JP3350680B2 - トンネル覆工用セグメント及びその組立方法 - Google Patents

トンネル覆工用セグメント及びその組立方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は貯水池などの連絡導
水管、水道本管、下水道、地下鉄、地下道、電気・水道
・通信などの共同溝その他トンネル状構造物を構築する
場合に用いるトンネル覆工用セグメントに関し、その接
続構造を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、トンネルを長手方向に輪切りし、
更に円周方向に分割した曲面パネル状のセグメントを、
トンネル掘削に引き続いてトンネル内で組立て、地中に
円形断面を確保し、セグメント外側と掘削地山との間に
裏込めコンクリートを充填してトンネルを掘進する技術
が多用されている。このような技術は自動化された掘削
機械による全断面掘削が可能となることなど利点が多く
一般的な技術となっている。この技術はその利点を生か
して、山岳地帯に限らず、都市地区の上下水道、地下
鉄、地下道、電気、ガス、又はそれらの共同トンネルな
どの施工にも採用されている。
【0003】このような技術に用いられるセグメントに
は、鋼製、鋼殻コンクリート製、プレキャストコンクリ
ート製のものなどがある。またその外形形状も単に矩形
の曲面パネルのほか、変形多角形の曲面パネルなど種々
工夫された形状のものが用いられている。
【0004】このようなセグメントで円筒状に形成され
るリングピースは、単に円筒状空間を確保するだけでな
く、トンネルに作用する外力、例えば土圧や水圧による
曲げモーメントに耐える必要がある。また用途によって
は内圧に対して抵抗することが要求され、また止水性な
ども要求される。特に水管トンネルの場合には、内圧に
よる周張力に抵抗できる構造であることが望ましい。
【0005】これらの要求に応えるため従来からセグメ
ント同士の隣接接合面をボルト式、くさび式、PCケー
ブル式またはそれらの組み合わせなどの多くの接続手
段、接続構造で接続することが提案されている。ボルト
式接続構造やくさび式接続構造では十分な結合力を得る
には多数本のボルトや金具を必要とし、セグメント接合
部のボルトやくさびを取り付けたり、締め付けたりする
作業空間を確保するため、セグメントに切欠や箱抜き孔
などを設けることが必要となる。従って、この切欠や箱
抜き孔などをモルタルで埋める跡埋め仕上げなど余分な
作業を要することとなり、コストと作業性の点で問題が
ある。また、ボルトや金具で接続したものは、トンネル
軸方向及び円周方向とも力の伝達の連続性が弱いなどの
問題もある。PCケーブル式は長いPCケーブルを挿入
することを必要とし、これが必ずしも容易ではなく、ま
た、円周方向PCケーブルは摩擦によってプレストレス
が減殺される問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】プレキャストコンクリ
ートセグメントは、部材を薄くすることができ、掘削断
面を小さくし、掘削土量を最小限とすることができ、セ
グメントの組立も容易で、組立精度が高く、さらに外力
に対する抵抗強度、水密性を確保することが容易である
という特質がある。
【0007】本発明は、このようなプレキャストコンク
リートセグメントの接続に多本数のボルトを用いること
なく、挿入が容易な可及的に短尺なPC緊張材を用い
て、セグメントの組立を容易にし、併せてトンネル内壁
に周方向及び軸方向のプレストレスを同時に導入できる
ようにし、トンネル軸方向の力の連続的伝達ができ、内
圧が掛かるトンネルにおいても内圧に抵抗できるような
接続構造を有するセグメントを提供することを目的とす
る。このようなセグメントは施工コストの低減と作業性
の向上を達成することができる。その上、公知のトンネ
ル掘削機、エレクタが利用でき、強固で経済性に優れた
トンネルを構築することができる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
るセグメントは、円筒を輪切りにして、且つ円周方向に
複数分割したトンネル覆工用プレキャストコンクリート
製セグメントにおいて、セグメントの平面視中央付近で
互いにX字状に交差しセグメントの母線方向に対して傾
きを持つ2本のPC緊張材挿通孔をセグメント版厚内に
設け、該PC緊張材挿通孔はセグメントの輪切り端面に
開口しトンネル軸方向に隣接するセグメントと互いに連
通するPC緊張材挿通孔とし、各開口部にPC緊張材を
定着する凹部を備えたことを特徴とするトンネル覆工用
セグメントである。
【0009】このセグメントを用いてトンネル覆工を組
み立てる本発明の方法発明は、セグメント1個又は複数
個ごとの挿通長さに合わせた長さのPC緊張材を用い、
このPC緊張材の一端に固定側定着体及び緊張側定着体
を備え、このPC緊張材の他端をPC緊張材挿通孔に挿
入して既設PC緊張材の固定側定着体と連結し、緊張力
を導入し、これを繰り返して順次セグメントの円周方向
及び軸方向を接続することを特徴とするトンネル覆工用
セグメントの組立方法である。
【0010】また、本発明の第2の発明に係るセグメン
トは、上記セグメントにおいて、前記2本のPC緊張材
挿通孔はそれぞれ2条1組の並列挿通孔であることを特
徴とするトンネル覆工用セグメントである。このような
2条1組の並列挿通孔に2条のPC緊張材を挿通し交互
に緊張定着すれば、PC緊張材を既設のトンネル覆工体
のPC緊張材と連結せずに、この2条の緊張材の緊張力
が連続的になるようにすることができる。
【0011】このセグメントを用いてトンネル覆工を組
み立てる本発明の第2の方法発明は上記第2の発明に係
る2条1組の並列挿入孔を備えたトンネル覆工用セグメ
ントを用い、セグメント複数個ごとの挿通長さに合わせ
た長さのPC緊張材を用い、これらのPC緊張材は両端
にそれぞれ固定側定着体及び緊張側定着体を備え、並列
挿入孔に挿入する2条のPC緊張材は固定側定着体及び
緊張側定着体の配設位置を前記複数個のセグメントにつ
いて互いに異なる定着位置にずらして配設し、交互に順
次緊張力を導入してセグメントの円周方向及び軸方向を
接続することを特徴とするトンネル覆工用セグメントの
組立方法である。このように、各並列挿通孔に挿入した
2条のPC緊張材を、それぞれの固定側定着体及び緊張
側定着体の配設位置をPC緊張材の長手方向交互にずら
して配置すれば、全体のPC緊張材を連結しなくとも、
緊張力の連続性を確保することができ好適である。な
お、並列する2条のPC緊張材は長さが同一でなくても
良い。
【0012】また本発明の第3の方法発明は前記X字状
に交差する2本のPC緊張材挿通孔を有するセグメント
と、前記2条1組の並列挿通孔を有するセグメントから
なるセグメントリングをトンネル軸方向に交互に配設し
3列のリングに挿通する長さのPC緊張材を用い、これ
らのPC緊張材は両端にそれぞれ固定側定着体及び緊張
側定着体を備え、3リングごとに交互に順次緊張力を導
入してセグメントの円周方向及び軸方向を接続すること
を特徴とするトンネル覆工用セグメントの組立方法であ
る。この方法によれば、本発明の第1、第2の発明のセ
グメントを用いて3リングごとに緊張して緊張力の連続
性を確保することができる。この場合、本出願人が既に
提案している異形(略十字形)のセグメントでは特に好
適に適用することができる。なお、定着部は2条1組の
並列挿入孔を有するセグメントに設けられる。この場
合、1条のX字状の挿通孔を有するセグメントを組みつ
けるときは、ボルト等で仮つなぎして組立てるとよい。
【0013】また、前記緊張力の導入は、公知の油圧・
水圧などのジャッキを使う方法で行ってもよいが、トル
クレンチ、インパクトレンチなどを用いて行うと、作業
が簡便となり好適である。このトルクレンチ又はインパ
クトレンチは、手動式、電動式、油圧式など市販の適宜
なものでよく、特殊なものである必要はない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って説明する。図
1は本発明のセグメントの接続構造を用いたトンネル覆
工体50の概念図である。図1(a)はトンネル覆工体
50の斜視図、図1(b)はその正面図である。トンネ
ル覆工体50は多数のセグメント10をリング状に組み
立てたリングピースを連接して形成されている。各セグ
メント10は平面視中心位置でX字状に交差するPC緊
張材挿通孔を備え、その孔内を通る多数のPC緊張材2
0によって一体に連結されている。PC緊張材は、セグ
メント相互の接続とプレストレス導入の二つの作用を兼
用している。PC緊張材は、綾目(ネット)状に連続し
て配設され、全体として左右両方向に旋回した多重螺旋
状に配設されている。この実施例は、内径3.0mのト
ンネルを構築する例で、トンネル断面を、周方向に6分
割し、6セグメントで1リングピースを構成している。
セグメントの寸法は、約1.6m×1.2mで版厚は2
0cmである。なお、この実施例ではPC緊張材として
PCストランドを使用した。
【0015】図2は実施例の1個のセグメント10を示
すもので、図2(a)は平面図、図2(b)は図2
(a)のA−A矢視正面図である。セグメント10は円
筒を軸方向所定長さに輪切りにし、且つ円周方向に6分
割した曲面パネルである。セグメント10の版厚内に
は、各セグメントの中央付近で交差するX字状のPCス
トランド挿通孔13が貫通しており、隣接するセグメン
ト間を連通するように配置されている。挿通孔13の開
口部15はセグメント接続面端面11から凹陥した接続
用凹部14に開口している。各セグメント10の周方向
当接面12には互いに嵌合する凹条16、凸条17を設
け、セグメント10の組み付けが容易なようにガイド部
を形成している。
【0016】図3はトンネル覆工体50の部分展開図で
ある。セグメント10を交互に組み合わせ、各セグメン
ト10のX字状挿通孔13に貫通するPCストランド2
0が連続的に接続されて連なり、全体として綾目(ネッ
ト)状になっている。各セグメント10のプレストレス
の導入は、セグメント10の組立進行方向端面11に設
けている接続用凹部14内の緊張端で行う。図4は図3
のB部詳細図で、シースによる挿通孔13内に挿通され
たPCストランド20が緊張側定着体21のナット24
で定着されたストランド頭部に固定用測定着体31のカ
プラで接続されたPCストランド20が接続用凹部14
内で次々と接続されていることを示している。
【0017】図5は図3と同様のトンネル覆工体の一部
の展開図であるが、PCストランド20は並列な2条1
組として接続するようにした図である。図6は図5のC
部の詳細図で、各セグメント10はX字状に貫通するそ
れぞれ並列な2条1組のPCストランド挿通孔13に1
セグメントおきに交互に接続されていくようになってい
る。この方法で使用する固定側定着体31は図9で説明
するカプラナットを分離したものとしてもよい。
【0018】以上の説明では、最も単純な、2個の隣接
するセグメント相互の接続について説明したが、緊張
端、固定端を有するセグメントの間に1又は複数個のセ
グメントを配し、3個、4個間で緊張・固定することと
してもよいことは勿論である。
【0019】図7は本発明の接続構造におけるプレスト
レス導入の原理説明図である。セグメント10a、10
b間にPの緊張力を導入すると、交差角θによって分力
が発生し、リング(周)方向分力Pr、円筒(トンネ
ル)軸方向分力Plが生じ、リング(周)方向分力P
r、円筒(トンネル)軸方向分力Plの圧縮力によって
プレストレスが導入される。このことは、交差角θを変
化することによって、リング(周)方向プレストレス、
円筒(トンネル)軸方向プレストレスの導入量を調整す
ることが可能となることを示している。緊張力をPと
し、交差角をθとすれば、 交差角θ=45°のとき Pr=Pl=P・cosθ 交差角θ≠45°のとき Pr=P・cosθ、Pl=P・sinθ となる。
【0020】図8は本発明に最適なPC緊張材の構成図
で、PCストランド20の両端にそれぞれ固定側定着体
31、緊張側定着体21を備えている。緊張側定着体2
1は、PCストランド20に外嵌し機械的に圧着され雄
ねじが刻設されたマンションスリーブ25、マンション
スリーブ25の雄ねじに螺合するナット24、緊張時の
ナットの回転摩擦を減摩するワッシャ23、緊張力を伝
達する支圧板22から構成されている。固定側定着体3
1はPC緊張材のカプラを兼ねており、テーパー孔を有
するスリーブ32、スリーブ32に内嵌しPCストラン
ドを掴持するくさび33、くさび33をPCストランド
20を掴持する方向に付勢するスプリング34及びカプ
ラナット35から構成される。カプラナット35はスプ
リング34をスリーブ32内に封止すると共にスリーブ
32内にに螺着する雄ねじを有し、蓋を兼ねている。こ
のカプラナット35は、先行するPCストランドの固定
側定着体21のマンションスリーブ25の雄ねじが螺合
されて先行ストランドと結合するようになっている。
【0021】プレストレスの導入は、セグメントのトン
ネル掘進方向端面より、緊張側定着体21のマンション
スリーブ25を圧着したPCストランド20を手で挿入
し、先行PCストランドに予め取り付けられている固定
側定着体31のくさびに掴持させ、次いで、緊張定着体
側の支圧板22、ワッシャ23及びナット24を取付
け、ナット24をトルクレンチまたはインパクトレンチ
で緊締することで行う。ナット24の回転を円滑にする
ため、ワッシャ23に減摩グリースを塗布したり、又は
ナット24、ワッシャ23、支圧板22の間に弗素樹脂
シートなどの減摩材を介装すれば効果的である。なおプ
レストレス導入は油圧ジャッキなどを使用する公知方法
で行うこととしてもよい。
【0022】図9の固定側定着体31は、図6の説明で
述べたように、PC緊張材を2条1組で使用する場合、
先行PCストランドの定着体ナットと結合せず、分離し
た定着体としたものを示している。この場合図示してい
ないが固定側定着体31は接続用凹部内に別途の手段で
固定しておく。
【0023】図10は固定側定着体31にPCストラン
ド20を掴持させる技術の説明図である。固定側定着体
31は、予めスリーブ32内にくさび33、スプリング
34がカプラナット35で封止されている。くさび33
は周方向に2または3分割されており、ストランド20
の外周に嵌合しスリーブ32のテーパ孔に嵌入し縮径す
ることでストランド20を掴持するものである。くさび
33のストランド20と接触する内面にはくさび33が
ストランド20を確実に掴持するように周方向に鋸歯状
凹凸が形成されている。
【0024】図10(a)は、スプリング34に付勢さ
れ縮径された状態の定着体31に向かって矢印36で示
すように、PCストランド20を挿入する工程である。
図示省略してあるがストランド20の先端をスリーブ3
2の孔に誘導するガイドが設けられている。
【0025】図10(b)はストランド20の先端がス
リーブ32内に貫入し、スプリング34の付勢力を凌駕
しくさび33を押し広げストランド20が押入される工
程である。
【0026】図10(c)はスリーブ32の最奥まで押
入したストランド20を矢印37に示すように微少値引
き戻すとスプリング34に助勢されくさび33が前進縮
径されストランド20を一時的に掴持する。その後緊張
力の導入に合わせてスリーブ32の掴持力が増大し確実
に定着することができる。
【0027】図11、12は本出願人が提案している異
形(略十字形)のセグメント10に本発明を適用する場
合の説明図である。図11は各々のセグメント10の接
続図で、矢印40は組立進行方向を示すものである。セ
グメント10のトンネル軸方向端面11に設けた台形状
突起18を組合せながらセグメント10を互いに接続す
ることによって横(リング)方向(矢印40の方向に直
交する方向)のセグメント10相互のずれを防止するこ
とができる。さらにこの台形状突起18の斜面にほぼ直
交する方向に効果的にプレストレスを導入することがで
きるので好適である。図12はこのセグメント10を組
み付けたトンネル覆工体50の展開図である。
【0028】図13は本発明の第3の方法によるトンネ
ル覆工体の施工を示す覆工体の展開図である。この例で
は5個のセグメントで1リングを形成しており、1条の
X字状に交差するPC緊張材挿通孔を有するセグメント
10aと2条1組の並列挿通孔を有するセグメント10
bがトンネル軸方向に交互に配列されており、PC緊張
材は3リングごとに定着されている。図13において、
切羽進行方向は矢印40で示されており、破線で示すセ
グメントリングは、次に施工するものを描いた仮想線で
ある。
【0029】図14は本発明の接続用PCストランド2
0の挿通に好適なPCストランド押し込みハンドル41
の一例で、PCストランド20の端末に圧着したマンシ
ョンスリーブ25に刻設した雄ねじに螺嵌する雌ねじを
を有する長ナット42に把手43を接続したものであ
る。PCストランド20のマンションスリーブ25に長
ナット42を螺嵌し、ストランド20端部をセグメント
の挿通孔に挿入し、図10で説明したように、固定端定
着体31のスリーブ32内に誘導し、くさび33を拡径
させて押し込み、次いで、若干量ハンドル41を引き戻
すことによってスリーブ32内のくさび33にPCスト
ランド20を掴持させてからハンドル41を取り外し、
ワッシャ23、ナット24をマンションスリーブ25に
取付け、ナット24をトルクレンチなどで緊締しセグメ
ント10相互の接続をする。
【0030】以上の実施例では円周方向5分割・6分割
したセグメントを例として説明したが、これに限定され
るものではなく、必要な口径・内圧に対応する管体に応
じ、リングの分割数、セグメントのサイズ、コンクリー
ト壁の厚さ等が定められ、また運搬、組立の作業性を考
慮して最適な寸法のセグメントを設計すればよい。
【0031】
【発明の効果】本発明のセグメント及びその組立方法
は、円筒を輪切りにして、且つ円周方向に複数分割した
プレキャストコンクリート製のセグメントの版厚内に平
面視中央付近で交差しX字状のPC緊張材挿通孔を設
け、円筒軸方向に隣接するセグメントそれぞれの挿通孔
を対向させて、PC緊張材を挿通し、このPC緊張材に
はセグメント1個又は複数個おきに交互に固定側定着体
及び緊張側定着体を取付け、PC緊張材に緊張力を導入
して接続して行くので、トンネル軸方向及び円周方向の
プレストレスを同時に導入することが可能であり、強固
なトンネルの構築が可能となり、作業性、経済性の向上
に寄与する効果は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセグメントの接続構造を用いたトンネ
ル覆工体を示す(a)斜視図、(b)正面図である。
【図2】セグメントの(a)平面図及び(b)正面図で
ある。
【図3】トンネル覆工体の一部の展開図である。
【図4】図3のB部拡大図である。
【図5】別のトンネル覆工体の例の一部の展開図であ
る。
【図6】図5のC部拡大図である。
【図7】発明の接続構造におけるプレストレス導入の原
理説明図である。
【図8】実施例のPC緊張材の構成図である。
【図9】実施例のPC緊張材の構成図である。
【図10】固定側定着体にPCストランドを掴持させる
技術の説明図である。
【図11】別の実施例のセグメントの接続図である。
【図12】図11に示すセグメントを組み付けたトンネ
ル覆工体の展開図ある。
【図13】別の実施例のセグメントの接続図である。
【図14】PCストランド押し込みハンドルの一例を示
す説明図である。
【符号の説明】
10(10a,10b) セグメント 11 接続面端面(組立進行方向端面) 12 当接面 13 PCストランド挿通孔 14 凹部 15 開口部 16 凹条 17 突条 18 台形状突起 20 PC緊張材(PCストランド) 21 緊張側定着体 22 支圧板 23 ワッシャ 24 ナット 25 マンションスリーブ 31 固定側定着体 32 スリーブ 33 くさび 34 スプリング 35 カプラナット 40 矢印 41 押し込みハンドル 42 長ナット 43 把手 50 トンネル覆工体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−62989(JP,A) 特開 平7−119388(JP,A) 特開 平10−54197(JP,A) 特開 平4−131498(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/08 E21D 11/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒を輪切りにして、且つ円周方向に複
    数分割したトンネル覆工用プレキャストコンクリート製
    セグメントにおいて、セグメントの平面視中央付近で互
    いにX字状に交差しセグメントの母線方向に対して傾き
    を持つ2本のPC緊張材挿通孔をセグメント版厚内に設
    け、該PC緊張材挿通孔はセグメントの輪切り端面に開
    口しトンネル軸方向に隣接するセグメントと互いに連通
    するPC緊張材挿通孔とし、各開口部にPC緊張材を定
    着する凹部を備えたことを特徴とするトンネル覆工用セ
    グメント。
  2. 【請求項2】 前記2本のPC緊張材挿通孔はそれぞれ
    2条1組の並列挿通孔であることを特徴とする請求項1
    記載のトンネル覆工用セグメント。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のセグメントを用い、セグ
    メント1個又は複数個ごとの挿通長さに合わせた長さの
    PC緊張材を用い、該PC緊張材の一端に固定側定着体
    及び緊張側定着体を備え、該PC緊張材の他端をPC緊
    張材挿通孔に挿入して既設PC緊張材の固定側定着体と
    連結して緊張力を導入し、これを繰り返して順次セグメ
    ントの円周方向及び軸方向を接続することを特徴とする
    トンネル覆工用セグメントの組立方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のトンネル覆工用セグメン
    トを用い、セグメント複数個ごとの挿通長さに合わせた
    長さのPC緊張材を用い、該PC緊張材は両端にそれぞ
    れ固定側定着体及び緊張側定着体を備え、並列挿入孔に
    挿入する2条のPC緊張材は固定側定着体及び緊張側定
    着体の配設位置を前記複数個のセグメントについて互い
    に異なる定着位置にずらして配設し、交互に順次緊張力
    を導入してセグメントの円周方向及び軸方向を接続する
    ことを特徴とするトンネル覆工用セグメントの組立方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1及び請求項2記載のトンネル覆
    工用セグメントからなるセグメントリングをトンネル軸
    方向に交互に配設し、3列のリングに挿通する長さのP
    C緊張材を用い、該PC緊張材は両端にそれぞれ固定側
    定着体及び緊張側定着体を備え、3リングごとに交互に
    順次緊張力を導入してセグメントの円周方向及び軸方向
    を接続することを特徴とするトンネル覆工用セグメント
    の組立方法。
  6. 【請求項6】 前記緊張力の導入をインパクトレンチ又
    はトルクレンチを用いて行うことを特徴とする請求項3
    〜5のいずれかに記載のトンネル覆工用セグメントの組
    立方法。
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