JP3344825B2 - スクリュー式過給機のシール装置 - Google Patents

スクリュー式過給機のシール装置

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JP3344825B2
JP3344825B2 JP10951294A JP10951294A JP3344825B2 JP 3344825 B2 JP3344825 B2 JP 3344825B2 JP 10951294 A JP10951294 A JP 10951294A JP 10951294 A JP10951294 A JP 10951294A JP 3344825 B2 JP3344825 B2 JP 3344825B2
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正夫 寺岡
光 長谷川
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栃木富士産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、雌雄一対のねじ状の
ロータを駆動して空気を圧送し、内燃機関等に過給する
スクリュー式過給機のシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスクリュー式過給機とし
ては例えば図3及び図5に示すようなものがある。
【0003】このスクリュー式過給機(スーパチャージ
ャ)Sは、軸方向に3分割されたケーシング201,2
03,205及び吸入配管取付部207内に、ねじ状の
雄,雌一対のロータ209,211を相互に噛み合わせ
て配置し、各ロータ209,211と一体の両端部のロ
ータ軸213,215がボールベアリングなどで構成さ
れた軸受部217で回転可能に支持されている。
【0004】そして、雌ロータ211のロータ軸215
には分割構造の入力軸219が連結されており、この入
力軸219の先端部に連結スペーサ221を介してプー
リ223が連結され、ケーシング201の外周に設けら
れボールベアリングなどで構成された軸受部225で回
転可能に支持されている。
【0005】ロータ軸215には、タイミングギヤ22
7がボルト229を介して取付けられ、このタイミング
ギヤ227の側面に入力軸219がボルト231で取付
けられている。
【0006】また、ロータ軸213の端部には、タイミ
ングギヤ227と噛合うタイミングギヤ233がリーマ
ピン235を介してボルト237で取付けられている。
【0007】このようなスクリュー式過給機Sは、例え
ば図4に示すように、エンジン239のスロットルバル
ブ241と吸気管243との間に設けられ、エンジン2
39の駆動力の一部がプーリ223を介して伝達されて
雌ロータ211及び雄ロータ209が駆動され、ねじれ
た歯溝内の容積を雄,雌ロータ209,211の回転に
よって減少させ、吸入側の空気を吐出側に圧送し、加圧
空気をエンジン239に供給する。
【0008】このようなスクリュー式過給機Sがエンジ
ン239に搭載された状態では、エンジンが全負荷状態
になると、スロットルバルブ241が全開状態になり、
過給機Sの吸入側の圧力がほぼ大気状態となり、例えば
吐出側の圧力が1〜kg/cm2G程度となる一方、エンジ
ン239がアイドル状態になるとスロットルバルブ24
1が全閉状態となって過給機Sの吸入側の圧力が−66
0mmHg程度の高真空状態となり、吐出側の圧力もほぼ同
様の高真空(負圧)状態となる。
【0009】このため過給機Sの吐出側では、圧力が−
660mmHgの負圧状態から1〜kg/cm2 Gの正圧状態ま
で変化することになり、タイミングギヤ227,233
や吐出側の軸受部217を潤滑するために外部の油ポン
プから供給されたり、ギヤケーシング内に封入されてい
る潤滑油がロータ209,211側に吸い込まれ、エン
ジン239の吸気管243に吸入される恐れがある。
【0010】そこで、ロータ軸213,215の吐出側
の部分に軸シールを設ける必要があり、例えば図3中に
拡大して示すように、ロータ軸213,215に接触さ
せてリップシール245が設けられている。
【0011】ところが、このようなリップシール245
による軸シール構造では、リップシール245前後の圧
力差が小さい場合には有効であるが、上記のように圧力
差が大きくなるとシールが十分でないという問題があ
る。
【0012】そこで、シール性の良いメカニカルシール
を用いて軸シール構造を構成したものもあるが、メカニ
カルシールを用いる場合には、メカニカルシールに常時
潤滑油を供給し、油で濡れた状態に保持しないと焼き付
きが生じるという問題があり、封油式の自己潤滑供給方
式の場合には適用できない。
【0013】一方、スクリュー式過給機のシール構造と
して、例えば、実開平3−110138号公報に記載さ
れたようなものがある。
【0014】この軸シール構造は、図5に示すように、
雄ロータ209及び雌ロータ211の吐出側の端部と、
これらの軸受部217との間のロータ軸213,215
部分に設けられる。
【0015】この軸シール構造では、ロータ209,2
11側に非接触式のフィン状シールとしてのラビリンス
シール247がケーシング203に取付けられ、ロータ
軸213,215に嵌合されたスリーブ249との間に
わずかな隙間が形成してあり、さらに軸受部217側に
接触式シールとしてのリップシール251がケーシング
203に取付けられ、ロータ軸213,215に取付け
られたスリーブ249の外周と接触するようになってい
る。
【0016】このようにラビリンスシール247とリッ
プシール251がロータ209,211の端部側から並
べられた状態のこれらシール247,251の間には、
ケーシング203の内周に環状凹部からなる空隙253
が形成されている。そして、それぞれの空隙253に
は、ケーシング203の外側に連通する連通路255が
形成され、連通路255の外側部分に雌ねじ257が形
成されている。
【0017】各連通路255の雌ねじ257部分には、
逆止弁259がねじ込まれており、空隙253内が負圧
になったとき逆止弁259が開かれて空気が吸入され、
逆に空隙253が正圧状態となったときには逆止弁25
9が閉じられるようになっている。
【0018】このような逆止弁259としては、例えば
図5の上部に示すように、六角柱状の弁本体261の中
心部に段付きの流路263が形成されると共に、流路2
63途中の段付き部に円すい状の弁室265が形成さ
れ、流路263の大径側内に球状の弁体267及びばね
269を介挿して弁室265の開閉を可能とし、弁本体
261にばね押え271をねじ込むように構成されてい
る。そして、ばね押え271に形成した雄ねじ273を
連通路55の雌ねじ257にねじ込んでケーシング20
3に取付けられている。
【0019】このような軸シール構造によれば、ロータ
209,211側からの空気がラビリンスシール247
でシールされる一方、タイミングギヤ227,233が
収納されたケーシング203内に封入された潤滑油がリ
ップシール251でシールされる。
【0020】そして、スクリュー式過給機Sの吐出側が
正圧状態になった場合には、空隙253に連通する逆止
弁259の弁体267が弁室265に押し付けられて空
隙253内が大気状態のケーシング203内に封入され
た潤滑油側と同じ圧力ないし高い圧力となって潤滑油が
完全にシールされ、エンジンへの吸入が防止される。
【0021】また、スクリュー式過給機Sの吐出側が負
圧状態になる場合にあっては、空隙253に連通する逆
止弁259の弁体267が負圧によって弁室265から
はなれ、外部からの空気が吸引されて空隙253内が大
気圧状態となり、大気状態のケーシング203内に封入
された潤滑油側と同じ圧力となって潤滑油が完全にシー
ルされ、エンジンへの吸入が防止される。
【0022】従って、このシール構造によれば、ラビリ
ンスシール247で圧力差をなくすようにすると共に空
隙253内と外部との圧力差に応じて逆止弁259から
空気を吸入させるようにして空隙253を均圧室として
機能させるようにし、常に軸受部分より圧力が低くなら
ないようにでき、シール性の向上を図ることができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の軸シール構造では、空隙253に生じる正負
圧状態の変動に対して、逆止弁259の作動だけで対応
するようになっているため、正負圧変動が多いときや急
激な正負圧変動に対して逆止弁259が追従することが
できず、空隙253を大気状態に保持することが困難で
あった。
【0024】また、空隙253を均圧室として機能させ
るために、逆止弁259とラビリンスシール247を用
いているため、構造が複雑になる。
【0025】さらに、均圧作用を行わせるには、ラビリ
ンスシール247の隙間段数を多く形成する必要があ
り、ラビリンスシール247の隙間段数を多く形成する
と、ロータ軸213,215の軸方向の長さが大きくな
り、これにより、機械全長が長くなって機械が大型化す
るという問題があった。
【0026】この発明は、このような従来の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは簡
単な構造で、ロータの吐出側の端部と軸受部との間のロ
ータ軸のシール性を向上することができるスクリュー式
過給機のシール装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
に、請求項1の発明は、ねじ状の雌雄一対のロータの各
ロータ軸の両端部をケーシングに軸受部を介して支持し
てなるスクリュー式過給機のシール装置であって、前記
ロータの吐出口側の端部と軸受部との間のロータ軸に、
軸受部側の潤滑油をシールする接触式シールと、ロータ
の吐出側の正負圧変動に応じて軸方向に移動可能に設け
られてロータの吐出側の正負圧変動を緩和するピストン
リングからなる圧力変動緩和部材とを配置すると共に、
前記接触式シールと圧力変動緩和部材との間に均圧用の
空隙を形成し、この空隙の内部圧力の変動に応じて外部
の空気と連通する連通路を設けたことを特徴としてい
る。
【0028】請求項2の発明は、請求項1記載のスクリ
ュー式過給機のシール装置において、前記接触式シール
は、リップシールで形成したことを特徴としている。
【0029】請求項3の発明は、請求項1及び2記載の
スクリュー式過給機のシール装置において、前記連通路
はその直径をロータの吐出側の最大負圧又は最大正圧が
前記圧力変動緩和部材により緩和され、前記空隙に生じ
た圧力変動を大気圧状態に戻すために必要な径を最大径
として設定したことを特徴としている。
【0030】
【0031】
【作用】請求項1の発明によれば、圧力変動緩和部材で
ロータの吐出側の正負圧変動を緩和すると共に、空隙内
が圧力変動したとき連通路から空気を連通して均圧室と
して機能させて接触式シールの両側の圧力を大気圧状態
とすることができる。これにより潤滑油のシール性が向
上される。
【0032】請求項2の発明によれば、リップシールで
請求項1の発明と同様に潤滑油のシール性を向上するこ
とができる。
【0033】請求項3の発明によれば、ロータの吐出側
に急激な正負圧変動があった場合でも圧力変動側緩和部
材により緩和された後で、空隙に生じた圧力変動を大気
圧状態に戻すために必要な空気を連通することができる
ように連通路の直径を設定したので、空隙を均圧室とし
て機能させることができ、これにより接触式の両側の圧
力を大気状態にするこができ、潤滑油のシール性の向上
を図ることができる。
【0034】
【0035】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0036】図1は、この発明の一実施例に係るシール
装置を備えたスクリュー式過給機の正面断面図である。
【0037】ケーシング1は、軸方向に3分割されたロ
ータケーシング3、ギヤケーシング5及びカバー7とか
らなり、ロータケーシング3内には、ねじ状の雌雄一対
のロータ9,11がロータケーシング3及び相互に接触
しないようにわずかの隙間をもたせて噛合せて配置さ
れ、各ロータ9,11と一体のロータ軸13,15の両
端部が軸受部17,19,21,23を介してロータケ
ーシング3とギヤケーシング5に回転可能に支持されて
いる。
【0038】ロータ9,11の吸入側でロータ軸13,
15の一端部をロータケーシング3に支持する軸受部1
7,19は、ベアリングハウジング25,27に組込ま
れたニードルベアリング29,31によって構成されて
いる。
【0039】また、ロータ9,11の吐出側でロータ軸
13,15の他端部をギヤケーシング5に支持する軸受
部21,23は、ボールベアリング33,35などによ
って構成されている。
【0040】ロータ9,11の吐出側における各ロータ
軸13,15の他端部は、軸受部21,23よりギヤケ
ーシング5内へオーバハングされており、雌ロータ軸1
3の軸端部には、ロータ9の吐出側から順にタイミング
ギヤ37と、増速機構を構成する小ギヤ39とが、キー
41を介してナット43で固定されている。
【0041】また、雄ロータ軸15の軸端部には、前記
タイミングギヤ37と噛合うタイミングギヤ45がリー
マピン47を介してナット49で固定されている。
【0042】前記雌ロータ軸13の小ギヤ39は、入力
軸51と一体に設けられた増速機構を構成する大ギヤ5
3と噛合されている。
【0043】入力軸51は、カバー7にボールベアリン
グ55などで構成された軸受部57を介して回転可能に
支持され、該入力軸51の他端部には、プーリ59が設
けられている。
【0044】プーリ59は、入力軸51の先端部にスプ
ライン連結されるとともに、ボルト61によって固定さ
れ、カバー7にボルト63を介して取り付けられた支持
ボス65の外周にボールベアリングなどで構成された軸
受部67を介して回転可能に支持されている。
【0045】ロータ軸13,15の他端部を支持するボ
ールベアリング33,35は、一端面をギヤケーシング
5内へ若干突出させ、押え部材としての押え金具69及
びビス71を介して固定し、また、入力軸51を支持す
るボールベアリング55は、一端面をギヤケーシング5
内へ若干突出させ、押え部材としての押え金具73及び
ビス75を介して固定して、機械全長のコンパクト化を
図っている。
【0046】ロータ9,11の吸入側の端部と、これら
の軸受部17,19との間のロータ軸13,15部分に
は、接触式シールとしてのリップシール77,79がそ
れぞれ設けられている。これらリップシール77,79
は、ベアリングハウジング25,27に取り付けられ、
ロータ軸13,15の外周に接触するようになってい
る。
【0047】ロータ9,11の吐出側の端部と、これら
の軸受部21,23との間のロータ軸13,15部分に
は、この発明の一実施例に係るシール装置が設けられて
いる。
【0048】このシール装置は、図1及び図2に示すよ
うにロータ9,11の端部側に設けられ、ロータ9,1
1の吐出側の正負圧状態の変化に対し、軸受部21,2
3側の急激な圧力変動を緩和する圧力変動緩和部材とし
てのピストンリング81,83と軸受部21,23側に
設けられ、ギヤケーシング5内の潤滑油をシールする接
触式シールとしてのリップシール85,87と、これら
ピストンリング81,83とリップシール85,87と
の間に形成され、連通路89,91を介して大気と連通
する均圧用の空隙93,95とから構成されている。
【0049】すなわち、ピストンリング81,83は環
状に形成され、ギヤケーシング5のロータ9,11の端
部側に形成された環状の凹部からなるシリンダ部97,
99に嵌装され、ロータ軸13,15に嵌合されたシー
ルジャーナル101,103に軸方向摺動可能に支持さ
れている。そして、シリンダ部97,99の内周との間
にわずかな隙間をもたせている。
【0050】リップシール85,87は、ギヤケーシン
グ5の軸受部21,32側に取り付けられ、ロータ軸1
3,15に嵌合されたシールジャーナル101,103
の外周と接触するようになっている。
【0051】さらに、ピストンリング81,83とリッ
プシール85,87との間に設けられた空隙93,95
は、ギヤケーシング5に形成された環状の凹部からな
り、空隙93,95はそれぞれシリンダ部97,99と
連通されている。さらに、各空隙93,95には、ギヤ
ケーシング5の外部の大気と連通する連通路89,91
が形成されている。
【0052】各連通路89,91の直径は、ロータ9,
11の吐出側の最大負圧がピストンリング81,83に
より減圧され、空隙93,95に生じた負圧を大気圧ま
で戻すために必要な直径を最大径として設定している。
【0053】次に、この実施例によるスクリュー過給機
の作用について説明する。このようなスクリュー式過給
機Sは、例えば、図4に示すように、エンジン239の
スロットルバルブ241と吸気管243との間に設けら
れ、エンジン239の駆動力の一部がプーリ59を介し
て伝達される。
【0054】プーリ59から入力軸51に入力された回
転力は、増速機構の大ギヤ53と小ギヤ39で増速され
て雌ロータ軸13を介して雌ロータ9に伝達され、ま
た、雌ロータ軸13からタイミングギヤ37,45及び
雄ロータ軸15を介して雄ロータ11に同期されて伝達
される。そして、雌雄一対のロータ9,11は、ロータ
ケーシング3及び相互に接触することなく噛合いながら
回転し、吸入側の空気を吐出側へ圧送する。
【0055】このように作動するスクリュー式過給機に
おいて、シール装置は、つぎのようにしてシールを行な
う。
【0056】すなわち、圧力変動緩和部材としてのピス
トンリング81,83と潤滑油をシールする接触式シー
ルとしてのリップシール85,87とがロータ9,11
の吐出側の端部と軸受部21,23との間のロータ軸1
3,15に並べて配置しているので、ロータ9,11側
からの空気がピストンリング81,83でシールされる
一方、タイミングギヤ37,45及び増速機構の大ギヤ
53と小ギヤ39が収納されたギヤケーシング5内に封
入された潤滑油がリップシール85,87でシールされ
る。
【0057】そして、ロータ9,11の吐出側が正圧状
態となったり、逆に負圧状態になる場合にあっても、ピ
ストンリング81,83とリップシール85,87との
間に設けた空隙93,95に大気と連通する連通路8
9,91を設けているので、正圧状態になる場合には、
空隙93,95内が大気状態のギヤケーシング5と同じ
圧力になって潤滑油がリップシール85,87で完全に
シールされ、エンジンへの吸入が防止される。
【0058】また、ロータ9,11の吐出側が負圧状態
になる場合には、ピストンリング81,83が負圧によ
ってロータ9,11側へ移動して該ピストンリング8
1,83を境にして急激な圧力変動が緩和され、空隙9
3,95内に連通路89,91から空気が吸入され、空
隙93,95内が大気圧状態となり、大気状態のギヤケ
ーシング5と同じ圧力となって潤滑油が完全にシールさ
れ、エンジンへの吸入が防止される。
【0059】以上のように、ロータ9,11の吐出側の
圧力が正負圧変動しても、空隙93,95内を常に大気
圧に近い状態に保つことができ、潤滑油をシールするこ
とができ、シール性が向上する。
【0060】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、圧力変動緩和部材でロータの吐出側の正負
圧変動を緩和すると共に、空隙内が圧力変動したとき、
連通路から空気を連通して空隙を均圧室として機能させ
て、接触式シールの両側の圧力を大気圧状態とすること
ができる。
【0061】従って、潤滑油のシール性を向上するとが
できる。
【0062】請求項2の発明によれば、リップシールで
請求項1の発明と同様に潤滑油のシール性を向上するこ
とができる。
【0063】請求項3の発明によれば、ロータの吐出側
に急激な正負圧変動があった場合でも、圧力変動緩和部
材に緩和された後で、空隙に生じた圧力変動を大気圧状
態に戻すために必要な空気を連通路から吸入できるよう
に、連通路の直径を設定したので、空隙を均圧室として
機能させることができ、これにより接触式シールの両側
の圧力を大気圧状態にすることができる。
【0064】従って、潤滑油のシール性を向上すること
ができる。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るシール装置を備えた
スクリュー式過給機の正面断面図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す正面断面図である。
【図3】従来例に係るスクリュー式過給機の正面断面図
である。
【図4】エンジンへの搭載例の説明図である。
【図5】従来例に係るスクリュー式過給機のシール構造
を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 3 ロータケーシング 5 ギヤケーシング 9 雌ロータ 11 雄ロータ 13 雌ロータ軸 15 雄ロータ軸 17,19,21,23 軸受部 37 タイミングギヤ 39 小ギヤ(増速機構) 45 タイミングギヤ 51 入力軸 53 大ギヤ(増速機構) 81,83 ピストンリング(圧力変動緩和部材) 85,87 リップシール(接触式シール) 89,91 連通路 93,95 空隙(均圧室)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 33/36 F02B 39/00 F04C 18/16 F04C 27/00 331

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ状の雌雄一対のロータの各ロータ軸
    の両端部をケーシングに軸受部を介して支持してなるス
    クリュー式過給機のシール装置であって、前記ロータの
    吐出口側の端部と軸受部との間のロータ軸に、軸受部側
    の潤滑油をシールする接触式シールと、ロータの吐出側
    の正負圧変動に応じて軸方向に移動可能に設けられてロ
    ータの吐出側の正負圧変動を緩和するピストンリングか
    らなる圧力変動緩和部材とを配置すると共に、前記接触
    式シールと圧力変動緩和部材との間に均圧用の空隙を形
    成し、この空隙の内部圧力の変動に応じて外部の空気と
    連通する連通路を設けたことを特徴とするスクリュー式
    過給機のシール装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスクリュー式過給機のシ
    ール装置において、前記接触式シールは、リップシール
    で形成したことを特徴とするスクリュー式過給機のシー
    ル装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のスクリュー式過
    給機のシール装置において、前記連通路はその直径をロ
    ータの吐出側の最大負圧又は最大正圧が前記圧力変動緩
    和部材により緩和され、前記空隙に生じた圧力変動を大
    気圧状態に戻すために必要な径を最大径として設定した
    ことを特徴とするスクリュー式過給機のシール装置。
JP10951294A 1994-05-24 1994-05-24 スクリュー式過給機のシール装置 Expired - Fee Related JP3344825B2 (ja)

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