JP3342466B2 - 消火栓用消防ホースの受支装置 - Google Patents

消火栓用消防ホースの受支装置

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佐藤修
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消火栓機工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は消火栓箱内に収納し
た消防ホース、特に保形ホースを受支するための装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】消火栓箱内の背板部にフックを並設した
ホース架を固着し、巻回した消防ホースを一輪づつ掛け
下げて支持し、該輪状を呈するホースの下部位となる前
記消火栓箱の開口部面に、両側板に至る杆体を横架す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】消火栓箱内に収納され
た消防ホースは、火災発生時における延長方向、すなわ
ち消火栓箱の開口部面に対し消防ホースの引出し角度が
180°展開可能であること及び、一人で引張り出せる
こと、引出し時にもつれないこと、など順次繰り出され
ることのほか、収納が容易であることが要求される。
【0004】上記従来技術は、消防ホースをフックに掛
け下げてあるだけなので引出し及び展開も支障なく、収
納も容易で操作性が良いように思われるが、出火時にお
いて消防ホースへ消火用の圧力水を供給すると該消防ホ
ースに多大な重量が負荷されると共に、径も脹れ、長さ
も延び、しかも直伸作用により輪形状の径も拡径される
いわゆるホースの暴れと称する現象を呈し、このために
フックから消防ホースが外れ、引出し時にからまること
があることから、従来技術後段のごとくな杆体手段を採
るが、該杆体は硬質体であることから前記給水による消
防ホースの脹れで押圧され塑性変形するばかりか、ホー
ス引出し時に該杆体にホースが引掛り、折曲してキンク
状態となる。
【0005】本発明の目的は前記課題をも解決し得る新
たな消防ホースの受支手段を提供することにより消防ホ
ースの引出し時の円滑化を計るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する新た
な消火栓用消防ホースの受支装置は、消防ホースを巻回
して収納した消火栓箱の開口部面の下位置に、少なくと
も前記消防ホースへの消火用圧力水供給時及び引出し時
に、該消防ホースに接するコイルスプリングを張設する
と共に、前記消火栓箱には、前記巻回した消防ホースを
掛下げる水平杆部材と、側面を押える垂直杆部材からな
る支持具を配設し、しかも該支持具は、前記水平杆部材
の先端と垂直杆部材の先端に、前記消防ホースの引出し
時における引張力により押開かれる間隙を存してなるも
のである。
【0007】
【発明の効果】本発明に係る消火栓用消防ホースの受支
装置によれば、消防ホースは、出火時における消火用圧
力水が供給されることによる太径、伸長変化及び、直伸
作用による巻回径の拡径等のいわゆる暴れ現象の発生に
際して起こる開口部面からの膨出、及び、水加重による
下方へのずれが支持具による支持と開口部面に張架した
コイルスプリングの弾性力により吸収抑制されて初期に
整然と巻回された順列が崩されることなく保て、該ホー
スの引出しに際しても、巻回された消防ホースが支持具
から一輪づつ外れると共に、ホースがコイルスプリング
に接触し、適度の制動が与えられつつ繰出されるのでか
らまることがなく、該接触においてもコイルスプリング
の撓みにより、該ホースが折曲してキンク状態になるこ
とを防ぐなど広範囲に展開可能となり、しかもコイルス
プリングはホース引出し後において弾性復帰するので変
形することがなく、該消防ホースの収納においても張架
したコイルスプリングを撓ませた状態で消防ホースを収
納するなど、収納が容易である。
【0008】
【実施例】図は本発明に係る消火栓用消防ホースの受支
装置を例示し、図1は正面図、図2はコイルスプリング
の係止手段を示す断面図、図3は支持具の正面図、図4
は同底面図で、以下各図に基づき説明する。
【0009】図中符号1は消火栓箱を示し、該消火栓箱
1には基端を消火栓ポンプに連絡する消火栓バルブ2に
止着し、先端には放水ノズル若くは噴霧ノズル等のノズ
ル3を装着した消防ホースHを巻回して、輪状を呈する
側を前記消火栓箱1の開口部面1aに向けて収納して上
部位を消火栓箱1の背板1cに止着した支持具8で支持
し、開口部面1aの下位置には、前記巻回して収納した
常態で消防ホースHに接しているか、少なくとも該消防
ホースHへの消火用圧力水供給時及び該消防ホースHの
引出し時に接し、該消防ホースHを受支するコイルスプ
リング4を横架張設してなるもので、コイルスプリング
4の両端各々を消火栓箱1の対向側板1bに止着したフ
ック5に掛止する手段により、巻回して収納した消防ホ
ースHの最小形円の接線若くは該接線のやや内側に相当
する部位に張架されている。
【0010】なお、前記コイルスプリング4は、もちろ
ん長尺弾性体であればよく、また張架及び掛止手段は多
岐にわたり、端部を止着する手段に置換することも可能
である。
【0011】前記支持具8は(図3、図4)上下両端部
位に穿設した取付け孔9、9と上端寄りに突設した支持
部片10からなる縦長の基板11を備え、該基板11の
支持部片10の先端部位には、ねじaにより復帰スプリ
ング12を介設した杆体13を吊設してなる巻回した消
防ホースHの側面を押える垂直杆部材14と、前記基板
11の下端寄り左右両側部位の各所より復帰スプリング
15、15を介設した二本の杆体16、16が水平に突
設され、しかも先端部位が前記垂直杆部材14の下端を
指向するごとく先方に向って漸次幅狭に角度をもってな
る前記巻回した消防ホースHを掛下げる水平杆部材17
から構成されると共に、前記垂直杆部材14の先端と該
水平杆部材17の先端が、消防ホースH径より幅狭い間
隙bを存して互いに近傍に配置されてなるもので、該支
持具8は消火栓箱1の背板1cの略中央上部位に基板1
1を当てて取付け孔9、9を介してビスで止着される。
【0012】この支持具8に消防ホースHを支持するに
は、間隙bより復帰スプリング12、15に抗して一輪
宛押込むほか、垂直杆部材14を吊設したねじaを外し
て水平杆部材17に巻回した消防ホースHを掛下げ、し
かる後、前記ねじaで垂直杆部材14を元の位置に螺着
する。
【0013】前記消火栓箱1内に収納された消防ホース
Hは、出火時にノズル3を把持して消防ホースHを引張
ることにより、消防ホースH径が支持具8における垂直
杆部材14の先端と水平杆部材17の先端部の間隙bを
各復帰スプリング12、15に抗して押開き一輪づつ引
出されると共に、ホースが開口部面1aに張架したコイ
ルスプリング4に接触し、適度の制動が与えられつつ繰
出されるもので、出火時における消火用圧力水が供給さ
れることによる太径、伸長変化及び、直伸作用による巻
回径の拡径等のいわゆる暴れ現象の発生に際して起こる
開口部面1aからの膨出、及び、水加重による下方への
ずれが支持具8による支持と、開口部面1aに張架した
コイルスプリング4の弾性力により吸収抑制されて初期
に整然と巻回された順列が崩されることなく保て、該ホ
ースHの引出しに際しても巻回された消防ホースが支持
具8から一輪づつ外れると共に、ホースHがコイルスプ
リング4に接触し、適度の制動が与えられつつ繰出され
るのでからまることがなく、該接触においてもコイルス
プリング4の撓みにより、該ホースHが折曲してキンク
状態になることを防止し、更に支持具8の水平杆部材1
7の各々が角度をもって配設されているのでホースH引
出し時における水平方向への展開時の引掛りを防ぐので
広範囲に展開可能となり、しかもコイルスプリング4は
ホースH引出し後において弾性復帰するので変形するこ
とがなく、該消防ホースHの収納においても張架したコ
イルスプリング4を撓ませた状態で消防ホースHを収納
するなど、収納が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】消火栓の正面図。
【図2】コイルスプリングの係止手段を示す断面図。
【図3】支持具の正面図。
【図4】支持具の底面図。
【符号の説明】
1 消火栓箱 1a 開口部面 1b 側板 1c 背板 2 消火栓バルブ 3 ノズル 4 コイルスプリング 5 フック 8 支持具 9 取付け孔 10 支持部片 11 基板 12 復帰スプリング 13 杆体 14 垂直杆部材 15 復帰スプリング 16 杆体 17 水平杆部材 a ねじ b 間隙 H 消防ホース
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A62C 33/04 A62C 35/20 B65H 75/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消防ホースを巻回して収納した消火栓箱
    の開口部面の下位置に、少なくとも前記消防ホースへの
    消火用圧力水供給時及び引出し時に、該消防ホースに接
    するコイルスプリングを張設すると共に、前記消火栓箱
    には、前記巻回した消防ホースを掛下げる水平杆部材
    と、側面を押える垂直杆部材からなる支持具を配設し、
    しかも該支持具は、前記水平杆部材の先端と垂直杆部材
    の先端に、前記消防ホースの引出し時における引張力に
    より押開かれる間隙を存してなる消火栓用消防ホースの
    受支装置。
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