JPH08146219A - 反射偏光板 - Google Patents
反射偏光板Info
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- JPH08146219A JPH08146219A JP29110794A JP29110794A JPH08146219A JP H08146219 A JPH08146219 A JP H08146219A JP 29110794 A JP29110794 A JP 29110794A JP 29110794 A JP29110794 A JP 29110794A JP H08146219 A JPH08146219 A JP H08146219A
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- reflective
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、従来の反射偏光板に比べて、反射
率が高く、かつ耐熱性・耐湿性などに対する信頼性も十
分に発揮できる反射偏光板を提供することにある。言い
換えると、反射光の利用を効率的に行い、かつ耐久性に
ついても信頼性十分な、反射形液晶表示装置のための反
射偏光板を提供する目的から開発されたものである。 【構成】 本発明の反射偏光板は、基板の片面に金属銀
の反射膜が形成された反射板と、この反射板の反射膜に
積層された偏光板とからなる反射偏光板において、この
反射偏光板の切断された切断面全体に、樹脂がコートさ
れていることを特徴としている。
率が高く、かつ耐熱性・耐湿性などに対する信頼性も十
分に発揮できる反射偏光板を提供することにある。言い
換えると、反射光の利用を効率的に行い、かつ耐久性に
ついても信頼性十分な、反射形液晶表示装置のための反
射偏光板を提供する目的から開発されたものである。 【構成】 本発明の反射偏光板は、基板の片面に金属銀
の反射膜が形成された反射板と、この反射板の反射膜に
積層された偏光板とからなる反射偏光板において、この
反射偏光板の切断された切断面全体に、樹脂がコートさ
れていることを特徴としている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、外光を入射して反射す
るとき、この反射光を、方向性のある偏光にするための
反射偏光板に関する。さらに具体的には、反射形液晶表
示装置などに使用されるための反射偏光板に関するもの
である。
るとき、この反射光を、方向性のある偏光にするための
反射偏光板に関する。さらに具体的には、反射形液晶表
示装置などに使用されるための反射偏光板に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は、表示する量の増
大や、画面の大型化、表示品質の向上にともない、パー
ソナルコンピュータや、ワードプロセッサ、カラー液晶
テレビ装置など、その用途をますます拡大してきてい
る。液晶表示装置は、薄型であることと共に、消費電力
の少ないことが特徴であり、そのため、使用される背景
のバックライトも薄型で省電力であることが要求されて
いる。
大や、画面の大型化、表示品質の向上にともない、パー
ソナルコンピュータや、ワードプロセッサ、カラー液晶
テレビ装置など、その用途をますます拡大してきてい
る。液晶表示装置は、薄型であることと共に、消費電力
の少ないことが特徴であり、そのため、使用される背景
のバックライトも薄型で省電力であることが要求されて
いる。
【０００３】しかしながら、画面が大型化するにともな
い、バックライトの消費電力も大になり、電気バッテリ
ーの大型化をまねいている。とくに携帯式機器では、液
晶の特徴を損なう結果となるため、光源を使用しない反
射形液晶表示装置が使われてきている。反射形液晶表示
装置は、たとえば、図３の断面端面図に示されるよう
に、反射偏光板３７を液晶セル３６の片面に積層するこ
とにより形成されるものであるが、外光を利用するため
輝度が不足しやすく、反射効率の向上のために、さまざ
まな工夫がなされている。
い、バックライトの消費電力も大になり、電気バッテリ
ーの大型化をまねいている。とくに携帯式機器では、液
晶の特徴を損なう結果となるため、光源を使用しない反
射形液晶表示装置が使われてきている。反射形液晶表示
装置は、たとえば、図３の断面端面図に示されるよう
に、反射偏光板３７を液晶セル３６の片面に積層するこ
とにより形成されるものであるが、外光を利用するため
輝度が不足しやすく、反射効率の向上のために、さまざ
まな工夫がなされている。
【０００４】その一つとして、反射膜３２の反射媒体に
金属銀を使用することにより、現在の主流であるアルミ
ニウムを媒体としたものよりも、反射率として１０％以
上も向上することが古くから知られている。なお、ここ
で図３を概略説明すると、図中の３１は反射板の基板
で、この基板３１の片面には反射膜３２が積層されて、
反射板３３が構成されている。反射板３３の残る片面に
は、第１の粘着層４１を介在して、第１の偏光板３５が
形成されている。
金属銀を使用することにより、現在の主流であるアルミ
ニウムを媒体としたものよりも、反射率として１０％以
上も向上することが古くから知られている。なお、ここ
で図３を概略説明すると、図中の３１は反射板の基板
で、この基板３１の片面には反射膜３２が積層されて、
反射板３３が構成されている。反射板３３の残る片面に
は、第１の粘着層４１を介在して、第１の偏光板３５が
形成されている。
【０００５】偏光板３５は、偏光膜５１の両面がそれぞ
れ保護フィルム５２、５３にて積層されたものである。
これら反射板３３と偏光板３５とが反射偏光板３７を構
成している。反射偏光板３７の残る片面には、第２の粘
着層４２を介在して、液晶セル３６が積層されている。
液晶セル３６は、２枚の透明基板６１、６２の間に液晶
層６３などが封着材６４にて封入され、液晶セル３６の
残る片面には、第３の粘着層４３を介在して、偏光板３
５と同様な第２の偏光板３９が形成されている。
れ保護フィルム５２、５３にて積層されたものである。
これら反射板３３と偏光板３５とが反射偏光板３７を構
成している。反射偏光板３７の残る片面には、第２の粘
着層４２を介在して、液晶セル３６が積層されている。
液晶セル３６は、２枚の透明基板６１、６２の間に液晶
層６３などが封着材６４にて封入され、液晶セル３６の
残る片面には、第３の粘着層４３を介在して、偏光板３
５と同様な第２の偏光板３９が形成されている。
【０００６】銀は、しかしながら、アルミニウムに比べ
て耐熱性や耐湿性などの耐環境性が悪く、最初の反射特
性を維持するのが極めて困難である。これは、アルミニ
ウムの場合、その酸化物が透明であると共に保護膜とな
り得るのに対して、銀の酸化物は透明でなく、しかも保
護膜となり得ないことによる。そのため、銀を保護する
ために銀層を透明樹脂フイルムで挟んだり（特開平５−
３０１３１８）、保護コート層を設けたり（特開平４−
４５９２１）する技術が検討されてきている。
て耐熱性や耐湿性などの耐環境性が悪く、最初の反射特
性を維持するのが極めて困難である。これは、アルミニ
ウムの場合、その酸化物が透明であると共に保護膜とな
り得るのに対して、銀の酸化物は透明でなく、しかも保
護膜となり得ないことによる。そのため、銀を保護する
ために銀層を透明樹脂フイルムで挟んだり（特開平５−
３０１３１８）、保護コート層を設けたり（特開平４−
４５９２１）する技術が検討されてきている。
【０００７】なお、特開平５−３０１３１８は、銀を主
成分とする金属薄膜を３００〜３０００Å積層したプラ
スチックフィルムと、白色顔料である二酸化チタンを含
む全光線透過率が２０〜８５％のプラスチックフィルム
を重ね合わせた光反射シートを開示している。しかしな
がら、これらの技術は、切断面端部からの水などの腐食
因子の侵入に対しては、銀の保護能力をほとんど発揮で
きない。したがって、液晶表示素子に求められる耐熱試
験や耐湿試験の環境のなかでは、本来の反射性能を維持
できないことになる。
成分とする金属薄膜を３００〜３０００Å積層したプラ
スチックフィルムと、白色顔料である二酸化チタンを含
む全光線透過率が２０〜８５％のプラスチックフィルム
を重ね合わせた光反射シートを開示している。しかしな
がら、これらの技術は、切断面端部からの水などの腐食
因子の侵入に対しては、銀の保護能力をほとんど発揮で
きない。したがって、液晶表示素子に求められる耐熱試
験や耐湿試験の環境のなかでは、本来の反射性能を維持
できないことになる。
【０００８】切断面端部からの水などの劣化因子を防ぐ
には、反射偏光板を液晶セル面に配置した後に、端部を
樹脂で被覆する方法（特開昭５５−１３８７１５、実開
昭６２−２０２１）が提案されているが、この手法で
も、粘着剤を含んだ偏光板全体としての信頼性に問題が
生じる。つまり、被覆樹脂が、耐熱性・耐湿性の試験下
において、偏光板の収縮を防止するほどの密着力を有す
る場合、偏光板の収縮応力により、液晶セルを構成する
ガラスにそりを生じさせるという問題が起こる。
には、反射偏光板を液晶セル面に配置した後に、端部を
樹脂で被覆する方法（特開昭５５−１３８７１５、実開
昭６２−２０２１）が提案されているが、この手法で
も、粘着剤を含んだ偏光板全体としての信頼性に問題が
生じる。つまり、被覆樹脂が、耐熱性・耐湿性の試験下
において、偏光板の収縮を防止するほどの密着力を有す
る場合、偏光板の収縮応力により、液晶セルを構成する
ガラスにそりを生じさせるという問題が起こる。
【０００９】また、密着力が不十分な場合は、耐熱性・
耐湿性の試験下における偏光板の収縮により、被覆樹脂
と反射板偏光板の端面との間に応力が発生し、このこと
によって、銀層の劣化因子である水分などの侵入を招
き、結果的に信頼性を確保できないことになる。なお、
特開昭５５−１３８７１５は、液晶セルの面に配置した
偏光板の周辺端部を防湿性接着剤で被覆したことを特徴
とする液晶表示素子を開示している。
耐湿性の試験下における偏光板の収縮により、被覆樹脂
と反射板偏光板の端面との間に応力が発生し、このこと
によって、銀層の劣化因子である水分などの侵入を招
き、結果的に信頼性を確保できないことになる。なお、
特開昭５５−１３８７１５は、液晶セルの面に配置した
偏光板の周辺端部を防湿性接着剤で被覆したことを特徴
とする液晶表示素子を開示している。
【００１０】また、実開昭６２−２０２１は、第１主面
上に透明電極が形成された第１及び第２透明基板と、こ
の第１及び第２透明基板間に挟持された液晶層と、前記
第１及び第２透明基板の第２主面上にそれぞれ被着され
た第１及び第２偏光板と、前記第１偏光板上に被着され
た反射防止透明板と、前記第１偏光板の周辺部を覆う保
護剤とを備えたことを特徴とする液晶表示セル構造を開
示している。
上に透明電極が形成された第１及び第２透明基板と、こ
の第１及び第２透明基板間に挟持された液晶層と、前記
第１及び第２透明基板の第２主面上にそれぞれ被着され
た第１及び第２偏光板と、前記第１偏光板上に被着され
た反射防止透明板と、前記第１偏光板の周辺部を覆う保
護剤とを備えたことを特徴とする液晶表示セル構造を開
示している。
【００１１】
【発明が解決しょうとする課題】上述したように、従来
から使われている反射偏光板は、おもにアルミニウムを
反射媒体としているため、反射率が低く、結果として液
晶表示装置全体としての光利用の効率が低くなる。この
ため、反射率の高い反射偏光板が求められてきた。一
方、反射率が高い反射板として、金属銀を媒体としたも
のが従来から多くの分野で使われてきたが、反射偏光板
に用いるには、耐熱性・耐湿性などに信頼性の問題が有
り、十分な解決方法も得られていなかった。
から使われている反射偏光板は、おもにアルミニウムを
反射媒体としているため、反射率が低く、結果として液
晶表示装置全体としての光利用の効率が低くなる。この
ため、反射率の高い反射偏光板が求められてきた。一
方、反射率が高い反射板として、金属銀を媒体としたも
のが従来から多くの分野で使われてきたが、反射偏光板
に用いるには、耐熱性・耐湿性などに信頼性の問題が有
り、十分な解決方法も得られていなかった。
【００１２】本発明の目的は、これらの問題を解決し
て、従来の反射偏光板に比べて、反射率が高く、かつ耐
熱性・耐湿性などに対する信頼性も十分に発揮できる反
射偏光板を提供することにある。言い換えると、反射光
の利用を効率的に行い、かつ耐久性についても信頼性十
分な、反射形液晶表示装置のための反射偏光板を提供す
る目的から開発されたものである。
て、従来の反射偏光板に比べて、反射率が高く、かつ耐
熱性・耐湿性などに対する信頼性も十分に発揮できる反
射偏光板を提供することにある。言い換えると、反射光
の利用を効率的に行い、かつ耐久性についても信頼性十
分な、反射形液晶表示装置のための反射偏光板を提供す
る目的から開発されたものである。
【００１３】
【課題を解決するための手段】本発明による反射偏光板
は、基板の片面に金属銀の反射膜が形成された反射板
と、この反射板の反射膜に積層された偏光板とからなる
反射偏光板において、この反射偏光板の切断された切断
面全体に、樹脂がコートされていることを特徴としたも
のである。
は、基板の片面に金属銀の反射膜が形成された反射板
と、この反射板の反射膜に積層された偏光板とからなる
反射偏光板において、この反射偏光板の切断された切断
面全体に、樹脂がコートされていることを特徴としたも
のである。
【００１４】具体的には、本発明の反射偏光板は、金属
銀を媒体とする反射板を片面に設けてなる反射偏光板で
あって、対象の液晶セルに対応して、必要な大きさに切
断された後に、たとえば、４辺の切断面に銀を保護する
ための樹脂をコートすることを特徴とするものである。
ここでさらに、本発明による反射偏光板を、図２にもと
づいて、最初に説明する。
銀を媒体とする反射板を片面に設けてなる反射偏光板で
あって、対象の液晶セルに対応して、必要な大きさに切
断された後に、たとえば、４辺の切断面に銀を保護する
ための樹脂をコートすることを特徴とするものである。
ここでさらに、本発明による反射偏光板を、図２にもと
づいて、最初に説明する。
【００１５】本発明の反射偏光板に用いられる、金属銀
を媒体とする反射板３は、基板１と反射膜２とからな
り、基板１としては、ポリエステルフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、三酢酸セルロースフィルムなどが選
択され、基板１の少なくとも片面に直接に、あるいはポ
リエステル樹脂やアクリル樹脂などのアンカーコート材
を適宜に介在して、金属銀の反射膜２を形成したもので
ある。
を媒体とする反射板３は、基板１と反射膜２とからな
り、基板１としては、ポリエステルフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、三酢酸セルロースフィルムなどが選
択され、基板１の少なくとも片面に直接に、あるいはポ
リエステル樹脂やアクリル樹脂などのアンカーコート材
を適宜に介在して、金属銀の反射膜２を形成したもので
ある。
【００１６】反射媒体である銀の反射膜２の形成方法と
しては、液相形成である銀メッキもあるが、抵抗加熱や
イオンビームによる加熱プロセスを有した真空蒸着方
式、もしくはスパッタリングにより、真空下で気相形成
することが望ましい。形成される銀の反射膜２の厚みと
しては、３００〜３０００Åが好ましく、７００〜１５
００Åが更に好ましい。
しては、液相形成である銀メッキもあるが、抵抗加熱や
イオンビームによる加熱プロセスを有した真空蒸着方
式、もしくはスパッタリングにより、真空下で気相形成
することが望ましい。形成される銀の反射膜２の厚みと
しては、３００〜３０００Åが好ましく、７００〜１５
００Åが更に好ましい。
【００１７】なお、銀の反射膜２の形成後に、図示省略
したが、その上にポリエステル樹脂やアクリル樹脂など
を主剤とした保護コートを、場合によっては酸化チタン
等のフィラーを含有せしめた保護コートを行なうのが好
ましい。偏光板５としては、ポリビニルアルコールフィ
ルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコールフィル
ム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系鹸化フィルムのよ
うな親水性高分子フィルムに、沃素及び／または二色性
染料を吸着配向せしめた偏光フィルム１５を使用し、こ
の沃素及び／または二色性染料系の偏光フィルム１５の
両面に、保護フィルム１６、１７として、ポリエステル
フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリサルホンフ
ィルム、三酢酸セルロースフィルムなどが使用されて、
これらが、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、シリ
コン系などの接着剤（図示略）にて積層されたものであ
る。
したが、その上にポリエステル樹脂やアクリル樹脂など
を主剤とした保護コートを、場合によっては酸化チタン
等のフィラーを含有せしめた保護コートを行なうのが好
ましい。偏光板５としては、ポリビニルアルコールフィ
ルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコールフィル
ム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系鹸化フィルムのよ
うな親水性高分子フィルムに、沃素及び／または二色性
染料を吸着配向せしめた偏光フィルム１５を使用し、こ
の沃素及び／または二色性染料系の偏光フィルム１５の
両面に、保護フィルム１６、１７として、ポリエステル
フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリサルホンフ
ィルム、三酢酸セルロースフィルムなどが使用されて、
これらが、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、シリ
コン系などの接着剤（図示略）にて積層されたものであ
る。
【００１８】偏光板５の両面に設けられた第１、第２の
粘着層１４、２４、つまり偏光板５と反射板３とを接着
せしめる第１の粘着層１４と、反射偏光板２７と液晶セ
ル３６とを接着せしめる第２の粘着層２４としては、ウ
レタン系、エポキシ系、アクリル系、シリコン系等の粘
着剤が使用される。液晶セル３６に反射偏光板２７を積
層するまでは、図２に示されるとおり、反射板３の反対
側にある第２の粘着層２４には、ポリエステルフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリサルホンフィル
ム、三酢酸セルロースフィルムなどの基材に、シリコン
系等の離型剤を塗布した離型フィルム１８が積層されて
いることが望ましい。
粘着層１４、２４、つまり偏光板５と反射板３とを接着
せしめる第１の粘着層１４と、反射偏光板２７と液晶セ
ル３６とを接着せしめる第２の粘着層２４としては、ウ
レタン系、エポキシ系、アクリル系、シリコン系等の粘
着剤が使用される。液晶セル３６に反射偏光板２７を積
層するまでは、図２に示されるとおり、反射板３の反対
側にある第２の粘着層２４には、ポリエステルフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリサルホンフィル
ム、三酢酸セルロースフィルムなどの基材に、シリコン
系等の離型剤を塗布した離型フィルム１８が積層されて
いることが望ましい。
【００１９】上述のような組成ならびに構成の材料を積
層せしめた後に、図１の（Ｂ）のように、たとえば、対
象となる液晶セル３６に必要となる大きさの矩形に切断
して、４辺の切断面１０全体に樹脂９をコートする。コ
ートする樹脂９としては、たとえば、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂など、銀の劣化因子、
とくに水分に対する遮断性の大きいものを選択すること
が望ましく、さらにイソシアネート架橋、エポキシ架
橋、キレート架橋などの架橋をすることにより、より高
い信頼性が得られる。
層せしめた後に、図１の（Ｂ）のように、たとえば、対
象となる液晶セル３６に必要となる大きさの矩形に切断
して、４辺の切断面１０全体に樹脂９をコートする。コ
ートする樹脂９としては、たとえば、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂など、銀の劣化因子、
とくに水分に対する遮断性の大きいものを選択すること
が望ましく、さらにイソシアネート架橋、エポキシ架
橋、キレート架橋などの架橋をすることにより、より高
い信頼性が得られる。
【００２０】コートされた樹脂９の厚みとしては、１〜
５００μが好ましく、１０〜１００μがさらに好まし
い。コートする手段としては、コートする樹脂９を溶剤
に溶解せしめて、ロールコーター等により塗布後、乾燥
により溶剤を乾燥・キュアーすることにより形成する方
法や、とくにアクリル樹脂の場合、無溶剤でモノマーを
直接に塗布後、紫外線あるいは熱により、重合・硬化せ
しめて形成する方法などがある。なお、樹脂９をコート
した後に、保護のため、図１の（Ａ）に示されるよう
に、第２の粘着層２４の表面に、離型フィルム１８と同
様な離型フィルム８を配置しても良いことは勿論であ
る。
５００μが好ましく、１０〜１００μがさらに好まし
い。コートする手段としては、コートする樹脂９を溶剤
に溶解せしめて、ロールコーター等により塗布後、乾燥
により溶剤を乾燥・キュアーすることにより形成する方
法や、とくにアクリル樹脂の場合、無溶剤でモノマーを
直接に塗布後、紫外線あるいは熱により、重合・硬化せ
しめて形成する方法などがある。なお、樹脂９をコート
した後に、保護のため、図１の（Ａ）に示されるよう
に、第２の粘着層２４の表面に、離型フィルム１８と同
様な離型フィルム８を配置しても良いことは勿論であ
る。
【００２１】
【作 用】したがって本発明によると、金属銀を媒体と
する反射板を片面に設けてなる反射偏光板を形成して、
対象となる液晶セルに対応する必要な大きさに、この反
射偏光板を切断した後に、たとえば、四辺の切断面を、
ポリエステル、アクリル等の樹脂でコートすることによ
り、液晶セルに積層後も、反射偏光板の収縮などによる
寸法変化、収縮応力に関わらず、銀層である反射膜の端
部を保護できることのなる。
する反射板を片面に設けてなる反射偏光板を形成して、
対象となる液晶セルに対応する必要な大きさに、この反
射偏光板を切断した後に、たとえば、四辺の切断面を、
ポリエステル、アクリル等の樹脂でコートすることによ
り、液晶セルに積層後も、反射偏光板の収縮などによる
寸法変化、収縮応力に関わらず、銀層である反射膜の端
部を保護できることのなる。
【００２２】その結果として、耐熱性・耐湿性などの信
頼性が高く、アルミニウムよりも反射率の高い銀を反射
媒体とした反射偏光板を、提供することができる。以下
に、この発明による実施例と、従来例などによる比較例
とにより、本発明の効果を示すが、本発明の反射偏光板
は、下記の実施例に限定されるものではないことは勿論
である。
頼性が高く、アルミニウムよりも反射率の高い銀を反射
媒体とした反射偏光板を、提供することができる。以下
に、この発明による実施例と、従来例などによる比較例
とにより、本発明の効果を示すが、本発明の反射偏光板
は、下記の実施例に限定されるものではないことは勿論
である。
【００２３】
〔実施例１〕厚さ５０μのポリエステルフィルムの基板
１に、スパッタリングにより１０００Åの銀層である反
射膜２を形成し、この上にエポキシ基での架橋性を有す
るポリエステル樹脂を架橋剤と共に塗布・架橋せしめて
トップコート（図示略）とし、金属銀を媒体とした反射
板３を得た。この反射板３の反射率を積分球式分光光度
計で測定した結果を、後記の表１に示す。
１に、スパッタリングにより１０００Åの銀層である反
射膜２を形成し、この上にエポキシ基での架橋性を有す
るポリエステル樹脂を架橋剤と共に塗布・架橋せしめて
トップコート（図示略）とし、金属銀を媒体とした反射
板３を得た。この反射板３の反射率を積分球式分光光度
計で測定した結果を、後記の表１に示す。
【００２４】〔比較例１〕厚さ５０μのポリエステルフ
ィルムの基板に、実施例１と同様にアルミニウム層の反
射膜を形成して、アルミニウムを媒体とした反射板を作
製し、実施例１と同様に反射率を測定した結果を、表１
に併せて示す。
ィルムの基板に、実施例１と同様にアルミニウム層の反
射膜を形成して、アルミニウムを媒体とした反射板を作
製し、実施例１と同様に反射率を測定した結果を、表１
に併せて示す。
【００２５】〔実施例２〕実施例１で作成した反射板３
を、ポリビニルアルコール／沃素系の偏光板５（ＬＬＣ
2 −９２１８、サンリッツ製）に、アクリル粘着剤の粘
着層１４で貼り合わせ、さらに偏光板５の反対面にもア
クリル粘着剤の粘着層２４を形成した反射偏光板２７
を、２００ｍｍ×３００ｍｍに切断後、切断面１０に、
実施例１のトップコートと同じ組成であるポリエステル
系の樹脂９をコート・架橋せしめて得られた反射偏光板
７を、ガラス板に貼り合わせた後、６０℃９０％ＲＨで
５００時間経過させ、終了後に偏光板５より反射板３を
剥離して、実施例１と同様に反射率を測定した結果を、
後記の表１に併せて示す。
を、ポリビニルアルコール／沃素系の偏光板５（ＬＬＣ
2 −９２１８、サンリッツ製）に、アクリル粘着剤の粘
着層１４で貼り合わせ、さらに偏光板５の反対面にもア
クリル粘着剤の粘着層２４を形成した反射偏光板２７
を、２００ｍｍ×３００ｍｍに切断後、切断面１０に、
実施例１のトップコートと同じ組成であるポリエステル
系の樹脂９をコート・架橋せしめて得られた反射偏光板
７を、ガラス板に貼り合わせた後、６０℃９０％ＲＨで
５００時間経過させ、終了後に偏光板５より反射板３を
剥離して、実施例１と同様に反射率を測定した結果を、
後記の表１に併せて示す。
【００２６】〔実施例３〕実施例１で作製した反射板３
を、ポリビニルアルコール／沃素系の偏光板５（ＬＬＣ
2 −９２１８、サンリッツ製）に、アクリル粘着剤の粘
着層１４で貼り合わせ、さらに偏光板５の反対面にもア
クリル粘着剤の粘着層２４を形成した反射偏光板２７
を、２００ｍｍ×３００ｍｍに切断後、切断面１０に、
イソシアネート基での架橋性を有するアクリル系の樹脂
９をコート・架橋せしめて得られた反射偏光板７を、ガ
ラス板に貼り合わせた後、実施例２と同様の信頼性試験
を経過させ、終了後に偏光板５より反射板３を剥離し
て、実施例１と同様に反射率を測定した結果を、後記の
表１に併せて示す。
を、ポリビニルアルコール／沃素系の偏光板５（ＬＬＣ
2 −９２１８、サンリッツ製）に、アクリル粘着剤の粘
着層１４で貼り合わせ、さらに偏光板５の反対面にもア
クリル粘着剤の粘着層２４を形成した反射偏光板２７
を、２００ｍｍ×３００ｍｍに切断後、切断面１０に、
イソシアネート基での架橋性を有するアクリル系の樹脂
９をコート・架橋せしめて得られた反射偏光板７を、ガ
ラス板に貼り合わせた後、実施例２と同様の信頼性試験
を経過させ、終了後に偏光板５より反射板３を剥離し
て、実施例１と同様に反射率を測定した結果を、後記の
表１に併せて示す。
【００２７】〔比較例２〕実施例１で作製した反射板３
を、ポリビニルアルコール／沃素系の偏光板５（ＬＬＣ
2 −９２１８、サンリッツ製）に、アクリル粘着剤の粘
着層１４で貼り合わせ、さらに偏光板５の反対面にもア
クリル粘着剤の粘着層２４を形成した反射偏光板２７
を、２００ｍｍ×３００ｍｍに切断して、そのままガラ
ス板に貼り合わせた後、実施例２と同様の信頼性試験を
経過させ、終了後に偏光板５より反射板３を剥離して、
実施例１と同様に反射率を測定した結果を表１に併せて
示す。
を、ポリビニルアルコール／沃素系の偏光板５（ＬＬＣ
2 −９２１８、サンリッツ製）に、アクリル粘着剤の粘
着層１４で貼り合わせ、さらに偏光板５の反対面にもア
クリル粘着剤の粘着層２４を形成した反射偏光板２７
を、２００ｍｍ×３００ｍｍに切断して、そのままガラ
ス板に貼り合わせた後、実施例２と同様の信頼性試験を
経過させ、終了後に偏光板５より反射板３を剥離して、
実施例１と同様に反射率を測定した結果を表１に併せて
示す。
【００２８】
【表１】
【００２９】上記の表１から明らかな如く、本発明にも
とづく実施例はいずれも、比較例よりも、１０％強も反
射率が向上していることが解る。
とづく実施例はいずれも、比較例よりも、１０％強も反
射率が向上していることが解る。
【００３０】
【発明の効果】以上のごとくなる本発明は、金属銀を媒
体とする反射板を片面に設けてなる反射偏光板であっ
て、この反射偏光板を、配置される液晶セルに対応する
必要な大きさに切断した後に、切断面全体をポリエステ
ル、アクリル等の樹脂でコートするため、液晶セルに反
射偏光板を積層したのち、この反射偏光板を構成する偏
光板が、湿度による収縮などにて寸法変化、収縮応力が
あっても、銀層端部の保護が樹脂により保たれることに
なり、結果として、耐熱性・耐湿性などについて極めて
信頼性が高くなるという効果があり、加えて、アルミニ
ウムよりも反射率の高い反射偏光板を得ることができる
という大きな効果がある。
体とする反射板を片面に設けてなる反射偏光板であっ
て、この反射偏光板を、配置される液晶セルに対応する
必要な大きさに切断した後に、切断面全体をポリエステ
ル、アクリル等の樹脂でコートするため、液晶セルに反
射偏光板を積層したのち、この反射偏光板を構成する偏
光板が、湿度による収縮などにて寸法変化、収縮応力が
あっても、銀層端部の保護が樹脂により保たれることに
なり、結果として、耐熱性・耐湿性などについて極めて
信頼性が高くなるという効果があり、加えて、アルミニ
ウムよりも反射率の高い反射偏光板を得ることができる
という大きな効果がある。
【図１】図中の（Ａ）は、本発明による反射偏光板の構
成例をしめす断面端面図、（Ｂ）は、その平面図。
成例をしめす断面端面図、（Ｂ）は、その平面図。
【図２】本発明による反射偏光板の構成例を説明するた
めの断面端面図。
めの断面端面図。
【図３】従来の反射形液晶表示装置の構成例をしめす断
面端面図。
面端面図。
１…基材 ２…反射膜 ３、３３…反射板 ５、３５、３９…偏光板 ７、２７、３７…反射偏光板 ８、１８…離型フィルム ９…切断面コートの樹脂 １０…切断面 １４、２４…粘着層 １５…偏光フィルム １６、１７…保護フィルム ３６…液晶セル
Claims (1)
- 【請求項１】 基板の片面に金属銀の反射膜が形成され
た反射板と、この反射板の反射膜に積層された偏光板と
からなる反射偏光板において、 この反射偏光板の切断された切断面全体に、樹脂がコー
トされていることを特徴とした反射偏光板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29110794A JPH08146219A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 反射偏光板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29110794A JPH08146219A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 反射偏光板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08146219A true JPH08146219A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17764549
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29110794A Pending JPH08146219A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 反射偏光板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08146219A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997047996A1 (en) * | 1996-06-14 | 1997-12-18 | Hoechst Celanese Corporation | Laminates of liquid crystalline polymeric films for polarizer applications |
| US6268026B1 (en) | 1997-10-20 | 2001-07-31 | Hoechst Celanese Corporation | Multilayer laminate formed from a substantially stretched non-molten wholly aromatic liquid crystalline polymer and non-liquid crystalline polyester and method for forming same |
| US6312772B1 (en) | 1997-10-20 | 2001-11-06 | Hoechst Celanese Corporation | Multilayer laminate formed from a substantially stretched non-molten wholly aromatic liquid crystalline polymer and non-polyester thermoplastic polymer |
| EP1158345A2 (en) * | 2000-05-25 | 2001-11-28 | Seiko Epson Corporation | Protective film covering reflective film in a liquid crystal device |
| US6426128B1 (en) | 1998-01-06 | 2002-07-30 | Hna Holdings, Inc. | Co-processable multi-layer laminates for forming high strength, haze-free, transparent articles and methods of producing same |
| US7572507B2 (en) | 2006-01-31 | 2009-08-11 | Kabushiki Kaisha Topcon | Optical element and moisture-proof coating method thereof |
| KR20210066909A (ko) | 2018-11-02 | 2021-06-07 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 편광성 광학 기능 필름 적층체의 레이저 절단 가공 방법 |
| KR20210072053A (ko) | 2018-11-02 | 2021-06-16 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 편광성 광학 기능 필름 적층체 및 이것에 사용하는 편광 필름 |
-
1994
- 1994-11-25 JP JP29110794A patent/JPH08146219A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997047996A1 (en) * | 1996-06-14 | 1997-12-18 | Hoechst Celanese Corporation | Laminates of liquid crystalline polymeric films for polarizer applications |
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| US6312772B1 (en) | 1997-10-20 | 2001-11-06 | Hoechst Celanese Corporation | Multilayer laminate formed from a substantially stretched non-molten wholly aromatic liquid crystalline polymer and non-polyester thermoplastic polymer |
| US6426128B1 (en) | 1998-01-06 | 2002-07-30 | Hna Holdings, Inc. | Co-processable multi-layer laminates for forming high strength, haze-free, transparent articles and methods of producing same |
| EP1158345A2 (en) * | 2000-05-25 | 2001-11-28 | Seiko Epson Corporation | Protective film covering reflective film in a liquid crystal device |
| EP1158345A3 (en) * | 2000-05-25 | 2003-09-03 | Seiko Epson Corporation | Protective film covering reflective film in a liquid crystal device |
| US7572507B2 (en) | 2006-01-31 | 2009-08-11 | Kabushiki Kaisha Topcon | Optical element and moisture-proof coating method thereof |
| KR20210066909A (ko) | 2018-11-02 | 2021-06-07 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 편광성 광학 기능 필름 적층체의 레이저 절단 가공 방법 |
| KR20210072053A (ko) | 2018-11-02 | 2021-06-16 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 편광성 광학 기능 필름 적층체 및 이것에 사용하는 편광 필름 |
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