JP3342884B2 - 発泡基材系粘着部材の製造方法 - Google Patents

発泡基材系粘着部材の製造方法

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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコーン系フォーム
基材とゴム系又はアクリル系の感圧接着層との密着力に
優れる発泡基材系粘着部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーン系フォームは耐熱性、難燃
性、耐候性、耐薬品性、耐衝撃性等に優れることからそ
れを支持基材とする粘着部材が、自動車や建材、電気・
電子機器等の種々の製品における防音や断熱、止水や気
密、制振や保護などの種々の目的で用いられている。
【0003】従来、かかる粘着部材の製造方法として
は、予め形成したシリコーン系フォーム基材に感圧接着
剤を付設する方法が知られていた。しかしながら、その
感圧接着剤としてゴム系又はアクリル系のものを用いた
場合、基材と感圧接着層との密着力に乏しく、例えば被
着体に接着したのち位置修正等のために剥離するとシリ
コーン系フォーム基材のみが剥がされて感圧接着層が被
着体に残存したり、熱や水分等の作用で経日的にシリコ
ーン系フォーム基材が感圧接着層より分離するなど、実
用に耐えるものが得られない問題点があった。かかる問
題は、シリコーン系感圧接着剤を用いた場合には生じ
ず、従ってゴム系又はアクリル系の感圧接着剤に特有の
問題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シリコーン
系の感圧接着剤の調製には多時間、多労力、高度な合成
技術を要して粘着部材製造の総合的観点からは非効率で
あることに鑑み、調製容易なゴム系又はアクリル系の感
圧接着剤を用いて粘着部材を効率的に、しかもシリコー
ン系フォーム基材と感圧接着層との密着力に優れる状態
で製造できる方法の開発を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、テルペン系又
は/及びフェノール系の粘着付与樹脂を含有するゴム系
又はアクリル系の感圧接着層の上に、脱水素硬化反応型
のシリコーン系フォーム形成剤を付設したのち、その付
設層を硬化発泡処理することを特徴とする発泡基材系粘
着部材の製造方法を提供するものである。
【0006】
【作用】感圧接着層をベースとしてその上にシリコーン
系フォームを形成する方式により、有効接着面積の増大
やアンカー効果等によりシリコーン系フォーム基材とゴ
ム系又はアクリル系の感圧接着層との密着力の向上をは
かることができ、かつその感圧接着層をテルペン系又は
/及びフェノール系の粘着付与樹脂を含有するゴム系又
はアクリル系の感圧接着剤で形成することにより、シリ
コーン系フォーム形成剤の硬化発泡を阻害せずに非接着
性の成分モノマーが残存しないためかその理由は不明で
あるが、シリコーン系フォーム基材とゴム系又はアクリ
ル系の感圧接着層との密着力をより向上させることがで
き、実用上充分な密着力をもたせることができる。
【0007】
【発明の構成要素の例示】本発明は、ゴム系又はアクリ
ル系の感圧接着層をベースとしてその上にシリコーン系
フォームを形成する方式で発泡基材系粘着部材を製造す
るものである。その製造工程を図1に例示した。1がゴ
ム系又はアクリル系の感圧接着層のキャリアー、3がシ
リコーン系フォーム形成剤、7が硬化発泡処理部、9が
目的とする発泡基材系粘着部材である。なお図1には、
連続製造工程を例示したが、本発明においてはバッチ式
で行うこともできる。
【0008】前記図1の製造工程においては、キャリア
ー繰出部11より方向転換ロール2を介して感圧接着層
のキャリアー1を順次繰り出しつつ、その上に供給部3
1,32を介してシリコーン系フォーム形成剤3を供給
したのち、硬化発泡処理部7に導入してシリコーン系フ
ォーム形成剤の塗布層を硬化発泡処理し、目的の発泡基
材系粘着部材9を連続的に得る。
【0009】なお図1においては、スペーサーやドクタ
ーブレード等からなる制御部4を介してシリコーン系フ
ォーム形成剤3の塗布量ないし幅を規制できるように形
成されている。またシリコーン系フォーム形成剤3の供
給系は、温度の制御下に反応系31,32を撹拌後、充
分に脱気した状態で感圧接着層上に移送供給できるよう
に形成されている。さらに繰出部51より保護フィルム
5を供給して圧着ロール6を介しシリコーン系フォーム
形成剤3の塗布層の表面を被覆できるように形成されて
いる。
【0010】前記の保護フィルム5は、感圧接着層上に
付設するシリコーン系フォーム形成剤層の厚さ調節も兼
ねる圧着ロール6にシリコーン系フォーム形成剤が付着
して厚さの制御精度が低下することを防止するためのも
のであり、従ってロール8を介し巻取体52として除去
できるようになっている。
【0011】本発明においては、前記の保護フィルムに
代えてシート等の目的とする適宜な付設体を用いてシリ
コーン系フォーム基材上に接着させて、かかる付設体付
きの発泡基材系粘着部材を得ることもできる。付設体と
して、感圧接着層を設けたセパレータを用いた場合、シ
リコーン系フォーム基材を芯材とする両面接着テープ形
態の発泡基材系粘着部材を得ることもできる。
【0012】本発明においては、ゴム系又はアクリル系
の感圧接着剤で形成した感圧接着層の上にシリコーン系
フォームを形成するが、用いるゴム系又はアクリル系の
感圧接着剤については粘着付与樹脂としてテルペン系又
は/及びフェノール系のものを配合したものである点を
除き、特に限定はない。従って、ゴム系又はアクリル系
の感圧接着剤の公知物のいずれも用いうる。一般には、
天然ゴムや合成ゴムをベースポリマーとするゴム系感圧
接着剤、アクリル酸ないしメタクリル酸のアルキルエス
テルを主成分に用いた重合体をベースポリマーとするア
クリル系感圧接着剤などが用いられる。
【0013】テルペン系又はフェノール系の粘着付与樹
脂としては、1種又は2種以上の種々のものを用いるこ
とができる。30〜150℃の軟化点を有するものが好
ましい。その例としては、α−ピネン重合体、β−ピネ
ン重合体、ジペンテン重合体、テルペン・フェノール系
樹脂、α−ピネン・フェノール系共重合体、フェノール
樹脂、アルキルフェノール樹脂、変性フェノール樹脂な
どがあげられる。
【0014】テルペン系又は/及びフェノール系の粘着
付与樹脂の配合量は、感圧接着剤におけるベースポリマ
ー100重量部あたり、3〜150重量部、就中15〜
90重量部、特に30〜80重量部が適当である。その
配合量が3重量部未満でも、また150重量部を超えて
も満足できる接着特性を示すものを得ることができな
い。
【0015】前記したキャリアー形態のゴム系又はアク
リル系の感圧接着層は、フィルムや不織布、あるいはセ
パレータ等の適宜なキャリアー基材に感圧接着剤を塗布
ないし含浸することにより形成することができる。かか
るキャリアー基材は、シリコーン系フォーム基材の形成
後に除去するものであってもよいし、両面接着テープ形
態の如く除去しないものであってもよい。なお、感圧接
着層のシリコーン系フォーム基材を付設しない側には、
セパレータを接着して任意な段階でセパレータを剥離で
きるようにすることが一般的であり、かかるセパレータ
はシリコーン系フォーム基材の形成時における感圧接着
層の移送を容易とする。
【0016】シリコーン系フォーム形成剤としては、硬
化反応時に脱水素してその発生水素ガスにより発泡体を
形成する脱水素硬化反応型(RTV)のものが用いられ
る。使用する脱水素硬化反応型のシリコーン系フォーム
形成剤は任意である。
【0017】RTV型シリコーン系フォーム形成剤の例
としては、(A)分子鎖末端に水酸基を有するポリオル
ガノシロキサンベースポリマーと、ケイ素原子に結合す
る水素原子を有するポリオルガノハイドロジェンシロキ
サンと、白金系触媒を成分とするもの(特開昭51−4
6352号公報、特開昭51−69565号公報等)が
あげられる。
【0018】また、(B)分子鎖末端に水酸基を有する
ポリオルガノシロキサンベースポリマーと、ケイ素原子
に結合する水素原子を有するポリオルガノハイドロジェ
ンシロキサンと、一般式R1 2NOH(R1は置換又は非
置換の炭化水素基、)又はケイ素原子に結合するアミノ
キシ基を有するケイ素化合物を成分とするもの(特開昭
57−180641号公報、特開昭59−45329号
公報等)などもあげられる。
【0019】さらに、(C)ケイ素原子に結合するアル
ケニル基を有するポリオルガノシロキサンベースポリマ
ーと、ケイ素原子に結合する水素原子を有するポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンと、一般式R2OH(R2
は水素原子、又は置換若しくは非置換の炭化水素基)
と、白金系触媒を成分とするもの(特開昭54−135
865号公報、特開昭62−95328号公報等)など
もあげられる。
【0020】製造工程を考慮した硬化速度の適度性や副
生成物のないことより好ましく用いうるRTV型シリコ
ーン系フォーム形成剤は、前記した(A)タイプ又は
(C)タイプのものである。また形成されるフォーム基
材の強度の点より好ましく用いうるRTV型シリコーン
系フォーム形成剤は、前記した(C)タイプのものであ
る。なお形成されるフォーム基材の強度の点よりは、分
岐構造を有するベースポリマーを用いたRTV型シリコ
ーン系フォーム形成剤が有利であり、またシリカ粉末等
の充填剤を添加して強度の向上をはかることもできる。
【0021】ゴム系又はアクリル系の感圧接着層上の脱
水素硬化反応型シリコーン系フォーム形成剤の付設層の
硬化発泡処理は通例、常温で行うことができ、必要に応
じ加熱処理が加えられる。なお硬化発泡処理は、HAV
処理、UV処理、EB処理等を併用することによりその
速度を早めることができ、かかる処理の併用は形成され
るフォーム基材の圧縮永久歪を低減して回復性等の発泡
体物性の改善にも有効である。
【0022】形成する発泡基材系粘着部材の形態は、例
えばシリコーン系フォーム基材の片面にゴム系又はアク
リル系の感圧接着層を有するもの、両面にゴム系又はア
クリル系の感圧接着層を有するものなど任意である。そ
の感圧接着層の厚さは適宜に決定することができ、一般
には1〜500μmとされる。シリコーン系フォーム基
材の発泡倍率や厚さ等も適宜に決定することができる。
一般には、20μm〜5mmとされる。
【0023】本発明による発泡基材系粘着部材は、防音
や断熱、止水や気密、制振やクッション等の保護などの
種々の目的で、自動車、建材、電気機器、電子機器など
の種々の製品に好ましく用いることができる。また、シ
ート形態等のほか、打ち抜き形態や積層体などの種々の
形態で用いることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、テルペン系又は/及び
フェノール系の粘着付与樹脂を含有する感圧接着層をベ
ースとしてその上にシリコーン系フォームを形成するよ
うにしたので、ゴム系又はアクリル系の感圧接着層とシ
リコーン系フォーム基材との密着力に優れて、位置修正
等のために剥離してもシリコーン系フォーム基材と感圧
接着層が剥がれず、また熱や水分等でシリコーン系フォ
ーム基材と感圧接着層が分離しない、実用に充分に耐え
るシリコーン系フォーム基材とゴム系又はアクリル系の
感圧接着層との組合せからなる発泡基材系粘着部材を効
率的に製造することができる。
【0025】
【実施例】
実施例1 剥離剤で処理したポリエステル系セパレータの上に、ア
クリル酸ブチルを主成分とするアクリル系共重合体から
なるベースポリマー100部(重量部、以下同じ)あた
りテルペン・フェノール系粘着付与樹脂を50部配合し
た感圧接着剤を塗布して厚さ30μmのアクリル系感圧
接着層を形成し、その上にシリコーン系フォーム形成剤
を塗布し、常温で約20分間、硬化発泡処理して厚さ約
150μmのフォーム基材を形成し、発泡基材系粘着部
材を得た。形成されたフォーム基材の1日放置後のフォ
ーム特性は、密度0.25g/cm3、発泡倍率4.7、
スポンジ硬度18、引張強さ3.4kgf/cm2、伸び11
0%であった。
【0026】なおシリコーン系フォーム形成剤には、ケ
イ素原子に結合するビニル基を有するポリメチルシロキ
サンベースポリマー、水、白金系触媒、及びシリカ粉末
からなる白色ペースト(粘度6万cP:25℃、比重1.
21)10部と、ケイ素原子に結合するビニル基を有す
るポリメチルシロキサンベースポリマー及びポリメチル
ハイドロジェンシロキサンからなる無色透明液(粘度1
600cP:25℃、比重1.00)1部の混合物を用い
た。なお前記の混合物は混合により硬化発泡を開始し
た。
【0027】実施例2 天然ゴムをベースポリマーとするテルペン・フェノール
系粘着付与樹脂含有のゴム系感圧接着剤を用いたほかは
実施例1に準じて発泡基材系粘着部材を得た。
【0028】比較例1 実施例1に準じ、予め形成したシリコーン系フォーム基
材の上にロジン系粘着付与樹脂含有のアクリル系感圧接
着層を設けて発泡基材系粘着部材を得た。
【0029】比較例2 ロジン系粘着付与樹脂含有のアクリル系感圧接着層を用
いて実施例1に準じて発泡基材系粘着部材を得た。
【0030】比較例3 実施例2に準じ、予め形成したシリコーン系フォーム基
材の上にロジン系粘着付与樹脂含有のゴム系感圧接着層
を設けて発泡基材系粘着部材を得た。
【0031】比較例4 ロジン系粘着付与樹脂含有のゴム系感圧接着層を用いて
実施例2に準じて発泡基材系粘着部材を得た。
【0032】評価試験 密着力 実施例、比較例で得た発泡基材系粘着部材をその感圧接
着層を介してステンレス板に圧着し、90度剥離方式で
接着力を測定した。また、剥離後の剥離状態を調べ、シ
リコーン系フォーム基材が凝集破壊していた場合を○、
一部に凝集破壊部分を伴うものの殆どがシリコーン系フ
ォーム基材と感圧接着層との界面で剥離していた場合
△、全部がシリコーン系フォーム基材と感圧接着層との
界面で剥離していた場合×として評価した。結果を表1
に示した。
【0033】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】製造工程を例示した説明図。
【符号の説明】
1:感圧接着層のキャリアー 3:シリコーン系フォーム形成剤 7:硬化発泡処理部 9:発泡基材系粘着部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/00 B32B 7/12 // B32B 7/12 B29K 83:00 B29K 83:00 105:04 105:04 B29C 67/22 (72)発明者 本多 善三 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (72)発明者 星野 義算 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝 シリコーン株式会社内 (72)発明者 新井 文博 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝 シリコーン株式会社内 (72)発明者 高梨 正則 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝 シリコーン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭48−85872(JP,A) 特開 平2−28277(JP,A) 特開 昭57−147568(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 7/02 B29C 44/00 B29C 65/48 B32B 5/18 B32B 25/08 B32B 27/00 B32B 7/12 B29K 83:00 B29K 105:04 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テルペン系又は/及びフェノール系の粘
    着付与樹脂を含有するゴム系又はアクリル系の感圧接着
    層の上に、脱水素硬化反応型のシリコーン系フォーム形
    成剤を付設したのち、その付設層を硬化発泡処理するこ
    とを特徴とする発泡基材系粘着部材の製造方法。
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