JP3349757B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents
可逆性感熱記録材料Info
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- JP3349757B2 JP3349757B2 JP09930393A JP9930393A JP3349757B2 JP 3349757 B2 JP3349757 B2 JP 3349757B2 JP 09930393 A JP09930393 A JP 09930393A JP 9930393 A JP9930393 A JP 9930393A JP 3349757 B2 JP3349757 B2 JP 3349757B2
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Description
読み取り性に優れた可逆感熱記録材料に関するものであ
る。
は、支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料
前駆体と電子受容性の顕色剤とを主成分とする感熱記録
層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光
等で加熱することにより、染料前駆体と顕色剤とが瞬時
反応し、記録画像が得られるもので、特公昭43−41
60号、特公昭45−14039号公報等に開示されて
いる。
成するとその部分を消去して再び画像形成前の状態に戻
すことは不可能であるため、さらに情報を記録する場合
には画像が未形成の部分に追記するしかなかった。この
ため感熱記録部分の面積が限られている場合には、記録
可能な情報が制限されるという問題が生じていた。
速化、高精度化のために、近赤外部領域での光学読み取
り装置が普及して来ている。これらは、印刷された文
字、マーク、バーコード等を光学的に読み取るものであ
り、OCR、OMR、BCRと呼ばれる。さらにここ数
年、製品に表示されたバーコードやOCR文字をスキャ
ナーで読み取り、情報処理を行うPOSシステムが急速
に普及して来ている。
ーの特徴を持つ感熱記録方式でのバーコードやOCR文
字の印字記録が望まれており、近赤外部領域で読み取り
可能な画像が得られる感熱記録紙の開発が行われてい
る。しかしながら、それらは、前述のように、一度印字
すると再使用は不可能であり、印字後訂正したいと言う
要望、あるいは省資源化への要望から繰り返し使用可能
で、かつ近赤外部領域で読み取り可能な感熱記録紙が望
まれている。
変化させることで、画像形成と消去を繰り返して行う可
逆感熱記録材料が提案されている。例えば、特開昭54
−119377号、同63−39377号、同63−4
1186号公報では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散
された有機低分子から構成された可逆感熱記録材料が記
載されている。この方法による可逆感熱記録材料は、熱
エネルギーによって可逆感熱記録材料の透明度を可逆的
に変化させる方法であり、予め樹脂母材中に有機低分子
化合物を含有せしめ、フィルム状に形成される。そのた
め、透過光を利用して使用する場合は、そのままフィル
ムとして利用することが出来るが、反射光を利用して使
用する場合は、透明な画像未形成部と不透明な画像形成
部のコントラストが不十分であり、そのままでの使用は
難しい。そこで、コントラストを付けるため着色した、
あるいは着色層を持つ支持体上に該フィルムを張り合わ
せて使用する事が必要である。このようにして得られた
可逆感熱記録材料は、加熱印字により生じた画像形成部
は白濁不透明状態になっているため、光を反射させてし
まう。そのため、近赤外部領域での光吸収が少なく、近
赤外部領域での読み取りが困難である。
記録方式による記録画像が近赤外部領域での光学的読み
取り性に優れており、さらに画像の繰り返し書き込み、
消去が出来る可逆感熱記録材料を提供することである。
を解決するため研究を行った結果、支持体上に通常無色
ないし淡色の染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いに
より該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可
逆顕色剤とを主成分とする可逆感熱記録層を設けた可逆
感熱記録材料において、該染料前駆体が700〜120
0nmの近赤外部で光学的に読み取りを行う光学読み取
り装置で読み取り可能な吸収を有する記録画像を形成す
る染料前駆体(以下、近赤外染料前駆体と略記する)で
あり、かつ該可逆顕色剤が上記化1で示される化合物を
用いることにより、目的とする可逆感熱記録材料を得る
ことができた。
以下に具体例を挙げるが、これらに限定されるものでは
ない。
ン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタ
リド、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオレン−9
−スピロ−3′−(6′−ジエチルアミノ)フタリド等
のフルオレン系化合物、3,3−ビス[2′−(p−ジ
メチルアミノフェニル)−2′−(p−メトキシフェニ
ル)ビニル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド、3,3−ビス[2′−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−2′−(p−メトキシフェニル)ビニル]−4,
5,6,7ーテトラブロモフタリド、3,3−ビス
[2′−(p−メトキシフェニル)−2′−(p−ピロ
リジノフェニル)ビニル]−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−
p−トルエンスルフォニルメタン、ビス(p−ジエチル
アミノスチリル)−p−トルエンスルフォニルメタン、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−ベンゼンスルフ
ォニルメタン、1,1−ビス[2′,2′−(p−ジメ
チルアミノフェニル)ビニル]−2,2−ジニトリルエ
タン等のジビニル系化合物、
ノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−メトキシ
−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニ
リノフルオラン、2−クロロ−6−p−(p−ジメチル
アミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ジエ
チルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン、2−フェニル−6−p−
(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオ
ラン、2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノア
ニリノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−p−
(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオ
ラン等のフルオラン系化合物等が挙げられる。これらの
染料前駆体は単独または2種以上混合して使用される。
により染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる化
合物であれば特に限定されないが、画像のコントラス
ト、繰り返しの耐久性等から本出願人により、特願平4
−347032号で提案した可逆感熱記録材料に用いる
炭素数6以上の脂肪族炭化水素基を有する電子受容性化
合物が好ましく、特に炭素数6以上の脂肪族炭化水素基
を少なくとも一つ有するフェノール性化合物であること
が好ましい。
くとも一般式化2で表されるものを用いるが、一般式化
2以外のものを併用しても良い。
し、l1、l2は各々0または1の整数を表す。R 1 、
R 2 は脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子
から選ばれる置換基または水素原子を表し、互いに同一
でも異なっていてもよい。R 3 は炭素数6以上22以下
の脂肪族炭化水素基を表す。また、X 1 、X 2 は少なくと
も1つのヘテロ原子を有する2価の基を表し、互いに同
一でも異なっていてもよいが、l1が0のときは−X 1
−は−NRCO−、−NRSO 2 −、−NHCONH
−、−CR=N−、−N=CR−から選ばれる2価の基
を表し、Rは水素原子または脂肪族炭化水素基を表す。
Arは置換基を有してもよい芳香族基を表す。
炭素数の多い方が好ましく、R3の炭素数が5以下であ
るものは消色効果が十分ではない。また、R3の炭素数
が23以上であるものは製造コストが高いため、R3は
炭素数6以上22以下の脂肪族炭化水素基である。ま
た、Arは化3で示される芳香族基が特に好ましい。
整数を表し、X3、X4は各々少なくとも1つのヘテロ原
子を有する2価の基を示し、互いに同一でも異なってい
ても良い。k1が0のとき、R4は脂肪族炭化水素基、
アルコキシ基、ハロゲン原子から選ばれる置換基または
水素原子を表し、k1が1のとき、R4は脂肪族炭化水
素基を示す。また、k2が0のとき、R5は脂肪族炭化
水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子から選ばれる置換
基または水素原子を表し、k2が1のとき、R5は脂肪
族炭化水素基を示す。
あるときには、R4、R5は各々炭素数6以上22以下の
脂肪族炭化水素基であることが特に好ましい。また、式
化2および式化3中、R1〜R5が脂肪族炭化水素基であ
るときには、R1〜R5はアルキル基、シクロアルキル基
またはアルケニル基であることが特に好ましい。
とも1つのヘテロ原子を有する2価の基としては、例え
ばアミド結合、スルホンアミド結合、エステル結合、炭
酸エステル結合、エーテル結合、スルフィド結合、チオ
エステル結合、カルボニル基、アミノ結合、尿素結合、
チオ尿素結合、ウレタン結合、アゾメチン結合などが挙
げられ、特にアミド結合、スルホンアミド結合、スルフ
ィド結合、尿素結合、アゾメチン結合から選ばれる2価
の基が特に好ましいが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。但し、前記l1が0のときは−X 1 −は−
NRCO−、−NRSO 2 −、−NHCONH−、−C
R=N−、−N=CR−から選ばれる2価の基(Rは水
素原子または脂肪族炭化水素基を表す)である。
しいものの具体例を挙げるが、本発明はこれに限定され
るものではない。4′−ヒドロキシヘプタンアニリド、
4′−ヒドロキシ−3−メチルオクタンアニリド、4′
−ヒドロキシトリデカンアニリド、4′−ヒドロキシノ
ナデカンアニリド、3′−ヒドロキシノナデカンアニリ
ド、2′,4′−ジヒドロキシヘプタデカンアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−ヘキシルベンズアニリド、4′
−ヒドロキシ−4−オクタデシルベンズアニリド、4′
−ヒドロキシ−4−(ヘプチルチオ)ベンズアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンズアニ
リド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルスルホニルベン
ズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−(N−ヘプタデシ
リデンアミノ)ベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−
3,4−ジオクチルオキシベンズアニリド、4′−ヒド
ロキシ−3−(ヘプタデシルチオ)−5−ペンタデシル
オキシベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3−ヘプタ
デシルカルボニルアミノ−5−ドデシルベンズアニリ
ド、4′−ヒドロキシ−3,5−ビス(N−ドコシリデ
ンアミノ)ベンズアニリド、
ルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オク
チルオキシカルボニルアミノベンズアニリド、N−メチ
ル−3−ヒドロキシ−4′−オクタデシルベンズアニリ
ド、4−(N−オクチルスルホニルアミノ)フェノー
ル、4′−ヒドロキシ−4−シクロヘキシルベンゼンス
ルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシル
アミノベンゼンスルホンアニリド、N−オクチリデン−
4−(4−ヒドロキシフェニル)アミノスルホニルアニ
リン、
シジフェニルスルフィド、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−N′−オクタデシル尿素、N−(3−アリル−4
−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素、N
−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−(4−テトラデ
シルフェニル)尿素、N−(4−ヒドロキシベンジリデ
ン)オクタデシルアミン、N−(4−ヒドロキシベンジ
リデン)−4′−テトラデシルカルボニルオキシアニリ
ン、N−(3−ヒドロキシベンジリデン)ドデシルアミ
ン、N−(4−ヒドロキシ−α−メチルベンジリデン)
−4′−オクタデシルアニリン、N−(4−オクタデシ
ルカルボニルアミノ)ベンジリデン−4′−ヒドロキシ
アニリン等が挙げられる。
成は、支持体上に通常無色ないし淡色の染料前駆体と、
加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に可逆的な
色調変化を生じせしめる可逆顕色剤を主として含有する
可逆感熱記録層のみであっても良いが、必要に応じて、
可逆感熱記録層上に保護層を設けることも、又、可逆感
熱記録層と支持体の間に中間層を設けることもできる。
この場合、保護層及び/または中間層は2層ないしは3
層以上の複数の層から構成されていてもよい。更に可逆
感熱記録層中及び/または他の層及び/または可逆感熱
記録層が設けられている面または反対側の面に、電気
的、磁気的、光学的に情報が記録可能な材料を含んでも
良い。また、可逆感熱記録層が設けられている面と反対
側の面にカール防止、帯電防止を目的としてバックコー
ト層を設けることもできる。
染料前駆体と、可逆顕色剤を含有させる方法としては、
各々の化合物を単独で水あるいは有機溶媒に溶解もしく
は分散する方法、各々の化合物を混ぜ合わせてから水あ
るいは有機溶媒に溶解もしくは分散する方法、各々の化
合物を加熱溶解し均一化した後冷却し、水あるいは有機
溶媒に溶解もしくは分散する方法等により得られた各々
の溶液あるいは分散液を混合し、支持体上に印刷、塗布
乾燥する方法等がある。この場合、例えば、各発色成分
を一層ずつに含有させ、多層構造としてもよいが特にこ
れらに限定されるものではない。
係る近赤外染料前駆体の他に、400〜700nmの可
視部に吸収を有する記録画像を形成する染料前駆体を併
用してもよい。これらは無色ないし淡色の電子供与性染
料前駆体としては一般に感圧記録紙、感熱記録紙、感光
感圧紙、通電感熱記録紙、感熱転写紙等に用いられるも
のに代表されるが、特に制限されるものではない。具体
的な例としては、例えば下記に挙げるものなどがある
が、本発明はこれに限定されるものではない。
ル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオ
レットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)
フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−
(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニル
インドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,
2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルア
ミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインド
ール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,
3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−
ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニル
インドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチ
ルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド
等のトリアリールメタン系化合物。
ル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェ
ニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフ
ェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン系化合
物。
ンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミ
ノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロ
ロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
ニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−
フネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−
ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル
−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチ
ル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロ
フリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
等のキサンテン系化合物。
トロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系化
合物。3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルス
ピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフ
トピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メ
チルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3
−プロピルスピロベンゾピラン等のスピロ系化合物等が
ある。これらの通常無色ないし淡色の電子供与性染料前
駆体はそれぞれ1種または2種以上を混合して使用して
もよい。
の目的でバインダーを可逆感熱記録層中に添加する事も
可能である。これらのバインダーの具体例としては、デ
ンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸
エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水
マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレ
イン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢
酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ス
チレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタ
ジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合
体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のラテックスなど
があげられるが、これらに限定されるものではない。
温度を調節するための添加剤として、熱可融性物質を可
逆感熱層中に含有させることができる。これらの熱可融
性物質としては60℃〜200℃の融点を有するものが
好ましく、特に80℃〜180℃の融点を有するものが
好ましい。また、一般の感熱記録紙に用いられている増
感剤を使用することもできる。具体例としては、N−ヒ
ドロキシメチルステアリン酸アミド、ステアリン酸アミ
ド、パルミチン酸アミドなどのワックス類、2−ベンジ
ルオキシナフタレン等のナフトール誘導体、p−ベンジ
ルビフェニル、4−アリルオキシビフェニル等のビフェ
ニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エ
タン、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエ
チルエーテル、ビス(4−メトキシフェニルエーテル等
のポリエーテル化合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベ
ンジル、シュウ酸ビス(p−メチルベンジル)エステル
等の炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体等が挙げら
れ、2種以上併用して添加することもできるが、これら
に限定されるものではない。
分子、ラテックス類、重合性化合物等がある。例えばポ
リウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリビニルアルコール、ニトロセルロー
ス、メタアクリル酸エステル、アクリル酸オリゴマー、
アクリル酸エステルオリゴマー等が挙げられる。また必
要に応じて、エポキシ化合物、尿素誘導体、ビニル化合
物等の架橋剤、リン酸系、スルホン酸系、ポリアミド
系、アミン系等の硬化剤等を添加することが出来る。ま
た予めポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の
ように透明フィルムの状態にして、可逆感熱記録層の上
に貼り合わせ等の手段で保護層を形成することもでき
る。この場合、必要であれば可逆感熱記録層と保護層の
間に中間層を設けることもできる。
及び/または中間層には、ケイソウ土、タルク、カオリ
ン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミ
ニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、その他に、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪
酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレ
ン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスター
ワックス等のワックス類を、また、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム等の分散剤、さらに界面活性剤、蛍光
染料などを含有させることもできる。
紙、各種不織布、織布、ラミネート紙、合成紙、金属
箔、合成樹脂、あるいは合成樹脂に白色顔料等を加えて
成膜した白色シート、発泡シート、あるいはこれらを組
み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用いること
ができる。これらは不透明、半透明、透明のいずれでも
よい。これらの支持体の厚みは、繰り返しの使用に耐え
る範囲であれば特に制限されないが、30〜500μ
m、好ましくは40〜300μm程度である。
を支持体上に形成する方法は特に制限されるものではな
く、従来の方法により形成することができる。例えば、
エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコータ
ー、カーテンコーター等の塗抹装置、平版、凸版、凹
版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホットメルト等
の方式による各種印刷機等を用いる事が出来る。さらに
通常の乾燥工程の他、UV照射・EB照射により各層を
保持させる事が出来る。
外部領域に吸収を有する発色記録画像を形成するために
は、加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、記録画
像の消色を行うためには、加熱後の冷却速度が遅ければ
良い。例えば、適当な方法で加熱した後、低温の金属ブ
ロックなどを押し当てるなどして急速に冷却することに
より、発色状態を発現させることができる。また、サー
マルヘッド、レーザー光等を用いて極めて短い時間だけ
加熱すると、加熱終了後に直ちに冷却する為、発色状態
を発現させることができる。一方、適当な熱源(サーマ
ルヘッド、レーザー光、熱ロール、熱スタンプ、高周波
加熱、電熱ヒーター、タングステンランプやハロゲンラ
ンプ等の光源等からの輻射熱、熱風等)で比較的長い時
間加熱すると、記録層だけでなく支持体等も加熱される
為、熱源を除いても冷却する速度が遅いため消色状態に
なる。従って、同じ加熱温度および/または同じ熱源を
用いても、冷却速度を制御することにより発色状態およ
び消色状態を任意に発現させることができる。
とにより、簡便に近赤外部領域に吸収を有する発色記録
画像が得る事ができる。この画像は非画像部とのコント
ラストが大きく、バーコードやOCR文字をスキャナー
で容易に読み取る事ができる。この部分は再度加熱する
事により画像を消去することが出来るので書き換えが可
能であり、訂正、再使用が可能である。
明する。
ノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチル
アミノ)フタリド25部を2.5%ポリビニルアルコー
ル水溶液80部と共にボールミルで24時間粉砕し、染
料前駆体分散液を得た。次いで4′−ヒドロキシ−n−
ヘプタンアニリド63部を2.5%ポリビニルアルコー
ル水溶液200部と共にボールミルで24時間粉砕し、
可逆顕色剤分散液を得た。得られた2種の分散液を混合
し、10%ポリビニルアルコール水溶液130部を添加
し、十分に撹拌した後、可逆性感熱塗液を作製した。得
られた塗液を、メイヤーバーによりポリエチレンテレフ
タレート(PET)シート上に、固形分塗抹量4g/m
2となる様に塗抹し、乾燥後、スーパーカレンダーで処
理して可逆感熱記録材料を得た。
字機でJANコードを印字した。780nmによるバー
コードリーダーにより10回読み込みを行ったが、いず
れも正確に読み、エラーは生じなかった。バーコードが
印字されている可逆感熱記録材料を120℃の熱ロール
の間を通したところ、バーコードは消失し、印字前の状
態に戻った。この1回発色、消色させた可逆感熱記録材
料をバーコード印字機で再度印字したところ明瞭なバー
コードが得られ、バーコードリーダーによる読み取りエ
ラーは生じなかった。
オレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)
フタリドの替わりに、3,3−ビス[2′−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−2′−(p−メトキシフェニ
ル)ビニル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
を用いた以外は、実施例1と同様にして可逆感熱記録材
料を作製した。実施例1と同様にしてバーコード印字を
行ったが、バーコードリーダーでの読み取りエラーは生
じなかった。発色、消色を繰り返したが問題は生じなか
った。
オレン−9−スピロ−3′−6′−ジメチルアミノ)フ
タリドの替わりに、可視部に吸収を有する記録画像を形
成するが、近赤外部領域において光学的読み取りを行う
読み取り機で読み取り可能な程度に吸収を有する記録画
像を形成し得ない染料前駆体である3−ジ−n−ブチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いた
以外は、実施例1と同様にして可逆感熱記録材料を作製
した。実施例1と同様にしてバーコード印字を行った
が、バーコードリーダーでの読み取りエラーが生じた。
を行う光学読み取り装置で読み取り可 能な、700〜1
200nmの近赤外部に吸収を有する記録画像を形成す
る通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱後の冷却速
度の違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じ
せしめる特定の可逆顕色剤を用いることにより、コント
ラストが大きく、印字された記録画像が近赤外部領域で
の光学的読み取り性に優れている、繰り返し書き込み、
消去が出来る可逆感熱記録材料を得ることができた。
Claims (1)
- 【請求項1】 支持体上に、通常無色ないし淡色の染料
前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体
に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆顕色剤とを主成
分とする可逆感熱記録層を設けた可逆感熱記録材料にお
いて、該染料前駆体が700〜1200nmの近赤外部
で光学的に読み取りを行う光学読み取り装置で読み取り
可能ならしめる吸収を有する記録画像を形成する染料前
駆体であり、かつ該可逆顕色剤が下記化1で示される化
合物であることを特徴とする可逆感熱記録材料。【化1】 (式化1中、nは1以上3以下の整数を表し、l1、l
2は各々0または1の整数を表す。R 1 、R 2 は脂肪族炭
化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子から選ばれる置
換基または水素原子を表し、互いに同一でも異なってい
てもよい。R 3 は炭素数6以上22以下の脂肪族炭化水
素基を表す。また、X 1 、X 2 は少なくとも1つのヘテロ
原子を有する2価の基を表し、互いに同一でも異なって
いてもよいが、l1が0のときは−X 1 −は−NRCO
−、−NRSO 2 −、−NHCONH−、−CR=N
−、−N=CR−から選ばれる2価の基を表し、Rは水
素原子または脂肪族炭化水素基を表す。Arは置換基を
有してもよい芳香族基を表す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09930393A JP3349757B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 可逆性感熱記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09930393A JP3349757B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 可逆性感熱記録材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06305245A JPH06305245A (ja) | 1994-11-01 |
JP3349757B2 true JP3349757B2 (ja) | 2002-11-25 |
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ID=14243866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09930393A Expired - Fee Related JP3349757B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 可逆性感熱記録材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3349757B2 (ja) |
-
1993
- 1993-04-26 JP JP09930393A patent/JP3349757B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH06305245A (ja) | 1994-11-01 |
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