JPWO2020162287A1 - 延長カテーテル、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

破断強度に優れた延長カテーテル、及びその製造方法を提供する。筒状カテーテル内に挿入し、上記筒状カテーテルの遠位側の開口から突出可能な延長カテーテルであって、筒状部と、上記筒状部よりも近位側に位置するテーパ部と、上記筒状部と上記テーパ部に固定されている線状部材とを備え、下記式(1)を満たすことを特徴とする延長カテーテル。1.1T2≦T1≦6T2・・・(1)[式中、T1は、上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置であって、上記線状部材が存在する位置における上記筒状部の厚さ(mm)を示す。T2は、上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置であって、上記線状部材が存在する位置とは反対側の位置における上記筒状部の厚さ(mm)を示す。]

Description

本発明は、延長カテーテル、及びその製造方法に関する。
狭心症や心筋梗塞等の虚血性心疾患に対して、ステントやバルーン等の血管内治療用器具を用いて心臓の冠状動脈の狭窄部を拡張し、血流を増加させる経皮的冠動脈形成術(PCI)が行われている。この際、一般に筒状のガイディングカテーテルの先端を冠動脈の入口に挿入して留置した後、ガイディングカテーテル内を通じて血管内治療機器を送達することにより、血管内治療機器の冠動脈末梢側への挿入性を高めていた。しかしバックアップ力が小さく上記留置が不安定である場合には、ガイディングカテーテルの先端が冠動脈の入口から外れてしまうことがあった。その場合、ガイディングカテーテル内に径が小さい延長カテーテルを挿入して、ガイディングカテーテルの遠位側の開口から突出させることによりバックアップ力を向上させていた。
このような延長カテーテルは種々知られており、例えば特許文献1の延長部分を含む近位部材と、延長部分に取り付けられているカラー部材と、カラー部材に取り付けられている遠位シース部材とを有するガイド延長カテーテルが知られている。その他に、特許文献2の溝が形成されている第1の面とその反対側の第2の面を有する部分を含むプッシュ部材と、プッシュ部材に隣接して通路を有する遠位シャフトとを備えるガイド延長カテーテルが知られている。また特許文献3の先端側部分を構成するディスタルシャフトと、基端側部分を構成するプロキシマルシャフトとを備え、プロキシマルシャフトは、ディスタルシャフトの基端側部分に変性ポリオレフィン系接着剤によって接続されているサポートカテーテルが知られている。更に、特許文献4のガイドワイヤレールセグメントを利用することによってガイドカテーテル内を通じて送達することが可能な同軸ガイドカテーテルや、特許文献5の先端シースと、基端シャフトと、基端シャフトに先端シースを固定する結合部材と、を備えるガイドエクステンションカテーテルが知られている。
国際公開第2018/075700号 国際公開第2017/214209号 国際公開第2018/030075号 米国特許第8292850号 特表2015−523186号公報
延長カテーテルは動脈内の狭窄部近傍まで挿入したり、狭窄部近傍から引き戻したりするものであるため十分な破断強度が求められている。これまでに種々の延長カテーテルが知られており種々の試みがなされているが、更なる破断強度の向上が求められている。本発明は上記の様な問題に着目してなされたものであって、その目的は、破断強度に優れた延長カテーテル、及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る延長カテーテル、及びその製造方法は、以下の通りである。
[1]筒状カテーテル内に挿入し、上記筒状カテーテルの遠位側の開口から突出可能な延長カテーテルであって、
筒状部と、上記筒状部よりも近位側に位置するテーパ部と、上記筒状部と上記テーパ部に固定されている線状部材とを備え、
下記式(1)を満たすことを特徴とする延長カテーテル。
1.1T≦T≦6T・・・(1)
[式中、Tは、上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置であって、上記線状部材が存在する位置における上記筒状部の厚さ(mm)を示す。Tは、上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置であって、上記線状部材が存在する位置とは反対側の位置における上記筒状部の厚さ(mm)を示す。]
[2]上記線状部材は金属製である[1]に記載の延長カテーテル。
[3]上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、上記筒状部の上記線状部材が存在する位置とは反対側は、樹脂からなる[1]または[2]に記載の延長カテーテル。
[4]更に下記式(2)を満たす[1]〜[3]のいずれかに記載の延長カテーテル。
1.1T≦T−T≦4T・・・(2)
[式中、T、Tは、前と同じ意味である。Tは、上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置における上記線状部材の厚さ(mm)を示す。]
[5]更に下記式(3)を満たす[1]〜[4]のいずれかに記載の延長カテーテル。
1.1T≦T≦2T・・・(3)
[式中、Tは、前と同じ意味である。Tは、上記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置であって、上記線状部材が存在する位置の上記テーパ部の厚さ(mm)を示す。]
[6]更に下記式(4)を満たす[1]〜[5]のいずれかに記載の延長カテーテル。
1.1T≦T≦2T・・・(4)
[式中、Tは、上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置における上記線状部材から上記筒状部の内表面までの最短距離(mm)を示す。Tは、上記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における上記線状部材から上記テーパ部の内表面までの最短距離(mm)を示す。]
[7]更に下記式(5)を満たす[1]〜[6]のいずれかに記載の延長カテーテル。
1.1(T−T)≦T−T≦3(T−T)・・・(5)
[式中、Tは、前と同じ意味である。Tは、上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置における上記線状部材の厚さ(mm)を示す。Tは、上記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置であって、上記線状部材が存在する位置の上記テーパ部の厚さ(mm)を示す。Tは、上記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における上記線状部材の厚さ(mm)を示す。]
[8]上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、上記線状部材よりも外側には第1の樹脂が存在し、更に上記第1の樹脂よりも外側には上記第1の樹脂よりも融点が高い第2の樹脂が存在している[1]〜[7]のいずれかに記載の延長カテーテル。
[9]上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、上記線状部材よりも外側には第1の樹脂が存在し、更に上記第1の樹脂よりも外側には上記第1の樹脂よりもショア硬度が高い第2の樹脂が存在している[1]〜[7]のいずれかに記載の延長カテーテル。
[10]上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、上記線状部材よりも外側には第1の樹脂が存在し、更に上記線状部材が存在する位置とは反対側の位置には上記第1の樹脂よりも融点が低い第3の樹脂が存在している[1]〜[7]のいずれかに記載の延長カテーテル。
[11]上記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、上記線状部材よりも外側には第1の樹脂が存在し、更に上記線状部材が存在する位置とは反対側の位置には上記第1の樹脂よりもショア硬度が低い第3の樹脂が存在している[1]〜[7]のいずれかに記載の延長カテーテル。
[12]更に下記式(6)を満たす[1]〜[11]のいずれかに記載の延長カテーテル。
1.1T≦T≦6T・・・(6)
[式中、Tは、上記線状部材の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、上記線状部材側における上記筒状部の厚さ(mm)を示す。Tは、上記線状部材の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、上記線状部材側とは反対側における上記筒状部の厚さ(mm)を示す。]
[13]更に下記式(7)を満たす[1]〜[12]のいずれかに記載の延長カテーテル。
1.1T≦T≦2T・・・(7)
[式中、Tは、上記線状部材の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、上記線状部材側における上記筒状部の厚さ(mm)を示す。Tは、上記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置であって、上記線状部材が存在する位置の上記テーパ部の厚さ(mm)を示す。]
[14]上記Tは、0.1mm以上、0.4mm以下であり、且つ
上記Tは、0.05mm以上、0.2mm以下である[1]〜[13]のいずれかに記載の延長カテーテル。
[15]線状部材に樹脂を付着させて、上記線状部材を筒状部材の上に配置する工程、上記線状部材と上記筒状部材とを熱収縮フィルムで囲い、加熱して上記熱収縮フィルムを収縮させて上記線状部材を上記筒状部材に固定する工程、及び上記筒状部材にテーパ面を形成する工程、を含むことを特徴とする延長カテーテルの製造方法。
本発明は、上記構成により、破断強度に優れた延長カテーテル、及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る延長カテーテルの側面図である。 図2は、図1のII−II断面図の一例である。 図3は、図1のIII−III断面図の一例である。 図4は、図1のII−II断面図の他の一例である。 図5は、図1のIII−III断面図の一例である。 図6は線状部材の側面図である。 図7は、図1のII−II断面図の他の一例である。 図8は、図1のII−II断面図の他の一例である。 図9は、図1のR部分の軸方向断面図である。 図10は、図1のX−X断面図である。 図11は、図1のXI−XI断面図である。 図12は、図1のIII−III断面図の一例である。 図13は、本発明の実施の形態に係る延長カテーテルを筒状カテーテル内に挿入して筒状カテーテルの遠位側の開口から突出させたときの状態を示す図である。
以下では、下記実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
まず主に図1〜13を参照して、本発明の実施の形態に係る延長カテーテルについて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る延長カテーテルの側面図である。図2は、図1のII−II断面図の一例である。図3、5、12は、それぞれ図1のIII−III断面図の一例である。図6は線状部材の側面図である。図9は、図1のR部分の軸方向断面図である。図10は、図1のX−X断面図である。図11は、図1のXI−XI断面図である。図4、7、8は、それぞれ図1のII−II断面図の他の一例である。図13は、本発明の実施の形態に係る延長カテーテルを筒状カテーテル内に挿入して筒状カテーテルの遠位側の開口から突出させたときの状態を示す図である。
図1に示す本発明の実施の形態に係る延長カテーテル30は、例えば図13に示すような筒状カテーテル40内に挿入し、筒状カテーテル40の遠位側の開口a40から突出可能な延長カテーテルである。更に、図1に示す通り、延長カテーテル30は、筒状部4と、筒状部4よりも近位側に位置するテーパ部3と、筒状部4とテーパ部3に固定されている線状部材20とを備えるものである。更に延長カテーテル30は、下記式(1)を満たすように形成されている。
1.1T≦T≦6T・・・(1)
[式中、Tは、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置であって、線状部材20が存在する位置における筒状部4の厚さ(mm)を示す。Tは、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置であって、線状部材20が存在する位置とは反対側の位置における筒状部4の厚さ(mm)を示す。]
本発明において、近位側とは、延長カテーテル30の延在方向に対して術者の手元側の方向を意味し、遠位側とは近位側の反対方向、すなわち処置対象側の方向を意味する。
本発明の実施の形態に係る延長カテーテル30は、線状部材20をテーパ部3と筒状部4に固定し、且つ上記式(1)を満たすように線状部材20側の筒状部4の厚さを大きくしている点に最大の特徴がある。詳細には、例えば特許文献1、3のような従来の延長カテーテルの中には、ステントやバルーン等の血管内治療用器具を延長カテーテル内に挿入し易くするために筒状の遠位部材にテーパ部を形成して開口部を設けているものがある。このような遠位部材にテーパ部が形成されている延長カテーテルでは、テーパ部に線状の近位部材が固定されていたが、テーパ部は変形し易い部位であるため線状の近位部材の固定が外れて延長カテーテルが破断するおそれがあった。これに対して本発明では、線状部材20をテーパ部3のみならず筒状部4に固定し、且つ上記式(1)を満たすように線状部材20側の筒状部4の厚さを大きくすることにより線状部材20を強固に固定している。これにより、延長カテーテル30の破断強度を向上することができる。以下では、各式を中心に説明する。
1.1T≦T≦6T・・・(1)
[式中、Tは、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置であって、線状部材20が存在する位置における筒状部4の厚さ(mm)を示す。Tは、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置であって、線状部材20が存在する位置とは反対側の位置における筒状部4の厚さ(mm)を示す。]
テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置とは、図1の筒状部4のII−IIの位置に相当し、以下では、単に位置II−IIと呼ぶ場合がある。図2は、図1のII−II断面図であり、図2に示す通り、位置II−IIにおいて、線状部材20が存在する位置における筒状部4の厚さTは、線状部材20が存在する位置とは反対側の位置における筒状部4の厚さTの1.1倍以上、6倍以下である。TがTの1.1倍以上であること、即ち、線状部材20側の筒状部4の厚さを反対側の厚さよりも大きくすることにより、線状部材20を強固に固定し易くすることができる。一方、線状部材20とは反対側の厚さを薄くすることにより、反対側の柔軟性を向上し易くすることができる。Tは、好ましくはTの1.3倍以上、より好ましくはTの1.5倍以上、更に好ましくはTの1.8倍以上である。一方、TがTの6倍以下であることにより、筒状部4の外径を低減し易くすることができる。Tは、好ましくはTの4倍以下、より好ましくはTの3倍以下、更に好ましくはTの2.5倍以下である。
なおTは、具体的には、好ましくは0.02mm以上、0.5mm以下、より好ましくは0.05mm以上、0.3mm以下、更に好ましくは0.08mm以上、0.2mm以下である。Tは、具体的には、好ましくは0.01mm以上、0.3mm以下、より好ましくは0.02mm以上、0.2mm以下、更に好ましくは0.05mm以上、0.1mm以下である。
は、0.1mm以上、0.4mm以下であり、且つTは、0.05mm以上、0.2mm以下であることが特に好ましい。これにより、操作性に優れ、より破断強度が向上した延長カテーテルにし易くすることができる。
更に延長カテーテル30は、下記式(2)を満たすことが好ましい。
1.1T≦T−T≦4T・・・(2)
[式中、T、Tは、前と同じ意味である。Tは、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置における線状部材20の厚さ(mm)を示す。]
図2に示す通り、位置II−IIにおいて、線状部材20が存在する位置における筒状部4の厚さTと線状部材20の厚さTとの差(T−T)は、線状部材20が存在する位置とは反対側の位置における筒状部4の厚さTの1.1倍以上、4倍以下であることが好ましい。(T−T)が、Tの1.1倍以上であることにより、線状部材20が強固に固定され易くなる。より好ましくはTの1.3倍以上、更に好ましくはTの1.5倍以上、更により好ましくはTの1.8倍以上である。一方、(T−T)が、Tの4倍以下であることにより、筒状部4の外径を低減し易くすることができる。(T−T)は、より好ましくはTの3倍以下、更に好ましくはTの2.5倍以下である。
なおTは、具体的には、好ましくは0.001mm以上、0.3mm以下、より好ましくは0.005mm以上、0.25mm以下、更に好ましくは0.01mm以上、0.2mm以下である。
更に延長カテーテル30は、下記式(3)を満たすことが好ましい。
1.1T≦T≦2T・・・(3)
[式中、Tは、前と同じ意味である。Tは、テーパ部3の近位端B3から遠位側に1mm離れた位置であって、線状部材20が存在する位置のテーパ部3の厚さ(mm)を示す。]
テーパ部3の近位端B3から遠位側に1mm離れた位置とは、図1のIII−IIIの位置に相当し、以下では、単に位置III−IIIと呼ぶ場合がある。図3は、図1のIII−III断面図である。図2、3に示す通り、位置III−IIIの線状部材20が存在する位置のテーパ部3の厚さTは、位置II−IIの線状部材20が存在する位置における筒状部4の厚さTの1.1倍以上、2倍以下であることが好ましい。これにより、線状部材20を介して筒状部4を押し込み易くすることができる。Tは、より好ましくはTの1.2倍以上、更に好ましくはTの1.4倍以上であって、より好ましくはTの1.8倍以下、更に好ましくはTの1.6倍以下である。
なおTは、具体的には、好ましくは0.03mm以上、0.6mm以下、より好ましくは0.07mm以上、0.4mm以下、更に好ましくは0.09mm以上、0.25mm以下である。
更に延長カテーテル30は、下記式(4)を満たすことが好ましい。
1.1T≦T≦2T・・・(4)
[式中、Tは、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置における線状部材20から筒状部4の内表面までの最短距離(mm)を示す。Tは、テーパ部3の近位端B3から遠位側に1mm離れた位置における線状部材20からテーパ部3の内表面までの最短距離(mm)を示す。]
図2、3に示す通り、位置II−IIの線状部材20から筒状部4の内表面までの最短距離Tは、位置III−IIIの線状部材20からテーパ部3の内表面までの最短距離Tの1.1倍以上、2倍以下であることが好ましい。これにより線状部材20を介して筒状部4を押し込み易くすることができる。Tは、より好ましくはTの1.2倍以上、更に好ましくはTの1.4倍以上であって、より好ましくはTの1.8倍以下、更に好ましくはTの1.6倍以下である。
なおTは、具体的には、好ましくは0.01mm以上、0.2mm以下、より好ましくは0.02mm以上、0.1mm以下、更に好ましくは0.03mm以上、0.07mm以下である。Tは、具体的には、好ましくは0.005mm以上、0.15mm以下、より好ましくは0.01mm以上、0.08mm以下、更に好ましくは0.02mm以上、0.05mm以下である。
延長カテーテル30は、下記式(5)を満たすことが好ましい。
1.1(T−T)≦T−T≦3(T−T)・・・(5)
[式中、Tは、前と同じ意味である。Tは、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置における線状部材20の厚さ(mm)を示す。Tは、テーパ部3の近位端B3から遠位側に1mm離れた位置であって、線状部材20が存在する位置のテーパ部3の厚さ(mm)を示す。Tは、テーパ部3の近位端B3から遠位側に1mm離れた位置における線状部材20の厚さ(mm)を示す。]
例えば、図4に示す位置II−IIの線状部材20が存在する位置における筒状部4の厚さTと、線状部材20の厚さTとの差(T−T)は、図5に示す位置III−IIIの線状部材20が存在する位置のテーパ部3の厚さTと線状部材20の厚さTとの差(T−T)の1.1倍以上、3倍以下であることが好ましい。これにより、線状部材20の剛性のバランスが取りやすくなるため、線状部材20を介して筒状部4を押し込み易くすることができる。(T−T)は、より好ましくは(T−T)の1.3倍以上、更に好ましくは(T−T)の1.5倍以上であって、より好ましくは(T−T)の2.5倍以下、更に好ましくは(T−T)の2倍以下である。
なおTは、具体的には、好ましくは0.005mm以上、0.35mm以下、より好ましくは0.01mm以上、0.3mm以下、更に好ましくは0.15mm以上、0.25mm以下である。
更に延長カテーテル30は、下記式(6)を満たすことが好ましい。
1.1T≦T≦6T・・・(6)
[式中、Tは、線状部材20の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、線状部材20側における筒状部4の厚さ(mm)を示す。Tは、線状部材20の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、線状部材20側とは反対側における筒状部4の厚さ(mm)を示す。]
線状部材20の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置とは、図1の筒状部4のXI−XIの位置に相当し、以下では、単に位置XI−XIと呼ぶ場合がある。図11は、図1のXI−XI断面図であり、図11に示す通り、位置XI−XIにおいて、線状部材20側における筒状部4の厚さTは、線状部材20側とは反対側における筒状部4の厚さTの1.1倍以上、6倍以下であることが好ましい。TがTの1.1倍以上であること、即ち、線状部材20側の筒状部4の厚さを反対側の厚さよりも大きくすることにより、線状部材20の遠位端近傍を強固に固定し易くすることができる。一方、線状部材20とは反対側の厚さを薄くすることにより、反対側の柔軟性を向上し易くすることができる。Tは、好ましくはTの1.3倍以上、より好ましくはTの1.5倍以上、更に好ましくはTの1.8倍以上である。一方、TがTの6倍以下であることにより、筒状部4の外径を低減し易くすることができる。Tは、好ましくはTの4倍以下、より好ましくはTの3倍以下、更に好ましくはTの2.5倍以下である。
なおTは、具体的には、好ましくは0.02mm以上、0.5mm以下、より好ましくは0.05mm以上、0.3mm以下、更に好ましくは0.08mm以上、0.2mm以下である。Tは、具体的には、好ましくは0.01mm以上、0.3mm以下、より好ましくは0.02mm以上、0.2mm以下、更に好ましくは0.05mm以上、0.1mm以下である。
更に延長カテーテル30は、下記式(7)を満たすことが好ましい。
1.1T≦T≦2T・・・(7)
[式中、Tは、線状部材20の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、線状部材20側における筒状部4の厚さ(mm)を示す。Tは、テーパ部3の近位端から遠位側に1mm離れた位置であって、線状部材20が存在する位置のテーパ部3の厚さ(mm)を示す。]
図11は、図1のXI−XI断面図であり、図12は、図1のIII−III断面図の一例である。図11、12に示す通り、位置III−IIIの線状部材20が存在する位置のテーパ部3の厚さTは、位置XI−XIの線状部材20側における筒状部4の厚さT8の1.1倍以上、2倍以下であることが好ましい。これにより線状部材20を介して筒状部4を押し込み易くすることができる。Tは、より好ましくはT8の1.2倍以上、更に好ましくはT8の1.4倍以上であって、より好ましくはT8の1.8倍以下、更に好ましくはT8の1.6倍以下である。
更に延長カテーテル30は、筒状部4に後述する補強層13が設けられており、下記式(8)を満たすことが好ましい。
D≦L≦6D・・・(8)
[式中、Lは、補強層13の近位端B13からテーパ部3の遠位端A3までの筒状部4の軸方向Xの長さ(mm)を示す。Dは、テーパ部3の遠位端A3における筒状部4の外径(mm)を示す。]
図9(a)に示す通り、補強層13の近位端B13からテーパ部3の遠位端A3までの筒状部4の軸方向Xの長さLが、テーパ部3の遠位端A3における筒状部4の外径D以上であることが好ましい。Lは、筒状部4のうち補強層13が設けられていない非補強部5の筒状部4の軸方向Xの長さに相当するものであり、これがD以上であることにより、テーパ部3の変形を回避し易くすることができる。そのため、Lは、Dの1.5倍以上であることが好ましく、Dの2倍以上であることがより好ましい。一方、LがDの6倍以下であることにより、非補強部5の変形を回避し易くすることができる。Lは、より好ましくはDの4倍以下、更に好ましくはDの3倍以下である。
なおLは、具体的には、好ましくは0.5mm以上、8mm以下、より好ましくは2mm以上、6mm以下、更に好ましくは3mm以上、5mm以下である。
テーパ部の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置(位置II−II)において、筒状部4の線状部材20が存在する位置とは反対側は、樹脂からなることが好ましい。これにより筒状部4の線状部材20が存在する位置とは反対側の柔軟性を向上することができる。但し、柔軟性を損なわない範囲で後記する放射線不透過物質等が含まれていてもよい。
図7は、図1のII−II断面図の他の一例である。図7に示すようにテーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置(位置II−II)において、線状部材20よりも外側には第1の樹脂31が存在し、更に第1の樹脂31よりも外側には第1の樹脂31よりも融点が高い第2の樹脂32が存在していることが好ましい。融点の低い第1の樹脂31を介して線状部材20を筒状部4に接着しつつ、融点の高い第2の樹脂32で覆うことにより線状部材20が強固に固定され易くなる。また図示していないが位置III−IIIにおいても、線状部材20よりも外側には第1の樹脂31が存在し、更に第1の樹脂31よりも外側には第1の樹脂31よりも融点が高い第2の樹脂32が存在していることが好ましい。
図7に示す通り、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置(位置II−II)において、線状部材20よりも外側には第1の樹脂31が存在し、更に第1の樹脂31よりも外側には第1の樹脂31よりもショア硬度が高い第2の樹脂32が存在していることが好ましい。これにより、湾曲や屈曲等により生じる亀裂の伝播を防止し易くすることができる。また図示していないが位置III−IIIにおいても、線状部材20よりも外側には第1の樹脂31が存在し、更に第1の樹脂31よりも外側には第1の樹脂31よりもショア硬度が高い第2の樹脂32が存在していることが好ましい。
上記ショア硬度は、タイプDデュロメータを用いたISO868:2003 プラスチック・デュロメータ硬さ試験方法に基づき計測することができる。
図8は、図1のII−II断面図の他の一例である。図8に示す通り、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置(位置II−II)において、線状部材20よりも外側には第1の樹脂31が存在し、更に線状部材20が存在する位置とは反対側の位置には第1の樹脂31よりも融点が低い第3の樹脂33が存在していることが好ましい。これにより線状部材20とは反対側の柔軟性を向上し易くすることができる。
また図8に示す通り、テーパ部3の遠位端A3から遠位側に1mm離れた位置(位置II−II)において、線状部材20よりも外側には第1の樹脂31が存在し、更に線状部材20が存在する位置とは反対側の位置には第1の樹脂31よりもショア硬度が低い第3の樹脂33が存在していることが好ましい。これにより線状部材20とは反対側の柔軟性を向上し易くすることができる。
これら第1の樹脂31、第2の樹脂32、第3の樹脂33としては、後述する外層12を構成する樹脂を用いることができる。
次に、延長カテーテル30の各部材について詳述する。図1に示す通り、延長カテーテル30は、筒状部4と、筒状部4よりも近位側に位置するテーパ部3と、筒状部4とテーパ部3に固定されている線状部材20を備えるものである。
延長カテーテル30は、例えば図13に示す筒状カテーテル40の近位側の開口b40から、筒状カテーテル40内に挿入される。筒状カテーテル40は、遠位端A40と近位端B40を有し、遠位端A40と近位端B40のそれぞれに開口a40、b40を備える。筒状カテーテル40は、ガイディングカテーテルであってもよい。延長カテーテル30は、遠位端A30を有し、筒状カテーテル40の近位側の開口b40から延長カテーテル30の遠位端A30が挿入される。図13に示すように筒状カテーテル40の遠位側の開口a40から延長カテーテル30の遠位部を突出させることもできるし、引き戻すこともできる。延長カテーテル30は、先に体腔内に配置されている筒状カテーテル40内に挿入され、筒状カテーテル40および延長カテーテル30の中を通過するデバイスをより体腔内の遠位側へ到達させるために用いられる。筒状カテーテル40の内径は、延長カテーテル30を内腔に受け入れるために、延長カテーテル30の外径よりも大きい。また延長カテーテル30は、図1に示すように遠位側の筒状部4やテーパ部3を含む遠位部材10と、棒状の線状部材20が結合された形状であることが好ましい。延長カテーテル30の線状部材20は、図13に示すように筒状カテーテル40の遠位側の開口a40から突出させずに用いることが好ましい。延長カテーテル30の長さは、例えば1500mmとすることができ、延長カテーテル30の遠位部材10の長さは、例えば350mmとすることができる。延長カテーテル30の遠位部材10の遠位端の直径は、例えば1.5mmとすることができる。延長カテーテル30を用いることにより、筒状カテーテル40、延長カテーテル30を経由して、処置用のデバイスを延長カテーテルの遠位端A30の開口a30から突出させて用いることができる。処置用のデバイスは、筒状カテーテル40の近位側の開口b40から筒状カテーテル40内に入り、延長カテーテル30の近位側の開口から延長カテーテル30内に入り、延長カテーテル30の遠位側の開口a30から突出することができる。
筒状部4の内径は、1.0mm以上、2.2mm以下であることが好ましい。筒状部4の内径が2.2mm以下であることにより、テーパ部3の形状が変形し難くなる。より好ましくは2.0mm以下、更に好ましくは1.8mm以下である。一方、筒状部4の内径を1.0mm以上とすることにより、血管内治療用器具が筒状部4内を通過し易くなる。より好ましくは1.2mm以上、更に好ましくは1.4mm以上である。
筒状部4の外径は、1.2mm以上、3mm以下であることが好ましい。筒状部4の外径が3mm以下であることにより、筒状部4をガイディングカテーテル内や血管内へ挿入し易くすることができる。より好ましくは2mm以下、更に好ましくは1.8mm以下である。一方、筒状部4の外径を1.2mm以上とすることにより、筒状部4の強度を向上し易くすることができる。より好ましくは1.4mm以上、更に好ましくは1.6mm以上である。
図2、図9、10に示すように筒状部4は、内層11を備えることが好ましい。内層11を構成する素材として樹脂が挙げられる。樹脂として、例えばポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂、及び天然ゴムよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。このうちポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、及び天然ゴムよりなる群から選択される少なくとも1種がより好ましい。このうちフッ素系樹脂は、耐薬品性、非粘着性、低摩擦性に優れるため特に好ましい。
ポリアミド系樹脂として、ナイロン12、ナイロン12エラストマー、ナイロン6、芳香族ポリアミド等が挙げられる。ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。ポリウレタン系樹脂として、脂肪族イソシアネートをモノマー単位として含む脂肪族ポリウレタン、芳香族イソシアネートをモノマー単位として含む芳香族ポリウレタン等が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。フッ素系樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレンプロピレン等が挙げられる。ポリテトラフルオロエチレンとして高強度ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。塩化ビニル系樹脂として、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。シリコーン系樹脂として、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルビニルポリシロキサン、フロロアルキルメチルポリシロキサン等が挙げられる。天然ゴムとして、ラテックス等が挙げられる。
なお内層11の一部、または全部には、筒状部4の位置をX線透視下等で確認し易くするために後記する放射線不透過物質が含まれていてもよい。
筒状部4は、外層12を備えることが好ましい。外層12を構成する素材として樹脂が挙げられる。樹脂としては、例えばポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂、及び天然ゴムよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。このうちポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びポリオレフィン系樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、ポリアミド系樹脂、及びポリウレタン系樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種が更に好ましく、ポリウレタン系樹脂が更により好ましい。
なお外層12の一部、または全部には、筒状部4の位置をX線透視下等で確認し易くするために放射線不透過物質が含まれていてもよい。放射線不透過物質としては、例えば、鉛、バリウム、ヨウ素、タングステン、金、白金、イリジウム、白金イリジウム合金、ステンレス、チタン、コバルトクロム合金、パラジウム、タンタル等が挙げられる。
外層12の外側面は、親水性ポリマーがコーティングされていることが好ましい。これにより筒状部4のガイディングカテーテル内や血管内への挿入を容易にし易くすることができる。親水性ポリマーとして、例えば、ポリ2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体等の無水マレイン酸共重合体等の親水性ポリマーが挙げられる。
図9、10に示すように筒状部4は、補強層13を備えることが好ましい。補強層13により、筒状部4の剛性を向上することができる。補強層13は、外層12内に限定されず、内層11内に設けてもよいし、内層11と外層12の間に設けてもよい。このうち特に外層12内に補強層13を設けると強度が向上し易いため、外層12内に補強層13が設けられていることが好ましい。
補強層13を構成する素材として、金属線、繊維等が挙げられる。金属線を構成する素材として、例えばステンレス鋼、チタン、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金等、タングステン合金等が好ましい。このうちステンレス鋼がより好ましい。金属線は、単線であってもよいし、撚線であってもよい。繊維として、例えばポリアリレート繊維、アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、PBO繊維、炭素繊維等が挙げられる。繊維は、モノフィラメントであってもよいし、マルチフィラメントであってもよい。
補強層13の形状は、特に限定されないが、らせん状、網目状、編組状が好ましい。このうち編組状が剛性を向上し易いため、補強層13の形状は編組状であることがより好ましい。
補強層13には、筒状部4の位置をX線透視下等で確認し易くするため、上記放射線不透過物質が含まれていてもよい。
図1に示すように、筒状部4の先端部には、放射線不透過マーカー14が設けられていることが好ましい。具体的には、放射線不透過マーカー14は、筒状部4の軸方向Xの距離で、筒状部4の遠位端から50mm以内の部位に設けられていることが好ましく、20mm以内の部位に設けられていることがより好ましく、5mm以内の部位に設けられていることが更に好ましい。これにより動脈内における筒状部4の遠位端の位置を確認し易くすることができる。
図1に示すように、筒状部4の近位側には、放射線不透過マーカー14が設けられていることが好ましい。具体的には、放射線不透過マーカー14は、筒状部4の軸方向Xの距離で、補強層13の近位端B13から50mm以内の部位に設けることが好ましい。より好ましくは補強層13の近位端B13から20mm以内であり、更に好ましくは補強層13の近位端B13から5mm以内である。これにより動脈内における筒状部4の近位部の位置を確認し易くすることができる。
放射線不透過マーカー14の形状は、特に限定されないが、帯状、らせん状等が挙げられる。放射線不透過マーカー14を構成する素材として、上記放射線不透過物質が挙げられる。
テーパ部3は、ステントやバルーン等の血管内治療用器具を延長カテーテル内に挿入するための開口部に相当するものである。テーパ部3は、外側面S10とテーパ面とを備える。
延長カテーテル30は、複数のテーパ部を備えていてもよい。例えば、延長カテーテル30は、図9に示す通り、筒状部4よりも近位側に位置する第1テーパ部1と、第1テーパ部1よりも近位側に位置する第2テーパ部2を備えることが好ましい。
第1テーパ部1、第2テーパ部2は、それぞれ第1テーパ面S1、第2テーパ面S2を備える。更に、第1テーパ部1、第2テーパ部2は、それぞれ外側面S10を有する。これらのテーパ部における外側面S10の径方向の断面形状は、第1テーパ部1から第2テーパ部2に向かって、図2に示す様な円形から図3に示す様な円孤状に段階的に変化するようになっていることが好ましい。
第1テーパ部1は下記式(9)を満たすことが好ましい。
90°≦θ≦145° ・・・(9)
[式中、θは、第1テーパ面S1と、筒状部4の軸方向Xとのなす角度を示す。]
図9に示す通り、第1テーパ面S1と、筒状部4の軸方向Xとのなす角度θは90°以上、145°以下であることが好ましい。θを145°以下とすることより、テーパ部3の遠位端A3における筒状部4に生じる薄肉部分を低減することができ、血管内治療用器具の引っかかりを低減することができる。そのため、θは、より好ましくは140°以下、更に好ましくは130°以下、更により好ましくは120°以下である。一方、θを90°以上とすることにより、血管内治療用器具を挿入するための開口部の開口面積を大きくし易くすることができる。そのためθは、より好ましくは95°以上、更に好ましくは100°以上、更により好ましくは110°以上である。
更に、延長カテーテル30は、下記式(10)を満たすことが好ましい。
0.3D≦D ・・・(10)
[式中、Dは、第1テーパ部1の遠位端A1における筒状部4の外径(mm)を示す。Dは、第1テーパ部1の近位端B1における径方向の長さを示す。]
第1テーパ部1の近位端B1における径方向の長さDは、第1テーパ部1の遠位端A1における筒状部4の外径Dの0.3倍以上であることが好ましい。これにより第1テーパ部1の近位端B1近傍における局所的な屈曲を回避し易くすることができる。Dは、より好ましくはDの0.4倍以上である。一方、Dは、Dの0.8倍以下であることが好ましい。これにより開口部が大きくなって血管内治療用器具を挿入し易くすることができる。そのため、Dは、Dの0.7倍以下であることがより好ましく、Dの0.6倍以下であることが更に好ましい。
なおDは、具体的には、好ましくは0.2mm以上、2mm以下、より好ましくは0.5mm以上、1.5mm以下、更に好ましくは0.8mm以上、1.2mm以下である。Dは、好ましくは0.5mm以上、4mm以下、より好ましくは1mm以上、2mm以下、更に好ましくは1.4mm以上、1.8mm以下である。
第1テーパ面S1の筒状部4の中心軸Cに最も遠い点F1から、第1テーパ面S1の筒状部4の中心軸Cに最も近い点N1までの軸方向Xの長さLは、好ましくは0.5mm以上、6mm以下、より好ましくは1mm以上、4mm以下、更に好ましくは1.5mm以上、3mm以下である。
第1テーパ面S1の筒状部4の中心軸Cに最も近い点N1と最も遠い点F1との径方向の長さHは、好ましくは0.1mm以上、1.5mm以下、より好ましくは0.2mm以上、1mm以下、更に好ましくは0.4mm以上、0.7mm以下である。
更に、延長カテーテル30は、第1テーパ部1よりも近位側に位置する第2テーパ部2を備えることが好ましい。第2テーパ部2は、外側面S10と第2テーパ面S2とを有する。第2テーパ部2を備えることにより、第2テーパ部2に沿って血管内治療用器具を開口部に挿入し易くすることができる。
更に、延長カテーテル30は、下記式(11)を満たすものであることが好ましい。
−5°≦θ≦5°・・・(11)
[式中、θは、第2テーパ面S2と筒状部4の軸方向Xとのなす角度を示す。]
上記式(11)に示されている通り、第2テーパ面S2と筒状部4の軸方向Xとのなす角度θ(図示せず)を−5°以上、5°以下とすること、即ち第2テーパ面S2と筒状部4の軸方向Xが略平行になることにより、第2テーパ部2に沿って血管内治療用器具を開口部に挿入し易くすることができる。より好ましくは−3°以上、3°以下、更に好ましくは−2°以上、2°以下であり、更により好ましくは−1°以上、1°以下である。
更に、延長カテーテル30は、下記式(12)を満たすものであることが好ましい。
10D≦L≦200D・・・(12)
[式中、Dは、第1テーパ部1の遠位端A1における筒状部4の外径(mm)を示す。Lは、第2テーパ部2の遠位端から第2テーパ部2の近位端B2までの筒状部4の軸方向Xの長さ(mm)を示す。]
第2テーパ部2の遠位端A2から第2テーパ部2の近位端B2までの筒状部4の軸方向Xの長さLが、第1テーパ部1の遠位端A1における筒状部4の外径Dの10倍以上であることが好ましい。これにより第2テーパ部2と線状部材20との接触面積を大きくし易くすることができ、線状部材20が強固に固定され易くなる。Lは、より好ましくは外径Dの30倍以上、更に好ましくは外径Dの60倍以上である。一方、Lは、外径Dの200倍以下であることが好ましい。これにより線状部材20の柔軟性を向上することができる。Lは、より好ましくは外径Dの120倍以下、更に好ましくは外径Dの90倍以下である。
なおLは、具体的には、好ましくは5cm以上、20cm以下、より好ましくは10cm以上、18cm以下、更に好ましくは12cm以上、15cm以下である。
筒状部4の遠位端(図示せず)から近位端(図示せず)までの筒状部4の軸方向Xの長さは、好ましくは10cm以上、50cm以下、より好ましくは20cm以上、40cm以下、更に好ましくは25cm以上、35cm以下である。
図1、9に示すように、第1テーパ面S1と第2テーパ面S2は隣接していることが好ましい。但し、第1テーパ面S1と第2テーパ面S2の間に第3のテーパ面(図示せず)を有していてもよい。この場合、第1テーパ面S1と第3のテーパ面が隣接していることが好ましい。また第3テーパ面と第2のテーパ面S2が隣接していることが好ましい。
第3のテーパ面と筒状部4の軸方向Xとのなす角度θ(図示せず)は、120°以上であることが好ましい。これにより、血管内治療用器具を挿入するための開口部の開口面積を大きくし易くすることができる。そのためθは、より好ましくは130°以上、更に好ましくは140°以上、更により好ましくは150°以上である。一方、θの上限は、例えば175°であってもよく、170°であってもよく、168°であってもよい。
第3のテーパ面の筒状部4の中心軸Cに最も遠い点から最も近い点までの軸方向Xの長さは、好ましくは0.5mm以上、6mm以下、より好ましくは1mm以上、4mm以下、更に好ましくは1.5mm以上、3mm以下である。
第3のテーパ面の筒状部4の中心軸Cに最も近い点と最も遠い点との径方向の長さは、好ましくは0.1mm以上、1.5mm以下、より好ましくは0.2mm以上、1mm以下、更に好ましくは0.4mm以上、0.7mm以下である。
第1テーパ部1、及び第2テーパ部2は、それぞれ内層11を備えることが好ましい。これらを構成する素材としては、上記筒状部4の内層11の素材を参照することができる。第1テーパ部1、及び第2テーパ部2の素材は、それぞれ、筒状部4の内層11の素材と同じであることが好ましい。
第1テーパ部1、及び第2テーパ部2は、それぞれ外層12を備えることが好ましい。これらを構成する素材としては、上記筒状部4の外層12の素材を参照することができる。第1テーパ部1、及び第2テーパ部2の外層12の素材は、それぞれ、筒状部4の外層12の素材と同じであってもよいし、異なっていてもよいが、第1テーパ部1、及び第2テーパ部2の外層12は、それぞれ同じ樹脂を含むことが好ましい。これによりテーパ部の局所的な屈曲を回避し易くすることができる。
第1テーパ部1の外層12、及び第2テーパ部2の外層12は、それぞれ筒状部4の外層12のうち補強層13が存在する補強部6に含まれている樹脂よりも、ショア硬度が高い樹脂が含まれていることが好ましい。これにより筒状部4の柔軟性を確保しつつ、開口部の変形を防止し易くすることができる。
線状部材20は、長尺の線材である。線状部材20は、筒状部4をプッシュして、筒状カテーテル(図示せず)の開口から筒状部4を突出させるものである。
線状部材20は、図9に示すように、非補強部5の外層12、及びテーパ部3の外層12に固定されていることが好ましい。これにより、筒状部4とテーパ部3を備える遠位部材10に線状部材20を強固に固定し易くすることができる。線状部材20は、補強部6の外層12、非補強部5の外層12、及びテーパ部3の外層12に固定されていることがより好ましい。
線状部材20は金属製であることが好ましい。具体的には、線状部材20を構成する素材として、例えばステンレス鋼、チタン、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金等、タングステン合金等が好ましい。このうちステンレス鋼がより好ましい。線状部材20は、厚さ方向の断面形状が図2、3に示す形状に限定されず、例えば、正方形、長方形、台形、円形等の形状であてもよい。このうち長方形が好ましい。
線状部材20は、図6に示すような側面視でテーパ部を有するものであってもよい。このようなテーパ部を有する線状部材20を用いることにより、上記式(4)、式(5)を満たすように厚さを制御し易くすることができる。更に、線状部材20の剛性のバランスが取りやすくなるため、線状部材20を介して筒状部4を押し込み易くすることができる。
図6の線状部材20は、遠位側に第1のテーパ部41を備えている。第1のテーパ部41は、筒状部4及びテーパ部3に固定されていることが好ましい。第1のテーパ部41の軸方向の長さL41は、好ましくは5mm以上、25mm以下、より好ましくは10mm以上、20mm以下である。第1のテーパ部41の近位端の厚さH41は、好ましくは0.1mm以上、0.5mm以下、より好ましくは0.2mm以上、0.4mm以下である。第1のテーパ部41の遠位端の厚さは、好ましくは0.02mm以上、0.2mm以下、より好ましくは0.05mm以上、0.13mm以下である。
更に線状部材20は、図6に示すように第2のテーパ部42を備えることが好ましい。第2のテーパ部42の軸方向の長さL42は、好ましくはL41の5倍以上、12倍以下、より好ましくはL41の7倍以上、10倍以下である。第2のテーパ部42の厚さは、好ましくはH41の0.8倍以上、1.2倍以下、より好ましくはH41の0.9倍以上、1.1倍以下である。なお第2のテーパ部42はテーパ部3に固定されていることが好ましい。
更に線状部材20は、図6に示すように第3のテーパ部43を備えることが好ましい。第3のテーパ部43の軸方向の長さL43は、好ましくはL41の0.1倍以上、0.6倍以下、より好ましくはL41の0.2倍以上、0.4倍以下である。第3のテーパ部43の近位端の厚さH43は、好ましくはH41の0.15倍以上、0.5倍以下、より好ましくはH41の0.2倍以上、0.4倍以下である。
図1に示すように、線状部材20の近位側には把持部材21が設けられていることが好ましい。把持部材21は、線状部材20の近位端に取り付けられており、施術者が指で把持できるような形状になっている。把持部材21を構成する素材として樹脂が挙げられ、樹脂としてポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
次に、本発明の実施の形態に係る延長カテーテル30の製造方法について説明する。延長カテーテル30の製造方法として、線状部材20に樹脂を付着させて、線状部材20を筒状部材の上に配置する工程、線状部材20と筒状部材とを熱収縮フィルムで囲い、加熱して熱収縮フィルムを収縮させて線状部材20を筒状部材に固定する工程、及び筒状部材にテーパ面を形成する工程、を含む製造方法が挙げられる。
線状部材20に樹脂を付着させる工程において、第1の樹脂31を付着させることが好ましい。例えばこれを加熱して、第2の樹脂32により構成される外層12内に線状部材20を埋没させることにより、図7に示すような線状部材20の外側に第1の樹脂31が存在し、更に第1の樹脂31の外側に第2の樹脂32が存在するような構成にすることができる。
線状部材20に樹脂を付着させる工程において、第1の樹脂31を付着させて、更にその外側に第2の樹脂32を付着させることがより好ましい。これを加熱して第2の樹脂32により構成される外層12内に固定する場合、予め外層12と同じ第2の樹脂32を線状部材20に付着させておくことにより、線状部材20に付着している樹脂と外層12の樹脂とが馴染み易くなる。これによっても図7に示すような線状部材20の外側に第1の樹脂31が存在し、更に第1の樹脂31の外側に第2の樹脂32が存在するような構成にすることができる。なお線状部材20に第1の樹脂31と第2の樹脂32を付着させるに当たっては、例えば第1の樹脂31を含む第1層と、第2の樹脂32を含む第2層とを備えるチューブを線状部材20に被せればよい。
線状部材20に樹脂を付着させるに当たっては、筒状部4の軸方向Xに向かって樹脂の厚さを変化させてもよいし、線状部材20の上側と下側で樹脂の厚さを変えてもよい。これにより上記(3)〜(5)を満たすように制御し易くすることができる。
線状部材20と筒状部材とを熱収縮フィルムで囲い、加熱して熱収縮フィルムを収縮させて線状部材20を筒状部材に固定する工程により、線状部材20を外層12内に固定し易くすることができる。なお熱収縮フィルムを用いる場合、筒状部材内に金属製の芯材を挿入した後に熱収縮フィルムで囲い、加熱して熱収縮フィルムを収縮させることが好ましい。
筒状部材にテーパ面を形成する工程は、第1テーパ面S1を形成する工程を含む。第1テーパ面S1を形成するに当たっては、上記式(9)を満たす角度で切り込みを入れることが好ましい。また第1テーパ面S1を形成しておくことにより、第2テーパ面S2の切り込みの角度を制御し易くすることができる。
更に、筒状部材にテーパ面を形成する工程は、第2テーパ面S2を形成する工程を含むことが好ましい。第2テーパ面S2を形成する工程において、上記式(11)を満たす角度で切り込みを入れることが好ましい。
また第2テーパ面S2を形成する工程において、第1テーパ面S1よりも近位側から遠位側に向かって切り込みを入れて第2テーパ面S2を形成することにより、平面状に第2テーパ面S2を形成し易くすることができる。但し、第1テーパ面S1の遠位端から近位側に向かって切り込みを入れてもよい。この場合、連続的に切り込みを入れて第1テーパ面S1と第2テーパ面S2を形成することができる。
また第1テーパ面S1、第2テーパ面S2以外のテーパ面を形成してもよい。これらの切り込みを入れるに当たっては、カッター等の切込器具を用いればよい。
筒状部材にテーパ面を形成する工程により、筒状部4とテーパ部3により構成される遠位部材10と、及び遠位部材10に固定された線状部材20とを備える延長カテーテル30が得られる。テーパ面を形成する前の方が線状部材20を筒状部材に固定し易いため、筒状部材にテーパ面を形成する工程は、線状部材20を筒状部材に固定する工程後であることが好ましい。
本願は、2019年2月6日に出願された日本国特許出願第2019−019998号に基づく優先権の利益を主張するものである。2019年2月6日に出願された日本国特許出願第2019−019998号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
1 第1テーパ部
2 第2テーパ部
3 テーパ部
4 筒状部
5 非補強部
6 補強部
10 遠位部材
11 内層
12 外層
13 補強層
14 放射線不透過マーカー
20 線状部材
21 把持部材
30 延長カテーテル
31 第1の樹脂
32 第2の樹脂
33 第3の樹脂
40 筒状カテーテル
S1 第1テーパ面
S2 第2テーパ面
S10 外側面
A1 第1テーパ部の遠位端
A2 第2テーパ部の遠位端
A3 テーパ部の遠位端
A30 延長カテーテルの遠位端
A40 筒状カテーテルの遠位端
B1 第1テーパ部の近位端
B2 第2テーパ部の近位端
B3 テーパ部の近位端
B13 補強層の近位端
B40 筒状カテーテルの近位端
C 筒状部の中心軸
F1 第1テーパ面の筒状部の中心軸に最も遠い点
N1 第1テーパ面の筒状部の中心軸に最も近い点
X 筒状部の軸方向
a30 延長カテーテルの遠位側の開口
a40 筒状カテーテルの遠位側の開口
b40 筒状カテーテルの近位側の開口

Claims (15)

  1. 筒状カテーテル内に挿入し、前記筒状カテーテルの遠位側の開口から突出可能な延長カテーテルであって、
    筒状部と、前記筒状部よりも近位側に位置するテーパ部と、前記筒状部と前記テーパ部に固定されている線状部材とを備え、
    下記式(1)を満たすことを特徴とする延長カテーテル。
    1.1T≦T≦6T・・・(1)
    [式中、Tは、前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置であって、前記線状部材が存在する位置における前記筒状部の厚さ(mm)を示す。Tは、前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置であって、前記線状部材が存在する位置とは反対側の位置における前記筒状部の厚さ(mm)を示す。]
  2. 前記線状部材は金属製である請求項1に記載の延長カテーテル。
  3. 前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、
    前記筒状部の前記線状部材が存在する位置とは反対側は、樹脂からなる請求項1または2に記載の延長カテーテル。
  4. 更に下記式(2)を満たす請求項1〜3のいずれかに記載の延長カテーテル。
    1.1T≦T−T≦4T・・・(2)
    [式中、T、Tは、前と同じ意味である。Tは、前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置における前記線状部材の厚さ(mm)を示す。]
  5. 更に下記式(3)を満たす請求項1〜4のいずれかに記載の延長カテーテル。
    1.1T≦T≦2T・・・(3)
    [式中、Tは、前と同じ意味である。Tは、前記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置であって、前記線状部材が存在する位置の前記テーパ部の厚さ(mm)を示す。]
  6. 更に下記式(4)を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の延長カテーテル。
    1.1T≦T≦2T・・・(4)
    [式中、Tは、前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置における前記線状部材から前記筒状部の内表面までの最短距離(mm)を示す。Tは、前記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における前記線状部材から前記テーパ部の内表面までの最短距離(mm)を示す。]
  7. 更に下記式(5)を満たす請求項1〜6のいずれかに記載の延長カテーテル。
    1.1(T−T)≦T−T≦3(T−T)・・・(5)
    [式中、Tは、前と同じ意味である。Tは、前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置における前記線状部材の厚さ(mm)を示す。Tは、前記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置であって、前記線状部材が存在する位置の前記テーパ部の厚さ(mm)を示す。Tは、前記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における前記線状部材の厚さ(mm)を示す。]
  8. 前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、
    前記線状部材よりも外側には第1の樹脂が存在し、更に前記第1の樹脂よりも外側には前記第1の樹脂よりも融点が高い第2の樹脂が存在している請求項1〜7のいずれかに記載の延長カテーテル。
  9. 前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、
    前記線状部材よりも外側には第1の樹脂が存在し、更に前記第1の樹脂よりも外側には前記第1の樹脂よりもショア硬度が高い第2の樹脂が存在している請求項1〜7のいずれかに記載の延長カテーテル。
  10. 前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、
    前記線状部材よりも外側には第1の樹脂が存在し、更に前記線状部材が存在する位置とは反対側の位置には前記第1の樹脂よりも融点が低い第3の樹脂が存在している請求項1〜7のいずれかに記載の延長カテーテル。
  11. 前記テーパ部の遠位端から遠位側に1mm離れた位置において、 前記線状部材よりも外側には第1の樹脂が存在し、更に前記線状部材が存在する位置とは反対側の位置には前記第1の樹脂よりもショア硬度が低い第3の樹脂が存在している請求項1〜7のいずれかに記載の延長カテーテル。
  12. 更に下記式(6)を満たす請求項1〜11のいずれかに記載の延長カテーテル。
    1.1T≦T≦6T・・・(6)
    [式中、Tは、前記線状部材の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、前記線状部材側における前記筒状部の厚さ(mm)を示す。Tは、前記線状部材の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、前記線状部材側とは反対側における前記筒状部の厚さ(mm)を示す。]
  13. 更に下記式(7)を満たす請求項1〜12のいずれかに記載の延長カテーテル。
    1.1T≦T≦2T・・・(7)
    [式中、Tは、前記線状部材の遠位端から遠位側に0.2mm離れた位置であって、前記線状部材側における前記筒状部の厚さ(mm)を示す。Tは、前記テーパ部の近位端から遠位側に1mm離れた位置であって、前記線状部材が存在する位置の前記テーパ部の厚さ(mm)を示す。]
  14. 前記Tは、0.1mm以上0.4mm以下であり、且つ
    前記Tは、0.05mm以上、0.2mm以下である請求項1〜13のいずれかに記載の延長カテーテル。
  15. 線状部材に樹脂を付着させて、前記線状部材を筒状部材の上に配置する工程、
    前記線状部材と前記筒状部材とを熱収縮フィルムで囲い、加熱して前記熱収縮フィルムを収縮させて前記線状部材を前記筒状部材に固定する工程、及び
    前記筒状部材にテーパ面を形成する工程、
    を含むことを特徴とする延長カテーテルの製造方法。
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