JP3349072B2 - ドレナージチューブ - Google Patents

ドレナージチューブ

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JP3349072B2 JP24894197A JP24894197A JP3349072B2 JP 3349072 B2 JP3349072 B2 JP 3349072B2 JP 24894197 A JP24894197 A JP 24894197A JP 24894197 A JP24894197 A JP 24894197A JP 3349072 B2 JP3349072 B2 JP 3349072B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、胆管など
の体腔に生じた狭窄部位に留置され、例えば胆汁や膵液
などの分泌物を通過、排出するために使用されるドレナ
ージチューブに関する。
【0002】
【従来の技術】胆管などの体腔に狭窄部が生じると、分
泌物、例えば胆汁や膵液などの体液の排出が阻害され、
患者に黄疸等の症状が引き起こされる。そこで、胆管な
どの体腔に生じた狭窄部位にドレナージチューブを挿入
留置して胆汁や膵液などの体液を排出する治療法が確立
している。この際に使用されるドレナージチューブは米
国特許第5,176,626号明細書において知られる
如く、図19及び図20で示すような構造のものであ
る。すなわち、樹脂製チューブ体31の側壁部分に切り
込みを入れて複数の係留用サイドフラップ32を形成し
たものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のドレナージチューブでは次のようないくつか
の欠点があることが分かった。1つ目の欠点は次の通り
である。ドレナージチューブは一般的に湾曲した形状の
体腔内にフィットし易いように適度な柔らかさが必要と
されるため、特にポリエチレンなどの比較的剛性の低い
プラスチック材料で形成されている。しかし、サイドフ
ラップはそのチューブ体と同一の材料で形成されている
ため、必然的にサイドフラップも剛性の低いものとな
る。しかも、サイドフラップはドレナージチューブの側
壁に孔が出来ないように、チューブの壁部を薄くスライ
スして形成されており、その分、サイドフラップの肉厚
はかなり薄いものとなる。その結果、サイドフラップ
の、体腔内への係着能力が低く、留置中にドレナージチ
ューブが目的部位から移動してしまい、ドレナージチュ
ーブ本来の目的である体液の排出が困難になるという問
題があった。
【0004】一方、サイドフラップの係着能力を高くす
るために剛性の高いプラスッチック材料で、ドレナージ
チューブを形成すると、ドレナージチューブ自体が硬く
なり、湾曲した体腔内の形状に沿ってドレナージチュー
ブが挿入されにくくなる。また、体腔内の湾曲した形状
に馴染んで留置できず、患者に苦痛を与えたり、ドレナ
ージチューブ先端が体腔壁に突き当たり、体液の排出が
困難になるという問題が発生する。
【0005】2つ目の欠点は次の通りである。体腔内へ
のドレナージチューブの挿入状態及び留置位置の確認は
X線透視下で行われる。また、ドレナージチューブを狭
窄部位に留置する際、ドレナージチューブの先端側サイ
ドフラップが狭窄部位を越えた位置で留置することによ
り、先端側サイドフラップが狭窄部位に引っかかり、ド
レナージチューブの抜けを防止する。そのため、ドレナ
ージチューブ、特にサイドフラップはX線透視下で鮮明
に描写される必要がある。更には先端側サイドフラップ
が狭窄部位に引っかかるような形状を体腔内で保ってい
るかどうかを確認できることが望まれる。この意味でも
サイドフラップ自体がX線透視下で鮮明に描写される必
要がある。
【0006】従来のドレナージチューブは、X線不透過
性を有した材料で形成されており、かつそのチューブを
スライスしてサイドフラップを形成しているため、サイ
ドフラップはチューブと同一のX線不透過性を有した材
料で形成される。
【0007】しかし、チューブ部分の体積に比べてサイ
ドフラップ部分の体積が圧倒的に小さい。その結果、ド
レナージチューブを目的部位に留置する際に目安となる
サイドフラップのX線透視画像がぼやけた画像として描
写されてしまい、ドレナージチューブ留置時の位置決め
作業が非常にやりにくいという問題があった。
【0008】また、従来のドレナージチューブとしてサ
イドフラップ近傍のチューブ上に金属製リングを被嵌し
て設けたものがある。これはその金属リングをX線透視
下で確認して位置決め可能であるが、留置後のサイドフ
ラップの状態を確認できないという問題がある。
【0009】本発明は前記課題に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、体腔内への留置時のX線
透視下での位置決め及びサイドフラップの状態確認が容
易であり、しかも、留置部位に馴染み易い適度な柔軟性
を有し、かつ留置中に目的部位から移動し難いものであ
り、しかも、組立て作業が簡単なドレナージチューブを
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、体液
などを排出すべく体腔内に留置されるドレナージチュー
ブにおいて、管状のチューブ体と、このチューブ体の端
部より離れた位置で、前記チューブ体の側壁に設けら
れ、前記チューブ体の長手方向に伸びる少なくとも一つ
の溝部と、前記溝部の前記チューブ体の端部側に位置す
端から前記チューブ体の前記端部の範囲に設けられた
縮径部と、この縮径部に被嵌して前記チューブ体に固着
して設けられた筒状部材と、前記筒状部材には前記チュ
ーブ体と別体に形成され、かつ前記筒状部材とは同じ材
料で一体に連結して形成され、かつ前記溝部と略同寸法
のサイドフラップとを具備し、前記サイドフラップは、
前記チューブ体を形成する材料に比して、X線不透過率
が高く、かつ剛性の高い材料で形成されたものである。
従って、サイドフラップの良好なX線透視画像が得ら
れ、ドレナージチューブの留置作業と留置位置及びサイ
ドフラップの状態確認が容易であると共に、サイドフラ
ップによるドレナージチューブの、体腔内への係着能力
が向上する。さらに、チューブ体に対しサイドフラップ
を取り付ける作業が一回の作業で済む。
【0011】
【発明の実施の形態】[本発明に関連する形態] 図1〜8を参照して、本発明に関連する形態を説明す
る。図1は本形態のドレナージチューブの外観を示す側
面図、図2は湾曲部を省略した同ドレナージチューブの
縦断面図、図3は同ドレナージチューブの図2中A−A
線に沿う部分の横断面図、図4は同ドレナージチューブ
の後端部分の横断面図、図5は同ドレナージチューブを
内視鏡に挿入するときの説明図、図6は同ドレナージチ
ューブが側視タイプの内視鏡の先端から押し出されると
きの説明図、図7は内視鏡の図6中B−B線に沿う部分
の横断面図、図8は同ドレナージチューブを胆管内に挿
入したときの状態の説明図である。
【0012】 (構成) この形態は特に胆管用ドレナージチューブ1に係わるも
のである。このドレナージチューブ1は内腔1aを形成
した管状のチューブ体によって形成されている。ドレナ
ージチューブ1は内径が2.4mm、外径が3.2mm
の比較的柔軟なチューブとして形成されている。ドレナ
ージチューブ1の壁部は内層チューブ2と外層チューブ
3を有した二重チューブ構造で形成されている。さらに
内層チューブ2と外層チューブ3の間には補強用部材4
が介在して埋設されている。内層チューブ2はテトラフ
ルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体(PFA)から形成されており、その内層チュ
ーブ2の肉厚は0.01〜0.5mmであり、通常、外
層チューブ3より薄めに形成されている。また、補強用
部材4は例えば細い金属線で格子状に編まれた筒状ブレ
ード等で形成されたものである。外層チューブ3は造影
剤である硫酸バリウムを40重量%含み、かつショアD
硬度で55D以下の硬度を有したポリアミドエラストマ
ーで形成されている。
【0013】ドレナージチューブ1の最先端部分は先細
りのテーパー部5となっている。また、ドレナージチュ
ーブ1は後端から約20mmの位置まで湾曲部11が形
成されており、その湾曲部11の湾曲半径は15〜30
mm、湾曲角度は約120゜である。また、その湾曲は
ドレナージチューブ1の中心軸が1つの平面に含むよう
に、1つの平面で湾曲が決まる2次元的な湾曲形状に形
成されている。以下、前記平面を湾曲平面と呼ぶ。
【0014】ドレナージチューブ1の先端部の外周壁に
は同一周上で約90゜の間隔をあけて上下左右の4箇所
に溝部6aが形成されている。各溝部6aはそれぞれ前
記ドレナージチューブ1の中心軸に沿って長く形成され
ている。各溝部6a毎にその外面上には各々1枚ずつの
係留用サイドフラップ7aが設けられている。各サイド
フラップ7aは溝部6aに沿う向きで溝部6aに配置さ
れるが、溝部6aの外端側部分に各々熱溶着により固定
されている。この固定部8の長さは1mm以上となって
いる。ここで、ドレナージチューブ1の先端部の外周壁
に取り付けられる計4枚のサイドフラップ7aはいずれ
も肉厚約0.2mm、長さ約15〜25mm、幅約2m
mの細長い舌片状に形成されている。各溝部6aもそれ
に対応して形成されている。
【0015】また、ドレナージチューブ1の後端部の外
周壁にも先端部と略同様にして計4枚のサイドフラップ
7a,7bが設けられている。つまり、ドレナージチュ
ーブ1の後端部の外周壁には同一周上で、かつ前記湾曲
平面内でドレナージチューブ1の中心軸を間にして上下
方向に相対して位置する一対の溝部6aが設けられてい
る。また、湾曲平面内に垂直な左右方向で相対する位置
には一対の溝部6bが設けられている。各溝部6a,6
bは前記ドレナージチューブ1の中心軸に沿って長く形
成されているが、溝部6aは溝部6bより長い。また、
溝部6aと溝部6bの各後端の位置は同一であり、ドレ
ナージチューブ1の同一外周位置に揃えられている。溝
部6aの外面上には各々1枚ずつの係留用サイドフラッ
プ7aが設けられている。また、溝部6bの外面上には
各々1枚ずつの係留用サイドフラップ7bが設けられて
いる。つまり、ドレナージチューブ1の後端部の外周壁
には計4枚のサイドフラップ7a,7bが放射状に設け
られている。前記各サイドフラップ7a,7bは溝部6
a,6bの外端部側部分に各々熱溶着により固定されて
おり、その固定部8の長さは1mm以上となっている。
【0016】ここで、ドレナージチューブ1の後端部の
外周壁に上下に取り付けられた2枚のサイドフラップ7
aは肉厚約0.2mm、長さ約15〜25mm、幅約2
mmの細長い舌片状に形成されている。左右に取り付け
られた2枚のサイドフラップ7bは肉厚約0.2mm、
幅約2mmで、長さは前記サイドフラップ7aより短い
舌片状に形成されている。左右に取り付けられるサイド
フラップ7bの長さは使用する内視鏡を考慮すると、そ
の起上台へのひっかかりを避けるため、10mm以下で
あると望ましい。
【0017】前述した全てのサイドフラップ7a,7b
の部分において、ドレナージチューブ1の外周に溶着さ
れていない他端側部分は滑らかな湾曲形状に成形され、
いずれもドレナージチューブ1の中央側を向いて広がる
向きに付勢されるように形成されている。また、各溝部
6a,6bの深さとサイドフラップ7a,7bの厚さ、
溝部6a,6bの長さとこれに対応するサイドフラップ
7a、7bの長さ、溝部6a,6bの幅とサイドフラッ
プ7a,7bの幅は、互いに略同一寸法であり、サイド
フラップ7a,7bが、溝部6a,6bに収まった状態
でもドレナージチューブ1の外径が3.2mmより極端
に大きくなることはない。
【0018】また、図2で示す如く、各サイドフラップ
7a,7bは根元から先端までのドレナージチューブ長
手方向の距離L1 は5〜10mmとなるように成形され
ている。尚、ドレナージチューブ1の各端部からサイド
フラップ7a,7bの根元までの距離L2 が長いと、ド
レナージチューブ1の各端部が湾曲した胆管などの壁に
突き当たり内腔1aを塞ぐおそれがあり、その長さL2
は3〜8mmとするのが望ましい。
【0019】前記各サイドフラップ7a,7bは、前記
外層チューブ3の素材に含まれる造影剤である硫酸バリ
ウムよりもX線不透過率が高い、タングステンを40重
量%含むショアD硬度63Dのポリアミドエラストマー
で形成されており、また、前記外層チューブ3よりも硬
度の高い材料で形成されている。ドレナージチューブ1
とサイドフラップ7a,7bの溶着強度を十分に得るこ
とを考えると、ドレナージチューブ1とサイドフラップ
7a,7bを形成する材料は本形態のように硬度が異な
る同一の材料であることが望ましい。
【0020】また、前記ドレナージチューブ1は内視鏡
への挿入を容易にするための挿入補助チューブ15と組
み合わせて使用される。この挿入補助チューブ15はポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)で形成された管
状体であり、内径はドレナージチューブ1の外径よりわ
ずかに大きく、外径は内視鏡16の鉗子栓17に挿入可
能な径とされている。挿入補助チューブ15の長さは少
なくともドレナージチューブ1の手元側サイドフラップ
7a,7bを完全に覆える長さであり、40〜70mm
であると望ましい。
【0021】(作用) このドレナージチューブ1を使用する場合、従来のドレ
ナージチューブと同様、側視タイプの内視鏡の挿通チャ
ンネルを通じて、例えば予め挿入しておいたガイドワイ
ヤ19をガイドにして体腔内に挿入される。内視鏡16
の鉗子栓17にドレナージチューブ1を挿入するとき、
後端側のサイドフラップ7a,7bが鉗子栓17に入る
手前で、一旦挿入操作を止める。その状態で挿入補助チ
ューブ15を、ドレナージチューブ1の後端側のサイド
フラップ7a,7bを完全に覆うように被せ(図15
(a))、ついで、挿入補助チューブ15の先端を鉗子
栓17に挿入し固定する(図15(b))。そして、ガ
イドワイヤ19に被嵌したプッシャーチューブ(図示せ
ず)で、ドレナージチューブ1を押し進める。これによ
りドレナージチューブ1はガイドワイヤ19に沿って、
図8に示すように体内の十二指腸乳頭から胆管9の狭窄
部10内に挿入することができる。
【0022】一般に、側視タイプの内視鏡の挿通チャン
ネル先端には内視鏡用処置具の向きを調整する鉗子起上
台20が設けられており(図6を参照)、その鉗子起上
台20の内側のガイド用底面21は処置具を内視鏡の側
方に押し出し易いように湾曲した面となっている。その
ため、ドレナージチューブ1は湾曲部11が鉗子起上台
20の内側の湾曲したガイド用底面21に沿う形で進
み、鉗子起上台20の部分を通過し、押し出される。こ
のとき、ドレナージチューブ1の湾曲平面に対して垂直
な方向に位置する左右の後端側サイドフラップ7bは鉗
子起上台20の側面部22付近に位置することになる
(図16及び図17を参照)。しかし、ここでこの左右
の後端側サイドフラップ7aは上下方向に位置する後端
側サイドフラップ7bよりも短いため、サイドフラップ
7bが鉗子起上台20に引っかかりにくくなり、ドレナ
ージチューブ1を内視鏡先端から押し出すことが容易に
なる。
【0023】胆管9の狭窄部10にドレナージチューブ
1を挿入するとき、X線透視下で、そのドレナージチュ
ーブ1の先端側のサイドフラップ7aの位置を確認しな
がら行われる。そして、ドレナージチューブ1の先端側
のサイドフラップ7aが狭窄部10を通り越した位置
で、その先端側のサイドフラップ7aが広がり、その位
置にドレナージチューブ1を留置することになる。これ
により胆管9の狭窄部10にはドレナージチューブ1の
内腔1aによる通路が形成され、これを通じて胆汁の排
出が可能になる。
【0024】 (効果) この形態では、各サイドフラップ7a,7bが、ドレナ
ージチューブ1のチューブ体の素材に含まれる造影剤よ
りもX線不透過率の高い造影剤を含む材料で形成されて
いるため、一般的に体積量が小さいサイドフラップ7
a,7bでも良好なX線透視画像が得られる。その結
果、ドレナージチューブ1を留置する際の位置決めが容
易になり、留置作業を容易かつ迅速に行うことができ
る。また、留置後のサイドフラップ7a,7bの状態確
認も容易になる。
【0025】また、サイドフラップ7a,7bがドレナ
ージチューブ1のチューブ体の外層チューブ3よりも剛
性の高い材料で形成されているため、ドレナージチュー
ブ1が湾曲した体腔形状に沿って挿入し易いような適度
な柔軟性を有しながらも、サイドフラップ7a,7bの
係着能力が向上する。その結果、ドレナージチューブ1
は胆管9内の目的部位に確実に固定され、位置ずれを起
こすことがなくなる。
【0026】また、ドレナージチューブ1の湾曲平面に
対して垂直な方向の左右の後端側サイドフラップ7bが
湾曲平面に対して平行な方向にある上下のサイドフラッ
プ7aよりも短いために、挿通チャンネル先端の鉗子起
上台20にその左右の後端側サイドフラップ7bが引っ
かかりにくくなり、ドレナージチューブ1の内視鏡16
の先端からの押し出しが容易になる。
【0027】[本発明の第1実施形態] 図9〜図13を参照して本発明の第1実施形態を説明す
る。図9は本実施形態のドレナージチューブの外観を示
す側面図、図10は湾曲部を省略した同ドレナージチュ
ーブの縦断面図、図11は同ドレナージチューブの図1
0中C−C線に沿う部分の横断面図、図12は同ドレナ
ージチューブの図10中D−D線に沿う部分の横断面
図、図13は同ドレナージチューブの後端部分の横断面
図である。
【0028】 (構成) この第1実施形態は前述した本発明に関連した形態のド
レナージチューブ1におけるサイドフラップ7aの固定
部分を変形したものである。サイドフラップ7aの固定
部分以外は前述した本発明に関連した形態のドレナージ
チューブ1のものと同じである。
【0029】ドレナージチューブ1の先端部外周壁には
同一周上に約90゜の間隔をあけて4箇所に溝部6aが
形成されており、各溝部6aはそれぞれドレナージチュ
ーブ1の中心軸に沿って細長く形成されている。さら
に、ドレナージチューブ1の先端部外周には各溝部6a
の先端からドレナージチューブ1の先端までの範囲の領
域でその全周にわたり細くした第1の縮径部12が形成
されている。第1の縮径部12はその周面が前記各溝部
6aにつながった形で設けられている。各溝部6aの外
面上には各々1枚ずつ係留用サイドフラップ7aが設け
られている。また、第1の縮径部12には第1の筒状部
13が密に被嵌して設けられている。第1の筒状部13
には全てのサイドフラップ7aが連続して一体に連結さ
れている。第1の筒状部13と全てのサイドフラップ7
aは一体に形成されている。
【0030】また、ドレナージチューブ1の後端部外周
壁にも略同様にして2枚のサイドフラップ7aが設けら
れている。つまり、ドレナージチューブ1の後端部外周
壁にはその周面上で、前記ドレナージチューブ1の中心
軸を含む垂直な方向の平面、つまり、湾曲平面内で相対
する上下の部位に位置する一対の溝部6aが設けられて
いる。各溝部6aはそれぞれドレナージチューブ1の中
心軸に沿って細長く形成されている。各溝部6aの外面
上には各々1枚ずつサイドフラップ7aが設けられてい
る。さらにドレナージチューブ1の後端部外周壁には各
溝部6aの後端からドレナージチューブ1の後端までの
範囲の領域で全周にわたり細くした第2の縮径部12が
設けられている。この第2の縮径部12はその周面が前
記各溝部6aにつながった形で設けられている。この第
2の縮径部12には第2の筒状部13が密に被嵌して設
けられている。第2の筒状部13には全てのサイドフラ
ップ7aが連続して一体に連結されている。第2の筒状
部13と全てのサイドフラップ7aは一体に形成されて
いる。
【0031】各筒状部13は、肉厚約0.2mm、内径
約2.8mm、長さ3〜8mmであり、各筒状部13の
内径とこれをそれぞれ被嵌する縮径部12の外径、各筒
状部13の長さとこれをそれぞれ被嵌する縮径部12の
長さ、各筒状部13の肉厚とこれをそれぞれ被嵌する縮
径部12の深さはいずれも略同一寸法に形成されてい
る。
【0032】前記各筒状部13とこれらに一体に連結さ
れたサイドフラップ7a,7bは、いずれも硫酸バリウ
ムよりもX線不透過率が高いタングステンを40重量%
含むショアD硬度63Dのポリアミドエラストマーで形
成されている。また、各筒状部13はこれらがそれぞれ
被嵌する縮径部12の周面に対して熱溶着により固定さ
れている。そして各筒状部13はこれに一体に形成され
たサイドフラップ7a,7bを保持する。各サイドフラ
ップ7a,7bはこれに対応する溝部6a,6bにそれ
ぞれ位置させられている。
【0033】(作用) このドレナージチューブ1を内視鏡の挿通チャンネル先
端から突き出す際、ドレナージチューブ1の湾曲部11
が鉗子起上台20の内側のガイド用底面21に沿う形
で、鉗子起上台20の部分を通過し、挿通チャンネル先
端から押し出される。このとき、ドレナージチューブ1
の後端部側の2枚のサイドフラップ7aはドレナージチ
ューブ1の中心軸を含む垂直な湾曲平面において互いに
向き合う上下位置に設けられている。つまり、そのサイ
ドフラップ7aは鉗子起上台20の上下方向のみに位置
し、鉗子起上台20の側方には位置しない。従って、ド
レナージチューブ1は鉗子起上台20に引っかかりにく
くなり、ドレナージチューブ1を内視鏡先端からの押し
出すことが容易になる。その他は第1実施形態に同じで
ある。
【0034】 (効果) 本実施形態でも、サイドフラップ7aが、ドレナージチ
ューブ1の素材に含まれる造影剤に比してX線不透過率
が高い造影剤を含む材料で形成されているため、体積量
が小さいサイドフラップ7aでも良好なX線透視画像が
得られる。その結果、ドレナージチューブ1を留置する
際の位置決めを容易かつ迅速に行うことができる。ま
た、留置後のサイドフラップの状態確認も容易となる。
さらに、サイドフラップ7aが、ドレナージチューブ1
の外層チューブ3よりも硬度の高い材料で形成されてい
るため、ドレナージチューブが湾曲した体腔形状に挿入
し易いような適度な柔軟性を有しながらもサイドフラッ
プ7aの係着能力が向上させられる。その結果、ドレナ
ージチューブ1は胆管9内の目的部位に確実に固定さ
れ、位置ずれを起こすことがなくなる。また、後端部側
のサイドフラップ7aはドレナージチューブ1の中心軸
を含む湾曲平面に対して垂直な方向側には設けられてい
ないため、挿通チャンネルの先端の鉗子起上台20の側
面側部分にサイドフラップ7aが引っかかることがな
く、ドレナージチューブ1の内視鏡先端からの押し出し
が容易になる。
【0035】また、複数のサイドフラップ7aが、それ
ぞれの筒状部13と一体になっており、それらの筒状部
13をドレナージチューブ1の縮径部12に被嵌して溶
着等で固定すれば、全てのサイドフラップ7aが固定で
きる。このため、サイドフラップ7aの固着作業を各サ
イドフラップ7a毎に行う必要がなく、筒状部13を取
り付ける1回の作業で済ませることができる。その結
果、ドレナージチューブ1の製造が容易になると共に、
そのコストも安価になる。
【0036】[本発明の第2実施形態] 図14〜図18を参照して、本発明の第2実施形態を説
明する。図14は本実施形態のドレナージチューブの外
観を示す側面図、図15は湾曲部を省略した同ドレナー
ジチューブの縦断面図、図16は同ドレナージチューブ
の図15中E−E線に沿う部分の横断面図、図17は同
ドレナージチューブの図16中F−F線に沿う部分の縦
断面図、図18は同ドレナージチューブの図17中G−
G線に沿う部分の横断面図である。
【0037】 (構成) 本実施形態は前述した本発明に関連した形態のドレナー
ジチューブ1におけるサイドフラップ7a,7bの固定
部分の変形例を示すものであり、そのサイドフラップ7
a,7bの固定部分以外は前述した本発明に関連した形
態のドレナージチューブ1のものと同じである。
【0038】このドレナージチューブ1はそのチューブ
体の真ん中に湾曲部11が形成されている。湾曲部11
はその湾曲半径が15〜30mm、湾曲角度が約120
゜であり、ドレナージチューブ1の中心軸を含む平面
(湾曲平面)が1つに決まるよう2次元的に湾曲するよ
うに形成されている。
【0039】ドレナージチューブ1の先端部外周壁には
全周にわたり第1の縮径部12が設けられている。この
第1の縮径部12の外周面には同一周上に位置して4枚
のサイドフラップ7aが約90゜の間隔をあけて設けら
れている。さらに第1の縮径部12の外周面には前記サ
イドフラップ7aよりも先端側に位置して第1の筒状部
13が被嵌して設けられている。そして、各サイドフラ
ップ7aはその先端側に位置する第1の筒状部13と一
体に形成されている。また、各サイドフラップ7aの間
にはそれぞれリブ部14が設けられており、これらのリ
ブ部14も前記第1の筒状部13と同軸でその第1の筒
状部13と一体に形成されている。
【0040】一方、ドレナージチューブ1の後端部外周
壁にも同様に全周にわたり第2の縮径部12が設けられ
ている。この第2の縮径部12の外面同一周上には2枚
のサイドフラップ7aが約180゜の間隔をあけて設け
られている。さらに第2の縮径部12の外周面にはサイ
ドフラップ7aの後端側に位置して第2の筒状部13が
被嵌して設けられている。各サイドフラップ7aはそれ
の後端側に位置する第2の筒状部13と一体に形成され
ている。また、各サイドフラップ7aの間にはそれぞれ
リブ部14が設けられており、これらのリブ部14も第
2の筒状部13と同軸であり、その第2の筒状部13と
一体に形成されている。ドレナージチューブ1の後端側
に位置する第2の筒状部13とリブ部14は、そのドレ
ナージチューブ1の中心軸を含む湾曲平面に平行な方向
の上下位置に2枚のサイドフラップ7aを位置させる向
きで固定されている。
【0041】ドレナージチューブ1の先端部及び後端部
における各サイドフラップ7a、各筒状部13、各リブ
部14の肉厚はいずれも約0.2mmで略同一寸法であ
る。また、各縮径部12の長さは18〜33mm、各筒
状部13の長さは3〜8mmである。各リブ部14の長
さはサイドフラップ7aと同じで15〜25mmであ
る。このとき、縮径部12の長さと筒状部13の一端か
らリブ部14の端までの長さ、および筒状部13の一端
からリブ部14の端までの長さは同じに形成されてい
る。
【0042】また、各筒状部13、各サイドフラップ7
a、各リブ部14は、共に硫酸バリウムよりもX線不透
過率が高いタングステンを40重量%含むショアD硬度
63Dのポリアミドエラストマーで形成されている。
【0043】各筒状部13と各リブ部14は縮径部12
の周面に熱溶着により固定されており、リブ部14が固
定されることでサイドフラップ7aが納まる溝部6aが
形成されている。
【0044】(作用) 前述した第1実施形態に同じである。
【0045】 (効果) 第1実施形態の効果に加えて、下記の効果が追加され
る。前述した本発明に関連した形態および第1実施形態
にあっては、溝部6a,6bが設けられている部分での
ドレナージチューブ1の肉厚が薄くなり、かつ各溝部6
a,6bの間のリブ部14の部分が比較的剛性の低い外
層チューブ3で形成されていた。このため、体腔内へ留
置中などにおいて折れ曲がり易かったが、本実施形態で
は各サイドフラップ7aの間のリブ部14を、外層チュ
ーブ3より剛性の高い材料で形成してあるため、耐折れ
曲がり性の向上が図れる。
【0046】[各形態の変形例] 本発明に関連した形態に記載されているドレナージチュ
ーブ1の内外径の寸法はそれに限定されることなく、直
径1〜30mm程度の範囲で、自由に選択することがで
きる。
【0047】本発明に関連した形態に記載されている内
層チューブ2はその形態に記載されている材料に限ら
ず、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラ
フルオロエチレン/へキサフルオロプロピレン共重合体
(FEP)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリスチ
レン系エラストマー、ポリアミド、ポリアミド系エラス
トマー、ポリスチレン以外のオレフィン系(例えば、E
VA、ポリプロピレン)およびそのエラストマー、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート
系エラストマーなどの他のプラスチック材料で成形して
も良い。
【0048】本発明に関連した形態に記載されている補
強用部材4はコイルやフレックス部材などで形成しても
良い。
【0049】前述した各形態に記載されている外層チュ
ーブ3、サイドフラップ7a,7b、筒状部材13、リ
ブ部14を形成する材料およびその剛性は、それらの形
態に記載されている材料に限らない。外層チューブ3を
形成する材料の剛性よりサイドフラップ7a,7b、筒
状部材13、リブ部14を形成する材料の剛性が高くな
るように、前記他のプラスチック材料から自由に選択で
き、剛性も自由に選択できる。
【0050】前述した各形態に記載されている外層チュ
ーブ3、サイドフラップ7a,7b、筒状部材13、リ
ブ部14を形成する材料に含まれる造影剤および添加量
はそれらの実施形態に記載されている材料に限らない。
外層チューブ3を形成する材料のX線不透過率より、サ
イドフラップ7a,7b、筒状部材13、リブ部14を
形成する材料のX線不透過率が高くなるように、酸化ビ
スマス、次炭酸ビスマス、銀、パラジウム、金、白金な
どから自由に選択でき、添加量も自由に選択できる。
【0051】前述した本発明に関連した形態に記載され
ている先端側サイドフラップ7aの枚数は4枚に限定さ
れることなく、少なくとも1枚以上あれば良い。
【0052】前述した各形態に記載されているサイドフ
ラップ7a,7b、筒状部材13、リブ部14をドレナ
ージチューブに固定する方法は熱溶着に限定されること
なく、接着、超音波溶着などその他の方法でも良い。
【0053】前述した形態に記載されているドレナージ
チューブ1は多層チューブに限定されることなく単層チ
ューブでも良い。その場合、単層チューブが外層チュー
ブ3に相当することになる。
【0054】本発明は前述した形態やその変形例のもの
に限定されるものではない。また、前述した説明から以
下の如くの事項及び各事項の組み合わせのものが得られ
る。 <付記> 1.体液などを排出すべく体腔内に留置されるドレナー
ジチューブにおいて、管状のチューブ体の側壁に設けら
れる、少なくとも1つの係留用サイドフラップを有し、
前記サイドフラップが、前記チューブ体を形成する材料
に比してX線不透過率が高く、かつ剛性の高い材料で形
成されていることを特徴とするドレナージチューブ。 2.体液などを排出すべく体腔内に留置されるドレナー
ジチューブにおいて、管状のチューブ体の側壁に設けら
れる、少なくとも1つの係留用サイドフラップを有し、
前記サイドフラップが、前記チューブ体を形成する材料
に比して、剛性の高い材料で形成されていることを特徴
とするドレナージチューブ。 3.体液などを排出すべく体腔内に留置されるドレナー
ジチューブにおいて、管状のチューブ体の側壁に設けら
れる、少なくとも1つの係留用サイドフラップを有し、
前記サイドフラップが、前記チューブ体を形成する材料
に比して、X線不透過率が高く、かつ剛性の高い材料で
形成されていることを特徴とするドレナージチューブ。
【0055】4.前記チューブ体が、内層チューブと外
層チューブの二重チューブ構造で形成されていることを
特徴とする第1〜3項に記載のドレナージチューブ。 5.前記チューブ体が、内層チューブと、外層チューブ
と、その内層チューブと外層チューブの間に配設した補
強部材とを有することを特徴とする第1〜3項に記載の
ドレナージチューブ。 6.体液などを排出すべく体腔内に留置されるドレナー
ジチューブにおいて、中心軸が1つの平面に含まれる2
次元的に湾曲した湾曲部を少なくとも一部に形成した管
状のチューブ体と、このチューブ体の側壁に前記平面に
平行な方向に位置して設けられた少なくとも1つの係留
用サイドフラップと、前記平面に垂直な方向に位置して
設けられた少なくとも1つの係留用サイドフラップを有
し、前記平面に垂直な方向に位置する係留用サイドフラ
ップの長さが前記平面に平行な方向に位置する係留用サ
イドフラップの長さよりも短いことを特徴とするドレナ
ージチューブ。
【0056】 7.サイドフラップが、チューブ体を形成している材料
に比してX線不透過率が高い材料で形成されていること
を特徴とする第6項に記載のドレナージチューブ。 8.サイドフラップが、チューブ体を形成している材料
に比して、剛性の高い材料で形成されていることを特徴
とする第6項に記載のドレナージチューブ。 9.サイドフラップが、チューブ体を形成している材料
に比してX線不透過率が高く、かつ剛性の高い材料で形
成されていることを特徴とする第6項に記載のドレナー
ジチューブ。 10.サイドフラップが、チューブ体と別体に形成さ
れ、前記チューブ体の側壁に固着されていることを特徴
とする第1〜9項に記載のドレナージチューブ。
【0057】 11.サイドフラップが、チューブ体と別体に形成さ
れ、前記チューブ体の先端部の側壁と前記チューブ体の
後端部の側壁に、チューブ体の長手方向に伸びた少なく
とも1つの溝部の、チューブ体の端部側部分に固着され
ていることを特徴とする第1〜9項に記載のドレナージ
チューブ。 12.管状のチューブ体と、このチューブ体の端部より
離れた位置で、前記チューブ体の側壁に設けられ、前記
チューブ体の長手方向に伸びる少なくとも1つの溝部
と、前記溝部の端から前記チューブ体の端部の範囲に設
けられた縮径部と、この縮径部に被嵌して前記チューブ
体に固着して設けられた筒状部材と、前記チューブ体と
別体に形成され、かつ前記筒状部材とは同じ材料で一体
に連結して形成され、前記溝部と略同寸法のサイドフラ
ップとを具備したことを特徴とするドレナージチュー
ブ。
【0058】13.管状のチューブ体と、このチューブ
体の端部の範囲に設けられた縮径部と、この縮径部に被
嵌して前記チューブ体に固着して設けられた筒状部材
と、前記チューブ体と別体に形成され、前記筒状部材と
は同じ材料で一体に連結して形成されたサイドフラップ
と、前記サイドフラップの間に設けられ、前記チューブ
体に固着して設けられたリブ部とを具備したことを特徴
とするドレナージチューブ。
【0059】 14.チューブ体が、内層チューブと、外層チューブ
と、その内層チューブと外層チューブの間に配設した補
強部材とを有することを特徴とする第12、13項に記
載のドレナージチューブ。 15.サイドフラップと筒状部材が、外層チューブを形
成している材料に比してX線不透過率が高い材料で形成
されていることを特徴とする第12〜14項に記載のド
レナージチューブ。
【0060】 16.サイドフラップと筒状部材が、外層チューブを形
成している材料に比して剛性が高い材料で形成されてい
ることを特徴とする第12〜14項に記載のドレナージ
チューブ。 17.サイドフラップと筒状部材が、外層チューブを形
成している材料に比してX線不透過率が高く、かつ剛性
の高い材料で形成されていることを特徴とする第12〜
14項に記載のドレナージチューブ。 18.チューブ体に対するサイドフラップと筒状部材の
固着が熱溶着で行われることを特徴とする第10〜17
項に記載のドレナージチューブ。
【0061】付記第6項に記載のものに対応した従来例
の欠点は次の通りである。ドレナージチューブ自体は2
次元的にくの字に曲がっており、その手元側部分に4枚
のサイドフラップが放射状に並んで設けられている。サ
イドフラップはドレナージチューブの曲がった中心軸を
含む1つの平面に垂直な方向に向き合って一対、その平
面に平行な方向に向き合って一対、設けられている。こ
のようなドレナージチューブを側視タイプの内視鏡から
押し出すとき、内視鏡の挿通チャンネルの先端にある鉗
子起上台のガイド面の湾曲形状に沿う形でドレナージチ
ューブが押し出される。そのとき、ドレナージチューブ
の曲がった中心軸を含む前記平面に垂直な方向において
向き合って位置する一対のサイドフラップは鉗子起上台
の側方部位に位置することになる。その結果、ドレナー
ジチューブの曲がった中心軸を含む曲げ平面に垂直な方
向に位置するサイドフラップが、鉗子起上台に引っかか
り易く、内視鏡からドレナージチューブを押し出しにく
いという問題があった。
【0062】付記第6項に記載のものによれば、側視タ
イプの内視鏡と一緒に使用した場合でも、ドレナージチ
ューブが側視タイプの内視鏡の鉗子起上台を通過する場
合、特に後端側のサイドフラップにあって、ドレナージ
チューブの曲がった中心軸を含む曲げ平面に平行な方向
に位置する上下のサイドフラップよりも、前記曲げ平面
に垂直な方向に位置する左右のサイドフラップが短いた
め、そのサイドフラップが鉗子起上台にひっかかり難
く、内視鏡から押し出しやすく、体腔内に挿入しやすい
ドレナージチューブを提供することができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、サ
イドフラップがチューブ体よりも剛性の高い材料で形成
されているため、ドレナージチューブが湾曲した体腔形
状に挿入し易いような適度な柔軟性を有しながらも、サ
イドフラップの係着能力を向上させられる。その結果、
ドレナージチューブは体腔内の目的部位に確実に固定さ
れ、位置ずれを防止できる。また、サイドフラップがチ
ューブ体に含まれる造影剤よりもX線不透過率の高い造
影剤を含む材料で形成されているため、体積量が小さい
サイドフラップでも良好な透視画像が得られ、ドレナー
ジチューブを留置する際の位置決め及び留置後のサイド
フラップの状態確認を容易に行うことができる。さら
に、特にサイドフラップが筒状部材に一体であるからチ
ューブ体に筒状部材を取り付けることによりチューブ体
に対しサイドフラップを取り付ける作業を一回の作業で
済み、組立て作業効率がよく、その製造コストも安価に
なる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連した形態に係るドレナージチュー
ブの外観を示す側面図。
【図2】湾曲部を省略した同ドレナージチューブの縦断
面図。
【図3】同ドレナージチューブの図2中A−A線に沿う
部分の横断面図。
【図4】同ドレナージチューブの後端部分の横断面図。
【図5】同ドレナージチューブを内視鏡に挿入するとき
の説明図。
【図6】同ドレナージチューブが側視タイプの内視鏡の
先端から押し出されるときの説明図。
【図7】内視鏡の図6中B−B線に沿う部分の横断面
図。
【図8】同ドレナージチューブを胆管内に挿入したとき
の状態の説明図。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るドレナージチュ
ーブの外観を示す側面図。
【図10】湾曲部を省略した同ドレナージチューブの縦
断面図。
【図11】同ドレナージチューブの図10中C−C線に
沿う部分の横断面図。
【図12】同ドレナージチューブの図10中D−D線に
沿う部分の横断面図。
【図13】同ドレナージチューブの後端部分の横断面
図。
【図14】本発明の第2実施形態に係るドレナージチュ
ーブの外観を示す側面図。
【図15】湾曲部を省略した同ドレナージチューブの縦
断面図。
【図16】同ドレナージチューブの図15中E−E線に
沿う部分の横断面図。
【図17】同ドレナージチューブの図16中F−F線に
沿う部分の縦断面図。
【図18】同ドレナージチューブの図17中G−G線に
沿う部分の横断面図。
【図19】従来のドレナージチューブの縦断面図。
【図20】同ドレナージチューブの図19中H−H線に
沿う部分の横断面図。
【符号の説明】
1…胆管用ドレナージチューブ、2…内層チューブ、3
…外層チューブ、4…補強用部材、6a,6b…溝部、
7a,7b…係留用サイドフラップ、8…固定部、9…
胆管、11…湾曲部、12…縮径部、13…筒状部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体液などを排出すべく体腔内に留置され
    るドレナージチューブにおいて、 管状のチューブ体と、このチューブ体の端部より離れた
    位置で、前記チューブ体の側壁に設けられ、前記チュー
    ブ体の長手方向に伸びる少なくとも一つの溝部と、前記
    溝部の前記チューブ体の端部側に位置する端から前記チ
    ューブ体の端部の範囲に設けられた縮径部と、この縮径
    部に被嵌して前記チューブ体に固着して設けられた筒状
    部材と、前記筒状部材には前記チューブ体と別体に形成
    され、前記筒状部材とは同じ材料で一体に連結して形成
    され、かつ前記溝部と略同寸法のサイドフラップとを具
    備し、前記サイドフラップは、前記チューブ体を形成す
    る材料に比してX線不透過率が高く、かつ剛性の高い材
    料で形成されていることを特徴とするドレナージチュー
    ブ。
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