JP3340059B2 - 電気ポット - Google Patents

電気ポット

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JP3340059B2
JP3340059B2 JP25335697A JP25335697A JP3340059B2 JP 3340059 B2 JP3340059 B2 JP 3340059B2 JP 25335697 A JP25335697 A JP 25335697A JP 25335697 A JP25335697 A JP 25335697A JP 3340059 B2 JP3340059 B2 JP 3340059B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気ポット、特に
その保温制御に特徴を有する電気ポットに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、電気ポットには、用途に応じて2
以上の保温温度で保温可能としたものがある(例えば、
特開平1―285218号公報参照)。そして、この電
気ポットでは、再沸騰後、選択可能な保温温度で保温可
能となっている。保温温度には、省電力を目的とした温
度、赤ちゃん用のミルクに適した温度、お茶に適した温
度等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記電
気ポットでは、再沸騰後、所定の保温温度で保温され
る。このため、再沸騰後、選択可能な最高温度で保温す
るようにした場合、ユーザーがその設定を変更しない限
り、その後も最高温度による保温が続行される。このた
め、所定時間経過して熱湯を必要としない場合であって
も、ヒータへの通電が高い値に維持され、省電力化の点
で問題がある。一方、再沸騰後、省電力化を目的とした
低い温度で保温するようにした場合、再沸騰後、所定時
間内に早期に湯温が低下し、再度、再沸騰を行う必要が
生じる等、実用に適しない。
【0004】そこで、本発明は、再沸騰後、熱湯を使用
でき、その後自動的に省電力状態とすることのできる電
気ポットを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、温度検出センサでの検出温度
に基づいてヒータへの通電制御を行い、収容した液体を
少なくとも2以上の異なる保温温度で保温する電気ポッ
トにおいて、95℃以上の沸騰近傍保温温度を示す沸騰
近傍保温温度表示部と、前記沸騰近傍保温温度よりも低
い、少なくとも2以上の異なる保温温度毎に設けた保温
温度表示部と、保温中に再沸騰が行われたことを示す再
沸騰表示部と、保温中に再沸騰が行われた場合、再沸騰
後、前記沸騰近傍保温温度で所定時間維持させ、その
後、該沸騰近傍保温温度よりも低い保温温度まで低下す
るようにヒータへの通電を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、保温中に再沸騰が行われた場合、再沸
騰表示部及び該当する保温温度表示部以外に、沸騰近傍
保温温度表示部による表示を行い、沸騰近傍保温温度よ
りも低い保温温度が選択されている場合、前記沸騰近傍
保温温度の表示部の表示を、所定時間経過後に沸騰近傍
保温温度から該沸騰近傍保温温度よりも低い保温温度に
移行することを判断できるようにしたものである。
【0006】この構成により、再沸騰後の所定時間は熱
湯を使用することができ、再度再沸騰を行わせる必要が
ない。また、熱湯の使用が済めば、自動的に保温温度に
維持されるので、保温温度の設定操作が不要となり、操
作し忘れを防止できる。さらに、熱湯を使用可能である
か否か、所定時間後に保温温度に維持されるか否かの判
断のみならず、その後の保温状態の予想を一目で行うこ
とが可能となる。
【0007】また、本発明は、前記課題を解決するた
め、温度検出センサでの検出温度に基づいてヒータへの
通電制御を行い、収容した液体を少なくとも2以上の異
なる保温温度で保温する電気ポットにおいて、保温中に
再沸騰が行われた場合、再沸騰後、95℃以上の沸騰近
傍保温温度で所定時間維持させ、その後保温温度まで低
下するようにヒータへの通電を制御すると共に、保温温
度が最低温度に保温される最低保温設定時、沸騰近傍保
温温度での保温を禁止する制御手段を備えたものであ
る。
【0008】この構成により、最も低い保温温度に温調
する場合、ユーザーは省電力を目的とする場合が多いと
判断し、再沸騰から沸騰近傍保温温度での温調を行うこ
となく、即座に最低温度による温調を行うことができ
る。
【0009】この場合、少なくとも2以上の異なる保温
温度毎に設けた保温温度表示部と、95℃以上の温度状
態を示す沸騰近傍保温温度表示部と、保温中に再沸騰が
行われたことを示す再沸騰表示部とを備え、前記制御手
段は、保温中に再沸騰が行われた場合、再沸騰表示部及
び該当する保温温度表示部以外に、沸騰近傍保温温度表
示部による表示を行わせるようにするのが好ましい。
【0010】この構成により、熱湯を使用可能であるか
否か、所定時間後に保温温度に維持されるか否かの判断
を一目で行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に従って説明する。
【0012】図1に示す電気ポットは、容器本体1内に
内容器2を収容し、蓋体3で閉塞した構成である。内容
器2の底面にはヒータ4及び温度センサ5が配設されて
いる。蓋体3には蒸気孔6が形成され、その途中には沸
騰検出センサ7が配設されている。また、蓋体3の前方
部分には表示・操作パネル8が設けられている。
【0013】表示・操作パネル8は、図5に示すよう
に、温度設定スイッチ9、再沸騰スイッチ10、保温温
度表示部11a,11b、沸騰近傍保温温度表示部12
及び沸騰表示部13を有する。保温温度表示部11a,
11bは、保温温度が60℃、90℃であることを示す
2つのLEDで構成されている。また、沸騰近傍保温温
度表示部12は98℃であることを示す1つのLEDで
構成されている。
【0014】前記温度センサ5、沸騰検出センサ7、温
度設定スイッチ9及び再沸騰スイッチ10からの信号は
制御装置14に入力される。制御装置14は、これらの
入力信号に基づいてヒータ4への通電率を制御すると共
に、保温温度表示部11a,11b、沸騰近傍保温温度
表示部12及び沸騰表示部13での表示状態を変更す
る。
【0015】次に、前記制御装置14による制御方法に
ついて図2ないし図4のフローチャートに従って説明す
る。
【0016】まず、電源の投入があれば(ステップS
1)、ヒータ4への通電率を100%とすることにより
加熱を開始する(ステップS2)。このとき、図5に示
すように、沸騰表示部13を点灯状態とすると共に(ス
テップS3)、本実施形態では維持する温度が98℃を
示す沸騰近傍保温温度表示部12を点滅状態とする(ス
テップS4)。
【0017】そして、温度設定スイッチ9の操作があっ
たか否かを判断する(ステップS5)。所定時間(例え
ば、5秒)内に操作があれば、図6に示すように、1回
の操作毎に、98℃→90℃→60℃→98℃→……の
ように、維持する温度を変更すると共に、保温温度表示
部11a,11b、沸騰近傍保温温度表示部12のう
ち、該当するものを点滅させる(ステップS6)。そし
て、所定時間内に操作がなければ、該当する表示部11
a,11b又は12を点滅状態から点灯状態に変更する
(ステップS7)。なお、湯沸かし中であれば、再沸騰
スイッチ10の入力は受け付けない。
【0018】続いて、収容した液体が沸騰すれば(ステ
ップS8)、ヒータ4への通電率を0%として液体の温
度を低下させる(ステップS9)。このとき、沸騰表示
部13を消灯すると共に(ステップS10)、該当する
保温温度表示部11a,11b又は沸騰近傍保温温度表
示部12を点滅とする(ステップS11)。そして、図
7に示すように、液体温度が温度設定スイッチ9の操作
により設定した温度まで低下すれば(ステップS1
2)、その温度に維持されるようにヒータ4への通電率
を変更して温調する(ステップS13)。
【0019】このようにして収容した液体が所望の温度
に維持されると、再度、温度設定スイッチ9の操作があ
ったか否かを判断し(ステップS14)、操作があれ
ば、ステップS11に戻って該当する表示部を点滅させ
る。また、操作がなければ、再沸騰スイッチ10の操作
があったか否かを判断する(ステップS15)。再沸騰
スイッチ10の操作がなければ、ステップS13に戻っ
て選択した温度での温調を続行する。また、再沸騰スイ
ッチ10の操作があれば、図8に示すように、沸騰表示
部13を点灯すると共に(ステップS16)、選択した
保温温度表示部11a,11b又は沸騰近傍保温温度表
示部12を点滅状態とする(ステップS17)。そし
て、再沸騰スイッチ10の操作後に温度設定スイッチ9
の操作があれば(ステップS18)、点滅させる表示部
11a,11b,12を順次変更する(ステップS1
7)。
【0020】次いで、沸騰検出センサ7によって再沸騰
が検出されたか否かを判断する(ステップS19)。そ
して、再沸騰が検出されれば、前記同様、ヒータ4への
通電率を0%とすると共に(ステップS20)、沸騰表
示部13を消灯する(ステップS21)。この場合、維
持する温度に60℃又は90℃が選択されていれば、図
9に示すように、保温温度表示部11a又は11bを点
灯状態に、沸騰近傍保温温度表示部12を点滅状態に維
持する(ステップS22)。
【0021】これにより、ユーザーは、再沸騰完了後、
湯温が98℃に維持され、所定時間経過後に当初設定し
た保温温度60℃又は90℃に復帰することを一目で簡
単に判断することが可能となる。
【0022】その後、再沸騰完了から所定時間経過すれ
ば(ステップS23)、ヒータ4への通電を0%とし
(ステップS24)、検出温度Tが設定温度Th未満と
なれば(ステップS25)、図10に示すように、沸騰
近傍保温温度表示部12を消灯すると共に(ステップS
26)、該当する温度で温調する(ステップS27)。
【0023】最後に、保温温度が60℃又は90℃に復
帰すれば、98℃を示す沸騰近傍保温温度表示部12を
消灯すると共に、60℃又は90℃を示す保温温度表示
部11a,11bのみを点灯状態に維持する(ステップ
S28)。
【0024】なお、前記実施形態では、沸騰センサ7に
よって沸騰検出するようにしたが、温度センサ5により
湯温の温度上昇率を検出し、その検出結果に基づいて沸
騰を予想するようにしてもよい。
【0025】また、前記実施形態では、所定時間だけ沸
騰近傍保温温度に維持した後、所定の保温温度に温調す
るようにしたが、保温温度を沸騰近傍保温温度に設定す
れば、再沸騰後、電源がオフ状態になる等の操作がない
限り、沸騰近傍保温温度に維持することが可能となる。
【0026】さらに、前記実施形態では、2つの異なる
保温温度を設定したが、1つだけであっても、3つ以上
であってもよい。1つだけとする場合、沸騰近傍保温温
度表示部12及び温度設定スイッチ9は不要としてもよ
い。
【0027】さらにまた、前記実施形態では、再沸騰
後、所定時間だけ再沸騰近傍温度に温調するようにした
が、最低保温温度(本実施形態では、60℃)に設定さ
れている場合、再沸騰からすぐに最低保温温度に温調す
るようにしてもよい。これは、最低保温温度に設定して
いる場合、それ程長時間に亘って再沸騰近傍温度に温調
する必要がないと考えられるからである。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る電気ポットによれば、再沸騰後、95℃以上の沸
騰近傍保温温度で所定時間維持させ、その後保温温度ま
で低下させるようにしたので、再沸騰後に熱湯を必要と
する時間だけ使用することができ、実用的である。しか
も、熱湯の使用後は、何等設定操作を行うことなく、自
動的に保温温度に維持することができるので、省電力の
点でも優れている。
【0029】また、再沸騰が行われた場合、再沸騰表示
部及び該当する保温温度表示部以外に、沸騰近傍保温温
度表示部による表示を行わせるようにしたので、一目で
収容したお湯の現在及びその後の状態を判断することが
でき、安心して使用することが可能となる。
【0030】さらに、保温温度が最低温度に保温される
最低保温設定時、沸騰近傍保温温度での保温を禁止する
ようにしたので、より一層ユーザーの使い勝手のよい温
調を行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電気ポットの概略図である。
【図2】 図1の制御装置による制御処理を示すフロー
チャートである。
【図3】 図1の制御装置による制御処理を示すフロー
チャートである。
【図4】 図1の制御装置による制御処理を示すフロー
チャートである。
【図5】 図1の表示・操作パネルの電源投入後、沸騰
前の状態を示す正面図である。
【図6】 図5の状態から温度設定スイッチを操作した
状態を示す図である。
【図7】 図6の状態から沸騰が完了した状態を示す図
である。
【図8】 図7の状態から再沸騰スイッチが操作された
状態を示す図である。
【図9】 図8の状態から再沸騰完了直後の状態を示す
図である。
【図10】 図9の状態から所定時間経過した状態を示
す図である。
【符号の説明】
4 ヒータ 5 温度センサ 7 沸騰検出センサ 9 温度設定スイッチ 10 再沸騰スイッチ 11a,11b 保温温度表示部 12 沸騰近傍保温温度表示部 13 沸騰表示部 14 制御装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度検出センサでの検出温度に基づいて
    ヒータへの通電制御を行い、収容した液体を少なくとも
    2以上の異なる保温温度で保温する電気ポットにおい
    て、 95℃以上の沸騰近傍保温温度を示す沸騰近傍保温温度
    表示部と、 前記沸騰近傍保温温度よりも低い、少なくとも2以上の
    異なる保温温度毎に設けた保温温度表示部と、 保温中に再沸騰が行われたことを示す再沸騰表示部と、 保温中に再沸騰が行われた場合、再沸騰後、前記沸騰近
    傍保温温度で所定時間維持させ、その後、該沸騰近傍保
    温温度よりも低い保温温度まで低下するようにヒータへ
    の通電を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、保温中に再沸騰が行われた場合、再沸
    騰表示部及び該当する保温温度表示部以外に、沸騰近傍
    保温温度表示部による表示を行い、沸騰近傍保温温度よ
    りも低い保温温度が選択されている場合、前記沸騰近傍
    保温温度の表示部の表示を、所定時間経過後に沸騰近傍
    保温温度から該沸騰近傍保温温度よりも低い保温温度に
    移行することを判断できるようにしたことを特徴とする
    電気ポット。
  2. 【請求項2】 温度検出センサでの検出温度に基づいて
    ヒータへの通電制御を行い、収容した液体を少なくとも
    2以上の異なる保温温度で保温する電気ポットにおい
    て、 保温中に再沸騰が行われた場合、再沸騰後、95℃以上
    の沸騰近傍保温温度で所定時間維持させ、その後保温温
    度まで低下するようにヒータへの通電を制御すると共
    に、保温温度が最低温度に保温される最低保温設定時、
    沸騰近傍保温温度での保温を禁止する制御手段を備えた
    ことを特徴とする電気ポット。
  3. 【請求項3】 少なくとも2以上の異なる保温温度毎に
    設けた保温温度表示部と、95℃以上の温度状態を示す
    沸騰近傍保温温度表示部と、保温中に再沸騰が行われた
    ことを示す再沸騰表示部とを備え、 前記制御手段は、保温中に再沸騰が行われた場合、再沸
    騰表示部及び該当する保温温度表示部以外に、沸騰近傍
    保温温度表示部による表示を行わせることを特徴とする
    請求項2に記載の電気ポット。
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