JP6313178B2 - オイルフリースクリュ圧縮機及びその設計方法 - Google Patents

オイルフリースクリュ圧縮機及びその設計方法 Download PDF

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Description

この発明は、オイルフリースクリュ圧縮機に関する。
オイルフリースクリュ圧縮機では、無給油且つ非接触で回転可能な雄雌一対のスクリュロータによって空気が圧縮される。オイルフリースクリュ圧縮機では、ロータ室で作られた圧縮空気が回転軸を伝わって漏洩したり、回転軸を駆動するギアや回転軸を支持する軸受に供給された潤滑油がロータ室に流入したりすることがある。このことを防止するために、ロータ室と軸受との間には、軸封装置が配設されている。軸封装置は、ロータ室からの圧縮空気をシールするエアシール部と、軸受からの潤滑油をシールするオイルシール部と、を備える。
アンロード運転時にロータ室が負圧になった際に、軸受等に供給された潤滑油が、僅少ではあるものの、オイルシール部を通過してロータ室内に流入することがある。そこで、オイルシール部のロータ室側端部に形成された通気間隙と、ケーシングの大気側と、を連通する大気開放通路が設けられている。ロータ室が負圧になったとき、大気開放通路を通じて大気が通気間隙に導入されることによって、潤滑油がロータ室に流入するのを防止している。
上記のような軸封装置を備えるオイルフリースクリュ圧縮機は、例えば、特許文献1,2に開示されている。
特開2011−256828号公報 特開2008−255796号公報
特許文献1に開示された無給油式スクリュ圧縮機では、エアシールとビスコシールとの間に形成されたシールボックス部又はシールボックスの連通孔が、ケーシングに形成された大気開放孔に連通している。これにより潤滑油がロータ室に流入するのを防止している。また、特許文献2に開示されたオイルフリーロータリ圧縮機では、オイルシール部とエアシール部とを隔てるようにバッファ空間が形成され、漏出した潤滑油がバッファ空間に一時的に貯留されることで潤滑油がロータ室に流入するのを防止している。すなわち、上記2つの特許文献は、大気開放孔や連通孔等から構成される大気開放通路による、ロータ室への潤滑油の流入防止技術を開示する。
しかしながら、上記2つの特許文献は、軸封装置及び大気開放通路をどのような構成にすれば、潤滑油の流入防止と圧縮性能とが両立できるかについて何らの開示も無い。
ところで、大気開放通路においては、通路が全長にわたって同じ開口断面積で開口していることはほとんど無く、通常、通路の一部が狭くなっている狭窄部が存在する。狭窄部の開口断面積が小さいほど、また狭窄部の長さが長いほど、より大きな圧力損失を生じて、潤滑油の流入防止効果が小さくなるという問題がある。
また、安全側で考えると、大気開放通路の開口断面積を大きくすることが好ましい。大気開放通路の開口断面積が大きくなると、回転軸の軸線方向長さが長くなるため、回転軸が撓み易くなる。回転軸の撓みによってエアシール部及びオイルシール部での各軸封能力が低下する。また、回転軸の撓みを考慮すると、雌雄のスクリュロータの隙間やスクリュロータとケーシングとの隙間が広がった構成になってしまう。当該構成は、圧縮機の圧縮性能に悪影響を及ぼす。このように、大気開放通路による潤滑油の流入防止と圧縮性能確保とは、トレードオフの関係にあるにもかかわらず、従来、この点について特段の考慮がなされていなかった。
したがって、この発明の解決すべき技術的課題は、潤滑油の流入防止と圧縮性能確保とを両立できる、オイルフリースクリュ圧縮機及びその設計方法を提供することである。
上記技術的課題を解決するために、この発明によれば、以下のオイルフリースクリュ圧縮機が提供される。
すなわち、
非接触で互いに噛み合う雄雌一対のスクリュロータと、
前記スクリュロータが収容されるロータ室を有するケーシングと、
前記スクリュロータの回転軸を支持する軸受と、
前記軸受側に配置されるオイルシール部と、前記ロータ室側に配置されるエアシール部とを有して前記回転軸を軸封する軸封装置と、
前記オイルシール部と前記エアシール部との間に位置するとともに前記回転軸の外周面と前記軸封装置の内周面との間に形成された通気間隙と、
前記ケーシングの大気側と前記通気間隙とを連通する大気開放通路と、を備えるオイルフリースクリュ圧縮機において、
前記大気開放通路において通路が最も狭くなっている最小狭窄部での実効開口断面積をSh、実効狭窄長をLhとし、
前記エアシール部における微小隙間での回転軸直交方向の軸封断面積をSa、実効軸封長をLaとし、
アンロード運転時での前記ロータ室における負圧の絶対値を|P2|とし、
アンロード運転時での前記オイルシール部の最小差圧をΔPbとするとき、
(La/Sa2.5)/(Lh/Sh2.5)>|P2|/ΔPbとなるように前記最小狭窄部、前記エアシール部及び前記オイルシール部を設定してなることを特徴とする。
後で詳述するように、空気配管の圧力損失に係る近似式を、大気開放通路の最小狭窄部及びエアシール部に適用するとともに、オイルシール部の最小差圧ΔPbが、通気間隙における負圧の絶対値|P2|よりも大きくなるように、オイルフリースクリュ圧縮機が構成されている。それによって、通気間隙にある空気を軸受の方に押し出そうとするので、ロータ室への潤滑油の流入が防止される。また、大気開放通路の最適化によって圧縮性能を確保することができる。したがって、この発明によれば、潤滑油の流入防止と圧縮性能確保とを両立することができる。
この発明に係るオイルフリースクリュ圧縮機の概略構成を示す縦断面図である。 図1に示したオイルフリースクリュ圧縮機における軸封装置及びその周辺部を示す部分断面図である。 図2に示した軸封装置及びその周辺部を詳細に説明する部分断面図である。 大気開放通路を説明する模式図である。 エアシール部を説明する模式図である。 圧力損失を生じさせる部分での各種寸法と、通気間隙における負圧の絶対値と、オイルシール部の最小差圧との関係を模式的に説明する図である。
まず、この発明の一実施形態に係るオイルフリースクリュ圧縮機1の概略構成について、図1を参照しながら詳細に説明する。
オイルフリースクリュ圧縮機1では、雄雌咬合する一対のスクリュロータ16が、ケーシング12に形成されたロータ室15内に収容されている。ケーシング12は、例えば、ケーシング本体、吐出側ケーシング部及び吸込側ケーシング部によって構成することができる。
ケーシング12は、ロータ室15に圧縮対象の空気を供給する吸込口17と、ロータ室15内でスクリュロータ16によって圧縮された圧縮空気を排出する吐出口18とを、備えている。スクリュロータ16の吐出側及び吸込側の各端部には、回転軸21がそれぞれ設けられている。吐出側及び吸込側における回転軸21の各端部には、駆動ギア28及びタイミングギア27が分かれて取り付けられている。図示しないモータの回転駆動力は、駆動ギア28を介して一方のスクリュロータ16に伝達され、一方のスクリュロータ16に伝達された回転駆動力は、タイミングギア27を介して他方のスクリュロータ16に伝達される。一対のスクリュロータ16が非接触状態で互いに噛み合って回転することにより、空気が吸込口17から吸い込まれる。吸込口17から吸い込まれた空気は、所定の圧力まで圧縮され、圧縮空気が吐出口18から吐出される。
ケーシング12の吐出側には、吐出側の軸封装置装填空間10が形成されている。吐出側の軸封装置装填空間10には、吐出側の回転軸21を回転可能に支持する玉軸受(2列のアンギュラ玉軸受)19及び軸受(ローラ軸受)22と、吐出側の軸封装置20とが装填される。ケーシング12の吸込側においても、吸込側の軸封装置装填空間10が形成されている。吸込側の軸封装置装填空間10には、吸込側の回転軸21を回転可能に支持する軸受(ローラ軸受)22と、吸込側の軸封装置20とが装填される。
ケーシング12の外側(大気側)及び内周側をつないで大気に連通する大気開放孔24aが、ケーシング12に設けられている。また、軸受19,22やタイミングギア27に潤滑油を供給するためのオイル供給孔26が、ケーシング12に設けられている。
吐出側及び吸込側の軸封装置装填空間10のそれぞれに装填される軸封装置20は、ロータ室15に関して、実質的に対称に構成されている。以下、図2及び3を参照しながら、吐出側の軸封装置20及びその周辺部について詳細に説明する。
図2は、図1に示したオイルフリースクリュ圧縮機1での吐出側の軸封装置20及びその周辺部を示す部分断面図である。
軸受22側からロータ室15側に向けて順に、軸受22と、潤滑油をシールする第1軸封部30と、圧縮空気をシールする第2軸封部40とが、軸封装置装填空間10に装填されている。軸封装置装填空間10に装填された軸受22での反ロータ室15側の端部が、ストッパ29によって規制されている。なお、第1軸封部30及び第2軸封部40が、後述する嵌合構造によって一体的に連結されることにより、軸封装置20が構成される。
軸封装置20が軸封装置装填空間10に対して容易に着脱自在に組み付けられるように、軸封装置装填空間10と軸封装置20との間には、すき間ばめ(JIS B 0401)よりも大きめのクリアランスが設けられている。大きめのクリアランスを設けると軸封能力が犠牲になるため、オイルシール31とケーシング12との間及びパッキンケース41とケーシング12との間には、それぞれ、Oリング35,46が配設されている。当然のことながら、Oリング35,46による軸封能力を発揮し得る範囲で、クリアランスの寸法が設定されている。好ましくは、Oリング35,46は、それぞれ、オイルシール31の凹部(環状の溝)34と、パッキンケース41の凹部(環状の溝)45と、に分かれて配設されている。オイルシール31の凹部(環状の溝)34と、パッキンケース41の凹部(環状の溝)45とは、それぞれ、オイルシール31及びパッキンケース41の外周面において周方向に沿って形成されている。オイルシール31のOリング35とパッキンケース41のOリング46とによって、ケーシング12と第1軸封部30及び第2軸封部40との間での圧縮空気の漏洩をそれぞれ防止することができる。
第1軸封部30は、オイルシール部32を有する非接触のオイルシール31である。オイルシール部32は、例えば、オイルシール31の内周面に螺旋状の溝が形成されたビスコシール32である。ビスコシール32は、回転軸21の回転で、ビスコシール32の内周面と回転軸21の外周面との間にある空気の粘性によってポンプ作用を生じる。ビスコシール32のポンプ作用で潤滑油が軸受22の方に押しやられることによって、ロータ室15方向への潤滑油の流出が防止される。なお、ビスコシール32の螺旋状の溝は、図2,3では省略されているが、図4に図示されている。ビスコシール32の螺旋状の溝が、オイルシール31の内周面に形成されるため、オイルシール31は切削のしやすい金属材料からできている。
オイルシール31のロータ室15側の端部36には、ロータ室15側に向けて突出する円筒形状の外周面を有する嵌合凸端部33が形成されている。嵌合凸端部33は、後述するパッキンケース41の嵌合凹端部44に対して、締まりばめ(JIS B 0401)又は中間ばめ(JIS B 0401)によって嵌合するように構成されている。オイルシール31及びパッキンケース41は、嵌合構造によって一体的に連結されている。嵌合凹端部44と嵌合凸端部33との隙間が、非常に小さくて実質的には無いように構成されているので、当該隙間からの圧縮空気の漏洩が防止される。
第2軸封部40は、軸受22側に配置された第1エアシール40Aと、ロータ室15側に配置された第2エアシール40Bと、を備える。
第1エアシール40Aは、パッキンケース41と、非接触のシールリング42と、弾性体43と、から構成されている。パッキンケース41のロータ室15側の端部には、径方向内側に突出した突出部49が形成されている。オイルシール31の端部36とパッキンケース41の突出部49との間の空間には、円筒形状のシールリング収容空間48が形成されている。シールリング収容空間48には、弾性体43と、該弾性体43によって回転軸21の軸線方向(本実施形態においては軸受22の方向)に付勢されて支持されるシールリング42とが、収容されている。シールリング42は、その内径が回転軸21の外径よりも僅かに大きいように寸法構成されている。そして、シールリング42は、例えば、回転軸21と同じ材質(例えばステンレス鋼)を母材にして、母材の表面に摩擦係数の小さい皮膜をコーティングしたものを用いることができる。弾性体43は、金属製の弾性部材(例えば、波形ばね、波形ワッシャ又は圧縮コイルばね等)である。
弾性体43によって弾性的に支持されたシールリング42は、回転軸21が撓んだ場合でも、径方向に移動することができる。シールリング42の内周面と、回転軸21の外周面との間には、第2軸封部40の第1エアシール部61が形成される。第1エアシール部61は、微小隙間Ga(図3,5に図示)を有する。そして、圧縮空気が第1エアシール部61の微小隙間Gaを通過しようとするときに大きな圧力損失が生じることによって、圧縮空気の漏洩を抑制することができる。
第1エアシール40Aのロータ室15側には、第2エアシール40Bが配置されている。第2エアシール40Bは、非接触のシールリング52と弾性体53とから構成されている。ケーシング12における軸封装置装填空間10のロータ室15側の端部には、ガスシール収容空間58が形成されている。ガスシール収容空間58には、弾性体43と、該弾性体53によって回転軸21の軸線方向(本実施形態においては軸受22の方向)に付勢されて支持されるシールリング52とが、収容されている。ガスシール収容空間58は、第1エアシール40Aよりも小さな内径寸法を有する円筒形状をしている。
シールリング52も径方向に移動することができ、シールリング52の内周面と、回転軸21の外周面との間には、第2エアシール部62が形成される。第2エアシール部62も、微小隙間Gaを有する。そして、圧縮空気が第2エアシール部62の微小隙間Gaを通過しようとするときに大きな圧力損失が生じることによって、圧縮空気の漏洩を抑制することができる。
第2軸封部40が第1エアシール40Aに加えて第2エアシール40Bを備えることにより、第2軸封部40の軸封能力が向上する。第1エアシール40A及び第2エアシール40Bにおいて、シールリング42,52及び弾性体43,53をそれぞれ共有化することによって、低コスト化を図ることができる。
次に、図3,4を参照しながら、大気開放通路24を説明する。
ケーシング12における、Oリング35に対応する位置とOリング46に対応する位置との間であって、オイルシール31に対面する部分には、大気開放孔24aが形成されている。大気開放孔24aは、ケーシング12を貫通して、軸封装置装填空間10とケーシング12の外側(大気側)とを連通する。
ケーシング12の内周側には、内周環状空間24gの少なくとも一部を構成する内周環状溝24bが、大気開放孔24aの内側端部と重なるように形成されている。内周環状溝24bは、ケーシング12の内周面において周方向に沿って形成された環状の溝である。内周環状溝24bは、例えば、回転軸21の軸線方向に沿って切断した部分断面において、略半円形状をしている。回転軸21の軸線方向における内周環状溝24bの両端部には、それぞれ、テーパー状拡張部24cが形成されている。各テーパー状拡張部24cは、回転軸21の軸線方向における内周環状溝24bの両端部を、C面又はR面に面取りすることによって形成される。各テーパー状拡張部24cにおいては、ロータ室15側及び軸受22側の各端部が先細に張り出している。内周環状溝24bと、ロータ室15側及び軸受22側のテーパー状拡張部24cとによって、ケーシング12側の内周環状空間24gが構成されている。大気開放孔24aが、ケーシング12側の内周環状空間24gに連通している。大気開放孔24aとケーシング12側の内周環状空間24gとが、ケーシング側大気開放通路24mを構成する。
他方、軸封装置20のオイルシール31には、オイルシール31を径方向に貫通する連通孔31aが少なくとも1つ(通常、複数個)形成されている。当該連通孔31aは、形状を限定しないが、例えば連通孔31aの長さ直交方向の開口断面が円形である丸穴である。この発明を限定しない連通孔31aは、例えば、4つが90度の角度で等しく配置されている。オイルシール31の外周側には、外周環状空間31bが形成されている。外周環状空間31bは、内周環状溝24bに臨むように軸封装置20の外周面において周方向に沿って形成された環状の溝である。外周環状空間31bは、形状を限定しないが、例えば回転軸21の軸線方向に沿って切断した部分断面において、矩形形状をしている。回転軸21の軸線方向における外周環状空間31bの開口部の幅は、連通孔31aの開口径以上である。
各連通孔31aは、軸封装置20に形成された外周環状空間31bに連通している。連通孔31aと外周環状空間31bとによって、軸封装置側大気開放通路31mが構成されている。軸封装置側大気開放通路31mは、ケーシング12に形成された内周環状空間24gを介して、大気開放孔24aに連通している。したがって、軸封装置20側の連通孔31a及び外周環状空間31bと、ケーシング12側の内周環状空間24g及び大気開放孔24aとは、大気に連通していて、大気開放通路24を構成する。このように、大気開放通路24は、ケーシング側大気開放通路24mと軸封装置側大気開放通路31mとによって構成されている。なお、上記構成では、ケーシング12側の内周環状空間24gと軸封装置20側の外周環状空間31bとによって、軸封装置20を周方向で取り囲む空間(特許請求の範囲に記載の「環状空間」に対応)25が構成されている。
ケーシング12が鋳物で製造される場合、鋳物による公差が考慮される。その場合、図3に示すように、回転軸21の軸線方向において、内周環状溝24bと両側のテーパー状拡張部24cとを足し合わせた幅(すなわち内周環状空間24gの開口部の幅)は、外周環状空間31bの開口部の幅に対して大きめの所定のサイズに寸法構成される。ケーシング12を鋳物で製造したときに、設計範囲の公差が発生しても、回転軸21の軸線方向において、外周環状空間31bが内周環状溝24bと両側のテーパー状拡張部24cとに必ず重なり合って、回転軸21の軸線方向のズレを吸収することができる。ケーシング12が鋳物で製造される場合、大気開放孔24aは鋳抜き穴を用いることができるが、機械加工によって形成することもできる。
第1軸封部30のビスコシール32と第2軸封部40のシールリング42との間の回転軸21の軸線方向の間隙には、エアシール部60の回転軸直交方向の軸封断面積よりも流路断面積の広い通気間隙50が配設されている。各連通孔31aが通気間隙50に連通しているので、通気間隙50は、大気開放された大気開放通路24と連通している。したがって、通気間隙50は、大気開放通路24を通じて大気開放される。
図3に示すように、エアシール部60は、第1実効軸封長La1を有する第1エアシール部61と、第2実効軸封長La2を有する第2エアシール部62と、によって構成されている。そして、エアシール部60での実効軸封長Laは、La1+La2である。なお、後述するように、ビスコシール32は、アンロード運転時において、最小差圧ΔPbを発生する。
ところで、アンロード運転時では、ロータ室15内が負圧になる。当該負圧は、回転軸21の外周面と軸封装置20の内周面との間に形成される間隙を通じて、軸受22における潤滑油をロータ室15内に引き寄せる働きをする。これに対して、大気開放された大気開放通路24及び通気間隙50を配設することによって、軸受22における潤滑油がロータ室15内に流入することを防止しようとしている。しかしながら、アンロード運転時に大気開放通路24で生じる圧力損失によって、現実的には、通気間隙50での圧力は大気圧にはならない。
大気開放通路24の開口断面積を大きくすると、大気開放孔24a等の形成や加工が容易になるとともに圧力損失が小さくなるので、通気間隙50での圧力を大気圧に近づけることができ、潤滑油がロータ室15に流入することを防止できる。したがって、潤滑油の流入防止という観点からは、大気開放通路24の開口断面積をできるだけ大きくすることが好ましい。
その反面、大気開放通路24の開口断面積を大きくすると、回転軸21の軸線方向の長さが長くなるため、回転軸21が撓み易くなる。回転軸21の撓みによって、エアシール部60やビスコシール32での軸封能力が低下する。また、回転軸21の撓みを考慮して、雌雄のスクリュロータ16の隙間やスクリュロータ16とケーシング12との隙間を広げる必要がある。ところが、隙間が広げられると、オイルフリースクリュ圧縮機1の圧縮性能に悪影響を及ぼすという問題がある。このように、潤滑油の流入防止と圧縮性能確保とは、トレードオフの関係にあるにもかかわらず、従来、この点について特段の考慮がなされていなかった。そこで、この発明では、潤滑油の流入防止と圧縮性能確保とを両立できる、オイルフリースクリュ圧縮機1及びその設計方法を提供しようとするものである。
図3乃至6を参照しながら、潤滑油の流入防止と圧縮性能確保とを両立できる、オイルフリースクリュ圧縮機1の設計方法を説明する。
アンロード運転時での通気間隙50及びロータ室15における負圧(大気圧を基準圧(0Pa)として表示した圧力)を、それぞれ、P1,P2とする。また、P1,P2の絶対値をそれぞれ、|P1|,|P2|とする。エアシール部60及び大気開放通路24で生じる圧力損失を、それぞれ、ΔPa,ΔPhとする。
そのとき、|P1|,|P2|,ΔPa,ΔPhの間には、以下の関係がある。
|P1|=ΔPh
|P2|=ΔPh+ΔPa
P1をP2,ΔPh,ΔPaを用いて表現すると、次式が得られる。
|P1|=|P2|・(ΔPh+ΔPa)-1・ΔPh
ΔPa≫ΔPhであるので、
|P1|≒|P2|・(ΔPa)-1・ΔPh (1)
一般に、空気配管の圧力損失ΔPは、以下の(2)式で表される。
ΔP=f・L・d-1・ρ・U2 (2)
ここで、fは管摩擦係数、Lは管路長、dは相当直径、ρは空気の密度、Uは空気の流速である。
エアシール部60及び大気開放通路24における空気の密度U及び管摩擦係数fのそれぞれが等しいとすると、圧力損失ΔPが、(3)式に示すように、管路長Lに比例し、相当直径dに反比例し、空気の流速Uの2乗に比例する。
ΔP∝L・d-1・U2 (3)
空気の流速Uが相当直径dの2乗に反比例し、管路断面積Sが相当直径dの2乗に比例する。このことから、(3)式における圧力損失ΔPは、(4)式に示した近似式で表される。
ΔP∝L・d-1・d-4=L・S-2.5 (4)
(4)式から、圧力損失ΔPは、管路長Lに比例し、管路断面積Sの2.5乗に反比例する。
(4)式に示した関係をエアシール部60での圧力損失ΔPaと大気開放通路24での圧力損失ΔPhとにそれぞれ適用すると、圧力損失ΔPa,ΔPhのそれぞれが、(5)式,(6)式に示した近似式で表される。
ΔPa∝La・Sa-2.5 (5)
ΔPh∝Lh・Sh-2.5 (6)
(5)式及び(6)式において、La,Lhは、それぞれ、エアシール部60での実効軸封長,大気開放通路24において通路が最も狭くなっている最小狭窄部24dでの実効狭窄長である。また、Sa,Shは、それぞれ、エアシール部60における微小隙間Gaでの回転軸直交方向の軸封断面積,大気開放通路24の最小狭窄部24dでの実効開口断面積である。なお、最小狭窄部24dというのは、大気開放通路24において通路の開口が狭くなった部分や広くなった部分がある中で、通路の開口が最も狭くなっていることによって大気開放通路24における圧力損失が最大となる部分である。そして、最小狭窄部24dでの実効狭窄長及び実効開口断面積というのは、最小狭窄部24dにおいて、最大の圧力損失に実質的に関与する部分についての狭窄長及び開口断面積を指している。
オイルシール部32の最小差圧ΔPbが、通気間隙50における負圧の絶対値|P1|よりも大きいならば、通気間隙50にある空気が、オイルシール部32の最小差圧ΔPbによって軸受22の方に押し出される。したがって、以下の(7)式が満たされるとき、ロータ室15への潤滑油の流入が防止される。なお、オイルシール部32の最小差圧ΔPbは、アンロード運転時でのあらゆる状況を考慮したときに、オイルシール部32において生じる差圧のうちの最も小さい差圧を指している。
ΔPb>|P1| (7)
上記の(1)式,(5)式及び(6)式を用いて(7)式を変形すると、(8)式のようになる。
ΔPb>|P2|・(La・Sa-2.5)-1・(Lh・Sh-2.5) (8)
(8)式を整理すると、(9)式が得られる。
(La/Sa2.5)/(Lh/Sh2.5)>|P2|/ΔPb (9)
エアシール部60での実効軸封長La,軸封断面積Sa、大気開放通路24での実効狭窄長Lh,実効開口断面積Sh、ロータ室15における負圧の絶対値|P2|及びオイルシール部32の最小差圧ΔPbが、(9)式を満たすように構成されるとき、ロータ室15への潤滑油の流入が防止される。また、大気開放通路24における開口断面積の最適化によって、圧縮性能を確保することもできる。したがって、(9)式に従ってオイルフリースクリュ圧縮機1を構成することにより、大気開放通路24による潤滑油の流入防止と圧縮性能確保とを両立することができる。
図5に示したエアシール部60は、第1実効軸封長La1を有する第1エアシール部61と、第2実効軸封長La2を有する第2エアシール部62と、によって構成されているので、エアシール部60での実効軸封長Laは、La1+La2である。エアシール部60における微小隙間Gaでの回転軸直交方向の軸封断面積は、Saである。
図4に示した大気開放通路24では、ケーシング12側の大気開放孔24aが、開口断面積Sh1の大気開放孔狭窄部24d1を有するので、ケーシング12側の大気開放孔24aによる実効開口断面積ShがSh1になる。軸封装置20側の連通孔31aのうちi番目の連通孔31aが、開口断面積Sh2iの連通孔狭窄部24d2を有している。連通孔31aは、開口断面積Sh2iの連通孔狭窄部24d2をn(nは1以上の自然数)個有して、n個の連通孔31aによる総開口断面積Sh2がSh21+Sh22+・・・+Sh2(n-1)+Sh2nになる。したがって、軸封装置20側のn個の連通孔31aによる実効開口断面積Shが、次の関係を満たす。
Figure 0006313178
開口断面積Sh1の大気開放孔狭窄部24d1及び総開口断面積Sh2の連通孔狭窄部24d2において、実効開口断面積Shが最小となる方が、主たる圧力損失を生じる最小狭窄部24dとなる。すなわち、実効開口断面積Shを次のように示すことができる。
Figure 0006313178
なお、内周環状溝24b及び外周環状空間31bにおける環状の流路の断面積は、それぞれ、大気開放孔24aの開口断面積及び連通孔31aの総開口断面積よりも十分に大きく構成されているので、それらが最小狭窄部24dになることはない。
最小狭窄部24dがケーシング側大気開放通路24mの大気開放孔24aにある場合、大気開放通路24での実効開口断面積ShがSh1になり、実効狭窄長LhがLh1になる。最小狭窄部24dが軸封装置側大気開放通路31mの連通孔31aとなる場合、大気開放通路24での実効開口断面積ShがSh2になり、実効狭窄長LhがLh2になる。このように、大気開放通路24において、最小狭窄部24dがケーシング12側の大気開放孔24a又は軸封装置20側の連通孔31aのいずれに存在するかに応じて、大気開放通路24での実効開口断面積Sh,実効狭窄長Lhが変動する。したがって、大気開放通路24の構成に即して、実効開口断面積Sh,実効狭窄長Lhを適切に寸法構成することができる。
図6は、圧力損失を生じさせる部分での各種寸法(La,Sa,Lh,Sh)と、通気間隙50における負圧の絶対値|P1|と、オイルシール部32の最小差圧ΔPbとの関係を模式的に示している。図6では、(La/Sa2.5)/(Lh/Sh2.5)を横軸に、通気間隙50における負圧の絶対値|P1|を縦軸にしてプロットしている。図6に示した設計曲線Qは、双曲線形状をしている。オイルシール部32の最小差圧ΔPbを示す一点鎖線の横線が、交点B(Bx,By)で設計曲線Qと交わっている。
設計曲線Qは、|P1|がByよりも大きな値を有する部分を太い点線Qaで、|P1|がByよりも小さな値を有する部分を太い実線Qbでそれぞれ示している。|P1|がByよりも大きな値を有する場合、通気間隙50における負圧の絶対値|P1|がオイルシール部32の最小差圧ΔPbよりも大きくなるため、潤滑油が流入する恐れがある。|P1|がByよりも小さな値を有する場合、通気間隙50における負圧の絶対値|P1|がオイルシール部32の最小差圧ΔPbよりも小さくなるため、潤滑油の流入を効果的に防止することができる。したがって、|P1|がByよりも小さな値を有するように、すなわち、(La/Sa2.5)/(Lh/Sh2.5)がBxよりも大きな値を有するように構成することにより、潤滑油の流入を効果的に防止することができる。
なお、上記実施形態では、吐出側の軸封装置20を説明したが、吸込側の軸封装置20についてもこの発明を適用することができる。軸封装置20における第2軸封部40の構造は、上記実施形態に限定されるものではない。第2軸封部40におけるエアシール部の個数やシールリングの向きは、適宜に変更することができる。第2軸封部40としては、シールリング42,52の代わりに、ラビリンスシール等の公知のシール部材を用いることもできる。第1軸封部30のオイルシール部32として、所謂ビスコシール32を例示したが、ラビリンスシール等の公知のシール構造を用いることができる。
また、上記実施形態では、オイルシール31及びパッキンケース41は、それぞれ、単一の部材で構成されているが、組付け時に一体的な構成となるものであれば、それぞれ、回転軸21の軸線方向に分割された2以上の部材で構成されてもよい。また、オイルシール31は、オイルシール部32と、オイルシール部32を保持する本体部と、から構成されてもよい。また、回転軸21の表面は、母材そのものであっても、母材表面に各種皮膜等が設けられていてもよい。また、この発明における回転軸21は、回転軸21が単独で用いられる態様と、図示しないスリーブが回転軸21の外周面側に固定された態様とを含む。
さらに、上記実施形態では、ケーシング12側の内周環状空間24g及び軸封装置20側の外周環状空間31bの両方によって、環状空間25が構成されている。しかしながら、内周環状空間24g又は外周環状空間31bのいずれか一方によって、環状空間25が構成される態様であってもよい。
以上の説明から明らかなように、この発明に係るオイルフリースクリュ圧縮機1では、空気配管の圧力損失に係る近似式を、大気開放通路24の最小狭窄部24d及びエアシール部60に適用している。それとともに、オイルシール部32の最小差圧ΔPbが、通気間隙50における負圧の絶対値|P1|よりも大きくなるように構成されている。それにより、通気間隙50にある空気を軸受22の方に押し出そうとするので、ロータ室15への潤滑油の流入が防止される。また、大気開放通路24の開口断面積の最適化によって、圧縮性能を確保することもできる。したがって、オイルフリースクリュ圧縮機1において、潤滑油の流入防止と圧縮性能確保とを両立することができる。
この発明は、上記特徴に加えて次のような特徴を備えることができる。
すなわち、大気開放通路24が、ケーシング12に形成された大気開放孔24aと、軸封装置20に形成された少なくとも1つの連通孔31aと、を有し、軸封装置20を周方向で取り囲む環状空間25が、ケーシングの内周側と軸封装置の外周側との両方、又はいずれか一方によって構成されて、環状空間25を介して、大気開放孔24a及び少なくとも1つの連通孔31aが連通し、最小狭窄部24dは、大気開放孔24aの開口断面積Sh1と少なくとも1つの連通孔31aの総開口断面積Sh2とのうちの小さい方である。当該構成によれば、最小狭窄部24dがケーシング12側の大気開放孔24a又は軸封装置20側の連通孔31aのいずれに存在するかに応じて、大気開放通路24での実効開口断面積Sh,実効狭窄長Lhが変動する。したがって、大気開放通路24の構成に即して、実効開口断面積Sh,実効狭窄長Lhを適切に寸法構成することができる。
オイルシール部32がビスコシールである。当該構成によれば、ビスコシール32の螺旋状の溝によって、潤滑油がロータ室15に流入することが防止される。
1 オイルフリースクリュ圧縮機
10 軸封装置装填空間
12 ケーシング
15 ロータ室
16 スクリュロータ
17 吸込口
18 吐出口
20 軸封装置
21 回転軸
22 軸受
24 大気開放通路
24a 大気開放孔
24b 内周環状溝
24c テーパー状拡張部
24d 最小狭窄部
24d1 大気開放孔狭窄部
24d2 連通孔狭窄部
24g 内周環状空間
24m ケーシング側大気開放通路
25 環状空間
26 オイル供給孔
30 第1軸封部
31 オイルシール
31a 連通孔
31b 外周環状空間
31m 軸封装置側大気開放通路
32 ビスコシール(オイルシール部)
40 第2軸封部
40A 第1エアシール
40B 第2エアシール
41 パッキンケース
42,52 シールリング
48,58 シールリング収容空間
50 通気間隙
60 エアシール部
61 第1エアシール部
62 第2エアシール部
Ga 微小隙間

Claims (4)

  1. 非接触で互いに噛み合う雄雌一対のスクリュロータと、
    前記スクリュロータが収容されるロータ室を有するケーシングと、
    前記スクリュロータの回転軸を支持する軸受と、
    前記軸受側に配置されるオイルシール部と、前記ロータ室側に配置されるエアシール部とを有して前記回転軸を軸封する軸封装置と、
    前記オイルシール部と前記エアシール部との間に位置するとともに前記回転軸の外周面と前記軸封装置の内周面との間に形成された通気間隙と、
    前記ケーシングの大気側と前記通気間隙とを連通し、前記ケーシングに形成された1つの大気開放孔と、前記軸封装置に形成された少なくとも1つの連通孔とを有する大気開放通路と、を備え、
    前記軸封装置を周方向で取り囲む環状空間が、前記ケーシングの内周側と前記軸封装置の外周側との両方、又はいずれか一方によって構成されて、該環状空間を介して、前記1つの大気開放孔及び前記少なくとも1つの連通孔が連通し、
    前記最小狭窄部は、前記大気開放孔の開口断面積と前記少なくとも1つの連通孔の総開口断面積とのうちの小さい方であり、
    前記大気開放通路において通路が最も狭くなっている最小狭窄部での実効開口断面積をSh、実効狭窄長をLhとし、
    前記エアシール部における微小隙間での回転軸直交方向の軸封断面積をSa、実効軸封長をLaとし、
    アンロード運転時での前記ロータ室における負圧の絶対値を|P2|とし、
    アンロード運転時での前記オイルシール部の最小差圧をΔPbとするとき、
    (La/Sa2.5)/(Lh/Sh2.5)>|P2|/ΔPbとなるように前記最小狭窄部、前記エアシール部及び前記オイルシール部を設定してなる、オイルフリースクリュ圧縮機。
  2. 請求項1に記載のオイルフリースクリュ圧縮機において、前記オイルシール部がビスコシールである、オイルフリースクリュ圧縮機。
  3. 非接触で互いに噛み合う雄雌一対のスクリュロータと、
    前記スクリュロータが収容されるロータ室を有するケーシングと、
    前記スクリュロータの回転軸を支持する軸受と、
    前記軸受側に配置されるオイルシール部と、前記ロータ室側に配置されるエアシール部とを有して前記回転軸を軸封する軸封装置と、
    前記オイルシール部と前記エアシール部との間に位置するとともに前記回転軸の外周面と前記軸封装置の内周面との間に形成された通気間隙と、
    前記ケーシングの大気側と前記通気間隙とを連通し、前記ケーシングに形成された1つの大気開放孔と、前記軸封装置に形成された少なくとも1つの連通孔とを有する大気開放通路と、を備え、
    前記軸封装置を周方向で取り囲む環状空間を、前記ケーシングの内周側と前記軸封装置の外周側との両方、又はいずれか一方によって構成し、該環状空間を介して、前記1つの大気開放孔及び前記少なくとも1つの連通孔を連通し、
    前記最小狭窄部は、前記大気開放孔の開口断面積と前記少なくとも1つの連通孔の総開口断面積とのうちの小さい方とし、
    前記大気開放通路において通路が最も狭くなっている最小狭窄部での実効開口断面積をSh、実効狭窄長をLhとし、
    前記エアシール部における微小隙間での回転軸直交方向の軸封断面積をSa、実効軸封長をLaとし、
    アンロード運転時での前記ロータ室における負圧の絶対値を|P2|とし、
    アンロード運転時での前記オイルシール部の最小差圧をΔPbとするとき、
    (La/Sa2.5)/(Lh/Sh2.5)>|P2|/ΔPbとなるように前記最小狭窄部、前記エアシール部及び前記オイルシール部を設定する、オイルフリースクリュ圧縮機の設計方法。
  4. 請求項3に記載のオイルフリースクリュ圧縮機の設計方法において、前記オイルシール部がビスコシールである、オイルフリースクリュ圧縮機の設計方法。
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