッドを示す。
【0069】ここで、11a,11b,11c,11d
の4個のラインヘッドの内訳は一つの実施例ではインク
内の色材を11aは黒、11bはシアン、11cはマゼ
ンタ、11dはイェローのように色分けすることによ
り、記録媒体19が矢印方向に一動作で、フルカラー画
像を高速印刷可能である。
【0070】他の実施例として、11a,11b,11
c,11dにインク内の色材を4個すべて黒にすること
で、1個のラインヘッドの場合に比べて記録媒体の動作
速度を4倍に高速化できる。更なる実施例としては、1
1aと11bを黒、11cと11dを赤の色材にするこ
とにより、記録媒体の動作速度を黒1個、赤1個の2個
のラインヘッドに比べて、2倍に高速化できる。
【0071】図9には4個のラインヘッドを配置した例
を示したが、同様の考えでラインヘッドの個数を変える
ことでプリンタ装置として必要な印刷速度、及びカラー
の種類に対応可能である。
【0072】次に、記録ヘッドの長さが記録媒体の記録
幅に満たないマルチチャネルヘッドの配置の実施例を図
10に示す。
【0073】この実施例では、4個のマルチチャネルヘ
ッド11a〜11dで、各ヘッド11a〜11dは記録
媒体19の動作方向(矢印A方向)に対して交差する方
向にインクの流れ方向(矢印B方向)が設定され、ま
た、各ヘッド部11a〜11dには、飛翔電極がインク
の流れ方向に多数配置され、この4個のマルチチャネル
ヘッドを一体として記録媒体19の動作方向(矢印A方
向)に対して直角方向(矢印C方向)に往復運動させる
ことで記録媒体19の記録部全面に記録可能である。
【0074】4個のマルチチャネルヘッドの内訳を11
aを黒、11bをシアン、11cをマゼンタ、11dを
イェローとすることで、記録媒体の1動作でフルカラー
印刷が可能となる。前記ラインヘッドの場合と同様に4
個のマルチチャネルヘッド内の色材の組み合わせを変え
ることにより、プリンタ装置として必要な印刷速度、及
びカラーの種類に対応可能である。
【0075】次に、記録ヘッドの長さが記録媒体の記録
幅に満たないマルチチャネルヘッドの他の実施例を図1
1に示す。この実施例では、各マルチチャネルヘッド1
1a〜11dは、記録媒体19の動作方向(矢印A方
向)に対してほぼ同一方向にインクの流れ方向(矢印B
方向)が設定され、このインク流れ方向に飛翔電極が多
数配置される。マルチチャネルヘッド11a〜11dを
一体に記録媒体19の動作方向に対して直角方向矢印C
に往復運動させることで記録媒体19の記録部全面に記
録可能である。4個のマルチチャネルヘッドの内訳を1
1aを黒、11bをシアン、11cをマゼンタ、11d
をイェローとすることで、記録媒体の1動作でフルカラ
ー印刷が可能となる。前記ラインヘッドの場合と同様に
4個のマルチチャネルヘッド内の色材の組み合わせを変
えることにより、プリンタ装置として必要な印刷速度、
カラーの種類に対応可能である。
【0076】上記のようにラインヘッド型,マルチチャ
ネルヘッド型のいずれにおいても、ヘッド部11を複数
平行配置して使用する場合には、この複数本のヘッド部
11a〜11dがそれぞれ独立した各自のインク循環系
に接続されるか、或いは黒単色印刷系や同色の複数のヘ
ッド部11を用いる場合には、それらの共通色のインク
循環系を共通にして対応の複数のヘッド部同士を並列接
続するものを提案する。
【0077】例えば、複数本のヘッド部11a〜11d
がそれぞれ独立した各自のインク循環系に接続される例
としては、図6に示すようなヘッド部11及びヘッド外
部ユニットケース50に収容されるインク循環系がヘッ
ド数だけ用意される。また、複数のヘッド部11a〜1
1b同士をインク循環系において並列接続する例を図1
6に示す。
【0078】図16の形態は、インク循環系の簡略化を
図り得ると共に、各ヘッド部11a〜11dのインク流
路15a〜15dにおけるインク濃度を均一化し、且
つ、高速印刷が可能になる効果を奏する。
【0079】次に、図1〜図11及び図16に述べたラ
インヘッド及びマルチチャネルヘッドを用いて構成され
たインクジェット記録装置の全体構成を図12、図13
に示す。
【0080】図12は4個のラインヘッド又はマルチチ
ャネルヘッド11a,11b,11c,11dを記録媒
体19すなわち記録媒体搬送路の上側に配置した実施例
である。上記ではヘッド部11部の数を4個としている
が、任意の数でよい。
【0081】記録媒体搬送機構34により、記録媒体1
9が案内部材35に沿って、矢印A方向に搬送される。
記録媒体19の記録幅以上の長さを有する平板形状の対
向電極22が図示の如く、記録媒体19の下側に配置さ
れ、該対向電極部における記録媒体19の案内の役割を
兼ね備え、ラインヘッド又はマルチチャネルヘッドと対
向電極22との間隔はもちろんのことラインヘッド又は
マルチチャネルヘッドと記録媒体19との間隔も一定に
保つことができる。このように安定に走行する記録媒体
19に対して4個のラインヘッド、又はマルチチャネル
ヘッド11a,11b,11c,11dから記録媒体1
9に対して斜め下方向に色材粒子である顔料が飛翔して
画像を印刷できる。
【0082】ここで11aが黒、11bがシアン、11
cがマゼンタ、11dがイエローの場合フルカラー画像
を印刷可能であり、その他の組み合わせによって、図
9、図10、図11で説明した如くプリンタ装置として
必要な印刷速度、及びカラーの種類に対応可能である。
ラインヘッド、又はマルチチャネルヘッドの下流側に熱
を発生する定着装置36を設けることで記録媒体19の
搬送速度を上げた場合に起こる記録媒体19上の色材粒
子である顔料の未乾燥状態での装置外排出を防止できる
と共に、記録媒体19に対する色材粒子である顔料の定
着強度をあげ、さらには画像表面を滑らかにして高画質
化の効果も生まれる。
【0083】なお、図12の配置形態は、特に、インク
循環方式のインクジェット記録装置において、マルチチ
ャネルヘッド型の実用化を可能にする。その理由は、マ
ルチチャネルヘッド型のヘッド11(11a〜11d)
では、インク流量調整室27とインク流路15間の適正
な水等差を確保するために、ヘッド11よりインク循環
系を図14に示すように上側にしなければならず(図1
4ではインク循環系を、そのユニットケース50で示
す)、しかも、ヘッド11がインク循環系を背負って移
動(走査)するためである。仮に、インク循環系を背負
うヘッド11が記録媒体搬送路の下側に配置すると、イ
ンク循環系がヘッド11よりも下側にきてしまい、上記
の適正な水等差を確保することができない。
【0084】図13は4個のラインヘッド11a,11
b,11c,11dを記録媒体19(記録媒体搬送路)
の下側に配置した実施例である。ヘッド部11の個数は
任意であり、単数,複数のいずれであってもよい。ライ
ンヘッド型の場合には、図15に示すようにヘッド部1
1を記録媒体19の下側に設置しても、インク循環系
(図15ではインク循環系をユニットケース50で示し
ている)をヘッド部11の上方に配置することができ、
このようなヘッド配置によれば次のような作用,効果を
奏する。
【0085】図13の実施例では、記録媒体搬送装置3
4により、記録媒体19が案内部材35に沿って、矢印
A方向に搬送される。
【0086】本例では、記録媒体19の記録幅以上の長
さを有する円筒ドラム形状の対向電極22が図示の如
く、記録媒体19の上側に該記録媒体19の一部を巻き
取るように配置される。対向電極22は、記録媒体19
の案内、及び搬送の役割を兼ね備え、また、記録媒体1
9の一部巻き付けによりヘッド部11と記録媒体19と
の間隔も一定に保つことができる。このように安定に走
行する記録媒体19に対してヘッド部11(11a,1
1b)から記録媒体19に対して上方向、又は斜め上方
向に色材粒子である顔料が飛翔して、画像を印刷でき
る。
【0087】ここで、図10の実施例と同様にヘッド部
11を黒、シアン、マゼンタ、イェローで構成した場
合、フルカラー画像を印刷可能であり、黒だけの4個で
構成した場合、黒一個のヘッドに比べて、約4倍の高速
モノカラー印刷が可能となる。
【0088】その他の組み合わせによって、図9、図1
0、図11で説明した如くプリンタ装置として必要な印
刷速度、及びカラーの種類に対応可能である。
【0089】ヘッド部11の下流側に熱を発生する定着
装置36を設けることで図12の実施例と同様の効果が
生まれる。
【0090】
【発明の効果】第1の発明によれば、記録ヘッドの小形
化を図りつつ、インク流路を流れるインク中の色材の飛
翔電極に向けての凝集すなわち集中効率を高める。その
分、循環するインクの色材の低濃度化を可能にして、記
録性能(高速高画質の印字性能)とインク循環の円滑化
の両立を図り得る装置を実現させることができ、特に、
ドット密度が高くなるにつれてインク流路が微細化する
場合でも、この微細流路中を安定かつ均一にインクを循
環させることができる。
【0091】
【0092】第の発明によれば、飛翔電極の洗浄の自
動化を可能にして、飛翔電極への凝集インクの固着防
止、インク詰まり防止を図り、インクジェット記録装置
の信頼性を高めることができる。
【0093】
【0094】
【0095】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の一実施
例を示す構成図。
【図2】図1のA−A線矢視方向を部分的に示す図。
【図3】上記実施例の装置によりインク中の顔料(色
材)を飛翔させた場合のインク濃度の変化を示す説明
図。
【図4】本発明に係るインクジェット記録装置の飛翔電
極及び泳動電極を作動させるための印加電圧のタイミン
グチャート。
【図5】図1のB−B線矢視方向を部分的に示す図。
【図6】上記実施例に用いるインク循環系の説明図。
【図7】上記実施例の記録ヘッドの外観を示す斜視図。
【図8】上記記録ヘッドの一部となる飛翔電極形成用の
基板を示す斜視図。
【図9】本発明に係る複数のラインヘッドと記録媒体と
の関係を示す説明図。
【図10】本発明に係る複数のマルチチャネルヘッドと
記録媒体との関係を示す説明図。
【図11】本発明に係る複数のマルチチャネルヘッドと
記録媒体との関係示す他の実施例の説明図。
【図12】本発明に係るマルチチャネルヘッド型のイン
クジェット記録装置の一例を示す構成図。
【図13】本発明に係るラインヘッド型のインクジェッ
ト記録装置の一例を示す構成図。
【図14】上記マルチチャネルヘッドを記録ヘッドとの
関係で示す斜視図。
【図15】上記ラインヘッドを記録ヘッドとの関係で示
す斜視図。
【図16】本発明に係る複数の記録ヘッドをインク循環
系に対し並列接続した場合の構成図。
【符号の説明】
10…インクジェット記録装置、11…記録ヘッド(ヘ
ッド部)、12…印加電圧制御部、14…顔料系イン
ク、15…インク流路、16…色材粒子、17…飛翔電
極、18…泳動電極、19…記録媒体、22…対向電
極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野瀬 敦士 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 藤原 重隆 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 深野 善信 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平8−149253(JP,A) 特開 平9−85953(JP,A) 特開 平9−314867(JP,A) 特開 平9−150525(JP,A) 特開 平9−57977(JP,A) 特開 平9−150517(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒に色材を含ませたインクを循環させ
    るインク循環系と、前記インク循環系の一部となるイン
    ク流路を有する記録ヘッドとを備え、前記記録ヘッドに
    は、前記インク流路中の色材を電界形成により記録媒体
    に向けて静電的に飛翔させるための飛翔電極と、前記イ
    ンク流路中の色材を電気泳動により前記飛翔電極側に集
    中させる泳動電極とが配設されているインクジェット記
    録装置において、複数の前記飛翔電極が記録ヘッドのインク流路の内壁一
    面にインクの流れ方向に沿って並ぶように配設され、前
    記インク流路の前記飛翔電極を設けた内壁一面と対向す
    る内壁一面に前記泳動電極が配設されて、 前記飛翔電極
    と前記泳動電極とが前記インク流路を挾んで対向配置さ
    れ、前記泳動電極に印加される電気泳動電圧と前記飛翔
    電極に印加されるバイアス電圧の電位差により前記電気
    泳動用の電界が形成され、前記バイアス電圧にパルス電
    圧を重畳させることで前記飛翔電極に色材飛翔用電圧が
    発生し、 前記色材の泳動方向に対して前記色材の飛翔方向が垂直
    方向に向けられ、前記記録ヘッドに設けたインク流路の
    インク循環系入口と出口が前記記録ヘッドの壁面のうち
    前記飛翔電極と前記泳動電極を形成した面と異なる面
    に形成されていることを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドに設けたインク流路のイ
    ンク循環系入口と出口は、記録ヘッドの長手方向の両端
    壁面に配設されている請求項1記載のインクジェット記
    録装置。
  3. 【請求項3】 溶媒に色材を含ませたインクを循環させ
    るインク循環系と、前記インク循環系の一部となるイン
    ク流路を有する記録ヘッドとを備え、前記記録ヘッドに
    は、前記インク流路中の色材を電界形成により記録媒体
    に向けて静電的に飛翔させるための飛翔電極と、前記イ
    ンク流路中の色材を電気泳動により前記飛翔電極側に集
    中させる泳動電極とが配設されているインクジェット記
    録装置において、 印字終了後に洗浄モードを設定して、前記泳動電極への
    電圧印加を停止させ、その後に時間差を設けて前記飛翔
    電極の電圧印加を停止させ、且つ印字終了後に 設定時間
    だけ前記インク循環系に印字時よりも増量したインクが
    流れるように制御する手段を備えたことを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 溶媒に色材を含ませたインクを循環させ
    るインク循環系と、前記インク循環系の一部となるイン
    ク流路を有する記録ヘッドとを備え、前記記録ヘッドに
    は、前記インク流路中の色材を電界形成により記録媒体
    に向けて静電的に飛翔させるための飛翔電極と、前記イ
    ンク流路中の色材を電気泳動により前記飛翔電極側に集
    中させる泳動電極とが配設されているインクジェット記
    録装置において、 前記飛翔電極には、記録媒体に印字を行なうに際し予め
    色材を飛翔させるしきい値電圧Vthよりも低いバイア
    ス電圧Vbを印加しておき、このバイアス電圧Vbに印
    字データに基づくパルス電圧Vpが加わると前記しきい
    値電圧Vthを超えるよう設定され、 且つ、印字終了後に前記泳動電極に印加される電気泳動
    用の電圧Vaの印加を停止させ、その後、設定の時間経
    過後に前記バイアス電圧Vbの印加を停止させインク循
    環を停止させる制御手段を備えて成ることを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、印字終了後に前記泳動
    電極に印加される電気泳動用の電圧Vaの印加を停止さ
    せた後、設定の時間経過後に前記バイアス電圧Vbの印
    加を停止させ、さらにその後の設定の時間経過後にイン
    ク循環を停止させるようにした請求項記載のインクジ
    ェット記録装置。
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