JP3340166B2 - 光等方性剥離シート - Google Patents

光等方性剥離シート

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JP3340166B2 JP35261592A JP35261592A JP3340166B2 JP 3340166 B2 JP3340166 B2 JP 3340166B2 JP 35261592 A JP35261592 A JP 35261592A JP 35261592 A JP35261592 A JP 35261592A JP 3340166 B2 JP3340166 B2 JP 3340166B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光等方性を有する剥離
シート、殊に、偏光板や位相差板などの光学用部材上に
設ける粘着剤層の上から被覆する目的に適した光等方性
剥離シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように液晶表示パネルは、典型的
には、液晶セルの片面に偏光板、他面に位相差板を介し
て偏光板を積層することにより作製される。位相差板を
省略したり、位相差板に代えて補償用液晶セルを用いる
こともある。対象物に対する偏光板や位相差板の積層
は、粘着剤層付きの偏光板または粘着剤層付きの位相差
板を対象物に貼着することによりなされる。
【0003】偏光板や位相差板などの光学用部材に粘着
剤層を設ける方法としては、 (a) 光学用部材上に直接粘着剤組成物を塗布してから乾
燥し、ついで形成した粘着剤層を保護するために剥離シ
ートを被覆する方法、 (b) 剥離シート側に粘着剤組成物を塗布してから乾燥
し、ついでその粘着剤層形成面を光学用部材に押し当て
て粘着剤層を光学用部材側に転写する方法、とがある。
光学用部材は粘着剤組成物中の溶剤に対して耐性を有し
ないことがあり、また操作上の便宜から、一般には(b)
の方法を採用することが多い。
【0004】ここで粘着剤組成物としては、リワーク性
を確保するため、再剥離が可能でかつ貼着相手方に糊残
りを生じない架橋型ないし粘着硬化型の粘着剤組成物が
主として用いられる。
【0005】上記(a), (b)いずれの方法を採用した場合
にも、光学用部材/粘着剤層/剥離シートの層構成の積
層体となり、実際の使用の段階で剥離シートを剥離除去
して光学用部材/粘着剤層の積層シートとなすと共に、
その積層シートの粘着剤層側を対象物に押し当てること
により対象物に光学用部材を貼着する。
【0006】従来は、上述の剥離シートとして、ポリエ
ステルフィルム、紙、ポリエチレンラミネート紙などの
ベースシートにシリコーン系剥離剤を塗布した後、乾
燥、加熱キュアしたものが専ら用いられていた。
【0007】偏光板や位相差板の製造にあっては、長尺
の製品を検査して欠陥のない部分を選択カットすること
が必要となる。不良部として廃棄する面積の方がはるか
に多いのが実態である。しかるに従来の剥離シートは、
ベースシートとして透明なポリエステルフィルムを用い
た場合でも複屈折率を有するので(つまり光等方性を有
していないので)、剥離シートをつけた状態で光学用部
材から欠陥のない部分を選択カットすることができな
い。検査のためには光学用部材を液晶セルに貼ってから
剥離シートを剥がして検査を行う必要があるが、このよ
うな操作は極めて煩雑なものである。
【0008】この問題に対処するため、本出願人の出願
にかかる特開平4−30104号公報においては、流延
法によるエチレン−ビニルアルコール共重合体フィル
ム、エチレン−ビニルアルコール共重合体層/フェノキ
シエーテル樹脂系架橋性樹脂硬化物層の積層フィルムを
はじめとする光等方性シートをベースシートとし、その
ベースシート上にシリコーン系剥離剤などの剥離剤を塗
布した後、加熱キュアすることにより剥離シートとなす
と共に、その剥離シートを用いて位相板/貼着性樹脂層
/剥離シートの層構成を有する剥離シート付き位相板を
製造している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】位相差板などの光学用
部材上に設けた粘着剤層の上から被覆する剥離シートと
して上述の特開平4−30104号公報に記載のある
ような光等方性剥離シートを用いる方法は、剥離シート
を積層したまま光学用部材の検査を行うことができると
いう大きな利点を有している。
【0010】しかしながら、この光等方性剥離シートに
あっては、ベースシートが耐ソルベント性、耐熱性を備
えているとは限らないため、剥離剤の塗布および加熱キ
ュア時にベースシートの光学的性質が損なわれることが
ある。また剥離剤層設置に際してベースシートがアンカ
ー性を有しないため、剥離剤層の密着性が不足すること
がある。さらには、たとえば先に述べた(b) の方法によ
りその剥離シート上に粘着剤組成物を塗布して粘着剤層
を形成させる場合、粘着剤組成物中のソルベントがベー
スシートを冒してベースシートを失透させることもあ
る。
【0011】光等方性、耐ソルベント性、耐熱性、アン
カー性を兼ね備えたベースシートは容易には見当らず、
従っていずれかの性質をある程度犠牲にしてベースシー
トを選択せざるをえないのが実態である。
【0012】本発明は、このような背景下において、光
等方性はもとより、耐ソルベント性、耐熱性、剥離剤に
対するアンカー性を兼ね備え、しかも製造コストの上昇
も抑えられる光等方性剥離シートを提供することを目的
とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光等方性剥離シ
ートは、偏光板または位相差板から選ばれた光学用部材
(2) の粘着剤層(3) の粘着剤層(3) の上から被覆するた
めの剥離シート(1) で あって、該剥離シート(1) が、
層または複層の高分子層からなる光等方性ベースシート
(11)上にSiOx (ただし、1<x<2)層(12)を設
け、さらにそのSiOx 層(12)上に剥離剤層(13)を形成
した(11)/(12)/(13)の層構成を有することを特徴とする
ものである。
【0014】以下本発明を詳細に説明する。なお本明細
書においては、層、フィルム、シート、板などの用語を
用いているが、これらの間に特別の区別は存在しない。
【0015】光等方性ベースシート(11)としては、硬質
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリ
−4−メチルペンテン、ポリフェニレンオキサイド、ポ
リエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリビニルアル
コール、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィル
ム、アモルファスポリオレフィン、ノルボルネン系ポリ
マー、ポリパラバン酸樹脂、フマール酸樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート、セルロース系高分子(セルロースト
リアセテート、セルロースジアセテート、セルロースア
セテートブチレート等)、加熱硬化型樹脂硬化物層(フ
ェノキシエーテル型架橋性樹脂、エポキシ系樹脂、アク
リル系樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹
脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹
脂、ゴム系樹脂等)、紫外線硬化型樹脂硬化物層(ホス
ファゼン系樹脂、アクリル系樹脂等)、電子線硬化型樹
脂硬化物層などからなる単層または複層のフィルムが用
いられる。複層の場合には、層間にアンカーコーティン
グ層や接着剤層を介在させることもできる。
【0016】このベースシート(11)は光等方性を有する
ことが必要であるので、レターデーション値が30nm以
下、殊に20nm以下のフィルムであって、可視光線透過
率が75%以上であるものを用いる。このような光等方
性ベースシート(11)は、流延法により製膜することによ
り得られるが、レターデーション値および可視光線透過
率が上記の条件を満足していれば、押出法など他の成形
法を採用することもできる。光等方性ベースシート(11)
の厚さに特に限定はないが、20〜300μm程度とす
ることが多い。
【0017】SiOx 層(12)としては、コスト、透明
性、光等方性ベースシート(11)に対する密着性、無着色
性などの点を総合考慮して、SiOx (ただし、1<x
<2)で示されるものが用いられる。このSiOx 層(1
2)は非導電性層である。SiO2 で示される二酸化ケイ
素は、SiOx (ただし、1<x<2)に比すれば性質
が不足する。SiOx 層(12)は、通常は蒸着法により光
等方性ベースシート(11)上に形成される。
【0018】剥離剤層(13)形成のための剥離剤として
は、オルガノポリシロキサン系(シリコーン系)剥離剤
が好適に用いられる。この剥離剤には、エマルジョン型
とソルベント型とがある。
【0019】剥離剤がシリコーン系剥離剤である場合の
SiOx 層(12)上への剥離剤層(13)の形成に際しては、
リバースロールコーティング、ワイヤーラウンドバーコ
ーティング、エアナイフコーティングなどのコーティン
グ法によりコーティングを行った後、乾燥、加熱キュア
する方法が採用される。剥離剤の付着量は、シリコーン
固形分として 0.3〜1.0g/m2 程度とすることが多い。
【0020】剥離剤としては、上述のシリコーン系剥離
剤のほか、アクリルシリコーン系剥離性樹脂、フッ素樹
脂系剥離剤、長鎖アルキル基含有樹脂系剥離剤などを用
いることもできる。
【0021】光等方性ベースシート(11)/SiOx 層(1
2)/剥離剤層(13)の層構成を有する剥離シート(1) は、
光学用部材(2) 上に設ける粘着剤層(3) を被覆する目
的、すなわち、光学用部材(2) /粘着剤層(3) /剥離シ
ート(1) の積層体とする目的に好適である。
【0022】このような積層体を作製するには、光学用
部材(2) 上に直接粘着剤組成物を塗布してから乾燥し、
ついで形成した粘着剤層(3) 上から剥離シート(1) を被
覆する方法、剥離シート(1) 側に粘着剤組成物を塗布し
てから乾燥し、ついでその粘着剤層(3) 形成面を光学用
部材(2) に押し当てる方法のいずれもが採用され、特に
後者が重要である。
【0023】上記における光学用部材(2) の代表例とし
ては、偏光素膜または位相差素膜からなる光学用素膜の
少なくとも片面(通常は両面)に適当な接着剤または粘
着剤を用いて保護板を積層接着した偏光板または位相差
板があげられる。ここで偏光素膜としては、ビニルアル
コール系重合体/ヨウ素系、ビニルアルコール系重合体
/2色性染料系、ビニルアルコール系重合体/ポリエン
系、ポリハロゲン化ビニル/ポリエン系、ポリアクリロ
ニトリル/ポリエン系などがあげられる。位相差素膜と
しては、一軸延伸(場合により二軸延伸)した高分子フ
ィルムがあげられるが、アミノ酸樹脂等ある種の高分子
フィルムは一軸延伸しなくても位相差機能を有するもの
があるので、そのような高分子フィルムを位相差素膜と
して用いることもできる。
【0024】光学用部材(2) /粘着剤層(3) /剥離シー
ト(1) の層構成の積層体とした後は、実際の使用の段階
で剥離シート(1) のみを剥離除去して光学用部材(2) /
粘着剤(3) 層の積層シートとなすと共に、その積層シー
トの粘着剤層(3) 側を液晶セルなどの対象物に押し当て
ることにより対象物に光学用部材(2) を貼着する。これ
により、たとえば、偏光板/位相差板/液晶セル/偏光
板の構成を有する液晶表示パネルが作製される。液晶表
示パネル作製の目的のほか、光学シャッター、光量調節
シート、ゴーグルなどの作製にも用いられる。
【0025】
【作用】本発明の光等方性剥離シート、すなわち、光等
方性ベースシート(11)/SiOx 層(12)/剥離剤層(13)
の層構成を有する剥離シート(1) にあっては、SiOx
(12)を介して剥離剤層(13)を設けているため、剥離剤
層(13)の形成に際し剥離剤の塗布および加熱キュアを行
っても光等方性ベースシート(11)の光学的性質が損なわ
れない上、SiOx 層(12)がアンカー作用を有するので
剥離剤層(13)の密着性が強固なものとなる。加えて、剥
離シート(1) の使用に際しその剥離剤層(13)側に粘着剤
層(3) 形成用の粘着剤組成物が接触しても、SiOx 層
(12)がバリヤーとなるため、粘着剤組成物中のソルベン
トが光等方性ベースシート(11)を冒してそれを失透させ
るおそれがない。
【0026】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0027】実施例1 図1は本発明の光等方性剥離シートの一例を示した断面
図、図2はその光等方性剥離シートの使用態様の一例を
示した断面図である。
【0028】(11)は光等方性ベースシートの一例として
のポリアリレートフィルムであり、塩化メチレンを溶媒
とする20重量%濃度の溶液から流延法により製膜され
たものである。厚さは60μm 、レターデーション値は
5nm、可視光線透過率は92%である。
【0029】この光等方性ベースシート(11)の片面に、
蒸着法により形成した厚さ1000オングストロームの
SiOx (ただし、xは1と2の間)層(12)を蒸着法に
より形成させた。光等方性ベースシート(11)に対する
iOx 層(12)の密着性は良好であった。
【0030】次に、光等方性ベースシート(11)上に形成
したSiOx 層(12)の上から、固形分8重量%のトルエ
ン溶液型のシリコーン系剥離剤をシリコーン固形分とし
て 0.6g/m2の割合でワイヤラウンドバーにより塗布した
後、温度80℃で乾燥し、さらに温度130℃で加熱キ
ュアして、剥離剤層(13)を形成させた。剥離剤の塗布お
よび加熱キュアによっても、光等方性ベースシート(11)
の光学的性質に変化はなかった。
【0031】これにより、図1に示したような光等方性
ベースシート(11)/SiOx 層(12)/剥離剤層(13)の層
構成を有する剥離シート(1) が得られた。この剥離シー
ト(1) の全体のレターデーション値は5nm、可視光線透
過率は87%、厚さは60μm であり、光等方性を有し
ていた。
【0032】この剥離シート(1) の剥離剤層(13)側にメ
チルエチルケトン/トルエンからなる混合溶媒を溶媒と
する固形分24重量%のアクリル系粘着剤組成物を塗布
した後、乾燥して粘着剤層(3) を形成させた。
【0033】ポリビニルアルコール/ヨウ素系の偏光素
膜の両面にセルローストリアセテートフィルムを積層接
着した偏光板(光学用部材(2) の一例)を準備し、その
偏光板の片面に上記で得た剥離シート(1) /粘着剤層
(3) の層構成を有する積層シートの粘着剤層(3) 側を当
てて圧着し、図2に示したような光学用部材(2) /粘着
剤層(3) /剥離シート(1) の積層体となした。この積層
体を長期間保存したが、剥離シート(1) の光等方性ベー
スシート(11)に失透などの現象は全く見られなかった。
この積層体の剥離シート(1) は光等方性を有するので、
剥離シート(1) を付したまま偏光板(光学用部材(2) )
の検査を行うことができる。
【0034】比較例1 実施例1で用いたポリアリレートフィルムに、トルエン
溶液型のシリコーン系剥離剤を直接塗布し、ついで乾
燥、加熱キュアを行ったところ、剥離剤の密着性に難が
ある上、ポリアリレートフィルムに若干の光学的な歪み
と部分的な失透が認められた。またこのようにして得た
剥離シートの剥離剤層側にメチルエチルケトン/トルエ
ンからなる混合溶媒を溶媒とするアクリル系粘着剤組成
物を塗布、乾燥して粘着剤層を形成させたところ、ポリ
アリレートフィルムに失透の進行が認められた。
【0035】実施例2 (11)は光等方性ベースシートの一例としてのポリカーボ
ネートフィルムであり、流延法により製造したものであ
る。レターデーション値は5nm、可視光線透過率は90
%、厚さは35μm である。
【0036】この光等方性ベースシート(11)の片面に、
蒸着法により形成した厚さ900オングストロームのS
iOx (ただし、xは1と2の間)層(12)を蒸着法によ
り形成させた。光等方性ベースシート(11)に対するSi
Ox 層(12)の密着性は良好であった。
【0037】次に、光等方性ベースシート(11)上に形成
したSiOx 層(12)の上から、固形分6重量%のトルエ
ン溶液型のシリコーン系剥離剤をシリコーン固形分とし
て 0.4g/m2の割合でワイヤラウンドバーにより塗布した
後、温度70℃で乾燥し、さらに温度120℃で加熱キ
ュアして、剥離剤層(13)を形成させた。剥離剤と塗布お
よび加熱キュアによっても、光等方性ベースシート(11)
の光学的性質に変化はなかった。
【0038】これにより、図1に示したような光等方性
ベースシート(11)/SiOx 層(12)/剥離剤層(13)の層
構成を有する剥離シート(1) が得られた。この剥離シー
ト(1) の全体のレターデーション値は5nm、可視光線透
過率は87%、厚さは35μm であり、光等方性を有し
ていた。
【0039】この剥離シート(1) の剥離剤層(13)側にメ
チルエチルケトン/トルエンからなる混合溶媒を溶媒と
する固形分24重量%のアクリル粘着剤組成物を塗布し
た後、乾燥して粘着剤層(3) を形成させた。
【0040】一軸延伸ポリビニルアルコールフィルムか
らなる位相差素膜の両面にセルローストリアセテートフ
ィルムを積層接着した位相差板(光学用部材(2) の一
例)を準備し、その位相差板の片面に上記で得た剥離シ
ート(1) /粘着剤層(3) の層構成を有する積層シートの
粘着剤層(3) 側を当てて圧着し、図2に示したような光
学用部材(2) /粘着剤層(3) /剥離シート(1) の積層体
となした。この積層体を長期間保存したが、剥離シート
(1) の光等方性ベースシート(11)に失透などの現象は全
く見られなかった。この積層体の剥離シート(1) は光等
方性を有するので、剥離シート(1) を付したまま位相差
板(光学用部材(2) )の検査を行うことができる。
【0041】比較例2 実施例1で用いたポリカーボネートフィルムに、トルエ
ン溶液型のシリコーン系剥離剤を直接塗布し、ついで乾
燥、加熱キュアを行ったところ、剥離剤の密着性に難が
ある上、ポリカーボネートフィルムに若干の光学的な歪
みと部分的な失透が認められた。またこのようにして得
た剥離シートの剥離剤層側にメチルエチルケトン/トル
エンからなる混合溶媒を溶媒とするアクリル系粘着剤組
成物を塗布、乾燥して粘着剤層を形成させたところ、ポ
リカーボネートフィルムに失透の進行が認められた。
【0042】
【発明の効果】本発明の光等方性剥離シートにあって
は、この剥離シート(1) を粘着剤層(3)を介して光学用
部材(2) に積層した状態のまま、その光学用部材(2) の
検査を行うことができる。
【0043】そして本発明の光等方性剥離シートにあっ
ては、剥離剤層(13)の形成に際し剥離剤の塗布および加
熱キュアを行っても光等方性ベースシート(11)の光学的
性質が損なわれないこと、SiOx 層(12)のアンカー作
用により剥離剤層(13)の密着性も強固なものとなるこ
と、剥離シート(1) の使用に際し剥離剤層(13)上に粘着
剤層(3) 形成用の粘着剤組成物が接触しても、SiOx
(12)のバリヤー作用により粘着剤組成物中のソルベン
トが光等方性ベースシート(11)を冒してそれを失透させ
るおそれがないこと、SiOx 層(12)の設置は安価にで
きるので、コスト的にも負担にならないこと、などのす
ぐれた効果を奏する。
【0044】このように本発明の光等方性剥離シート
は、光等方性はもとより、耐ソルベント性、耐熱性、剥
離剤に対するアンカー性を兼ね備え、しかも製造コスト
の上昇も抑えられるので、実用上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光等方性剥離シートの一例を示した断
面図である。
【図2】図1の光等方性剥離シートの使用態様の一例を
示した断面図である。
【符号の説明】
(1)…剥離シート、(11)…光等方性ベースシート、(12)
SiOx 層、(13)…剥離剤層、(2) …光学用部材、
(3) …粘着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 徹之介 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目4番16 号 藤森工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−148603(JP,A) 特開 昭60−159706(JP,A) 特開 昭61−193127(JP,A) 特開 平4−30104(JP,A) 特開 昭60−6905(JP,A) 特開 平4−31442(JP,A) 特開 平4−32805(JP,A) 特開 平6−160626(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/18 G02B 5/30 - 5/32 B32B 7/06 B32B 7/02 103

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光板または位相差板から選ばれた光学用
    部材(2) の粘着剤層(3) の粘着剤層(3) の上から被覆す
    るための剥離シート(1) であって、該剥離シート(1)
    が、単層または複層の高分子層からなる光等方性ベース
    シート(11)上にSiOx (ただし、1<x<2)層(12)
    を設け、さらにそのSiOx 層(12)上に剥離剤層(13)を
    形成した(11)/(12)/(13)の層構成を有することを特徴と
    する光等方性剥離シート。
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