JP3339102B2 - 複合フッ素樹脂フィルム - Google Patents

複合フッ素樹脂フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合フッ素樹脂フィル
ムに関するものである。詳しくは、帯電防止性、易接着
性等に優れた複合フッ素樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂フィルムは、その優れた耐熱
性、耐候性、耐薬品性、電気絶縁性等を有している。し
かし、フッ素樹脂フィルムは、その表面活性が極めて低
い故にフッ素樹脂フィルム特有の性質を有するが、反
面、接着性に欠けたり静電気が帯電しやすいなどの都合
の悪い性質も内在している。
【0003】従って、この様な不都合を解消するため、
従来から基材フィルム表面に各種の帯電防止剤、例えば
金属粉、酸化スズ−アンチモン系導電剤、帯電防止能を
有する界面活性剤等を含む合成樹脂を塗設する方法が検
討されてき、前述の如く表面改質された複合フッ素樹脂
フィルムとしては、例えば特開昭57−174320号
公報、特開昭57−177027号公報等が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
複合フッ素樹脂フィルムにおいては、金属粉や酸化スズ
−アンチモン系導電剤を含む樹脂層を設けたものは帯電
防止効果は優れるものの透明性、平滑性、密着性等に不
安を有する。また、帯電防止能を有する界面活性剤を含
む樹脂層を形成したものは帯電防止剤が表面や界面にブ
リードアウトしたり、経時とともにマイグレーションを
起こし、WBL層(weak boundary la
yer)を作るため、表面に曇りを生じ透明性が低下し
易いし、基材フィルムとの密着性や各種基材との接着性
が悪化し易いなどの欠点がある。更に、高温下で熱処理
したり、経時にともなって帯電防止性を損うなどの欠点
がある。
【0005】本発明は、上記のような問題点を解決し、
複合フッ素樹脂フィルムの帯電防止性とその持続性に優
れ、更には、帯電防止性と易接着性との両立が可能な、
優れた特性を有する複合フッ素樹脂フィルムを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
複合フッ素樹脂フィルムは、エチレン−4フッ化エチレ
ン共重合樹脂を主成分とするフッ素樹脂フィルムの少な
くとも片面上に、高分子結着剤及びカチオン系ポリマー
を主成分とした被覆層を設けてなる。
【0007】本発明において、フッ素樹脂フィルムの材
質は、機械的特性、製膜性、加工適性などの面からエ
レン−4フッ化エチレン共重合体を主成分としたものが
使用される。尚、主成分とは、そのものが樹脂成分中5
重量%以上、好ましくは70重量%以上であるものを
指し、適宜、他の物を含有してもよい。添加する樹脂は
特に限定されないが、例えばポリオレフィン系樹脂等を
挙げるのが可能である。
【0008】また、フッ素樹脂フィルムには必要に応じ
て、本発明の効果を損わない量で公知の添加剤、例え
ば、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、耐候安定剤、紫外線吸
収剤、顔料、染料、無機または有機の微粒子、分散剤、
カップリング剤、充填剤等を配合してもよい。
【0009】更に、フッ素樹脂フィルムは未配向、一軸
配向、二軸配向のいずれでも用い得るが機械的強度が要
求される場合には配向フィルムが望ましい。
【0010】フッ素樹脂フィルムの厚みは、特に限定さ
れず、1〜500μm程度の範囲から適当な厚みを設定
することができる。また、フッ素樹脂フィルムの表面粗
さや光学的特性等についても、特に限定されず、種々用
途での要求特性を勘案して、適切に所望の値に設定でき
る。
【0011】更に本発明では、フッ素樹脂フィルム表面
に被覆層を形成する場合、表面処理を施すことによって
塗布性が良化するのみならず、被覆層の密着性、耐水
性、耐溶剤性などが改良されるのでより好ましく使用で
きる。表面処理は公知の方法、例えばコロナ放電処理
(空気中、窒素中、炭酸ガス中など)やプラズマ処理
(高圧、低圧)等が好適に用い得る。処理強度は、特に
限定されず、用途に応じて適切に所望の値とすることが
できるが、処理強度の目安として、JIS−K−676
8に基づいて測定したフィルムの表面濡れ指数を40d
yn/cm以上、好ましくは45dyn/cm以上とす
るのが望ましい。
【0012】本発明の被覆層とは、高分子結着剤及びカ
チオン系ポリマーを主成分とする層である。主成分とす
る層とは、そのものが被覆層中50重量%以上であるも
のを指し、適宜他の物質を添加してもよい。本発明にお
いては、かかる被覆層が、前記フィルム支持体の少なく
とも片面上に設けられる。
【0013】本発明でいう高分子結着剤とは、熱可塑性
樹脂又は硬化性樹脂より選択され、周知の有機溶媒に可
溶な樹脂であって、親水性基あるいは親水性成分の少な
いものが被覆層の耐水性、耐湿性の点で好ましい。具体
例としては、熱可塑性樹脂として、例えばポリエステ
ル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリビニルアセ
タール、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エス
テル、ポリイミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、
ポリスチレン、ポリメチルペンテン、ポリオレフィン、
ハロゲン化ポリオレフィン、アルキド樹脂、ポリアミド
イミド、ケイ素樹脂、フッ素樹脂等やこれらの共重合体
や混合体等が挙げられる。また、光、熱、酸素などによ
り硬化する硬化性樹脂として、例えばフェノール樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂、架橋型有機ケイ素樹脂等
が挙げられる。本発明では、被覆層の耐水性、耐溶剤
性、耐熱性、耐摩耗性、機械強度等から熱硬化性樹脂の
適用が好ましく、更には周知の架橋剤の併用で架橋化の
はかれるものがより好ましい。
【0014】さらに本発明では、上記高分子結着剤のう
ちでもウレタン樹脂、アクリル共重合樹脂の適用が好ま
しく、さらに好ましいのはアクリル共重合樹脂であり、
より好ましいのはポリ(メタ)アクリル酸エステル共重
合体である。ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体
とは、反応性モノマを含有するポリ(メタ)アクリル酸
エステル共重合体であり、かかる反応性モノマとして
は、官能基として、例えば、カルボキシル基(例えば、
(メタ)アクリル酸など)、水酸基((メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチルなど)、アミド基((メタ)ア
クリル酸アミドなど)、グリシジル基((メタ)アクリ
ル酸グリシジルなど)、アミノ基((メタ)アクリル酸
2−ジエチルアミノエチルなど)等を含有する化合物が
挙げられる。
【0015】また、アクリル共重合樹脂は、その水酸基
価が40以上、好ましくは45以上のものがフィルム支
持体との密着性、塗膜形成性、易接着性等の点で好まし
い。本発明でいう水酸基価とは以下のように定義され
る。すなわち、試料1g中に含まれる水酸基のモル数に
相当する水酸化カリウムのmg数である。
【0016】なお、上記高分子結着剤の有機溶媒として
は、例えば周知のアルコール系、カルボン酸エステル
系、ケトン系、脂肪族炭化水素、脂環式又は芳香族炭化
水素系およびこれらの混合系が挙げられ、塗布性等に悪
影響を及ぼさないものの選択が好ましい。
【0017】本発明でいう着色顔料とは、被覆層を有色
に呈する無機あるいは有機顔料であって、無機顔料とし
ては、例えば、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、タル
ク、カリオン、重質・軽質あるいは合成の炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、シリカ、フッ化リチウム、フッ化カル
シウム、硫酸バリウム、アルミナ、ジルコニア、リン酸
カルシウム、天然あるいは合成の膨潤性あるいは非膨潤
性のマイカ等や2種以上の金属酸化物の焼成により得ら
れる複合酸化物系無機顔料、焼成カドミウム系顔料等が
挙げられ、有機顔料としては、例えば、ポリスチレン、
ポリメチルスチレン、ポリメトキシスチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリクロルアクリレート、スチレン−ジビニルベン
ゼン共重合体、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、フッ素樹脂等が挙げられ、これらの中から選ば
れた少なくとも1種以上が適用されるが、特に限定され
るものではない。また顔料は中空多孔質あるいは非中空
多孔質状態であってもよい。さらに前記顔料は、樹脂に
対する分散性を良化せしめるため表面にグリシジル基、
メチロール基等の官能基を付加させるなどの処理が施さ
れてもよい。
【0018】着色顔料の平均粒径は0.01〜25μ
m、好ましくは0.1〜10μmの範囲にあるものが取
り扱い性、塗工性等の点で好ましい。また、着色顔料の
被覆層内での含有量は0.1〜70重量%が好ましく、
5〜50重量%がより好ましい。含有量が0.1重量%
未満では着色隠蔽性が不十分となり、70重量%以上で
は、被覆層とフィルム基材との密着性が低下し易い。
【0019】本発明では、被覆層の密着性、耐溶剤性、
耐熱性をより良化せしめるため、被覆層に架橋結合剤を
含有させることが好ましい。
【0020】本発明でいう架橋結合剤とは、高分子結着
剤に存在する官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキ
シル基、グリシジル基、アミド基などと架橋反応し、最
終的には三次元網状構造を有する受容層とするための架
橋剤で、代表例としてはメチロール化或いはアルキロー
ル化した尿素系、メラミン系、アクリルアミド系、ポリ
アミド系樹脂、およびエポキシ化合物、イソシアネート
化合物、アジリジン化合物などを挙げることができる。
本発明では、これらの中でもフィルム支持体との密着
性、架橋性などからイソシアネート化合物の適用が好ま
しい。
【0021】これらの架橋結合剤は単独、場合によって
は2種以上併用してもよい。添加する架橋結合剤の量は
架橋剤の種類によって適宜選択されるが通常は高分子結
着剤の固形分100重量部に対し、0.01〜50重量
部が好ましく、0.1〜30重量部がより好ましい。ま
た架橋結合剤には、架橋触媒を併用するとより架橋が進
むために更に好ましい。架橋触媒としては塩類、無機物
質、有機物質、酸物質、アルカリ物質など公知のものを
用いることができる。添加する架橋触媒の量は高分子結
着剤の固形分100重量部に対し0.001〜10重量
部、好ましくは0.1〜5重量部である。架橋剤を加え
た塗材はフィルム支持体に塗布後、加熱、紫外線、電子
線などによって架橋されるが通常は加熱による方法が一
般的である。
【0022】本発明でいうカチオン系ポリマーとは、第
4級アンモニウム塩などのカチオン系ポリマーであり、
中でもカチオン系アクリルポリマーが好ましく使用され
る。カチオン系アクリルポリマーの例として、ブチルメ
タクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートの
塩などがあり、具体的には綜研化学(株)製の“エレコ
ンド”PQ−10、PQ−50B、B−149などが有
効に使用できる。このカチオン系ポリマーは、従来の帯
電防止剤と異なりポリマーであるから、被覆層において
均一に混在し、かつその状態が変化しないので、従来の
帯電防止剤ブリードアウトのような現象は発生しない。
したがって、高分子結着剤による易接着性が確保されつ
つ、カチオン系ポリマーによる優れた帯電防止性が長期
間低下することなく発揮される。
【0023】本発明では、被覆層の積層厚みは、特に限
定されるものではないが、0.01〜50μmが好まし
く、0.1〜20μmの範囲にあるものが被覆層の均一
形成性、密着性等の点で望ましい。また、被覆層には必
要に応じて、本発明の効果を損わない量で公知の添加
剤、例えば消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、紫外線吸収
剤、染料等を含有せしめてもよい。
【0024】次に、被覆層を設ける方法としては、製膜
工程内で基体となるフィルムにあらかじめ所定量に調整
した溶液を塗布し、しかる後に乾燥する方法、基体フィ
ルム単膜として巻き取った後に、塗布−乾燥の工程を設
ける方法などが好ましく適用できる。塗布する前記組成
物の塗材は、有機溶媒溶液の形で使用する。
【0025】塗布方法は特に限定されず押出ラミネート
法、メルトコーティング法等を用いてもよいが、高速で
薄膜コートすることが可能であるという理由からグラビ
ヤコート法、リバースコート法、キッスコート法、ダイ
コート法、メタリングバーコート法など公知の方法を適
用できる。また、塗布する前に必要に応じて空気中ある
いはその他種々雰囲気中でのコロナ放電処理など公知の
表面処理を施すことによって、塗布性や密着性に優れた
被覆層をフィルム表面上に形成できる。尚、塗材濃度、
塗膜乾燥条件は特に限定されるものではないが、塗膜乾
燥条件は被覆層や基体フィルムの諸特性に悪影響を及ぼ
さない範囲で行なうのが望ましい。
【0026】
【特性の測定方法および評価方法】本発明の特性値は、
次の測定方法、評価基準による。
【0027】(1)被覆層の密着性 被覆層/基材フィルムの密着性は、被覆層上にクロスカ
ット(100個/cm2 )を入れ、該クロスカット面に
対し45°に“セロテープ”CT−24(ニチバン
(株)製)を貼り、ハンドローラを用いて1kgの荷重
で5往復して圧着させた後、“セロテープ”を180°
方向に強制剥離し、被覆層の剥離度合いを観察し、以下
の如く判定した。
【0028】◎:非常に良好(剥離なし) ○:良好(剥離面積5%未満) △:やや劣る(剥離面積5%以上20%未満) ×:不良(剥離面積20%以上)
【0029】(2)易接着性 被覆層上にUVインク(東洋インキ(株)製FDO
(黒))を膜厚約2μmに塗布し、UVランプ120W
/cm×2灯で6m/min(高さ150mm)で照射
硬化させ24時間経過後、該UVインク層上に“セロテ
ープ”を貼り、以下(1)と同一方法で評価し判定し
た。
【0030】(3)表面電気抵抗 株式会社アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微小電流
計(タイプR8340)を用いて、20℃、65%RH
で測定した。
【0031】(4)帯電性 スタティックオネストメータ・タイプS−4104(宍
戸商会製)を用い、放電電圧10kVで被覆層に帯電
後、20℃、60%RHにおける電荷減衰を半減値
(秒)で評価し、以下の如く判定した。
【0032】○:良好(1秒未満) △:やや劣る(1秒以上30秒未満) ×:不良(30秒以上)
【0033】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例を用いて説明
するが、本発明はこれらに限定されているものではな
い。
【0034】実施例1 厚さ60μmのエチレン−4フッ化エチレン共重合樹脂
フィルム(東レ(株)製)の塗設面をコロナ放電処理
し、該面にトルエン/メチルエチルケトン(混合比は
1:1)を希釈溶媒とし、これに高分子結着剤として水
酸基価60の熱架橋型アクリル樹脂“コータックス”L
H613(東レ(株)製)及びカチオン系ポリマー“エ
レコンド”PQ−5OB(綜研化学(株)製)を固形分
重量比1:1に混合した濃度10%の均一塗材を塗布
し、塗布層を120℃で1分間乾燥させ、厚さ0.6μ
mの被覆層を設けた。得られた複合フッ素樹脂フィルム
の特性は表1に示した通りであり、各特性に優れたもの
であった。
【0035】実施例2 実施例1に基づき、実施例1の調合液に、全固形分に対
し、着色顔料として平均粒径1.0μmの酸化ケイ素2
0重量部、平均粒径0.3μmの酸化チタン10重量部
添加した均一分散化塗材を用いたほかは同一手法で厚さ
1.0μmの被覆層を有する複合フッ素樹脂フィルムを
得た。表1に示す如く、複合フッ素樹脂フィルムは各特
性に優れていることがわかる。
【0036】実施例3 実施例1に基づき、高分子結着剤として水酸基価50の
“コータックス”LH681(東レ(株)製)とウレタ
ン樹脂“ニッポラン”3022(日本ポリウレタン
(株)製)を固形分重量比1:1に混合したものを用い
た以外は実施例1と同一手法で複合フッ素樹脂フィルム
を作製した。複合フッ素樹脂フィルムの特性は表1に示
した通り、各特性に優れたものであった。
【0037】実施例4 実施例3の塗材において、該塗材の高分子結着剤の固形
分に対して架橋結合剤としてイソシアネート化合物“ス
ミジュール”N−75(住友バイエル(株)製)を20
重量部加えたほかは、実施例3と同一手法で複合フッ素
樹脂フィルムを得た。表1に示したように複合フッ素樹
脂フィルムは各特性に優れていた。
【0038】比較例1 実施例1に基づき、実施例1の高分子結着剤単一からな
る塗材を用いたほかは同一手法で複合フッ素樹脂フィル
ムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示した。こ
のように被覆層が高分子結着剤のみでは満足する特性が
得られないことが判る。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の複合フッ素樹脂フィルムにおい
ては、フッ素樹脂フィルム表面上に高分子結着剤とカチ
オン系ポリマーを主成分とした被覆層を形成せしめたの
で、次のような優れた効果を得ることができた。
【0041】UV硬化型インク、電子線硬化型イン
ク、油性インク、熱転写インクリボン、電子写真用トナ
ー等の各種インクによる印刷適性やドットプリンターに
よる印字性、ボールペンや鉛筆による筆記性等に優れて
いる。
【0042】優れた易接着性と優れた帯電防止性を兼
備しており、しかもその優れた帯電防止効果をそのまま
持続させることができるので塵埃等の付着がなく、印刷
や貼り合せ等の後加工における取り扱い性に優れてい
る。
【0043】本発明の複合フッ素樹脂フィルムは、上記
のような優れた特性を有するので、光学用、グラフィッ
ク用、各種基材(プラスチック、ガラス、金属、木材、
無機材料等)のオーバレイ用、マーキングフィルム用、
ラベル用、防汚シート用、テント用、農業ハウス用など
広範囲に適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/04 - 7/06 B32B 27/00 - 27/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−4フッ化エチレン共重合樹脂
    を主成分とするフッ素樹脂フィルムの少なくとも片面上
    に、高分子結着剤及びカチオン系ポリマーを主成分とし
    た被覆層を設けてなることを特徴とする複合フッ素樹脂
    フィルム。
  2. 【請求項2】 高分子結着剤が水酸基価40以上のアク
    リル共重合樹脂であることを特徴とする請求項1に記載
    の複合フッ素樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 被覆層が着色顔料を含有してなることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の複合フッ素
    樹脂フィルム。
  4. 【請求項4】 被覆層が架橋されてなることを特徴とす
    る請求項1〜請求項3のいずれかに記載の複合フッ素樹
    脂フィルム。
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