JP2798787B2 - 液晶表示パネルの表面保護フィルム - Google Patents

液晶表示パネルの表面保護フィルム

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JP2798787B2
JP2798787B2 JP2136384A JP13638490A JP2798787B2 JP 2798787 B2 JP2798787 B2 JP 2798787B2 JP 2136384 A JP2136384 A JP 2136384A JP 13638490 A JP13638490 A JP 13638490A JP 2798787 B2 JP2798787 B2 JP 2798787B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、液晶表示パネルの偏光板の上から貼着する
ことによって該偏光板表面の保護を図ると共に、貼着し
た状態のまま液晶表示パネルの光学的性能の検査を行う
ための保護フィルムに関するものである。
(なお本明細書においては、フィルム、シート、板の用
語を用いているが、これらの間に特別の区別は存在しな
い。) 従来の技術 周知のように液晶セルは、2枚の基板の間に液晶を封
入した構成を有する。液晶表示パネルは、この液晶セル
の少なくとも片面(通常は両面)に偏光板を積層するこ
とにより作製される。液晶セルに対する偏光板の積層
は、通常、粘着剤層付きの偏光板を液晶セルに圧着する
ことによりなされる。
なお、液晶セル基板兼用の偏光板も提案されている。
いずれにせよ液晶表示パネルの最外層は偏光板で形成
されているが、この偏光板としては、偏光素膜の両側に
保護板としてのセルローストリアセテートフィルムを積
層したものが汎用されている。
ところが、このセルローストリアセテートフィルムは
耐スクラッチ性や耐水性が劣るので、液晶セルに偏光板
を設置した後は直ちにその上から保護フィルムを被覆
し、爾後の工程や流通過程における偏光板の損傷を防ぐ
ようにしている。保護フィルムの設置は塵の付着を防ぐ
意味もある。そして実際に液晶表示パネルを使用すると
きにはじめてこの保護フィルムを剥離除去する。
上記保護フィルムとしては、ポリエチレンフィルムや
エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムの如き熱圧着タ
イプのもの、弱粘着剤層付きポリエステルフィルムの如
き感圧接着タイプのものが使われている。
発明が解決しようとする課題 作製した液晶表示パネルは、表示能力、色相、コント
ラストなどの評価のために、適時に検査を行うのが通例
である。ところが上述の従来の保護フィルムは、このよ
うな光学的評価を伴なう検査には支障となるので、検査
に先立ち一旦この保護フィルムを剥離除去し、検査終了
後にもう一度新しい保護フィルムを貼り直すことが行わ
れる。貼り直しを新しい保護フィルムで行うのは、保護
フィルムは再貼着性を有しないか、あるいは再貼着可能
でも再貼着すると美麗さが損なわれるからである。
上述の検査のための保護フィルムの剥離および再貼着
は、工程的に2工程を要するものであり、極限までのコ
スト低下が追求されるこの分野においては大きな支障と
なっているはずであるが、保護フィルムはもともとその
ようなものであるとの認識から、その改善については特
に対策はとられていないのが現状である。
本発明は、このような状況に鑑み、検査時に剥離を要
しない表面保護フィルムを提供することを目的になされ
たものである。
課題を解決するための手段 本発明の液晶表示パネルの表面保護フィルムは、液晶
表示パネルの偏光板(2)の上から貼着することによっ
て該偏光板(2)表面の保護を図ると共に、貼着した状
態のまま液晶表示パネルの光学的性能の検査を行うため
の保護フィルム(1)であって、該保護フィルム(1)
が、耐スクラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基
材フィルム層(11)/光等方性貼着性樹脂層(12)の層
構成を有し、かつ全体のレターデーション値が30nm以下
で可視光線透過率が75%以上であることを特徴とするも
のである。
以下本発明を詳細に説明する。
液晶表示パネル 液晶表示パネルは、後述の第3図のように、液晶セル
(3)の少なくとも片面(通常は両面)に偏光板(2)
を積層することにより作製される。なお、偏光板(2)
で液晶セル基板を兼ねることもできる。
液晶セル(3) このうち液晶セル(3)は、ITOなどの透明電極(3
2)付きの2枚の基板(31)をスペーサ(33)を介して
対向配置し、その間隙に液晶(34)を封入した構成を有
する。他に配向膜等も設けるが、詳細は省略する。
偏光板(2) 偏光板(2)は、ビニルアルコール系重合体/ヨウ素
系、ビニルアルコール系重合体/2色性染料系、ビニルア
ルコール系重合体/ポリエン系、ポリハロゲン化ビニル
/ポリエン系、ポリアクリロニトリル/ポリエン系など
の偏光素膜(21)の両側に、セルローストリアセテート
フィルム、セルロースブチレートアセテートフィルムな
どの保護板(22)を積層したものからなる。保護板(2
2)としては、セルローストリアセテートフィルムやセ
ルロースブチレートアセテートフィルムのほか、ポリカ
ーボネートフィルム、ポリメタクリル酸メチルフィル
ム、ポリ塩化ビニルフィルム、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、ポリスチ
レンフィルムなども使用しうるとされているが、事実上
はセルローストリアセテートフィルムやセルロースブチ
レートアセテートフィルム、殊にセルローストリアセテ
ートフィルムに限られる。
保護フィルム(1) この偏光板(2)の上から保護フィルム(1)が貼着
されるが、本発明においては、この保護フィルム(1)
として、耐スクラッチ性光等方性物質層(13)/光等方
性基材フィルム層(11)/光等方性貼着性樹脂層(12)
の層構成を有する積層フィルムを用いる。
ここで光等方性基材フィルム層(11)としては、必要
な機械的強度を有するフィルム、たとえば、硬質ポリ塩
化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ
カーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエ
ステルフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリ−4−
メチルペンテンフィルム、ポリフェニレンオキサイドフ
ィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリアリレー
トフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン
−ビニルアルコール共重合体フィルム、セルロース系高
分子フィルムなどが用いられる。この基材フィルム層
(11)は光等方性を有することが必要であるので、レタ
ーデーション値が30nm以下、殊に20nm以下のフィルムで
あって、可視光線透過率が75%以上のものを用いる。こ
のような光等方性を有する基材フィルム層(11)は、流
延法により製膜することにより得られるが、レターデー
ション値および可視光線透過率が上記の条件を満足して
いれば、押出法など他の成形法を採用することもでき
る。
光等方性基材フィルム層(11)の厚さは5〜200μm
程度が適当である。
光等方性貼着性樹脂層(12)としては、偏光板(2)
に対し貼着性を有する層、たとえば、ポリエステル系、
アクリル系、ポリオレフィン系、ポリアミド系等の感熱
接着性樹脂層;アクリル系、ポリエステル系、ウレタン
系、ポリエーテル系、ゴム系等の感圧接着性樹脂層;飽
和ポリエステル樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリブタジ
エンポリオール、ポリオレフィンポリオール、官能基含
有アクリル共重合体等の官能基を有する樹脂に硬化剤を
配合して製膜し、部分架橋または不完全架橋させたフィ
ルム;ポリ塩化ビニルに可塑剤をたとえば20重量%以上
配合した軟質ポリ塩化ビニルフィルム;飽和ポリエステ
ル樹脂フィルム;アクリル系共重合体フィルム;ブチル
ゴム、ウレタンゴム、ブタジエン系ゴム(ポリブタジエ
ンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エン−スチレンブロック共重合体等)、スチレン−イソ
プレン−スチレンゴムなどの合成ゴムを製膜して得られ
たフィルム;低分子量ポリエチレン、アタクチックポリ
プロピレン、塩素化ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン系樹脂を製膜して得られたフィルム;エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体などのエチレン系共
重合体を製膜して得られたフィルムなどがあげられる。
リワーク(rework)性が求められる場合には光等方性
貼着性樹脂層(12)は可剥性を有するものを選択し、永
久接着が求められる場合には強い接着力または粘着力が
得られるものを選択する。光等方性貼着性樹脂層(12)
の厚さは、1〜50μm程度に設定することが多い。なお
この光等方性貼着性樹脂層(12)も、光等方性基材フィ
ルム層(11)と同様に光等方性を有することが要求され
る。
耐スクラッチ性光等方性物質層(13)としては、加熱
硬化型樹脂硬化物層(フェノキシエーテル型架橋性樹
脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹
脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂
等)、紫外線硬化型樹脂硬化物層(ホスファゼン系樹
脂、アクリル系樹脂等)、無機質層(二酸化ケイ素層
等)などが例示される。
耐スクラッチ性光等方性物質層(13)も、レターデー
ション値が30nm以下、可視光線透過率が75%以上(殊に
80%以上)であることが要求される。
耐スクラッチ性光等方性物質層(13)の厚さは、0.5
〜50μm程度とすることが多い。
上記の層構成を有する保護フィルム(1)全体のレタ
ーデーション値、可視光線透過率についても、それぞれ
30nm以下、75%以下となるようにすることが必要であ
る。
上記のように本発明の保護フィルム(1)は、耐スク
ラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基材フィルム
層(11)/光等方性貼着性樹脂層(12)の層構成を有す
るが、通常はロール状に巻回した状態で取り扱うので、
光等方性貼着性樹脂層(12)として粘着性を有するもの
を用いるときは、巻回時に光等方性貼着性樹脂層(12)
と接触する耐スクラッチ性光等方性物質層(13)をシリ
コーン系剥離剤、フッ素樹脂系剥離剤、長鎖アルキル基
を有する化合物などの剥離剤で背面処理して光等方性貼
着性樹脂層(12)に対し剥離性を有するようにするか、
あるいは光等方性貼着性樹脂層(12)上にさらに剥離性
シート(14)を設ける。
ここで剥離性シート(14)としては、紙やプラスチッ
クスフィルムの表面をシリコーン系剥離剤やその他の剥
離剤で処理したもの、それ自体が剥離性を有するフィル
ムまたはシート、剥離剤をブレンドして成形したフィル
ムまたはシート、オルガノポリシロキサンとポリオレフ
ィン系樹脂とをグラフト重合させたプラスチックスフィ
ルムまたはシートなどが用いられる。剥離性シート(1
4)の厚さは12〜250μm程度とすることが多い。
作用 本発明の保護フィルム(1)は、耐スクラッチ性光等
方性物質層(13)/光等方性基材フィルム層(11)/光
等方性貼着性樹脂層(12)の層構成を有する。
耐スクラッチ性光等方性物質層(13)の脆さや可撓性
の不足は光等方性基材フィルム層(11)によってカバー
され、光等方性基材フィルム層(11)の表面特性の不足
は耐スクラッチ性光等方性物質層(13)によってカバー
され、全体として保護フィルムとしての適性を備えるよ
うになる。
使用にあたっては、この保護フィルム(1)の光等方
性貼着性樹脂層(12)側の液晶表示パネルの偏光板
(2)の表面に圧着する。(光等方性貼着性樹脂層(1
2)側が剥離性シート(14)で被覆されているときは、
貼着に先立ちこの剥離性シート(14)を剥離除去してお
く。また必要に応じ貼着を熱圧着により行う。) 表示能力、色相、コントラストなどの光学的性能の評
価のための試験を行うにあたっては、本発明においては
液晶表示パネルの偏光板(2)に貼着した保護フィルム
(1)を剥離する必要はなく、保護フィルム(1)を貼
着した状態のままこれらの試験を行えばよい。
保護フィルム(1)にリワーク(rework)性が求めら
れる場合には、液晶表示パネルを実際に使用に供するに
先立ち、保護フィルム(1)を剥離除去する。一方リワ
ーク性が要求されないときには、保護フィルム(1)を
永久接着したまま実際の使用に供する。
実 施 例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下
「部」とあるのは重量部である。
実施例1 表面保護フィルム(1) 第2図は本発明の表面保護フィルム(1)の一例を示
した断面図である。
(11)は光等方性基材フィルム層の一例としてのポリ
カーボネートフィルムであり、流延法により製造したも
のである。レターデーション値は5nm、可視光線透過率
は90%、厚さは30μmである。
(13)は耐スクラッチ性光等方性物質層の一例として
のアクリル系樹脂硬化物層であり、上述の光等方性基材
フィルム層(11)上に、株式会社大八化学工業所製のOH
−508(粘度7.5cps、樹脂分40重量%、溶媒組成は重量
比でイソプロパノール/酢酸ブチル/エチルセロソルブ
=40/40/20)溶液をバーコーターを用いて約0.02mm厚さ
に塗布し、50〜60℃で2分間乾燥を行った後、紫外線ラ
ンプにより、120W/cm、1灯、3秒の条件で紫外線照射
を行うことにより形成したものである。この耐スクラッ
チ性光等方性物質層(13)の厚さは7μm、表面硬度は
2Hである。
これにより得られた耐スクラッチ性光等方性物質層
(13)/光等方性基材フィルム層(11)からなる積層フ
ィルム全体のレターデーション値は5nm、可視光線透過
率は87%、厚さは37μmであった。
(14)は剥離性シートであり、シリコーンによる剥離
処理を施した厚さ50μmのポリエステルフィルムからな
る。
(12)は光等方性貼着性樹脂層であり、上述の剥離性
シート(14)の剥離性処理面上に、出光石油化学株式会
社製のポリオレフィンポリオール(エポール、水酸基含
有量0.90meq/g、粘度75000cps/30℃)100部、IPソルベ
ント(三井石油化学工業株式会社製の脂肪族炭化水素系
溶媒)50部、水添MDI(ジフェニルメタンジイソシアネ
ート)系硬化剤3部よりなる溶液を流延し、80℃で5分
間乾燥することにより形成したものである。厚さは20μ
mである。
このようにして得た光等方性貼着性樹脂層(12)/剥
離性シート(14)からなる積層フィルムと、上記で得た
耐スクラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基材フ
ィルム層(11)からなる積層フィルムとを、前者の光等
方性貼着性樹脂層(12)側と後者の光等方性基材フィル
ム層(11)側とが対抗するように積層、圧着し、耐スク
ラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基材フィルム
層(11)/光等方性貼着性樹脂層(12)/剥離性シート
(14)の層構成を有する第2図に示した剥離性シート
(14)付きの保護フィルム(1)を得た。
剥離性シート(14)を除いた保護フィルム(1)全体
のレターデーション値は6nm、可視光線透過率は86%、
厚さは57μmであった。
この保護フィルム(1)は、柔軟で可撓性を有するの
みならず、機械的性質が良好である。
この保護フィルム(1)は、剥離性シート(14)を剥
離除去してから、液晶表示パネルの偏光板(2)に圧着
により貼着する。
液晶表示パネル 第3図は本発明の表面保護フィルム(1)を貼着した
液晶表示パネルの一例を示した断面図である。
(3)は液晶セルであり、透明電極(32)付きの2枚
の基板(31)をスペーサ(33)を介して対向配置し、そ
の間隙に液晶(34)を封入した構成を有する。
(2)は偏光板であり、たとえば、ポリビニルアルコ
ール/ヨウ素系の厚さ35μmの偏光素膜(21)の両側
に、セルローストリアセテートフィルムからなる厚さ50
μmの保護板(22)をアクリル樹脂系の感圧性接着剤を
用いて積層したものからなる。(23)はその感圧性接着
剤層である。
(1)は先に述べた表面保護フィルムであり、偏光板
(2)/液晶セル(3)/偏光板(2)の構成を有する
液晶表示パネルの偏光板(2)上に圧着により貼着され
ている。
表面保護フィルム(1)貼着後の最外層は耐スクラッ
チ性光等方性物質層(13)で形成されているので、耐損
傷性、耐水性、防塵性がすぐれており、また光等方性を
有するので、表示能力、色相、コントラストなどの光学
的性能の評価は、この表面保護フィルム(1)を剥離す
ることなく行うことができる。
この表面保護フィルム(1)は偏光板(2)に対する
密着力が大きいので、液晶表示パネルを実際に使用する
ときには、これをそのまま永久接着させておくことがで
きる。ただし剥離除去しても差支えない。
実施例2 昭和高分子株式会社製のウレタンアクリレート(ビオ
レックスT−2060)100部と硬化剤3部とを樹脂濃度が7
0%になるように酢酸エチルに溶解して、実施例1の剥
離性シート(14)上に流延し、80℃で5分間乾燥して、
光等方性貼着性樹脂層(12)を形成した。
このようにして得た光等方性貼着性樹脂層(12)/剥
離性シート(14)からなる積層フィルムと、実施例1で
得た耐スクラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基
材フィルム層(11)からなる積層フィルムとを、前者の
光等方性貼着性樹脂層(12)側と後者の光等方性基材フ
ィルム層(11)側とが対抗するように積層、圧着し、耐
スクラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基材フィ
ルム層(11)/光等方性貼着性樹脂層(12)/剥離性シ
ート(14)の層構成を有する第2図に示した剥離性シー
ト(14)付きの保護フィルム(1)を得た。
このようにして得た第2図に示した表面保護フィルム
(1)は、実施例1と同等かそれ以上に好ましいもので
あった。
液晶表示パネルを実際に使用するときには、この表面
保護フィルム(1)を剥離除去してもよく、永久貼着さ
せておいてもよい。
実施例3 第1図は本発明の表面保護フィルム(1)の一例を示
した断面図である。
実施例1の耐スクラッチ性光等方性物質層(13)/光
等方性基材フィルム層(11)からなる積層フィルムの耐
スクラッチ性光等方性物質層(13)面に、シリコーンを
0.5g/m2の割合で塗布し、加熱定着させることにより背
面処理した。
実施例2の光等方性貼着性樹脂層(12)/剥離性シー
ト(14)からなる積層フィルムと、上記の背面処理した
耐スクラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基材フ
ィルム層(11)からなる積層フィルムとを、前者の光等
方性貼着性樹脂層(12)側と後者の光等方性基材フィル
ム層(11)側とが対抗するように積層、圧着すると同時
に、剥離性シート(14)を剥離除去し、巻き取った。
このようにして得た第1図に示した表面保護フィルム
(1)は、実施例2と同様に好ましいものであった。
実施例4 (11)は光等方性基材フィルム層の一例としてのポリ
アリレートフィルムであり、塩化メチレンを溶媒とする
20重量%濃度の溶液から流延法により製膜したものであ
る。レターデーション値は5nm、可視光線透過率は92
%、厚さは20μmである。
(13)は耐スクラッチ性光等方性物質層の一例として
のホスファゼン系樹脂硬化物層であり、上述の光等方性
基材フィルム層(11)上に、出光石油化学株式会社製の
ホスファゼン系樹脂ppzの濃度30重量%の溶剤溶液をNo.
20ワイヤバーを用いて塗布し、70℃で2分間乾燥後、紫
外線ランプにより、120W/cm、1灯、3秒の条件で紫外
線照射を行うことにより形成したものである。この耐ス
クラッチ性光等方性物質層(13)の厚さは5μm、表面
硬度は2Hである。
これにより得られた耐スクラッチ性光等方性物質層
(13)/光等方性基材フィルム層(11)からなる積層フ
ィルム全体のレターデーション値は5nm、可視光線透過
率は90%、厚さは25μmであった。
(14)は実施例1と同じ剥離性シートである。
(12)は光等方性貼着性樹脂層であり、上述の剥離性
シート(14)の剥離性処理面上に、ブチルアルリレート
/2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸の共重合
割合が重量比で50/47/3のアクリル共重合体30部、トリ
レンジイソシアネート−トリメチロールプロパンアダク
ト体1部および酢酸エチル70部からなる溶液を流延し、
60〜90℃で3分間乾燥することにより形成したものであ
る。厚さは20μmである。
このようにして得た光等方性貼着性樹脂層(12)/剥
離性シート(14)からなる積層フィルムと、上記で得た
耐スクラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基材フ
ィルム層(11)からなる積層フィルムとを、前者の光等
方性貼着性樹脂層(12)側と後者の光等方性基材フィル
ム層(11)側とが対抗するように積層、圧着し、耐スク
ラッチ性光等方性物質層(13)/光等方性基材フィルム
層(11)/光等方性貼着性樹脂層(12)の層構成を有す
る第2図に示した剥離性シート(14)付きの保護フィル
ム(1)を得た。
剥離性シート(14)を除いた保護フィルム(1)全体
のレターデーション値は5nm、可視光線透過率は87%、
厚さは45μmであった。
この保護フィルム(1)は、柔軟で可撓性を有するの
みならず、機械的性質が良好である。
この保護フィルム(1)は、剥離性シート(14)を剥
離除去してから、液晶表示パネルの偏光板(2)に圧着
により貼着する。光学的性能の評価は、貼着した表面保
護フィルム(1)を剥離することなく行うことができ
る。
この表面保護フィルム(1)は偏光板(2)に対する
密着力が大きいので、液晶表示パネルを実際に使用する
ときには、これをそのまま永久接着させておくことがで
きる。ただし剥離除去しても差支えない。
発明の効果 本発明の表面保護フィルムは、液晶表示パネルの表示
能力、色相、コントラストなどの光学的評価を行う際に
保護フィルムの剥離を必要としないので、従来における
ような保護フィルムの剥離操作および再貼着操作は一切
省略できる。従って工程が大幅に簡略化され、製造コス
トの低減が達成できる。
また本発明においては、表面保護フィルム(1)貼着
後の最外層は耐スクラッチ性光等方性物質層(13)で形
成されているので、耐損傷性、耐水性、防塵性がすぐれ
ており、従来の表面保護フィルムに比し格段にすぐれた
表面保護効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の表面保護フィルム(1)の一例を示し
た断面図である。 第2図は本発明の表面保護フィルム(1)の一例を示し
た断面図である。 第3図は本発明の表面保護フィルム(1)を貼着した液
晶表示パネルの一例を示した断面図である。 (1)……保護フィルム、 (11)……光等方性基材フィルム層、 (12)……光等方性貼着性樹脂層、 (13)……耐スクラッチ性光等方性物質層、 (14)……剥離性フィルム、 (2)……偏光板、 (21)……偏光素膜、 (22)……保護板、 (23)……感圧性接着剤層、 (3)……液晶セル、 (31)……基板、 (32)……透明電極、 (33)……スペーサ、 (34)……液晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 貴史 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目4番16 号 藤森工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−30808(JP,A) 特開 昭61−93406(JP,A) 特開 平4−30120(JP,A) 特開 昭59−3421(JP,A) 特開 平2−63830(JP,A) 特開 平4−31442(JP,A) 特許2686751(JP,B2) 特公 平6−77084(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 5/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶表示パネルの偏光板(2)の上から貼
    着することによって該偏光板(2)表面の保護を図ると
    共に、貼着した状態のまま液晶表示パネルの光学的性能
    の検査を行うための保護フィルム(1)であって、該保
    護フィルム(1)が、耐スクラッチ性光等方性物質層
    (13)/光等方性基材フィルム層(11)/光等方性貼着
    性樹脂層(12)の層構成を有し、かつ全体のレターデー
    ション値が30nm以下で可視光線透過率が75%以上である
    ことを特徴とする液晶表示パネルの表面保護フィルム。
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