JP7444879B2 - カテーテル、及びカテーテルの製造方法 - Google Patents

カテーテル、及びカテーテルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、カテーテル、及びカテーテルの製造方法に関する。
人体の病変部を検査・処置するために、血管等に挿入することが可能なカテーテルが用いられている。このようなカテーテルとして、例えば、特許文献1には、長手方向に延びる管腔を有する細長い可撓性の管状シャフトを備えるカテーテル組立品であって、管状シャフトの外面の少なくとも近位部分を覆って近位方向に延びるものであるポリマー管状スリーブを備え、且つ、管状シャフトの周囲に配置されて少なくともポリマー管状スリーブを被覆するハブを備えるものが開示されている。
米国特許第6575959号
特許文献1では、ハンドル部であるハブを備えるカテーテルを射出成形により製造するに当たって、射出成形プロセス中に発生する熱から管状シャフトを保護するために、管状シャフトにポリマー管状スリーブを被覆している。例えば、特許文献1の図1に示されているように、管状シャフトの近位端よりも近位側に向かって延在するようにポリマー管状スリーブを被覆する場合、管状シャフトの近位端は上記熱から保護され易くなる。しかし、ガイドワイヤ等を近位側から遠位側に向かって挿入する場合、ポリマー管状スリーブの内腔において管状シャフトの近位端にガイドワイヤ等の先端が引っかかる可能性があった。一方、管状シャフトの近位端とポリマー管状スリーブの近位端を揃えるようにして、ポリマー管状スリーブを被覆する場合、管状シャフトの近位端の保護が不十分となり射出成形プロセス中に発生する熱等に起因する溶解や変性等によって凹凸等が生じ易くなって、ワイヤが挿入し難くなる場合があると考えられる。
本発明は上記の様な問題に着目してなされたものであって、その目的は、ハンドル部からワイヤを挿入し易いカテーテル、及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係るカテーテルは、以下の構成からなる。
[1]長手方向に延び、遠位端と近位端とを有する筒状部材と、上記筒状部材の近位端部に接続されているハンドル部とを有し、
上記筒状部材は、補強部材を含む補強部と、上記補強部よりも近位側に補強部材を含まない非補強部とを有し、
上記非補強部は、近位側に向かって内径が拡径するテーパ部を有し、
上記ハンドル部は、第1内腔と、上記第1内腔よりも近位側に第2内腔とを有し、
上記第1内腔の近位端の内径は、上記第2内腔の遠位端の内径よりも大きく、
上記第1内腔には、上記第1内腔の近位端に上記非補強部の近位端が位置するように上記非補強部が固定されており下記式(1)~(3)を満たすことを特徴とするカテーテル。
a<b ・・・(1)
a<c ・・・(2)
b≧c ・・・(3)
[式中、aは、上記筒状部材の補強部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における内径(mm)である。bは、上記筒状部材の非補強部の近位端における内径(mm)である。cは、上記ハンドル部の上記第2内腔の遠位端における内径(mm)である。]
補強部材を含む補強部を有する筒状部材と、第1内腔と第1内腔よりも近位側に第2内腔とを有し且つ第1内腔の近位端の内径が第2内腔の遠位端の内径よりも大きいものであるハンドル部(ハブ)と、を備えるカテーテルにおいて、補強部よりも近位側に補強部材を含まず且つ近位側に向かって内径が拡径するテーパ部を備える非補強部を形成して、当該非補強部をその近位端が第1内腔の近位端に位置するように固定し、且つ上記式(1)~(3)を満たすようにすることにより、ハンドル部からワイヤを挿入し易いカテーテルが得られる。
更に本発明に係るカテーテルには、好ましくは以下の[2]~[13]の構成も含まれる。また本発明には以下の[14]のカテーテルの製造方法も含まれる。
[2]上記ハンドル部の上記第2内腔は、遠位側に向かって縮径するテーパ部を有するものである[1]に記載のカテーテル。
[3]更に、上記補強部の近位端部の外側面を被覆し、且つ近位側に延在して上記非補強部の上記テーパ部を形成する樹脂製のスリーブを備えるものである[1]または[2]に記載のカテーテル。
[4]上記補強部の近位端から上記スリーブの遠位端まで軸方向の長さは、上記筒状部材の補強部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における内径aの2倍以上、35倍以下である[3]に記載のカテーテル。
[5]上記スリーブは、熱可塑性樹脂を含むものである[3]または[4]に記載のカテーテル。
[6]上記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンよりなる群から選択される少なくとも1種である[5]に記載のカテーテル。
[7]上記筒状部材の近位端部は、接着剤により上記第1内腔に固定されているものである[1]~[6]のいずれかに記載のカテーテル。
[8]上記接着剤は、シアノアクリレート系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、及びウレタン系接着剤よりなる群から選択される少なくとも1種である[7]に記載のカテーテル。
[9]更に、上記筒状部材の外径よりも大きい内径を有し、長手方向に延び、遠位端と近位端とを有する外側筒状部材を備え、
上記外側筒状部材の内腔に上記筒状部材が配置されている[1]~[8]のいずれかに記載のカテーテル。
[10]上記外側筒状部材の近位端は、上記補強部の近位端よりも遠位側に位置する[9]に記載のカテーテル。
[11]上記補強部材は、線材が編組された編組体、または線材が螺旋状に巻回されたコイル体である[1]~[10]のいずれかに記載のカテーテル。
[12]上記補強部は、内層と外層とを有し、上記内層と外層の間に上記補強部材を備えるものである[1]~[11]のいずれかに記載のカテーテル。
[13]上記外層は、ポリエチレン、ポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1種を含むものである[12]に記載のカテーテル。
[14]補強部材を含む筒状体の一端部に、樹脂製のスリーブの一端部を被覆する工程、
テーパ部を有する金属体を加熱して、スリーブの他端部から上記一端部に向かって、上記金属体を挿入する工程を含むことを特徴とするカテーテルの製造方法。
本発明によれば、上記構成により、ハンドル部からワイヤを挿入し易いカテーテル、及びその製造方法を提供することができる。
図1は、一実施形態に係るカテーテルの断面図である。 図2は、図1の領域R1の一部拡大図である。 図3は、図2のIII-III断面図である。 図4は、図6の領域R2の断面の一部拡大図である。 図5は、図4のV-V断面図である。 図6は、他の実施形態に係るカテーテルの側面図である。 図7は、図6のVII-VII断面図である。 図8は、一実施形態に係るカテーテルの製造工程を示す断面図である。 図9は、一実施形態に係るカテーテルの製造工程を示す断面図である。
以下では、下記実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
本発明のカテーテルは、長手方向に延び、遠位端と近位端とを有する筒状部材と、上記筒状部材の近位端部に接続されているハンドル部とを有し、上記筒状部材は、補強部材を含む補強部と、上記補強部よりも近位側に補強部材を含まない非補強部とを有し、上記非補強部は、近位側に向かって内径が拡径するテーパ部を有し、上記ハンドル部は、第1内腔と、上記第1内腔よりも近位側に第2内腔とを有し、上記第1内腔の近位端の内径は、上記第2内腔の遠位端の内径よりも大きく、上記第1内腔には、上記第1内腔の近位端に上記非補強部の近位端が位置するように上記非補強部が固定されており下記式(1)~(3)を満たすことを特徴とするものである。
a<b ・・・(1)
a<c ・・・(2)
b≧c ・・・(3)
[式中、aは、上記筒状部材の補強部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における内径(mm)である。bは、上記筒状部材の非補強部の近位端における内径(mm)である。cは、上記ハンドル部の上記第2内腔の遠位端における内径(mm)である。]
本発明者は、補強部材を含む補強部を有する筒状部材と、第1内腔と第1内腔よりも近位側に第2内腔とを有し且つ第1内腔の近位端の内径が第2内腔の遠位端の内径よりも大きいものであるハンドル部(ハブ)と、を備えるカテーテルにおいて、ワイヤを挿入し易い構造について鋭意検討した。その結果、補強部よりも近位側に補強部材を含まず且つ近位側に向かって内径が拡径するテーパ部を備える非補強部を形成して、当該非補強部をその近位端が第1内腔の近位端に位置するように固定し、且つ上記式(1)~(3)を満たすようにすれば、ハンドル部からワイヤを挿入し易いカテーテルが得られることが分かった。
また従来では、カテーテルに挿入されるワイヤとして、血管内の狭窄部の入り口等を探索したり、血管の選択やカテーテル遠位端の方向制御を行うために、先端部を予め折り曲げてアングル付けしたガイドワイヤが使用される場合があった。このような先端屈曲ワイヤは、その先端がハンドル部(ハブ)の内壁や筒状部材の内壁と接触し易いため移動抵抗が大きく、また凹凸や段差等に引っかかり易いものであったが、本発明の上記構成によれば、このような挿入し難い先端屈曲ワイヤについても挿入し易くすることができる。
以下では図1~3を参照して、本発明の一実施形態に係るカテーテルについて説明する。図1は、一実施形態に係るカテーテルの断面図である。図2は、図1の領域R1の一部拡大図である。図3は、図2のIII-III断面図である。
一実施形態に係るカテーテル1は、図1に示す通り、長手方向Xに延び、遠位端10Aと近位端10Bとを有する筒状部材10と、筒状部材10の近位端部10bに接続されているハンドル部70とを有する。
筒状部材10は、図2に示す通り、補強部材12を含む補強部14と、補強部14よりも近位側に補強部材12を含まない非補強部15とを有する。更に、非補強部15は近位側に向かって内径が拡径するテーパ部15Tを有する。
ハンドル部70は、第1内腔71と、第1内腔71よりも近位側に第2内腔72とを有し、第1内腔71の近位端71Bの内径は、第2内腔72の遠位端72Aの内径よりも大きいものである。更に、第1内腔71には、第1内腔71の近位端71Bに非補強部15の近位端15Bが位置するように非補強部15が固定されている。即ち、第1内腔71内には筒状部材10の非補強部15が配置されて、第2内腔72は非補強部15と補強部14の内腔と連通するようになっている。更にカテーテル1は、第2内腔72から、筒状部材10の内腔へのワイヤの挿入をし易くするために、下記式(1)~(3)を満たすように構成されている。
a<b ・・・(1)
[式中、aは、筒状部材10の補強部14の近位端14Bから遠位側に1mm離れた位置14Cにおける内径(mm)である。bは、筒状部材10の非補強部15の近位端15Bにおける内径(mm)である。]
非補強部15の近位端15Bにおける内径b(mm)が、補強部14の近位端14Bから遠位側に1mm離れた位置14Cにおける内径a(mm)よりも大きいことにより、非補強部15が近位側に向かって拡径した状態になる。その結果、近位側からワイヤを筒状部材10の内腔へ挿入し易くすることができる。そのため内径bは、好ましくは内径aの1.1倍以上、より好ましくは1.2倍以上、更に好ましくは1.3倍以上である。一方、上限は特に限定されないが、例えば内径bは、内径aの10倍以下、5倍以下、2倍以下であってもよい。なお内径a(mm)は、好ましくは0.1mm以上、0.8mm以下であり、より好ましくは0.3mm以上、0.55mm以下である。
a<c ・・・(2)
[式中、aは、筒状部材10の補強部14の近位端14Bから遠位側に1mm離れた位置14Cにおける内径(mm)である。cは、ハンドル部70の第2内腔72の遠位端72Aにおける内径(mm)である。]
ハンドル部70の第2内腔72の遠位端72Aにおける内径c(mm)が、筒状部材10の補強部14の近位端14Bから遠位側に1mm離れた位置14Cにおける内径a(mm)よりも大きいことにより、第2内腔72の遠位端72A近傍の内壁との接触によるワイヤの移動抵抗を低減することができる。また先端屈曲ワイヤ50を挿入する場合には、内径cが小さいと、第2内腔72の遠位端72Aを通過する時点で屈曲部が伸びきってしまうおそれがあるが、内径cが内径aより大きいことにより、このような伸びきりの問題を回避し易くすることができる。そのため内径cは、好ましくは内径aの1.1倍以上、より好ましくは1.2倍以上、更に好ましくは1.3倍以上である。一方、上限は特に限定されないが、例えば内径cは、内径aの5倍以下、4倍以下、3倍以下であってもよい。
b≧c ・・・(3)
[式中、bは、筒状部材10の非補強部15の近位端15Bにおける内径(mm)である。cは、ハンドル部70の第2内腔72の遠位端72Aにおける内径(mm)である。]
非補強部15の近位端15Bにおける内径b(mm)が、ハンドル部70の第2内腔72の遠位端72Aにおける内径c(mm)以上であることにより、ワイヤを近位側から遠位側に向かって挿入する際に、非補強部15の近位端15Bに引っかかり難くすることができる。そのため内径bは、好ましくは内径cの1.1倍以上、より好ましくは1.2倍以上、更に好ましくは1.3倍以上である。一方、内径bが、内径cの2.0倍以下であることにより、ワイヤを近位側に向かって引き戻す際に、第2内腔72の遠位端72Aに引っかかり難くすることができる。そのため内径bは、好ましくは内径cの2.0倍以下、より好ましくは1.7倍以下、更に好ましくは1.5倍以下である。
ハンドル部70の第2内腔72は、図1、2に示すように遠位側に向かって縮径するテーパ部72Tを有するものであることが好ましい。遠位側に向かって縮径するテーパ部72Tに対して、先端屈曲ワイヤ50を遠位側に向かって挿入していくと、先端屈曲ワイヤ50の屈曲部がある程度、伸長された状態になるため、筒状部材10の内腔へ先端屈曲ワイヤ50を挿入し易くすることができる。
ハンドル部70の第2内腔72のテーパ部72Tの内壁は、筒状部材10の軸方向に対して5°以上、85°以下の角度で傾斜していることが好ましい。傾斜角が5°以上であることにより、先端屈曲ワイヤ50の屈曲部をある程度、伸長された状態にし易くすることができる。一方、傾斜角が85°以下であることにより、第2内腔72のテーパ部72Tの内壁と接触することに伴うワイヤの移動抵抗を低減し易くすることができる。そのため傾斜角は、より好ましくは70°以下、更に好ましくは60°以下、更により好ましくは50°以下である。
ハンドル部70の第1内腔71は、図2では長手方向Xにおいて径の大きさがほぼ一定の寸胴形状であるが、段差部等を備えていてもよい。例えば、後述する図4の他の実施形態に係るカテーテル2のように、第1内腔71は遠位側の径が大きくなるような段差部を有していてもよい。
ハンドル部70の外形は、施術者が指で把持できるような形状になっていることが好ましい。ハンドル部70は、射出成形等により得られる樹脂成形品であることが好ましい。樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂のうちポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等の透明性樹脂が好ましい。これによりハンドル部70内部が見え易くなって、ワイヤを挿入し易くすることができる。
補強部14は、内層11と外層13とを有し、更に内層11と外層13の間に補強部材12を備えるものであることが好ましい。
内層11は、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂、及び天然ゴムよりなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることが好ましい。このうちポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、及び天然ゴムよりなる群から選択される少なくとも1種がより好ましい。このうちフッ素系樹脂は、耐薬品性、非粘着性、低摩擦性に優れるため特に好ましい。
外層13は、ポリエチレン、ポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることが好ましい。このうちポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンよりなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、ポリウレタンが更により好ましい。
外層13は、接着剤73等により固定される部分において、微粒子を含有することが好ましい。これにより外層13の表面に微小な凹凸ができ易くなって、接着剤73等により固定され易くなる。微粒子として顔料が挙げられ、顔料として無機微粒子、有機微粒子、合成無機顔料が挙げられる。微粒子の長径は、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは0.8μm以上であって、好ましくは50μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下である。
外層13は、第1内腔71内に位置する部分において、バリウム塩を含有することが好ましい。これにより外層13にタック性が高いウレタン樹脂等を含有させても、製造工程において筒状部材10の近位端部10bを第1内腔71内に挿入するときに引っかかり難くすることができる。バリウム塩として、硫酸バリウム、炭酸バリウム、水酸化バリウム、塩化バリウム、硝酸バリウム、及び酢酸バリウムよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、硫酸バリウムがより好ましい。
補強部材12は、線材が編組された編組体、または線材が螺旋状に巻回されたコイル体であることが好ましい。これにより、ワイヤによる筒状部材10の突き破りを防止し易くすることができる。これらのうち編組体が剛性を向上し易いため、補強部材12は編組体であることがより好ましい。
補強部材12を構成する線材として、金属線、繊維等が挙げられる。金属線を構成する素材として、例えばステンレス鋼、チタン、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金等、タングステン合金等が好ましい。このうちステンレス鋼がより好ましい。金属線は、単線であってもよいし、撚線であってもよい。繊維として、例えばポリアリレート繊維、アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、PBO繊維、炭素繊維等が挙げられる。繊維は、モノフィラメントであってもよいし、マルチフィラメントであってもよい。
補強部材12には、筒状部材10の位置をX線透視下等で確認し易くするため、放射線不透過物質が含まれていてもよい。放射線不透過物質としては、例えば、鉛、バリウム、ヨウ素、タングステン、金、白金、イリジウム、白金イリジウム合金、ステンレス、チタン、コバルトクロム合金、パラジウム、及びタンタルよりなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
非補強部15は、筒状部材10の近位端部10bにおける補強部材12を有さない部分である。上述の通り、非補強部15は近位側に向かって内径が拡径するテーパ部15Tを有する。このようにテーパ部15Tを備えていれば、テーパ部15Tの遠位端と補強部14の近位端14Bとの内腔間に段差があったとしても、テーパ部15Tによりワイヤの先端が当該段差から離れる方向に誘導されるため引っかかり難くなる。
非補強部15のテーパ部15Tの内壁は、筒状部材10の軸方向に対して3°以上、85°以下の角度で傾斜していることが好ましい。傾斜角が3°以上であることにより、例えば図1に示すような先端屈曲ワイヤ50の屈曲部がある程度、伸長された状態になるため、筒状部材10の内腔へ先端屈曲ワイヤ50を挿入し易くすることができる。一方、傾斜角が85°以下であることにより、テーパ部15Tの内壁と接触することに伴うワイヤの移動抵抗を低減し易くすることができる。そのため傾斜角は、より好ましくは70°以下、更に好ましくは60°以下、更により好ましくは50°以下、特に好ましくは20°以下である。
図2に示すように、非補強部15の近位側に向かって内径が拡径するテーパ部15Tの遠位端は、補強部14の近位端14Bに位置することが好ましい。なお非補強部15は近位側に向かって内径が拡径するテーパ部を複数有していてもよい。また非補強部15は、近位側に向かって内径が縮径するテーパ部と段差部を有していないことが好ましい。
非補強部15のテーパ部15Tの遠位端における内径は、補強部14の近位端14Bにおける内径の0.9倍以上、1.3倍以下であることが好ましい。1.3倍以下であることにより、テーパ部15Tの遠位端と補強部14の近位端14Bとの内腔間の段差を低減して、ワイヤを遠位側に向かって挿入し易くすることができる。より好ましくは1.2倍以下、更に好ましくは1.1倍以下である。一方、0.9倍以上であることにより、非補強部15のテーパ部15Tの内壁との接触による抵抗を低減することができる。より好ましくは1.0倍以上である。
カテーテル1は、図2に示す通り、更に、補強部14の近位端部14bの外側面を被覆し、且つ近位側に延在して非補強部15のテーパ部15Tを形成する樹脂製のスリーブ16を備えるものであることが好ましい。補強部14の近位端14Bは、補強部材12が外側に向かって変形し易い部分であるが、樹脂製のスリーブ16により補強部14の近位端部14bを被覆することにより、上記変形を防止し易くすることができる。なおスリーブ16の遠位端部の内側面は、加熱溶融等によって補強部14の近位端部14bの外側面と結合されていることが好ましい。
補強部14の近位端14Bからスリーブ16の遠位端16Aまで軸方向の長さ(以下では、単に被覆長と呼ぶ場合がある)は、筒状部材10の補強部14の近位端14Bから遠位側に1mm離れた位置14Cにおける内径aの2倍以上、35倍以下であることが好ましい。被覆長が内径aの2倍以上であることにより、補強部14の近位端部14bの変形を防止し易くすることができる。そのため、被覆長は内径aの3倍以上であることがより好ましく、内径aの4倍以上であることが更に好ましい。一方、被覆長が内径aの35倍以下であることにより、スリーブ16の遠位端16A近傍を第1内腔71内に例えば接着剤73等を用いて固定する場合に、遠位端16Aのアンカー効果が発揮されて軸方向に働く力に対する耐久性が向上し易くなる。そのため、被覆長は内径aの28倍以下であることがより好ましく、内径aの20倍以下であることが更に好ましく、内径aの15倍以下であることが更により好ましく、内径aの10倍以下であることが特に好ましい。
スリーブ16は、熱可塑性樹脂を含むものであることが好ましい。スリーブ16に含まれる熱可塑性樹脂としては、外層13に含まれる樹脂と同じ樹脂を含んでいることがより好ましい。
スリーブ16に含まれる熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンよりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。このうちポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンよりなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、ポリウレタンが更により好ましい。
スリーブ16の外形は、近位側に向かって拡径するテーパ状であることが好ましい。スリーブ16は、例えば図2に示すように接着剤73によりハンドル部70の第2内腔72に固定されるが、スリーブ16の外形がテーパ状であれば軸方向に働く力に対してアンカー効果が発揮され易くなるため、スリーブ16の固定が外れ難くなる。
接着剤73は、シアノアクリレート系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、及びウレタン系接着剤よりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、アクリル系接着剤、及びウレタン系接着剤よりなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましい。このうちウレタン系接着剤は、耐久性に優れ、樹脂との密着性にも優れるため、ウレタン系接着剤であることが更により好ましい。また射出成形によって補強部14の周囲にハンドル部70を形成する場合、補強部14に圧力がかかって破損し易くなってしまうが、ハンドル部70を予め成形しておき、得られたハンドル部70内に接着剤を用いて補強部14を固定することにより、上記のような圧力による破損を回避し易くすることができる。
筒状部材10は、放射線不透過マーカーが設けられていてもよい。例えば、筒状部材10の遠位端から長手方向Xの長さで50mm以内の部位に設けることが好ましい。これにより動脈内における筒状部材10の遠位端の位置を確認し易くすることができる。より好ましくは20mm以内であり、更に好ましくは5mm以内である。
放射線不透過マーカーの形状は、特に限定されないが、帯状、らせん状等が挙げられる。放射線不透過マーカーを構成する素材として、上記放射線不透過物質が挙げられる。
カテーテル1は、体内の血管等の通路の狭窄や閉塞部位を拡張する治療に好適に用いることができる。
次に、図4~7を参照して、本発明の他の実施形態に係るカテーテルについて説明する。図4は、図6の領域R2の断面の一部拡大図である。図5は、図4のV-V断面図である。図6は、他の実施形態に係るカテーテルの側面図である。図7は、図6のVII-VII断面図である。尚、各図において図1~3と同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略される。
他の実施形態に係るカテーテル2は、図6に示す通り、長手方向Xを有する筒状部材10と、筒状部材10の近位端部10bに接続されているハンドル部70とを有する。
カテーテル2は、図4~6に示す通り、筒状部材10の外径よりも大きい内径を有し、長手方向Xに延び、遠位端17Aと近位端17Bを有する外側筒状部材17を備え、外側筒状部材17の内腔に筒状部材10が配置されている。カテーテル2は、このように筒状部材10と、外側筒状部材17とが同芯状に配置された、いわゆる二重管構造(コアキシャル構造)を備えている。
図4では、カテーテル2のハンドル部70の第1内腔71は、遠位側の径が大きくなるような段差部を有している。これにより、カテーテル2の二重管構造(コアキシャル構造)の近位端部を第1内腔71内に固定し易くすることができる。但し、二重管構造(コアキシャル構造)の近位端部を第1内腔71内に固定する場合であっても、第1内腔71の形状は、図2に示すような長手方向Xにおいて径の大きさがほぼ一定の寸胴形状であってもよい。
図4に示す通り、ハンドル部70には、ハンドル部70の外表面から第1内腔71に連通する流体注入用の貫通孔74が設けられていてもよい。これにより貫通孔74を介して、加熱した流体や殺菌性の流体を外側筒状部材17の内腔内に注入して滅菌を行うことができる。またハンドル部70には、ハンドル部70の外表面から第1内腔71へ連通する接着剤注入用の貫通孔75が設けられていてもよい。これにより外部から接着剤73を注入して非補強部15等を固定することができる。
外側筒状部材17の外側面は、図4に示す通り、接着剤73により第1内腔71の内腔に固定されていてもよい。この場合、外側筒状部材17の近位端部は接着剤73により封止されていないことが好ましい。これにより、上述したように加熱した流体や殺菌性の流体を外側筒状部材17の内腔内に注入して滅菌を行うことができる。
また外側筒状部材17は、必ずしも図4のように第1内腔71内に接着剤73を介して固定されている必要は無い。例えば、ハンドル部70の遠位端部の外表面に接着剤73を付着させて、第1内腔71外で外側筒状部材17が固定されていてもよい。この場合、外側筒状部材17は、第1内腔71内において接着剤73を介して固定されていないことが好ましい。これにより製造時の作業効率が向上し易くなる。
カテーテル2は、図6、7に示すように、筒状部材10と径方向に隣接する他の筒状部材20を備えていてもよい。この場合、筒状部材10の遠位端は、他の筒状部材20の遠位端よりも近位側に位置し、且つ筒状部材10の近位端は、他の筒状部材20の近位端よりも近位側に位置することが好ましい。
他の筒状部材20は、図7に示すように内層11と外層13とを有することが好ましいい。更に内層11と外層13の間に補強部材12を備えていてもよい。これらの構成は、筒状部材10の内層11、補強部材12、外層13を参照することができる。
カテーテル2は、図6、7に示すように、筒状部材10の遠位部において他の外側筒状部材18を備えることが好ましく、他の外側筒状部材18の内腔に筒状部材10と他の筒状部材20とが配置されることが好ましい。
外側筒状部材17と他の外側筒状部材18は、ポリエチレン、ポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることが好ましい。このうちポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンよりなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、ポリアミドが更により好ましい。外側筒状部材17は他の外側筒状部材18と同じ素材を含むことが好ましい。また、外側筒状部材17の遠位端と他の外側筒状部材18の近位端は、一体化されていることが好ましい。
外側筒状部材17は、接着剤73等により固定される部分において、微粒子を含有することが好ましい。微粒子は、上記外層13の記載を参照することができる。
外側筒状部材17は、第1内腔71内に位置する部分において、バリウム塩を含有することが好ましい。バリウム塩は、上記外層13の記載を参照することができる。
筒状部材10と外側筒状部材17の間には、筒状部材10の軸方向に沿って、線状の金属補強線19が存在することが好ましい。これにより、筒状部材10と外側筒状部材17の強度を補強することができる。金属補強線19は1本であってもよいし、2本以上であってもよい。また、金属補強線19の形状は、近位側から遠位側に向かって寸胴形状であってもよいし、遠位側に向かって先細りのテーパ形状であってもよい。金属補強線19は、少なくとも筒状部材10の補強部14の近位端14Bよりも遠位側から他の筒状部材20の近位端まで存在することが好ましい。金属補強線19の素材としては、ステンレス、ニッケルチタン、コバルトクロム等が挙げられる。
外側筒状部材17の近位端17Bは、図4に示すように補強部14の近位端14Bよりも遠位側に位置することが好ましい。これにより、補強部14の外側面も接着剤73等により固定することができ、固定力が向上し易くなる。
カテーテル2は、体内の血管等の通路の狭窄や閉塞部位を拡張する治療に好適に用いることができる。カテーテル2は、特に冠状動脈血管の分岐部病変等に対する冠血管インターベンション(PCI)の施行に好適に用いることができる。例えば、冠状動脈血管の分岐部に狭窄部がある場合、他の筒状部材20内にワイヤを挿入して、血管本幹内における分岐部の起始部よりも遠位側の位置までカテーテル2を誘導しつつ、筒状部材10を通じて先端屈曲ワイヤ50を分岐部の狭窄部まで挿入し、狭窄部の入り口を探索したり、狭窄部を貫通させたりすることができる。また血管本幹内に狭窄部がある場合、他の筒状部材20内にワイヤを挿入して、分岐部内までカテーテル2を誘導しつつ、筒状部材10を通じて先端屈曲ワイヤ50を血管本幹内の狭窄部まで挿入し、狭窄部の入り口を探索したり、狭窄部を貫通させたりすることができる。
更に、本発明にはカテーテルの製造方法も含まれる。本発明のカテーテルの製造方法は、補強部材を含む筒状体の一端部に、樹脂製のスリーブの一端部を被覆する工程、テーパ部を有する金属体を加熱して、スリーブの他端部から上記一端部に向かって、上記金属体を挿入する工程を含むことを特徴とするものである。
以下では、図8、9を参照して、本発明の一実施形態に係るカテーテル1の製造方法について説明する。図8、9は、一実施形態に係るカテーテル1の製造工程を示す断面図である。尚、各図において図1~7と同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略される。
一実施形態に係るカテーテル1の製造方法は、図8に示す通り、補強部材12を含む筒状体100の一端部100bに、樹脂製のスリーブ16の一端部16aを被覆する工程を含む。当該被覆工程に当たっては、軸方向の被覆長が、筒状体100の一端部100bから遠位側に1mm離れた位置における内径の2倍以上、35倍以下であることが好ましい。
一実施形態に係るカテーテル1の製造方法は、図9に示す通り、テーパ部を有する金属体90を加熱して、樹脂製のスリーブ16の他端部16bから一端部16aに向かって、金属体90を挿入する工程を含む。補強部材12を含む部分はテーパ部を形成し難いが、スリーブ16は補強部材12を含まない樹脂製のものであるため、加熱した金属体90により、容易にテーパ部を形成することができる。図8の段階では、筒状体100の内腔とスリーブ16の内腔との間に段差があるが、加熱した金属体90の挿入により、スリーブ16の内壁が熱溶融により隙間を埋めるように流動するため、図9のように上記段差を消失、または低減させることができる。更に、加熱した金属体90の挿入により、スリーブ16の内壁が熱溶融して、筒状体100の一端部100bの外周面に固定することもできる。
次いで、筒状体100、スリーブ16の外周面等に接着剤等を塗布し、図1、2に示すように、第1内腔71の近位端71Bに非補強部15の近位端15Bが位置するように非補強部15をハンドル部70の第1内腔71内に配置して、固定すればよい。また図4に示すように、予めハンドル部70に接着剤注入用の貫通孔75を設けておいて貫通孔75から接着剤を注入することにより、非補強部15を固定してもよい。
本願は、2019年6月19日に出願された日本国特許出願第2019-114064号に基づく優先権の利益を主張するものである。2019年6月19日に出願された日本国特許出願第2019-114064号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
1 一実施形態に係るカテーテル
2 他の実施形態に係るカテーテル
10 筒状部材
10A 筒状部材の遠位端
10B 筒状部材の近位端
10b 筒状部材の近位端部
11 内層
12 補強部材
13 外層
14 補強部
14B 補強部の近位端
14C 補強部の近位端から遠位側に1mm離れた位置
14b 補強部の近位端部
15 非補強部
15B 非補強部の近位端
15T 非補強部のテーパ部
16 スリーブ
16A スリーブの遠位端
16a スリーブの一端部
16b スリーブの他端部
17 外側筒状部材
17A 外側筒状部材の遠位端
17B 外側筒状部材の近位端
18 他の外側筒状部材
19 金属補強線
20 他の筒状部材
50 先端屈曲ワイヤ
70 ハンドル部
71 第1内腔
72 第2内腔
71B 第1内腔の近位端
72A 第2内腔の遠位端
72T 第2内腔のテーパ部
73 接着剤
74 流体注入用の貫通孔
75 接着剤注入用の貫通孔
90 テーパ部を有する金属体
100 筒状体
100b 筒状体の一端部

Claims (13)

  1. 長手方向に延び、遠位端と近位端とを有する筒状部材と、
    前記筒状部材の近位端部に接続されているハンドル部とを有し、
    前記筒状部材は、補強部材を含む補強部と、前記補強部よりも近位側に補強部材を含まない非補強部とを有し、
    前記非補強部は、近位側に向かって内径が拡径するテーパ部を有し、
    前記ハンドル部は、第1内腔と、前記第1内腔よりも近位側に第2内腔とを有し、
    前記第1内腔の近位端の内径は、前記第2内腔の遠位端の内径よりも大きく、
    前記第1内腔には、前記第1内腔の近位端に前記非補強部の近位端が位置するように前記非補強部が固定されており下記式(1)~(3)を満たし、
    更に、前記補強部の近位端部の外側面を被覆し、且つ近位側に延在して前記非補強部の前記テーパ部を形成する樹脂製のスリーブを備えることを特徴とするカテーテル。
    a<b ・・・(1)
    a<c ・・・(2)
    b≧c ・・・(3)
    [式中、aは、前記筒状部材の補強部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における内径(mm)である。bは、前記筒状部材の非補強部の近位端における内径(mm)である。cは、前記ハンドル部の前記第2内腔の遠位端における内径(mm)である。]
  2. 前記ハンドル部の前記第2内腔は、遠位側に向かって縮径するテーパ部を有するものである請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記補強部の近位端から前記スリーブの遠位端まで軸方向の長さは、前記筒状部材の補強部の近位端から遠位側に1mm離れた位置における内径aの2倍以上、35倍以下である請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記スリーブは、熱可塑性樹脂を含むものである請求項1~のいずれかに記載のカテーテル。
  5. 前記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項に記載のカテーテル。
  6. 前記筒状部材の近位端部は、接着剤により前記第1内腔に固定されているものである請求項1~のいずれかに記載のカテーテル。
  7. 前記接着剤は、シアノアクリレート系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、及びウレタン系接着剤よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項に記載のカテーテル。
  8. 更に、前記筒状部材の外径よりも大きい内径を有し、長手方向に延び、遠位端と近位端とを有する外側筒状部材を備え、
    前記外側筒状部材の内腔に前記筒状部材が配置されている請求項1~のいずれかに記載のカテーテル。
  9. 前記外側筒状部材の近位端は、前記補強部の近位端よりも遠位側に位置する請求項に記載のカテーテル。
  10. 前記補強部材は、線材が編組された編組体、または線材が螺旋状に巻回されたコイル体である請求項1~のいずれかに記載のカテーテル。
  11. 前記補強部は、内層と外層とを有し、前記内層と外層の間に前記補強部材を備えるものである請求項1~10のいずれかに記載のカテーテル。
  12. 前記外層は、ポリエチレン、ポリアミドエラストマー、ポリアミド、及びポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1種を含むものである請求項11に記載のカテーテル。
  13. 補強部材を含む筒状体の一端部に、樹脂製のスリーブの一端部を被覆する工程、
    テーパ部を有する金属体を加熱して、スリーブの他端部から前記一端部に向かって、前記金属体を挿入する工程を含むことを特徴とするカテーテルの製造方法。
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